「帽子」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 帽子とは

2023-10-29

とんがり帽子アトリエが意外にいい

フリーレンよりよっぽどHigh

フリーレンは大好きだよ

クリエイターたち「ラブコメ新たに作ったよ〜」

Aさん「ひょろひょろしてる主人公とかダメだ、男らしくあれ!」

Bさん「冴えない主人公とか駄目、叩き上げプロフェッショナルしろ。」

Cさん「ギャルとかメスガキとかもういい、綾波属性かカータレット(ゆるふわ)属性メインヒロインしろよ」


Dさん「固定カップルとか甘すぎる。正妻戦争という厳しき愛を視聴者に超教しろ。」

Eさん「ヒロインレースとか胸糞悪い。マルチエンディングオムニバスしろや」

Fさん「青虐や奈央いじめなんだろ?どうせ」

Gさん「いじめっことか非合法団体とか嫌だ。萎える」

Hさん「暗い過去回想やギスギスシーンはやめて」

Iさん「ほのぼのしたのがいい」

Jさん「作画崩壊とかやめてね、もっと気合いの入った...」

Kさん映画的にCGバリバリやられてもちょっと...」

Lさん「何事も程々に」

Mさん陰キャ主人公飽きた、熱血や楽天家のを出せよ」

Nさん「野郎野郎然したのやモブ顔とか大概にして、男の娘みたいなの出せ」

Oさん「等身大主人公って難しい問題だよね...」

Pさん「ラブコメどころかファンタジーラノベですら過去回想中学校学生服が男女共にありきたりすぎる、もう少しパターン考えられないのか」

Qさん平成終盤以降に出たのに制服がなんか古めかしい。」

Rさん「服装がどうだろうと面白さとかと直結する訳ないでしょ?君ら」

Sさん「なんか帽子かぶったキャラがサブキャラ扱いされるのとか何故?」

Tさん「腕まくりとかのキャラもなんか少なく感じるような...」

Uさん「次のV・Wさんの言うことが怖い...」

Xさん「おいやめろ、おまえのその2つはフェミポリコレならぬマスキュリズムポリコレを生み出すことになるぞ!」

(Xさんが止めに入る前にあった発言)

