はてなキーワード: SARSとは
情報が不足しているときには態度を保留するというのは重要なことですよ。
不足したままで無理な推測をしても見当外れになることが一般的です。
これは介護・医療福祉の総合情報ニュースメディアサイト「ティーズ(TIS)」 に掲載されていたものです。
2021/6/21時点
• 5月21日に特例承認となった新型コロナワクチン「COVID-19ワク チンモデルナ筋注 」を5月24日からコホート調査対象者に接種開始した。
• 6月21日15時現在、6,162人が1回目接種し、コホート調査に登録 された。
• 被接種者は20代が18.4%、30代が29.9%、40代が36.3%、50 代が15.2%、60歳以上が0.2%、男性95.1%、女性4.9%、医師 0.02%、看護師0.02%、自衛官96.2%、事務3.7%であった。
• 1回目接種後の副反応はコミナティ筋注とほぼ同様の傾向であったが、年齢、性別を調整したロジスティック回帰分析では発熱、全身 倦怠感、頭痛、接種部位のかゆみ、熱感などでもモデルナ筋注がコミナティ筋注に比してオッズ比が高かった。
• 疼痛には年齢の違いがみられていないが、発熱、全身倦怠感、頭痛 は年齢が若いほど頻度が高かった。
• コホート調査に登録された方において、現時点では、副反応疑いおよびSAE報告が必要な事例は発生していない。
◇
※調査対象者の一部のデータを中間的に集計したものですので、今後、数値が変わることがあります。
※ワクチンにより接種対象者の年齢などの属性が大きく異なるため、ファイザー社と武田/モデルナ社の2つのワクチンの単純な比較は困難であり、注意が必要とされています。
コミナティ筋注とは
と思って調べると、日本語ではヒットしないのな。コロナワクチンの話と肺炎球菌の話が並べてあるサイトぐらい。
COVID 19 vaccination in a person after splenectomy でググるとすぐ出てくる。効果が減弱するかも、といった旨米国血液学会サイトには記載がある。
https://www.hematology.org/covid-19/ash-astct-covid-19-and-vaccines
"The following immunocompromised patient populations could have attenuated or absent response to SARS-CoV-2 vaccines:"
SARS-CoV-2の変異株にWHOが付けたギリシア文字のアルファベットを使ったラベル。WHOの他にもいろいろな機関が各々の基準で命名している。
国内の報道機関は変異株の発見地域(一部は流行地域)で呼んでいたのが2021年の6月1日、2日頃から急にWHOラベル呼びに変更し、以後は併記もされてないからニュースの連続性がよく分からなくなっている。
ガンマ株 = ブラジル株(日本株) = 20J/501Y.V3
ゼータ株
エータ株
シータ株
イオタ株
カッパ株
https://www.who.int/en/activities/tracking-SARS-CoV-2-variants/
https://en.wikipedia.org/wiki/Variants_of_SARS-CoV-2
ブラジルやインドはご当地発見株の2種類目が出てきているのでややこしさを避けるには頃合いだったのかもしれないが、既存の別の命名法を使ったほうが良かったんじゃないかと思う。
これを見るとやはり胡錦涛氏のような人物が続いていれば、中国はいまも大国の道を進んでいたと思う
しかしそれ(膨張・威圧・非人道主義)が最終的な中国人の民意なのであれば、しょうがないとも思う
理由なしにこの暗黒の8年間を導いたわけではないと思う
胡錦濤は中華人民共和国国務院総理に指名した温家宝とともに科学的発展観に基づき、1990年代以降に中国社会で問題化した改革開放政策での高度経済成長に起因する格差の拡大や環境汚染による公害などに取り組み、「和諧社会」「小康社会」というスローガンを掲げて所得格差の是正と安定成長に努めた。胡錦濤が最高権力者になってからも、オリンピックとしても国際博覧会としても史上最大規模だった北京五輪や上海万博に代表されるように経済開発の重視は変わらなかったものの、輸出主導の大量生産社会から内需主導の大量消費社会に転換することを目指した[61]。また、胡錦濤体制では国有企業の民営化の動きが停滞し、国家資本主義を支える国有・公有経済の管理と堅持が強調され、1990年代の「国退民進」と対照的な「国進民退」とも呼ばれた[62]。
胡温体制で中国のGDP(国内総生産)は世界2位となり、2008年の世界金融危機の際は当時の王岐山国務院副総理の主導で金融緩和とともに中国の高速鉄道網の建設など4兆元の大規模な財政出動(内需拡大十項措置(英語版))を断行して世界最速のV字回復で金融危機を脱出させ[63][64][65][66]、中国は当時の世界のGDP増加の過半数に関連したことからリーマンショック後の世界経済を救済したと評されるも[67][68]、この投資主導の政策は人民元改革とともにバブル経済を加速させてバラマキ財政や箱物行政のような無駄な公共投資と地方融資平台による不良債権などの課題も残したと批判する見方もある[69][70][71]。ただし、農村部住民の足かせとなっていた農村戸籍の廃止に地域限定で乗り出し、「新型農村合作医療制度」と「都市部住民基本医療保険」の導入で保険制度のなかった農村部と都市部を統合して2020年までの国民皆保険(全民医療保障)を目指した点は評価されている[72][73][74]。
