はてなキーワード: ソフトクリームとは
1.
近所の小川にでも行こう、とお前は思い立つ。
ハッキリ言って、近所の小川に行っていられるような気候ではない。なにかが壊れているのかと思うほどに気温は高く、家の外に出るなりお前はほとんど気を失いそうになる。
眩しく輝く陽光を浴びて世の物すべてが陽炎を放つ中、お前は歩き、小川にたどり着く。水色の塗装が剥げかかった小さなハシゴを降りて、お前は川辺に降りる。近くにある橋の下まで歩くと、日が当たらないぶんわずかに涼しい。
苔の生えたコンクリートを背に、お前は座り込む。座り込んで、目の前を横切る何かに気がつく。
それはメチャクチャ小さい蟹だ。メチャクチャ小さい蟹が、お前を見てハサミを振り上げる。
2.
牧場に行こう、とお前は思う。お前は牧場になど興味がなく、また牧場は非常に遠い。ほとんどメリットのない、まったくナンセンスといってもいいような決断だが、人生には時折そのようなタイミングがある。
自動車を運転して、お前は牧場に向かう。牧場は人里を離れた山のなかにあるが、とはいえ観光牧場だから、道中に不安を感じるような道はない。
10月の空は澄んでいて、遠くには雲がたなびいている。遠くに馬糞の香りを嗅いで、お前は牧場に来たことを実感する。「ようこそ」と書かれた、大きく古びた看板が立っている。
お前は牧場に興味がないから、何をしていいかほとんどわからない。迷子のようにふらついて、食堂のような建物に行き着く。まだ昼前だから人影はまばらで、ただソフトクリームの売店の前にだけ人だかりがある。
人だかりに加わるかどうか考えながら、お前は食堂の古ぼけた椅子に尻を据える。安っぽいプラスチックの机の上に目を走らせると、そこには何か小さい生き物がいる。
それはメチャクチャ小さい蟹だ。どこからか、羊の鳴き声が聞こえてくる。メチャクチャ小さい蟹が、ハサミを振り上げる。
3.
お前は花火大会を見に行って、さしたる感動も得られずにひとり家路をたどっている。夏の夜風は生ぬるく、虫の声がうるさい。
川面に揺れる街灯の光に誘われて、お前は渡る必要のない橋を半ばまで渡る。半ばまで渡って、欄干に腕を乗せる。欄干に腕を乗せて、ただ川を見る。見応えのあるものでもない。時折、祭り帰りとおぼしい浴衣姿の人影がお前の後ろを通り過ぎる。
ふと、欄干の上に何かがいることにお前は気付く。大型トラックが背後を通り過ぎ、橋は大きく揺れる。橋に合わせて揺れているのは、メチャクチャ小さい蟹だ。メチャクチャ小さい蟹が、お前に向けてハサミを振り上げる。
もうどのネタも期待通りに美味しかったし想定より全然安くかったから大満足だったんだけど、
あまりに別格に美味しすぎて衝撃受けたのは適当なノリで頼んだプリンだった。
確か250円とかだった気がする。
【追記】
セイコーマートは期待外れだった。
パスタは確かにクソ安いんだけど「まあそうなるよね」ってサイズだったし、味はセブンにハッキリ負けてた。
新千歳空港で食べた四つ葉乳業のソフトクリームはかなりあっさりしてて美味しかった。
空港から札幌へ車で移動してる時に立ち寄った長沼のマルシェ?道の駅?で食べたジェラートは全くノーマークだったけどめちゃくちゃ美味しかった。
メープルシロップクッキー味の美味さが半端じゃなかった。ちゃんとクッキー的な食感も味もあったし。
自分は天涯孤独だと思いたくなるときはありませんか。ただの思春期だと大人からは一笑されるのでしょう。でもきっとこの思いは、生まれてから死ぬまで、一生消えることのないものだと思います。なぜだかわからないけどすごく孤独を感じて、誰も自分のことを理解できないだろうと思う時、見晴らしの良い山の上にある、個人商店まで自転車を走らせます。そこは家から1時間の場所にあり、店内が少し薄暗く、雑貨や食品が売られていて、カウンターではソフトクリームを注文することができます。個人商店にもかかわらず24時間営業で、店主とアルバイト店員の二人で店を回しているようです。私はそこの店が気に入っています。店員たちは誰も愛想がなく、私なんて存在しないかのように扱います。まるでポルターガイストによってレジまで商品が運ばれて行き、清算をして、ふよふよと空をただよって菓子袋が外に出ていくかのような、そんな対応が心地よく、その時私は透明な存在になれるのです。
店を出ると前に道路が走っていて、道路をわたると眼下には海が見えます。人が降り立つような場所のない、何も手入れをされていない海。そんな海に親近感や憧れを覚えて、海に漂う透明な自分を想像します。店の横にはベンチがあり、そこでソフトクリームをなめたり、適当に手に取った菓子袋をあけて味わうこともせず雑に飲み込みます。スマホは家に置いてきて、ここにあるのは食べ物と自分と、店の室外機から聞こえるブーンという音、虫の鳴き声、かすかに聞こえる波の音だけ。1時間ほどそこで何もせず空を眺めてから、帰路につきます。
