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2024-02-12

中国海軍歴史 略史(3/4)

anond:20240212015211

韜光養晦期(1989年2011年 052D型の登場)

ソ連という共通の敵を失ったことによって中国西側諸国の友好関係が薄れていき、天安門事件によって決裂が明らかとなり軍事技術的にも独自路線を歩み始めた時期
そして第三次台湾海峡危機アメリカの圧倒的な軍事力を目の当たりにしたことが、中国海軍のその後に大きな影響を与える
1989年

天安門事件

鄧小平辞任、江沢民就任

劉華清 江沢民後見人として党中央政治局常務委員党中央軍事委員会副主席に任命される

ベルリンの壁崩壊

マルタ会談 冷戦終結宣言

1990年

日本バブル崩壊

051G型駆逐艦(旅大III型) 1番艦 湛江 就役 051DT型の発展版 フランスイタリアイギリスなどから導入した兵器国産化を試みている

★052A型(旅滬型)駆逐艦 1番艦 哈爾浜 起工 西側技術を大規模に導入し、中国初の外洋型近代駆逐艦として建造された

 対空ミサイルレーダーフランス製、主機のガスタービンエンジンアメリカ製、ディーゼルエンジンドイツ製を導入、哨戒ヘリコプターフランス製のライセンス生産

 中国海軍沿岸海から外洋海軍進化する第一歩となった

1991年

湾岸戦争開始 米軍による一方的空爆を目の当たりにし自国の防空システム限界認識した中国は、新しい防空ミサイルシステムHHQ-9Aの開発に着手

ソビエト連邦崩壊 中華人民共和国第一仮想敵国ロシアから台湾支援するアメリカ合衆国に変わった

053H2Gフリゲート(江衛型) 1番艦 安慶 就役 053H2型に個艦防空ミサイル艦載機運用能力付与したもの

 1989年天安門事件を受けて西側から軍事技術供与が停止されたため、2番艦以降は1番艦とは異なる構成になっている

 2番艦ではガスタービンウクライナ製UGT-25000(DA80)ガスタービンエンジンにしている。

1993年

053H1G型フリゲート(江滬V型) 1番艦 自貢 就役 053H2型フリゲート

052A型(旅滬型)駆逐艦 1番艦 哈爾浜 就役

1994年

プロジェクト877EKM(キロ級)潜水艦 1番艦 袁正64 就役 中国が初めて入手した近代ディーゼル潜水艦

1996年

中華民国が遷台してから史上初めて正副総統の直接民選選挙李登輝当選

第三次台湾海峡危機

 アメリカは2つの空母戦闘群派遣、ミッツ空母戦闘群台湾海峡を通過した

 中国軍はアメリカ空母戦闘群に対し何もできず、アメリカ台湾支援した場合は止められないことを理解し軍備増強を大幅に加速した

 特に艦隊防空(エリアディフェンス)能力の欠如を強く認識

艦隊防空能力強化のためロシアにソヴレメンヌイ級駆逐艦2隻を発注(中国語では「现代级」と表記されることから何を期待していたのかが理解できる)

対空戦能力を有する国産ミサイル駆逐艦整備計画が着手、複数タイプ(052B型と052C型)の駆逐艦を少数建造し設計プロトタイピングを繰り返すスパイラルモデルでの開発が始まる(「小步快跑」)

1997年

970型試験艦 就役 HQ-9A艦対空ミサイル、HQ-16艦対空ミサイル、Vertical Launching Systemフェーズド・アレイレーダーテストを行う

プロジェクト636(改キロ級)潜水艦 1番艦 袁正66 就役

1998年

劉華清 引退

マカオ中国企業が空母ヴァリャーグウクライナから購入

1999年

956-E型(ソヴレメンヌイ級) 1番艦 杭州 就役 艦隊防空機能を有し、射程160kmの超音速対艦巡航ミサイルSS-N-22(P-270)を搭載しアメリカ空母戦闘群の接近を阻止する役割を担う

039型潜水艦(宋型) 1番艦 遠征20就役

 中国国産ディーゼル潜水艦で旧式化した035型に替わる新世代の潜水艦として建造

 ロシア兵器フランス戦闘システムドイツ製ディーゼルエンジンを搭載した

★052B型駆逐艦(広州級) 1番艦 広州 起工

 中国が建造した初の艦隊防空能力を持つ艦

 052A型ベースとした中国版ソブレメンヌイ、本命の広域防空艦は052C型で052B型はその保険

 国産で新開発のHQ-9艦対空ミサイルフェーズド・アレイレーダーの完成は間に合わないため、ロシア製対空ミサイルシステムを搭載して建造

 ZKJ-5戦術情報処理装置 今まではイギリス製をコピーしたZKJ-3かフランス製をコピーしたZKJ-4しかなかったが、新規開発された国産戦術情報処理装置テスト

 通信設備としてHN-900(中国海軍第1世代戦術データリンク装置)を採用

2001年

中国WTO加盟

胡錦濤 就任

956-EM型 (ソヴレメンヌイ級) 追加発注

ウクライナからSu-33の試作型T-10K-3を入手、後にJ-15の開発につながる

1985年から開発を続けていたWS-10Aエンジンが完成

2002年

★052C型駆逐艦(蘭州級) 1番艦 蘭州 起工

 中華イージス

 国産で新開発のHQ-9艦対空ミサイルフェーズド・アレイレーダーを搭載した中国人民解放海軍本命

空母ヴァリャーグ大連港に入港

093型原子力潜水艦 1番艦 407 就役

2004年

052B型駆逐艦 1番艦 広州 就役

052B型駆逐艦 2番艦 武漢 就役

052C型駆逐艦 1番艦 蘭州 就役

039A型潜水艦(元型) 1番艦 330 就役 プロジェクト877EKM(キロ級)の経験で得られた技術を、039型潜水艦に盛り込んだ性能向上タイプ

2005年

956-EM型(ソヴレメンヌイ級) 1番艦 泰州 就役 

054型(江凱I型)フリゲート 1番艦 馬鞍山 就役

 従来の中国海軍フリゲート比較して武装レベルが極めて高い、また船体の大型化によって外洋航行能力も大幅に向上している

 054A型テストベッドとしての性格があり、建造は2隻に留まった

052C型駆逐艦 2番艦 海口 就役

 2004年に就役した蘭州と共に、新世代艦のプロトタイプとして性能・運用試験実施

094型原子力弾道ミサイル潜水艦 1番艦 411 就役 092型からは大幅に進歩したが未だ米英露仏のレベルには至らず

上海長興島造船基地建設開始

なお2005年当時の中国軍の評価は以下のようなものである、きわめて妥当評価で当時の中国海軍がまだ立ち遅れていたことがよくわかる

中台軍事バランス中台安全保障戦略に与える影響―(2005年5月発行)

https://jats.gr.jp/cp-bin/wordpress5/wp-content/uploads/journal/gakkaiho007_05.PDF

中国は、約3,200 機の作戦機を保有しており、編制上桁違いの優位があるが、第4世代戦闘機を150機程度しか保有していない〔USDoD, 28 July 2003, p. 23〕。

しかも、中国空軍の訓練時間は、新型戦闘機のパイロットを優先的に長時間訓練させていると見られるものの、全体として西側空軍常識から見て極端に少なく、メンテナンスも劣悪で故障も多く、また1日に大量の航空出撃を実施するような演習をほとんど経験していない〔Allen, 1997, pp.224 –232〕。

このため、中国空軍作戦機が台湾攻撃必要な高い練度を獲得するには今後長い時間必要である

他方台湾空軍は、すでに F-16ミラージュ 2000-5、および経国号配備完了しているため、旧式機から第4世代への換装をほぼ終えている。

空中戦態様は、戦場中国から離れた台湾の航空管制範囲内であり15、台湾側の方が各種装備が優越し、練度も高いため、台湾空軍側に有利に展開するもの推定されている。

特にF-16 用のアムラーム・空対空ミサイルの売却が 2003 年に実施されたことにより、台湾空軍の空戦能力は飛躍的に向上した。

しかも、中国保有している Su-27 および Su-30MKK の性能は、電子戦能力戦闘能力において台湾保有するミラージュ 2000-5 におよばないとされるし、遠距離から攻撃では経国号の装備が勝っているとされる16。

このため、大幅な改良を加えない限り、Su-27 は量産されても台湾空軍に対して質的な優位を確保することができないと考えられ

中国海軍水上艦艇の特徴は、艦隊防空能力特にミサイル防御能力)が極めて低い一方で、対艦ミサイルの数量が圧倒的に多いことにある。

このため、中国海軍は防御を省みることな攻撃を仕掛けることになる〔McVadon, 1997, pp.259-260〕。

ところが、中国海軍水上艦艇には、視界外レーダー(OTH レーダー)がなく、敵の位置を計測してその対艦ミサイルのアウトレンジから対艦ミサイル攻撃をかけることが困難である

このため、対艦ミサイルの「数の優勢」は当てにならず、中国海軍水上艦艇台湾軍が保有する大量のハープーン対艦ミサイル等によって多大な損害を受けることが必至である〔McVadon, 1997,pp.259-260〕。

