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2022-06-23

なろう小説おすすめを知りたい

日間ランキングを読んでいたら疲れてしまった。

なかなか良い作品が見つからない。

日間ランキング経由で最近 白の平民魔法使い を読み始めたけれど、書籍化って書いているし結構知られているんだろうか?

過去に読んだ有名な作品は、テンプレすぎて今思えば苦手なもの結構あるなーと思っていた。でも日間ランキングから適当に読んだ後に有名作品を読むと、やっぱり読みやすい。読み進めるのが苦痛じゃない。文章がしっかりしている。

昔はラノベを更に崩した感じだなーと思っていたけれど、全然ちゃんとしてる。

そんなわけで、文章ちゃんとしているなろう小説は無いだろうか?

とりあえず自分の読んだものおすすめを書いておく。似たような傾向で面白い作品はないものか。

本好きの下剋上

殿堂入り王道ファンタジー。よくあるなろう系ではなくハリーポッターみたいなファンタジー観。こんな普通ファンタジー小説になろうテンプレをうまくミックスできることある

異世界転生で知識チートで小さい頃に魔力を鍛えたチート成り上がりモノ。それなのになろう系とは言いたくないほどちゃんファンタジーしている。世界観文章力も素晴らしい。

伝説のシャベル

読んだのが昔過ぎてあんまり覚えてないんだけど、サバイバルファンタジー?あっさり読めてすっきり完結。独特の世界観が良かった。

LV999の村人

いかにもありきたりななろう系、チートモノで村人が魔王を倒す話。と思いきや…。なろうテンプレを別のテンプレで上書きする、その構成が良かった。なろうテンプレおすすめならコレ。サラリーマンの不死戯なダンジョンとか、そういう閉鎖空間的なやつ?いや違うか。

アビス・コーリング〜元廃課金ゲーマーが最低最悪のソシャゲ異世界に召喚されたら〜

ゲーム転移モノ。この作者は堕落の王とか嘆きの亡霊は引退したいとか、だいたい全部面白い。その中でもノリが軽くメタ的なアビスコーリングが一番好き。綺麗に完結してオチも付くので読後感がすっきりする。

玉葱とクラリオン

コメディーとシリアスの落差よ。コメディーとシリアスと言えば猫耳猫だけれども、それをもっと長く真面目に丁寧にやった感じ。

不死者(ノスフェラトウ)に愛の手を!

更新停止中。ブクマを読み返していると、ゾンビもの(?)や不死系(?)が結構好きみたいだ。単に見飽きてないだけかもしれない。こってりしたなろう系を摂取しすぎると、ダークな世界観とか読みたくなるからね。

ンディアナガル殲記

グロい。ちょっと人にはオススメしづらい。ひたすら強く不幸になっていく物語。そしてグロい。R18まではいかないレベルなのでちょうどいいグロさ(?)。こんな強さと不幸さが正比例するの!?っていう何とも言えない作品セカイ系


他にはリゼロとか無職転生とか転スラとか、セーブロード宿屋とかくまクマベアーとか蜘蛛子とか、異世界料理道とかリアデイルとか勇者、或いは化物と呼ばれた少女 とか、定番のやつ。

変わらぬモノとかシャバの「普通」は難しいとか魔法少女を助けたいとかキョーハク少女とか、ちょっと変わったやつ。

田中アトリエのような人に言えないやつ。

まのわとかマギクラフトマイスターとか軍オタ転生とかはぐるまどらいぶ。とか長いやつは途中まで読んでたはず。

僕と彼女実弾兵器、星間国家悪徳領主みたいなのも読んでる。

塔の管理をしてみよう とか 金色文字使いとか昔読んでいたものは今読むとテンプレなろう系すぎて読みづらい。

定番テンプレチートちょっと外したやつ、メタ的なやつ、ダークなやつ、ループもの、そういうなろう小説は何か無いだろうか。


7/7 追記

つの間にかブコメついてた!

知らない作品ばっかり!ありがとう!読んでみる!

「水属性魔法使い」「異世界より愛を込めて」「ペテン師は静かに眠りたい」「黒の魔王」「異世界迷宮の最深部を目指そう」以外は読んでない!

あ、異世界迷宮の最深部を目指そうは完結してた!?最終章手前まで読んでた。

黒の魔王も700話の2019年ぐらいの更新まで読んでた。エタらずめっちゃ続いてる〜〜!

2022-05-08

ダジャレなネーミングは没入感を奪うからせめて一捻りしてほしい

ギャグ漫画なら別にいいよ 奇面組とか絶望先生とか

でもなろう系のファンタジー小説でよく見るストレートな名付けは流石にもう少し捻ってほしい

田舎カス公爵のイナーカス公爵は百歩譲って我慢できるとして

クソみたいな上司のクソジョーシは名前が引っかかりすぎて流石に途中で読むの断念した

せめてオルカーン・マーダックくらい捻ってくれ

2022-04-15

高齢者父親がなろう系にハマった

うそろそろ古希になろうとする父親だが、ここ数年でなろう系にすっかりハマってしまった

元々、昔から銀英伝とかグイン・サーガアルスラーン戦記とかみたいなファンタジー小説スペースオペラが好きで読んでいた

アニメもそこそこ見ていて、探偵物とかSFアニメとかを見ていた

還暦を超えたあたりで、職場が変わり暇な時間も増え家でゴロゴロする事が多くなったので、ボケ防止に何となく適当ななろう系アニメをサブスクから勧めた

そしたらすっかりとハマってしまい、映画化が決まると初日舞台挨拶にまで行く始末

暇な時間が多いからか何周もアニメを視聴し考察をわざわざ話してくる

今ではすっかりなろう系の虜になり、小説家になろうとかのWebサイト毎日のように漁ってる

久しぶりに帰省すれば実家には書籍化したなろう系の本が山積み……

なろう系って高齢オタクにほどウケるんだな……

深く考えなくても読めるし楽でいいと父親は話してたけど

追記

かに水戸黄門暴れん坊将軍も好きだったから元々素質あったのかもな

どんな作品を読んでるかを書く(1部なろう系じゃないラノベあり)

