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2024-09-30

無性にジャンガレが食いたくなった。

山岡屋とともにずっと気になってはいるけれど、どちらも絶妙アクセスが悪い。車も乗らないし。

日常重力というものは中々強くて、行動圏内を逸脱するのにラーメン屋だけではちょっと弱い。そのためだけにわざわざ足を伸ばすのもなんだかさもしいお出かけに思える。

でも普段のおれの過ごし方も大概だ。

頭に浮かんだ単語自分でこねくり回す事もせず、SNS検索ボックスに放り込む。そこに出る他人がまとめた言葉に乗っかって、何かを考えたような気になる。もしかしたらコミュニケーションをした気になってるのかもしれない。何度も同じ言葉検索したりもする。

反復の日々の中で内容を変化させる刺激もなく、何度も同じ話を繰り返す老人と同じだ。

更新など来てないだろうと分かりながら、YoutubeTVerWeb漫画サイトをぐるぐるローテーションしたりもする。それにも飽きたら過去面白かった回を見たり。同じ回を何度も繰り返し見ていれば味もしなくなってくる。

それか、変わり映えしない手癖でギターを弾くか。頭の中で漂う音を取り出したいが、ろくに技術もない。そのためのセオリーを知ろうと知識検索まではするが、頭に入れようとはしない。開きまくったタブを閉じるのもなんだか惜しくて、ブラウザの隅にグループにまとめられたまま。埃でも積もれば少しはやる気にもなったのかもしれない。

こんな過ごし方なら出かけた方が少しはマシかもしれない。

週末、ジャンガレへ向かう決意をした。

山岡もついでに行きたいが、微妙場所がズレている。まあ折角出かけるのだから両方回ってやろう。

と思っていたが、ベッドでダラダラ過ごしていたら出発時間がズルズル延びていく。

結局山岡家は諦め、比較アクセスのマシなジャンガ新所沢店を目指す。

縦の移動を滅多にしないので気付かないが、埼玉は意外と近い。国分寺から西武に乗り換えればすぐだ。

近場でも県を跨げばなんだか旅行気分になる。それが移動の楽しさでもあり、億劫さを生じてもいる。

国分寺線は車内に電子表示がないらしい。イヤホンつけてスマホ凝視している現代の陰気人間に対して実に優しくない。Yahoo路線googleマップ現在地を神経質に確認しつつ、新所沢駅へと降り立つ。

西友と一体化した駅のロータリーは、郊外平均の生活感漂う趣。決して高円寺やそこらの「生活感」ではない。

都心に住んでる者には田舎郊外に住む者には日常光景ガチ田舎に住む者には割と都会。寂れはせずとも活気もない風景は決して気分の上がるものではない。

ジャンガレを目指し脇の通りに出ると飲み屋が並ぶ。町の息づきを隠しやがって、と思うのも束の間、スタスタ歩いているとそれも一瞬で過ぎ去り国道沿いへと放り出される。歩道車道曖昧さに少し田舎さを感じる。いやむしろ駅に近いからか。

コンビニファミレスか、塾やら車屋やらブックオフやらが点在する、ネットバカにされがちなあの光景

中高生の頃もほっつき回れる範囲は「コレ」か住宅外の二択だった。

晩飯までの時間制限はそのまま距離制限になる。電車あっちこっち行くような金もない。楽しげな景色は全て画面の向こう側だったな。せめて河川敷でもあれば良かったのだけど。

歩行者マイノリティのそういう道を歩く度、当時の事を思い出す。目に入る情報が少ないと意識自分の内に向きがちなのかもしれない。今も昔も。

ジャンガレは駅から離れるとすぐに見つかった。

小綺麗で小さめの店内にもう一軒ラーメンの入った、二店舗だけのフードコート形式

卵なしまそば(790JPY)の食券を購入し、受け渡し口へ。

トッピングを聞かれ、慣れた風にニンニクWとだけ。

店員のおばちゃんの声色と表情が「それだけでええんか……?」的な雰囲気を漂わせる。

別にいいだろ。おれは口の中の味が少ない方が好きなんだよ。

何やらメニュー表の写真を指差しながら説明しているが、ここで掌を返せば自分が不慣れのようではないか。実際不慣れなのだから何ら恥じることはないのだが、意地になってロクに確認もせず「それで大丈夫です」で通す。

そこまで言うからにはよほど質素な素ラーメンが供されるのではないかと若干怯えつつ、10秒程度の駆け引きを済ませる。フードコート特有のブーブー鳴るアレを渡され、テーブル席へ陣取る。