2008年

江南造船本社は長興島へ移転

★054A型(江凱II型) 1番艦 徐州 就役

 HHQ-16艦対空ミサイルを装備し、中国海軍フリゲートとしてははじめて艦隊防空能力を有する

 054型はミサイル発射機を備えていたが、054A型では32セルVLS進化している

 以降『40隻』を超える大量建造が行われる

054A型 2番艦 舟山 就役

054A型 3番艦 黄山 就役

054A型 4番艦 衡陽 就役

2009年

052C型4隻の追加建造

 2004年、2005年に就役した052C型2隻をプロトタイプとして性能・運用試験実施し完成度を高める為の研究が行われた、結果2008年には艦隊防空艦としての完成をみた

 052C型の発展型として052D型駆逐艦の開発が進んでいたが実用化には相応の時間を要するため052C型駆逐艦の追加建造が決定

2010年

054A型 5番艦 運城 就役

054A型 6番艦 玉林 就役

054A型 7番艦 益陽 就役

039B型潜水艦 1番艦 ? 就役 詳細不明

中国海軍歴史 略史 4/4 https://anond.hatelabo.jp/20240212052548

中国海軍歴史 略史(2/4)

anond:20240212002740

停滞期(1966年1977年 文化大革命終了)

文化大革命による停滞期
この時期中ソ対立が深まったため、ソ連から軍事技術支援が途絶え国産化余儀なくされた
1966年

文化大革命開始

中ソ国境紛争

6601型(成都級)をリバースエンジニアリングして、65型フリゲート(前053型/江南級)を建造

1967年

033型潜水艦 1番艦 ? 就役 ソ連から提供された633型潜水艦を参考に建造された、中国初の国産潜水艦

1968年

ベトナム戦争が泥沼化しニクソン大統領ベトナム戦争から撤退公約にして当選キッシンジャー国家安全保障問題担当大統領補佐官として政権中枢入り

ヘンリー・キッシンジャー

リアリズム現実主義)に基づく外交政策擁護者として知られている

力の均衡論者で、イデオロギー的な外交を嫌い、国家間力の均衡を保つことに腐心した

ソ連敵対する中国と友好関係を築くことでソ連へ東から圧力をかけることを目的とした


アメリカには永久の友人も敵もいない、あるのは利益だけだ』

重要なのは何が真実であるかではなく、何が真実である認識されるかである。』

外交政策道徳的完璧要求する国は、完璧安全も達成できない』

『結局のところ、平和覇権力の均衡によってのみ達成できるのです。』

アメリカの敵になることは危険かもしれないが、友人になることは致命的である』(南ベトナム傀儡政府を見捨て撤退したとき発言)

1960年代後期

★055型大型火砲ミサイル駆逐艦計画

 排水量8,000t以上の大型駆逐艦として構想され艦隊防空能力を備え、外洋での長期作戦における護衛艦隊の中核を占める艦とされたが、当時の技術限界から未成に終わった

 40年後、排水量13,000tの055型駆逐艦として結実する

1971年

ニクソンショック、ニクソン大統領中国訪問

051型駆逐艦(旅大I型) 1番艦 济南 就役 56型駆逐艦(コトリン駆逐艦)をモデル太平洋で行動しうる駆逐艦として建造された、中国が初めて独自開発した水上戦闘艦

1972年

日中共同声明

1974年

★091型原子力潜水艦 1番艦 長征1号 就役 中国初の原子力潜水艦 静粛性と信頼性がきわめて劣悪だった

035型潜水艦 1番艦 232 就役 033型潜水艦の改良版

西沙諸島の戦い 南ベトナム軍と戦闘を行い、西沙諸島全域を占領

https://www.koryu.or.jp/Portals/0/images/publications/magazine/2022/3%E6%9C%88/2203_02anami.pdf

1974年1月解放軍南海艦隊は、当時南ベトナム実効支配していたパラセル諸島中国名:西沙群島)に部隊派遣し、南ベトナム守備隊や艦艇との交戦の末に同諸島占領した。

南ベトナムは、パラセル諸島のみならず中国領有権を主張するスプラトリ—諸島中国名:南沙群島)の複数島嶼岩礁実効支配していたため、次はそれらを攻略せねばならないという議論解放軍内で盛り上がった。

その翌年の5月には、それまで海軍建設に後ろ向きだった毛沢東海軍を増強するための10計画GOサインを出した。

そこに好機を見出し劉華清は、同年9月毛沢東鄧小平に宛てて海軍の装備に関する意見書を送った。

この意見書のなかで劉華清は、既存海軍の装備導入計画批判しつつ、海軍の装備導入計画のあるべき姿について持論を大胆に展開した。

この時の意見書では、海軍が「帝国主義海上から侵略」を粉砕し、「対台湾作戦」の任務遂行するに足る能力を確保せねばならないという基本認識が示されたうえで、当時の解放軍がそうした水準にはなく、10 年後もそうした水準に達することはないという評価がなされた。

また、50年代ソ連から入手した時代遅れ通常動力型潜水艦コピー版を大量に生産するという当時の装備導入計画に対し、潜水艦に大きく依存する形で米英の海軍に対抗しようとしたドイツの失敗例などを根拠とした批判がなされた。

そうした批判を踏まえて、劉華清は、今後は、水中、水上、空中の戦力をバランスよく整備していく必要があり、核抑止力を担う原子力潜水艦水上艦隊の要となるミサイル駆逐艦艦隊に航空支援提供できる戦闘行動半径の長い航空機の開発・配備に力をいれるべきだと主張した。

この意見書さらに注目されるのは、中国経済発展に伴い海外からの「戦略物資」の輸入が拡大すれば、シーレーン防衛重要性が増し、中国本土から遠く離れた海域での航空戦力の展開を可能にする航空母艦必要になると指摘している点である

まり劉華清は、1975 年の時点で中国対外貿易が今後盛んになるという未来予測にたってシーレーン防衛について論じたわけだが、当時遠洋航海の経験が皆無だったうえに中国沿岸海域での作戦すら満足に遂行できないようなレベルにあった解放軍海軍のなかで、このような議論は異色のものだったといえる。

劉華清によれば、海軍の主要任務は、

(一)「覇権主義」や「帝国主義」による海上から侵略に備える、

(二)「祖国統一」の大事業を完成させる、

(三)中国領海およびシーレーンを含めた海洋権益を守る、

(四)核戦力の残存性を高めることに貢献する、ことであった。


1975年

ベトナム戦争終結

053K型フリゲート(江東型フリゲート)1番艦 鷹潭 就役 65型の発展型、中国海軍初の艦対空ミサイル搭載艦、しか国産ミサイルの性能が貧弱だったため2隻目で建造打ち切り

イギリスロールスロイス・スペイ ターボファンエンジンライセンス生産

草創期(1977年1989年 天安門事件)

文化大革命が終わり、米欧日との関係改善によって西側からの新技術導入が進む
また後半には中ソ対立も終わり、中国西側東側両方の軍事技術を吸収することとなる
1977年

文化大革命終了

1978年

日中平和友好条約

改革開放政策の開始

ソ連アフガニスタン侵攻

1979年

アメリカ台湾関係法を制定

上海にある江南造船廠が三菱重工業社長古賀繁一(元長崎造船所所長、戦艦武蔵設計に関わる)の直接指導で再建される

053H型フリゲート(江滬I型フリゲート) 1番艦 常徳 就役 艦対空ミサイル搭載艦である053K型と共に行動する艦対艦ミサイル搭載艦として設計された、しかレーダー電子機器の性能は不足し全天候戦闘能力もなかった

1982年

劉華清海軍司令員に就任

053H1型フリゲート(江滬II型フリゲート) 1番艦 台州 就役 053H型フリゲートの改良型

051DT型駆逐艦(旅大III型) 1番艦 開封 就役 フランス製クロタル8MS個艦防空ミサイルシステムフランス製DRBV-15対空レーダースウェーデン製機関砲を搭載

アメリカからCFM56-3ターボファンエンジンを入手、後のWS-10ターボファンエンジンの基礎となる

1983年

劉華清の主導で中国人民解放軍海軍装備実証研究センター(現在中国人民解放軍海軍装備研究所)が成立

★053H1Q型フリゲート(江滬IV型) 西側の対潜技術を学ぶための技術検証フランス製AS 365N ドーファンヘリコプターライセンス生産したZ-9、光学射撃指揮装置ソナーシステム、水中攻撃指揮装置イタリア製魚雷などが搭載された

★092型原子力潜水艦 1番艦 406就役 中国初の原子力弾道ミサイル潜水艦

 就役後も長い間航行することはなくアメリカからは「not operational」と判断された

 091型と同様に静粛性と信頼性が非常に劣っていた

UH-60ブラックホークアメリカから購入、後のZ-20中型多用途ヘリコプターの基礎となる

1985年

アメリカから入手したCFM56-3ターボファンエンジンを参考に、WS-10エンジンの開発が始まる

1986年

★053H2型フリゲート(江滬III型フリゲート) 1番艦 黄石 就役 053H1型フリゲートの改良型、イギリス製の戦術情報処理装置(CTC-1629のコピーZKJ-3)とイタリア製電子戦装置を搭載し大幅に能力が向上した

1987年

フランスよりクロタル個艦防空ミサイルシステムとともに、トムソンCSF社(現在タレス)の戦術情報処理装置であるTAVITAC(旧称 Vega III)を輸入、リバースエンジニアリングによってZKJ-4を完成させる

