はてなキーワード: 小脳とは
今朝は久しぶりに産みの苦しみを味わった。
出勤まであと15分の時に便意に襲われ、それはそれは見事なタロイモ型を二匹出産してこれならもう安心と思ったんだ……思ったんだよその時は。
その5分後、出勤まであと10分の所でNEXT BEN.E(ネックス・ベンイー)に襲われた。
えっ?嘘だろ?さっき出したのに?まさか~~?
その予感は当たった。
出なかったんだよ。
うんこが。
そう、出なかったんだ。
この身体の奥から湧き上がる便意に反して、この腹の底からは絞り出そうにも何も出なかった。
恐怖だったね。
その5分後、今度は沢山出た。
硬いの・柔らかいの・水っぽいの・ただの水、それらが順繰りに放出されていった。
大きいのを出して腸と肛門の間にデッドスペースが生まれた事による外圧+硬くて栓代わりになっていたウンコの組み合わせでさっきは出なかったんだと悟った。
そして同時に、出勤まであと5分しかない事を思い出した。
急いで着替えて部屋を出たよ。
駅まで走った。
走ったよ。
とりあえず走った。
海馬が算出した経験値が走れという命令を小脳に叩き込み、それに促されるままに膝を回転させ続けた。
そして、駅まであと半分まで来て再び便意が来た。
水便を出した後に残った便意。
何故なら奴は水かも知れないからだ。
アナルを緩めればすぐにでもパンツへ飛び出しそうなソイツを抑えるため、走るのをやめて早歩きに切り替えた。
目指すは駅のトイレ、改札でも、ビジネス街へと走るいつもの通勤電車でもない、この脚を向かわせるべきは駅のトイレだった。
最後の水便はあっさり出し終えた。
本当にただの水だった。
尻を拭いた紙の色もほんの僅かしか染まらされておらず、戦いが終わったことを感じた。
その後も、便意の弱々しい断末魔がゆるやかに腹中を響き渡るだけで済み、代わり映えのない1日が終わり今ここにいる。
もしも起きるのが遅ければ腸が動き出すのも遅れて、電車に間に合わなかったり、焦って途中で漏らしたりしただろう。
自分がうんこクリエイションを副業にしている自覚が私を救った。
副業って本当に大変。
皆は二足目にどんなわらじを履いてる?
今日は久しぶりにかなり酔った。昔に比べたらずいぶん酒に弱くなったものだ。
私は酔うと割と機嫌が良くなる方であり、そういう意味では酩酊は必ずしも嫌なものではない。
だが、家族が酒飲みでそれ故に嫌な思いをしてきたこともあり、基本的に酔っ払いは嫌いである。
そういう、主観的には酒がわりと好きだが客観的には酒飲みが嫌い、尚且つアルコール耐性は比較的高いという人間が、酔った時にどうなるか。
尚、一般的にこれが役に立つ情報かどうかは考慮していない。酔い方は人それぞれなので、何ら役に立たない可能性の方が高いと思われる。
1.真っ先に小脳がやられる
本当に小脳機能が低下しているかどうか、何かしらの医学的検査で確かめたわけではないが、体感的には運動機能がまず最初にやられる。
簡単に言えば、まっすぐ歩けなくなる。元々運動は苦手でスポーツなどの習慣もないので、運動機能が真っ先にやられるのはその辺も影響しているかもしれない。
この状態にはビール2杯くらいでなる然ダメになる。逆に、「今なら何をどれだけ食べても理性の野郎に邪魔されないぜ!」みたいな気持ちで
お腹は一杯なのに甘いものを食べが、そうなっても理性や記憶は割とちゃんと仕事をしていて、後で思い出して後悔するような行動はとらない。
ただ、足元はおぼつかなくなるので、狭い階段のある居酒屋などでは帰り道の危険性がちょっと上がる。
とはいえ、理性が運動機能の低下をちゃんと感知して、「手すりを掴め」等の指示を出してくるので、今のところ大事には至っていない。
2.次に情動が変化する
これが酩酊を歓迎する最大の、かつほぼ唯一の理由であると言える。
