はてなキーワード: ヒューマンとは
学生っぽくていいですね。当方男だけど、メーカーとITの現場を見ている経験からもコメントしとく。
取り敢えず院出るまで待つのがおすすめ。工学系大学院はそれ自体がエンジニア業務のインターンシップであるため、エンジニアの適性を判断するのに有効だから。本当の進路はそこから考えても遅くはない。
20代の数年は問題にならないから。今、各企業はプロパーとしてやっていける優秀な学生の不足に直面しているため、20代を丁寧に扱うようになった。第二新卒などのやり直しにも寛容なのがその証拠。信じられないなら色々ネットを漁ってみましょう。
大企業のお仕事は、大学院ほどのスピード感で進めないし、分業制。人の成長スピードもまったり(ただし、蓄積で力をつける)。
なので、1年や2年でどうこうとはならないんですよ。逆にいうと、1年や2年では上に行けない。原則長期戦。
絶対に大企業の方が良い。今は学生が考える以上に男女平等に厳しく、女だからとか子供作ったからとか、こんな言葉を不用意に言ったら懲戒処分も普通にありうる。この辺のハラスメント管理については、たぶん学生が考える10倍くらい厳しい。
大企業の技術系、特に研究よりの方が色々男女差を意識しなくて済むと思う。男のエリート系の院卒は割と早く結婚相手を見つけるし、今はその流れが加速している(この人の彼氏のように)。という事情で、一般論としては男のエリート技術者は女にガツガツする率は低い。
あと、技術系は身分制があることも知っておきたい。超大企業の内勤系技術系プロパー(研究職とか先進開発職とか)はピラミッドの頂点なので、色々大切にされるし、理不尽なことも少ない。まあまあハードだけど、旧帝院卒カード使ってでも行く価値はある。
逆にいうと文系寄り、営業寄りの方が女性にガンガン来るし、中小になると未婚率が上がって変な人も増えるし、仕事のレベルも低くなりがち。独立なんかしたら、もっともっと自分の想定外の人間と付き合う必要がある。
大企業の方が分業制がきちんとしているので育児との両立は一般にやりやすいし、理解がある。子育てはヒューマンマネジメントとタスクマネジメントの訓練の側面があるので、マネジメント職との相性はそこまで悪くない。子育てのコミットメントを高めたければ仕事の優先順位を下げる必要があるのは当然のことだが、その判断はつまりマネジメントそのもの。
居住地が首都圏で無い可能性が結構ある。地方に拠点を構える企業が多いためだ。これは全国転換のある文系就職でも同じだが、かなり考慮が必要。今の彼氏と同じところに住めなければ結婚、子育てが難しくなる。旦那の転勤や海外駐在についていくか、といった判断も発生する(逆もある)。この点についてはコントロールできないことも多いが時間をかけて考えたい。
崩壊学園や崩壊3rdくらいまでは、萌え萌え的な平成の日本の萌えカルチャーを強く意識した作風でありつつ、崩壊現象に侵食される世界で抗う少女というシリアス混じりのアツい少年漫画的な展開をベースにしてる。SF的な背景は作り込まれてはいるけどカラーとして強く出てるわけじゃなく、アクセントとかテイストの域に収まってる。ただ、収まってるがゆえに詳細な背景が何年も伏せられていて「そういうことか!」となるまで時間がかかりすぎるから、これも運営型ゲームとして興味を持続させるためのやり方ではあるんだけどもどかしくはあるな。
原神はファンタジーで、スターレイルはスペースオペラで、どちらもSFというかオーバーテクノロジー的な要素はあるけれどもスパイスにすぎず、前2作の少年漫画的ノリよりは洗練された、穏やかでじんわり・しんみり来るヒューマンドラマを主体としてる感じになってるな。萌え萌え感も特に全面には押し出してなくて、デザインをよく見るとフェチを感じるけれども、露骨さはなくて令和のオタクカルチャーらしくこれも洗練されてる。萌え的なものも摂取できるけれど、それを主眼として飛びつくもんではないのよ。グラブルみたいな感じと言えば近いかもしれない。