1988年

ソ連アフガニスタン撤退

ペレストロイカ開始

スプラトリー諸島海戦 ベトナム人民海軍と衝突し中国勝利南沙諸島の一部を占領

中国海軍歴史 略史 3/4 https://anond.hatelabo.jp/20240212035705

中国海軍歴史 略史(1/4)

anond:20240211235134

夜明け前(~1949年 中華人民共和国成立)

中国近代造船所が建設される
海軍不在の時代
1840年

アヘン戦争 イギリス軍の汽走砲艦が清軍のジャンク兵船を圧倒

1856年

アロー戦争 英仏連合軍大敗、清には対抗できる艦隊存在せず海戦は起こらなかった

1865年

洋務運動の一環として清朝官僚の曽国藩、李鴻章によって江南機械製造局(現在江南造船所)が上海建設される

1898年

ロシアによって中東鉄路公司輪船修理工場(現在大連造船所)が大連建設される

1908年

日露戦争後、川崎造船所(現在川崎重工業)が大連造船所と旅順造船所を運営

1945年までに3度にわたり拡張され、中国最大の造船所になる

1912年

清朝滅亡

中華民国臨時政府樹立

1916年

中国近代海軍の父、劉華清(刘华清)誕生

1928年

イギリス実業家Nils Mollerが上海に"Mollers' Shipbuilding & Engineering Works"(現在の滬東中華造船)を設立

1938年

日本軍江南造船所を占領朝日工作上海工場改名三菱重工運営する

1941年

日本軍が"Mollers' Shipbuilding & Engineering Works"を占領三井造船所と改名三井造船運営する

黎明期(1949年1966年 文化大革命開始)

海軍の礎が築かれる
教育研究機関設立
ソ連から技術援助
1949年

中華人民共和国が成立

中国人民解放軍海軍設立される

中国人民解放軍海軍工学大学設立される

中国人民解放軍海軍医科大学設立される

中国人民解放軍大連海軍士官学校設立される

古寧頭戦役/金門戦役 中国人民解放軍海軍は大量の漁船徴用金門島占領しようとしたが大敗、これによって台湾侵攻を断念

戦争歴史から、二度と繰り返してはならない、という思いを抱くのは日本だけではありません。中国もそうです。しかし、どんな教訓を得るかは、国によって異なります

(略)

毛沢東は,1949年中国民政治協商会読第1回全体会議における開幕の演説

「......どのような帝国主義者にも再び我々の国土侵略させてはならない......我々は強大な空軍海軍保有しなければならない(......不允許任何帝国主義者再来我們的国土.....而且有一個強大的空軍和一個強大的海軍)」と指摘し,

1953年には

「わが国の海岸線長大であり,帝国主義中国海軍がないことを侮り,百年以上にわたり帝国主義我が国侵略してきた。その多くは海上から来たものである(我們国家海岸線視長,帝国主義就是欺負我僧没有海軍,一百多年免帝国主義侵略我臥大都是従海上乗的)」と軍艦の上で演説しました。

(略)

共通のできごとから「二度と繰り返すまい」と決意したとしても、国によって得た教訓は異なります

いじめた側といじめられた側では、同じ出来事もずいぶん違った記憶になる道理です。侵略をして反省した側は「二度とあんなことはすまい」と消極的になり、侵略された側は「二度とあんなことはされまい」と積極的になるわけです。

そのために、国際政治歴史の中では、あるときは羊のように餌食にされた国が、後には一変して狼のように振る舞い、そのことがかえって敵を増やしたりします。その逆だってあり得るでしょう。

出典: ネバーアゲイン・レゾルーション(二度と繰り返さない決意) - リアリズム防衛を学ぶ

https://www.riabou.net/entry/2015/08/16/140156

1950年

人民解放軍海軍航空大学設立される

海南島中華人民共和国占領される

朝鮮戦争勃発

10月19日 中華人民共和国参戦

1952年

中国人民解放軍海軍指揮大学設立される

中国人民解放軍海軍工学大学設立される

中国人民解放軍海軍士官学校設立される

1953年

中国人民解放軍海軍潜水艦士官学校設立される

1954年

劉華清 ソ連レニングラードクズネツォフ海軍大学校に留学セルゲイ・ゴルシコフに師事

第一台湾海峡危機 江山島、大陳島を中華人民共和国占領される

★6607型駆逐艦(鞍山級駆逐艦/7型駆逐艦/グネフヌイ級駆逐艦)がソ連から供与される

 中国人民解放軍海軍にとって最初駆逐艦になる

 1930年代イタリアから技術導入をしてソ連が建造した艦で時代的には吹雪型駆逐艦と同時期

1957年

50型警備艦(リガフリゲート)がソ連から供与され、6601型(成都級)としてノックダウン生産される

1958年

二次台湾海峡危機 金門砲戦 中華民国側が防衛成功、以降中華民国と中華人民共和国の間に大規模な戦闘は発生していない

大躍進政策の開始 1500万人以上の餓死者を出し失敗

1961年

劉華清 中華人民共和国国防部第七研究院所長に任命

第七研究院(中国艦船研究院)

中国初のミサイル駆逐艦、初の原子力潜水艦、初の1万トン超艦船設計を担う

中国海軍艦船設計の中心となった

後に中国船舶重工集団(中国船舶重工集团, CSIC)の傘下となった

1962年

633型潜水艦(ロミオ級) 1番艦 ? 就役

 ソ連から提供されたノックダウンキットを国内で組み立てたもの

 その後中ソ対立によってソ連から技術援助が打ち切られたため中国潜水艦国産化を迫られることとなった

1964年

トンキン湾事件アメリカベトナム戦争へ本格介入

中国海軍歴史 略史 2/4 https://anond.hatelabo.jp/20240212015211

2024-01-16

anond:20240116005326

2018年3月11日 972783238514073600

江南造船所

・055型駆逐艦 ×3

・052D型駆逐艦 ×6

大連造船所

・055型駆逐艦 ×3

・052D型駆逐艦 ×5

002型空母 ×1

055型駆逐艦 ×6

052D型駆逐艦 ×11

054A型フリゲート ×4

056A型コルベット ×5

合計 ×27

大連造船所で同時に建造されている055型駆逐艦3隻、052D型駆逐艦5隻の状態を分かりやすくしたCG中国が異常とも言えるスピード軍艦の建造を行っていることがよく分かるかと思います

2018年3月3日 969939419837837313

軍事に詳しくない人は、中国が055型駆逐艦を6隻同時建造と聞いても意味が分からいかもしれないけど、055型は海上自衛隊イージス艦あたご」より巨大な艦で、6隻というのは海自イージス艦保有数と同じです。なお、搭載されているYJ-18超音速対艦ミサイル海自ミサイルより射程があります

最近は色々な場所中国軍の脅威が叫ばれますが、中国軍がどのような装備を持ちどのように使おうとしているのかというのは、なかなか議論されません。中国とうまく付き合い戦争を起こさないためにも、限られた予算有効防衛に使うためにも中国軍を詳しく知る必要がある気がします。

彼を知り己を知れば百戦殆うから

彼を知らずして己を知るは一勝一負す

彼を知らず己を知らざれば戦う毎に殆うし

2018年2月6日 960794284898136064

中国陸軍は、ここ10年ほどで攻撃ヘリ、偵察ヘリ、中型輸送ヘリエンジン含めて国産できるようになったし、あとはZ-20汎用ヘリ配備されれば必要ヘリは全部自国で賄えるようになるかな。

2018年1月24日 956159349939871744

中華イージスやZ-20中華シーホーク化を見るに、中国海軍が目指す理想像って米海軍のものなんだろうなと。

2017

201712月29日 946397603062677504

70,000t級 空母 ×1

12,000t級 駆逐艦 ×5

7000t級 駆逐艦 ×11

上海大連の2つの造船所だけでこれだけ建造されている。中国が目指すのは世界最大の海軍だろうか。

20171217日 942299559014699008

中国海軍はあと5年ほどで空母3隻、055型駆逐艦8隻、052D型駆逐艦26隻、054A型フリゲート32隻という大海軍に変わるわけだ。別にこれは多目に見積もったとかではなく、まず間違いなくこうなる。

201712月14日 941290168580845569

渤海造船所で原子力潜水艦大量生産兆し。まぁ世界最大の潜水艦建造ライン作ったからね。

20171212日 940425750330482688

大連の055型駆逐艦2隻を同時に建造しているドックに、さらに2隻の052D型駆逐艦確認されたという。中国は一つのドックで大型駆逐艦4隻を建造するというとんでもないことをやりだした。

201712月1日 936515192552173569

上海で055型駆逐艦5番艦と052D型駆逐艦15番艦の建造を確認中国はとんでもない大艦隊を作る気ですよこれは。

大連でも未確認駆逐艦1隻が建造中と言う噂がありますが、事実であれば駆逐艦7隻が進水待ちか。

やはり中国アメリカ海軍に対抗可能海軍建設を目指していると見て間違いない。中国近海で、とか言うスケールの小さい話でもない。

201711月26日 934660990674747392

海上自衛隊イージス艦が総数6隻(8隻に増強予定)というのを考えると、16隻の中華イージスを同時に建造していることの凄さが分かると思います

201711月5日 927154887640485890

今まで中国海軍の弱点は対潜能力とよく言われていましたが、039B型潜水艦の年3隻建造、世界最大の原潜建造ドックの完成、大型音響観測船の建造、Y-8Q哨戒機や魚8対潜ミサイル配備、海底音響観測システムの整備などが急速に進んでおり、それも過去の話となりそうですね。