就任当初多くのヨーロッパやアメリカの為政者は胡に対して「隠れた自由主義者」という期待感を持っていた。実際に2002年発生した伝染病SARSに関して前任の江沢民政権ではほとんどの報道が規制されていたが、胡就任後には感染経路等の詳細な報道がなされるようになり、胡耀邦の辞任や2008年に発生した四川大地震のような国民の関心の高い出来事に関する報道は国内外問わず江沢民政権時代に比べ開放路線へと向かった。
しかし、胡はインターネットの監視と警告も行っており、江の時代よりも敏感な政治的検閲を行った。2008年のチベット騒乱や2009年ウイグル騒乱の際は地域限定でインターネットの遮断も起きた[77][78][79][80][81]。
なお、2010年2月21日には人民日報が運営するミニブログ「人民微博」へ胡本人がアカウントを開設したと話題になったが、一言もメッセージを残さぬまま、翌22日には非表示となった[82][83]。またこのとき、濤哥(胡錦濤アニキ、という意味)」という愛称で呼ばれている。
2006年3月、中国国内における多数の社会問題への対応として、胡錦濤は、「8つの名誉と8つの恥」という題目の、中国国民に守らせる道徳規律・「社会主義栄辱観」を公開した[84]。「8つの名誉と不名誉」として知られている代わりに、良き国民が名誉と考えるものと、恥と考えるものとが要約された、8つの詩趣に富んだ政策が盛り込まれている。いよいよ脆弱になる社会構造の中で主に同世代の中国人が関係している金と権力の掌握と、改革開放後の中国がもたらした、ますます増加する道徳心の欠如を、胡錦濤のイデオロギーで解決する方法として広く知られている。これは中国共産党指導者自身のための基準から、マルクス主義者の理論に貢献するものへと変わった。また、各大学への「マルクス主義学院」の設置を推し進めた。
北京オリンピックと上海国際博覧会の準備で教室に張られたポスター、街の通りにある旗、そして電子工学による展示板など、普及を促進している。胡錦濤の政策は、前任者のイデオロギー、すなわち、江沢民の3つの代表、鄧小平理論、そして、時代の中心であった毛沢東思想とは異なり、社会的・経済的目標を課すことに反対して徳治主義的に道徳規範を成文化したものへ推移している。
2008年8月、ジョージ・W・ブッシュ(右)、ジョージ・H・W・ブッシュ(中央)と
2007年、ウラジーミル・プーチン(右)と
2008年、BRICsの首脳4人。左から、マンモハン・シン、ドミートリー・メドヴェージェフ、胡錦濤、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ
胡は外交政策として、後述する日本や台湾の例にある通り江の外交政策の修正に集中しており、世界のさまざまな国と関係を強化した[85][86]。
胡はアメリカ合衆国・中国・朝鮮民主主義人民共和国の三者協議とさらに近隣諸国の韓国・日本・ロシアも加えた6カ国協議を北京で主催するなど北朝鮮核問題に積極的に従事している点で、江とは異なる。北朝鮮にとって当時最大の貿易相手で経済的に依存し[87]、中朝友好協力相互援助条約で唯一軍事同盟を結ぶ国であることから中国に仲介を要請した米国に対して江は二国間の問題であるとして取り合わなかったが、胡はアメリカの起こしたイラク戦争の衝撃から仲介に乗り出したとされる[88]。当初金正日は対話を拒否するも、中国が3日間原油を禁輸したことで態度を翻したともされている[89][90][91]。胡は6カ国協議による多国間対話での平和的解決を基調としつつ北朝鮮への圧力の必要性も理解し、日米の提案した国連初の対北経済制裁である国際連合安全保障理事会決議1718にも賛成した[92]。
胡は中国和平崛起(英語版)を掲げて中国の台頭は平和と安全に寄与することを国際社会に保証するとし、世界の様々な地域に中国人民解放軍などから部隊を派兵して平和維持活動(PKO)への参加を本格化させて中国は国連常任理事国最大のPKO派遣国となり[93]、特にアフリカを重視してスーダンでの国際連合アフリカ連合ダルフール派遣団の成立に主導的な役割を果たし[94]、リベリアでは平和維持軍に参加する中国が国連への影響力を利用して台湾(中華民国)との国交断絶をリベリアに行わせたと台湾政府から非難された[95][96]。ソマリア沖海賊対策では中国人民解放軍海軍の艦隊を派遣して建軍以来初の実任務外洋遠征を行って真珠の首飾り戦略に基づいた中国の海洋進出を推し進めた[97]。アフリカ諸国への援助も積極的に行い、アフリカ諸国の首脳を北京の中国・アフリカ協力フォーラムで集めて胡が行った提案でアディスアベバのアフリカ連合本部は中国の資金と企業によって建設された[98]。さらに「アメリカの裏庭」ともされてきたラテンアメリカ諸国に影響力を拡大し、中国は米州ボリバル同盟や南米諸国連合を立ち上げて米国と対決姿勢を強めていたベネズエラやエクアドルの最大の債権国になり[99][100]、中南米諸国の首脳が集められたカラカスのラテンアメリカ・カリブ諸国共同体の設立会議で議長のベネズエラのウゴ・チャベス大統領は米国を批判して胡の祝電を読み上げている[101]。