で、ゲームという媒体で得られるナラティブというのは、例えどんなすぐれたSF小説と比べたとしても、やっぱり別モンなのよ。
ホヨバースのゲームはそれを特に理解していて、ゲーム内だけでなく動画や音楽や催しとあらゆる表現を使って多角的に作品観を彫り上げていく技法に長けているし、作品間の特に明示するわけではない些細なシンクロニシティみたいなものが大から小まで散りばめられてる。そういうところを汲み取れるくらいになると、小説やら萌えゲーやらが比較対象にならないことが理解できると思う。
ただ、「落ち着いてやれば出来る」と言われた事がいまだにもやっとしている
勿論図星なところもある
謝罪はまず先にした
ただ、この話の総括が「確認の確認をしよう」とか「注意して確認しよう」とか努力で解決する方向だった
現時点で資料や報告手順が冗長なのに更に複雑になるし、確認もアナログだから手数も増える一方
余計面倒になってイライラするだけ
仕組みの部分を簡略化したり、機械的に結果を出せるようにして心労を減らせばイライラしなくて済むのにと思ってしまい少し素直に聞けなかった
結局「ヒューマンエラーは起こるので根本的な対策は必要ですよ」って色々言ってしまった。
反省会の後に、自分がミスしたのに言い訳がましいなとか、出過ぎた真似だったかなとか色々考えてしまった
今日はもう寝て頭を冷やした方がいいな…
流石にアカン。
何がやりたいのか行方不明過ぎる。
この程度の誤字脱字に気づかれない程度には読み込まれてない。
もしくは凄いギリギリの外道入稿かましてる可能性もあるけど、書き込みされまくってるのを考えるとセリフの確認する余裕は十分にある。
それがちゃんとなされてないってことは職場全体のモチベがかなり落ちてる。
一見するとバトル漫画っていう路線があるように見えて、バトルをロクに描写しないでフラフラしまくってるのがかなりよくない。
全体的に作りが雑なんだよね。
たとえばバトルはほぼテラフォーマーズやってるはずなんだけど、バトルIQが低すぎる。
「イヌは嗅覚が凄いので、相手の動きが分かる!凄い!」じゃねえよ。
もうちょいなんとかならんのか?
たとえばキリングバイツなんかは「イヌは嗅覚でコミュニケーションを取る……だが狼はそれを逆手に取って嘘の匂いを出す!」みたいな形で工夫するぞ。
①突然謎の現象が発生する
↓
②読者が「え?何が起きたの!?」と混乱する
↓
③そこでテラフォーマーズ構文
↓
④さっきまでの現象の続きや二撃目が行われる
↓
⑤解説補正で能力が強化されるが……それでも勝てるかどうかは分からない……
これがテラフォの基本骨子。
「能力に解説が入る」=「活躍する」までが決まった路線だけど、じゃあそれで勝てるのか生き残るかは分からないのが面白いわけ。
↓
↓
↓
うーんこの薄さよ。
つうかね、ジャンケン要素が全く無いのはやっぱダメだと思うんだよね。
最強の矛VS最強の盾 炎VS氷 みたいな対立要素がないと盛り上がらないわけよ能力物は。
その中で「これはグーvsパーみたいなものだから勝ちました」とか「圧倒的なチョキがグーを破壊しました」とかのハッタリを効かせないと。
この漫画ってバトル描写がすごい雑っていうかさ、なんか凄い技ドーンはい終わりーで全部済ませててそれじゃ盛り上がらんよなあと。
たとえば北斗の拳みたいにバトル以外の部分が世紀末過ぎてクッソ面白いとかだったらただ仕上げをするだけのバトルがあってもいいと思うんよ。
でもこの漫画って今のところ特に面白いと言える部分がないじゃん?
謎が謎を呼ぶぜ~~~で作者だけが盛り上がっている所を画力とバトルっていう餌で読者をなんとか引き止めてる状態じゃん?
まあぶっちゃけね、バトル以外の要素で魅せられた方が他と差別化出来ていいと思う。
だからさ、早くやってくれない?