すぐさま脳内自分反省回を開く。おれのトッピングは変だったのだろうか。

数m先のメニュー表を確認することなく、インターネット無料トッピング情報を探る。

ニンニク。入れた。

エビマヨチーズ。いらん。味がゴチャゴチャする。

ベビースター。いらん。カリッとしたもんをわざわざふやかすのは嫌いだ。

辛味。まあ初回だしいらんだろう。

あ、アブラを入れ忘れてた……

まあ致命的なミスはなかろう。

スマホを置き店内を改めて見渡すと、数割の埋まり具合といったところ。

若者連れ、ご婦人ペアソロ中年男性

二郎(系)特有の窮屈で急かされてるような雰囲気はない。もう一軒普通(?)のラーメン屋も入ってるしな。

これを求めてたんだよ。家で手間をかけることもなくゆったり食える。

二郎は好きだけどあのガツガツした空気は嫌いだ。早食い美徳とも思わない。回転率とか店の都合だし 。

ナイトホークスとまでは言わないが、郊外の週末夕方の気怠い空気が心地よい。

地元の店といった趣はむしろアウェイ感すら抱かせるほどだ。

時間がゆったりと流れるような感覚。でも給水器の水の出がやたら遅かったのは多分気のせいではない。

呼び出しのブザーが鳴る。

ネット確認して尚も素ラーメンが出てくるのを若干恐れつつ、受け取りへ。

なんだ、ちゃん二郎系の姿をしてるじゃないか

受け取り口脇で紙エプロンが目につく。周りに目を遣ると着けてる奴はいない。こういう時、なんかお上ぶってるみたいで使うのが恥ずかしい。だが、週末のお出かけだしと着てきたお気に入りの白シャツは守りたい。

と悩んでいると、店員から「よければ紙エプロンどうぞ」の声が。渡りに船。まあ、勧められたなら使っといてやるか。

席へ戻る。卓上のカエシを垂らし、ヤサイを除去するように喰らう。コショウをドバドバ振り撒いてブタを喰らう。ニンニクをかき混ぜて麺を喰らう。

うまい。濃くてうまい。味がしてうまい

他の二郎系と何が違うのかはよく分からんけど、かねてから実行しかねていた欲求をきちんと消化し、しかも美味いのだ。何の不満があろうか。

と、汁がシャツの裾に飛ぶ。ちょうど紙ナプキン範囲外へ。

一気に萎える。

コップの水を紙ナプキンに浸して拭うが、薄まりもしない。

シミ抜きめんどくせえな。忘れないようアラームをつけ、自分で抱えてると気の滅入る記憶を外部委託する。

最後の一啜りを慎重に済ませ、退店。

まだ7時頃だかすっかり日も暮れた。もう夏も終わりか。

道路沿いで光り輝く塾の中でガキ共が勉強してやがる。こいつらは幸せなんだろうか。幸せになれるんだろうか。まあおれの知ったことではない。

完全に一服の口になってきたので、googleマップ喫煙所を探す。駅前タバコ屋があるらしい。

喫煙所のある街は良い所だ。目に楽しい街は傾向的に大体パブリック喫煙所が設置されている。寛容さとか、そういう抽象的な理屈じゃなく。

プライベートサービスの灰皿があるだけとなると、ギリギリ及第点といったところか。まあそれもすぐ消えゆくのかもしれない。

タバコ屋へに辿り着くと、分煙へったくれもなく灰皿だけが置かれたストロングスタイル

くどいラーメン後の一服は実にうまい。肉体作業でもした後ならさぞ染み渡るんだろうな。まあそんなんしなとも十分満足だ。さて帰るか。

駅でオシッコしようとしたら、トイレは仮設らしい。小×2と大×1の窮屈なボックスが3つ並ぶだけ。駅の規模の割に小さい。ええんかこれで。

スッキリした所で、ガラガラ新宿行きへドカッと座り込む。

このまま新宿まで行ってしまおうか。映画でも観て、バスタ高島屋でボーッと夜景でも眺めたら締まりのある週末だ。

乗り換えるまでの数駅分の猶予で、まあ今日はもういいかなと思った。

車窓の向こうは晩夏か初秋の暗闇。団地とタワマンの灯りだけがかぶ

家までの帰り道、せめてもの抵抗ゲーセン寄ってった。

なんというか、西武線に揺られ所沢に降り立ちジャンガレを啜るという全ての体験所沢感、というか郊外感があったな。非日常にすら感じるほどの、絵に描いたような日常。それに抗うつもりでゲーセン行ったのがむしろ更にそれを強める。