親が読んでるの全部知ってる訳じゃないから本人が面白いと会った時に豪語してたやつね

転生したらスライムだった件

盾の勇者の成り上がり

乙女ゲーム破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

魔法科高校の劣等生

とある魔術の禁書目録

本好きの下剋上

・月が導く異世界道中

無職転生 ~異世界行ったら本気だす~

他にも色々上げてたけど、アニメ化してない作品ばかりだから自分知らなくて覚えてない

基本、アニメ化してる奴は全部見てると思う

何故なら、なろう系にハマりだした頃からクールアニメは全部面白くなくても最後まで切らずに見てるらしいか

逆に面白くないと言ってた作品を上げる

・ソー〇アートオンライン

あんまりゲームとかしないかネトゲRPG世界観が分からいから没入出来ないらしい

本人がアニメを見た上で映画を見たいと言うので連れていったけど不発だった

何度か本人になろうに投稿したらと言ったけど、自分には文才無いから無理と言ってた

追記2

ちょうど父親が来てる為どんなジャンルを読んでるのか聞いてみた

ジャンルの分け方が分からないけど、ほとんどが異世界転移異世界転生でその中で分けてる

勿論、現地主人公のやつも読んでるらしいが

主人公最高系

やっぱり主人公無双するやつは、悪役成敗でスカッとして楽しいらしい

その中でも内政チートは、現実では不可能から面白いけど、足りない知識化学とか語られると無理みたい

ペニシリンだ!ぐらいならいいけど、それを掘り下げて知識がないのに専門的な用語を並べるのはちょっとと話してた

なぜなら本人がバリパリ理系仕事してるから、これ違うよ!ってなるみたい

追放もの

これも、よくあるパターンスカッとする

元の仲間が落ちぶれていくのがらしい

・悪役令嬢もの

断罪をバシバシ躱してくところがやっぱりスカッとするらしい

ただし、恋愛色が強いのは読まない

叔母(父の妹)の影響で少女漫画(ガラスの仮面とか)は読むのに何故だろう?

恋愛とかって歳じゃないからか?

歴史

元々、世界史日本史も大好きだから

ただし、織田信長とか豊臣秀吉は嫌いなので戦国時代転移とか転生のやつは読まない

1番好きな時代第二次世界大戦なのでそこら辺の話が好き(確かに紺碧艦隊も滅茶苦茶読んでたしな)

余談だけど自衛隊ネタも好きなので、ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えりものすごくハマってる

どうやら、架空戦記も好きみたいだ

これがうちのファンタジー小説で出てくるジョガ芋だ…食べてみたまえ…

異臭が凄くてとても食べられたものではないだろう…?しかし、うちのファンタジーではみんなコレを好んで食うんだ…

これさえ出てくれば食料自給率も上がるし、飢えて死ぬファンタジー生物達も減るんだ

 

まぁその分、彼らはこの芋の匂いを引き継ぐことになるが…まぁ元々、彼らに知覚できない匂いから関係のない話なのさ。

2021-11-26

anond:20211120230606

増田が書いたファンタジー小説とかだと、エルフとかも人間に捕食されてそう。

エルフ1: 「オークよりも人間危険だ」

エルフ2: 「確かに…」

エルフ1: 「オークに囚われてもただの虐殺で済むが、人間に囚われれば生きたまま食われるからな」

エルフ2: 「ああ、オーク以下の種族があるとすれば、それは人間だ」

エルフ1: 「奴らは『エルフの肉は不老長寿の薬だ』などと言っているからな」

エルフ2: 「やはり人間は滅ぼすべきだな」

みたいなw

2021-11-07

anond:20211107115946

いわゆるなろう崩れ、こっちはエロが読みたいのに、申し訳程度に数行のセックスシーンが入っただけの読みたくもないファンタジー小説クタに持ってくるのやめて欲しい

そういうのに限って、元の読者連れてくるからランキングには入ってくるのが目障りでしょうがない

2021-11-03

小説を書いていた俺が面白かった中世ヨーロッパの本を共有する

歴史を学ぶ上での四つの視点

かつて趣味小説を十年近く書いていた者だ。俺も理系だが、理系歴史を学ぶ上で決して弱みではない。むしろ物事を大局的に眺め、出来事意味や結果をロジカルに考えるうえでは助けになるし、論理的文章も得意だろう。なので、自信をもって執筆に向かってほしい。

とはいえ、いきなり中世ヨーロッパ舞台にした小説を書くのは難しい。農民であれ騎士であれ、生活の細部を思い描こうとするだけで筆が止まってしまう。朝起きて顔を洗い、用を足して食事をする、その半時間のことなのに細部がさっぱりわからず、筆が進まない。ありがちな悩みだが、深刻な悩みでもある。