ぶっちゃけて言うとさ、全然面白くないバトルをバトル漫画の天下一武道会たる少年ジャンプでやられても見てて惨めになるだけなんだよね。
ラブコメやヒューマンドラマでやってる漫画だって載ってることから分かるように、ちゃんと面白ければ何やってもいいわけよ。
とりあえずバトルやっておけばいいんでしょみたいな態度でジャンプに載せてたらすぐに打ち切られるよ?
自分は2年近く髪も切れておらず髪が胸の長さまで伸びて 無精髭も酷いほどの姿の引きこもりだが、6日ぶりにシャワーで髪や体を4時間近く洗って、17:45までに近場の接種予約した病院へ行ったら、受付の人から3回目の接種券が必要である事を知った。接種券も持って必要な持ち物は用意してきたはずなのに。
自分の持ってる接種券は1~3回分使える物であると自分はてっきり思い込んでいて、2回目分までである事に受付の人に指摘されて初めて気付いたのだった。
受付の人から「3回目の接種券は本来郵送されている」と言われたが 身に覚えがなく、今日までに家族からそれが届いていた事をについて何も言われなかったり目立つ所に置かれてなかった。(郵便受けを管理しているのは家族なので3回目の接種券が家への郵便物に混じっていたかどうかも自分は知らない。日常で喋らないし顔も合わせていないぐらい家族と自分は不仲であるし。)
それから、「一旦家に戻って接種券を探して来ます」とも受付の人に言えず、「待たせると迷惑になるだろう」とか世間体な漠然とした圧に負けて、なぜかもう折れて接種を諦めてしまって帰った。(その病院は18時半に閉店だったので諦めなかったらギリギリ接種できていた可能性はあった。しかし一時帰宅後に家のリビングで接種券を探すとなると家族から色々思われたくない事にも負けた。)
(話は変わるが 自分は10日前に、2回目までの接種券に載ってた予約番号で「3回目以降WEB予約のページ」でログインしていて接種予約してたが 今になって思えば本来は、3回目の接種券に載っている予約番号で「3回目以降WEB予約のページ」でログインできないとおかしくないか? と思ってしまった。ある意味バグじゃないだろうか?
もし2回目の予約番号で 3回目以降WEB予約のページをログインできなかったら、今日のようなヒューマンエラーに事前に気付く最後の砦だったのではないかと 今日の事のような失敗は防げたのではないかと 思ってしまった。はあ。)
ワクチン接種とかコロナウイルス感染とかどうでも良くなった。ましてや自分の人生も。
(ちなみに、最後に2回目を接種したのは2年前ぶり。高校中退からずっと10年以上ひきこもり。)
もう自分の予約番号と生年月日ここに晒そうかな。
むかしむかし、ある所におじいさんと70歳の妙齢の女性がいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、70歳の妙齢の女性は川で洗濯をすることになっていましたが、女性に家事を押し付けるような前時代的行為はジェンダー平等に反するので、おじいさんは山で芝刈りを行った後に川で洗濯を行い、70歳の妙齢の女性は家でせんべいを食べていました。
おじいさんが芝を背負ったまま川で洗濯をしていると、大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきます。
その桃を家に持ち帰り、おじいさんが包丁で割ると、中から元気な生物学的男性が出てきました。
おじいさんはそれに「桃太郎」と名付けようとしましたが、70歳の妙齢の女性はジェンダー平等の観点から「桃ヒューマン」と訂正しました。
また、女性に育児を押し付ける行為はジェンダー平等の理念に反する、と70歳の妙齢の女性が指摘したため、おじいさんが全面的に桃ヒューマンを育てることとなり、桃ヒューマンはすくすくと育ちました。
桃ヒューマンはその恩に感激し、「僕はおじいさんのために、悪い鬼を退治してきます」と述べましたが、女性の活躍と貢献を無視することは深刻なジェンダーバイアスであり女性差別であると70歳の妙齢の女性が激怒しながら指摘したため、桃ヒューマンは「僕はおじいさんと一人の自立した女性のために鬼を退治してきます」と発言を訂正し、地面に膝をついて不適切な表現を謝罪することになりました。
