はてなキーワード: 掌底とは
左手前に飯を盛った茶碗、右手前に味噌汁もしくは汁物を置き主菜をその奥に置く関東の作法に対し、
左手前に飯を盛った茶碗、左奥にに味噌汁もしくは汁物を置き主菜を右手前に置く関西の作法との文化的衝突がここ最近はてな界隈で話題となった。
私自身は関東の右利きの人間だが、右手前に味噌汁があるのは食べにくそうなので関西式に味噌汁は左側(左奥もしくは左手前の茶碗の更に左側の手前)に置いて食事をしてきた。
しかし今回の論争を見て、あえて関東式とされる右手前に味噌汁を置く方法で食事をしてみた。
よく言われている「右側に味噌汁があると主菜(おかず)を食べようとして味噌汁をこぼす」という事はなかった。主菜に箸を伸ばすことについて、右手前に味噌汁があることは特に障害とはならなかったのである。
関西式に左奥に味噌汁を置いた場合、味噌汁の椀を取るのは左手のみであった。
関東式に右手前に味噌汁を置いてみると、自然と腕を取るのは両手になったのである。箸を持っていない左手と、箸を持った右手の小指側掌底で椀を持ち上げ、腕が口に着く直前で右手が椀から離れたのである。
噂に聞くところによれば、江戸時代以前まで首都であり文化の中心であった京都を中心とする関西圏では主菜が充実しており、食事は飯+主菜をメインとして左手前に飯、右手前に主催があって、脇役たる汁物は左奥であった。
一方関東では、江戸の町人の食事は朝晩は茶漬け、昼は一汁一菜でありと言われ、昼の味噌汁は主菜であった。
あえて関東式の配置をしてみた時に自然と現れる椀の両手持ちは、まさしく「有難や有難や」と主菜たる味噌汁を両手で持ち上げる仕草なのではないだろうか。
さて、和食の例を離れて、中華や韓国・朝鮮料理ではどうなるであろうか?
これは簡単である。汁物の椀を直接手に持って飲むのは日本独特の作法であり、町中華のレバニラ定食や、焼肉屋のハラミ定食などで登場する中華スープや韓国朝鮮スープは蓮華や朝鮮匙で飲むものである。だから当然のことだがスープは利腕側(一般的には右側)にあった方が良い。
店によってはラーメンを汁物と考えて右側に置くが、これについては「汁」「飯」という発想から離れ、単純に器の高さから判断するべきであろう。
つまり、ラーメンの丼よりもチャーハンの皿の方が低い。利き腕側に低い器があった方が圧倒的に食べやすいので、右利き基準で考えれば右に炒飯、左にラーメンがあるべきなのだ。
ココイチに行くと、あることに気付く。必ずカレーが手前、奥がライスになるようにカレーライスが置かれるのである。そして客は無意識のうちにそれを45度回転させてから食べ始める。
利き腕側をライスにするとライスの消費が早くなり、最終的に比較的少ないライスと比較的多いカレーによって濃い味で食事を終える事になる。
利き腕側をカレーにするとカレーの消費が早くなり、最終的に比較的少ないカレーと比較的多いライスによって淡白な味で食事を終える事になる。
ココイチが客に対してカレーとライスの境界線を水平にするのは、右利きと左利きを差別しないダイバーシティの精神があるのではないだろうか。
それは育ちがいい人や、治安がいい or 人がそんなに多くないとこで育った人の感想やね
大都市圏だと、傘やカッターや包丁振り回したり、催涙スプレーをぶっぱしたり、
いきなり殴りかかってきたりする女がぜんぜんいるから
見た目から既に病んでそうって感じになっている人なら避けようがあるけど、
そうじゃないことも多い。下記は男だけどね
電車のお客様同士のトラブル
酔っ払ったオッサン、何故か社外でも偉そうなオッサン、イキった見るからにチンピラorちょっと鍛えてる風の若者〜オッサン、
こういう人らが電車のお客様同士のトラブル起こすものだとばかり思っていたが、そんなことはなかったでござるの巻
広告・WEB系でウェイウェイ言ってそうなチャラいけど髪も服装もキメてる細い若い兄ちゃんが
メガネの大人そうな細いオッサンにいきなり肘鉄かましてたわ。空気凍ったよね
なにこれ110番した方がいいの?って思ったが
メガネの大人そうな細いオッサン、『なんなんだお前は』と速やかにチャラい兄ちゃんの後頭部に掌底打ちかまして反撃してたわ
やっぱ喧嘩慣れしたチンピラ同士戦いや格闘家同士の戦いでもない限り、タッパ(身長)がものを言うんだなぁと思ったわ
なお、チャラい兄ちゃんは相手を間違えたと思ったのか、掌底打ち食らって我に帰ったのか、逃げてった
