はてなキーワード: プロポーズとは
3年前の冬の話だ。
その時の俺は25歳。大学院修士課程を終えて就職したから、社会人2年目が終わろうかという冬だった。
地元は関西だが、就職を機に関東へ引っ越してきた。家族とも友人たちとも離れた場所で一人暮らし、仕事もまだまだ慣れない、そんな生活に孤独感が日に日に強まっていた。
俺には彼女がいなかった。
しかしその時の俺は、寂しさを紛らす相手が欲しいと思っていた。
俺の会社には、昼休みになると食堂の入り口に保険のおばちゃんが何人か集まってくる。入社したばかりの右も左も分からない若者たちを捕まえて、保険に加入させようとするのだ。来るのはいつも決まった三人。一人は矢口真里に似た、ぎりぎりお姉さんと呼べそうな女性。一人は椿鬼奴に似たおばちゃん。一人は小泉今日子似のおばちゃんだ。
俺は小泉今日子と仲が良かった。矢口と椿は保険の話をしてくるのに対して、キョン2とは一度も保険の話などしたことがない。俺とキョン2の会話といえば、乃木坂46の中で誰が一番可愛いかとか、キョン2の娘がドルヲタになりそうで困っているとか、そんな内容だった。俺はキョン2との会話をそれなりに楽しんでいた。
その日も俺が食堂に行くと、キョン2が立っていた。キョン2はコソコソと俺を手招きし、隅の方に呼び寄せた。
「増田君、彼女いないんだよね?私の知り合いに良さそうな女の子いるんだけど、どう?」
確かに俺はいつも冗談交じりに「彼女欲しいっす」と言っていたが、まさか本当に紹介されるとは思っていなかった。今まで恋愛経験がなかったため、尻込みする気持ちもあった。だが俺は、ここは一歩踏み出すべきだと思った。
「是非。」
俺は女の子を紹介してもらうことにした。
後日、キョン2からLINEで3枚の写真が送られてきた。3枚の写真に、それぞれ別々の女の子が写っている。そして直後にメッセージ。
「どの子がいい?」
驚愕した。てっきり紹介されるのは1人だと思っていた。3人とも、と答えたい気持ちを抑えて、俺は1番可愛らしい子を紹介してもらうことにした。
キョン2から、その子の簡単なプロフィールを教えてもらった。キョン2は俺の会社に来ているのと同じように、他の会社へも保険の営業に行っている。その子、仮にバラライカと呼ぼう、バラライカはキョン2が営業に行っている他の会社の事務員だった。俺が選ばなかった他の2人も、そのような感じらしい。
そしてバラライカは、当時19歳、未成年だった。これは俺にとって衝撃的な情報だった。今冷静に考えると、19歳の何が問題なのか。1年経てば立派な成人である。だがこの19という数字が、俺には重くのしかかった。
とはいえ俺は、バラライカと連絡を取り始めた。25歳男が、生まれて初めて1人の女性と真剣に向き合った。慎重派の俺は、がっついて引かれてはならないと思い、ゆっくりとバラライカの職場のことや身の回りのこと、家族のことなどを聞いていった。バラライカは去年まで高校生、さすがに価値観のズレは感じた。まあでもそれは仕方がない、やり取りを続けていけばそのうち気にならなくなるだろう。そんな感じで慎重派の俺が殊更慎重にバラライカとやり取りをしていると、気づいたら2ヶ月が経っていた。1度も会うことなく、LINEのやり取りだけで2ヶ月だ。1度も会おうと言いださない俺もどうかしているが、このLINEに2ヶ月付き合い続けたバラライカもちょっとどうかしている。正直俺はどうしたらいいのか分からなくなっていた。この均衡を保つことが目的になり始めていた。どちらが先に我慢できなくなるか、これは俺とバラライカの戦いだった。結局、この戦いは俺が勝利した。バラライカから連絡が来たのだ。
「一度ご飯でも行きませんか?」と。
女の子の方から誘わせるとは何事だと思うかもしれないが、25年間恋愛経験がない男というのは、そこら辺の女の子以上に女の子なのだ。仕方がない。
とにかく、俺とバラライカはとうとう現実世界で会うことになった。もちろん俺は女の子との食事など初めてである。食事が決まった瞬間から俺の心臓は最高速で暴れまわっていたが、俺はまず、震える手で店選びから始めた。雰囲気が良く、それでいて敷居が高すぎない、丁度良い塩梅の店をなんとか探し出し、予約を入れた。服と靴を新調し、散髪に行った。髪型のセットの仕方も学んだ。