仮に十年前の日本舞台にした小説を書こうとしても、「当時はスマホが既にあったか」「はやっていた音楽は何だったか」「あの事件はもう起きていたか」など、俺たちの記憶は甚だ頼りなく、資料に頼らざるを得なくなる。ましてや、生まれる前の出来事など仮定仮定を重ねた蜃気楼のようで、資料なしでは立ちすくんでしまう。よくわかる。なので、俺が読んで面白かった本を共有したい。

ところで、増田世界史勉強したいと述べているが、どうも「小説を書くための中世ヨーロッパ知識が欲しい」と「知識から漠然世界史について学びたい」が混在しているようだ。ブクマレスを見ると、その両方に対する回答がある。俺は、ひとまず前者について答えたく思う。後者については、中央公論社の「世界歴史シリーズか、講談社の「興亡の世界史」を読んで、そこから気になったキーワードからどんどん広げていくといいと思う。なお、俺は前者しか通読していない。

さて、過去世界を生々しく想像するためには、俺は四つの視点必要だと考えている。数理的視点物質視点、非物質視点それからエピソード視点だ。以下、それぞれについて述べる。各々の視点に応じて、手に取るべき書籍は異なってくる。

さらに、この四つの視点があると、頭の中で歴史知識を整理するのに役に立つ。少なくとも俺にとってははやりやすい。

数理的視点

過去世界は偉大なようだが、人口現代よりも少なく、都市の規模は小さく、穀物工業製品生産量も少ない。そういうわけで、もしもタイムスリップして中世大都市を眺めたとしても、その小ささに俺たちは意外さを覚えるかもしれない。確かに現代にも通用する芸術作品はあるかもしれない。時代は異なるが、ピラミッド紫禁城のような壮大な建物もあるだろう。とはいえ庶民はそんな生活とは無縁であったはずだ。パリ城壁は今や環状線であるが、今のパリ都市圏はそれを越えて広がっている。

さて、小説を書く上ではリアリティ必要になる。それを支えるのが数の感覚だ。例えば、ある国家人口がどれくらいで、即時に動員できる兵士がどれくらいで、都市都市距離がどれくらい離れており、移動速度はどれくらいか集落の規模はどの程度か。船舶で運べる量は。モデルとする時代数字をおおよその知っておくことで、明らかに自然描写は減らせるだろう。このあたりについては「銃、病原菌、鉄」や通史的に世界人口を扱った書籍が助けになると思う。細かいことは気にしなくていい。オーダーが合っている程度で充分だ。数字を確かめるだけなら、ウィキペディアだけでもいい。これは英語版を併用することを薦める。

物質視点

要するに衣食住の細部だ。先ほど騎士農民の一日を想像するのが難しいと述べた理由はこれになる。増田必要としているのはおそらくフランシス・ギースの出しているシリーズだ。都市農村、城の生活が細かく書かれている。

他に、当時栽培されていた植物動物については、「世界史を変えた50の○○」シリーズもいい。ある素材が手に入るか入らないか、あるいは知識の有無だけで国の命運が変わるというのは、たびたび起きてきたことだ。中世ではないが、例えばヒッタイトで鉄の製法が独占されたこと、柑橘類で長期航海の敵、壊血病が防げるとか、そうしたことだ。

また、具体的な書名はいちいち挙げられないが、図版の多い図解○○のようなシリーズも良い。もし、増田視覚的にものを考えるタイプならなおのことだ。慣れていくと建築芸術の○○様式というのが何となくわかるようになってくる。

加えて、児童書も侮っては行けない。専門家が監修した子供向けの本は、えりすぐりの内容を含んでいる。仮に含まれていないとしても、これだけは伝えておきたいという基礎知識は抑えてある。これは立花隆が言っていたことだったと記憶しているが、なじみのない分野を学ぶためには基本的な内容の本を三冊読むといいそうだ。なぜなら、本当に大事なことはその三冊すべてに書かれているからであり、結果的にその分野の基礎を身に着けることができる。

物質視点

これは当時の人間が何を知っており、どんな風に考えていたかを指す。直接は物質として残らない、人の頭の中にあった知識文化にまつわることだ。当時の科学知識価値観法律迷信などもここに含めてよい。

さっき中世人の朝を想像するのが難しいと述べたが、昼以降の社会生活想像するのはこれでさらに難しくなる。

たとえば俺は異世界ファンタジーをあまり読まないのだが、中世には叫喚追跡という風習があった。当時のイングランド自由市民犯罪が生じた場合には、その犯人逮捕処罰する義務を負っていた。隣保組織の長は角笛を吹き、大声で喚声をあげながら犯人を追跡しなければならず、また周囲の住民もその指揮に従って追跡に加わることが義務付けられていた。しかも、この協力を怠った住民に対しては制裁が課せられる。寡聞にして、こういうファンタジー小説は読んだことがない。

ここまではいかないにしても、海外文学を読むとなじみのない、ちょっとしたジェスチャー迷信出会うことがある。欧米だと、指を交差させることで幸運を祈るし、ロシア人は今でも扉越しに握手をすることを嫌う(宇宙ステーションでさえ)。この辺にリアリティは宿る。ジェスチャー関係なら、中世とは少しずれるが「常識世界地図」が面白い。

