はてなキーワード: 赤道とは
配偶者と実母の不仲が不快のため、帰省が面倒なため、配偶者の実家近くに転居することにした。
相談したら、子に譲ろうと思い、保有していた土地に建てていいと、義父から言われた。
しかし、結果的に同じエリアの土地を買って建てたほうが総額は安く済んだ。家庭菜園としか使っていなかった更地に家を建てるのは面倒だ。
さて、本題。
その建設地と今の住まいと新居は、見つけた「ウェブ地図で緯度・経度を求める」によると、
「北緯○○度☆☆分△△秒東経○○度☆☆分△△秒」のうち、「東経○○度☆☆分」が一致してている。
Wikipediaによると、日本の経緯度原点による、経度1秒の長さは25.153129m。つまり25mプール1つ分ずれただけ。
つまりほぼ真北。こんな偶然があるのか? ちなみに緯度は21度違う。
道は直通ではないので、高速道路を使わないと2時間20分、高速道路をフルに利用すると1時間10分くらいかかる。
配偶者はよほどの用事がない限り、もう来ないと言っているが、北海道や東北あたりなら隣のエリア扱いとなる近さではないだろうか。
しかし、引越し業者も市役所の職員も、おおむね新居の住所が読めない。私も配偶者と知り合うまで、存在を知らなかった。
配偶者のほうがニュースをきっかけに割と早くから知っていたそうだ。
間に何市か挟んでいるとはいえ、真北(真南)だぞ。
きっと地元民の大半は、北のほうは、もはや人がほとんど住んでいない「山」だと認識しているのだろう。
同様に、転居先住人に、南のほうは海という認識があるのか疑問である。ちなみにずっと南下して赤道を超えるとニューギニア島になるようだ。
我が市とせいぜいその周辺、都心しか名前も知らない。興味も持たない。これが何の特色もない首都圏郊外の不人気都市の現状。
日本の主食である米であるが、ご存知のように(?)貿易の少ない作物である。
米の生産量そのものは世界レベルで見ると小麦の2/3程度とそこまで少ないわけではない。なぜ貿易が少ないかというと理由は2つある。
1つは、米という作物には『夏に暑くなければいけない』『水が大量に必要』という特徴があり(ちなみにインディカ米は概して暑さに強く寒さに弱い。逆にジャポニカ米はある程度寒さに強い代わり暑すぎるとダメである)、
必然的に栽培できる地域は熱帯系かCfa(温暖湿潤)気候、もしくはステップ気候でも雨が多い(+外来河川など)地域くらいとなる。冷夏で酷いことになった1993年の平成の米騒動を覚えている人…は中年だが。
この点で小麦とはそもそも条件そのものが異なる(小麦は暑さに弱いが、温帯なら『秋に植えて春に収穫する』という手もある)。
そしてこの条件に該当するのは概ね『赤道直下~緯度15度前後』か『緯度30~40度前後』の地域だ。
なぜ回帰線(緯度23.4度)周辺は向いていないことが多いかというと、ハドレー循環(熱帯で熱せられた空気は対流となり、回帰線の周辺で下降気流を生む。当然ながら下降気流=高気圧である)の関係で雨が少なくなる傾向にあるからだ。
これらの稲作地域にいわゆる『農業先進国』は少ない。アメリカ合衆国の南部くらいだろう。
2つ目は、この『米の栽培に向いた条件』に該当する地域に、インドと中国を抱える人口密集地帯が含まれているためだ。
結果、インドはまだしも(多少は米の輸出をしている)中国は最大の米生産国であると同時に最大の輸入国となっている。
他の国もおおむね自給プラスアルファ程度にしか生産できていないというか、稲作が出来るから大量の人口を支えられているとも言える。
アジア以外に目を向けるなら、アフリカの赤道近辺は政情不安国のオンパレードであるから現時点では灌漑設備を維持するのが厳しいだろう。
南米のブラジル近辺ならもう少し栽培できる(現に生産量9位にランクインしている)かもしれないが、熱帯雨林を切り拓いてまで生産する必要があるとは思わない。
(余談ながらブラジルは小麦生産にも向いていないため小麦の一大輸入国である)
米の輸出第2位の国はアメリカ合衆国であり(1位はタイ)、『米の輸入を自由化したらアメリカ産の米が入ってきて日本の稲作は壊滅する』などと一時期言われたが、
現在では逆にアメリカの稲作がいつまで輸出を続けられるかが怪しくなっている。
アメリカの稲作といえばまず思い浮かぶのはカリフォルニアだが、実はカリフォルニアの降水量はそこまで多いわけではなく、
北部のユーレカならば967mmあるが、中部のサンフランシスコで565mm、南部のロサンゼルスだと386mmである。
このような地域で外来河川を利用して稲作をしてきたわけだが、近年では人口増加もあってサンフランシスコやサクラメントでは取水制限が発動することもあり、水を大量に必要とする稲作がカリフォルニアで持続的なのかは微妙だ。
一方、アメリカ最大の稲作地域は実はカリフォルニアではなくアーカンソー州であり、確かにCfa気候の上にミシシッピ川も流れているから向いてはいるが、
今後アメリカにアジア系移民が増えて米の需要が増えた時にどうなるかは未知数だ。
翻って日本に目を向けよう。『夏に暑くなければならない』『多量の水が必要』という米の特徴はまさに日本向きだ。
日本は道東(海流と風の関係で霧が発生しやすい)以外の地域ではおおむね夏の最高気温は30℃を超えるし、降水量はほとんどの地域で1000mmを超える。
そもそも、600mmの雨が降って『年間降水量の3~4割』などと言われる地域の方が世界的には珍しいのである。ロンドンやパリやベルリンやローマといった西欧の都市なら600mmは年間降水量に匹敵するかそれ以上だったりする。
以上で述べたように米は多くが生産国で消費され、そこまで世界市場で貿易されていない。一方で日本にとっては気候的に比較的向いている作物である。
しかも栽培できる地域に限りがあり、今後生産が増える見込みもそこまで多くはない。アフリカの国の政情を安定させ、現地で灌漑設備を維持しながら生産…できるようになるのはいつの日か。
となると、(日本が武力紛争に巻き込まれたらどうにもならないが)産地が紛争に巻き込まれるリスク、天災によるリスクなどを考えた時に、日本は稲作を続けた方が良いのではないか?