Vさん「はっきりいって男性ブルカだよ。 学ランのボタン閉めてる設定だとか」

Wさん「女子カラフル制服とかカーディガン着崩しとかあんのに。」

Yさん「もう収集がつかなくなる、ならお前らがそれぞれ作れよ」

Zさん「不適切表現言動が見受けられたことをここにお詫びいたします」

2023-10-28

[]紀伊国狐憑漆掻語

谷崎潤一郎

漆掻きと云ったって都会の人は御存知ないかも知れませんが、山の中へ這入って行って漆の樹からうるしの汁をしぼるんです。いいえ、なかなか、百姓の片手間ではありません。ちゃんとそれを専門にする者があったんで、近頃はめったに見かけませんけれども、外国の安い漆が輸入されるようになったそうですから、いまどきあんなことをしても手間ばかりかかって引き合わないんでしょうな。兎に角以前には私わたしの村なんかへもよく漆かきが奈良あたりからやって来たもんです。漆鉋うるしかんなと云って、鎌のようなもので先の曲った奴を持って、腰に三四合ぐらい這入る竹の筒を提げて、漆を見つけると、その鉋で皮へ傷をつける。それがあんまり深く傷をつけ過ぎてもいけないし、浅過ぎてもいけないし、呼吸物なんで、その傷口から松脂まつやにのようにどろりと滲しみ出て来る汁を箆へらですくって竹の筒へ入れる。そんな時にうっかり下手なことをやって汁が顔へはねかかったりすると、それこそ赤く脹れ上りますから、馴れた者でないと出来ない仕事なんでして、漆にカブレないように紺の手甲を着けて、すっかり紺装束で出掛ける。まあそんなことをする人間なんで、私の村にもその商売の者が一人住んでいましてね。此の男は遠くへ出稼ぎをするのでなく、村の近所の山へ這入ってはうるしを採ってくらしていましたが、或る夏の日に、その漆かきが一と仕事してから山の中でひるねをしていますと、夕立ちが来たもんですからふっと眼をさましました。そしてそのときに、ハテな、己はひょっとすると寝ていた間に狐に憑つかれやしなかったかなと、そう思ったと云うんです。それが別にどうと云う理由があるんではないんですけれど、淋しい所をひとりで歩いているときなんぞに憑かれることがよくあるんで、ただ何んとなくそういう感じがしたんでしょうな。で、まあ、家へ帰ってもそれが気になって仕方がない、どうも狐がついたようだから明神さまへお参りをして来てくれろとお袋ふくろに頼んだりして、友だちなんかにもそんなことを云っていましたが、そのうちにとうとう床について、飯も食わないようになったんです。それで先生布団をかぶって半病人のようにうつらうつらしながら、日が暮れると云うと、ああ、今夜あたりは狐が迎いに来やしないかな、今にきっと来やしないかなと、心待ちに待たれるような、妙にそれが楽しみのような気持ちでいると、案の定夜になってから友達のような男が三人ばかり表へやって来て、「さあ、行いこら」「さあ、行こら」と誘うんだそうです。尤も友達と云ったって見おぼえのある男ではないんで、みんなせいが三尺か四尺ぐらいの小男で、法被はっぴを着て、木や竹の杖をついていて、何か非常に面白そうに「行いこら行こら」と云うんですが、それを聞くと行きたくって行きたくってたまらなくなるんだそうです。けれどもアレは狐だから行くんではないぞ、あんな者に誘われてはならないぞと思ってじっと我慢していると、友だち共は仕方がなしに帰ってしまう。するとその後ろ姿に尻尾しっぽのようなものがチラチラ見えるようなんで、ああやっぱり行かないでいい事をしたと、そのときはそう思いながら、又あくる日のゆうがたになると、今夜も誘いに来やしないかなと心待ちに待つようになる。そうするうちに果たしてやって来て「行こら行こら」と誘うんですが、それがもう、さも面白そうなんで、ついうかうかと行きたくなるんだそうですな。しかしその晩も一生懸命我慢してしまったところが、三日目の晩の九時頃に、家の前に庭があって、庭の下が六尺ばかりの崖がけになっていて、崖から向うは一面に麻の畑でした。それが夏のことですから麻が高く伸びていて、ちょうどその庭と畑とが同じ平面に見える。で、その畑の方へ例の小男が三人連れ立ってやって来て、「さあ行こら」「さあ行こら」と云うんだそうです。よくよく見るとその男たちの着ている法被に何か圓い紋がついていたそうですけれども、どんな紋だったか、そこんところはハッキリ覚えていないんだそうで、いつもの通りめいめいが杖をついていて、しきりにそう云って誘うもんですから、とうとうその晩は我慢しきれなくなってしまった。それでそうっと家を抜け出ようとしたとき生憎親父が小便に起きたんで、こいつはいけないと思って、「行きたいんだけれど、親父に見付かると面倒だから己は止すよ」と云うと、「なあに己たちが一緒なら大丈夫だ、こうすれば親父に見つかりはしないから、まあ附いて来い」と云って、その三人の友達が手をつなぎ合って、輪をこしらえて、その輪の中へ丑次郎―――という名だったんですが、その漆掻きの男を入れた。