なにか生活に特別嫌なことがあるとか、不満があるわけではありません。家族仲はいいし、他愛のない話をする友人だっています。それでもただ漠然とした不安や焦燥を感じて、周りにあるすべてのものと距離を置きたくなるのです。きっと同じ思いをしている人は、過去も未来も含めてこの世の中に星の数ほどいるのでしょう。私はそんなよくある一般的な悩みを抱える平々凡々たるつまらない人間なんだなと、また苦しくなります。あの店に行くのは現実から目を背けるための逃避行なんです。
「アイスクリームが食べたい」と思ったとする。
そうして近所のスーパーに買いに行く。
アイスの冷凍庫を覗き込むと、端っこにハーゲンダッツが置いてあるだろう。なんて豊富な種類!絶対に美味しい!ただ、275円……。高い。突発的にアイスクリームを買うのにこの価格は手が出ない。
またいつか、何かを成し遂げた時に会おうとその場を立ち去る。
やはりスーパーといえば、90円そこらで売っている雑多なバラ売りコーナーだ。
まずは、パピコ!良い。間違いがない。2本入りなのもお得だ。ただ、今の気分は“アイスクリーム”。
アイスの実、ガリガリ君、アイスボックス……すまないが今は“アイスクリーム”を食べたいわけで、これらは無視していこう。
爽も良いバニラだ。ただ、爽の美味しさはあのシャリシャリ感で、何と言うか別枠だと思う。「爽」でないと納得できない日もある。そういう枠である。
スーパーカップ、MOW、この辺りは紛うことなき“アイスクリーム”!そう思い手を取る時、仕切りの隣に何かが見える。
そう、モナカ……、アイスクリームに適度な変化を加えてくれる、モナカ……近年特にパリパリサクサク感が増して本当に美味しいのだ。
ただ、モナカとなるのやはりもう一味、チョコをいただきたくなる。たまにはとバニラモナカジャンボを食べると、美味しかった!ごちそうさま!…次はチョコモナカジャンボ買お!となるのが常なのだ。
そうか、チョコ……そこに気付くと、やけに目が付くのが板チョコアイスとパルム。
これがあったか〜〜と思う。そうだ、チョコだやっぱり……!結局バニラアイスとチョコを求めているんだ!
サンデーとは?というのは置いといてカップに詰め込まれたパリパリチョコレートとホロッとしたバニラアイス、チョコホイップアイスを若干溶かして混ぜて食べる……あれがやりたい…!!
良い!これにしよう……これに……。
ただ……。
少し高いコーナーにある、パリッテ。
あいつがずっとこちらを見ている。なんなら知らん牧場の特別な感じのするワッフルコーンのソフトクリームもある。
美味しいんだよなあ……絶対に美味しいんだよ、正直食べたことないけど絶対に……。
チョコモナカジャンボがふいに過ぎる。さらに、ザ・クレープがそこにあることに気付く。低価格でバニラアイスにチョコレート、+αで美味しさが増えているコイツらを見逃すというのか……?
答えは…
答えは……
最終的に、
バニラアイスの上に分厚くかけられたチョコレート、サクサクのコーンの中にもコーティングされている抜かりなさ。散らされたナッツも“ならでは”だ。
サクサクの、と簡単な一言で済ませたがこのコーンのサクサク感はレベルが違う。気をつけないと粉になる。適当に袋に詰めて雑に持って帰ると表面がボロボロになるので注意。
コーンを破壊せず上手に食べ終わる時、最後の最後にたっぷり溜まったチョコだまりでフィニッシュ。
アイスクリームを求め出すと最終的にジャイアントコーンを選ぶ。
人間はそうなる。
そうなってしまうのだ。
買うたびにコレ全然ソフトじゃないなーと思うんだけどね、なんでだろーね、アレ。買っちゃうんだよねー。買ってみるとソフトじゃない。でもまた買っちゃう。不思議だよねー。
男のくせにマックでソフトなんて、っていうね。ありましたよ、大学生の頃はそんな気持ちが。その頃の僕はシェイク派ですからね。でも友達が頼んでいるの見てね、美味しそうだなーなんてね。
そこから二十年ですよ。
でもね、あれ、持ち帰りにくいよねー。
夏なんて特にね。たれてくるの見てツイばくっとね。で、すれ違う人の視線が気になったりしてね。
で、持ち帰りやすさだけでフロートとか、フルーリーとか余計なものまでついてるのに頼んじゃって。
もう、ツイストをカップで売ってくれればそれでいいのに。絶対他にもいるでしょ、カップ希望者、って思ってね。この二十年、待ってみたけど出ないんですよ、ソフトのカップ売り。その代わりにソフトが増量したタワーなんて売り出したってね、馬鹿ジャネーノ、最高だ、またやってください。
もういっそ、自分で要望書こうか。それともフルーリーのクッキー抜き頼もうかって次元ですよ。
「このままのお渡しでよろしいですかー♪」
でもどうしろというの。
もうすでに僕のソフトは目の前でツイスト済みなんですよ。カップを商品化してくれという要望は、まだ出していない。つまりここで店員さんに「いやー、ホントはカップがいいんですけどね。無いからね。妥協してあげますよ」なんて言っても、それは戦略の失敗を戦術で覆そうとするようなもんでね。
聞いてみた。
「もしかして、アノ、このまま渡す以外に、アノ、何か方法が……?」
「はい、こちらをカップにそのまま入れて、蓋を閉めてお渡しできます」
え?