何度も言うが、この時の俺は乙女だったのだ。
そして、当日がやってきた。
俺は待ち合わせ場所に早めに着き、バラライカの到着を待った。バラライカの顔は、最初にキョン2から見せてもらった写真で分かっていたので、それと同じ顔を探した。約束の時間になったが、すぐにはバラライカと出会えなかった。いや、それらしい女性は1人いるのだ。俺の数メートル隣に、誰かを待っているらしい女性が。年齢も、19歳に見えなくもない。実物と写真というのはやはり違って見えるため、すぐには気づかなかったのだ。向こうも向こうで、どうやら俺だと気づいたらしい。こうして、俺とバラライカは初対面した。
軽く挨拶をし、店に向かった。少し雨が降っていた。
2ヶ月間毎日欠かさずLINEでやり取りしていたにも関わらず、いざ面と向かうと言葉が出てこない。不思議なものだ。緊張しているというのもある。しかし、そこまでの2ヶ月の間に一通り聞くべきことは聞き尽くしてしまっており、すでに話題がなくなっていたというのもある。
俺たちは、特別盛り上がることもないまま、食事を終えた。帰り際、バラライカは俺に紙袋を渡してきた。中を見ると、手作りのチョコが入っていた。そう、ちょうどバレンタインデーの時期だったのだ。母親以外からもらった初めてのチョコだった。俺は、こんなものまで用意してくれたのに、会話のないつまらない食事にしてしまって申し訳ないと思った。
ホワイトデーにはしっかりお返しをしようと思ったが、結局その後バラライカからの連絡はあまり来なくなり、そのまま自然消滅となった。
あれから3年が経った。俺には今彼女がいる。バラライカではない。別の知人から紹介されたのだ。半年前から同棲を始めており、近いうちにプロポーズするつもりだ。
バラライカとうまくいかなかったこと、そこから学んだことがあったから、今の彼女とここまで来れた部分もあると思う。
バラライカに何も返してあげられなかったのが少し心残りだ。バラライカから見れば、俺は彼女が欲しいのか欲しくないのか、意図のよくわからないやつだったと思う。俺のことなどとっくに忘れていると思うが、俺はバラライカのことを忘れない気がする。
俺の人生を変えてくれた恩人として。
3年前の冬の話だ。
その時の俺は25歳。大学院修士課程を終えて就職したから、社会人2年目が終わろうかという冬だった。
地元は関西だが、就職を機に関東へ引っ越してきた。家族とも友人たちとも離れた場所で一人暮らし、仕事もまだまだ慣れない、そんな生活に孤独感が日に日に強まっていた。
俺には彼女がいなかった。
しかしその時の俺は、寂しさを紛らす相手が欲しいと思っていた。
俺の会社には、昼休みになると食堂の入り口に保険のおばちゃんが何人か集まってくる。入社したばかりの右も左も分からない若者たちを捕まえて、保険に加入させようとするのだ。来るのはいつも決まった三人。一人は矢口真里に似た、ぎりぎりお姉さんと呼べそうな女性。一人は椿鬼奴に似たおばちゃん。一人はブルゾンちえみ似のおばちゃんだ。
俺はブルゾンちえみと仲が良かった。矢口と椿は保険の話をしてくるのに対して、ちえみとは一度も保険の話などしたことがない。俺とちえみの会話といえば、乃木坂46の中で誰が一番可愛いかとか、ちえみの娘がドルヲタになりそうで困っているとか、そんな内容だった。俺はちえみとの会話をそれなりに楽しんでいた。
その日も俺が食堂に行くと、ちえみが立っていた。ちえみはコソコソと俺を手招きし、隅の方に呼び寄せた。
「増田君、彼女いないんだよね?私の知り合いに良さそうな女の子いるんだけど、どう?」
確かに俺はいつも冗談交じりに「彼女欲しいっす」と言っていたが、まさか本当に紹介されるとは思っていなかった。今まで恋愛経験がなかったため、尻込みする気持ちもあった。だが俺は、ここは一歩踏み出すべきだと思った。
「是非。」
俺は女の子を紹介してもらうことにした。
後日、ちえみからLINEで3枚の写真が送られてきた。3枚の写真に、それぞれ別々の女の子が写っている。そして直後にメッセージ。