また、胡は中国の持つ世界最大の外貨準備高を活用してアジア・アフリカ・中南米の発展途上国(G77)での資源権益獲得だけでなく、アメリカ・欧州・日本などの先進国(G7)にも対外投資を行う走出去を推し進めた。中国が最大のアメリカ国債保有国や最大の貿易赤字相手国となって無視できなくなったアメリカでは、中国とあらゆる世界的な問題において協力できるとするG2論が流行するなど中国が世界にもたらす影響は胡錦濤の在職中に増大した[86]。
まずは『集団感染で集団免疫を得る』とかほざいてたカルトどもを吊るしてからにしようぜ
■ 2020-11-10 (anond:20201110102709)
アメリカのネトウヨを輸入してる日本のアホはワクチンは無意味・開発出来ないって騒いでたがな
割と日本のアホは配慮が必要な域にあると思う。ネトウヨと明確に区別してよい
見本 ↓
さすがにワクチンに期待するのはノー天気過ぎると思うが・・
■2020-06-28 anond:20200628132752
しかし副反応のないワクチンなど無いことだけ理解出来ればいいよ
[ナショジオ] MERSワクチン、開発が進まない理由
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/9272/?ST=m_news
コロンビア大学メイルマン公衆衛生大学院、ジョン・スノウ冠教授で同大学院感染症・免疫学センターのディレクターを務めるW・イアン・リプキン(W. Ian Lipkin)氏は、
「もし世界中の全ての人にワクチンを接種するとしたら、ある人がワクチンに対して副作用を起こす可能性は、MERSを発症する可能性よりも高いだろう」と話す。
◆予防の鍵はラクダ
SARSのときにはウイルスを媒介する動物の駆除が制圧を早めたように、MERSのさらなる感染拡大を止めることが何より望まれるという点では誰もが一致している。
リプキン氏は、最も有効なのがラクダだと期待する。MERSの予防ワクチンを人に接種するのではなく、感染拡大の鍵を握っているらしいラクダへの接種に焦点を移した方がよい。「宿主としてのラクダを根絶すれば、MERSを抑え込む合理的な一撃になるだろう」とリプキン氏。
ラクダ用ワクチンの開発であれば、人間用ワクチンの開発よりも安く、早く、容易に実現するだろうし、人間の場合に比べて安全性の懸念も小さいとリプキン氏は話す。
anond:20210605232432 anond:20210613003020 anond:20210615130655 anond:20210615134531 anond:20210620145240 anond:20210627164730 anond:20210627165930 anond:20210722120156 anond:20210728211540 anond:20210728211832 anond:20210829112603 anond:20210829113328 anond:20210829114355
「研究所流出説」を甦らせた素人ネット調査団、新型コロナの始祖ウイルスを「発見」!|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
武漢研究所は長年、危険なコロナウイルスの機能獲得実験を行っていた|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
ニューズウィークが新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の武漢ウィルス研究所(WIV)起源説をぶち上げているがひどくお粗末だ。
なぜお粗末かと言うと、ほぼデバンク済みの『コロナウィルス人工説』である上にその中でも完全に粉砕されている『RaTG13起源説』を提唱しているからである。
RaTG13は新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)と最も近縁だが、これをいじってSARS-CoV-2を作ったという主張は既に反証済みなのだ。
詳しく説明しよう。
SARS-CoV-2とRaTG13のゲノムの相同性は約96%。しかしそれでは遠すぎる。
SARS-CoV-2の最も近い親類は、武漢ウイルス学研究所に保管されていたRaTG13という名前のコウモリウイルスです。このウイルスがSARS-CoV-2の起源であるという根拠のない憶測がいくつかあります。
ただし、
(i) RaTG13はCOVID-19が最初に発生した武漢(湖北省)とは別の省(雲南省)からサンプリングされました。
(ii) SARS-CoV-2とRaTG13の間のゲノム配列の相違のレベルは、平均50年(少なくとも20年)の進化的距離に相当します。
実際、Boni et al. (2020)の推定ではSARS-CoV-2とRaTG13が共通祖先から分岐したのは約39~71年前であった。さらに言えばSARS-CoV-2とRaTG13は祖先と子孫ではなく同じ祖先をもつ兄弟である。
研究室でRaTG13を培養して進化させてもSARS-CoV-2にはならないし、仮になり得るとしてもそれにはうん十年かかる。
WIVがRaTG13を見つける前、何なら研究所設立前から培養してなきゃいけないねえ。
Gain-of-Function research (GOF,機能獲得研究)には培養だけでなくゲノムを切り貼りしたキメラウィルスを作製する方法がある。これだ!