そして、「さあこうすれば親父が見ても見えやしないか心配するな、附いて来い/\」と云って連れて行くんで、ちょうど便所から出て来た親父とすれちがいになったそうですけれども、成る程親父には此方の姿が見えないようなあんばいだった。それからその晩は麻の畑の中で遊んで、いろいろ御馳走をしてくれたりしただけで、明け方には無事に家へ帰してくれたそうですが、四日目の夕方は日が暮れないうちから楽しみで楽しみで、早く誘いに来てくれないかなと思っていると、やはり昨夜ゆうべと同じ刻限にやって来て「行こら、行こら」と云うんです。で、又附いて行きますと、今夜はいい所へ行こうと云って、家のじき近所にガータロのいる淵があるんですが、その淵の方へ出かけたと云います。え、ガータロですか。ガータロと云うのはあれは河童かっぱのことなんです。ぜんたい私共の村は高野山の南三里ばかりの山奥にあって、私の字あざは一方が山で一方が谷になったゆるやかな傾斜面のところどころに家がチラホラ建っている。丑次郎の家というのも山と山の間にある淋しい一軒家なんでして、前に三四枚の段々畑があって、その先が今云ったガータロのいる淵なんです。別に名前のあるような淵ではないんで、村の者はトチ淵ぶちトチ淵と云っていましたが、さあ、どう云う字を書きますかな。何しろ大滝だとか赤滝だとか云って、非常に滝の多いところでしてね、その滝壺の下流が今云った谷の底を流れていて、淵になっているのはほんのわずかなところなんですが、そこにはいつも水が真っ青に澱よどんでいて、まん中に平べったい一枚岩が出ていました。ガータロはその一枚岩の上にときどき姿を現わすことがありましたから、たしかにその淵に棲んでいたには違いないんで、見た人は大勢あるんです。ええ、ええ、私も一遍たことがありますよ。なんでも夏の日ざかりに山の上を通っていると、下の方にその淵が見えて、岩の上に変な奴がすわっているんで、「ああ、ガータロが出ているな」と思ったことがありました。さあ、そうですな、遠くから見たんだからよくは分りませんでしたけれど、人間よりは小さかったようで、まあ猿ぐらいでしょうかな。姿も猿に似かよっていて、ただ斯う、頭の上に妙な白いものが喰っ着いているんで、鳥打帽子を被っているように見えましたよ。ええ、ええ、よく人間に害をする奴なんで、私の知っている人でも、ガータロに見込まれて水の中へ引きずり込まれそうになったり、ほんとうに引きずり込まれて死んでしまったのもあるんです。これは餘談になりますが、その谷川の別なところに丸木橋がかかっていましてね。或る私の友人が夕方その橋をわたろうとすると、うっかり足を蹈み外して、水の中へ片足をついたのが、岸の方の浅瀬だったんですけれど、その片足を抜こうとしても水が粘ねばり着くようになって、どうしても抜けない。しきりに抜こうともがいているうちに、次第にずるずると深みへ引っ張られそうになるんで、ハテな、ガータロに見込まれると水が粘ると云う話だが、こりゃあガータロの仕業しわざだなと気が付いたんです。ところでガータロと云う奴は鉄気かなけを嫌うもんですから、そう云う時には、何んでも構わない、鉄気のものを水の中へ投げさえすれば助かるんで、ふっとそのことを思い出して、幸い腰にさしていた鎌を川の中へ投げた。そうしたら難なくすっと足が抜けたんで、真っ青になって帰って来て、実はたった今此れ此れだったと私共に話したことがありました。もうよっぽどの歳ですけれども、未だに達者な人でして、至って正直な、うそを云うような人間ではありませんから事実そんな目に遇ったに違いないんですな。しかし此の男はそう云う訳で命を取りとめましたけれども、もう一人今のトチ淵へ篏はまって死んだ者がありました。十四五になる可愛いい女の児でしたがね。なんでも同じ村の餘所よその家へ子守りに雇われていて、めったとひとりで遊びに出るようなことはなかったのに、その日に限って、赤ん坊の寝ている間に出て行って、二三人の友達と一緒にその淵の所で鮎を釣っていたと云うんです。それが、おかしいのは、淵によどんでいる水が、ほんの一間ばかりの間岩の下をくぐって、すぐその先の方へ行くと滝のようになって流れ落ちているんですが、その女の児は淵と早瀬との境目にある岩の上にしゃがんで、瀬の方で釣ればいいものを、淵の方を向いて釣っていた。すると、友達の女の児もみんな同じ所で釣っていたのに、どう云うものか外の者には一向釣れないで、その女の児の鈎はりにばかり魚がかかる。外の女の児たちは詰まらないもんですから、此処は止そうよ、何処か別の所へ行こうよと云うんですけれども、その女の児だけは面白いように釣れるんで、夢中になっていつ迄も釣っている。そのうちにだんだん日が暮れて来ましたが、もうおそいから帰ろうと云っても聴き入れないんで、外の者はその児を置き去りにして帰ってしまった。さあそうすると、晩になっても姿が見えないもんですから、主人の家では心配をして、親元の方を尋ねさせると、其方そっちへも来ていないと云うんで、大騒ぎになって、いろいろ心あたりを調べると、実は晝間これこれだったと云う。