「どの子がいい?」
驚愕した。てっきり紹介されるのは1人だと思っていた。3人とも、と答えたい気持ちを抑えて、俺は1番可愛らしい子を紹介してもらうことにした。
ちえみから、その子の簡単なプロフィールを教えてもらった。ちえみは俺の会社に来ているのと同じように、他の会社へも保険の営業に行っている。その子、仮に聡美と呼ぼう、聡美はちえみが営業に行っている他の会社の事務員だった。俺が選ばなかった他の2人も、そのような感じらしい。
そして聡美は、当時19歳、未成年だった。これは俺にとって衝撃的な情報だった。今冷静に考えると、19歳の何が問題なのか。1年経てば立派な成人である。だがこの19という数字が、俺には重くのしかかった。
とはいえ俺は、聡美と連絡を取り始めた。25歳男が、生まれて初めて1人の女性と真剣に向き合った。慎重派の俺は、がっついて引かれてはならないと思い、ゆっくりと聡美の職場のことや身の回りのこと、家族のことなどを聞いていった。聡美は去年まで高校生、さすがに価値観のズレは感じた。まあでもそれは仕方がない、やり取りを続けていけばそのうち気にならなくなるだろう。そんな感じで慎重派の俺が殊更慎重に聡美とやり取りをしていると、気づいたら2ヶ月が経っていた。1度も会うことなく、LINEのやり取りだけで2ヶ月だ。1度も会おうと言いださない俺もどうかしているが、このLINEに2ヶ月付き合い続けた聡美もちょっとどうかしている。正直俺はどうしたらいいのか分からなくなっていた。この均衡を保つことが目的になり始めていた。どちらが先に我慢できなくなるか、これは俺と聡美の戦いだった。結局、この戦いは俺が勝利した。聡美から連絡が来たのだ。
「一度ご飯でも行きませんか?」と。
女の子の方から誘わせるとは何事だと思うかもしれないが、25年間恋愛経験がない男というのは、そこら辺の女の子以上に女の子なのだ。仕方がない。
とにかく、俺と聡美はとうとう現実世界で会うことになった。もちろん俺は女の子との食事など初めてである。食事が決まった瞬間から俺の心臓は最高速で暴れまわっていたが、俺はまず、震える手で店選びから始めた。雰囲気が良く、それでいて敷居が高すぎない、丁度良い塩梅の店をなんとか探し出し、予約を入れた。服と靴を新調し、散髪に行った。髪型のセットの仕方も学んだ。
何度も言うが、この時の俺は乙女だったのだ。
そして、当日がやってきた。
俺は待ち合わせ場所に早めに着き、聡美の到着を待った。聡美の顔は、最初にちえみから見せてもらった写真で分かっていたので、それと同じ顔を探した。約束の時間になったが、すぐには聡美と出会えなかった。いや、それらしい女性は1人いるのだ。俺の数メートル隣に、誰かを待っているらしい女性が。年齢も、19歳に見えなくもない。実物と写真というのはやはり違って見えるため、すぐには気づかなかったのだ。向こうも向こうで、どうやら俺だと気づいたらしい。こうして、俺と聡美は初対面した。
軽く挨拶をし、店に向かった。少し雨が降っていた。
2ヶ月間毎日欠かさずLINEでやり取りしていたにも関わらず、いざ面と向かうと言葉が出てこない。不思議なものだ。緊張しているというのもある。しかし、そこまでの2ヶ月の間に一通り聞くべきことは聞き尽くしてしまっており、すでに話題がなくなっていたというのもある。
俺たちは、特別盛り上がることもないまま、食事を終えた。帰り際、聡美は俺に紙袋を渡してきた。中を見ると、手作りのチョコが入っていた。そう、ちょうどバレンタインデーの時期だったのだ。母親以外からもらった初めてのチョコだった。俺は、こんなものまで用意してくれたのに、会話のないつまらない食事にしてしまって申し訳ないと思った。
ホワイトデーにはしっかりお返しをしようと思ったが、結局その後聡美からの連絡はあまり来なくなり、そのまま自然消滅となった。
あれから3年が経った。俺には今彼女がいる。聡美ではない。別の知人から紹介されたのだ。半年前から同棲を始めており、近いうちにプロポーズするつもりだ。
聡美とうまくいかなかったこと、そこから学んだことがあったから、今の彼女とここまで来れた部分もあると思う。
