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2022-02-02

LGBTテーマ漫画ってもはや押並べて駄作だと思うんだよな

テーマに手垢が付きすぎて作品としての驚きがない

ステレオ化されたLGBT象によって本物のLGBTに対して誤解を生みうる

素人の書いたBLみたいな展開しか存在しない

LGBT=鬱展開からハッピーエンドという凝り固まった作劇しか存在しない(他のやり方をするとポリコレ棒で叩かれて修正される)

マジでさ、作家としての両親があったらマストで避けるべきテーマだと思うわけよ。

やってることはいつも一緒なのに、どこかでLGBTが「また僕らの象が歪んで伝わっていく」と悲しんでるわけ。

そのくせ世の中のポリコレ中毒は「素晴らしい。これぞLGBT。これぞ正しい社会」とか抜かし続けて調子に乗るの。

何が酷いって作品として展開に意外性を一切もたせられないか必然的に先が読める予定調和だけになるってこと。

もうスタート段階で「ふーん。つまりコイツホモ(言っておくがレズホモからここでいうホモは♂♂も♀♀も意味するからな)なんでしょ?」でオチが分かってしまう。

できの悪いAVのように全ての流れが登場人物を見ただけで分かる。

全てが決められたレールの上を進むだけのベルトコンベア製の宿命論

こんなものを出しておきながら「考えさせられるでしょ?」だなんて顔をするのが信じられない。

もうとっくに議論は終わった景色無限に焼きましているだけじゃないか

ネガを使いまわして額縁だけを必死に別のものに変えていくだけ。

それでも「オナニータイム今日もいつもながらのマスターベーション安心してシコシコしよう!」と出てくるなら、そういった「餌」として受け入れられる。

でもそうじゃなくていつもいつも「なんと驚き。今回の作品主人公性自認普通と違うのです!」とわざわざ見せびらかしてくる。

見飽きた手品

ミスディレクションタイミングもどっちの袖からカードを出し入れしてるのかさえもう誰もが知っている。

アンパンマンでさえ最後に殴り飛ばすのがアンパンマンなのかぐらいは終わるまでわからないのに、LGBTショーはそのレベルでもいつも役柄が固定だ。

聞き飽きた課題曲

最初に奏でた誰かの楽譜キレイになぞれるかどうかの競争

ドレミちゃんと読めるかな?指はついていけるかな?それだけを評価しろと言わんばかりのレディメイド

くだらんよ。

駄作だ。

駄作として良作な作品は数あれど、あくま駄作として素晴らしいだけ。

健康に良くて味もいいジャンクフードがあっても、それがジャンクであることを誰も否定できない。

それなのにLGBT作品自分たちこそが高尚だといつまでも言い張る。

そういうルールのロールプレイなんだから仕方ないが、私はそれをとてもつまらない見世物しか感じられない。

2022-01-16

anond:20220116084354

よく、

「私、頭の中は男なんです〜」

と誰も聞いてないのにアピールしてくる女がいるけど、それに似てるね。

要するに女であることが恥ずかしくてたまらないんだろうな。

ものすごい女性差別主義者

  • 似てるね
  • 要するに
  • だろうな

アクロバティックな変形で魔法のように差別を導出してみせる。

当人手品のつもりで得意げだが、実は失笑しか誘ってない。

手品タネがモロ見えなのに、まるで気づいていない。

女攻め増えろ、は男の頭の中とまるで似てない。

「男だけど少女マンガ読めない」を受けての、「女だけど少女マンガ読めない」。この返歌を誰も聞いてないなどと言い募るなら、 匿名ダイアリー日記すべてが誰も聞いてないアピールになってしまう。

世には男っぽさアピールする女は確かにいるが、女であることが恥ずかしいが理由である妥当性は何もない。男っぽさへの憧れかもしれないし、男っぽさを評価する誰かの気をひきたいのかもしれない。いずれにせよ増田とはなんの関係もない。

世には女性性に恥ずかしさを持つ人が… いないわけじゃないが、それは彼女のせいじゃない。これについては下のツリーで「女というだけで電車」の人が詳しく説明している。加害者になにも言わず被害者にばかり差別性をあげつらうなら、それはもうそセカンドレイプ行為自体差別だ。

たった数行で論理のすべてが噛み合ってなくて、見ているこっちがたまらなく恥ずかしくなる。気狂いピエロのズタボロ・ロジック

男性少女マンガ読まない話に、こんな牽強付会突っ込みをしたか

女性少女マンガ読まない話だけには、例えバカに思われようとも凸する。

もしそうなら、このマヌケさくらいには、せめて、気づきなね。

ものすごい女性差別主義者。」

笑う。

2022-01-15

anond:20220115132504

スプーン曲げるよりも、もっと有意義なことに超能力を使えばいいのに? と思った。

だけど、誰もそうしないのは、つまり、そういう超能力はただの手品なんだなと子供心に悟った。

2021-12-22

友人がカリオストロの城号泣したらしい

男の友人がルパン映画カリオストロの城号泣したらしい。何度か見たことがあるそうなのだが、この前また見たら、号泣してしまったとのこと。

いや、ちょっと位泣くのは分かるけどさ、号泣ってあるか?どこで泣くんだ?って聞いたら、もう初めのオープニングの主題歌から泣いてたらしい。ああ、たしかにあれは名曲だと思うが、号泣するか?なんでも、クラリスの思いが歌に込められてて、夕焼けのシーンと相まって我慢できなくなったらしい。どんだけ感情移入してんだよ。

次に泣いたのが、夜にルパン幽閉されたクラリスを助けに行くシーン。ルパンが、泥棒の私に盗まれてやって下さいと言いだして、もうたまらず涙が溢れたらしい。テーブルに涙が溜まって、嗚咽してしまうから、一旦動画を止めて、しばらく泣き続けたとのこと。どんだけクラリスになりきってんだ。確かにルパンクラリスを助けに来たのに、それを盗まれてやってほしいという言い方にするのとか、すごいと思うし、クラリスも無理やり結婚されそうになってるところを、どう考えても忍び込めない城のてっぺんまで助けに来てくれて、そりゃあ嬉しかっただろうさ。分かるよ、分かるけど、お前男だろ?なんでクラリス側の視点で泣くんだよ。

でその後クラリスがそんなの無理だって言うと、ルパン手品で花と国旗を出して、二人で笑い合う。その時のクラリスが口を開けて笑う笑顔がたまらなくいいんだって。その笑顔でまた涙が溢れて、一旦落ち着いたあと、スマホでそのクラリスの顔を写真で撮ったらしい。どんだけクラリス好きなんだ。あとで現像して写真立てに飾るって言ってた。アホか。