201711月4日 926798256092229632

上海江南造船所では13隻の軍艦を同時に建造中だそうです。ひとつの造船所だけで自衛隊の5年分以上・・・大連広州でも軍艦は建造されています

201710月9日 917372064280936448

中華イージスと呼ばれる三種の駆逐艦(052C型、052D型、055型)の就役数の推移を考えると、日中水上戦力が完全に中国側優位に傾くのは、やはり2019年頃だろうか。

2015年 9隻

2016年 10

201712

2018年 15~16隻

2019年 20~21隻

20177月1日 881109572290727936

前にも書きましたが、001A型や055型が揃い始める2019年頃には海上自衛隊は完全にその優位性を失うと予想します。バックにいるアメリカ海軍は圧倒的ですが、そのアメリカ海軍ですら最近艦船の建造数では中国に負けているわけです。

20176月28日 879907311854116864

055型駆逐艦は、排水量1万2千トン、VLS 112~128セルデュアルバンドレーダー等を装備した中国海軍史上最大の駆逐艦であり、船体はタイコンデロガ級よりも大きく、アメリカ海軍はRenhai級「巡洋艦」と分類しています2020年までに8隻が就役予定という大量建造も確定済。

20176月3日 870821678741241857

中国海軍海軍拡張は一部で言われているような空母一点特化では、けしてありません。戦闘艦、揚陸艦補給艦、偵察艦など様々な艦種が大量建造されている状態です。潜水艦戦力は若干蔑ろにされてきた部分がありますが、今年になって世界最大の潜水艦建造施設が完成したと報じられています

20175月31日 869891719789031425

軍艦なんかは完全に地道な積み上げの成果が出てきた感じですね(もちろん背景には莫大な投資がある)。今年4隻同時建造されている055型駆逐艦60年代末に計画されるも資金技術力不足で建造できなかった防空艦と同じ名前なんですよ。だから055という名前には大きな意味が込められている。

20175月30日 869550652623527936

中国が055型駆逐艦を毎年4隻進水させてもアメリカ海軍イージス艦と同数になるのは2035年と考えるとアメリカ凄さが分かるなぁ。

20175月26日 867893947284283392

中国に関しては海自の「あたご型」より2000tも巨大な055型駆逐艦大連上海で4隻同時に建造していることのほうが空母建造より凄いけど国内メディアは総スルーしている。

20175月23日

中国アメリカ空母建造施設比較

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/37992/1490891526/143

アメリカはニューポート造船所で空母を建造しているが、中国では大連江南造船廠の長興島造船廠の二箇所で空母建造が可能。長興島だけでも空母建造が可能サイズドックを3箇所も保有している。

いったん中国空母建造ノウハウを身につけた場合、今後30年以内に、アメリカに並ぶ/を追い越す空母の建造は十分に可能で、あとは必要性と政治的決断だけの問題になるだろう。

護衛艦艇の建造についても、近年の建造ペースから推測すると、15年以内に45隻の055型駆逐艦と052D/E/F型駆逐艦を装備できるだろう。それを決めるのも海軍戦略の如何であり、予算人材についてはたいした問題ではない。

20174月20日 855021018888286208

中国軍は基礎研究や少数量産、地道な実験をずーっと続けて、これは行けるぞ、となると突然のように大量生産を開始する傾向があります

20173月29日 847042172545187840

なぜ055型駆逐艦国内であまり騒がれないのかよく分からない。空母なんかよりもよっぽど脅威になるシロモノなのに。

20173月12日 840914349568872448

中国上海にある江南造船所で6隻の駆逐艦が同時に建造されている様子。その内2隻は1万トン超の055型駆逐艦中国海軍力強化が一目で分かる画像

20172月16日 832196250036350977

あと15年で中国世界最大の海軍を持つと言う記事に疑問を持つ人が多いようだけど、中国海軍は052D型駆逐艦、054A型フリゲート、056型コルベットの主力戦闘艦三種の進水数に関しては2012年以降10隻を下回ったことがない。日本護衛艦建造数は17年間でたったの18隻だ。

20172月14日 831460602111356928

かつて中国海軍は、2隻新型艦を建造して試験した後、さらなる新型艦2隻を建造するという工程(小歩快跑)を繰り返して技術力の向上に勤めましたが、052D型駆逐艦以降はこの工程放棄し、自国の建艦技術の向上を内外に示しました。055型のスタートダッシュもこの流れを受け継ぐものです。

20172月11日 830333853201870848

中国海軍は、高価な055型だけでは数が揃わないので、それより安価な052D型も同時に建造するのではないかと言う説がありましたが、どうやら中国海軍は万トン級の055型を量産するようです。東アジアパワーバランスが大きく変わることになるでしょう。

2016年

2016年1217日 810100254615842816

052D型は進水から2年で就役するので配備数は以下のようになる。

2016年 4

2017年 8

2018年 10

2019年 14

このまま行くと052C/D型、055型の配備数は2020年には24隻程度となり、日本イージス艦の3倍に達すると思われる。

2016年11月13日 797801374763233284

現在中国海軍には中華イージス11配備されているが、新型を含めてあと10隻が建造中ですっていうパワーインフレ感。なおあと2年後には全部就役している模様。

2016年11月5日 794899957073313792

中国戦闘艦を大量建造しているのを見て「中身はガラクタだ」と言う人をよく見るけど、052D型駆逐艦に関しては、051C型と052C型を2隻ずつ建造して5年間試験した結果052C型を選定し、さらにそれを全面改修した艦であることを忘れちゃいけない。彼らはそういう所で手を抜かない。

2016年10月19日 788734154351386625

昨日も書いたけど中国海軍海上自衛隊に対して完全な優位を確保するのは2019年頃だと思いますね。この年に001A型空母、052D型駆逐艦13番艦、055型駆逐艦2番艦が就役し、戦力的に相当な差が付きますから

2016年10月18日 788310423137157120

052D型駆逐艦の13番艦が就役するのが2019年で、おそらくこの年に001A型空母と055型駆逐艦2隻も就役する。中国海軍空母2隻と近代的な駆逐艦32隻を中核に、フリゲートコルベット100隻以上保有する大艦隊に変貌する。

海上自衛隊ヘリ空母相当のDDHを4隻、防空駆逐艦相当のDDGを8隻、駆逐艦フリゲート相当のDD20隻、計32隻保有していますが、これ以外の戦闘艦22隻は対艦ミサイルすら持たないコンパクト護衛艦に置き換わってしまう。中国との戦力差は年を経るごとに絶望的になっていくはず。

2016年8月3日 760821434276982784

アメリカ日本インド大海軍に囲まれていますし、中国経済規模国家的野心を考えても必然とも言えますね。このペースの軍の近代化が維持されれば2030年頃にはアメリカ海軍匹敵する規模に成長するでしょう。

2016年7月17日 754550447306739714

しかし、中国海軍2000年代初頭に051C型と052C型の2タイプ防空駆逐艦を2隻ずつ建造して数年間試験した結果、052C型主力艦選択して、今ではその改良型の052D型を造船所2箇所で年産3隻態勢まで持ってきたのは驚く他ないですな。

2016年7月15日 753778835330469889

中国海軍の主力建造艦(建造中)

【052D型駆逐艦

就役済 ×4

艤装中 ×5

建造中 ×3

総数 ×12

【054A型フリゲート

就役済 ×22

艤装中 ×2

建造中 ×1

総数× 25

【056/056A型コルベット

就役済× 26

艤装中× 7

総数× 33以上

2016年7月1日 748886708960178176

中国の興城艦載機訓練センター世界最大の空母艦載機用訓練施設で、現在カタパルト建設も進められている模様。現状すでに48機(2個飛行連隊)が訓練可能状態にある。

7年半を振り返ったのでメモ

2022年

2022年1月15日 jpg2t785/status/1482328538187395072

WS-20エンジンも量産が始まり中国軍航空機エンジン国産化ヘリなども含めてほぼ完了したと見て良さそうだ。


2022年8月4日 jpg2t785/status/1555124884526641152

中国軍は、第3次台湾海峡危機の際に米海軍空母を前になす術がなかったという屈辱を糧に軍の近代化に励んできました。

今や中国軍1996年当時とは比較にならないほど近代化されており、針ネズミのように配備されたミサイル群は、米空母でさえ迂闊に近付けば撃沈されかねない。

2022年5月3日 jpg2t785/status/1521383116694188032

中国空母の直援艦は全部中華イージスになりましたね(別動で054A型はいますが)。

今や中華イージス就役数は、055型6隻、052D型24隻、052C型6隻の36隻まで増えている。

052D型と055型は10年前には1隻も就役していなかった。

2021年

2021年12月15日 jpg2t785/status/1471112117520838656

2027年頃に中華イージスは以下の59隻に

055 ×16

052D ×37

052C ×6

052A型2隻は退役して、駆逐艦は68隻体制?