聡美に何も返してあげられなかったのが少し心残りだ。聡美から見れば、俺は彼女が欲しいのか欲しくないのか、意図のよくわからないやつだったと思う。俺のことなどとっくに忘れていると思うが、俺は聡美のことを忘れない気がする。
俺の人生を変えてくれた恩人として。
3年前の冬の話だ。
その時の俺は25歳。大学院修士課程を終えて就職したから、社会人2年目が終わろうかという冬だった。
地元は関西だが、就職を機に関東へ引っ越してきた。家族とも友人たちとも離れた場所で一人暮らし、仕事もまだまだ慣れない、そんな生活に孤独感が日に日に強まっていた。
俺には彼女がいなかった。
しかしその時の俺は、寂しさを紛らす相手が欲しいと思っていた。
俺の会社には、昼休みになると食堂の入り口に保険のおばちゃんが何人か集まってくる。入社したばかりの右も左も分からない若者たちを捕まえて、保険に加入させようとするのだ。来るのはいつも決まった三人。一人は矢口真里に似た、ぎりぎりお姉さんと呼べそうな女性。一人は椿鬼奴に似たおばちゃん。一人はブルゾンちえみ似のおばちゃんだ。
俺はブルゾンちえみと仲が良かった。矢口と椿は保険の話をしてくるのに対して、ちえみとは一度も保険の話などしたことがない。俺とちえみの会話といえば、乃木坂46の中で誰が一番可愛いかとか、ちえみの娘がドルヲタになりそうで困っているとか、そんな内容だった。俺はちえみとの会話をそれなりに楽しんでいた。
その日も俺が食堂に行くと、ちえみが立っていた。ちえみはコソコソと俺を手招きし、隅の方に呼び寄せた。
「増田君、彼女いないんだよね?私の知り合いに良さそうな女の子いるんだけど、どう?」
確かに俺はいつも冗談交じりに「彼女欲しいっす」と言っていたが、まさか本当に紹介されるとは思っていなかった。今まで恋愛経験がなかったため、尻込みする気持ちもあった。だが俺は、ここは一歩踏み出すべきだと思った。
「是非。」
俺は女の子を紹介してもらうことにした。
後日、ちえみからLINEで3枚の写真が送られてきた。3枚の写真に、それぞれ別々の女の子が写っている。そして直後にメッセージ。
「どの子がいい?」
驚愕した。てっきり紹介されるのは1人だと思っていた。3人とも、と答えたい気持ちを抑えて、俺は1番可愛らしい子を紹介してもらうことにした。
ちえみから、その子の簡単なプロフィールを教えてもらった。ちえみは俺の会社に来ているのと同じように、他の会社へも保険の営業に行っている。その子、仮に聡美と呼ぼう、聡美はちえみが営業に行っている他の会社の事務員だった。俺が選ばなかった他の2人も、そのような感じらしい。
そして聡美は、当時19歳、未成年だった。これは俺にとって衝撃的な情報だった。今冷静に考えると、19歳の何が問題なのか。1年経てば立派な成人である。だがこの19という数字が、俺には重くのしかかった。
とはいえ俺は、聡美と連絡を取り始めた。25歳男が、生まれて初めて1人の女性と真剣に向き合った。慎重派の俺は、がっついて引かれてはならないと思い、ゆっくりと聡美の職場のことや身の回りのこと、家族のことなどを聞いていった。聡美は去年まで高校生、さすがに価値観のズレは感じた。まあでもそれは仕方がない、やり取りを続けていけばそのうち気にならなくなるだろう。そんな感じで慎重派の俺が殊更慎重に聡美とやり取りをしていると、気づいたら2ヶ月が経っていた。1度も会うことなく、LINEのやり取りだけで2ヶ月だ。1度も会おうと言いださない俺もどうかしているが、このLINEに2ヶ月付き合い続けた聡美もちょっとどうかしている。正直俺はどうしたらいいのか分からなくなっていた。この均衡を保つことが目的になり始めていた。どちらが先に我慢できなくなるか、これは俺と聡美の戦いだった。結局、この戦いは俺が勝利した。聡美から連絡が来たのだ。
「一度ご飯でも行きませんか?」と。
女の子の方から誘わせるとは何事だと思うかもしれないが、25年間恋愛経験がない男というのは、そこら辺の女の子以上に女の子なのだ。仕方がない。