私は素面だと物事の負の面ばかり気にするタイプなのだが、酔っているとそれが全然気にならなくなって、とても楽しい。
普段からプラス思考の人は毎日こうなのかと思うと、正直少し羨ましくもある。
だが、気が大きくなったがゆえに、自分が意図しないところで人を傷つける可能性などには思い至らなくなり、諸刃の剣だとも感じる。
ダイエットなどもこの状態ではまるでダメになる。それどころか、「今なら何をどれだけ食べても気にならないぜ!」とドカ食いしまったりする。
理性に耳を傾けようとしても楽しさが勝ってしまう、幸せだが危険な状態である。
3.徐々に記憶障害が出てくる
具体的には、その場での暗算や他人の言葉の復唱などはまあまあできるが、次の日までそれを覚えていられなくなる。
この辺になると、(気分の高揚で饒舌になっていることもあり)自分が何をしゃべったのか次の日には覚えていなくて、割と危険である。
平素から裏表のない人ならいいのかもしれないが、自分は普段から「この相手には何をどこまで喋って良いか」というのを強く意識しているというのが、
抑制が取れたこの状態だからこそ逆に理解できる。明日になって後悔するような事態があり得るのは、この段階からである。
4.理性も怪しくなる
ここまで行ったら明確に飲みすぎである。
物事の判断が上手くできないし、もちろん割り勘の暗算などもできない。
特に細かい部分での集中力減退が著しく、Aのことを考えている間はBやCには全く気が回らない、というような状態になる。
この状態になると忘れ物も増えるし、周りへの気遣いなんか丸っきりできなくなる。有体に言って迷惑な酔っ払いである。
普段はせいぜい3くらいで「これはヤバいな」と思ってペースを落とすのだが、今日の飲み会は自分が主役だったせいもあって少々飲みすぎた。
こんな時に人目に触れる文章を書くのもどうかと思うが、何せそういう慎重さはマヒしているので、敢えて酔っている状態で増田を書いてみる。
興味本位で聞いてみたいです。
下記書籍を読んだ。今後のために、得られたことを整理して文字列化した。発信したくなったから匿名ダイアリーに投稿。 高木 繁治 (監修),"脳のしくみ―脳の基本構造から記憶のあり方まで",主婦の友社,2010. 脳 人間の生命活動を総合的に制御する重要な器官 大きく分けて 大脳 人間の知的活動にとって最も重要な,思考・知覚・記憶・言語・運動などの働きを担う 小脳 身体各部の運動が正確に行われるよう調整するのが主な役割, 平衡感覚も 脳幹 呼吸、血液循環、体温調整、代謝など、生命活動の維持 神経細胞(ニューロン)、それらをつなぐ神経線維が多数 支持・栄養補給のグリア細胞 大脳 三層 古皮質 旧皮質 新皮質 古:爬虫類の脳, 旧:旧哺乳類の脳 本能的な情動にかかわる大脳辺縁系 運動にかかわる大脳基底核 新:最も人間的な部分 大脳辺縁系 細かく見ていく 短期記憶蓄積 海馬 好き嫌いや怒りなどの感情 偏桃体 意欲に関係深い 側坐核、透明中隔 快・不快で行動意欲につなげる 帯状回 各器官をつなぐ 脳弓 食欲や性欲などの生存本能 恐怖や好き嫌いなど人間の本能的な感情 偏桃体は「情動の中枢」、好き嫌い、快不快、原始的、動物的感情を生む 左脳、右脳 小脳 身体を使って覚えたことは小脳に記憶 反復練習で正確に 脳幹 命の座 大脳、小脳、延髄をつなぐ 器官 間脳(視床、視床下部) 中脳 橋 延髄 など 心拍、呼吸、血液循環、体温調整 大脳が意識的な活動の中枢であるのに対し、脳幹は無意識的な生命活動の中枢 視床下部にぶらさがる脳下垂体 視床下部の指示のもと、ホルモン分泌 前葉 成長ホルモン 甲状腺刺激ホルモン 副腎皮質刺激ホルモン 生殖腺刺激ホルモン プロラクチン 後葉 オキシトシン バゾプレッシン その他 利き手 男女の脳 脳梁 女性のほうが太い 前交連 視床間橋も 左脳と右脳両方を連携して話す, コミュ力高 など 神経細胞, グリア細胞 情報伝達 神経細胞 大脳に140億 小脳に1000億 脳全体 千数百億 情報ネットワークを形成 構成 樹状突起, 他の神経細胞から情報を受け取る 軸索 樹状突起の一番長いもの、他の神経細胞との連絡, 神経細胞同士が結びついて情報が伝達され、新たな結びつきができることで”記憶”として蓄えられる 細胞体 心臓部 グリア細胞 接着剤 サポート 最近の研究では、グリア細胞も情報伝達に加担? 