ゲノムを組み替えてキメラウィルスを作った場合、組み替えた部分だけ違っていて他のゲノム領域はほぼ同一になる。仮に組み換え後に培養を経ても変異の分布に痕跡が残る。
しかし、RaTG13とSARS-CoV-2の相違(変異)はゲノム全域にわたりほぼ均等に分布している(Zhou et al., 2020)。これはRaTG13のゲノムを組み替えてSARS-CoV-2を作ったとする主張の決定的な反証である。
これはRaTG13に限った話じゃないが、SARS-CoV-2は近縁のコロナウィルス(CoV)が持っていない特徴をいくつも持っている。
やつのスパイクたんぱくのRBD配列は2019年時点では他に類似の配列を持つものがいなかったし、フューリン多塩基切断部位とO-結合型グリカンも近縁のCoVでは見られなかった。
仮にSARS-CoV-2を研究室で作製するなら、これらの当時未知だった特徴をどうやって組み込んだのか説明できない。
意図的に組み込んだのではなく、培養中に進化して偶然できたと答えようにも、2020年に野生動物(センザンコウ)から発見されたCoVのもつRBD配列はSARS-CoV-2とほぼ同じだったという事実が立ちふさがる。
研究室の選択圧のもと進化した配列が、自然環境下で進化してできたそれと偶然一致するのはまずあり得ない。
あり得たとしても、『自然環境にはSARS-CoV-2に類似した特徴を持つ未知のCoVが色々いる』可能性の方がはるかに高い。
以上から、RaTG13に限らず当時の地球においてSARS-CoV-2を人工的に生み出すためのバックボーンウィルスを人類は持っておらず、このウィルスは自然環境下で進化したものだと考えるのが妥当である(Andersen et al., 2020)、と言うわけだ。
『RaTG13起源説』は科学的に完膚なきまでに粉砕されている陰謀論である。
“証拠がない”ではなく“否定する証拠がある”レベルの仮説である。WIV起源説に好意的な研究者ですら肯定していない。
ニューズウィークの記事の前編のタイトルは『「研究所流出説」を甦らせた素人ネット調査団、新型コロナの始祖ウイルスを「発見」!』であるが、『RaTG13はSARS-CoV-2の始祖ウィルスではない』という科学的事実の前には滑稽と言うしかない。
“「研究所流出説」を甦らせた”と言うのも嘘で、最近のWIVへの追及は『研究所経由説』とでも呼ぶべき新しい(本当は古いけど陰謀論に隠れて無視されてた)説による。
ニューズウィークの記事の前編も後編も、あれが怪しいこれが怪しいと疑惑をてんこ盛りにしていたが、その怪しさを全部『RaTG13起源説』に紐づけしたせいで、台無し。
過激な陰謀論がピックアップされてしまえば、類似のしかし陰謀論とはとても言えない“あり得る仮説”でさえ、十把一絡げに陰謀論扱いされてしまうという危機感を持ってほしい。
『RaTG13起源説』みたいな糞陰謀論で『研究所経由説』をつぶそうとするのはやめてくれ。
Andersen et al. (2020)やLiu et al. (2020)、Hakim (2021)など、SARS-CoV-2を研究室内で作り出すのは合理的に考えれば不可能であることがわかり、初期の雑い陰謀論(含『RaTG13起源説』)はだいたい駆逐された。
そのおかげで『ウィルスは自然起源だが拡散にはWIVが関わっているかもしれない』という元々あった穏当な仮説が台頭してきた。
SARS-CoV-2は野生動物に起源をもつが、WIVの研究員がそれを武漢に持って来たかもしれないと言う説です。厳密に言えば研究所起源の説ではありません。
最近の、WIVを追求する流れは主にこの説が念頭に置かれています。
SARS-CoV-2の起源に関する現在の最有力な仮説は以下ですが、
宿主(起源):祖先ウィルスの宿主。人との接触が少ない野生動物。コウモリが有力。
↓
中間宿主:人との接触が頻繁な動物。ウィルスを媒介するほか、感染中にウィルスが進化する場合も。SARSの時はハクビシン(有力)、MERSの時はラクダ(確信)、COVID-19では……?
↓
ヒト集団
中間宿主のポジションあるいは中間宿主とヒト集団の間のポジションに“研究員/研究所”を置いたのが研究所経由説です。
『ウィルス探してフィールドワーク。コウモリひしめく洞窟で、SARS-CoV-2に感染して武漢に帰ってきました』と言うわけです。亜種として『サンプルをラボに持ち込んでから流出しちゃった』バージョンもありますが大意は変わりません。
この説の利点は『まったく無理がない』ことです。ウィルス学的なエビデンスと競合することもなければ未知のウィルスをでっちあげる必要もない。
ウィルスに感染しているかもしれない動物やウィルスを含んでいるかもしれないサンプルを採取する立場の人が、その途上でウィルスに感染したかもしれないと言うのは非常に合理的な考えです。
もちろん、食卓に並ぶべく中国各地で採集された野生動物たちによって武漢の生鮮市場にウィルスが持ち込まれた可能性も当然あります。
あるいはミンクなどの家畜の群れでウィルスがサーキュレートしていたかもしれません。
たまたま山歩きをしていた市民がコウモリとバッティング(激うまギャグ)して感染した可能性もあるでしょう。
重要なのは、これが“あり得る仮説”であり、検証が可能であることです。
そう、検証が可能なのです。中国側が研究所職員・学生の血液サンプルや、武漢の血液銀行のサンプル(19年12月より古いやつ)を提供してくれれば、非常に多くのことがわかるはずです。
WIVの職員が皆陰性であれば、選択肢が一つ消え、他の仮説がより確からしくなります。
陽性であれば、その陽性者の行動を追跡することでわかることが多々あります。野外採集には行かず生鮮市場を訪れていれば、感染源は市場かも知れません。野外採集に行っていれば、その行先に祖先ウィルスがいるかもしれません。
あるいはWIVとは関係なく12月よりずっと前からCOVID-19が蔓延していたことが明るみに出るかもしれません。
WHOは19年12月よりずっと前に武漢でCOVID-19のような症状を出した人を見つけました。それも90人以上。
アメリカはWIVの職員3人が11月にCOVID-19のような症状で入院したのを明らかにしました。バイデン大統領は継続調査を求めました。
今、中国やWIVに対しての批判とはつまり、検証への非協力への非難であるともいえましょう。
何故データを出さないのか?出しさえすれば否定できる仮説に対して、何故データを出さずに否定しようとするのか?何を隠しているんだ?HEY!!