とにかく、俺と聡美はとうとう現実世界で会うことになった。もちろん俺は女の子との食事など初めてである。食事が決まった瞬間から俺の心臓は最高速で暴れまわっていたが、俺はまず、震える手で店選びから始めた。雰囲気が良く、それでいて敷居が高すぎない、丁度良い塩梅の店をなんとか探し出し、予約を入れた。服と靴を新調し、散髪に行った。髪型のセットの仕方も学んだ。
何度も言うが、この時の俺は乙女だったのだ。
そして、当日がやってきた。
俺は待ち合わせ場所に早めに着き、聡美の到着を待った。聡美の顔は、最初にちえみから見せてもらった写真で分かっていたので、それと同じ顔を探した。約束の時間になったが、すぐには聡美と出会えなかった。いや、それらしい女性は1人いるのだ。俺の数メートル隣に、誰かを待っているらしい女性が。年齢も、19歳に見えなくもない。実物と写真というのはやはり違って見えるため、すぐには気づかなかったのだ。向こうも向こうで、どうやら俺だと気づいたらしい。こうして、俺と聡美は初対面した。
軽く挨拶をし、店に向かった。少し雨が降っていた。
2ヶ月間毎日欠かさずLINEでやり取りしていたにも関わらず、いざ面と向かうと言葉が出てこない。不思議なものだ。緊張しているというのもある。しかし、そこまでの2ヶ月の間に一通り聞くべきことは聞き尽くしてしまっており、すでに話題がなくなっていたというのもある。
俺たちは、特別盛り上がることもないまま、食事を終えた。帰り際、聡美は俺に紙袋を渡してきた。中を見ると、手作りのチョコが入っていた。そう、ちょうどバレンタインデーの時期だったのだ。母親以外からもらった初めてのチョコだった。俺は、こんなものまで用意してくれたのに、会話のないつまらない食事にしてしまって申し訳ないと思った。
ホワイトデーにはしっかりお返しをしようと思ったが、結局その後聡美からの連絡はあまり来なくなり、そのまま自然消滅となった。
あれから3年が経った。俺には今彼女がいる。聡美ではない。別の知人から紹介されたのだ。半年前から同棲を始めており、近いうちにプロポーズするつもりだ。
聡美とうまくいかなかったこと、そこから学んだことがあったから、今の彼女とここまで来れた部分もあると思う。
聡美に何も返してあげられなかったのが少し心残りだ。聡美から見れば、俺は彼女が欲しいのか欲しくないのか、意図のよくわからないやつだったと思う。俺のことなどとっくに忘れていると思うが、俺は聡美のことを忘れない気がする。
俺の人生を変えてくれた恩人として。
彼女と付き合ってもうすぐ2年、同棲を始めてもうすぐ1年が経つ。
同棲すると結婚が遠のくと言う。この1年、僕はその言葉の意味を身をもって実感した。毎日一緒にいると、彼女の嫌なところ、見たくなかった一面がどうしても目に入った。ひとつひとつは大したことではない。掃除機が出しっぱなしであるとか、観葉植物を買ってきてはすぐ枯らすとか、何にでもチーズを入れたがるとか。しかし、それらのことが積もり積もって、僕は彼女との生活に息苦しさを感じ始めていた。また彼女も、彼女の両親も、それに僕の両親も、僕たちの結婚を期待しているという周囲の状況も、息苦しさの一因だった。やっぱり1人の方が楽だ、結婚なんかしない方がいいんじゃないか、いつしかそんな風に考えるようになっていた。
昨日までは。
最近僕たちはニンテンドー3DSのスマブラを中古で買い、寝る前に少し遊んでいる。彼女はカービィをよく使い、敵を吸い込んでは吐き出すことに喜びを見出しているようだ。
昨日彼女は、キッチンに立って料理を作りながら、おもむろにスプーンを「えいっ、えいっ」と振り出した。「何してるの?」と僕が聞くと、「スターロッドの練習」と彼女は答えた。
スターロッドとはスマブラに出てくるアイテムで、振ると星が飛び出す杖だ。
いい歳をしてスプーンを振り回すその姿と、僕に向けられた子供のような顔を見て、僕は笑った。
もうすぐ付き合って2年の日が来る。その日にプロポーズをしよう。もしかしたら、なぜ結婚しようと思ってくれたのか、と聞かれるかもしれない。
ありがとうございます。嫁にもプロポーズ時には一生添い遂げる覚悟だと伝えてるのでご安心を!