見た目フツーそうイケメン風でもこういうことあるんだと思うと怖いなぁと思いました
キャンプ場でも、キャンプ場ではないとこでキャンプしたこともあるで。もちろんソロではない
ワイらを引率したおっさんは山慣れしているおっさんでソロキャンプが流行る前からソロでキャンプしてた人だったけど
まぁ細身でもタッパ(身長)のある人に戦いを挑む人ってリアルじゃあんまいないと思うけど ↓
電車のお客様同士のトラブル
酔っ払ったオッサン、何故か社外でも偉そうなオッサン、イキった見るからにチンピラorちょっと鍛えてる風の若者〜オッサン、
こういう人らが電車のお客様同士のトラブル起こすものだとばかり思っていたが、そんなことはなかったでござるの巻
広告・WEB系でウェイウェイ言ってそうなチャラいけど髪も服装もキメてる細い若い兄ちゃんが
メガネの大人そうな細いオッサンにいきなり肘鉄かましてたわ。空気凍ったよね
なにこれ110番した方がいいの?って思ったが
メガネの大人そうな細いオッサン、『なんなんだお前は』と速やかにチャラい兄ちゃんの後頭部に掌底打ちかまして反撃してたわ
やっぱ喧嘩慣れしたチンピラ同士戦いや格闘家同士の戦いでもない限り、タッパ(身長)がものを言うんだなぁと思ったわ
なお、チャラい兄ちゃんは相手を間違えたと思ったのか、掌底打ち食らって我に帰ったのか、逃げてった
見た目フツーそうイケメン風でもこういうことあるんだと思うと怖いなぁと思いました
酔っ払ったオッサン、何故か社外でも偉そうなオッサン、イキった見るからにチンピラorちょっと鍛えてる風の若者〜オッサン、
こういう人らが電車のお客様同士のトラブル起こすものだとばかり思っていたが、そんなことはなかったでござるの巻
広告・WEB系でウェイウェイ言ってそうなチャラいけど髪も服装もキメてる細い若い兄ちゃんが
メガネの大人そうな細いオッサンにいきなり肘鉄かましてたわ。空気凍ったよね
なにこれ110番した方がいいの?って思ったが
メガネの大人そうな細いオッサン、『なんなんだお前は』と速やかにチャラい兄ちゃんの後頭部に掌底打ちかまして反撃してたわ
やっぱ喧嘩慣れしたチンピラ同士戦いや格闘家同士の戦いでもない限り、タッパ(身長)がものを言うんだなぁと思ったわ
なお、チャラい兄ちゃんは相手を間違えたと思ったのか、掌底打ち食らって我に帰ったのか、逃げてった
歩きスマホをしている人が怖い。
何故、人が行き交う街中でそんなことができるのか。
常時、TwitterやInstagramを見ていないと落ち着かないのか。
そして、大概そう言う人は、耳もイヤホンで塞がっている。
なので、こちらが何を言おうが聞かない。効かない。
最近多くなってきた、駅や街中のアナウンス「歩きスマホ(ながら歩き)は他のお客様のご迷惑になるので、おやめください」等も聞こえない。
耳が塞がっているから、自分の声を調節できずに大声で文句を言う。
街中でいきなり大声を出すその姿、側から見たら気違い以外の何でもないんですよね。滑稽。
関わりたくないから、こちらで歩きスマホの人を避けようとして進路を変えると、高確率で同じ方向に避けて歩いてくる。磁石か?
手段を変えて、数メートル手前で立ち止まってみる。これは中々効くようで、後2・3歩という所で、はっとして立ち止まる。その時の顔のなんと間抜けなこと。
そもそも、何故ながら歩きをしている人に対して、前を向き周りを見ながら普通に歩く私が、配慮しなければならないのか。
歩きスマホをしている人が怖い。
何故、人が行き交う街中でそんなことができるのか。
常時、TwitterやInstagramを見ていないと落ち着かないのか。
挙句、スマホやそれ以外のゲームをしながら歩く、子供までいる。
そして、大概そう言う人は、耳もイヤホンで塞がっている。
なので、こちらが何を言おうが聞かない。効かない。
最近多くなってきた、駅や街中のアナウンス「歩きスマホ(ながら歩き)は他のお客様のご迷惑になるので、おやめください」等も聞こえない。
耳が塞がっているから、自分の声を調節できずに大声で文句を言う。
街中でいきなり大声を出すその姿、側から見たら気違い以外の何でもないんですよね。滑稽。
関わりたくないから、こちらで歩きスマホの人を避けようとして進路を変えると、高確率で同じ方向に避けて歩いてくる。磁石か?