その後、桃ヒューマンは3匹の動物と、男女比を均等にするために4名の女性を引き連れて鬼を倒し、金銀財宝を手に入れます。
実際に鬼と戦ったのは桃太郎と3匹の動物ですが、ジェンダー学者による分析ではその評価はジェンダーバイアスによるものであり、本当は全員の手柄であり、むしろ女性の貢献の方が大きいということが世間の定説になっています。
故郷に帰った桃ヒューマンは「おじいさんにこの財宝を差し上げます」と深刻な女性差別的な意見を主張しましたが、ジェンダー平等の観点から70歳の妙齢の女性と4名の女性が数時間に渡って抗議したため、おじいさんと女性たちの間で、均等に1:5で財宝を分けることとなりました。
VBA嫌いのExcel師(営業事務)なんだけど、その程度のことをVBAでやろうとするヤツを駆逐したい。
お前は営業や他のユーザーの理解度を自分レベルだと勘違いするのをやめるべき。
うちの会社はVLOOKUP(最近はINDEXとMATCH)組めるのが「Excelできる」と名乗っていい最低限のラインで、営業と営業事務では名乗れないやつはほとんどいない。でもVBAは使える人は稀。
基本はその「難しくてもVLOOKUPの知識を駆使すればなんとかなるレベル」でExcelを組まないと破綻する。
うちの会社の一事業部は複数の会社に発注をしていて、そうすると会社ごとにデータを比較して見たいのに項目や項目順が違って簡単に比較できない、ということがよくある。
その場合マッピングと呼ばれるデータ項目の統一化が必要なんだけど、会社によって合算したいデータがそれぞれ別の方法でしか取れないとか、合算値に余計なデータが入ってるからrawデータ取ってきて件数はレコード数でカウントしないといけないとか、まぁ色々出てくる。
全取引に対してのデフォルト対応としての統一マッピングはしてるけど、そういうのはVBAでやらずにSaaS使ってるし、ものによって重視する値が変わるので例外が2割くらいある。うちの会社はその辺りの裁量が営業に認められているので例外も多め(なおオンリーワンになりたいためだけに特殊対応した奴は一人を除いて矯正or自滅済)
そういう融通をきかせるのにExcelの計算シートでマッピングするのは絶対。
あとVBAだと営業側が「どういう計算をしてるのか」とか「正しい数値が出てるのか」が確認できない。
っていうのは例えば100円3件と150円2件の仕入れにうちの取り分2割乗せて720円として見せたかったのに、『=100*3+150*2*1.2』って数式書いたせいで660円になっとるやんみたいな。こんなんよくある眠い時のヒューマンエラーで、VBA書く人ならやらかさない、なんてことは絶対ない。
しかも営業がこういうのの修正とか提案用にちょいちょいと列増やして数式入れようとしても「マクロ壊れるからやめて」とか言われる。営業が自分で調整可能なら1時間以内でできるものでも、VBA書いた人に依頼しなきゃいけないんだと、書いた人の通常業務との兼ね合いで1週間待たされたりする。
営業に金稼がせるためには営業の利便性と裁量は必須で、Excel利用者に裁量権が認められてないVBAのツールなんか全体最適化されてないクソ。
※なお裁量大きいからってあんまり好き勝手するとやらかした時に他の助けも得られず(やれることに限界がある)自滅ルート
自分も軽くVBA習得してるんだけど、フォルダ内のデータ一括読み込みとシートの分割統合の関数代わりにしか使ってない。しかもただの効率化なのでVBAが死んだところで手作業に戻せる範囲。
他人が保守できるように作るのならVBAなんか入れるべきではないし、VBA入れないなら計算シートは必須。あと計算周りを大掛かりにやるならSaaS入れてDX検討すべき。
四章 40万()のアクセサリー
「無いわね〜」
「何かなくしたんですか?」
「アクセサリーが入った袋がないのよ」
昨日はあったはずのアクセサリー類がまとめて見つからないのだという。身なりにこだわる祖母だ。アクセサリーもこの服にこれを!というものをあのギチギチのスーツケースに詰め込んできたらしい。
「あら、どうしようかしら〜……40万くらいするんだけど……」
パタパタと探してる最中の爆弾発言に思わず固まった。なんだって?