神経細胞 情報伝達 電気信号 軸索 シナプス 神経伝達物質 電気信号の伝播 細胞膜 イオン チャンネル開閉 膜内と膜外とで電位差 電位差が隣に影響を与えそっちでも電位差 軸索を伝搬 軸索を髄鞘が覆っているかどうかで、伝搬速度も変化 情報伝達2 単一神経細胞内においては電気信号で伝達 神経細胞間のシナプス間隙では神経伝達物質で伝達 神経系 中枢神経 脳 脊髄 末梢神経 体性神経 感覚神経 運動神経 自律神経 相反する2種の拮抗でバランス ホメオスタシス 交感神経 興奮緊張 副交感神経 弛緩抑制 心 人間の心はどこにあるか 近代に入るまで:心臓 今:脳が重要 感情 人間だけがもつ特有のもの 親しみ 同情 憎しみ 羞恥心 動物的なもの 空腹が満たされたときの快感 睡眠不足の不快感 生命を脅かすものにあったときの恐怖、不安、闘争心 人間的な感情と区別して”情動”と呼ぶ 情動 視床下部 生物としての欲求、生存本能 食欲 睡眠欲 性欲 偏桃体 快 不快 怒り 恐れ 視床下部×偏桃体×海馬×外部からの情報=情動 怒りや恐れで生理的変化 交感 増 副交感 減 情動だけでは暴走してしまう。大脳の前頭連合野で理性的に制御 感情の情報を大脳に伝える 偏桃体が喜怒哀楽などの感情を判断すると、脳内ホルモンという神経伝達物質によって、大脳皮質まで伝達 脳内ホルモンの分泌コントロール:モノアミン系 神経細胞の集合 モノアミン系 A 1-7 ノルアドレナリン 8-12 ドーパミン 6は怒りの中枢 10は人間にしかない C アドレナリン B A,Cを抑える ホルモンが脳内に伝わって、緊張や興奮などの生理的変化を身体にもたらす 感情は脳内ホルモンによって引き起こされるといってもよい 役割 ドーパミン 快感、幸福感を増幅、意欲・運動調節・ホルモン調節 ノルアドレナリン 怒り、不安、恐怖の感情、覚醒、記憶 アドレナリン 恐怖 これらにたいして抑止的に作用する神経伝達物質 セロトニン 睡眠、体温調節、生理的機能、過剰な興奮や衝動・抑うつ感の軽減 不足するとうつ状態 片頭痛の発症にも関与? 幸福感の源 本能的な欲求が満たされたとき。動物全般にみられる ほめられる、試験合格、コンテスト優勝、新しい知識獲得 目標達成。小説が波乱万丈の末にハッピーエンド 快の感情を追求することが、まさに人間らしい幸福感であり、ひいては人類の進化につながる ドーパミンがその原動力 主な神経伝達物質 モノアミン ドーパミン ノルアドレナリン セロトニン βエンドルフィン アミノ酸 γ網の酪酸(ギャバ) グルタミン酸 アセチルコリン 神経ペプチド ストレス ホメオスタシス 病気やケガ、不快環境、トラブル、経済的不安といった原因(ストレッサー)から何らかの圧力を受けていると感じ、それに反応して心身が緊張している状態を指すのがストレス ストレスを感じると 脳内ホルモン分泌 → グルコース(身体のエネルギー源)の生成を促進 交感神経活性化 → 緊張が高まり、はたらきが活性化 ストレスから抜け出せず、長期間バランスを崩していると 睡眠障害、学習能力低下、集中力低下、感染症など 心拍数増加、血圧・血糖値の上昇、気管支拡張、思考力低下 ストレスの進行度 1. 警告期 ストレスに備えるべく活性化 2. 抵抗期 ストレスの原因と闘う時期 3. 疲労期 ストレスから抜け出せないと疲労期。