手段を変えて、数メートル手前で立ち止まってみる。これは中々効くようで、後2・3歩という所で、はっとして立ち止まる。その時の顔のなんと間抜けなこと。
そもそも、何故ながら歩きをしている人に対して、前を向き周りを見ながら普通に歩く私が、配慮しなければならないのか。
どうやら攻撃を受けたらしい。
至近距離だったせいで前足の動きを捉えきれず、身構えるのが遅れたんだ。
いきなりモロに食らってしまった。
奮い立たせた戦意が、途端に削ぎ落とされていくのを感じる。
早く反撃しなければ。
半ば朦朧としたまま右足を突き出す。
「……貴様!」
攻撃はクリーンヒットしなかったが、意外にも相手の顔は歪んだ。
「よくも、よくぞ本気にさせたなっ!」
相手の勢いは衰えることなく、むしろ増大させてしまったようだ。
「ふ、ぐ……」
今度はしっかりと意識内から攻撃を食らったにも関わらず、その威力は驚くものだった。
「このっ!」
反射的に殴ったが、まるで効いている素振りがない。
マズいぞ、こいつ予想以上にケンカ慣れしている。
実力に差があるのは分かっていたが、まさかここまでとは。
勝てる気がしない。
どんどん血の気が引いていくのを感じた。
「キトゥンー!」
だが、その時、仲間たちの声援が俺の耳に届いた。
それが聴こえないほど、さっきまで追い詰められていたんだ。
「頼むー!」
大丈夫だ、まだ戦える。
「うっ……!?」
足でだめなら、今度は口だ。
「やめろ、この野朗!」
相手も反撃してくるが、俺は意に介さず、しつこく同じ場所に牙を突き立てる。
噛みつきを避けてくれば、今度は爪で、爪を避けられたなら今度は噛みつく。
どれほど効いているのかは実感がなく、正直いって勝てる気持ちは沸き起こらない。
それでも俺はひたすら攻撃を続けた。
「負けないでくれー!」
「こいつ、いつまで、やるんだ……!」
体がボロボロになる前に、どちらかが降参して終わる。
逆に言えば、気力が続く限りは終わらない。
俺に意思がある限り、決して負けることはないんだ。
「いけー! キトゥン!」
「……はっ?」
目を開けて、まず視界に入ったのは壁。
次に捉えたのは、本の山だった。
なんだ、頭が回らない。
それに、全身にけだるさを感じる。
状況を理解するまでに数秒を要した。
「夢って……ふざけてんのか」
どうも俺は、いつの間にか眠っていたらしい。
変な姿勢で寝てしまったようで、身体の節々が悲鳴をあげている。
「いてて……ガイドは?」
「さっき帰ったよ」
しかも直前の話題に引っ張られて、キトゥンになった夢を見るとは。
俺自身が猫になれば気持ちが分かるだろうと、どこかで考えていたのだろうか。
思い上がりも甚だしい。
あんな夢を見ているようじゃあ、俺もあの動物番組の仲間入りだ。
「あ、キトゥンおかえり」
自己嫌悪に苛まれていると、なんとも微妙なタイミングでキトゥンが部屋に入ってきた。
「ニャー」
当事者はそんなことを露知らず、部屋に入ってくるや否やこちらに擦り寄ってきた。
畜生が、こんな時に限って。
俺は仕方なくキトゥンを抱きかかえると、おもむろに膝の上に乗せた。
正夢なわけはないが、一応だ。
パッと見は大丈夫なように見えるが……これ以上まさぐると嫌がるしなあ。
「ああ……嫌な夢を見たからな。動物を、自分とは違う存在を、自分の尺度で決め付けて、言ってもいないことを勝手に喋らせて……」
「うーん? それ、人が他人に対してやってることと何か違うの? 割と見たことあるけど、そういうのやってる人」
弟が何か言っているが、まだ夢うつつだったので上手く聞き取れない。
「……それもそうだな」
「シロクロ、マスダくんを殴ってみて」
「あぁん? なして?」
さすがのシロクロも困惑している。
というか、ガイド以外も皆そうだ。
たぶん罪罰メーターの効果を実証したいんだろうけど人選がおかしい。
この中で一番力のあるシロクロにやらせるとか、ふざけてんのか。
やられる相手にしても、俺じゃなくてガイド自身がやればいいだろ。