外の児たちは云えば叱られると思ったんで、聞かれる迄黙っていたんですな。で、早速みんながその淵のところへ行って見ると、ちゃん下駄が脱いであるんで、いよいよガータロに見込まれたんだと云うことになって、それから泳ぎの達者な者が体へ綱をつけましてね、ガータロが出たら合図をするから、そうしたら綱を引っ張って貰うように頼んで置いて、淵の底へもぐって行って、屍骸を引き上げたことがありましたよ。兎に角その女の児が鈎を垂れると、ほら釣れた、ほら釣れたと云うようにいくらでも釣れるんで、外の鈎にはちっとも寄って来なかったと云うんですから、そこが不思議なんですよ。あ、そう、そう、そう云えば、その前の日に、その女の児の親たちの家の屋根の上からその淵の方へ虹がかかっているのを、たしかに見た者があると云います。虹がそんなに近いところにある筈のものではないのに、ちょうどその家の上から出ているんで、何かあの家に変ったことでもあるんではないかと思っていたら、その明くる日にそう云うことがあったんだそうです。でまあ、そのガータロのいる淵の方へその漆かきは連れて行かれた訳なんですが、なぜだか知れないが死のうと云うことを考えて、今夜は一つあの淵へ身を投げてやろうと思いながら附いて行くと、大勢の人が提灯をつけて淵の方へぞろぞろやって来るんだそうです。それで暫く物蔭に隠れて窺がっていると、村長さんだの、伯父さんだの、伯母さんだの、親類の誰彼なんぞの顔が見えるんで、中にはもう死んでしまった人なんぞが交っているもんですからおかしいなあ、あの伯父さんは死んだ筈なのにまだ生きていたのかなあと、そんなことを考えながら待っていましたけれど、提灯の数が追い追いたくさんになって来て淵のまわりをウロウロしている。この様子じゃあとても駄目だと思ったんで、「どうも死ぬのに都合が悪いから、今夜はもう帰る」というと、「そんならもっと面白い所へ連れて行ってやるから、まあ一緒に来い」と云って、棕櫚山の方へ引っ張って行った。その辺はいったいに棕櫚が多いんでして、大概の山には、高いのになると三間ぐらい、普通二間ぐらいの棕櫚と、一丈ぐらいの薄のような草が生い茂っているんですが、その茂みの中を分けて行ったら、山の中途に大きな岩が突き出ていて、友達の連中はその岩の上へするすると身軽に登った。だが見たところ丑次郎には登れそうもないので、「己はそんな高い所へ上あがれないから止める」というと、「なあに己たちが手伝ってやるから大丈夫だよ、上って見ろ/\」と云って、三人の小男が上から引っ張ったり下から腰を押し上げたりした。お蔭でどうやら上れることは上れたけれども、上る拍子に脛を擦り剥いたんで、今度はそれが痛くってたまらない。「痛い痛い」と云うと、「よし、よし、つばきを附ければすぐに直る」と云って、つばきを附けてくれたらじきに痛みが止まった。すると又咽喉が渇かわいて来たんで、「水が飲みたい」と云うと、「じゃ、まあ、ここで休もう」と云って、道ばたに休んで、何処から持って来たのだか直ぐに水を飲ましてくれたが、なんだかその水が小便臭かったそうです。で、その山を越えると、私の家の方へ下りて来ることになるんで、ああ、そうだったな、此処はもう鈴木さんの家の近所だなと、はっとそのときに気が付いたらしくって、「もう己は帰る」と云い出したところが、「まあいいからもう少し遊ぼう」と云って、しきりに引っ張って行くんだそうです。それでも無理に帰ると云って、とうとう振り切って来たそうですが、その晩も、その前の晩も、家に戻ったのは夜中の三時ごろだったそうで、いつも夜の明ける迄には必ず帰してくれたと云います。さて五日目の晩に待っていると、又「行こら行こら」と云いながらやって来て、今夜は伊勢へ連れて行ってやると云う話で、伊勢松坂へ出かけて、何んとか云う料理屋の二階へ上ると、たいそう結構な朱塗りの高脚たかあしのお膳が出て、立派なお座敷で御馳走をたべた。それから街道を歩いて行ったら、此処はカノマツバラだと云うんで、見ると成る松原がある。けれども、その時に斯う、ぼんやりと分ったのは、私の村から有田郡ありたぐんの方へ抜ける山路にヤカンダニと云う谷があって、めったに人の通らない淋しい所なんですが、そこをその漆掻きは前に一遍あるいたことがある。で、そう云う時にもいくらかその記憶が残っていたものと見えて、カノマツバラだと云うけれども、どうも此処はヤカンダニのようだから、「ヤカンダニじゃあないか」と云うと、「なんだ、お前はヤカンダニを知っていたのか。ではもっと外の所へ行こう」と云って、又方々を歩き廻って、「さあ、どうだ、此処がカノマツバラだ」と云われて見ると、今度は覚えのない土地で、松がずうっと生えていて、たしか松原景色になっている。しかしそう云う間にもときどき正気に復かえるらしく、己は狐に欺されているんだと云う考えがふいと起ることがあって、三人の小男の様子なども、人間の姿をしているように思えながら、どうかした拍子に尻尾が見える。