嫁156cm Fカップです。小顔着やせで凄い胸あるように見えますが腹も凄いですよ(;´・ω・)
全身ふっかふかです。
いわゆる出来ちゃった婚で、とりあえず籍を入れて、式はやらず、まあ指輪は買っておくかーという感じで結婚した。
結婚式は数百万かかると聞いていたし、私側は招待する友人も両手で数えるほどしか居ないし、でむしろこれで良かったなあという感じ。
婚姻届の保証人もとりあえず会社でハンコ持ってそうな上司に書いてもらった。
あれっ?!そういえばプロポーズされてないぞ。いや、されたか?どうだろう。
というかですね、妊娠のわかる半年前ぐらい?には「好きな人が出来た」とか言われて破局するとこだったんだわ。「長く付きあってるからなんとなく結婚すると思ってたけど今はもう考えられない」みたいなことも言われたんだわ。というかここ2年ぐらい記念日やクリスマスやら誕生日やら、そろそろプロポーズかな?って正直期待していたフシがあって、全然そんな気配が無いからイライラしていたんだった。
妊娠がわかった時、
相手は結婚する気が無いって思っていたから検査薬を使ったトイレでそのまま近所の病院を検索した。いつまでなら処置が出来るのか、いくらかかるのか。
数時間して相手が仕事から帰ってきて、ラインでも検査薬の写メ送ってたけど改めて実物を見せた。
体調悪いのが1週間続いているのと、そういえば生理がしばらく来てないことに思い当たって念のため買って、使ったらすぐ判定が出てびっくりしたんだとかそんな事を話した。
でもやっぱり正直釈然としないんだわ。
趣味アカウントSNSでわざわざ結婚報告、妊娠報告するやつってなんなんだろう。少なくとも自分はしてるやつを
結婚してない&子供いないやつにマウントしてる性格のクソ悪いやつ
認定してるし、されたらショック受けるだけの報告だからやめろや。ばかなのか??
幸せになれてない人間からもおめでとうを強要する幸せになったやつらの結婚報告は害悪だし、あの神経の図太さはなんなんだよ。
あの人はおめでとうっていってくれなかった、私のこと嫌いなんだ、とかゆめゆめ思うなよ?!
こっちのメンタル状態考えずにお前のタイミングでおめでとう強要するお前の性格が悪いんだからな?!
と、同時に、なんで幸せ報告にショックを受けるかを考えた。
たぶん、相手が自分とは違ってハードルを乗り越えた幸せの先にいると思うからだな。
よく、
子供ができたからといって幸せとは限らないから!と謙遜するやつもいるが、
そんならそうかけよと。
ひいては愛し愛されてないと結婚しちゃいけない圧力にくるしんでる人だ。
結婚相手としては充分だから選んだけど、恋愛感情はない(薄い)結婚だって、もっと認められて欲しい。
結婚を決意したからといって、お相手から強い恋愛感情を期待されるのも苦しい。
そんなの相手が可哀想?愛してないなら相手に悪いから結婚しちゃいけない?
んなこといってるから結婚が難しくなる人がふえてんだろうがよ。
恋愛感情はうすいけど、結婚相手としては最良です、結婚して欲しいと思ってますって相手に聞けたらいいのに。それが、世間的にも素晴らしいプロポーズのひとつになればいいのに。
男も女も人から愛されるだけの器量のある人なんか人口の半分以下しかいねーのに。
たまたま乗り合わせた電車の車両内に何人結婚できそうな人がいる?