051C ×2

052B ×2

ソブレメンヌイ級 ×4

051B ×1

2021年2月19日 jpg2t785/status/1362603326131474439

中国海軍2012からの8年だけで以下の艦艇が進水してますからね、規格外拡張と言って良い。

002型空母 1隻

075型強襲揚陸艦 3隻

055型駆逐艦 8隻

052D型駆逐艦 25隻

052C型駆逐艦 1隻

054A型フリゲート 17

056型コルベット 72隻

2021年2月1日 jpg2t785/status/1356159346359427083

渤海造船所に新設された世界最大規模の潜水艦建造施設で、初の建造中の原潜が確認されました。

存在が噂されてきた093B型、095型攻撃型原潜もしくは、096型戦略原潜である可能性が高い模様。

2020

20208月15日 jpg2t785/status/1294313273106378752

J-10CやJ-20WS-10エンジンに切り替わったので中国戦闘機エンジン国産化成功したと言えそうですね。

ただ、輸送機爆撃機向けのWS-18やWS-20はまだ量産されておらず、中国軍用機のロシアからの自立はまだかかりそうです。

2019年

2019年12月29日 jpg2t785/status/1211197523915726848

2000年代初頭に052B型、051C型、052C型、956EM型を2隻ずつ建造して、技術的に成熟してから大量建造に移行したというのは多少知識がある方なら知っているでしょうが、表にしてみると分かりやすいかと思います

2019年12月26日 jpg2t785/status/1210031964905865216

大連造船所で052DL型駆逐艦23番艦と055型駆逐艦6番艦が進水。

中国海軍は1年間で駆逐艦9隻を進水させました。

ひとつの国が1年間で駆逐艦を9隻進水させたのは1946年以来、73年ぶりです

2019年9月1日 jpg2t785/status/1167974096908369921

駆逐艦工場と化している大連造船所と上海江南造船所について。1年間に最大で8隻の駆逐艦を進水させる能力があります

2019年7月19日 jpg2t785/status/1152040234822955008

中国潜在的空母建造能力について

jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/37992/1533086155/963

中国空母建造地である江南造船廠と大連造船廠は、どちらもドック拡張や新ドック建設、建造能力の強化を図っている。これは空母および護衛艦である055型駆逐艦の量産体制確立を目指すものと見ている

大連ではこの拡張工事が終われば、空母二隻の平行建造、そして055型五隻の同時建造が可能になると推測している。江南造船廠では、現在建造中の003型空母のために新たな船台を建設している。

>漢和では、今後両造船所が複数空母を並行して建造する可能性を示すものとして注目している

2019年8月1日 jpg2t785/status/1156604861791649792

国産エンジンを搭載したJ-10CとJ-20生産が始まり戦闘機エンジンロシア依存していた時代がいよいよ終わると。

2019年5月2日 jpg2t785/status/1123831374891425793

空母遼寧の現役復帰のための大改修に関する記事

jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/37992/1533086155/783

大連に到着したワリヤーグは海軍技術陣による調査を受け、主船体の状態は良好で船体の腐蝕も少なく新造船に近い状態で、今後40~50年間は問題ないと評価

>電力系統は建造中止後の器物盗難などで破壊されていた

>完成度は40%と判断し、建造を続行し就役させるための基礎には十分である判断

>建造作業は2004年8月13日に着手。そこで遭遇したのは予想以上の困難であった。一つの例を挙げると、ワリヤーグの設計段階ではSu-33制式化前だったので予定スペックに基づいた格納庫設計が為されていたことが判明した

設計作業ではSu-33の折り畳み状態での翼幅は7.4mであるとして設計されていたがこれは実際には8.4mになっていた。Su-33情報をもとに開発されたJ-15も折り畳み状態の翼幅は8.4mになるので、格納庫はそれに合わせた設計変更を余儀なくされた

改装作業では、甲板や格納庫の調整、船体構造設計合理化、失われたパイプ系統などの配置と各種方面で元々の設計問題点があれば設計変更や換装を行っていった

アレスティングワイヤを含む着艦拘束システムについても国内開発されたものが搭載

全長65mに及ぶ艦橋があったが、それでも各種アンテナ通信機器電子戦装備を電子干渉を起こさずに搭載するには不十分

>ホイップ状の倒立アンテナを開発し、舷側の各部に配置することでこの問題解決した。以後の空母では、中国アンテナ集積技術の発展に伴い、アイランドの形状は簡潔化

遼寧2004年の再生工事着工から、8年の時間をかけて20129月25日制式部隊配備

遼寧は、艦内のSSMVLS撤去して格納庫を拡大したのではないかと推測されてきましたが、最近になって面積拡大はなされていないという結論に達しています

>36機の搭載機数は6万トン級空母としては少ないと指摘されていますが、無理に搭載機を増やしてもSTOBAR式空母である遼寧ではその数を有効活用するには問題があり、36機というのが最も合理的数字であるとなったのはよく理解できる話です

(終わり)

2019年4月29日 jpg2t785/status/1122771366355148800

アメリカ空母を作れるのはニューポートニューズ造船所だけですが、中国上海大連の2ヶ所で建造可能なのですよね。

質問なんですけど中国って軍艦や大型船建造のドックがある造船所ってどれぐらいあるんでしょうか

大連上海ぐらいしかイメージがないんですけども

oedosoldier氏が分かりやすくまとめています

中国の主な造船所

>1、大連造船所(遼寧大連):駆逐艦空母など

>2、江南造船所(上海長興島):駆逐艦空母揚陸艦通常動力型潜水艦掃海艦など

>3、渤海造船所(遼寧葫芦島):原子力潜水艦

>4、中華造船所(上海浦東):フリゲートコルベット揚陸艦、偵察艦、補給艦など

>5、黄埔造船所(広東広州):フリゲートコルベット公務船など

>6、武昌造船所(湖北武漢):コルベット通常動力型潜水艦など

>7、広州造船所(広東広州):補給艦など

>8、遼南造船所(遼寧旅順):コルベット練習艦など

>9、蕪湖造船所(安徽蕪湖):海洋調査船試験艦など

ありがとうございます

中国は8個の大型造船所を保持してて、空母建造可能造船所が2個ある・・・

やっぱ劉華清のおかげやな(造船所強化にも力を注いでたし)

2019年4月7日 jpg2t785/status/1114873360280739840

中国渤海造船所で建設されていた世界最大の原子力潜水艦建造施設はほぼ完成したようです

2019年3月31日 jpg2t785/status/1112182473486553088

造船能力からみる中国海軍艦艇建造動向の予測

jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/37992/1533086155/706

大連と長興島だけで、055型6~7隻、052D/E型16隻+6を建造/建造中

>全世界に展開する米海軍に対し、中国は全艦艇自国海域に投入できる点で有利であり、艦艇間の性能差もそこまで大きなものではなくなってきている

空母艦隊の戦力、経験の蓄積、戦闘機や原潜の数や質、ASW能力の差などの面で、中国海軍が追い付いていない点も多い

>055型はアーレイ・バーク級を上回る戦闘力を備え、米タイコンデロガ級巡洋艦に近い立ち位置の艦。055型の増勢に対して米海軍タイコンデロガ級は段階的に退役が進む

>今後10年以内に、大型水上戦闘艦艇の数で対米5割に達することは充分に考えられる

11隻の空母を要する米海軍に対し、中国海軍陸上航空機弾道ミサイル支援を受けることが可能海域対峙することになろう

中国は今後15年以内に、4~5個空母戦闘群を整備する計画

>西太平洋での台湾有事など局地戦勃発に際して、台湾東岸を封鎖して、展開する米空母部隊対峙する能力を獲得することになる。このほか、空母戦闘群を世界各地に展開し、洋上航路安全海域の封鎖、邦人保護陸上施設の打撃など多様な任務に投入されることになろう。

>その際には、YJ-18巡航ミサイルの艦対地型による内陸打撃も想定される。2019年以降、水上艦艇の建造と並行して攻撃型原潜の大量建造も進められることになる。

2019年2月24日 jpg2t785/status/1099563942198706176

渤海造船所に新設された世界最大の原子力潜水艦建造工場がすでに稼働しているらしい。同時に6隻が建造可能

2019年1月22日 jpg2t785/status/1087694849560604673

中国ジェットエンジン世界水準から立ち遅れを生じた理由について、北京航空航天大学の劉大響教授見解

jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/37992/1533086155/566

>基礎研究の蓄積、技術ノウハウの不足、試験設備の不完全さ

国家経済相対的立ち遅れにより、研究開発費がはなはだしく不足していた(続く)

エンジン技術的複雑さと研究規律に対する認識不足

>開発リソースに対して、開発の規模が大きすぎ、リソース分散し、低レベルでの重複が生じた

管理モデル時代遅れで、科学民主的政策決定機構と安定性に乏しく、権威ある中長期的な発展計画が欠けていた

アメリカを例にとり、IHPTETやVAATEなどの予備研究に数百億ドルを投じたこと、両国技術格差を示すものとして、F119エンジン寿命12,000時間に達するのに対して、WS-10は1,500時間に留まることを指摘、この差が生じる主な原因としては素材の高温環境における耐久性にあるとした

中国エンジン開発は、模倣―改造―自主開発と段階を経ており、2016年8月には中国航空発動機集団が成立し、「両機専項(ジェットエンジンガスタービン事業)」が始動しており、中国航空機エンジン開発は新段階に入った事を示す事例であるとしている

2018年

2018年1220日 jpg2t785/status/1075756672730066944

台湾から見た052C、052D、055型駆逐艦分析記事

jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/sports/37992/1533086155/458