そのあと伯爵らが来て、ルパン落とし穴に落とされる。クラリスは嘆き悲しむが、指輪から「聞いちゃった聞いちゃった~」とルパンの声。その時のクラリスの驚く顔!ここが素晴らしい、と友人は力説し、俺にそのシーンをスマホで見せてくる。確かに鬼気迫る表情だ。そのセリフを話してる間、ルパンは平気ってわけじゃなく、落とし穴の途中で止まってクラリスを元気づけるためにわざと明るく話してる。そういうのも良いって言うんだ。それは分かる。頑張ってる姿を見せない、男の美学だよな。でもルパン側で泣くんじゃなくて、その後残った花を持って祈ってるクラリスで泣けるんだって。お前は乙女か。

それで次はどこで泣いたんだって言うと、ルパンがもう一度クラリスを助けに来たんだけど、ルパンが撃たれてしまうシーン。撃たれたルパンクラリスを身をもってかばう。伯爵駆け引きだってする。それだけでも泣けるらしいんだが、特に執事機関銃に向かって行くシーンがいいって言ってた。普通、銃の軌道を反らせる場合、撃っている執事に向かっていくものだが、クラリス機関銃のものに向かっていった。危ないか普通は銃には向かっていかないんだよ、でもそれほどルパンを守ろうとしている、その必死さがもう無理って友人は言ってた。

最後時計塔の戦いでは、伯爵ルパンを指から出る弾で撃つ時、クラリス伯爵を止めるんだけど、ただ止めるんじゃなくて、伯爵を道連れにして湖に落ちようとする。この必死さがもうたまらなくて、泣いてしまったらしい。友人は自己犠牲が刺さるタイプなんだろうな。

映画では最後湖が干上がるけど、俺も涙で干上がってしまったと言ってた。何うまいこと言ってんだ。

じゃああれか、最後のシーン、銭形のセリフはやっぱり泣いたのかって聞いたら、あれはわざとらしすぎて泣けなかったって。なんだそれ。サイコパスか。

ただ、「クラリスはとんでもないものを盗んでいきました。俺の心です」とは言ってた。パクんな。

で、最後に聞いてきたのがこれ。映画は購入したんだけど、その画像スマホで撮って、それを現像して部屋に飾るのは違法かどうかって聞かれた。まあ、動画購入してるんだし、自分で楽しむ範囲だったらまあギリセーフだろうと答えておいた。ただ、そのお前の行為は別の意味でアウトだぞ。

まあでも、そういう奴は珍しいので、今度カリオストロの城絵コンテでも買ってやることにする。

2021-10-15

anond:20211011205811

途中までずっと、手品マジックの事だと思って読んでて、

競技マジックがあるの?知らなかった。

日本人活躍?へー。

って思ってた。。。

2021-09-24

手口ってエロい

でも手品エロくない。口が3つもあるのに。

2021-09-08

anond:20210908093501

素のネットの声に対してレッテル張りして、キチガイの大声に見せかけようと小細工するのは各党に雇われたプロ火消しが好んで使うテクニック

一般ユーザーはその手の種割れしてる手品の再演にはもううんざりしつつ適当スルー

かくして“支持政党なし”だけが増えていく、徒労の駄サイクルがまわりつづけるって寸法よ。

2021-09-02

anond:20210830155343

俺の特技「手品見破り」が活きる時が来てるな

手品でもてようとしてる男のモテ度を下げること1点にかけた特技

2021-08-13

マジシャン詐欺師ではない

とされる理由

1、種も仕掛けもあることが半ば周知である

2、仮に超能力等だと誤認されても実害が少ない

だと思う。

では某メンタリストはどうか?

まだ売出し中の頃、明らかに物理的なトリックのある手品を「メンタリズム」という言葉で脚色して、まるで心理学的なアプローチのみで成功させているかのように演出していた。

あれが「(物理的な)種も仕掛けもある」マジックであったことは、ある程度リテラシーのある人間にとっては自明だったと思われるが、一方で本気で「メンタリズム」を信じ込んだ層も少なくなかったように思われる。

まり、そういった層に対しては1は成立していない。

さらに彼はそのメンタリズムで高めた名声をベースにして、あれやこれやと動画を発信して金を集めている。

彼のメンタリズムが単なるマジックだと理解した上でお布施をする人間については好きにすればいいが、もしも「【まるで手品のような】心理学技量の持ち主の言葉は信頼に値する」と考えて彼を支持している人がいたとすれば、その人は誤認によって実害を被っていることにならないだろうか。

もちろん1と2の両方が成立していないからといって、それがそのまま厳密な意味での「詐欺であるとは言い切れないと思うが、悪質な詐称行為であるとはいえるだろう。

問題なのはメンタリズムが「種も仕掛けもある」とも「種も仕掛けもない」とも明言されていないことである

それがその場のショーで終わるならばボヤかして済ませても構わないが、自分発言信頼性の基盤とするならば、そこをはっきりとさせておく義務が彼にはあるはずだ。

「種も仕掛けもある」ならば、そう明言すれば問題ない。

万が一「種も仕掛けもない」のであっても、やはりそれを明確に断言すべきだろう。

実害を伴う可能性のあることなのだから場合によっては徹底的な検証が為されることになるだろう。

いずれにしても、今の彼のやり方が誠実であるとは私は思えない。

2021-07-27

人の手品を見破るのが趣味

タネをいっぱい予習するだけ予習して 道具は一切持ち歩かない

合コンなどの時にマジック用意してくるやつが居た時に一旦泳がせて 一旦皆に驚かせて 一旦驚いた振りして

マジシャントイレかなにか行ってる間に思い出した振りして手品再現

実際にやったら「こんなのは初歩ですよ~」みたいに誤魔化すので本意気のやつもまた見破った

マジックタネが基本しょうもないのでマジック披露したやつよりもタネをその場で再現する俺の方がスゴく見える

2021-07-26

手品なかには本当にタネがなくて物理法則では説明できないことをやってのけてるものもあったりして

2021-07-09

anond:20210709164700

あれは手品なんだよ。

手品タネを見抜けなかったので、創作っぽい話しになってしまっただけ。

2021-07-08

なるべくラブ要素の薄いドラマを探すと全然選択肢がなくて

ひたすらTRICKリピートしてるんだけど

なんかわりと変な展開するね

手品的な仕掛けなのに山田がピンと来てなくて上田が謎解いたり

上田金持ちのはずなのにちょいちょい貧乏感だしたり

2021-07-01

交換した名刺とかのその後の増田須磨の後のそのかとしいメタ心買う子(回文

おはようございます

あんまり人に興味は無くって、

趣味人間観察という渋谷の1回の青信号の時に一気に50万人が横断するでお馴染みのスクランブル交差点に何人かいそうな趣味でさ

例えば!