まず、江戸時代までは中国の「星宿」が使われており、西洋の星座が広く知られるようになったのは明治になってからであった。
現在の星座名に統一されるようになったのは、以下のPDFによると1910年ごろであるらしい。
https://tenkyo.net/kaiho/pdf/2013_05/03rensai-03kabumoto.pdf
また、『日月地球渾轉儀用法』で興味深い内容として、十二宮の解説において、
然ルニ今日実際ノ天文ヲ按スレハ三月ヲ以テ大陽ハ白羊宮ニ立タスシテ却テ隣宮ノ雙魚ニ立ツヲ見ル因テ其然ル所以ノ原因ヲ考察スレハ蓋シ是レ三千年ヲ流過スルノ間毎三月廿一日ヲ以テ大陽ノ位置スル赤道上ノ春分点下ニ出スハ甞テ白羊宮ニ在リシト雖モ年々徐々ニ遷移シテ終ニ雙魚宮マテ来リ
というように星座と宮を同義的に用いていることがあげられる。また、Geminiの訳語として「雙児宮」ではなく、「雙女宮」という名称が用いられているが、この名称は『星学図説』や『星学捷径』、『百科全書天文学』など、今回紹介した天文書においても同様に用いられている。
1910年発行の『天文月報』第2巻第11号所収の「星座名」において、91星座(88星座ではなく)の日本語訳名が与えられているが、そこでは「雙子」と記されており、当時の『天文月報』編集主任であった一戸直蔵は自らの著『星』において、
獣帯の十二星座とは次ぎの通りである。括弧内の名称は従来多くの書籍に散見したものであるが、近頃我国の天文学者一同の評議で、訳語を一定した
と述べて「雙子(雙女)」と記していることから、日本においてGeminiは1910年に女性から男性になった、と結論していいだろう。
ここで「黄道十二宮と黄道十二星座が同一視されている」とあるが、「白羊宮」「金牛宮」といった黄道十二宮の名称は、西洋占星術がインドを経て中国に伝えられたときに漢訳されたもので、日本には平安時代に入ってきて宿曜道として広まっている(異同はあったようだが)。
西洋の天文学体系が入ってきたのは明治であるが、占星術においてはそれ以前から名称が存在していたということである。
実際、中国では十二星座も「白羊座」「金牛座」で定着しているので、日本でもそうなっておかしくはなかったと思われる。
ちなみに、中国では「双女座」というと「乙女座」の異称らしいのだが、上記によると日本では「双子座」の異称と認識されていたようである。このあたりは謎。
さて、「一戸直蔵の『星』」は以下で読める。
確かに「近頃我国の天文学者一同の評議で、訳語を一定したから、其方を主として、従来のは併せて記すこととした。」とあり、その後に「牡羊(白羊)」「牡牛(金牛)」と記されている。
これまでは白羊・金牛と書かれることが多かったものを牡羊・牡牛に統一した、というわけである。
http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1909/pdf/191002.pdf
天文学術語を和訳せしもの区々にして一定せず。これ天文学普及上著しき故障なるを以て、本学を専修する人々相謀り、数年前より最も適当なるものを得んと考究中なり。
「数年前より」とあるように、確かにそれ以前から天文月報上では「牡羊座」「牡牛座」で表記が統一されている。
実は1908年10月の天文月報第1巻第7号にもこのような質問がある。
http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1908/pdf/190810.pdf
数年前迄は小生等星座を呼ぶに、何某の星宿とも呼び申候。又黄道上の星座は何々宮と申来り候処、茲に記載されたるものは皆何々座と申候は天文学会にて新に術語として択ばれたるものと被存候。
「数年前までは星座を呼ぶのに『何某の星宿』とか黄道上の星座は『何々宮』とか呼んでいたが、天文月報ではすべて「何々座」と記載されている。これは天文学会にて新たに術語として選ばれたものだと思うが、何と読めばいいのか」という質問で、さらに、
「黄道上の星座について『白羊』『金牛』『双女』『巨蟹』などの名前が捨てられたのは改めてラテン語から翻訳したためだろう」とも書かれている。
それに対する回答では、黄道十二星座については触れられていないが、あえて否定されているわけでもない。