>052C型は「型號H/ZBJ-1」システムを初めて搭載。同システムは、高い自動性を有した先進的な戦場管理システムであり、この開発成功により中国は初めて「真のエリアディフェンス防空システム」を獲得(続く)

>052D型は052C型ベースに「プラットフォーム共通化、装備のモジュール化」を進め、防空能力を含む多用途性能改善を図ったタイプ作戦システムは、先進艦艇採用される分散・開放式を取り入れており、高い分析処理能力を有すると共に、将来のアップグレード新装備との統合も容易に行える

>米Link-16に相当する的「全軍綜合數據鏈系統(「聯合網路作戰系統」)」データリンクシステムを搭載しており、各軍種を超える情報連携を実現

VLSが各種ミサイルの混載を可能とするタイプに変わったことも見逃せない

>055型駆逐艦は、抜本的に設計を改めた新型駆逐艦として開発された。これは米海軍アーレイ・バーク級駆逐艦の改良を続けているのとは対照的

>055型の特徴は①COGAG機関採用、②デュアルバンドフェイズド・アレイレーダー採用、③統合マスト採用、④112セルVLS搭載、にあると指摘

>055型は、中国海軍駆逐艦能力世界でもトップレベルに高めた画期的もの評価。その能力技術水準は米ズムウォルト駆逐艦比較しても遜色なく、優位に立つ所もあるとする。米専門家の「嘆息美國難以追趕(嘆息して、アメリカも追いかけるのは難しい)」というセリフ引用

>055型の発展潜在性は高く、今後は、統合電気推進システム採用、電磁砲搭載などさらなる改良が施されるであろう

>055型は中国海軍の外洋化を象徴する兵器であり、台湾側への圧力さらに増すことになり、厳重な警戒と深い分析必要であるとまとめている

2018年1220日 jpg2t785/status/1075421675892555777

今年進水した中国海軍水上戦闘艦駆逐艦6隻、フリゲート1隻、コルベット10隻、合計17隻。これはとんでもないペースですよ。

2018年1010日 jpg2t785/status/1049993615273938944

中国海軍は、052D型×22、055型×8の計30隻の中華イージス艦を建造しているようだ。052C型を合わせると中華イージスは36隻。

近代的な駆逐艦の総数は、052A型×2、051B型×1、現代級×2、052B型×2、051C型×2の計9隻を合わせた45隻になる。

少しずつアメリカ海軍背中が見えてきている。

2018年8月15日 jpg2t785/status/1029657466311651328

かつて中国海軍は、2隻新型艦を建造して試験した後、さらなる新型艦2隻を建造するという工程(小歩快跑と呼ばれた)を繰り返して技術力の向上に勤め、052D型駆逐艦からようやく大量建造に踏み切りました。彼らは自分達の技術レベル理解した上で相当先まで見据えて事を進めているんですよ。

2018年7月26日 jpg2t785/status/1022322296764030976

上海江南造船所の空撮映像(別角度)。海上自衛隊10年くらいかけて建造した数の艦を1つの造船所で同時に建造している。凄まじい光景ですね。しかも、大連など他の造船所でも大量に作っているのだから・・・

2018年3月11日 jpg2t785/status/972783238514073600

江南造船所

・055型駆逐艦 ×3

・052D型駆逐艦 ×6

大連造船所

・055型駆逐艦 ×3

・052D型駆逐艦 ×5

002型空母 ×1

055型駆逐艦 ×6

052D型駆逐艦 ×11

054A型フリゲート ×4

056A型コルベット ×5

合計 ×27

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2023-11-20

anond:20231120100312

国産の方がコスパ良いもの作れるの?

今度のフリゲート費用も性能も額面通りなら安くて高性能ということになるけれど、それくらいなのでは。

2018-01-02

新春Nettouochiさんスター双六

ルール:Nettouochiさんにもらったスターの分だけコマを進められる。10個集めてハワイに辿り着けばあがり。

1.伊豆大島道路法面で見事な褶曲を観察する。

2.硫黄島硫黄臭い井戸水を飲んで、お腹を壊して増田に書く。1回休み

3.グアムブクマした英語学習法が火を吹き炎上ネットではアメリカ出羽守を振りかざす。

4.ウェーク島駆逐艦戦闘機の機銃で撃沈される。艦これプレイヤーのみ2回休み

5.天皇海山群:天皇警察になって並び方がおかしいと文句をつける。

6.ミッドウェー諸島古戦場も今は鳥を保護するための立ち入り禁止無人島である。見つかるまで4年4ヶ月自給自足生活をおくる。

7.北太平洋:鉄粉を散布して藻類活動を活発化させる。スターをもらい1つ進む。

8.フレンチフリゲート環礁:やはり無人島のため見つかるまで4年4ヶ月自給自足生活をおくる。

9.ハワイ北方200海里:なぜか三頭の虎に襲われる。脱糞して増田に書く。

10.ハワイ諸島マウナケア山頂の望遠鏡を使ってNettouochiさんのカラースターを探す。はてなーの旅は終わらない。

2016-08-07

シン・ゴジラ見た。

 テンポはとてもいいんだけど、細かいところが気になっちゃって、今一つ嵌れなかった。

 

 まあそうはいっても、正直なところ「原子力(微)生物」ってどんな描写にしたらいいのか想像つかない…。

 自分で考えようとすると、「原子力」抜きでエメリッヒ版みたいな「ありそう路線」になってしまう。











↓こんな感じ

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グリーンランドバイキング居住地遺跡。逆叉の骨が大量に散らばる中に、奇妙な足跡発見される。

氷河期の巨獣たちが生き残っていたのか? バイキングは何のために逆叉を、危険を冒してまで捕っていたのか?

…訝る学者達。

(生き物としての逆叉の凄さが語られる)


そのころのカナダ

逆叉の「聖地」で、鯨類の研究……特に、逆叉の「会話」を傍受・研究してきた海洋学者が、パニックを起こしていた。


「とにかく、様子が尋常じゃないんだ!」

…と、報道記者やDFO、さらにNOAA必死アピールするが、禄にとりあってもらえない。


「減ってるって言うけど、ここから移動したのかもしれないでしょ」

「オルカに迫る危機…って線なら良いと思いますが、”人類への脅威”みたいな言い方は疑問ですね。恐れながら、入れ込みすぎでは?」

「オルカと人類を同一視しておられる様に見えますよ。」


しかし、すぐに。「北大西洋では、逆叉の個体数は急速に減少している」との見解を、別の科学者も示す。

明らかに何らかの異変が起きている。学会NGOなどに緊張が走るなか、さらに身近なところで事件が起きる。海洋娯楽施設マリナワールド」のスターである逆叉達が。一匹、また一匹と、痕跡も残さずに飼育プールから「消えて」いってるというではないか


通報を受け、マリナワールドに張り込むTV局や警察の目前で。10m以上に及ぶ“何か“が「突入」してきて、最後の逆叉が瞬時に両断される。その様子や、警察ライトに驚いて?凄まじいスピードで逃げる「何か」の不明瞭な映像が放映された。

こいつは一体何だ? いったいどうやって海水導入溝の多段鉄柵を越えているのか? 全世界の注目を集め、前後まっぷたつにされた逆叉や現場の遺留物から、様々な「正体予想」が氾濫する状況に。

そして、報道学者環境保護団体「シー・リカオン」などが州軍とともに詰めかけるのをあざ笑うかのように、100km以上南にある別のマリナワールドが襲撃される。今度は一夜にして12尾の逆叉を全滅させ…たのみならず、施設の大規模な損壊火災行方不明者を出す事態


キラー・ホエールキラー州軍迎撃陣の裏をかく!」

「KWK、ヒトの味を覚えたか?」

 騒動が大きくなって、最初海洋学者に再びスポットがあたるが…。

「頭おかしくなっていたんだ、きっとそうだ…だって、ありえないんだ!」

「どういうことです、あなたは何を見たんです?」

「うぁあっ…勘弁してくれ!」


幸いというのか、北米犠牲はそこまでであった。

今度は、西南アフリカ…。とあるマグロ密漁船が、環境保護団体シー・リカオンのIUU監視阻止船「MYキャニー・ロデルから逃走中に突然、沈み始めたのである。余りに速く沈んでいき、誰も浮かび上がってこない。

マリナワールドからは余りに遠く、KWKと結びつける材料もなかったので、現地国家「G国」海軍に対鑑武装を疑われるMYキャニー・ロデルの乗組員たち。調査で乗り込んできた軍人たちの目前で、軍艦のほうが襲われる。船尾の舵が壊されたのち、水中から飛び出して甲板に跳び乗ってきた”それ”は、あの特徴的な背鰭と禍々しい皮膚を備えていた。

「あれは?…あの、KWKじゃないのか?……しかも、脚があるぞ!」


軍人達は銃撃を浴びせるが殆ど利いてない。シー・リカオン側の船長は、とっさにMYキャニー・ロデル封印装備…「爆発電気銛」を使い、KWKを追い払う。そうこの船は、嘗てノルウェー捕鯨船だったのだ。シー・リカオンとして決して使ってはならない装備を……苦悩する船長


そのころ、マリナワールド遺留品調査していた学者達は驚くべき事実を突き止めていた。DNA解析によれば、KWKに最も近縁な生き物は、鯨類だというのである

(昔は鯨にも脚や頸があった、現世の鯨類から万年前に分岐した…などの蘊蓄が語られる)