はっきり見えるんではなしに、チラチラと斯う、見えたり見えなかったりするような工合なんですな。要するにまあその時分からそろそろ意識回復して来たんで、ヤカンダニを通ってからも暫く何処か無茶苦茶に引っ張り廻されていたようですが、そのうちに、村にイカキ山と云って、笊いかきのような恰好をした山があるんで、そこを通った時は、此処はイカキ山だなと云うことが分ったと云いますしかしその山は松だの欅けやきだのいろいろな雑木ぞうきが生えている密林なんでして、その林のなかをぐる/\歩いているうちに、木に引っかかって、フンドシが解けた。で、「まあ、待ってくれ、フンドシが解けたから」と云うと、「そんなものは構わないから放って置け、ぐずぐずしていると夜が明けるから急がなくっちゃいけない」と云って引っ張って行くんで、「もう己は帰る」と云うと、「帰らないでもいいよ。それより何所か寝る所があったら、みんなで一緒に寝ようじゃないか」と云うんだそうです。するともう夜がしらみかかって来たもんですから、その漆かきも今更家うちへ帰りにくくなってしまって、私の家いえの近所にある阿弥陀堂の方へ行った。と云うのは、その阿弥陀堂なら四人で寝るのにちょうど都合がいい場所なので、そこへみんなを連れて行って寝ようという考えが、ちゃんとそのときに頭にあったらしいんですな。それで阿弥陀堂へ行くのには、私の家と隣りの家との間を通らなければならないんですが、隣りの家の庭に古い大きな柿の木があって、それが往来の方へ枝を出していた、その木の下を通った時分に、「ああ、此処は鈴木の家の側だから、もうすぐ其処が阿弥陀堂だ」と思ったそうです。その阿弥陀堂は草葺きのお堂なんでして、うしろの方に四尺に一間ぐらいな裏堂が附いていて、その中に村のお祭り盆踊りなんぞに使う提灯だの行燈だの莚だのが置いてあったんですが、その莚のことを覚えていて、あの裏堂で寝ようというつもりだった。ところがそこへ這入るのには屋根からでないと這入れない。今も云う通りいろいろな物が入れてあったもんですから子供なんぞがいたずらをしないように、扉を中から締めてしまって、屋根から出入りするようにしてあったんで、そのこともちゃんと覚えていて、屋根裏へ上った。尤もその時に矢張り小男の連中が上から引っ張ったり下から押し上げたりしてくれたそうで、上って見ると、そこに二尺ぐらいの幅の厚い欅の板が渡してある。これはお堂の中の品物を出し入れする時の足場に作ってあったんで、その板に腰かけて莚の上へ飛び降り料簡だったんですが、小男共は、「此処がいい、/\」と云って、草葺きですから、庇ひさしの裏の方から上ると、竹を編んだ屋根の土台が見える、その竹の棒に掴まって屋根の草の中へ体を突っ込んで、「此方へ来い、/\」と云うんだそうです。成る程その連中はみんなせいが低いんだから巧く草の中へもぐり込めますけれども、丑次郎には這入れる訳がないんで、「己は体が大きいから駄目だ、そんな所へ這入ったら足が出てしまう」と云うと、「まあ試しに這入って見ろ」と云うんで、這入って寝てみたら案の定足が出てしまった。「ほれ御覧、こんなに足が出たじゃないか」と云ったら、「では仕方がないから中へ這入ろう」と云うことになって、さっきの屋根からでなく、別な所へ穴をあけて、その穴から、一人ずつ莚の上へ飛び降りて、裏堂の中の狭い場所へ四人が並んで寝た。それから少しとろとろとしたと思うと、お堂のうしろの板が三寸四方ぐらい切り取ってある、それは以前に、泥坊が内部にしまってあるものを覗のぞこうとしてそんな穴を拵えたことがあるんで、もうすっかり夜が明けたらしく、そこから朝日がさし込んでいる。と、やがて表が騒々しくなったんで、その穴へ眼をつけて見ると、村の子供たちがお堂の前で遊んでいるので、ガヤガヤ/\云っていてとても眠れない。「どうもあの子供たちがうるさいな」と云うと、「よし、よし、己が彼奴等あいつらを追っ拂って来てやる」と云って、一人の小男が外へ出て行った様子でしたが、どんなことをしたのか知れませんけれども、兎に角その男が行ったら子供たちはいなくなってしまった。それでようよう落着いて寝ようとすると、生憎とまた小便が出たくなったんで、「一寸小便をして来る」と云ったら、「いや、出てはいけない、出てはいけない」と云って、一生懸命に止める。「出ると掴つかまるから出てはいけない。小便がしたければ此の中でしろ。さあ、己達も此処でするぞ」と云って、三人とも寝ながら小便をしてみせるんですが、丑次郎にはどうしてもそこでする気になれない。もう出たくってたまらなくなって来たんで、とうとう又その屋根の穴からお堂の外へ降りたところが、遠くに私が立っていて自分の方を見ているので、「あ、鈴木さんに見られたな」と、その時はっきりとそう感じた。そして私が近寄って行く間に、三人の小男どもは慌あわてて逃げ出してしまったのだそうです。