『研究所経由説を選択肢から外しはしない』という各国の研究者やWHOの声明は、ほっかむりは許さんぞという宣言なのです。
野生動物起源一本やり(WIVの関与は無視)にすると、どうしたって武漢の血液データへの追及は弱まりますからね。
親愛なるブックマーカー諸氏におきましては、同じラベルでも中身は違いますので糞(『RaTG13起源説』等)も味噌も一緒くたにしてしまわないようお願いいたします。
別に解決しようとしてないのはわかってるが、素人は黙っててくれるかな。
voketer 神戸で逼迫していたとしても他県では逼迫していなかった所もあったわけで。県を横断して治療する術があった。こんな想定はSARSが起きた時からわかってたのに国は法整備を放置した。政府与党もこの一年放置した。
この一人だけを見たら素人はそう思うだろうが、同じように入院待機状態の人が数千人いる。県から出したらいいかと言えば、この一人だけなら十分に注意しつつ出したらいいと思うだろうが、数千人も出したら、出したで、他県、さらには全国でアウトブレイクするリスクが高まる(だから世界各国だってロックダウン中は基本的に外には行けず、そしてバタバタと医療崩壊で人が死んでいる)。
日本にはこのパンデミックに対処する医療的資源がないってだけだよ。アホかよ。頑張ればなんとなったのに頑張らなかった、お前のせいだ、って。お前ブラック企業社長の才能あるよ。よかったな。
ko2inte8cu 助かる道は、第1日の段階で関西を脱出、ということだったのだろうか。検査や病院のキャパオーバーを、自治体の中だけで抱え込んだ結果になっている。縦割り。
自分だけ助かりたいなら正解。しかしその移動によりコロナが拡散し、誰かを殺す可能性はある。
Euterpe2 もう次の波は無しにしようよ 何となく宣言が出て何となく下がっての繰り返しはもういいよ
ですね。こういう意思を国民が強く示せるようになることは大切。オリンピックもそう。「次の波がきたらもう許さんぞ〜!」という意思が、飲食店や旅行業の保護よりもずっと大きいことがわかれば政治家は動かせる。
"SARS-CoV-2研究所起源説"が盛り上がっているけれど、詳しい人は少なさそうなので説明しよう!
SARS-CoV-2: COVID-19の原因ウィルス。COVID-19は病気の名前で、SARS-CoV-2はウィルスの名前である。SARSの原因ウィルスであるSARS-CoVと一応は近縁なので-2がついた。
RaTG13: コウモリ由来のコロナウィルス。2013年の中国雲南のサンプルから発見された。ゲノムベースではSARS-CoV-2に発見当時もっとも近縁で、96%以上が相同であるとされる。後に日本、タイ、カンボジアのコウモリ試料からも類似のウィルスが検出されている。
ACE2受容体: 動物側の細胞膜上の受容体の一つ。SARS-CoV-2などのコロナウィルスの感染では、ここにウィルス側の受容体結合ドメイン(receptor-binding domain, RBD)が結合することで、細胞内に侵入(融合)できるようになる。ACE2受容体(に限らないが)の構造は宿主動物の種によって違うため、ウィルスのRBDの構造によって宿主への感染し易さが違う。
SARS-CoV-2は人工的に合成されたという説がある。生物兵器説と呼ばれることも。
これはSARS-CoV-2がユニーク過ぎて、ゲノムを切り貼りして作成するのがまず無理ということで否定された。新規ウィルス作成にはコピペが必須だがそのコピペ元が無いというわけだ。
主な根拠はACE2受容体のRBDの構造。2019年時点でSARS-CoV-2のRBD配列は他の既知のウィルスとは全く異なり、仮にコンピュータで構造解析してゼロから生み出そうにも計算上"理想的ではない"ため難しい。
その上、2020年に初めて発見されたセンザンコウ由来のコロナウィルスのRBD配列がSARS-CoV-2と共通していた。
人工合成したと仮定するなら、既知のウィルスを参考にしたわけでもなければ構造解析の結果から導いたわけでもないSARS-CoV-2のRBD配列が、ウィルス合成時点で世界中の誰一人その存在を知らない野生ウィルスのそれと一致するという、あり得ないレベルの偶然を想定しなければならない。
それ以外にも、SARS-CoV-2はフーリン多塩基切断部位とO-結合型グリカンを持つが、当時既知だった近縁のコロナウィルスにそれは無かった。一方で2020年に見つかったコロナウィルスRmYN02とSARS-CoV-2はフーリン多塩基切断部位を持っている。合成時にコピペ元が無いのに何故かフーリン多塩基切断部位を組み込んで、実は偶然にもウィルス合成時点で世界中の誰一人その存在を知らない野生ウィルスがそれを持っていましたと考えるのはちょっとね。
故にこの説は否定され、今では頭にアルミホイル被ってる人くらいしか取り沙汰していない。
人工的に作ったんじゃなくて「野生のコロナウィルスを培養・研究してたらSARS-CoV-2ができちゃった。そいで漏れちゃった」or「野生のSARS-CoV-2をこっそり研究してたら漏れちゃった」という説。
「証拠は無いけどなんか怪しいにゃー」くらいの立ち位置。対抗馬(野生動物起源説)が強すぎるけど、一蹴するのは時期尚早、的な?
① 武漢ウィルス研究所はコロナウィルスの研究が盛んで、コウモリのSARS様コロナウィルスを切り貼りしてキメラウィルスを作ったり、新たな機能を獲得させるような研究を行うなどしていた。
② SARS-CoV-2に近縁なRaTG13というコロナウィルスを発見したのはこの研究所。
③ 2019年12月に研究所の研究室(武漢CDCラボ)の移転があり、その際に漏洩があり得たのではという疑惑。
④ 2019年11月に職員3名がCOVID-19感染症ともとれる症状で入院。 ←New!