これをいつもの週末にしたくはないなって思いと、そうなりそうな予感があった。

帰ってフロがてらシャツのシミをシコシコ落とす。かったるい。汚れてもいいTシャツで近所をうろつくばかりの日々はもうすぐそこまで来てるのかもしれない。

後日山岡家も行った。

瑞穂店。どこだよマジで

最寄りは箱根ヶ崎かい温泉街パチモンみたいな名前しといて、実態八高線田舎駅。ドアの開閉はボタン式。狛犬ポジションの罪は重い。

駅前ロータリーコンビニけが目を引く。

国道沿いの道は片側二車線で、より歩行者の疎外感が強い。リサイクルショップの掲げる「作業靴買い取ります」の文言に色々な想像を浮かべる。

所沢って結構マシだったのかも。

15分ほど歩き山岡家に着く。駐車場はかなり埋まってる。思ってたほど臭くねえ。

醤油大盛り

店内は金髪ツーブロの兄ちゃん家族連れ。一人者にテーブル席は許されず、肩身の狭いカウンターへ。

しばし待たされ着丼。

啜る。なんなシメ雑炊出汁みてえな味がする。気がする。分からん。濃くてうまい

ニンニクコショウをドバドバ入れると、叩かれがちな壱系とあんまり変わらん気がする。まあ美味いのでいい。

帰りに寄る場所もなく、来た道をそっくりそのまま辿る。

おれの人生から日常はどんどん失われて、着実に「これ」へと染まりつつあるのかもしれない。

2ch脳じみた考えもとっくに薄れてきて、そういう日常バカにする気もあんまりなくなってきた。自分楽しいか、満足してるか、納得してるか。それが全てなんだし。

大して違いが分からなくたって、美味いと思えるものが食えたらいい。

別に美術館図書館デパートも行かない。

から出なくたってネットに色んなものが転がってる。

でも楽しい景色はこの目で見たいし、自分の足で踏みしめたいんですよぇ。

2024-09-23

都心ドーナツ化していく

今まで通勤通学遊びで数十分かけて都心に集まっていた人々は新しい生活様式を覚えて少しずつ変容していく

家で働けるなら買い物も手近で済ませたいのが人の性、ベッドタウンにほど近いが車は使わずに行ける駅前商業施設既存のものからリプレイスされていくだろう

具体的には大きい本屋駅前商業施設に集約され、都心にはむしろなくなる

ハッキリ現れてくるのが本屋というだけであってハイブランドになりきれないアパレルも同じ道をたどるだろう、例えばGAPとかユナイテッドアローズとか

家電量販店都心に集まる意義は薄れていくだろう、インバウンド需要などのニーズは不変ではない

都心に強い大手家電量販店郊外に出店するのは売上ではなく収益のためである


こうした駅前商業施設を中心に置くサテライト都心関東広域数か所に集約され、住民の取り合いの競争がより高まる

大宮駅前みたいなのはまあ別格として、そこからワンランク落ちるところの駅前都市平均レベルがぐーっと上がる感じだと思ってほしい

私が想定しているのは明日大型商業施設オープンする所沢駅前で、都心には数十分かかるが買い物にはその半分もかからないようなエリアで、このあたりには新所沢駅パルコ小手指駅には大型の西友小手指店があり意味もなく分散されていたがともに閉店し、これが交通要衝である所沢駅に集約されたわけだ

意味のない分散地域の発展に貢献してきたが成熟したり役割が変わった現今の環境には非効率な移動を強いられ適さな

これが買い物に行くなら一箇所に行けばいいとなるわけでみんながハッピーになれる上に秩父川越、何なら東京都でも清瀬東村山あたりからなら都心に行くより安くて速い


今後は鉄道各社がこうしたサテライト都心を周辺自治体連携して強力に推進していく

コロナ渦で鉄道会社は鉄道収益だけでは危ういことを実感しただろう、さら人口減少が重なるために都心ですら営業係数の悪化は避けられない

省人化は人の集まる都心例外ではない、ワンマン運転では飽き足らず、自動運転によるゼロマン運転現実味を帯びてきている

もちろん現段階では整った状況(東北新幹線を想定している)でのみ成立するものだがこれをテストケースとして都心鉄道全てを自動運転化するのは既定路線だろう(私が死んでるくらいには先の話として)


