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2019-03-22

運び屋  (2018) クリンイーストウッド監督・主演 感想ネタバレ

https://www.google.com/search?q=こち亀 不良

ときどき見かける「イケメン/美少女勝手に惚れられる主人公マンガ/ライトノベル作品が都合よすぎなのでキモイ」論、共感したことなかったんだけど、ようやくそ気持ちちょっとわかったわ

 ハリウッド映画らしさ

 ディズニー映画やその亜流などに顕著だが「偽りの勝利」→「どん底/敗北/最大のピンチというクライマックス」というパターンを踏む作品が多いのは周知の事実で、本作でも「麻薬の運び屋になる」→「大金を手にする」「最初はおそろしかったヤベー奴らに一目おかれるようになる」→「ヤベー奴らが代替わりしてもっとヤベー奴に締められる」「家族との亀裂深まる」「順風満帆に見えた犯罪稼業もDEAに嗅ぎつけられい逮捕されるかわからない」という風に展開していく。

 その展開は「間違った価値観に基づく悩み(疑似問題)」→(最大のピンチ)→「真の問題に気づくことと、問題解決のセット」というプロセスによって挟まれていることが多い。(ファインディングニモ然り、シュガーラッシュ然り、インクレディブルファミリー2然り…)

 クリンイーストウッドらしさ

アメリカン・スナイパー』『15時17分、パリ行き』『ハドソン川の奇跡』『インビクタス』あるいは別監督の同年作品グリーンブック』みたいな、実話に強く寄せた話ではない(一応、実在事件インスパイアされてはいるが、左記作品群のようには実名使用していない)。

 花卉栽培に熱中し、実益があるもんだから家族を顧みず全米を飛び回る。ところがインターネットの発達により実益消滅、畑は差し押さえになる。みんな金がないのが悪いんや…から始まる物語

グラン・トリノ』を連想しながら鑑賞。

 ハッピーエンドというと、多くは「生きるか死ぬかの賭けに勝つ」「優勝してチャンピオンになる」「絶体絶命のピンチに遭遇し知恵と勇気で切り抜ける」「悪者をやっつける」「宝石を手に入れる」「一か八かの挑戦をして成功する」「追手から逃げ切る」といったものになり、「死ぬ」「負ける」「やっつけられる」「大金を手に入れられない」「失敗」「捕まる」で終わるものは通常バッドエンドとみなされることになる。

 ところが『グラン・トリノ』は最後主人公リンイーストウッドが撃たれて死ぬが、ハッピーエンドなのである。これは「生命を失わない」ことより高い価値を持つもの主人公リンイーストウッドが手に入れたというによって達成される。すなわち「他者との精神的つながり」が、生き長らえる、物質的な豊かさを超える至上の価値としてアピールされているのだ。(もっと一般的なのは童話の昔から定番の男女間のカップル成立だが、『グラン・トリノ』の場合アジア人少年とのつながりを得ることができれば死んでもいいという価値観

 

 本作では、「間違った価値観に基づく目標と偽りの勝利」は「(悪いことをして)カネを稼ぐ」「それによって、家族ではなく、在郷軍人仲間(ベトナム戦争に参加していたという設定)や園芸職人仲間から称賛される」「モテる」で、成功=偽りの勝利シーンに”ああ、こいつ(クリンイーストウッドあかんやつや”という通奏低音がいやというほど鳴り響いている。

 

公正世界信念

 ところが、このじじいがいろんなところで調子よすぎるのである

 前述の「ヤベー奴らに脅されたりスマホSMS)も使えなくてバカにされたりもしたが、持ち前の気骨ある行動とイケメンぶりで一目置かれるようになる」もそうだが、

家族とのディスコミュニケーションマイナス要因で「妻からは冷たくあしらわれ、娘から12年間口をきいてもらえず、家族の中では唯一孫娘だけが味方」

 からの「妻が病気で倒れたと孫から連絡を受けるも、コカイン運搬中であり、どうしても駆けつけられないし事情説明できない。そのためついに孫娘からも敵に回る宣言を受ける」という最大のピンチの後には、

 「どうにか一仕事終えて家に駆け付けたら死にかけた妻に”あなたはひどい夫だったけど、最後そばにきてくれて看取ってくれるなんて超最高よ愛してるわ”と言われる」のだ。

 妻の葬式、娘とも和解葬式優先したために、グレードアップ後の、一目置いてくれていたやつらよりさらにワルいやつらに殴られる。(唯一のダメージらしいダメージはここだ)

 そして逮捕

 裁判では無罪を勝ち取ろうとする弁護士を制して「わしゃ有罪じゃ」

 潔く罪を認めるクリンイーストウッドがカッコいい!