「……いいよ、シロクロ。やってくれ」
だけど、ここでグダグダと文句を言うのもカッコ悪い気がして、俺は渋々とシロクロに促した。
「オーケー! 歯ァ食いしばれ!」
そう言ってシロクロは、間を置かずに掌底を浴びせてきた。
これでは問答無用と大して変わらない。
声すら上げることができず俺は盛大に吹っ飛び、壁に激突した。
「マ、マスダ!?」
「ちょっと、シロクロ! 確かにマスダは了承したけど、全力でやる必要はないでしょ!」
「正直スマンかった。半分くらいの力でやったつもりなんだが」
もしも「全力でこい」で言ってたら、俺は死んでたかもな。
「とはいえ、計測はちゃんと出来ているよ。ほら、シロクロのメーターが貯まってる」
まだ意識が朦朧としているので良く見えないが、粛々と話を進めるガイドに対して俺の怒りメーターが確実に貯まっていくのだけは分かった。
「うおおおお、俺は罪人だー……」
罪罰メーターを見てシロクロがうな垂れている。
罪は罪ってことなんだろうけど。
「で、この罪メーターが貯まった人間に、相応の罰を与えれば減っていくんだ」
「げほっ……“相応の罰”って?」
「うーん、じゃあ今回は分かりやすく行こう。マスダくんがシロクロを殴ればいい。自分がやられたのと同じ方法、威力で」
確かに、同じ手段でやり返せばチャラっていうのは分かりやすいな。
「だけど同じ威力ってなると、難しいぞ」
「ああ、一発でプラマイゼロにする必要はないよ。個別に計算してくれるから」
なるほど、合計でもいいってわけね。
「じゃあ、行くぞ。シロクロ」
俺はシロクロに掌底の連打を浴びせる。
さっきシロクロにやられた場所を狙った。
数発打ち込んだあたりで、ガイドが止めてきた。
だけどシロクロは平然としている。
「ええ? 本当にこれでチャラなのか?」
俺みたいに吹っ飛んだり、壁に激突したり、息が数秒間できなくなったわけでもないぞ。
「罪ってのは一面的なものではないからね。シロクロはボクらに『やれ』と言われたからやったわけで、それが罪メーターの計算に含まれているんだ」
なるほど、意外と色々計算してるんだなあ。
なんだか納得いかないけど。
ミミセンが何かに気づいたようだ。
「そう、ボクもシロクロに暴力をするよう煽ったので、罪メーターが貯まっている」
メーターを見てみると、シロクロとは別の項目にも貯まっているのが確認できる。
そういうのも測ってくれるのか。
「案外ちゃんとしているんだな」
「そうだよ、すごいアイテムだぶふェっ!」
俺は罪罰メーターの効果に感心しながら、ガイドの頬を引っ叩く。
「いてて……あ、まだ罪メーターが残ってるね。さっきの6割くらいの力で、もう一回叩いて」
中学の頃映画の話をしてると、武器を持った殺人鬼相手なら回し蹴りで武器をはじいて掌底で顎を砕けば勝てるじゃんとかいうやつがいたんだけどそれと同じことだよね あの映画でこうだったから〜ってのは結局頭で考えただけの話にしかならなくて、観客が映画を体験することを蔑ろにするクソつまんない話になっちゃうわけ
スクリームなんていうホラー映画オタたちが小賢しいやり取りをするシリーズもあったけど、あの手法そのままのものなんて今はもう見ないでしょ もちろんスクリーム含めメタ視点を上手く使ってる映画もあるんだけど、メタって対象と距離を置くことだからコミカルになりやすいし没入型の映画と組み合わせるには構造自体から考えなきゃいけないんだよね 今の映画ではホラー・オカルトマニアはコミカルなボンクラで映画を彩る役っていうやり方が主流なのはそういうこと
ドラマ、って言葉も元増田には上がってるけど、日本でそれやったら日本芸能界の内輪ネタみたいになって死ぬほどサムくなりそう 延々三谷幸喜ネタやり続けるとか
ミステリはメタ視点の探偵が多いっていうのは元々ミステリは頭で考えるものだから違和感が少ないんじゃないかなあ あと映画で台詞で言及したらくどいけど小説ならそれもある程度は可能ってこともありそう
彼女の一日は日頃の感謝と安全祈願を込めて愛用する道具のお手入れから始まる。