法に関しては詳しくないがが、習慣や生活については先ほど述べたフランシス・ギースの本が参考になると思う。価値観では「中世の秋」がいいだろう。科学史については、増田理系から「磁力と重力発見」を薦めたい。難易度はかなり高いが、知識いか科学になっていくかを肌で感じられる。

当時の職業に関しては、未読だが「十三世紀のハローワーク」がいいらしい。

キリスト教宗教史に関しては、聖書エピソードの概略や聖人伝を知っているといい。絵画が好きなら名画で学ぶ○○といったシリーズがたくさん出ている。ただし、聖書がわかったからと言ってキリスト教がわかったことにはならないので注意。

エピソード視点

これは著名な人物の伝記に関する話だ。あるいは、当時の人々が親しんでいた物語も含めてもいい。こういう偉人の伝記や小話をたくさん知っていると、歴史好きの物知りとしてマウントを取ることができるが、その出来事世界史上でどのような意味があったかを語れなければ、自己満足で終わり益は少ない。とはいえ、興味深いのは確かで、プロットの参考になるかもしれない。

このあたりの知識のためには、児童書も含めて伝記を読みあさることになる。または、ハプスブルク家歴史だとか、各国史だとかを扱った新書を乱読する。絵画に興味があるなら、これも名画で見る○○のようなシリーズおすすめだ。

当時の人々に身近だっただろう中世騎士物語については、ブルフィンチアーサー王伝説シャルルマーニュ伝説をまとめている。それとは別にマビノギオン」も面白い。とはいえ、いきなり原典に当たる必要はなく、入門書を読めばいい。

ギリシアローマ神話は呉茂一の本が細かいところまで網羅しているし、ホメロスオウィディウス岩波文庫に入っているが、呉茂一の本は初心者には細かすぎるし、原典に当たるのは趣味領域から小説を書くなら入門書で充分だと思う。同様の理由で、「史記」だとか「ローマ帝国興亡史」なども趣味に属する。当時ならではの視点面白いが、鵜呑みにできない誤謬もあるだろう。

かに読んで面白かったもの

もちろん、単純に上記の分類にすべて本が収まるわけではない。大抵の通史・各国史はこれらを兼ね備えている。

以下、何となく面白かったものを思いついたままに書く。「中世ヨーロッパ歴史」「十二世ルネサンス」「ケルトの水脈」「西ヨーロッパ世界形成」(ただしこの本は著名な王の事績ほとんどの載っておらず、当時の価値観や考え方についてのページがほとんどで、そこがアマゾンで叩かれている)。それから、隣人から視点として「「イスラームから見た世界史」「アラブが見た十字軍」など。

書き洩らしているかもしれないが、今のところ思いつくのは以上だ。

他に、中世舞台にした小説映画おすすめだ。難解だが読み応えのあるミステリ薔薇の名前」、SFだが「異星人の郷」がいい。「大聖堂」は未読だ。「モンティ・パイソン・アンド・ホーリーグレイル」はコメディだが細部の正確さは中世映画随一であるとのこと。毒のある笑いに抵抗がなければおすすめ

増田に注意してほしいこと

中世風の舞台を描くために中世について勉強する。素晴らしいことだ。俺は敬意を表する。それに読んでいるうちにどんどん楽しくなってくるだろう。何かを知る、これは純粋な喜びだ。

だが、小説を書く以上、ある程度は想像力で補わないといけない。ある場面を書く際に必要情報があるとしても、そもそもその資料存在しないかもしれない。研究者でさえわからないことは多い。俺もこれだけ読んできたが、わからないことだらけだ。むしろ、疑問が深まった感さえある。細部も忘れてしまった。増田はぜひ自分で本を買ってメモを取るなり線を引くなりしてほしい。読み飛ばさず、時間を掛ければそれだけ得るものも多いだろう。

もっとも、描写に困った場合は、該当シーンを省いてしまうのも手だ。小川哲がどこかで述べていたが、ある歴史SFを書くときに、細部を省略したシーンがあるという。ストーリーにあまり関わらない部分を省くのは、立派なテクニックだ。読者だって中世建築の細部について延々読まされても困るだろう。

もうひとつ忘れてはいけないのは、増田研究者になろうとしているのではなく、小説を書こうとしている、ということだ。知識目的ではなく、手段だ。これを忘れてしまうと、他人の設定の粗を探したり、中世なのに価値観現代的なのを揶揄し始めたりする。こうなると、物語世界を素直に楽しめなくなる。

大事なのは歴史的正確さよりも、読者を喜ばせることだ。そういう意味では、演出として火薬が出てきたっていい。あるいは、読者が感情移入やすくするように、人を殺してなんぼの武将ではなく、戦争で人を殺すことをためらう武将として、描写する必要がある(ドラマ戦国武将がやたらと戦争を嫌い、優しいのはそのためだ)。異世界ファンタジーの読者が読みたいのは中世ではなく、中世っぽいものだ。そもそも中世ヨーロッパ風なのに唯一神を信じていないファンタジーは多い。

そういう意味では、本を読んでもその知識が直接生きることは少ないかもしれない。くれぐれも、読者に向かって知識をひけらかしてはいけない。あるシーンの正確さのために資料に当たるのはいいが、その成果を延々披露しては読者のストレスになるだけだ。もちろんそういう衒学的な歴史小説もあり、固定ファンはついているが、ネット小説の読者には少ないだろうし、ネット小説の肝であるPVを稼ぐことにはならない。これはいい悪いではなく、ネット書籍媒体の差だと思っている。