連絡先を交換した人とこれから先なにをすればいいの?

何を連絡するの?って思うのよ。

からたいていもらった名刺とかは

名刺手裏剣にしていかキュウリがよく両断できるか、

トランプマンさん的にきっと手品の方が上手なんだけど、

いや日頃あんまり披露してないんだけど、

やれば出来るんですよ、やれば。

ほれ!っていって、

人差し指中指で挟んだ名刺をしゅっと投げてきゅうりを真っ二つにするワザは出し惜しみしているって言う話しだし

カード投げの名手と言えば

ビー玉のお京ならぬカード投げの瞳と言えば、

その業界では知らない人以外知らない人はいないわよね。

詳しくは割愛したいところ。

ハインツトマト缶を見るとあの画家名前を思い出してやまないし大和撫子でもあるわ。

そのハインツの娘の投げるキャッツカード

て言うかもうキャッツって言ってるじゃない!

そのキャッツの娘のハインツが投げるキャッツカードハインツトマト缶どっちが勝つと思う?

ここは割愛しないから!

でね、

キャッツカードトマト缶に当たって刺さら

カーンって音が鳴る缶だけにって。

お後がよろしいようで!

てけてんてけてん

てけてんてけてん

いやいやまだまだここで終わるわけにはいかないの。

キャッツ缶にはキャッツカードが投げても刺さらないのは承知事実で、

ツナ缶をパカッと開けた瞬間

餌か!?って条件反射するモンプチプレミアム彷彿をさせるはごろもフーズの缶の開けるときサウンド

猫ちゃんも騙せるほどの

シャウエッセンでお馴染みの久保田利伸さん

通称分けて聞こえると久保田とシノブって2人いることになってはいない

その久保田利伸さんもグッドサウンドだね!って

あの缶のパカっってなる開けっぷりの音は猫をも騙せると言えば問答無用

寿司職人にも本当の蟹かと思う蟹江敬三さんじゃない方

香り箱の最高級のカニかまぼこを今年の夏のお中元にはお世話になった人に贈りたいと思うの。

夏の元気なご挨拶!ってね。

私も朝ドラモネちゃんみたいにお天気のこと勉強しようかな。

人差し指の先を少しなめて高く空につきだして掲げると

風向きが分かるわ!

そうゴルフの「マスターズ」で優勝してくれたグリーンジャケットを持っているダスティン・ジョンソンさんに教えてもらったの。

うとうと、うとうと

いけない!ついうとうとしていたわ。

ちゃうところだった!

え?なにこの緑のジャケット

掛けてくれたのはもしかしてジョンソン

そう私にジャケットを掛けてくれたそのジョンソン

ふすまの向こうでコタツに入りながらどん兵衛をすすっていたわ。

懐かしいにおいがした、すみれの花時計じゃなくて

どん兵衛のお出汁香りだったけどね!

もうここは大黒摩季さんか小比類巻かほるさんのどちらでもいいの。

問題はそんなんじゃないの。

もう愛よ消えないでもう!うふん!って。

そこで目が覚めたの、

緑のジャケットも掛かっていなかったし

あれは夢だったんだなって。

こたつの上のどん兵衛もまだ蓋が閉まったままで調理する前の状態

さて、

どん兵衛でも食べるか。

カンに水を入れてお湯を沸かそう、

ことことこと、

なかなか沸かないわね。

テファール欲しいわテファール!

秒で沸くやつ。

そこでまたはたと目が覚めたの!

夢の中で夢を見ていて、

その夢が覚めないと夢の中に閉じ込められているか独楽を回して独楽がずっと回っていたらそれが夢の中だ!って確かめるの。

私はコタツの上で独楽を回して

くるくると回りかけると思ったら、

ひっくり返って軸の方を下にして回る

どんぐりコマかーい!って笑っちゃったわ。

これも夢かもねって。

もうなんだっていいわ、どちらでもいいし

ここはメトロポリタン美術館大貫妙子さんでないことは確かなんだし

きっとあそこのメトロポリタン美術館食堂

メトロナポリタンって駄洒落みたいなスパゲッティメニューが一番人気とかまた笑ってしまうわ。

そんなことを話していたら、

パスタが食べたくなっちゃうし、

気になったらスパ王って最近見かけないことなくない?って

わずラ王としたわけなの。

ラ王が出たときまりの美味さから全国のラーメン屋さんが潰れちゃうんじゃないかって心配していたって話を

おじいさんからいたことあるけど

今や本当にどうでもいいことのようだわ。

そう言っている間にお湯が沸いたか

どん兵衛作って食べるわね!

以上現場から

吉岡里帆がおおくりしました!

マイクスタジオにお返ししまーす!