① 前駆ウィルスの不在:SARS-CoV-2はユニーク過ぎて、既知の近縁種を培養しても得られない。また最初から研究所がSARS-CoV-2そのものを秘匿していたと主張する場合、水掛け論にしかならない。
② 培養の困難性:SARS-CoV-2は培養細胞での培養では失われるはずの構造を持っており、マウスにも感染しにくいため実験動物による継代も困難。
③ 普通に感染した説:3人の職員の感染だが、WHOの調査では10・11月に92人コロナ様症状の患者が武漢で確認されてるので、この3人も同じように感染してたのではないか。
ウィルスを培養して研究しようにも、故意にしろ事故にしろそれを流出させるにも、元となる"モノ"が必要。
候補として人気なのはRaTG13だ。武漢ウィルス研究所は以前からコウモリコロナウィルスの研究をしてきたからだ。RaTG13を発見したのも研究所のメンバーである。
しかし、最近縁と言っても96%程度の類似度。分岐年代を計算した研究があるが、RaTG13とSARS-CoV-2は40~70年前に共通祖先から分岐したと推測されている。
この2つは既に分岐した別種で、チンパンジーが進化してホモサピエンスにならないように、RaTG13を培養してもSARS-CoV-2にはならない。
他には?SARS-CoVだろうか。猛威を振るったSARSの病原体なのでよく研究されており、中国では流出事件が起きたこともある。しかし遠縁過ぎる。これを培養したら進化してSARS-CoV-2になったというのはRaTG13以上にあり得ない。ミュウが進化してミュウツーにはならない。
「培養したら殺人ウィルスできちゃった♥」というストーリーでなければどうだろう。
最初から「SARS-CoV-2に極めて近縁な未知のウィルスかSARS-CoV-2そのもの」を研究所が秘匿して研究していたと主張するのは?
ラボでのウィルス培養は多くの場合、培養細胞を用いて行われる。
SARS-CoV-2の持つO-結合型グリカンは宿主の免疫機構への防衛機能であると知られているが、培養細胞に免疫機構は無いため、培養細胞でSARS-CoV-2を長期培養すればO-結合型グリカンは失われる。
故にSARS-CoV-2は培養細胞を用いた培養を経たウィルスではないことが示唆される。
必然、ラボで培養されていたという説に固執するなら、それは実験動物を用いた継代ということになるが、ウィルス培養・維持目的で実験動物への接種と継代が行われることはまずない。
ウィルスを保存しておきたいのに、宿主の免疫でダメになるかもしれない危険を犯すわけがない(さらに動物から取り出すときはウィルス単離の手間もかかる)。研究するうえでも不便だ。
ウィルスを動物に接種する場合はその病原性を見るためだったり、長期感染時の進化を見るためだったりするが、その場合も元のウィルス株は培養細胞などで維持する。
よしんば動物を用いたin vivoの培養を是としても、SARS-CoV-2はマウスへの感染力が低いため、他の感受性の高い動物――豚、猫、コウモリ、ヒト、センザンコウ等――を使わねばならない。
培養細胞もマウスも使わずに豚や猫やコウモリなんかを飼育してウィルス培養する理由を合理的に正当化する方法はない。
ちなみにこのSARS-CoV-2が感染しやすい動物はいずれも中国の生鮮市場に食材として並ぶものである(ヒト除く)。
COVID-19感染症の拡大が大本営発表の2019年12月より前だったというのは信憑性の高い仮説である。
WHOの3月のレポートでは、2019年10・11月の武漢でCOVID-19様の症状を呈した人が92人いたことが確認されている。臨床的にはCOVID-19ではなかったと主張されているが、WHOは生データを提供されなかったため、詳細データと患者の血清等の試料を要求している。ついでに12月以前の武漢血液バンクの試料の提供も要求している。中国側に要求は呑ませたが結局まだ提出されてはいないらしい。12月以降の試料は出してくれるのにおかしいねえ。
また中国外、例えばアメリカでは12月初旬の血液サンプルからSARS-CoV-2が検出されており、中国の発表した感染の時系列と比較しても早すぎる。フランスでは血清の抗体調査で11月に採取した試料でもSARS-CoV-2陽性が確認された。
他にも11月23日に中国ツアーをしたギタリストAndy Gillが帰国後COVID-19様の症状を呈し亡くなっている。
故に11月にCOVID-19に武漢在住の人が感染しても別におかしいことではない。中国の発表を信頼しない限りにおいては。
本当にCOVID-19の武漢での最初の発生が12月8日なら、11月の職員の感染は怪しいが、中国が嘘言ってるなら別に不思議ではない。
まあCOVID-19じゃなくて他の感染症の可能性もある(中国はそう言ってる)けどね。
現状、研究所漏洩説を肯定するなら下記のごときストーリーになる。
武漢ウィルス研究所はどこからか「SARS-CoV-2に極めて近縁な未知のコロナウィルスかSARS-CoV-2そのもの」を手に入れ、それを秘匿したまま飼育している豚か猫かコウモリかセンザンコウにウィルスを接種して感染させて維持し、それが研究所から何らかの形で漏洩して市井の人や動物に感染してパンデミックを引き起こした。
このストーリーは超えるべきハードル(エビデンスと言ってもいい)が多く、有力な仮説とは到底言えない。
仮説の直接的な証拠が皆無で核となる主張がSARS-CoV-2の特性により間接的に否定されていることも大きい。
言ってしまえば「怪しさ特化」の仮説であり、中国の信頼性の無さに依って立つ仮説と言える。
一部の科学者やWHOが認識している通り「可能性は低いが、証拠の欠如は欠如の証拠ではないので、引き続き調査が必要」という考え方が科学的には妥当である。