「あれ全部で40万くらいするはずなのよ!だから困るわ……💦💦」
困るって、そういう問題ではないだろう。祖母がそういうちょっとお高めのものを好む人物ということは知っていたが、具体的な値段とかは初めて聞いた。というか、なぜ旅行にそんなに値の張るものを持ってきているの?そんで、なんでそんなのを無くす?
「どうしようかしら!どこかで盗られたのかも……」
探しているところを見ていたが、ギチギチのスーツケースを撫でるように探すだけで「無いわ…」と言っているがまずその布しか入ってないスーツケースを全てひっくり返す方が先だろう。
でもこれは今の私だから言えることであって、当時その場にいた私はそれなりに焦っていた。ちょうど母方の祖父がインドで30万円をすられた話を聞いていたから、もしかしたら…の気持ちがぬぐえなかったのだ。
うちの親戚たちはなぜ旅行に行くのに数十万を迂闊に持ち運ぶのだろう。成金なの?それともマヌケ?まぁ、もうじいさんは死んでるから知りようもないが。かなしいかな、私たちはしっかり両方の間抜けの血を引いている。せめて他人に余計な迷惑をかけずに生きましょう。
とりあえず添乗員さんに知らせるとすごい必死で前日止まった宿に連絡してくれた。申し訳ない。
そんでもってその伝え方がまぁ"繁子(祖母)節"だったから聞いてもらおう。
「添乗員さん、あのね、全部で40万のアクセサリーの入った袋が無いのよ…」
「えぇ!」
「もしかしたら昨日の宿に置いてきちゃったのかもしれないから連絡してくれない?40万くらいのアクセサリーが入った黒い袋ね、盗られたのかもしれないわ…」
「わ…かりました。すぐに連絡致します。」
これを早口でまくし立てる。ポイントなのが、「40万」という金額を連呼すること。その単語いる?
可哀想な添乗員さんはすぐに宿を始めとする各所に連絡してくれた。
その間祖母は迷惑をかけたなんてさらさら思っておらず、わりと旅行を楽しんでいた。さらには昼食の席で一緒になったご婦人方に「40万くらいのアクセサリー類が無くなったのよ〜」と話していた。ご婦人方は心配してくれたが、傍から聞くと困りに見せかけた金持ち自慢にしか聞こえない。
さらに添乗員は休憩時間に入った時に「すみません、もうクリーニングが入っていて、そういった届けは無いようです…」と報告してくれた。ぜんっぜん悪くないのに「申し訳ございません」と述べる添乗員さんが哀れで祖母が迷惑をかけていたたまれなかった。
当の本人は「あら…。じゃあどうしようかしら…」と不安げな表情を浮かべたが、盗られた(仮定)ことには微塵の疑いもなく、金のイヤリングだのバカでかいカメオだの、アクセサリー類がどんなものだったかを説明していた。それを聞いてさらに添乗員さんの顔がますます曇る。そりゃ、自分が引率した客がすられたなんて良い話じゃないだろう。しかも祖母いわくかなりの高額商品。あるのかは知らないが保険とかそういう手続きだってある。添乗員さんの皮膚の見える頭頂部はこの心労で抜け毛が増えるんじゃなかろうか。
なんだってそんな高いもんを持ってきたんだ。見栄です。って、理由があまりにもしょうもないでしょ。
結局見つかりそうもないままホテルへ。荷解きをしている時祖母が声を上げた
「あ!あったわ!」
例のアクセサリーが見つかった。スーツケースのポケット部分に入っていたらしい。真っ先に探すべきところでは?そして、
「なんだ、こんなとこにあったのね。」
と一言。こういう時、普通の人ならば「よかった…」とか、「心配かけちゃったわね…」とかの反応をすると思うが、そこは祖母。他人に迷惑をかけたという発想がない。一日がかりで何人も余計な心配をかけたことに対する謝意とか、そういったことはこの人の頭には存在しないのだ。それに気づいて力が抜ける。
添乗員さんと昼のご婦人方はに無事見つかったことを伝えたが、その時も"繁子節"は圧倒的だった。以下はご婦人方に知らせた時の祖母だ。
「ほら、見てぇ〜!見つかったのよ〜!」