たくさんいるよ!というハードルの低い人と、一人も見つからないよっていうハードルの高い人が、パートナー契約できるようなものであって欲しいんだよ。結婚が。
そしたらもっときさくにおめでとう!がいえるよ。
婚活してる人に聞きたいけど、「他と比べたらましだから」という理由で相手を選んでる時ない?下から選ばされてる感覚ない?
家事をしてくれないとか、ATMにされるとか、結婚のリスクばかり目につくのに、まわりの幸せ報告に焦り、そこに理論上、書面上は自分もたどり着きたくて。
でも本当は好きになった人と結婚したくない?
そこに気持ちが満たない人と結婚するしかないとき、まわりから「おめでとう!いまが幸せの絶頂期だね!これから下がってく一方だよ」なんていわれたら泣きたくならない?社会的には幸せとやらはそこが最高点らしいし、そうアピールしないと変人扱いされるんだよ。そんな日本人一律な価値観の強要が、苦しくならないわけがない。
人からおめでとう!!といわれたり、二人で楽しんできてねとロマンチックな旅行やデートを促されたりすると
いや、この人とはそんなんじゃないから…と苦しくなったり素直に喜べなくて辛くなる人も多いと思う。
親に遊園地デートを促され、いやそんなんじゃないからというと、不安げにされ、なんで?好きなんでしょ?といわれ、
え、そこまでじゃないと結婚したらいけないのかな…とプレッシャーになり、破談にしてもらったことも自分はある。
相手のことを尊敬してるから選んだ、だけどそこにゲスな恋愛感情をいっしょくたに絡めてほしくない。
尊敬してる相手に下半身も反応しないといけないという強要をうける日本人の結婚観というものは狂気だと感じさえする。
相手に悪いから黙ってるけど、世間の結婚へのイメージほどの性的愛情を相手に感じていない結婚をして、そのギャップに苦しんでる人も潜在的にはすごく多いと思う。恋愛感情のない結婚もこれからはアリにしないと、本来喜ばしい結婚は全部「不幸な結婚」にカテゴリーされてしまう。
嗜好性
をもたせるのをやめよう。
結婚が税金対策とか、パートナー契約的な側面をもっともたせてほしい。
結婚出産が贅沢といわれたり、子供をつれ歩くとまわりへの配慮や気遣いを求められたり、結婚したら結婚式を強要したり、
2017年10月の増田直後に即結婚して、ってならそりゃ間に合うけどねえ…
それから少し考えてからプロポーズして式も何もやらずに籍だけ入れて即妊娠、ってなら間に合うか?
或いは出来婚かもしれないけど。
覚えてる人も少しはいるかもしれない(一応はてブのトップにはなった)ので、この話のその後を書いておく。
https://anond.hatelabo.jp/20171009132802
娘は母乳もミルクもよく飲むし、よく寝るし、よく泣くし、まとめると健康そのものだ。
彼女(今は妻)も会陰切開の後が痛そうなのを除けば、順調に体力を回復していっていると言って良い。
今まで妻には、喫煙を疑っていることや、ベランダにライターが置いてあるのに気づいたことは一度も言っていない。
せいぜい、先の増田でも挙げたような「健康に気をつけようね」というような遠回しなことを言うだけだった。
で、これはブコメでみんなに相当叩かれた。
「キモい」とか「お前と付き合ってることからくるストレスじゃねえの」とか「別れてあげなよ」とか「喫煙者差別すんなよ」とか。
最後のやつは未だに俺もよく分からんのだが(他の喫煙者はどうでもよくて自分の彼女にだけたばこをやめてほしいと願うのは差別なのか?)、
確かに俺の行動や発言は第三者から見たらキモいかもしれんし、そんな男と付き合えばストレスだって溜まるだろうし、
これ以上彼女を俺のこだわりや執着で追い詰めるくらいなら解放してあげたほうがいいのかも、とも思ったりした。
ただ、その後なんだかんだで彼女に給料3ヶ月分の指輪を渡してプロポーズしたら喜んでくれたし、
妊娠が分かったときは「好きな人の子どもを産めるなんて本当に幸せ」と何度も言っていたし、
今は娘を抱っこしながらずっとあやしている俺の親バカぶりを、目を細めて眺めている。