うふふ。


今日朝ご飯

ハムタマサンドしました。

お昼出れっか分かんないので、

非常食として梅おにぎりも常備しておいているのでだいじょびです。

ひんまなときは暇なんだけど

忙しいときは忙しいときがあったりするから

まあ忙しいことは有り難いことでもあるわね。

から朝はしっかり食べて午前中のダッシュ力に蓄えるわ。

デトックスウォーター

麦茶ウォーラーです。

1回にだいたい4リットルのヤカンで作るので

2日か3日ぐらいはそれ飲んでもつんだけど

大量に作る麦茶はやっぱり大量に作らないと美味しくないような気がするわ。

麦茶手作りが一番美味しいかもと言う新事実

だんだんと暑くなってきたので、

水分補給意識してね。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2021-06-27

小学校の頃、かくし芸大会晒し上げられた話

結論から言おう

「全員強制参加の隠し芸大会はパワハラ一種であり、法律によって禁止されるべき文化だ」


それはまだ昭和だった

日本が高度に経済で成長しているとまだ信じていた頃、私は小学校に通っていた。

そして私がいわゆる高学年の頃、教師はやや熱血漢で、今で言う陽キャであり、小学生は誰もが陽キャだと信じている人だった。

ある日彼は

お楽しみ会をやろう。皆が1回ずつ芸をやるんだ」

と口にした。

その時のクラス雰囲気

『うぜ~~。クソデカ宿題をノータイムで投げつけてきたぞアイツ』

となっていた。

その雰囲気を肌で感じとるうちに私はこう思ったのだ。

『どうせ皆やってこないから何も用意せんでも皆で怒られればええやろ』

と。

集う仲間、3人

そして本番が始まった。

あれほど面倒臭がっていた皆はいつの間にか準備を進めており

・小芝居

組体操

楽器演奏

一輪車

クイズ

モノマネ

などの芸を次々と披露していく。

やりたいチームが順繰りに挙手をして中央に出る方式だったので

『さすがにそろそろ誰も出てこなくなるだろ』

と信じながら、残り人数が減るにつれて冷や汗がたれてきた。

『なぜあの陰キャまで……つうかアイツらの一輪車って隠し芸でもなんでもないがありなのか?つうかバク転って……毎日やってるがいいのか?』

そうして最後に3人が残り、吊し上げが始まった。

「Aくんがまだ残ってるよね?」

「Bくんもいるよ順番を早く決めなよ」

「Cくんやった?」

何かを察した教師はその3人を中央に立たせ、淡々とこう告げた。

「緊張しちゃってるんだな。じゃあ次のクラス会のときにやってくれればいいから」

私のクラスは週1でクラス会と言う名の中規模なホームルームがあり、遠足の班を決めたり学級裁判をしていたのだ。

これが意味する所は、

『これから毎週お前達が芸をするかしないかを追求していくからな』

である

そして1人がいなくなった

一週間後、最初クラス会が始まった。

伝達事項に最初の20分が使われると、教師は口を開いた。

「じゃあ、A・B・Cは芸をやってくれるかな?」

なるほどね。

呼ばれた私達にクラス視線が集中する。

それぞれが10:1の不利なメンチ戦を仕掛けられたじろぐ中で、Aが手を上げ、そっと前に出てくる。

教壇に向かって歩み出てて、お互い無言で教師場所を入れ替わる。

片手には小さなトランプ

教壇の上で下手くそ手品が始まる。

見えない……。

ただ、手品をしようとしているという事しか伝わらない。

とはいえなんだかんだ手品っぽいことが行われているので、彼の雰囲気クラスが察し身振り手振りに合わせて声が上がる。

元々緊張しいのAは最後にはプルプルとなりながらも手品を終え、無言で自分の席に歩みだす。

どうやって仕切ればいいのか困惑した教師を残して。

そして、私達2人に向けて注がれる視線を、3分間下を向いて耐え続けると。

「じゃあ次のクラス会でやってくれよな。次の議題は」

逃げるは冬だが春は来る

一週間ごとの晒し上げタイム定番となったまま冬休みへと突入していった。

もはやクラスの全員は我々2人をある種のレジタンスとして認定し、教師はその状況に対して淡々と追求をするだけとなっていた。

冬休みが明けた直後のクラス会、

「じゃあ冬休み中に芸を考えてくれたよな。B。C。」

もちろん、何もない。

私とBは特に仲が良いわけでもなく、遊ぶグループも違うので口裏合わせのようなものは一切なく、ただただお互いが純粋にやるのが面倒くさいから何も用意してきていないだけだった。

『2人で組んでなんかやればいいじゃん?』

という話題が私に振られることもあったし、教師が私達に個別で言ってきたこともあった。

だが2人で組もうがなんだろうが、そもそもやりたい隠し芸がない。

今になって考えれば簡単に「犬と飼い主」や「二人羽織」等の定番コンビ芸を1時間ぐらい練習してさっさとやればいいだけだと思えたろうがとにかくその頃の私達は違ったのだ。

季節は巡っていき、やがて春が来て、私達は卒業していった。

卒業式が終わった後、クラスにそっと集められたとき私はなぜか。

まさかここで、隠し芸の話はしないよな?』

と思いながら教師の話を聞いていた。

話が頭に入らない。

隠し芸の話をするなと祈ることと、そう祈っていることが察せられないようにするので精一杯で何を言っているのか聞こえなかった。


この話はここで終わる。

ただこんだけの話であるが、あの日3人揃って晒し上げられたとき空気は今でも忘れられない。

あれから何十年経ったのかもわからないのに今でも思い出せる。

ちなみに中学生の頃、私は隠し芸を2つ身につけることになる。

それを使って大学時代コンパをし、社会人になってから飲み会でいきなり振られた時に披露したりもした。

なお、ものすごく評判が悪くてどちらも大失敗に終わっている。

隠し芸文化はクソだ。

社会必要がないものだ。

以上だ。

オチはない。

言いたいことは最初に書いてるから最初の3行以外は全部蛇足だ。

2021-05-23

新しい漫画を読む気力が沸かない

基本的に読む気がないんだけど話題になってた「やすお」を読んだ。

最初はほのぼの風の印象から入って、中盤にディストピアな設定が明かされて、胸糞の悪い結末で終わるという話だった。

作者の「読者にこういう感情を起こさせたい」という意図が見え見えの演出ばかりでげんなりした。

タネが丸見えの状態手品を見せられてるような気分。しかもそれをみんなが絶賛してるので苦笑いしか沸かない。

はてブホッテントリする感じの漫画の半分くらいはこんな感じなので最近は見ないようにしてる。

2021-05-10

なんでただの運動会日本国政府翻弄されてるの?

オリンピックとか平和の祭典とか言ってるけどつまるところ世界規模の運動会なわけじゃん?

ハトだって平和象徴だけど、ハトのために多業界営業自粛をお願いしたりしないだろ。

オリンピックってただの運動会だぜ? 戦争でも世界恐慌でもパンデミックでもない。運動会がどうなろうとほとんどの人間生活には何の影響もない。「勇気をもらう」とかアホみたいな理由優遇するのか? アンパンマンでも見てろや。

選手がかわいそうって言うなら飲食店のほうが圧倒的にかわいそうだろ。はっきりしない理由商売邪魔されて、それで生活できなくなっても知ったこっちゃねえって扱いされてるんだぞ。飲食店に限らず、この1年で潰れたイベントは数え切れないほどある。なんで運動会に出る人だけがワクチン優先接種や万全の医療体制完備までしてもらえる特別待遇なんだよ。おかしいだろ。医療関係者だってまだワクチン接種の目処立ってないのに、不要不急のスポーツ大会が最優先になってるのはなんでだよ。

選手文句言うのは筋違いだしそれを庇う気もないが、その選手の盾になるべき立場IOCやら政府五輪担当やらがまともに返答しないからそうなってんだろ。

文句言ってもダメ署名してもダメならもう選手個別に言うしかないじゃん(繰り返すが俺はこれを支持しない。下っ端に言ったってしょうがない)。

運動会やるならやるで「オリンピック中止となるとこれくらいの費用が掛かり、それは大変なので開催したほうがマシです」とか説明できるだろうが。決める立場人間職務放棄して何も決めず何も言わず何も説明せずに曖昧に続行してることに対して憎悪が高まってんだよ。だいたいそんな腰抜けのアホどもが開催する運動会を見てどうやって勇気もらうんだよ。

そもそも勇気をもらうって何? 勇気って譲渡できんの? だったらまず選手政府IOC勇気やれよ。要は勇気がないんでしょ?