と言いながら早速見つかったブローチを胸元に付けたのを見せつけに行った。昼間に散々「盗まれたかも」とか言って心配してもらってた相手にできることじゃない。呆れを通り越して面の皮の厚さに天晴れだわ。その精神力があれば怖いものなんかないだろう。
こうして、40万アクセサリー紛失事件は添乗員さんに余計な苦労をかけただけで幕を閉じた。
余談だが、この話はリアルタイムでLINEで共有していたのだが、帰国してから父が「ほら見てぇ〜!」と言いながら胸元を指さすモノマネをしばしばやるようになった。こうしてネタにしてはいるが、もし、当時同行していたのが父だったら海外で最悪の親子喧嘩をして帰ってきていたと思う。
閑話・ボッティチェリに敬意を示して。
さて、前回無くしたアクセサリーが無事見つかったが、次の日はフィレンツェにあるウフィツィ美術館に向かう。ボッティチェリの「春」「ヴィーナス誕生」等某ゼリヤ店内で必ずと言っていいほど飾られている有名すぎる絵が見どころだ。
正直ヨーロッパのツアーだと1週間とかでいくつもの美術館を巡るから作品ひとつひとつの貴重さとかよりも人でごった返す中、はぐれないよう頑張ってついて行きーの作品チラ見して説明聞きーの写真撮りーのの繰り返しで鑑賞する風情もへったくれもあるもんじゃなかったけど、そんなもんなのか。
ツアー自体の目玉でもあるこの日、祖母は特にオシャレをして臨んだ。あのギッチギチのスーツケースからこの日に着る服を決めていたのだと思われる。毎日服を変えていた祖母のファッションショーを写真で残しておけばよかった。当時はそんな余裕もなかったが。
その日のコーデの主役は胸元に付けられたバカデカカメオ。5~6cm程のブローチにしてはかなり大きなそれは真偽は知らないが祖母曰くかなり高級なものらしい。そう、前日無くしたと騒ぎを起こしたあれだ。
同じツアーの客にブローチ素敵ねと声をかけられ祖母の鼻は高々。
「えぇ、ボッティチェリに敬意を示してね。ほら、プリマヴェーラの柄なのよ」
添乗員さんにまで聞かれてもないこだわりを披露する祖母。ああもう、添乗員もちょっと引いてるじゃないか。他人のフリをさせてくれ
この話、何がすごいって、祖母は別に美術に特段関心がある人でもないということ。美術が好きでボッティチェリの実物を見れるのが嬉しい!という人ならばまぁ、「ボッティチェリに敬意を示して」なんて言っても許されるが祖母は絵画の前を結構素通りするような人だから、余計に「んなこと言う!?」という気持ちが大きい。普通に生きててそんなの言う様な人は叶姉妹くらいしか思いつかないのだけど、祖母は普通の一般人じゃん、ハイソぶってるん?恥じゃん、そんで身内じゃん。勘弁してくれ。
しかしボッティチェリの実物を間近見てもまぁサイゼで見たのも同じだなぁという感想になった自分ももしかしたら祖母と似たような感性を持っているのかもしれない。血の繋がりに震える。しょぼい感想しか言えなくて情けなくなるが、貴重なものを鑑賞したこと自体は間違いなく良い経験になったと思いたい。小学2年生並の感想ではあるけど。
5章 ナポリと靴
青の洞窟に行く日、ついに私は限界を迎え、その日の観光を全てブッチして一日ホテルに留まる権利を獲得した。そして、ここまでで祖母の性格をなんとなく知っているならばこの権利を得るまでにも戦いがあったことも想像に難くないだろう。
この作戦はまず第一に私とおばあちゃんとの別行動が肝だ。というか、そのためだけに私はわざわざ観光の目玉ともいえる青の洞窟をキャンセルしたのだ。
朝食の時間から勝負は始まった。朝食会場に着くと同時に添乗員に駆け込み
「スミマセン、チョットタイチョウガワルイノデ今日の観光はホテルデヤスマセテイタダキタイデス」
間髪入れず飛んできた祖母(謎自信杖無し)の攻撃に、勘弁してくれ!!!と叫びたくなる。若干叫びが漏れてたかもしれない。
「大丈夫です!なのでおばあちゃんはぜひ行ってきてください!!!!!貴重な体験ですし!!!!!!」