また、レッドオーシャン中世ヨーロッパファンタジーに飛び込むのなら、正確さよりも作者の専門知を活かしたものの方が(ブクマで書いている方もいるが)読者の目に留まりそうである。そして、くどいようだが、これだけおすすめの本を書いてきたが、読者が欲しいのは正確な知識ではなく血沸き肉躍る物語である

だが、作者にとっての最大の危険は、どんな物語よりも過去に起きた事実の方が面白いのだと気づいてしまうことだ。この罠にはまると、どんな小説所詮作り事と思われて素直に読めず、何を書いてもむなしくなってしまう。言い換えるなら、創作欲が知識に殺されてしまう。増田には、これに一番気を付けてもらいたい。

それを防ぐには、面白小説を読み、面白ものを書くこと、これに尽きる。先行作品としての中世ファンタジーを愛し、数多く読み、繰り返し読むこと。

知識の増える専門書を読むより、中世ファンタジーの書き方を読むべきだった、と増田がならぬよう、幸運を祈る。

anond:20211031163129

2021-10-17

地球語に翻訳できない現地語」が出てくるファンタジー小説ってある?

2021-08-06

フェミニストミサンドリスト腐女子について今日思った事2。

anond:20210805235350

元祖腐女子の一人らしい栗本薫ってどんな人だったんだろうと思って逸話を調べたら

金田淳子などの源流だけあってとんでもない腐女子だったって事が分かった怖い

主人公少年が延々とレイプされてレイプした男とレイプされた少年が最終的に恋仲になるレイプファンタジー小説を書いていて

女性の生きづらさが現実同性愛者が云々で社会派作家面していた間違いなく今の腐女子元祖みたいな存在だった

腐女子がよく言う最近マナーが悪い腐女子が増えて昔の腐女子は隠れていたは大嘘で割と初めの方から腐敗してたんだな…

2021-07-06

anond:20210706132027

この文章から伝わってくる激熱長文姉貴(姉貴で良いのかな?)の熱量が堪らなく好きだ

でもオタク、着火するまでがマジで速すぎる電光石火か 責められるとこ一個見つけたらもう止まらない

いやこれはオタクに限らないんだけどオタク「はあ~~!?!?」がマジで強いし速い、

そういう過激さこそむしろオタクとしてのアツさだろみたいな風潮もちょっとあるじゃんいわゆる強火とかいうやつだけど正直怖い

分かる。スゲー怖い。

なんにせよ二次創作って著作権者がいて公式というものがなければ存在し得ないしその権利存在を脅かすなんてもっての他、

からこそそれをやっているということに大手を振れないのは間違いない活動なことは確かでそれは二次創作するオタク共通認識だと思ってたんだが

なんか大手を振りたいのかな?振っていいんだ自分たちは少なくともあいつらに比べれば、と思ってる人も結構いるのかな…という感触がある

今回はなにしろジャンプラって媒体からそれが発表されたことでやっぱりいいんだ!的に無意識に盛り上がっちゃった人が多いのかなって感じするけどさ

狭い界隈でコソコソ盛り上がってるオタク自分達の性癖が公に認められた時にウオオオオオ!って盛り上がっちゃうアレだろうか

結局やってる事はエロ二次創作だしそこを公式サイドに肯定してもらえると嬉しい人が多いんだろうね

性癖の部分は原作じゃないよね、作ってる個人の欲の部分なんだけどあまりにもそこが肥大しすぎて原作とごっちゃになってる人いてたまに怖いよ

言ってしまえば我々が行っているのは原作私物化なんだがそれを「愛」と言うのはヤバいなと思う

他人の作ったものにごっちゃになりながら乗っかっておいてなんかあまりにも堂々と「私の」性癖に口出しするな!って言える感性結構ヤバイと思うんだよ

キャラだけ使ったほぼオリジナルみたいな創作でも「原作への愛が高じて」みたいな事を言う人が大昔から居るから腐女子のそういう所は色々と凄いなって思う

デルフィニア戦記って大長編ファンタジー小説が元々キャプテン翼二次創作商業版もキャラ名前を変えただけみたいな話を聞いて「本当にそんな事あるんだな」と

BLへの批判同性愛差別に直結するのもそうだけど、自分の作った二次創作への批判原作への批判って事にしたがる人も多いんだろうか?怖いなぁ

自分の中にもそういう堂々としてて何が悪い!が肥大化しそうなとき結構あっていっつもヤベエヤベエ思ってんだけど

そういうのもしかしてオタクの在り方としては悪いことだと思われてんのかな?っていう堂々っぷりにちょっと引いた、まあそういう感想です

自分の中に流石にこれはまずい…と思った時にブレーキを引いて止まる準備をしてる人は良いな、って思う

良い日記でした、ありがとう

2021-05-07

なろうの固有名詞、アル◯◯…が多い?