https://academic.oup.com/cid/advance-article/doi/10.1093/cid/ciaa1785/6012472
https://link.springer.com/article/10.1007/s10654-020-00716-2
SARS,MERS,古くはアジア風邪や香港かぜと意外に世界的パンデミックになりそうだったことは定期的にあり、そのとき以上にグローバル化で移動増えてるので、あと30年もすれば一回ぐらいはこんなことあるんじゃないの。
「権威」という言葉に納得できないのであれば、われわれは、ある話題について、誰を、どの程度まで信じることができるか、という「実践感覚」を持って生活していると言い換えてもよいだろうか。
われわれは義務教育の教科書に書かれていることは概ね正しいと認識している。義務教育で教える内容はいわゆる「定説」として確立されたものであり、すでに複数の専門家による批判・検証を経て正統な保守本流の知識としての共通認識が成立したものであると理解しているためだ。初等教育過程で学ぶ知識の体系はほぼ権威による学びである。もちろん理科であれば実験をおこなうことによって、社会科であればフィールドワークを行うことによって、学んだことを経験によって確認する機会は設けられている。しかし学ぶ知識のすべてについてそのような検証を行うわけではない。教えられる知識が検証可能であることを示し正当性を担保するためと、検証する方法論を学ぶためである。
われわれは新聞やTVというメディアの情報が概ね信頼できることを知っている。しかし100%信頼できないことも知っている。各メディアごとに信頼度は異なり、同じメディアの中でも話題や分野によって信頼度が異なるという感覚も持っている。BBCやCNNのいうことは信頼できるがスプートニクや大紀元はトンデモだとか、岩波書店の出す書籍の内容は信頼できるが幻冬社の本は紙くずだとか、われわれはこのような無数の相場感覚、実践感覚を日々の生活で養いつつ、またそれを以って触れる情報の真偽のグラデーションを判断しているのだ。ここで見落とすべきでないのはそれら相場感覚、実践感覚はあくまでも「感覚」であって客観的基準ではないということである。
元増田への反論に論文査読や再現可能性、反証可能性を持ち出すのは筋違いの議論である。それらは原理的な主張としては正しい。しかしわれわれは全ての情報についてそのような判断をしているわけではない。例えば「SARS-CoV-2は空気感染する」という言説を聞いた時、それを主張する論文に当たり、誰が書いたものか、査読は誰が行ったか、それぞれの研究者の業績等を調べて真偽度を判定するというのは「原理的には」可能である。しかしそのようなことをあらゆる情報について行うことは余程の暇人でなければやっていられない。多くの場合はその分野の権威とみなされる研究者が論文に信頼性があると判断した(あるいは信頼性がないと判断した)という事実をもって自身の判断の参考にするだろう。すなわち権威による判断である。
初等教育で学ぶ知識の体系に照らして真偽を判断するということは可能であろう。しかし初等教育で学ぶ知識の体系というのは権威による学びであったことを忘れるべきではない。その知識の体系全てについて実験などによる経験として検証したと主張できる人は少ないだろう。(あとで、検証することが原理的に可能であるとしても)我々はそのように<権威によって>「定説」として与えられたものをもとに真偽を判断し、その真偽の判断が他の人の言説にどのように現れるかを以ってその人に対する信頼度を評価し、その信頼度においてその人の言説に現れた事象の真偽を評価するのである。そのような信頼と評価の積み重ねから真偽のグラデーションを判断する実践感覚が生まれているのだということ、多くの生活の場においてその感覚に依存しているのだということを忘れるべきではない。
増えるか、減るか。
増減なんて、見りゃわかるって? その意気込みで付いてきて。
実効再生産数。目にしたことはあるでしょう。理解もしやすい数字ですが、ここでおさらいしておきましょう。たとえば、新規感染者数が1週間ごとに 1000 → 2000 → 4000 のように2倍、2倍と増えていれば、実効再生産数は 2。半減、半減が続いていれば 0.5。増えも減りもしなければ 1 です。1 より小さい数字をキープしていれば、コロナは減るわけです。はい、かんたん過ぎましたか? でもこれがコロナに勝つか負けるかを左右する、いちばん大事な指標なのです。
※ 実際にはより厳密な定義があって、新型コロナの場合はこの単純計算よりも少しだけ 1 に近づきます。
ほうっておけば、1.4倍。
うんとがんばれば、0.7倍。
2020年の後半は、比較的感染者数が少ない中、実効再生産数が 1 前後からじわじわと上がり続けた半年間でした。時期や地域差もありますが、わたしたちはマスク生活をしていてもなお、高いときで 1.4 くらいまでは自然と気が緩んでしまう生きものなのかもしれません。
しかし2021年1月、東京での感染者が年明けに2000人を超えてびっくりした直後の緊急事態宣言では、実効再生産数は当初 0.7 近くを達成していました。2週間ごとに半減できるペースです。ただ、それも2月に入って宣言が長期化すると、人々の緊張の緩みや我慢の限界によって、0.8 になり、0.9 になり、どんどん 1 に近づいてしまいました。
ちなみに、コロナ対策をなんにもしなければ、実効再生産数は 2.1 から 3.2、最大で 5.1 という推定まであります。毎週5倍に増えていたら、ひとたまりもありませんね。マスクは、とっても大切です。
※ なんにもしないときの再生産数のことを基本再生産数と言い、5.1 という最大値は、新型コロナについてまだほとんど知られていなかった初期の中国で推計されたものです。
N501Y変異株、つよ。こっわ。
従来株に比べて「感染力が1.5倍」?