結局何が言いたいかというと、鉄道各社の利益追求姿勢とそれに賛同する企業の思惑により都心利便性関東広域に分散化されるということだ

これはいいことしかない、東京一極集中是正される

通勤ラッシュも、都心の溢れんばかりの人の波も、その多くは東京都心に籍を置かない浮動人口の与える影響が大きいもの

サテライト都心が便利になればなるほど、都心差別化してより高い山を築くしかない

背伸びして都心に居座ってた企業も無理してオフィスを構える必要がなくなる

これは格差拡大の齎したメリットひとつです

よかったですね

2024-02-29

昨今の大規模商業施設の閉店祭りメモ

今日2023年2月29日、に埼玉県新所沢駅前にある「パルコ」が閉店するとのことで行ってきた。2023年1月31日渋谷の「東急本店」の閉店、2023年2月28日千葉県津田沼駅前にある「パルコ」の閉店以来。来月の2024年3月31日には東京都八王子駅前の「K8」の閉店、2024年9月津田沼駅前「イトヨーカドー」の閉店にも行く予定だが、何となく有名な大規模商業施設の閉店が多い気もするので、一旦感じたことのメモ:

・ひとまず新所沢津田沼も「道路死ぬほど狭い」。本当に車に轢かれそうなぐらい狭い。土地価格が安いのになぜ?? 踏切も多い!

・戸建て住宅地基本的に雑な区画で、何と言うか新しく住みたい感じは生まれない。ババ抜きのババ感が少しある。

新所沢に行くまでのガラ空きの西武線優先席に座っていたら、眼の前の優先席に座っていた高齢男性結構睨んできた。気のせいかもしれないが、市立小中学校エアコン問題みたいのが未だにある気はした。所沢から新宿方面に向かう電車と何か雰囲気が違った。

新所沢駅周辺は思っていたよりも子供ママチャリが多い。

郊外系の「パルコ」が都心の消費文化を輸入する設定は当時は面白かったのかもしれない。「映画館」「文化施設」等も組み合わせるのも良いが、今となってはその辺のイオンの水準にも達していない。テナント東京のその辺の駅前にある第三セクタービルの方が良い。

新所沢駅に関しては目の前にある謎の噴水広場再開発反対の(当時の)老人たちによって残されたらしいが、案外今後重要になるかも。

新所沢駅から2駅の所沢駅に関しては、駅前が思っていたよりも高層マンションが多く商業施設も多く人も多かった。

新所沢から所沢駅を散策すると郊外系の面白そうな文化微妙にあった。所沢市は自然豊富で、トトロのふるさと基金など自然を活かす運動も盛んであり、そうした意味では面白エリアになるかも。ただ、道路をどうにかしたほうが良い。。。

津田沼は、歴史面白いし、自然もあるが、今後の「再開発」でそれが活かされることは無いように感じる。新幕張にあるイオン劣化版みたいな商業施設マンションがくっついたら成功なのだろう。

・どの閉店祭りでも「私の青春はここで消費しました」みたいな寄せ書きがあるが、何となく虚しい。消費でしか自己表現手段を持たない人たち、という感じ。新所沢建物に関しては残しても良い気もする。ここを拠点にするオフィスがあっても面白い。ただ、全体的に周辺が停滞している印象なので、世代交代が無いと思い切った新しいことは出来ないかも。

・消費で街を作っていく手段も良いが、次の世代に受け入れられないと一気に街が暗くなる。新所沢津田沼も次の世代意識した公共財の創出があまりされてこなかったように思える(新所沢体育館はカッコよかった)。

新所沢体育館近くの膨大な米軍施設返還?されたら、どうするのだろう。あの辺の道路所沢にしてはとても良かったがw

2013-07-03

電車女性優先車両の隣の車両について

女性優先車両についてはいろいろな意見あるかもしれないが、女性優先車両の隣の車両に乗る女の人が理解できない。

朝の西武新宿線上り新所沢駅、先頭車両女性優先、新宿で降りる人はなるべく先頭の方の車両に座りたい、

女性優先車両が余裕で座れる、隣の車両(2両目)は空いている席がほぼ無いような状況。

毎朝の事なんでこの疑問に答えが欲しい。

なんかポリシーでもあるの?

ホームに並んでいるときから席の争奪戦は始まっている。

その戦い参戦しないでほしい。

座れる女性優先車両がすぐ隣にあるんだから、そっちに頼むから乗ってくれ。

 
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