もうめんどくさいかハトを集めて手品してハイ平和の祭典でしたーってことにして終わろうぜ。たか運動会に国の威信をかけてどうすんだよ。もっとかけるべきとこいくらでもあるだろ。

2021-05-05

大金持ちになったらしたいこと

プログラミングスクール全部入る

秋葉原客引きに全部付いていく

手品セット全部買う

インターネットでたまに見かける不愉快広告漫画全部買う

・全国の鉄道バスの全区間定期券を買う

2021-04-08

anond:20210407234604

うーん、コンパイルさんのザナックとかは違う気がなんとなくするんだけど

https://morikatron.ai/2020/05/gameai_history_02/

ディープラーニングではなくて、逆に薄いニューラルネットワークだったりするんだろうか

いずれにしても、プレイヤー能力に合わせて敵の攻撃が変わるのは本当で、

if文より、何らかのプレイヤー能力評価する評価関数とか、

そういうモデル化がキモなのは今の時代と何ら変わらない気がするんだよなあ

株や為替自動取引場合は、そのモデル市場短期的にでもそこそこ正しく予測できているか

何らかの物理学事象仮定して短期的にでも予測できるならそれはちょっと予言にも近くなるはずで、

そのモデル化は今なら学習させることで可能かもしれない(当然、予想外の事態には弱いだろうけど

でも、ゲーム場合ユーザー面白い面白くないか評価軸なので、

多分だけど、現在になってもスゴい技術がスゴく面白いに直結するとは思えないんだよなあ

スゴい技術に見えたり、感情移入さえするんだけど、中を見てみたら単純なカラクリだった、

みたいなことがあってもおかしくないというか、作る側としても労力考えるとその方が望ましいぐらいで

いかに手を抜いて面白いものを作るかみたいな視点で考えるとだけど

例えば、アキネーターなんて、自分実装しようと思えばかなり単純なアルゴリズムというか、

仕組みであることに気が付くと思うんだけど、物事を深く考えない人は当然として、

でも、なんとなく初めてやってみたぐらいの段階だったら、脳内を当てられた気もして、

これって面白いなあ、と思ったと思うんだよなあ

いや、自分より頭がいい人たちは一発で見抜いて、くだらんと思ったかもしれないけど、

仮にそうだとしても、本当にくだらないならここまでウケなかったと思うんだよね

中の実装がくだらないとしても、多くの人を驚かせたり楽しませられるなら、

それはそれで立派なトリック手品、フーディーニだと思うんだ

2021-03-28

手先が器用で今の自分に不満がある人

手品身につけたら人生変わるのでないか

初対面の相手に一度手品披露しようものならその後はずっと凄い人や面白い人として見られる

コミュ力特に問われないだろうしレッツトライ

2021-03-22

あは

さて、殺人事件から十日程たったある日、私は明智小五郎の宿を訪ねた。その十日の間に、明智と私とが、この事件に関して、何を為し、何を考えそして何を結論たか。読者は、それらを、この日、彼と私との間に取交された会話によって、十分察することが出来るであろう。

 それまで、明智とはカフェで顔を合していたばかりで、宿を訪ねるのは、その時が始めてだったけれど、予かねて所を聞いていたので、探すのに骨は折れなかった。私は、それらしい煙草屋の店先に立って、お上さんに、明智いるかどうかを尋ねた。

「エエ、いらっしゃいます。一寸御待ち下さい、今お呼びしまから

 彼女はそういって、店先から見えている階段上り口まで行って、大声に明智を呼んだ。彼はこの家の二階を間借りしているのだ。すると、

「オー」

 と変な返事をして、明智はミシミシと階段下りて来たが、私を発見すると、驚いた顔をして「ヤー、御上りなさい」といった。私は彼の後に従って二階へ上った。ところが、何気なく、彼の部屋へ一歩足を踏み込んだ時、私はアッと魂消たまげてしまった。部屋の様子が余りにも異様だったからだ。明智が変り者だということを知らぬではなかったけれど、これは又変り過ぎていた。

 何のことはない、四畳半の座敷が書物で埋まっているのだ。真中の所に少し畳が見える丈けで、あとは本の山だ、四方の壁や襖に沿って、下の方は殆ほとんど部屋一杯に、上の方程幅が狭くなって、天井の近くまで、四方から書物の土手が迫っているのだ。外の道具などは何もない。一体彼はこの部屋でどうして寝るのだろうと疑われる程だ。第一、主客二人の坐る所もない、うっかり身動きし様ものなら、忽たちまち本の土手くずれで、圧おしつぶされて了うかも知れない。

「どうも狭くっていけませんが、それに、座蒲団ざぶとんがないのです。済みませんが、柔か相な本の上へでも坐って下さい」

 私は書物の山に分け入って、やっと坐る場所を見つけたが、あまりのことに、暫く、ぼんやりとその辺あたりを見廻していた。

 私は、かくも風変りな部屋の主である明智小五郎為人ひととなりについて、ここで一応説明して置かねばなるまい。併し彼とは昨今のつき合いだから、彼がどういう経歴の男で、何によって衣食し、何を目的にこの人世を送っているのか、という様なことは一切分らぬけれど、彼が、これという職業を持たぬ一種の遊民であることは確かだ。強しいて云えば書生であろうか、だが、書生にしては余程風変りな書生だ。いつか彼が「僕は人間研究しているんですよ」といったことがあるが、其時私には、それが何を意味するのかよく分らなかった。唯、分っているのは、彼が犯罪探偵について、並々ならぬ興味と、恐るべく豊富知識を持っていることだ。