よわそうに見えたなら、それはまったくの誤解です。
イギリスで広まった、N501Y変異株。従来株の1.5倍、と聞くと大したことがなさそうに感じてしまいますが、これは正しくは感染力ではなく、実効再生産数。この数字の 0.1 がどれだけ重みを持つかをよく理解したあなたなら、その恐ろしさを正しく把握することができるでしょう。緊急事態宣言によって実効再生産数が 0.7 になるくらいがんばったあの時でさえ、もしその時すでにN501Y変異株が広まっていたら、 0.7 x 1.5 = 毎週1.05倍 なので、その努力をまるごと帳消しにしてしまうというのです。まして、従来株でさえ1.4倍に増えてしまう平時のような生活をしていれば、 1.4 x 1.5 = 毎週2.1倍 という恐ろしい勢いで増えていきます。実際に、2021年4月の東京や大阪では、そのくらい爆発的にN501Y変異株が増えていました。
※ (5月11日更新) もともと日本では2021年4月5日に、それまでの限られた実測値から 1.32倍 と推計されていましたが、海外では 1.43-1.90倍 や 1.67-1.75倍 など、より高い数字が報告されているほか、その後の実際の日本の推移から新たに 1.5倍 と推計されました。この記事も最初は 1.32倍 として書かれていましたが、1.5倍 として書き直しました。なお、今後さらに大きな値に再計算される可能性もあります。
※ (5月22日更新) インドで広まっているL452R変異株は、初期には従来株の 1.186-1.24倍 という報告がありましたが、新たに「イギリスで広まったN501Y変異株と少なくとも同程度か、それよりさらに1.5倍程度強いおそれも」という報告がありました。引き続き注意深く見守る必要があります。
※ 日本ではN501Yの変異を持つ株を N501Y変異株 と総称していますが、海外ではより詳細な分類が一般的で、特にイギリスで広まった感染力の強い変異株は B.1.1.7 系統と呼ばれています。
たとえばファイザー製のワクチンの有効率が95%だという数字は、関心も高く、数字の意味もだいたい知られていることでしょう。表現の仕方はさまざまですが、たとえば今後あなたがコロナを発症してしまうという不運を、20回のうち19回だけ回避してくれるということです。(そもそもの感染を防いでくれるか、たとえウイルスを体内に取り込んで感染したとしても、発症しないという意味です)
いっぽうで、わたしたちの多くがワクチンを接種することで獲得する集団免疫については、言葉で聞いたことがあっても、数字としての感覚まで持っている人は少ないかもしれません。話を大胆に単純化して、国民の半分がワクチンを接種して、コロナに対して無敵になったと仮定しましょう。すると、国民がろくにマスクもせずに1人の感染者が2人に感染させるという、実効再生産数が 2.0 の恐ろしい状況だったとしても、その2人のうち1人は無敵なので、実際には1週間後の新規感染者は1人で、実効再生産数も 1.0 をキープできます。ワクチン接種率がわずか10%だとしても、10人に1人が無敵で実効再生産数を 1.0 から 0.9 へと常に押し下げてくれるとしたら、とても心強いことじゃないですか?
※ もちろん実際には本当に100%無敵なわけではなく、ファイザーの発症予防効果は95%です。変異株によってはN501Yで89.5%という報告もあります。また、発症ではなく感染の予防効果は、72%や94%といった報告があります。
※ 有効性が50%しかないワクチンでも、あなた個人にとっては心細いかもしれませんが、国民全員が接種していれば実効再生産数を半分にしてくれるので、結局あなたが誰かから感染させられてしまう確率は50%よりもはるかに低くなります。
さらに詳しく >
Wikipedia Variants of SARS-CoV-2
https://en.wikipedia.org/wiki/Variants_of_SARS-CoV-2
https://news.yahoo.co.jp/pages/20210122
SARS-CoV-2ウイルスのスパイクを構成するタンパク質の501番目のアミノ酸がN(アスパラギン)からY(チロシン)に置き換わった変異。
イギリス株、南アフリカ株、ブラジル/日本株においてこの入れ替わりが共通して見られる。
ヤマト「チクショオオオオ!くらえ新型コロナウイルス!効果不明アビガン!」
新型コロナウイルス「さあ来いヤマトオオ!オレは実は1.5%で死ぬぞオオ!」
(ザン)
新型コロナウイルス「グアアアア!こ このSARS-CoV-2と呼ばれるパンデミックの新型コロナウイルスが…こんな98.5%の免疫に…バ…バカなアアアア」
(ドドドドド)
新型コロナウイルス「グアアアア」
イギリス株「通常型がやられたようだな…」
南アフリカ株「ククク…奴は新型コロナウイルスの中でも最弱…」
変異株「くらえええ!」
(ズサ)
ヤマト「グアアアアアアア」
ヤマト「やった…ついに変異株を確認したぞ…すでにインド株のいる空港の扉が開かれている!!」
(ギイイイイイイ)
ヤマト「こ…今年がオリンピックだったのか…!感じる…インド株の塩基配列を…」
インド株「ヤマトよ…戦う前に一つ言っておくことがある お前は私を倒すのに『ワクチン』が必要だと思っているようだが…別になくても徹底検疫と隔離で倒せる」
インド株「そしてお前の良心はやせてきたので最寄りの路上へ解放しておいた あとは病床を満たすだけだなクックック…」
(ゴゴゴゴ)
ヤマト「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある このオレにファクターXがあるような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」
インド株「そうか」
ヤマト「ウオオオいくぞオオオ!」
ご愛読ありがとうございました!