あのときのブコメたちを真に受けて、はっきりたばこ疑惑のことを告げるか、もしくは別れようと彼女に言っていたら、
今のこの幸せな生活はなかった、俺も彼女も娘に会えなかった、そう思う。
妊娠発覚後、ベランダでライターを見る日はなくなった。大好きだったお酒は一滴も飲まなくなったし、
刺し身やローストビーフなど火を通していないものも一切手を付けなかった。
悪阻で気分が悪いときは無理をせずずっと横になっていたし、妊娠後期はヨガやウォーキングなどの運動をしたりして、
それはもう模範的な妊婦だったと思う。俺はそんな彼女をずっと見てきた。
俺は彼女のことをとても尊敬しているし、信頼しているし、また彼女も俺のことを信じてくれている。
そこに多少の疑惑はあるかもしれない。自分が相手に相応しくないという自己嫌悪もあるかもしれない。
そこをお互い全部吐き出してすっきりさせないことには、完璧な信頼関係はないのかもしれない。
でも、それを大げさに考えずにちょっと目をつぶるだけで手に入れられる大きな幸せがあるならそちらをとる、という選択肢もあっていいと思う。
あのときはてブで俺を叩いた人の中には納得しない人もいるかもしれない。ただ、今の俺にとって、妻にとって、娘にとってはこれが正解だと思っている。
ともあれ、あの増田を書いたことでいろんな気付きがあったと思う。そういう意味であのときのブコメには感謝しています。
皆様、よいお年を。
ここ十年くらいで男性の社会進出などで職場に男性が増えたが、あいつらのきなみ「自分の都合」しか考えない
あと嫁と子供。
独身男性、しかもアラフォー以上になると、「ここを辞めると自分は生きていけない」という気持ちがあるのか甘えたことは言わないんだが、「嫌になったら辞めればいいや嫁の稼ぎがあるし」という
甘えがある既婚はマジでクソ
なんか腹がでかくなってから言うなよ。産休取るって分かってたら来期の人員配置を考えることができるのにおせーんだよ
部署に一人増員することになって、増員される理由も説明して、てめえの仕事も説明したのに、一年もしないうちに「彼女と結婚するから辞めます。一年前にプロポーズされてました」とか。しかも「結婚したら辞めるつもりだった」
だったら部署異動の時に言えよ。だったら他の奴配属させたわ。
ほんとこんなんばっか!
てめえはそれでいいかもしれないが、「なんでそういうことを半年前に言わないわけ?決まってたんだろ?」ってのマジ多過ぎ。
これが女ってそんなことないんだ
こういう可能性もあるかもしれないので、と事前に言ってくれる。
転勤の話が出る前に、「実は親の調子がXXなので転勤辞令出てもいけないかもしれないのでお伝えしておきます」等言ってくれる。
男はほんときがきかねえ。
巻き添え食らって突然転勤させられた独身男性とかマジかわいそう。
ここ十年くらいで女性の社会進出などで職場に女性が増えたが、あいつらのきなみ「自分の都合」しか考えない
独身女性、しかもアラフォー以上になると、「ここを辞めると自分は生きていけない」という気持ちがあるのか甘えたことは言わないんだが、「嫌になったら辞めればいいや旦那の稼ぎがあるし」という
甘えがある既婚はマジでクソ
なんか腹がでかくなってから言うなよ。産休取るって分かってたら来期の人員配置を考えることができるのにおせーんだよ
部署に一人増員することになって、増員される理由も説明して、てめえの仕事も説明したのに、一年もしないうちに「彼氏と結婚するから辞めます。一年前にプロポーズされてました」とか。しかも「結婚したら辞めるつもりだった」
だったら部署異動の時に言えよ。だったら他の奴配属させたわ。
ほんとこんなんばっか!
てめえはそれでいいかもしれないが、「なんでそういうことを半年前に言わないわけ?決まってたんだろ?」ってのマジ多過ぎ。
これが男ってそんなことないんだ
こういう可能性もあるかもしれないので、と事前に言ってくれる。
転勤の話が出る前に、「実は親の調子がXXなので転勤辞令出てもいけないかもしれないのでお伝えしておきます」等言ってくれる。
女はほんときがきかねえ。
巻き添え食らって突然転勤させられた独身女性とかマジかわいそう。