とあるなろう小説を読みはじめたら

初っ端の固有名詞が「アル◯◯」「アル××」「アル△△」と連発できて

「アルアルアルアル…」が気になってまともに読めなくなってしまった

観測範囲問題な気もするけど、ジュブナイルファンタジー小説とかゲームとかの固有名詞って

「アル」ではじまるの多くないかなあ

---

いま数え直したら別々の固有名詞地名地名人名人名)が四連発だった

その小説特殊な気がしてきた

2021-03-22

沈黙賛同と同じ。沈黙を破る著名人たち

世界では。

沈黙のほうが大きな声になる」ロン役がハリポタ作者の炎上発言意見した理由

https://front-row.jp/_ct/17439738

 2020年6月映画ハリー・ポッターシリーズ原作となった同名児童向けファンタジー小説の著者で、『ハリー・ポッター』の新シリーズであるファンタスティックビースト』の原作脚本も手がける作家のJ.K.ローリング氏の発言が、トランスフォビア(トランスジェンダー/トランセクシュアルに対するネガティブ感情思想・行動)的だとして問題に。

 米Esquireインタビューに応じたルパートは今回、自身世界スターになるきっかけとなる作品を手掛けたローリング氏について、「彼女がしてくれたあらゆることに感謝しています。とても才能のある方だと思いますし、彼女作品天才的だと思います」と、彼女への感謝を述べつつも、「ですが、誰かに大きな敬意を持ちながらも、そのようなことに異論を唱えることは可能だと思っています」と明言した。

 自身見解を公にすることに決めた理由については、「沈黙声明になっていたと考えています」とルパート。「時に、沈黙のほうが大きな声になることがあります」と続けて語り、沈黙選択することは、問題視されている意見賛同することに繋がりかねないと指摘した。



日本でも。

https://twitter.com/daijapan/status/1358617668253716480

Dai Tamesue (為末大)

@daijapan

こちらに意見を書きました。沈黙賛同であると言われ、強く反省しています

はいかなる性差別にも反対します。そして、理事会での森会長処遇検討を求めます

原理原則を守り、良い方向に変わっていける国へ

午後0:24 · 2021年2月8日·Twitter Web App



https://twitter.com/daijapan/status/1362516197388918784

Dai Tamesue (為末大)

@daijapan

こうせざるを得ないと思います

トランスジェンダー選手の参加を禁止する法案可決…米ミシシッピ州上院で|BUSINESS INSIDER https://businessinsider.jp/post-229648 via @BIJapan

午前6:35 · 2021年2月19日·Twitter Web App

!??え?

??そっち!????

2021-01-21

シェルブリッド 幾原邦彦

今だに続刊が出ないものかと待ち望んでいる小説

SFロボットもので異星人による遺伝子改良で大型の宇宙船のようにつくりかえられた人間や、

通常の人間より遥かに優秀な人類種となったジーメジャー支配する世界に、

普通人間ジーマイナー少年立身を夢見て悪戦苦闘するジョブナイル小説

2巻だけ刊行されてるんだけど、ムチャクチャいいところで終わってるんだよ。

続き読みたい。

永野護によるデザインが素晴らしい。

異世界勇士 高千穂遙

日本ファンタジー小説元祖とも言われる小説

日本ファンタジー元祖にしてハイファンタジーではなくて、異世界ものというのが面白い

現代日本から召喚されたものの、役に立たない勇者だと悪口を言われたりするが、

異世界の中に遺跡として残っていた科学文明機械をあやつりだすことでリスペクトされたりする。

最後ものすごく切ない。

シュナの旅 宮崎駿

もののけ姫の原型とも言われる漫画絵本

裏表紙小麦の穂が描かれているんだけど、

その小麦の絵をトレースして美術の授業の課題として提出したら、

メチャクチャ上手く描けているなと美術教師に絶賛された。

すぐトレースとバレたが。

やっぱり宮崎駿って絵がうまいんだなあと感心したのを覚えている。

2020-12-26

他に読んだことあるのか?

ハリーポッター好きな人は大きく分けて3つある。

1)もともと小説を読むのが好きで、ハリーポッターを読んだ人

2)映画を見てハリーポッターを読んだ人

3)ハリーポッターが人気だから読んだ人

(2)や(3)で他のファンタジー小説コンテンツに触れてない人が、

ハリーポッター最高!こんな素敵な小説はない!人生の宝!神!!✨

と言っているのをみると、モヤモヤする

他にも面白いのがあるよ、と思うけれど、そういう人ってハリーポッターばかりを何度も読んで、また最高!っていうんだよな…

2020-12-03

文学とか映画についての読み応えのあるエントリが読みたいのでお願いします。

ただし以下は除く。

アニメラノベ漫画全般

ミステリー小説

ファンタジー小説

SF小説

よろしくお願いします。

2020-11-25

異世界転生のバリエーション

かつて自分が好きだったゲームファンタジー小説に入り込んでしまうのがあるけど、あれってゲーム作ったメーカー小説作者が「なんだか作品が改変されてるぞ?」って気づいたりしないのかな。

(あと、主人公世界に入り込んだ後にその作品に触れる人がいたら、それはどんなゲーム、どんな小説になってるのだろう)

anond:20201124134021

どういうジャンルを求めてるのかわからんけど、弱い主人公活躍するという意味なら、「東京リベンジャーズ」「カメレオン」とか。

ファンタジー小説なら「六花も勇者」がおすすめ

2020-10-28

設定の過積載

特にラノベで、設定を盛り込みすぎて、ついていけないことがある。

ファンタジー小説で、架空の国を舞台に、特殊能力やら、制度やらいろいろ盛り込んで、さら主人公能力特別で…

とごちゃごちゃいうのだけれども、話を読んでいるより、ひたすら説明を読んでる感じで楽しくない。

設定が多すぎるのと、尺の都合で到底エピソードで語れないから、文であーだこーだいうしかないのかもしれないけれど、裏付けエピソードがなければ空々しい。

すごいと言われても、実感できず、へぇすごいんだ、それで?としか反応できない。ずっと物語蚊帳の外にいる。

そういうのが好きな人がいるのか、最近ますます増えている。

登場人物心理的葛藤や、キャラクターとのやり取りが好きで読んでた作家さんも、倣ったようにそんなのを書き始めて、案の定好きだった人物描写希薄になり、設定を語るばかりになっている。