糖質コルチコイドやアドレナリン、ノルアドレナリンなどが過剰に分泌されるために起こる。私たちがストレスを強く意識するのはこの時が多い ストレスは本来、外からの物理的、心理的圧力に備え、克服するための脳や身体の反応 ストレスが日常的にあっても不自然ではない ストレスのレベルが高すぎても低すぎても生産性は落ちることが証明済み 適度なストレス必要 定年後に燃え尽きてしまう人は、ストレスが少なすぎだからかも 必要なストレスでも、慢性化すると心身に変調 不安障害 強い恐怖感 動悸 息苦しさ めまい パニック障害 強迫観念へのとらわれ 強迫性障害 PTSD 人間が幸福を感じるとき、大脳辺縁系の帯状回にあるスピンドルニューロンという神経細胞が活性化し、細胞が伸長する いったん長くなると、不幸があっても縮まない 長い分だけ幸福感が持続する 幸福体験を重ねるほど伸び続ける ストレスに対しても強い抵抗力を持つ と言われている くよくよしないで前向きに考えることは脳を活性化し、免疫力を高め、病気を悪化させない効果につながる 恋愛 性欲 視床下部 第一性欲中枢 セックスを求める機能 第二性欲中枢 セックスを行うための機能 第一: 男 >> 女 第二(男):摂食中枢のそば。空腹で生命の危機だと性欲高 第二(女):満腹中枢のそば。失恋でやけ食いはこのため? 人間だけがもつ感情の一つに、恋愛に関する感情 恋愛感情を起こすのは主として性欲の情動だが、それだけではない 恋愛対象としてふさわしいかを総合的に判断するのは前頭葉にある前頭連合野 言語 すべての民族に備わっている 記憶 短期記憶 作業メモリ 長期記憶 ストレージ 陳述記憶 意味記憶 一般的な知識 エピソード記憶 出来事 非陳述記憶 手続き記憶 身体で習得する記憶 プライミング記憶 無意識のうちに思い起こす記憶 エピソード記憶は、意識すれば比較的容易に思い出せる、意味記憶はきっかけがないとなかなか思い出せない 頭の中に画像を描いたり、メロディをつけたり、音読したり、語呂合わせにしたり、物語にしたてる、五感を駆使するなどすれば、意味記憶も同様に定着が可能 睡眠 体と脳の休息 夢 睡眠中に脳内で起こる仮想体験 五感 略 脳の発達・進化・老化 系統樹 魚類 両生類 爬虫類 鳥類 哺乳類 人類 大脳の神経細胞数 受精後四か月=成人 誕生後に神経ネットワークを構築 20歳ころに完成 脳の老化は、神経細胞の変形と、脳内における密度の低下によるもの 大脳皮質の細胞数はあまり減少しない 脳幹の黒質では大きく減少、黒質は運動調節・ドーパミンを分泌、運動能力・意欲の低下 神経細胞同士をつなぐシナプスは増えることはあっても、減ることはない。記憶力や運動能力は衰えるが、思考力や判断力は衰えない 植物状態:大脳は機能停止。脳幹は機能 脳の病気 略 以上
とりあえず
それで、一旦隙ができて逃げようとしたら、また来たから、その後相手が顔中血だらけになったw
車のような狭いところで、一対一だったら、被害者側の協力がないと、難しい
殺し合いを、するんだったら、筋力などの差があるから、相手が勝つだろうけど、相手の目的は生きたままSEXで、こちらは殺そうとするのを目的とする場合なら、考えてみればこちらのが有利かもしれない。
おススメはできないけど、とっさの場合にはずみで殺してしまっても、それは仕方ないと思う。
一番良いのは、生かさぬように殺さぬように、の状態で留めて置くこと
・眼窩には、骨が無い。
・女の子は、かんざし状の棒のような物を持っている事が多い。
人間は小脳が壊れると、生命活動に影響が出る事もあるが、大脳は壊れても、高次機能障害という障害が残る状態になるかもしれないが、死ぬ事は少ない。
http://anond.hatelabo.jp/20081001142315
まず最初に、肉体的な要素。多分小脳。