ビックリマークの数は必死さの証。ここで折れたら全部ムダ。白刃戦の火花が散った。
「でも…」
押し問答を何回か繰り返し、半ば無理矢理一人の休暇を勝ち取った。勝ちました。人生は強引さが必要な時もあって、それは今だった。朝から何をやっているんだろう。
部屋でのことは特に書くともないけど、FGOの夏イベをやっていたことと、わりと階数の高い部屋で窓がやたら汚かったことぐらい。
私が一人時間を無為なソシャゲに費やしている間に事件は起こった。祖母は、ウン年前、下手したら二桁年前に買った慣れない靴を引っ張り出してきていたのだった。ツアーについていけなくなったあたりから「靴が悪いのよね!前の奴だから!」と旅行初日から怪しい声を聞いていたその靴が遂にぶっ壊れたという。
身体能力をごまかすような靴への悪態を聞くたびに普通に靴は古いし本人の体力も身体能力も落ちてますよ、の言葉を喉元で押しとどめていた。あたりまえ体操過ぎる。
帰ってきた祖母の第一声は「この靴ナポリで買ったの!」だった。足元にはメタリックな輝きを放つパープルの靴が光る。まずなんで洞窟を見に行った人の足元が新しくなって帰ってきてんの?
肝心の洞窟はと言うと「ああ、綺麗だったわよ、うん。」とホントに行った???と思うようなうっすい反応。
その後ろを添乗員さんが「すごかったですよおばあ様。店内でたくさん試し履きをされていて」と伝えてくれた。
すごい、見てないのに光景が目に浮かぶ。添乗員さんにお世話を丸投げしたようなもんだ。心なしかげっそりして見えて申し訳なさが募る。ごめん、でも限界だったんだ。
当の本人はケロッとしておニューの靴にご満悦なようだ。きっと気に入るものが出てくるまで沢山試着したのだろうと想像して頭が痛くなる。添乗員さんの様子を見るに多分現地の店員さんにも日本語で「もっと𓏸𓏸なのはないの!?」とかなんとか言ってたんだろうなあと思う。言葉の通じない異国の地で謎に自信に満ち溢れてる(そのくせ心配性な)のはなぜなんだ。
こうして、ぶっ壊れたウン10年前の靴はろくに使われずに外国のホテルに捨てられて行き、おばあちゃんの足元は新しく"ナポリで買った靴"で飾られ、その後の旅路を共にすることとなった。
今回の教訓:靴は履きなれたもの履いて行こう。
間違っても大事にしまい込んだ靴を久々に出すもんじゃないよ、旅先でぶっ壊れるからね。
クレーム:クレーム (クレイム、英語: customer complaint, consumer complaint)は、サービスに対する苦情や改善要求、契約あるいは法律上の権利請求を指す和製英語。ーWikipediaより
クレームを入れたことはあるだろうか。私はない。大体の人もそこまでのことがなければクレームを入れることは無いと思う。サービス側が悪いこともあるが、客側がかなり無茶苦茶をいうことがある。無茶苦茶なクレームを入れる人のことをクレーマーと呼び、さらにサービスだけでなく個人的な怒りも乗せてくるような輩は一段昇格して「モンスタークレーマー」と呼ばれる。こうなってくると、もうヒューマンじゃありません。ホモ・サピエンスから新しい生き物への変身だ。
コールセンターのアルバイトで実際にクレームを受けたことがあるが、その時は相手の「だいたいお宅はさあ!」との発言に(本当にこんなことを言う人がいるんだ!)と感動したものだ。今まで私が見てきた創作内のクレーマーが言ってたことそのまんまの言葉を受け取って、おお!と今までの答え合わせができた気分だった。まぁ、バイトの内容的に相手の氏名住所生年月日職業家族構成家族の情報も全部知っているという圧倒的に有利な立場だったから慌てなかったというのもある。
さて、クレーマーの対処には同じ気持ちになって怒ると有効というのがある。自分より起こってる人を見て逆にクレーマー側が冷静になるとか、自分の怒りが認められたと思うことによって満足するらしい。