この作家さんの本はもういいかな、と思ってしまっている自分がいる。

寂しいし、悲しい。

2020-08-18

anond:20200816160001

真面目な話をするとスレイヤーズ登場時点では当然ラノベというジャンルすら立ち上がっていなくて

ファンタジー小説というのは指輪物語カジュアルものでもドラゴンランスというような時代だった。

ファンジア大賞準入選だったわけだけど、そのときの選評としては一人称魔法をイージー

ガンガンぶっ放すようのは禁じ手で、これだけが例外、みたいなものだった。

ちょっと正確には思い出せないけど「神坂のあとに神坂無し」みたいなフレーズでこんなのは

もう通さねえぞみたいなこと言われていたわけ。

(まあそのあとオーフェンが選ばれてヒットしたわけですが)

その当時の価値観で生きてる人からするとスレイヤーズリスペクトしてます!とかはなかなか言い辛いってのはあるみたい。

けど実際のところそんな老人どのくらいいるのかね。

スレイヤーズよくしらないっすみたいなほうが多そうな気がするけど。

2020-08-10

新作能「阿選」を観たとあるアンチ阿選オタク女のお気持ち表明

新作能「阿選」を観たとあるアンチ阿選オタク女のお気持ち表明

 2019年11月シリーズ待望の新作が18年ぶりに発行された十二国記。私はとても楽しみにしていた。なぜなら18年前に発行された本の終わりが謀反で姿を晦ました泰極国国王の驍宗を探しに麒麟の泰麒が旅を始めるところで終わっていたからだ。ご存知ない方に説明すると『十二国記』とは小野不由美による古代中華王朝ファンタジー小説である題名の通り12の国がありその一つ一つに王とそれを選ぶ麒麟という神獣がいる。この両者の関係は何人とも立ち入れないものである

 今日オタク界隈でときたま物議を醸すお気持ち表明。それらをお気持ちならお気持ちらしくご自分の胸にしまっては?と冷笑してきた。そんな私がなぜこうしてお気持ち長文を認めているのかについて長々とお気持ち表明するのでお付き合いいただきたい。

十二国記を元にした古典翻案新作能をやると聞いてワクワクした私は演目を見て仰け反った。「恋重荷」翻案「阿選」。

 は?????(クソデカ大声)

 阿選?あのぽっと出の?かわいい雛泰麒に斬りかかった??

 阿選を知らない人の為に説明すると阿選とは泰王驍宗に叛いた謀反人である。元は前泰王に驍宗共々使えていた禁軍将軍だ。新作では4巻分使って阿選の悪行が描かれる。幼子の麒麟の頭を斬り王を追い落とした。そして偽の王として国を収めるかと思えば朝をほっぽり出し後宮で一人過ごしている(セクシャルな感じではなくただの引きこもり)。その間に驍宗を信じる民が反旗を翻せば村を焼き背いた兵がいれば逃げ込んだ村まで焼き女子供までお構い無く殺した。とんだ下衆野郎である

 そんな男の名を冠した新作能だと?怒りに手は震えながらもチケットを申し込んだ。十二国記新作能は3日間の公演を全通するとポスターと同じ写真使用したクリアファイルが貰えるのだ。しかしこのポスターも気に入らない。ポスターは6種類ある。そのうちの2種類が謀反人の阿選なのだ

 は????????(クソデカ大声)(2回目)

 まず一つ目は能楽師さんが般若の面をつけて屋内の舞台上で右手を顔の前に掲げ甲を観客側に向けているポーズ。全体的に照明を落としているので顔は見えにくい。そして二つ目は、こちらは両手で、甲をこちらへ向けて顔の前で構えているポーズ。揃えた両方の指先が目頭にかかるようになっている。般若のお面は口元しか隠れていないので目がよく見える。白目の部分が金色で真ん中に黒い穴があるからそれをつけているのは人間だとわかっているのにとても怖い。

 どちらのポスター般若の面をつけていて髪は肩口で切り揃えられている。『白銀の墟 玄の月』4巻表紙の阿選そのままである。忌々しい。まあ阿選といえばこの特徴しかないしなと私は思っていた、これまでは。

 チケット全日通して買ってしまったし空席を作るのはファンとしてのプライドが許さない。2日間は純粋に楽しみ、3日目は村を阿選に焼かれた村人のような怖い顔をしつつ指定された席に座ると「阿選」の公演が始まった。