縦ロールは自律でセット。
お支度を済ませてお嬢様は軽やかに言った。
「それでは行って参ります」
決戦場となる体育館に三名のサバイバリストがつどう。彼女たちは一辺が5mの正三角形の頂点に立った。
「最後の戦いが二対一なんて酷くありませんの?」
縦ロールのお嬢様はやんわり抗議する。
ルール上、禁じられた行為ではないが、今までタイマンばかりだったのに唐突な感は否めない。
しかし、姫カットお嬢様とセミロングお嬢様にも言い分はあった。
「あなたが「ふつう」でしたら、こんな戦い方はしませんけど……」
「おわかりですね?」
縦ロールのお嬢様は物憂げにうなづいた。
「そうですわね……分かっていますわ。美しさは罪、ということですわね?」
「ぜ、ぜんぜん分かっていませんね!!」
セミロングのお嬢様は脱力した。姫カットのお嬢様には彼女よりも耐性がある。
「あと、これは最後の戦いではありませんよ。
「私のはナイr……」
最初に武器――ねじ込みクロスを使って作った十字槍だ――を構えたお嬢様に、
「なかなか安定感がありますわね」
セミロングお嬢様の持つ500mmのSGP25Aパイプは1本で1.2kgになる。
服の中はもう少し短いものも多いが、これらを14本と多数の継ぎ手を抱えた彼女は20kg以上嵩増しされていた。
彼女が戦いを急いだ背景には重くてしんどいという切実な理由もあったりする。
「力で引けないならば!」
両縦ロールが地面に打ち込まれ、チェーンブロックのレバーが引かれる。
「ぐぅ……!」
有無をいわさぬ機械のパワーにセミロングお嬢様は顔をしかめた。
「私のことを忘れすぎです!」
戦闘態勢を整えた姫カットのお嬢様が鉄鎖引きの横合いから参入する。
「忘れてなどいませんわ!」
チェーンブロックのロックがいきなり外され、踏ん張っていた鉄パイプさんは自分の力で後ろに吹っ飛ぶ。
「えいっ!」
さらに工具の本体側が迫る姫カットお嬢様の左手に投げつけられる。
さきほどまで熱心にお手入れしていたのに酷い仕打ち。
それでも物言わぬチェーンブロックは健気にお役目を果たし、姫カットお嬢様に攻撃回避の労をとらせた。
その眼前に縦ロールお嬢様は駆け寄っている。
「いただきですわ」
いつもなら接近戦は姫カットお嬢様の望むところだが、回避直後は流石に体勢が悪い。
膝を突かんばかりの彼女に、掌底が打ち下ろされる。それを跳ね上げて袖を絡めようとする動きを許さず、右のミドルキック。
ガードをしてもダメージが加算される。
「ぐぅ!」
今度は姫カットお嬢様が下から右貫手を繰り出すが、左縦ロールが一閃。
貫手を弾き飛ばして、巻き毛が背後に回り込む。
インシュロック使いの首筋に死に神に鎌を突きつけられたような寒気が走る。
予感が現実にならなかったのは、セミロングお嬢様が槍を投げて敵を後退させてくれたおかげだった。
「わずらわしいですわ」
さきほど伸ばした左縦ロールが巻き戻ると同時にチェーンブロックを姫カットお嬢様の背中に肉迫させている!
「……っ!」
鉄鎖に背中を強打され、姫カットお嬢様の息が詰まった。一対一なら勝負ありであるが、
「やああああっ!」
白い鋼管を構えたお嬢様が自分に注意を向けるため、喚声をあげて突っ込んでいく。
縦ロールお嬢様は再度フックを投げつけて、敵の接近を止めた。
唇をシミターのように吊り上げた彼女は、右の縦ロールを綱引きの相手に指向する。
彼女は咄嗟に半身の構えを強くし、敵への投影面積を最小限にした。
ゴアッッ
真横にいる姫カットお嬢様は、右縦ロールが一瞬かすみ、発生した疎密波が縦ロールの前後に広がる様を目撃した。
縦ロールの中から「何か」が高速で飛び出し、セミロングお嬢様を襲う。
「きゃあっ!?」
スカートのブリーツに仕込んだスウェージロックのシームレスパイプが甲高い音を立ててひしゃげる。
ふとももと脇腹への被弾は一発ずつが肌にまで突き刺さった。
「くあっ!」
「おほほ!コイルガンのお味はいかがかしら?おかわりたーんとありますわよ?」
説明しよう!
縦ロールお嬢様は電線を断続的に仕込んだ縦ロールを次々に急速回転させ、
発生した磁場でロールに装填したニードルを順次加速させ高速で撃ち出したのだ!!
凄いね人体。
よく知らない兵器。気持ち悪い。セミロングお嬢様が青サバより血の気の引いた顔で叫んだ。
「そこ!変な混ぜっ返しをしないでください」
アホボケとクールボケに対してツッコミは自分一人。セミロングお嬢様は二対一が別の構図に思えてきた。
漫才によって敵の注意を分散させる意図は理解していたけれども。
「やっぱり三人は姦しいですわ」
縦ロールお嬢様はもう一人への隙ができるのを承知の上で、左ロール砲をセミロングお嬢様に向けた。
まずは配管工を倒す。
姫カットお嬢様が左縦ロールに結びつけた透明なインシュロックの輪かざりを引いたのだ。
彼女は事前に縦ロールのパワーとスピードを把握している。ただで真横の通過を許しはしない!
ニードルの散弾が縦ロールお嬢様にとっての二人の敵、その間に着弾する。
「今です!」
事実上1ターンに三回以上動ける天衣無縫のお嬢様を倒すためには同時攻撃が必要だった。
サバイバルゲーム開始以来はじめて、彼女の顔から余裕が失われる。至急チェーンブロックを波打たせて波動の鞭にセミロングお嬢様を襲わせる。
――はずが、標的は脱皮を済ませていた。重量級の上着をフックに巻き付けて身軽になったお嬢様が突っ込んでくる。
右縦ロールを地面に突き刺しての回転キック。
だが、今度は姫カットお嬢様が上着を脱ぎ、縦ロールの台風に覆い被せた。
大量のインシュロックが織り込まれ、末端がお嬢様の手に握られた、それはまさに投網。縦ロールお嬢様の回転は自らを縛り付ける結果に陥ってしまう。
「うきゅ~」
目がぐるぐる状態の珍獣を狩人たちは押さえつけた。姫カットお嬢様はインシュロックを通したマウントベースをいくつもいくつも床に接着しまくる。
ひとつひとつは5kgf程度の耐過重だが、何十個もつけられては、さしもの縦ロールも動かせなくなる。
「やっておしまい!」
「すみません、縦ロールさん!!」
セミロングのお嬢様は、超硬(タングステンカーバイド)のジグソーブレードを装備したレシプロソーを取り出すと、哀れな獲物に向けた。
「およしになって!何をなさるつもり!?」
至近距離からの悲鳴を浴びたセミロングお嬢様の手が危なっかしく震える。
「うう、罪悪感が……」
「反対側は私が切ります。彼女を自由にしてあげましょう、この縦ロールから」
そう言って姫カットお嬢様は本来はコンクリート切断用のダイアモンドホイールを装着したサンダーを取り出した。
戦闘前に情報交換をした二人のお嬢様は、残る一人は動く巻き毛によって、おかしくなっていると判断していた。
同様の症状を示していたポニーテールのお嬢様が、セミロングのお嬢様に倒されてから、すっかり彼女に懐いている様子からも、そう思ったのだ。
二対一で卑怯と罵られても異常をきたした仲間を放っておくわけにはいかない。
「うぅ……」
強力を通り越して凶悪なツールにざっくりと縦ロールを切り落とされたお嬢様は喪失感と開放感を同時に覚えた。
自分が縦ロールに洗脳されていたと、彼女を引き起こした二人に洗脳される。
「わたくしは今まで縦ロールに操られていましたの!?」
縦ロールあらためウェーブロングのお嬢様は憑き物が落ちた顔でつぶやいた。
「今までなんてことを……」
思わず姫カットお嬢様とセミロングお嬢様は彼女ひしと抱きしめた。
「よかったですね」
「友情の勝利です」
「ありがとう、わたくしの最高のお友達!……ところで、決着がまだですわね?」
「「え?」」
ぴちゅーん
アフロのお嬢様と同じく、縦ロールの使用に耐えてきたウェーブロングお嬢様の肉体も強靱だった。
二人まとめての裏投げという豪快な決まり手で、増田お嬢サバイバル大会は幕を閉じた。
ちなみに縦ロールは毎朝牛乳を飲んで体操していたら動かせるようになったそうな。
「残り1名!
ありがとうございました」
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