「KWKの正体は鯨類と判明。即ち、キラー・ホエールキラー・ホエール!」

ゴンドウ・クジラ類にもっとも近いとされたこから、米NOAAは”ゴジラ”と命名。」

「遺留物の分析からゴジラの表皮や背鰭には鯨類が放つ声…音波を吸収ないし散乱させる性質があると判明した。つまり、逆叉はゴジラ待ち伏せを探知することができない。おそらくはソナーも…」

ゴジラ待ち伏せ型の捕食者であり、ゼロダッシュの加速は凄まじいものがある。」

「頭部の唾液腺のような器官からは、着火性のある炭化水素類を噴出できると思われる…!」


一気に情報が溢れるなか、口をつぐんでいた海洋学者までが、

「あのとき私が見たのは、陸へ打ち上げられるオルカ…を追って、このゴジラも上がってきて。オルカをあの後脚で押さえつけて、前足から飛び出したナイフで……おおぉお!」


さて当のG国では、EEZ内でも出没するゴジラ正規漁船が入漁を見合わせるなど損失が拡大、洒落にならなくなってきた。他国組織からの介入を強く牽制するが、ゴジラ対応できる改装を行うこともままならない。

一方、シー・リカオンに対しては、G海軍密漁対策連携していた経緯から、またKWKが野生動物と判明したことから、G国政府さらなる協力を求めてくる。

しかし、結果的にせよ”鯨類”に銛を向けてしまったMYキャニー・ロデルは、船長も乗組員も動揺が激しく、身動きがとれない状態であった。


一方。

極東の「鯨類研究所」は、ゴジラを”害鯨”と認定、「調査捕鯨に乗り出す」と公表インド洋上の目視採集船「シンユウマル」が、喜望峰を回って大西洋に入る。衛星の合成開口レーダーで同船の動きを追うシー・リカオン。シンユウマルは、かつて南氷洋調査母船シンニチマルとともに、MYキャニー・ロデル挟み撃ちにして、癒えない傷を追わせた仇敵である

しかし。G国が箝口令を強いているため、シンユウマルは、ゴジラがどうやって軍艦航行不能に陥れているか知らない。


そんな中でG国は、シー・リカオン新造IUU阻止高速船「オーシャン・ハチェット」の派遣正式要請した。

ゴジラはヒトを”密漁”しているのです。それで十分ではないでしょうか? それに、貴団体新造鑑には色々”特殊な装備”があると伺います殺処分なら時間をかければ私達でも、あるいはシンユウマルでもできるかもしれませんが…」


実は、G国は。ゴジラ公海などへ追い出してシンユウマルにしとめられるよりも、EEZ内で”確保”するのが望ましいと考えていた。

CBD名古屋議定書に基づき、ゴジラを”遺伝資源”として研究収益化をもくろむであろうグローバル企業達を呼び寄せ「公正かつ衡平な利益配分」を受けられる、「ゴジラ遺伝資源ライセンサー」としての地位を確固たるものにするのだ。米国などで確保した断片程度の”遺伝資源”よりも、生きているほうが価値が高い。そのためにもシー・リカオンは利用できる、と。


そんなG国の本音を知らないまま。G国沖EEZへと急ぐオーシャン・ハチェットは、ゴジラ捕獲」の任務を果たせるのか?





その少し後。

G国沖、公海上に停泊するシンユウマルを後目に、海軍ヘリに先導され、EEZへ入ることを許されたオーシャン・ハチェットであったが……そのあとを巨大な影が追ってきた。シー・リカオン側がそれに気づいたのは、G国の港湾に入った後であった。

もう、ゴジラに追われていた?…身構える乗組員。既に接岸していた同船が、回頭できなくなるほど近くまで、巨体が寄ってきている。

しかし、「ピヨオウアッ!」…という鳴き声で甲板の緊張が解け、興奮へと変わった。


「オルカだよ!本当に大きい…すごい…」

それは20mにもなるかという巨大な逆叉。シー・リカオン等では、通常の逆叉が子供サイズに見える望遠写真で有名な個体だ。頭頂部にも、目の後ろのアイパッチと似た白い紋様があるため、「三ツ目」というコードが与えられている。


「三ツ目が、一頭だけ?」

「南から、シンユウマルを追ってか?あいつら、オルカの群に何かしたのか?」


から来たオーシャン・ハチェットについてきた筈はないから、ある意味当然の発想であったが。レーダー履歴は、シンユウマルが脇目もふらずにやって来たことを示していた。


「ウオイヨ、ニアァーウイウッ、プペラポポ~」

「やたらとアピールするな…」

「野生のオルカが一頭で港へ来て、こういうのって…とっても珍しいですよね」

「やっぱり、ゴジラのことじゃないですか?」


最後質問をしたのは、同船に同乗していた記者である。既にG国のモバイル通信網を経由して、映像送信を開始していた。

そのわずか5分後。記者スマホに着信があった。例の海洋学からである


『三ツ目が来てますよね?』

「もうキャッチですか…!」あきれる記者

『これ、見せられますか?』


海洋学者は、G国検閲済みゴジラ画像プリントを抱えている。甲板に大型ディスプレイが引き出され、大写しにして、色を少しずつ調整していくと…


「パアアアアアアア!!!」と、すごい大声。


「ほんとかよ。」

「ほら、そうでしょう?」

発音や解析の環境も一式用意していますので、画像を併用すればある程度通じるかと』

「え、ここでやるの?」

『ここまで積極的ですから成功率高いと思います


港へ出てきたG国政府の面々も、この状況に驚いたものの。三ツ目がゴジラ接触したがっていることを、すぐ納得した。


「何で、勝手に探さないんだ?」

一言入れてから、ということなんじゃ?」

『”わたしが囮をやる”と言ってますね…戦闘態勢に入ったオルカには手出ししてこないから、と。』

「何だ、古馴染みなのか?」

『大昔からのつきあいで、協定のようなものがあるそうです。それを破ったのだと。』

「あれだけ狼藉働けば、そうだろう…というか異種間のコミュニケーション、初めてじゃないんだ?」

『北のオルカはエコロケーションに頼りすぎ、だそうです。』

「あの。そういうの、貴方自身見解ではないでしょうね?」


こんな感じで。ディスプレイの中から、図版を沢山抱えた海洋学者が色々言うのに、誰もが半信半疑になりつつ。ともかく大逆叉の意向にそって「作戦」を組み立てることになった。


翌日。MYキャニー・ロデルが舷側に大布を吊し、そこに仮病の三ツ目を「収納」して、囮の役割を担う。かなり距離をとって、「ゴジラ対策」を施したオーシャン・ハチェットと海軍巡視艇2隻が追っていく。誘いを掛けるために、三ツ目は自らの血液までも提供した。


ゴジラ巡視艇の後方から現れた。急拵えの「枠」に阻まれて舵を壊せなかったものの、舷側に前脚を掛けて甲板に飛び乗ってきて、自重でロールを抑える。もう一隻のほうの甲板に軍人達が現れ、速度を落として併走しながら銃撃を加え始める。ゴジラは音もなく跳躍するが、足場になった側の船は強烈にロールしてひっくり返った。

ゴジラは、もう一隻の舳先に「着地」したかと思うと、そのまま海へ走り抜ける。その反動で急激な回頭が生じ、底を見せた一隻目に激突。軍人達も海に落ち、海軍は脱落を余儀なくされた。


「あれ、助けなくていいのですか?」と記者

ある意味、予想通りだろう。後方から救助が来るので、こちらは海岸に沿って遠ざかった方がいい。」

『もう外してくれ、だそうです。』

三ツ目の鼻先、海上すれすれにあるディスプレイの中で海洋学者が「通訳」した。一旦リリースすれば、意志疎通は難しくなるだろう。


「き、来たぞ…?…来たぞォオ!!」

保護布を巻き上げつつ、全速で離脱!」

三ツ目の巨体が音もなく沈み、MYキャニー・ロデルの起こした波だけが広がっていく。


「どうなりましたか?」

「あれ…?」


三ツ目の役割は疲れさせるだけ、の筈だが。水中で決着がついてしまったのか?…と全員が思い始めたときもつれあった巨大な塊が海面から飛び出したのは…


あんな後ろで!」

ハチェット、無視されてるぞ…」

「というか、さっきの軍のほうに向かってる?」

大口叩いてたけど、馬乗りされてなかったか?三ツ目。」


オーシャン・ハチェットは、搭載の無人デバイス類を離鑑させていたが、標的に「無視」されてしまったので回頭を始めていた。


「三ツ目に戻ってくるよう伝えられないか?」

「もう無理だろう」

「こっちに誘導してくれないと、まずいぞ?」


実際、流され続ける巡視艇公海に近づいていた。ゴジラはその「障害物」を巧みに利用して、三ツ目と渡り合っている様子である巡視艇の乗員は救命具でひとかたまりになって、二体の闘争から距離をとっていた。

そして、それを観測しているのはシー・リカオンだけではない。「調査」と書かれたブルーグレーの船体に白いブリッヂ……軍艦じみた奇妙な船の操舵室でも、どよめきが広がっていた。