これは経験を積むしかなくて、そのために教習所があるので、教習所を出てすぐに運転をし始めないと運転出来なくなる。
免許を取ってから時間が経ってしまった人は、教習所で再教習プログラムを受けるといいと思う。
次に、精神的な要素。きっと大脳。
運転の経験が殆ど無いため、自分が首尾よく運転出来るイメージが持てない。ゆえに失敗するイメージが膨らみ、怖くなって運転出来なくなる。
また、交通法規があまり頭に入っていないため、違反をして捕まってしまうのではないかと思って怖くなってしまう。
解決法は、再教習プログラムなどで練習しながら、自分が出来る事を積み重ねて行く。
もう一つは、車をぶつけて物を壊したり人を傷つけてしまうかもしれない事を極度に恐れない“図太い”心が必要かもしれない。
最近読んで面白かった本から。
脳はやっぱり面白い。少し前に「脳!??内なる不思議の世界へ」展を見てきて、面白かったのでいろいろ知りたいと思って購入した本。人間などの超巨大な脳の対極にある、昆虫の微小脳を取り上げた本。微小脳はわずか1mm3ほどしかないが、巨大脳に負けず劣らず、それ以上にうまく情報を処理し、昆虫族を現在の地位に引き上げた。
本書はこの微小脳についての最新研究を濃縮し、駆け足にまとめあげている。視覚、嗅覚、飛行制御、記憶のメカニズム、蜜蜂のダンス言語。どれもまだ全て完全にわかったわけではないが、実験を積み重ねて得られた仮説が紹介されている。知ってました?ゴキブリもパブロフの犬のように唾液分泌を条件付け出来るってこと(著者の水波はワモンゴキブリの研究者。といっても写真はほとんど出てこないから安心して)。
これを読むと、ゴキブリは時計のように精巧な心を持った生き物であることがわかる。自分はやつらを殺すのにちょっと躊躇してしまうようになってしまった。おそらく人がゴキブリをあれほど怖がるのは、やつらの強さを本能的に悟ってしまうからなんだろう。
水波は最後にまとめとして、巨大脳を持つ私たち脊椎動物と、微小脳の昆虫族との共通の祖先を挙げ、その行動様式による進化の過程を考える。昆虫の脳の研究はまだ始まったばかりであり、巨大脳を持つ人間が学べることはまだまだ多い、としめくくる。面白かった。買って読むといいよ。
http://www.amazon.co.jp/dp/4121018605
何気なく手に取って読んでみたらびっくりした本。為末 大は男子ハードル走のメダリスト。ふつうアスリートと言ったら、こういう新書は書かない、書けないもんだし、書いても編集者とのインタビューを一冊本にまとめたりする(いわゆる「バカの壁」方式( ゜д゜)、ペッ)。ところがこれは本人が自分で書いていて、しかもものすごく文才がある。驚いた(一人称の「私」にはちょっと面食らったが)。
為末はハードル走者として論理的な状況分析を行い、いかに速く走るかということを解説する。日本人という人種はなぜ走りが遅いのか、カール・ルイスはなぜ速いのか、それぞれ理由を挙げていく。そして、その遅い日本人が世界で勝つにはどうすればいいのか。為末はそのための奇策を自ら考案、実践し、成果を出している。読んでいて非常にワクワクさせられた。
そして、ここからがすごいのだが、為末はアスリートとして、自分の社会に対する立ち位置をちゃんと考えている。日本には様々なスポーツ選手がいるが、未だ「論理的なエンターテナー」はいない。そこで自分はスポーツの、ハードル走の面白さを論理的に社会に伝えられたら、と考えているという。それがこの本の題名につながるのだ。すごい。こんな人はめったにいない。
為末は北京五輪に向けて確実に「昨日よりも速い自分」を作っていっているそうだ。そこまでの過程を新書の形にまとめあげ、さらに社会に還元さえしようとする。それもエンタテインメント(娯楽)として。気がつくと一気に読んでしまっていた。自分も何か大きな目標に向けて頑張りたくなるいい本だった。買って読むといいよ。