 年は私と同じ位で、二十五歳を越してはいまい。どちらかと云えば痩やせた方で、先にも云った通り、歩く時に変に肩を振る癖がある、といっても、決して豪傑流のそれではなく、妙な男を引合いに出すが、あの片腕の不自由な、講釈師神田伯龍を思出させる様な歩き方なのだ。伯龍といえば、明智は顔つきから声音まで、彼にそっくりだ、――伯龍を見たことのない読者は、諸君の知っている内で、所謂いわゆる好男子ではないが、どことな愛嬌のある、そして最も天才的な顔を想像するがよい――ただ明智の方は、髪の毛がもっと長く延びていて、モジャモジャともつれ合っている。そして、彼は人と話している間にもよく、指で、そのモジャモジャになっている髪の毛を、更らにモジャモジャにする為の様に引掻廻ひっかきまわすのが癖だ。服装などは一向構わぬ方らしく、いつも木綿の着物に、よれよれの兵児帯へこおびを締めている。

「よく訪ねて呉れましたね。その後暫く逢いませんが、例のD坂の事件はどうです。警察の方では一向犯人の見込がつかぬようではありませんか」

 明智は例の、頭を掻廻しながら、ジロジロ私の顔を眺めて云う。

「実は僕、今日はそのことで少し話があって来たんですがね」そこで私はどういう風に切り出したものかと迷いながら始めた。

「僕はあれから、種々考えて見たんですよ。考えたばかりでなく、探偵の様に実地の取調べもやったのですよ。そして、実は一つの結論に達したのです。それを君に御報告しようと思って……」

「ホウ。そいつはすてきですね。詳しく聞き度いものですね」

 私は、そういう彼の目付に、何が分るものかという様な、軽蔑安心の色が浮んでいるのを見逃さなかった。そして、それが私の逡巡している心を激励した。私は勢込いきおいこんで話し始めた。

「僕の友達に一人の新聞記者がありましてね、それが、例の事件の係りの小林刑事というのと懇意なのです。で、僕はその新聞記者を通じて、警察の模様を詳しく知ることが出来ましたが、警察ではどうも捜査方針が立たないらしいのです。無論種々いろいろ活動はしているのですが、これという見込がつかぬのです。あの、例の電燈のスイッチですね。あれも駄目なんです。あすこには、君の指紋丈けっきゃついていないことが分ったのです。警察の考えでは、多分君の指紋犯人指紋を隠して了ったのだというのですよ。そういう訳で、警察が困っていることを知ったものですから、僕は一層熱心に調べて見る気になりました。そこで、僕が到達した結論というのは、どんなものだと思います、そして、それを警察へ訴える前に、君の所へ話しに来たのは何の為だと思います

 それは兎も角、僕はあの事件のあった日から、あることを気づいていたのですよ。君は覚えているでしょう。二人の学生犯人らしい男の着物の色について、まるで違った申立てしたことをね。一人は黒だといい、一人は白だと云うのです。いくら人間の目が不確だといって、正反対の黒と白とを間違えるのは変じゃないですか。警察ではあれをどんな風に解釈たか知りませんが、僕は二人の陳述は両方とも間違でないと思うのですよ。君、分りますか。あれはね、犯人白と黒とのだんだらの着物を着ていたんですよ。……つまり、太い黒の棒縞の浴衣なんかですね。よく宿屋の貸浴衣にある様な……では何故それが一人に真白に見え、もう一人には真黒に見えたかといいますと、彼等は障子の格子のすき間から見たのですから、丁度その瞬間、一人の目が格子のすき間と着物の白地の部分と一致して見える位置にあり、もう一人の目が黒地の部分と一致して見える位置にあったんです。これは珍らしい偶然かも知れませんが、決して不可能ではないのです。そして、この場合こう考えるより外に方法がないのです。

 さて、犯人着物縞柄は分りましたが、これでは単に捜査範囲が縮小されたという迄で、まだ確定的のものではありません。第二の論拠は、あの電燈のスイッチ指紋なんです。僕は、さっき話した新聞記者友達の伝手つてで、小林刑事に頼んでその指紋を――君の指紋ですよ――よく検べさせて貰ったのです。その結果愈々いよいよ僕の考えてることが間違っていないのを確めました。ところで、君、硯すずりがあったら、一寸貸して呉れませんか」

 そこで、私は一つの実験をやって見せた。先ず硯を借りる、私は右の拇指に薄く墨をつけて、懐から半紙の上に一つの指紋を捺おした。それから、その指紋の乾くのを待って、もう一度同じ指に墨をつけ前の指紋の上から、今度は指の方向を換えて念入りに押えつけた。すると、そこには互に交錯した二重の指紋がハッキリ現れた。

警察では、君の指紋犯人指紋の上に重って、それを消して了ったのだと解釈しているのですが、併しそれは今の実験でも分る通り不可能なんですよ。いくら強く押した所で、指紋というものが線で出来ている以上、線と線との間に、前の指紋の跡が残る筈です。もし前後指紋が全く同じもので、捺し方も寸分違わなかったとすれば、指紋の各線が一致しまから、或は後の指紋が先の指紋を隠して了うことも出来るでしょうが、そういうことは先ずあり得ませんし、仮令そうだとしても、この場合結論は変らないのです。

 併し、あの電燈を消したのが犯人だとすれば、スイッチにその指紋が残っていなければなりません。僕は若しや警察では君の指紋の線と線との間に残っている先の指紋を見落しているのではないかと思って、自分で検べて見たのですが、少しもそんな痕跡がないのです。つまり、あのスイッチには、後にも先にも、君の指紋が捺されているだけなのです。――どうして古本屋人達指紋が残っていなかったのか、それはよく分りませんが、多分、あの部屋の電燈はつけっぱなしで、一度も消したことがないのでしょう。

 君、以上の事柄は一体何を語っているでしょう。僕はこういう風に考えるのですよ。一人の荒い棒縞の着物を着た男が、――その男は多分死んだ女の幼馴染で、失恋という理由なんかも考えられますね――古本屋の主人が夜店を出すことを知っていてその留守の間に女を襲うたのです。声を立てたり抵抗したりした形跡がないのですから、女はその男をよく知っていたに相違ありません。で、まんまと目的を果した男は、死骸の発見を後らす為に、電燈を消して立去ったのです。併し、この男の一期いちごの不覚は、障子の格子のあいているのを知らなかったこと、そして、驚いてそれを閉めた時に、偶然店先にいた二人の学生に姿を見られたことでした。それから、男は一旦外へ出ましたが、ふと気がついたのは、電燈を消した時、スイッチ指紋が残ったに相違ないということです。これはどうしても消して了わねばなりません。然しもう一度同じ方法で部屋の中へ忍込むのは危険です。そこで、男は一つの妙案を思いつきました。それは、自から殺人事件発見者になることです。そうすれば、少しも不自然もなく、自分の手で電燈をつけて、以前の指紋に対する疑をなくして了うことが出来るばかりでなく、まさか発見者が犯人だろうとは誰しも考えませんからね、二重の利益があるのです。こうして、彼は何食わぬ顔で警察のやり方を見ていたのです。大胆にも証言さえしました。しかも、その結果は彼の思う壺だったのですよ。五日たっても十日たっても、誰も彼を捕えに来るものはなかったのですからね」