残念ながら、これ以上に命名の詳細な経緯は分からないが、ひとつには「黄道十二宮」と「黄道十二星座」の違いがあるかもしれない。
最初に引用した文書にも書かれていたが、当初はこの二つは概ね一致していたものの、年を経るにつれてズレていったので、現在ではたとえば「白羊宮」は「牡羊座」と一致しない。
実際の黄道十二星座は大小さまざまであるが、サインは実際の星座とは別に黄道を12等分したものである。初期には実際の星座とサインは、大雑把に一致していたが、歳差によってずれていった。
天文学者たちがこれを考慮し、占星術との使い分けを企図して名前を変えたのであれば説明はつく。
以上より、「牡羊」「牡牛」という命名そのものは既に指摘されているとおり「ラテン語のAries・Taurusを直訳したから」ということになるだろうが、それは明治期の天文学者たちが名前を付け直したからであって、決して必然的なものではなかった。
何かが違えば「牛座」や「金牛座」が使われていたかもしれず、「原語や神話から考えれば牡羊・牡牛に決まっている」などと居丈高に言うのは後知恵もいいところだと思う。
余談。
星座名はこの天文月報のもので決定というわけではなく、その後も議論が交わされ、最終的に1944年に学術研究会議が発表したものが決定版とされているようだ。
以下のPDFからはそうした議論の雰囲気がうかがえるかもしれない。
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/167055/1/tnk000171_322.pdf
秋葉原から岩本町に向かって歩いていたら、めちゃくちゃ遠慮がちに、黒人の女性に呼び止められた。
赤いクリアファイルに目的地の紙が入っている。場所が分からないらしい。
自分も2ヶ月前に東京に引っ越してきたばっかりだし、分からない。そこらへんのおじさんを呼び止めて教えてもらった。
女性の様子がなんか普通じゃないというか、「清水寺はどこですか」って聞いてくる人とは明らかに違っていて、なんかほっとけなくて、そこそこ遠かったけど、一緒に歩いた。
カメルーンからの難民らしい。そういえば牛久の入管施設で亡くなったのもカメルーン人だった。
無事に着いたし、ここでOKだよねと離れたけど、遠くからもう一度見てみると、彼女はまだ立っている。施設がオープンしていないから、ドアの前で、寒そうに立っている。
今日の東京は特に寒くて、周りの友達も騒いでいたくらい。1時間半もほっておけない。
戻って、ランチに誘って、一緒に喫茶店に入った。日本語は全然だったし、英語もあまり話せなさそうだったけど(母語はフランス語らしい)なんとか会話した。
喫茶店は暖房が効いていたけど、氷入りの水を「ノー!」と拒んだ。
「聞き流しフランス語」で「délicieux」だけは覚えていたので、使った。
一応、電話番号も伝えた。Facebookもやってるらしく、カメルーンの写真を見せてもらった。日本に家族はいなくて、ひとりぼっちらしかった。
就労ビザが下りないから、働けない。日本語を話せるようになって、日本人と結婚したい。
「どうして親切にしてくれるのか」と聞かれて、ずいぶん困ったけど、大学院で鬱になったときを思い出した。
他大学の先生がきれいに撮れた花の写真を送ってくれたりとか、しばらく会ってない友達が長文でメールしてくれたりとか。そもそも私も貧乏だったし、でも今は比較的困ってないから、返す番かなと、そういうことを伝えた。
時間がきて、再びフードバンクへ送っていった。「さむい!」と震えていた女性は、スープを飲んで「さむい、おわり!」と言った。
彼女の住んでいるところは千葉県で、フードバンクまではかなり遠い。「日本の物価は安い」と言いつつ、お金がなくて朝ごはんは食べていないらしい。
体力も落ちる中で、こんなに遠くの施設まで食事をもらいにくるのはどんな苦労だろう。
紛争とか、政策とか、移民とか、外国人労働者とか、入管での事件とか、いろいろなことを考えながら歩いた。「カメルーン」と言われてパッと場所が思い浮かばない、自分の知識不足とか。こんな無関心なやつが住んでいる国に、それでも逃げてくる意味とか。なんでこうなってるんだろう。どうしたらいいんだろう。
つらい。