 え〜〜〜っと、そのなんというか夢を見ていたような心地で記憶曖昧なのでアレだけど良かったとだけまず言っておこう。

 能楽門外漢なので細かいことはわからないがよくわかった。気がする。阿選のことを。

泰麒の白い装束と最後に阿選に泰王驍宗がかけた白い衣。戴極国は雪深い国だ。民は冬の寒さに凍え死ぬ死体白い雪に覆われる。驍宗様が被せた白い衣は雪でありそこで死んだ阿選は再び動き出したとき今まで一瞥もしなかった泰王驍宗と泰麒を見る。泰麒と同じ白い衣を被った阿選の般若の面はもう見えず舞台をはけていく。冷たい雪を触った後に手がじんわりと悴むような気持ちになった。

 公演後に阿選を演じた能楽師さんのお話を聞けたのだがとても面白かった。何度も原作を読み返したそうだ。そして阿選の装束を考えるにあたって足袋に一手間加えることにしたらしい。学生時代弓道部に入部して初めて家に持って帰って青い袴を洗濯した。そうすると一緒に洗った制服の白いポロシャツが目を背けたくなるほど白くなったそうだ。袴の青がポロシャツを薄い青に染めたことで目の錯覚によりとんでもなく抜ける白色に見えるのである制服なので他のものを着るわけにもいかず光るポロシャツを着た通学途中の駅のホーム同級生出会ったそうだ。そして言われた。「眩しすぎて直視出来ない。あまりに白いので目を背けていたら線路に落ちるところだった」と。あの目映く真白く光る足袋は阿選そのものだ。わざとらしいほどに白い足袋。人が目を背けたくなるほどの。

謀反を起こす前の阿選は人当たりがよく人望もあった。なのに王に選ばれなくて八つ当たりで謀反を起こしたのだと思っていた。それが報酬を貰えなかったか逆ギレしたのだと短絡的に思っていたのだが違う。選ばれなかったのが悲しくて大きく足を踏み鳴らしていたのは子供の地団駄ではなく「ここにいるぞ」という意思表示だったのだ。そういえば謀反を起こす理由が「(泰王である)驍宗の影になりたくない」だった。

 普段見ない能だけど言葉を尽くされるよりもいろんなものが見えた気がする。ほんとにただのお気持ち表明感想だけど阿選のお気持ちを大舞台でぶつけられてしまったので吐き出したかったのでした。

 そして髪。私がただのキャラ付けの為だと思っていたあれは阿選への弔いとして能楽師さん達が髪を伸ばしあの長さでバッサリ切ったのだという。愛が凄い。

 普段見ない能だけど言葉を尽くされるよりもいろんなものが見えた気がする。ほんとにただのお気持ち表明感想だけど阿選のお気持ちを大舞台でぶつけられてしまったのでお気持ち吐き出したかったのでした。

阿選、めっちゃいいやん!!!!!!!(阿選沼へ飛び込む)


追伸

アンチ阿選オタク

  新作能 「阿選」 見た方がいいよ

アンチ阿選オタクより



幻覚です

2020-08-09

読んだ

忘却城 鬼帝女の涙を読んだ。とっても面白いファンタジー小説でした。

前作、忘却城に続けて読んだわけだけど、今作はちょっぴり読みやすくなったのかな。視点とか、描写がすっきりとしていてより明確になっていた気がする。応募作じゃないからかな?

そんなことよりも、中華風ファンタジーですよ、中華風ファンタジー中世ヨーロッパ風じゃなくて、中華風ハイファンタジー。巨大な虫やら死霊術やらが登場して、たまりませんでした。

ハイファンタジーって序盤が鬼門だと個人的に思う。国の歴史やら、舞台となる地域統治制度の在り方、気候動植物の生態など、いろいろと説明しなければならないことが多いから。

忘却城はその点が白眉で、一作目の冒頭部分でどばーっと謎だけをぶちまけちゃうの。真っ暗な空間で、声だけしか判断できない人々が、お互いの素性もわからないまま無理やりはかりごとに巻き込まれしまう。具体的な描写は後回しにして、なにこれ、どういうことって、物語に興味を抱かせるのがすごいと思った。

その後いろいろと世界観提示されていくわけだけど、ちょっと読みにくかったり、理解するのが難しいところがまあ出てくるのよね。でも、冒頭でまき散らした強烈な謎があるから読書の推進力は落ちないの。それどころか次から次へと謎が謎を呼ぶもんだからページを捲る手が止まりませんでした。

一作目はミステリー小説としての側面があるのが面白かった。謎と陰謀怪物復讐。要素が多くて、ところどころ取っ散らかっているところもあったけど、全体的に見ればとってもファンタジーしてるのがよかった。

その点二作目にあたる鬼帝女の涙は、謎の要素が少し薄れた分よりすっきりとまとまった作品になっていた気がする。

一作目の予備知識があるからそれほど世界観説明比重を置かなくても済むし、読むほうも慣れてるから随分と楽な気持ちで楽しめた。

ただ依然として叙述トリックのような構成は取り入れてあって、途中で思わずうなってしまった。今作の謎は推進力こそなかったものの、絡み合った伏線として重要な働きをしていたと思う。

一作目、二作目を通して、政治がらみの権力闘争事件の引き金になっていることが多いのだけれど、タイトルにもなっている忘却城について、まだあんまり言及されてないのが気になる。

王国過去に行った凄惨統治が今なお尾を引いていることも確実で、明かされていない秘密もたくさんあるのが確実だからまらない。物語の先に何が待っているのかまだわからないのも、過去から未来へと繋がる意思みたいなのを重点的に描こうとしているっぽいのもまた好み。

先が気になるシリーズなので、三巻もすぐ読みます

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