 最後は、刑務所の中で再び大好きな花育てを行うクリンイーストウッド

 引いて、終わり(ゲットワイルドは流れない)

 っていやいやいやいや。違うでしょ。

 何(1)妻が死んだ(2)ちょっと殴られた だけのダメージで 幸せいっぱいに園芸やって終わってんだよ。(服役中だけど)

 全然釣り合わんでしょ。

 娘もなんで最後ちょっとふらっと現れて口先で謝っただけで受け入れてんの?

 涙まで流して「なるべく面会に行くわ」「(犯罪で稼いだお金で)取り戻したお父さんの大事な畑は私が守るわ」と抱きしめてたの?

 「わしゃ有罪じゃ」宣言、そりゃ万ドル単位犯罪マネーを蕩尽しといて当然でしょ。

 前半にはアジア人差別するクソ白人至上主義野郎だった『グラン・トリノ』の主人公が、見終わったらいい奴だったと心に残るのは、撃たれて死んだから

 (自分東欧移民でややカースト低め、非WASP白人だったということもある)

 本作の主人公くそじじいが因果不応報で、びっくりしたわ。

 

 

 最初の話に戻ると、「空から美少女が降ってきて惚れられるし俺はTUEEE」な話を叩く人は、等価交換を重視してるのかもしれないと思ったよ。

 何らかの理由がないと、いい結果を享受することはできない、逆に悪いことをした人は罰を受けなければならない

 という価値観の中で生きているんじゃないか

2018-12-15

anond:20181215195412

海底みたいなところを回ってたんだけどそこが1番気に入ったよ。

ファインディングニモ作品名だけ知っててストーリーからない。

あとでかい山のエリアがうおおおってなった。

アトラクション90分待ちだって!?

ファインディングニモアトラクションが90分待ちってなってた!

トラバの人の言う通りだった!

一個くらいアトラクション楽しみたいな

ディズニーシーうろつくだけでも世界満喫できるけどさらに先にいきたい。

ちょっと気になったことなど

家族づれとカップル多いけどさ。

女同士で来ているグループもっと多い!

そしてカップルよりも楽しそうに見える!

anond:20181215121403

2017-01-16

君の名は。」を選外にしたキネマ旬報カス

君の名は。」がキネマ旬報ベスト選外となったけど、これは、日本映画批評における下記の(伝統的な)問題点象徴する出来事なので、みんなもっと大騒ぎすればよいと思います

最初問題点日本映画批評は、アニメーション映画を適切に評価することができません。

キネマ旬報ベストテンランクインしたピクサー映画は、何本でしょうか?少し考えてみてください。答えは、ゼロゼロですよゼロ世界アニメーション革命を起こした「トイストーリー」も、障碍児童冒険譚をウェルメイドに仕上げた「ファインディングニモ」も、冒頭からほとんどセリフを用いることな世界の荒廃を描いた意欲作「ウォーリー」も、トリロジーの最終作として圧倒的な完成度を誇る「トイストーリー3」も、ベストテン選外になっていますピクサー以外でも、「アナ雪」も選外なら、2016年は「ズートピア」も選外。正気かよ。日本アニメーションに目を向けても、例えば故 今敏作品は1本もランクインしていません。「千年女優」を超える絢爛な日本映画2001年10本あったか?「東京ゴッドファーザー」を超える抑揚の効いた感動作があったか?「パプリカ」のイマジネーションを超える作品があったか?「パーフェクトブルー」ほど低予算映画で、今なお国境を越えて評価され続ける映画が何本ある?

次の問題点日本映画批評は、映画自体の良さではなく「他国における賞レースの結果」や「興行成績」や「過去監督作の評価」などの外部要素に引き摺られすぎる。

2000年以降、ピクサーを筆頭にCGアニメーション映画映像面、シナリオ面での革新を重ねる中、たった1本だけキネマ旬報ベストテンに名を連ねた映画があります2009年戦場でワルツを」。レバノン内戦における監督自身記憶を辿る、という半ばドキュメンタリーのような内容の映画で、ここ数年の作品でいえば「アクトオブキリング」ような手触りの、とてもいい映画です。とてもいい映画なんですが、たぶんこの映画キネマ旬報ベストテンランクインしたの「アカデミー賞ゴールデングローブ賞外国語映画賞部門ノミネートされた最初アニメーション映画」だからなんですよね。あと反戦映画から反戦映画と、海外映画賞をとった映画日本映画批評において高く高く評価されます