「わざわざ足場を作ってあげてるとは…」

「何とやりあってるんだ、ゴジラさんは?」

「あれ、鯱じゃないか?」

あんなおおきい鯱がいるかよ!」

「上を飛んでいるのは何だ?どうぶつ団の連中のか?」


既に公海上であり、シンユウマルが接近していた。乗員達があわただしく動き、捕鯨砲の準備を行っている。

その鑑影を見て、シー・リカオン側に殺気が走った。


キャッチャーボート接近。シン……ユウ……マル……あれは"シンユウマル"だ!」

「こっちくんな、ポーチャー。」

「雷落としてやれ!」

冗談でも止めろ。裁判いくら掛かったかと…」


オーシャン・ハチェットから操られる飛行ドローンフリゲートバード」は上空で落雷装置を吊り下げたまま、ゴジラの疲れを待っている。同じく潜水ドローンバスケットスター」も特殊装備「ハイロメデューサ」を解放するチャンスを伺っていたが、目まぐるしく移り変わる二体の戦いに手を出す隙がない。

そこへ、速度を上げたシンユウマルが突進してきた。


「ああ、下がってくれ!」

「無理だ!手を出すなぁ!」

…と、若干芝居がかった嘆き声が響きわたるMYキャニー・ロデル船内。公海に出たので、例の記者がTV中継を開始したためだ。シンユウマルへの罵声は(なるべく)控えている。


「いやぁ、下がりませんとも。」

情報戦だなあ。うちも南アに寄って記者でも乗せればよかったかな?」

「よしましょうよ。」

…と、余裕を見せるシンユウマル側では、少し前に”クーデター”が起きていた。

 共倒れを狙い待機する方針を打ち出した砲手長が、大逆叉に畏敬の念を抱いていることを、若手の乗員達に見抜かれたのだ。

 鯨研の「情報戦」に晒されて育った世代にとって、鯨類へ「食品」や「天然資源」以上の評価を与えようとするのは許し難い裏切りであった。

 そして「鯱」はある意味、シー・リカオン象徴であった。この状況は、シー・リカオンが逆叉を操っているようにも、逆叉がシー・リカオンを操っているようにも見える。

 ゴジラと大逆叉。どちらに銛が刺さっても別に問題はなかろう?…この方針に反対する「年寄り」達は、船底の一室に軟禁されることとなった。


 迷いの無くなったシンユウマルが急速に二体へ接近する。三ツ目は深度をとっているのか、ゴジラはひっくり返った巡視艇の側で小休止している。

 絶好のチャンスに食らいつこうとするシンユウマルは、ゴジラ挑発しようと高度を下げていたフリゲートバード直下に入ってしまい、軽く「落雷」を食らってしまう。落ちた先がライトニング・ロッドではなかったため、諸々のシステムが停止し行動不能になったところをゴジラに襲われ、舵を破壊されてしまうシンユウマル


邪魔をするから!」

「いや、チャンスだ……シンユウマルの向こう側へ”手”を掛けようとする筈。急げ!」

バスケットスターハイロメデューサをパージします!」


 これまでのゴジラ船舶襲撃パターンから、先を読んだ指示が乱れ飛ぶ。水中ドローンから無数の「浮き袋」が密集状態で放たれた。膨らみながら急速に浮上していく。ゴジラ側の選択肢制限し、空中ドローンの「雷」を当てやすくするのだ。しかし…この状況では、またシンユウマルの側へ落ちるかもしれない。


 しかも、ゴジラは先程の「落雷」をちゃんと見ていた。舷側から上がろうとせず、上方を警戒して、すぐ潜行しようとする。そこにハイロメデューサが、相互に繋がった無数の「浮き袋」が浮き上がってきた。このまま押し上げられるとまずい…そう判断したのか、ゴジラはシンユウマルを蹴って距離をとろうとした。


「今だ。」「落雷機、投下ァ!!」


 フリゲートバードは、ゴジラの進行方向をふさぐように落雷機を落下させる。着水間際に相当なショックが走る筈…しかしその所要時間を見切り、逆に加速するゴジラ


「全速かけろ!ハチェット!」

嗚呼これは…間に合わない…」

「光った!落ちたのか?」

ゴジラ、頭を出したぞ!」

畜生…」


 MYキャニー・ロデルに広がる落胆の呻き声は、途中から歓喜の驚きに変わる。


「あそこ、三ツ目が!」

ゴジラ、様子がおかしいぞ?」

「痺れてるな…うまく泳げてない」

クリックアタック、食らわせたのか!」

「ぶちあてろ…ハチェット!!」


 三ツ目が発射した「超クリック音」を

2013-02-06

厨二脳の中身>

護衛艦ゆうだち」より本部。中国海軍フリゲートより火器管制レーダーの照射を確認。発砲の許可を要請する」

「交戦は許可できない。現在海上保安庁がそちらへ急行中。繰り返す。交戦は許可できない。全力で回避せよ」

回避不能。本部聞こえるか」

2009-11-06

はてサって陰謀論が好きだね。

          ____

       / \  /\ キリッ

.     / (ー)  (ー)\    <デストロイヤー級はパルパティーン議員陰謀d:id:sionsuzukaze:20091105:1257437463

    /   ⌒(__人__)⌒ \

    |      |r┬-|    |

     \     `ー’´   /

    ノ            \

  /´               ヽ

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 ヽ    -一””””~~``’ー?、   -一”””’ー-、.

  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

          ____

        /_ノ  ヽ、_\

 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ   <だっておwww

/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)

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|     ノ     | |  |   \  /  )  /

ヽ    /     `ー’´      ヽ /    /

 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l  バンバン

 ヽ    -一””””~~``’ー?、   -一”””’ー-、

  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))  

なんでクローン戦争以前に大金かけてそんな軍艦を作るわけよw

独立星系連合の脅威を予測してたからこっそり金を流用して作った?

共和国官僚にそれだけの柔軟性があれば、パルパティーン皇帝即位する必要なんかなかったんだよ。

ああ、ひょっとして、はてサさん達お得意の「独立星系連合もオーダー66も全部パルパティーン陰謀のせい」って陰謀論か。

教科書にはそう載ってるけど、実は何の史料的裏づけもないの知ってた?

単に反乱に成功した新共和国の連中の言い分が教科書に載ってただけ。

大体そんな陰謀する能力があるのなら、皇帝になんかならずとも既に銀河支配してるも同じじゃねえかw

教科書には惑星破壊によるオルデラーン大虐殺なんて載ってるが、オルデラーンの爆発は明らかに自然現象

オルデラーンの惨劇が帝国政府によるものといってるのも反乱軍共和国政府指導者の主張以外に何の根拠もないんだよね。

単にレイア・オーガナがそう言ってる以外の証言は皆無。

オーガナはヴェイダー卿の娘で複雑な家庭環境にあったせいで心がねじくれちゃってる。

西尾先生が言うように、歴史を見るときには歴史を作った人間の成育歴から考えないといけない。

というか軍事に詳しい人ならわかると思うけど、当時の政府軍の全火力を結集しても惑星破壊なんて無理。

つまりオルデラーン大虐殺は、勝者である新共和国が敗者である帝国押し付け妄言

教科書に載ってることなんかうそばっかだよ。

したがって、教科書にあるパルパティーン帝の陰謀ってのも、まるで信用できるものじゃない。

同時代史料をちゃんと読み解けば、議員時代のパルパティーンは非常に穏健派だったことがわかる。

タカ派として振舞うようになったのは、議長になってからだよ。

それも官僚の腐敗やジェダイの反乱など、崩壊しつつある銀河文明を立て直すために合えて強権的に振舞ったと考えるのが自然

議員時代から周囲を騙して私服を肥やしていたなんてのははてな左翼らしい下種のかんぐり。

遠い遠い昔、はるかな銀河の出来事だからといって、歴史学学のイロハは守れよ。

ここからわかるのは、少なくともこの時代には「巡洋艦クルーザー)」や「戦艦」「フリゲート艦」といった艦種が現代同様に引き継がれていることである。

何で大昔の出来事なのに現代の名称が引き継がれるんだよ!

タイムパラドックスだろ!

はてサのアホさを考えるに連中は人間じゃなくグンガンかイウォークに決まってる!

2009-03-29

海上自衛隊護衛艦って、海外では駆逐艦と見なされているんだなぁ。

ソマリア沖に派遣された護衛艦について調べていて知った。日本護衛艦海外では駆逐艦と見なされている。

大昔の旧帝国海軍では、駆逐艦といえば小型の雑魚キャラに過ぎなかったのに、現在では技術の発達により軍艦コンパクトにまとまって駆逐艦くらいの大きさの護衛艦で充分主役を張っているんだなぁ。

もっと小さいとフリゲートと呼ぶみたい。

確かに今更、巨大戦艦作っても税金無駄遣いにしかならんだろうけど。

海賊相手に巨大戦艦を出すまでもないだろうけど)

イージス艦についても、戦艦に相当するものではなくて日本イージス艦イージスシステムを搭載した駆逐艦ということになるようだ。

海上自衛隊世界屈指の海軍であると言っても、もうそのくらいなもんです。

2006-12-19

http://anond.hatelabo.jp/20061219092633

…俺は習ったけどなぁ>南北戦争

高専に人文系の科目は期待できんよ。良くも悪くも偏ると思う。時間たんないし

2年のときは、一年間黒船来航「だけ」について習いましたよ。今はもう退官された伝説のH教官

サスケハナだのミシシッピだのプリマスだのサラトガだの外輪フリゲート艦だのフルトン号だの中島三郎助だの香山栄左衛門だの。

 
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