さあ、そうでしたね、掴まえたのは朝の九時頃でしたかね。何しろ丑次郎がいないと云うので、村では捜索隊を作って山狩りを始めていたんです。それが明神様のお告げでは丑寅うしとらの方の山手にいると云う訳なので、一間置きぐらいに人が立って、八方から山を囲んで登って行こうとしていました。私もその捜索隊に加わっていたのですが、みんな鎌だの鉈なただのを持っているのに、私は素手すでだったもんですからすこし気味が悪くなって、もう山へ登りかかっていたんですけれども、ちょっと家へ行って来ると云って、それを取りに戻って来た時に丑次郎がお堂の縁に立っているのを見たんです。なんでも斯う、縄の帯をしめて、両手をうしろへ廻して、前の晩に雨が降ったんで裾の方がびっしょり濡れた着物を着て立っていましたがね。「丑じゃないか」と云って、此方こっちも恐恐こわごわ声をかけながら近寄って行くと、急いでお堂の中へ逃げ込もうとするので、掴まえようとしたところが、えらい力で抵抗してなかなか云うことを聴きませんでしたよ。そのうちに大勢駈け付けて来て、やっとのことで押さえつけて家へ引っ張って行ったんですが、家の閾しきいを跨ぐまでは可なり元気に歩きましたね。それからそっと寝かしつけておいて、行者を呼んで御祈祷して貰ったら、一週間ぐらいですっかり正気に復かえりました。尤もっともその前から少しずつ意識が戻って来て、己はこんな目に遇ったとか、何処そこへ連れて行かれたとか、欺されていた間のことをぽつぽつしゃべり出しましたがね。ええ、そうなんです、今申し上げた話と云うのは、その時私がその本人から聞いたんですよ。後で念のためにお堂のところへ行ってみましたが、成る屋根大穴が開いているし、中には小便が垂れ流してあって、臭いと云ったらありませんでした。当人も、「そうそう、己はあの棕櫚山を上る時に怪我をした筈だが」と云って、脚を出して見ると、たしかに皮が擦り剥けている。フンドシの解けたのなんぞも、よっぽどたってからイカキ山へ芝刈りに行った女が、木の枝に引っかかっているのを見つけて、ひどく恐がって逃げて来たことがありました。その外何処でこういうことがあったと云う所を調べてみると、大体その地点に證拠が残っていたんですから、それを考えても出鱈目じゃあないんですな。縄の帯をしていたのも、歩いているうちに帯が解けたんで、無意識ながら縄を拾って締めたんでしょうな。そののちその男一年ぐらい多少ぼんやりしていましたが、今でも酔っ拂った時なんかに、「狐つきの話をしろ」と云うと、笑いながら話し出すんです。