興行成績の良い映画評価も引き下げられます興行成績がよい映画は「おれが評価しなくてもいいだろう」という寝言をいいながら、実のところ「自分は年に100本も200本も観ているのだからパンピーと同じランキングには出来ない」という薄っぺらながら自意識を守るために、本当はすごく面白かったのに、8位とか9位に入れたり選外にします。2016年も「シンゴジラ」より「クリーピー」を評価して、ズートピアを選外にしたハゲがいましたね。「こいつらは友達が多いから、ほかの人が評価してくれる」って言い訳しながら。一言。邪念が多いよ!!面白い映画普通に評価しろよ!!いや、確かに「クリーピー」は面白い。その通り!映画順位をつけるもんじゃない。その通り!けど、正直「シンゴジラ」と「ズートピア」より「クリーピー」のほうが順位が上、とい上のはさすがに無理があります

過去監督作に評価が引き摺られすぎる、というのはイーストウッド映画過大評価が最も有名でしょう。確かに、イーストウッド映画面白い。本当に良い映画ばかりです。でも「グラディエーターアメリカンビューティーとダンサーインザダークを抑えてスペースカウボーイが1位」とか「父親達の星条旗硫黄島からの手紙のワンツーフィニッシュ」は、やりすぎをこえて「ヤラカシ」だと思うんですよね。

ヤラカシ」といえば「オールタイムベスト日本映画こと七人の侍が、キネマ旬報年間ランキングでは3位な件」がもっとも有名ですが、このときは「木下恵介作品のワンツーフィニッシュ」というわけわからんことになっているんですね。1位は「二十四の瞳」。これは、わかります。「二十四の瞳」はすごい映画です。今観てもびっくりさせられます(比類する作品は「6歳のボクが、大人になるまで。」ぐらいしかし無いのでは?)。ところで、2位は?…2位は、「女の園」という映画です。…いや、本当なら観てから言うべきなのはわかります。でもあえて言わせていただきたい…知らないよ!!オールタイムベストどころか、木下恵介監督作としても無名作品なのではないでしょうかコレ。(誰か観た人いますか?もし「おれは観たけど、七人の侍よりずっと良い映画だよ」という人が多ければ、この段落は訂正の上謝罪いたします)

最後問題点日本映画批評者は、孤独すぎる。

映画は観る環境によって、評価が大きくことなます。これは前項と矛盾するようで矛盾しません。映画館で観る映画と、家で観る映画は違います。「IMAXで観るゼログラビティと、金曜ロードショーゼログラビティは別の映画だ」と言われて、否定する人は少ないでしょう。映画体験です。ウェイン町山が「試写室で隣にピエール瀧がいたので死ぬほどビビった」と言って「凶悪」を年間ベストに挙げるように。ガース柳下金沢映画祭で観た映画を年間ベストに挙げるように。「お家に帰るまでが遠足」と言われるように。「フェスで盛り上がる曲」があるように。では、「夫婦カップルで観に行き、食事をしながら感想を言い合い、その日の記念にプリクラを撮り、インスタに半券の写真を上げたくなる映画」は、その体験込みで評価しなければいけないのでは?

ひとり、ルーチンワークとして試写室のパイプ椅子に座り、原稿の締め切りを頭の片隅に置きながら観る人間は、金曜ロードショーで観た「ゼログラビティ」をつまらなかったと言い切る人間と変わりません。真面目な話、かつてこれほどまでに評価され、クチコミ観客動員の伸びたデートコースムービーってあるんでしょうか?そう言えば「動員で映画評価を語るなら踊る大走査線2は名作」って言ってる人がいましたね。…寝言かな?(たぶん口を滑らせたのだろうと思うけど)

以上3点。おれは「息もできない」を年間ベスト映画に選ぶキネマ旬報のことが(ピラニア3Dを年間ベスト映画に選ぶ映画秘宝より)本当に大好きなんだけど、やっぱりよくないところはよくないところなので、なおしていただきたく候。

なおちゃぶ台をひっくり返すようだけど「君の名は。」は観てません。だって子どもが生まれたばかりで、奥さんが育児で手一杯だったからね。子どもがもう少し大きくなったら、ポテトチップスコーラを片手に、あーだこーだ言いながら2人で観るよ。ほなさいなら

 
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