 この私の話を、明智小五郎はどんな表情で聴いていたか。私は、恐らく話の中途で、何か変った表情をするか、言葉を挟むだろうと予期していた。ところが、驚いたことには、彼の顔には何の表情も現れぬのだ。一体平素から心を色に現さぬ質たちではあったけれど、余り平気すぎる。彼は始終例の髪の毛をモジャモジャやりながら、黙り込んでいるのだ。私は、どこまでずうずうしい男だろうと思いながら最後の点に話を進めた。

「君はきっと、それじゃ、その犯人はどこから入って、どこから逃げたかと反問するでしょう。確に、その点が明かにならなければ、他の凡てのことが分っても何の甲斐もないのですからね。だが、遺憾いかんながら、それも僕が探り出したのですよ。あの晩の捜査の結果では、全然犯人の出て行った形跡がない様に見えました。併し、殺人があった以上、犯人が出入しなかった筈はないのですから刑事の捜索にどこか抜目があったと考える外はありません。警察でもそれには随分苦心した様子ですが、不幸にして、彼等は、僕という一介の書生に及ばなかったのですよ。

 ナアニ、実は下らぬ事なんですがね、僕はこう思ったのです。これ程警察が取調べているのだから、近所の人達に疑うべき点は先ずあるまい。もしそうだとすれば、犯人は、何か、人の目にふれても、それが犯人だとは気づかれぬ様な方法で通ったのじゃないだろうか、そして、それを目撃した人はあっても、まるで問題にしなかったのではなかろうか、とね。つまり人間の注意力の盲点――我々の目に盲点があると同じ様に、注意力にもそれがありますよ――を利用して、手品使が見物の目の前で、大きな品物を訳もなく隠す様に、自分自身を隠したのかも知れませんからね。そこで、僕が目をつけたのは、あの古本屋の一軒置いて隣の旭屋という蕎麦屋です」

 古本屋の右へ時計屋、菓子屋と並び、左へ足袋屋、蕎麦屋と並んでいるのだ。

「僕はあすこへ行って、事件の当夜八時頃に、便所を借りて行った男はないかと聞いて見たのです。あの旭屋は君も知っているでしょうが、店から土間続きで、裏木戸まで行ける様になっていて、その裏木戸のすぐ側に便所があるのですから便所を借りる様に見せかけて、裏口から出て行って、又入って来るのは訳はありませんからね。――例のアイスクリーム屋は路地を出た角に店を出していたのですから、見つかる筈はありません――それに、相手蕎麦屋ですから便所を借りるということが極めて自然なんです。聞けば、あの晩はお上さんは不在で、主人丈が店の間にいた相ですから、おあつらえ向きなんです。君、なんとすてきな、思附おもいつきではありませんか。

 そして、案の定、丁度その時分に便所を借りた客があったのです。ただ、残念なことには、旭屋の主人は、その男の顔形とか着物縞柄なぞを少しも覚えていないのですがね。――僕は早速この事を例の友達を通じて、小林刑事に知らせてやりましたよ。刑事自分でも蕎麦屋を調べた様でしたが、それ以上何も分らなかったのです――」

 私は少し言葉を切って、明智発言の余裕を与えた。彼の立場は、この際何とか一言云わないでいられぬ筈だ。ところが、彼は相変らず頭を掻廻しながら、すまし込んでいるのだ。私はこれまで、敬意を表する意味で間接法を用いていたのを直接法に改めねばならなかった。

「君、明智君、僕のいう意味が分るでしょう。動かぬ証拠が君を指さしているのですよ。白状すると、僕はまだ心の底では、どうしても君を疑う気になれないのですが、こういう風に証拠が揃っていては、どうも仕方がありません。……僕は、もしやあの長屋の内に、太い棒縞の浴衣を持っている人がないかと思って、随分骨を折って調べて見ましたが、一人もありません。それも尤もっともですよ。同じ棒縞の浴衣でも、あの格子に一致する様な派手なのを着る人は珍らしいのですからね。それに、指紋トリックにしても、便所を借りるというトリックにしても、実に巧妙で、君の様な犯罪学者でなければ、一寸真似の出来ない芸当ですよ。それから第一おかしいのは、君はあの死人の細君と幼馴染だといっていながら、あの晩、細君の身許調べなんかあった時に、側で聞いていて、少しもそれを申立てなかったではありませんか。

 さて、そうなると唯一の頼みは Alibi の有無です。ところが、それも駄目なんです。君は覚えていますか、あの晩帰り途で、白梅軒へ来るまで君が何処どこにいたかということを、僕は聞きましたね。君は一時間程、その辺を散歩していたと答えたでしょう。仮令、君の散歩姿を見た人があったとしても、散歩の途中で、蕎麦屋便所を借りるなどはあり勝ちのことですからね。明智君、僕のいうことが間違っていますか。どうです。もし出来るなら君の弁明を聞こうじゃありませんか」

 読者諸君、私がこういって詰めよった時、奇人明智小五郎は何をしたと思います。面目なさに俯伏して了ったとでも思うのですか。どうしてどうして、彼はまるで意表外のやり方で、私の荒胆あらぎもをひしいだのです。というのは、彼はいきなりゲラゲラと笑い出したのです。

「いや失敬失敬、決して笑うつもりではなかったのですけれど、君は余り真面目だもんだから明智は弁解する様に云った。「君の考えは却々なかなか面白いですよ。僕は君の様な友達を見つけたことを嬉しく思いますよ。併し、惜しいことには、君の推理は余りに外面的で、そして物質的ですよ。例えばですね。僕とあの女との関係についても、君は、僕達がどんな風な幼馴染だったかということを、内面的に心理的に調べて見ましたか。僕が以前あの女と恋愛関係があったかどうか。又現に彼女を恨うらんいるかどうか。君にはそれ位のことが推察出来なかったのですか。あの晩、なぜ彼女を知っていることを云わなかったか、その訳は簡単ですよ。僕は何も参考になる様な事柄を知らなかったのです。僕は、まだ小学校へも入らぬ時分に彼女と分れた切りなのですからね。尤も、最近偶然そのことが分って、二三度話し合ったことはありますけれど」