2023-10-24

[]こちょおじ(八尾市八尾木北6丁目)

子ども被害情報など(八尾市八尾木北6丁目)

 10月24日午後5時15分頃、八尾市八尾木北6丁目94番地付近において、小学生男児見知らぬ男から身体をくすぐられる事案が発生しました。

 不審者は、50〜60歳くらい、中肉、白髪交じりの頭髪、帽子を着用した男です。

 このような不審者発見した場合は、すぐに110番通報するようにしてください。

 また、お子様に防犯ブザーなどを携行させるようにしてください。

https://www.gaccom.jp/safety/detail-1144746

2023-10-23

どんぐりの不作

昨日、日光戦場ヶ原とかハイキングしてきたんだけど、不気味なくらいどんぐりの類いの木の実が落ちてなくて驚いた。ハイキングでは手すさびに拾ったどんぐりをいくつか持って帰ることが多いんだけど今年は全く拾えなかった。例年は湯滝の駐車場にすらどんぐりものすごい数落ちているし、どんぐりは大抵前年のですら残っている位なのに、まったくどこでも見ない。葉っぱは普通に落ちているのに、どんぐり帽子も実になれなかった花の枯れたやつとかですらもぜんぜん全く無くて、湯ノ湖から菖蒲ヶ浜まで歩いた間に見ることができたどんぐりは、おそらく今年のものでない表皮がぶよぶよとし黒く分解しかかって芽が出かかって止まったものを、岩がちな河原?の岩に穿たれた穴ぼこの今年の枯れ葉の下から出てきたのを見たのみ。ちょっとこわい位だ。 

そういえば明るい林で鳥の声もほぼ聞かなかった。数時間歩いて鳥の声を聞かないなんて…湯ノ湖でごく少ない水鳥と菖蒲ヶ浜でトンビかな?を見たりはしたが…今の季節まったく居ないもの?そんなこと無いよね?

整備された所をハイシーズンに一、二度歩く程度でわかることなんて無いかもしれないけど、本当に今年はどんぐりが墜ちてなかった。林はほんとうに静かだった。

今年は日本のあちこちどんぐりの類いは不作らしい。

生き物たちはどうしているんだろうか

2023-10-21

anond:20231021134829

まあそれはあるわな

俺的には帽子の数ミリの縦(横)の違いでひとよりこっちのが良いとか悪いとかもあるかな

2023-10-19

取引先で、帽子の代わりにかつら外して挨拶してる

若い子の反応が良くてねえ

今度頭に「肉」って書こうかな

ジャニーなにがし

写真で連日見かける

サングラスして帽子かぶったジジイ

しか知らないけど、

性加害を旺盛に繰り返していたとき

もっと精悍な風貌だったの?

知りたくもないんだが、あまりイメージがあの写真のクソジジイに印象づけられてる様で

2023-10-18

anond:20231018184235

こんなんはアレよぅの、ようしらんのんじゃがカッコええけぇゆうてジャイアンツ帽子かぶっとったら、野蛮なカープファンにしごうされて泣いとったんじゃろぅねぇこまいころに

ハンカチ帽子拾ってくれた人ありがとう

近所の家庭菜園の木にかけてあった

一応近くの家の人には声をかけたけど、その人の家庭菜園かどうかは不明

ありがとうございます

2023-10-16

酒さの記録

完治しない肌疾患

寛解はする。した。

乳製品小麦粉止める

アルコール、刺激物、香辛料、辛いもの止める

市販添加物・白砂糖入ってるもの止める

・その他遅延アレルギー検査して反応出たもの全断ち

毎日自炊

・腸内環境に気をつける(リーキーガットの可能性大)