「では、例えば指紋のことはどういう風に考えたらいいのですか?」

「君は、僕があれから何もしないでいたと思うのですか。僕もこれで却々やったのですよ。D坂は毎日の様にうろついていましたよ。殊に古本屋へはよく行きました。そして主人をつかまえて色々探ったのです。――細君を知っていたことはその時打明けたのですが、それが却かえって便宜になりましたよ――君が新聞記者を通じて警察の模様を知った様に、僕はあの古本屋の主人から、それを聞出していたんです。今の指紋のことも、じきに分りましたから、僕も妙に思って検しらべて見たのですが、ハハ……、笑い話ですよ。電球の線が切れていたのです。誰も消しやしなかったのですよ。僕がスイッチをひねった為に燈ひがついたと思ったのは間違で、あの時、慌てて電燈を動かしたので、一度切れたタングステンが、つながったのですよ。スイッチに僕の指紋丈けしかなかったのは、当りまえなのです。あの晩、君は障子のすき間から電燈のついているのを見たと云いましたね。とすれば、電球の切れたのは、その後ですよ。古い電球は、どうもしないでも、独りでに切れることがありますからね。それから犯人着物の色のことですが、これは僕が説明するよりも……」

 彼はそういって、彼の身辺の書物の山を、あちらこちら発掘していたが、やがて、一冊の古ぼけた洋書を掘りだして来た。

「君、これを読んだことがありますか、ミュンスターベルヒの『心理学犯罪』という本ですが、この『錯覚』という章の冒頭を十行許ばかり読んで御覧なさい」

 私は、彼の自信ありげ議論を聞いている内に、段々私自身の失敗を意識し始めていた。で、云われるままにその書物を受取って、読んで見た。そこには大体次の様なことが書いてあった。

嘗かつて一つの自動車犯罪事件があった。法廷に於て、真実申立てる旨むね宣誓した証人の一人は、問題道路全然乾燥してほこり立っていたと主張し、今一人の証人は、雨降りの挙句で、道路はぬかるんでいたと誓言した。一人は、問題自動車は徐行していたともいい、他の一人は、あの様に早く走っている自動車を見たことがないと述べた。又前者は、その村道には二三人しか居なかったといい、後者は、男や女や子供の通行人が沢山あったと陳述した。この両人の証人は、共に尊敬すべき紳士で、事実を曲弁したとて、何の利益がある筈もない人々だった。

 私がそれを読み終るのを待って明智は更らに本の頁を繰りながら云った。

「これは実際あったことですが、今度は、この『証人記憶』という章があるでしょう。その中程の所に、予あらかじめ計画して実験した話があるのですよ。丁度着物の色のことが出てますから、面倒でしょうが、まあ一寸読んで御覧なさい」

 それは左の様な記事であった。

(前略)一例を上げるならば、一昨年(この書物出版は一九一一年)ゲッティゲンに於て、法律家心理学者及び物理学者よりなる、ある学術上の集会が催されたことがある。随したがって、そこに集ったのは、皆、綿密な観察に熟練した人達ばかりであった。その町には、恰あたかカーニバルの御祭騒ぎが演じられていたが、突然、この学究的な会合最中に、戸が開かれてけばけばしい衣裳をつけた一人の道化が、狂気の様に飛び込んで来た。見ると、その後から一人の黒人が手にピストルを持って追駆けて来るのだ。ホール真中で、彼等はかたみがわりに、恐ろしい言葉をどなり合ったが、やがて道化の方がバッタリ床に倒れると、黒人はその上に躍りかかった。そして、ポンとピストルの音がした。と、忽ち彼等は二人共、かき消す様に室を出て行って了った。全体の出来事が二十秒とはかからなかった。人々は無論非常に驚かされた。座長の外には、誰一人、それらの言葉動作が、予め予習されていたこと、その光景写真に撮られたことなどを悟ったものはなかった。で、座長が、これはいずれ法廷に持出される問題からというので、会員各自に正確な記録を書くことを頼んだのは、極く自然に見えた。(中略、この間に、彼等の記録が如何に間違に充みちていたかを、パーセンテージを示して記してある)黒人が頭に何も冠っていなかったことを云い当てたのは、四十人の内でたった四人切りで、外の人達は山高帽子を冠っていたと書いたものもあれば、シルクハットだったと書くものもあるという有様だった。着物についても、ある者は赤だといい、あるもの茶色だといい、ある者は縞だといい、あるものコーヒ色だといい、其他種々様々の色合が彼の為に説明せられた。ところが、黒人は実際は、白ズボンに黒の上衣を着て、大きな赤のネクタイを結んでいたのだ。(後略)

ミュンスターベルヒが賢くも説破した通り」と明智は始めた。「人間の観察や人間記憶なんて、実にたよりないものですよ。この例にある様な学者達でさえ、服の色の見分がつかなかったのです。私が、あの晩の学生達は着物の色を見違えたと考えるのが無理でしょうか。彼等は何者かを見たかも知れません。併しその者は棒縞の着物なんか着ていなかった筈です。無論僕ではなかったのです。格子のすき間から、棒縞の浴衣を思付いた君の着眼は、却々面白いには面白いですが、あまりお誂向あつらえむきすぎるじゃありませんか。少くとも、そんな偶然の符合を信ずるよりは、君は、僕の潔白を信じて呉れる訳には行かぬでしょうか。さて最後に、蕎麦屋便所を借りた男のことですがね。この点は僕も君と同じ考だったのです。どうも、あの旭屋の外に犯人通路はないと思ったのですよ。で僕もあすこへ行って調べて見ましたが、その結果は、残念ながら、君と正反対結論に達したのです。実際は便所を借りた男なんてなかったのですよ」

 読者も已すでに気づかれたであろうが、明智はこうして、証人申立て否定し、犯人指紋否定し、犯人通路をさえ否定して、自分無罪証拠立てようとしているが、併しそれは同時に、犯罪のもの否定することになりはしないか。私は彼が何を考えているのか少しも分らなかった。

「で、君は犯人の見当がついているのですか」

「ついていますよ」彼は頭をモジャモジャやりながら答えた。「僕のやり方は、君とは少し違うのです。物質的な証拠なんてものは、解釈の仕方でどうでもなるものですよ。一番いい探偵法は、心理的に人の心の奥底を見抜

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