外食禁止、食べるなら和食 

早食い禁止、とにかくよく噛む

炭水化物は極力少なく

・肉と魚メインにする。あと野菜も多めに。

・常に腹八分目

亜鉛サプリ消化酵素サプリ飲む。ビタミン剤

運動する

・食後の運動NG

日焼け止め帽子日傘必須紫外線厳禁

マスクシルク

・枕もシルクカバー

洗顔時、絶対に擦らない。タオル禁止ベビー石鹸使用

乾燥しないようにする

ストレス極力ためない

規則正しい生活


このへん徹底して寛解したけど

久々に食後に運動したらやっぱ酒さ爆発した。あかん

生きるのって大変すぎる

2023-10-11

[]お小遣い足りへんかったら、パパ活せーへん?(神戸市中央区北本町通3丁目)

声かけ事案の発生(10月10日・葺合)

10月10日(火)午後5時20分頃、神戸市中央区北本町通3丁目2番付近の公園において、声かけ事案が発生しました。

公園内で会話中の女子中学生らに対して、「何年生?お小遣い足りへんかったら、パパ活せーへん?」と声をかけてきたもので、誘いを断ると、北方向に立ち去りました。

声をかけたのは、30歳代位、170センチ位、細身、緑色作業着上下、黒色ネックウォーマー、黒色帽子着用の着用の男です。

https://www.gaccom.jp/safety/detail-1138038

https://www.gaccom.jp/img/safety_avatar/1138/1138038/1138038_avatar_detail_1696936877033.png

2023-10-10

ユダヤ人キャラデザは好きなんだけどねー

帽子に三つ編みって濃いキャラしてるじゃん。

近所にいる全身真っ赤おじさん

近所に、全身真っ赤おじさんがいる。

上着ズボン、靴、靴下リュックメガネフレーム帽子、全て真っ赤。

しかも同じ赤色(朱色に近い)で揃えている。

この前は自転車乗ってたんだけど、それも真っ赤だった。

還暦なのかな。

2023-10-03

anond:20231003010355

髪型帽子で隠せるからそこまでアウトではないだろ

完璧を求めるならもちろん減点要素ではあるが

2023-09-28

anond:20230927201528

肌にダメージを与えたくないってこと?

日焼け止めはもうやってるということなので…

自分NHKの「トリセツショー」の洗顔の仕方でやってる。あのやり方でやったらお肌白くなった

あと血管の機能が発達するので体内の隅々にまで酸素栄養が行き届きやすくなる。

とりあえずこんなもんか?

これは個人体感なんだけど、管理栄養士人達はそれなりにある程度歳を重ねていても肌綺麗な人多かったから、食事は肌に影響すると思う。

あと我が一家、母が食事にすごい気を遣っていたので全員歳の割には肌の状態は綺麗。

最後の3つは生き方に関わるからどこまでやるかにもよるだろうけど、できるところからやっていけばいいんじゃない

2023-09-27

遊牧民って憧れるよな

何してるか知らんけど、自由って感じがする

ヤギの乳飲んでさ

丸っこいテントで寝てさ

民族衣装奥さんがまた可愛いんだわ

なんかニット帽子被ってさ

最高じゃない?

定住しないのもいいよね

日本では遊牧民になれないし

俺は産まれる国を間違えたな

モンゴルで産まれるべきだった

遊牧して〜

遊牧民彼女欲し〜

民族衣装最高〜

2023-09-25

今でもマスクしてるのはいいんだけどさ

マスクして帽子被ってちょっと色の入った眼鏡してたら

お前もう不審者レベルでだれだかわからん人間からな?

「俺だよ、俺。わからねえのかよ。」みたいな顔するな。

ちゃん自分で名乗ってくれ。

2023-09-23

カバンを強化したい

新しくアウトドア用に帽子を買ったんだけど、それを使わない時カバンの中にクシャクシャにして入れるのは気が引けた。

そもそも割と大きい帽子なので、外側に引っ掛けるようにしようと考えた。

そこでカラビナを使いそれを実現。

思惑がガチンとハマり、なんだかカバンパワーアップした気がする。

最高。もっとカバンを強化したい。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん