はてなキーワード: インハイとは
https://anond.hatelabo.jp/20180104002158
これの続き↑
①のレビューをすると、自分より能力の低い者が他人に手伝われて自分よりも評価されることを知った話である。
妹はとにかく中高時代も先生方から目をかけてもらえる子であった。
妹は科学系でチームで研究をしていた。その研究は担当されていた先生の尽力もあってか、ちょっと有名になった。どれくらいかというと、地方局や地方紙がとりあげるくらい。
その時は、あーすげーなーとそれくらいしか思っていなかった。問題はあるときある人に言われた言葉。君の発音で、スピーチ大会に出たことがないとか嘘でしょ?と。自慢ではないが、私は英語教師がほめるくらいには発音が良かった。その時、あー私も英語の先生がそういうの進めて出てれば妹みたいにスポットライト当たったのかな、と思ってしまった。(今考えれば出たところでスポットライトあたるとは限らないのである)
ともかくみんなから妹のようにちやほやされて家族にも親戚にも褒められたかったのである。実績を残して。前述したようにつけあがるという理由で褒められないから。テストで一桁の順位とっても褒められないから。
これは妹とは関係のないエピソードであるが、私は評価されない星の下に生まれてしまったのだなと思うことが一つある。
妹が研究で注目されて少しの頃、私は全国の標語的なものに選ばれた。狙っていたわけでもなかったのでこれは寝耳に水であった。私の高校は、標語であろうとなんであろうと全国レベルであれば名前入りで横断幕が作られる。そりゃあみんなから褒められたいと思っていた私は浮かれた。だが、結局、同時期にとある部活のインハイ優勝と先輩の数学オリンピック出場で、垂幕をつけるスペースがないと、私の垂幕は作られなかったのである。悲しかな。
そんなこんなで18年、自分みたいに頑張らなくても評価される人間や、自分よりできない人間が他人の力を借りて自分のはるか上を行くことを目の当たりにしてきたのである。しかも、あなたは一人でできるよね、の大義名分のもと、誰にも助けてもらえないのである。つらいな。
そんな私は大学受験のときに周りからのあんたは普通にやってれば合格間違いなしというプレッシャーが嫌になって逃げ、受験失敗したのである。
お前はいつも踏ん張らなきゃいけないところで踏ん張れない。頑張ることが恥とでも思っているのか。
である。
どの口がそんなこと言えたのであろう。
まぁそんなこんなあったが、とにかく大学四年間は、このコンプレックスのことなんか忘れ去って過ごしていたのである。
(字数制限が怖いので続く)
なんかもー、最近これのことでぐるぐるしてお腹痛くなってきたから吐き出します。長いです。
弱虫ペダル二年目開始~現在までの、手嶋ゴリ押し展開に対する批判です。
一行で言うと、「私は手嶋が好き。でも、だからこそ、これ以上作者のえこひいきでゴリ押しするのはやめて」。
日光IH山岳リザルト争いでの手嶋の扱いに満足、感動した、もっと活躍して!と思っている方には不快な内容かと思われますので、読まれない方が無難です。
それでも読んでくださる方は続きへどうぞ。
なんでかなって思ってたんですよね。私手嶋のこと大好きだったはずなのにさ。二年目合宿も、IH山岳リザルトも、せっかく手嶋がメインで活躍してるのに全然面白くないんだもん。
合宿、対古賀戦の決着時は、「手嶋勝ってよかった!」とは思ったけど、感動したかと訊かれたら、しませんでした。少しも。だって違和感の方が大きいから。
何か策があって勝つのかと思ったのに。古賀が手嶋を消耗させるためにペダルを回している間、手嶋の作戦(古賀の癖を見抜いていてそれを利用するとか)は進んでいて、それが功を奏して最後のわずかな差を生んだ―――ってなるかと思ったのに。それが策士の手嶋らしい勝ち方かと思ってたのに。
結果は、「ひたすら必死でもがいたら勝てました」。根性勝ちです。
まあ、手嶋は今まで日陰にいたキャラだし、たまには根性で勝つことがあってもいいか……。と、自分を納得させ、その時はスルーしました。インターハイが始まったら今度こそ手嶋らしい活躍が見られるだろうと信じながら。
そしてIH。山岳リザルト争いを読んでる間も、違和感はずーっと消えませんでした。決定的になったのは決着後の真波の台詞。
「手嶋さん。ありがとうございました! 待ってくれて」
へ?
「手嶋さん、あなたは強かった! 俺のアタックにもついて来た」
はあ?
「フツウ待ちません残り300メートルで。すぐ直るメカトラだ、運が悪かったで片づけられる。ついてなかったそれだけです。誰だって勝利は欲しい、目の前にある! クライマーの勲章が! なのに止まった! 誰にもできないことをできる人は、強い人です!」
真剣勝負なのに、脚止めてくれてありがとうなんて言うような奴だったっけ……?
私、真波に別に思い入れはないけど、単純に疑問に思ったよ。自由奔放で物事に執着しなくて、そんな真波が一目置いてるということが小野田の価値の一つだと思ってたんだけど。なんで何の因縁もない、実力拮抗しているわけでもない手嶋をべた褒めよ。不自然だよ。
そして続く総北メンバーズの反応。もう引用めんどくさいから要約するけど、ご存知のとおり「全員が全力で手嶋を称賛」。
なんか、おかしくない?
青八木(ずっと手嶋と組んで来た親友)とか小野田(結果が出なくても努力を認めたいタイプ。杉元敗北時ももう一回チャンスをあげてと申し出ていた)ならまあわかるよ。けど、総出で称賛の嵐はいくらなんでもおかしいだろ。しかもその誉め台詞がどれもこれも、本気で誉めてるとは思えない薄っぺらいものばかりです。今泉、「有言実行、努力の男だ!」って。有言実行の意味わかってる? 「勝つ」って宣言して出て行って実際勝って戻って来るのが有言実行ですよ?
鏑木は鏑木で、「震えてます! 熱いです!」。ついさっき僅差でリザルトを逃して悔し泣きしてた男が、態度を急変させて二位の手嶋をベッタ誉め。
みんななんでそんな不自然な誉め方すんの? これじゃあ御堂筋の言う通り、今年の総北は仲良しサイクリング部だよ。
山岳リザルトが始まってから、いや、合宿の時から何かがおかしいのです。
コイツこんなこと言うキャラだったっけ? と思うことの連続なのです。
この疑問と違和感への答えはただ一つ。
これに尽きます。
なぜ、坂道のライバルであるはずの真波と手嶋が対決しているのか?
なぜ真波は手嶋を手放しで誉め、勝利の叫びまで上げているのか?
なぜ総北の面々は勝敗そっちのけで手嶋をべた褒めするのか?
なぜそういう不自然な状況に疑問を持つキャラが一人たりともいないのか?
作者は手嶋が大好き。持ち上げたい。目立たせたい。おいしい役を与えたい。誉めたい。他のキャラにも称賛させたい。だから不自然な展開や台詞が続くのです。
モブもそう。「5番が一番すごいんじゃね? ガンバレ!」と言うために配置された役者です。山岳序盤で「あいつ凡人だな。ププ」という下げ発言をしているのは、称賛の前フリ。だってこれもおかしいもん。一瞬で通り過ぎて行く選手を見ただけで「凡人の走りだな」って、観客どれだけ玄人なの。
正直、ここまで書いた内容なんて、匿名掲示板や書籍通販のレビューで指摘し尽くされたことです。それを知ってる人からすれば「おまえ今さら何言ってんの?」って感じだと思います。
でも今まではさ、信じたくなかったんだよ。1年目合宿編読んで、手嶋というキャラを好きになって、手嶋に陽が当たる時をずっとずっと望んでいたはずなのに、いざ活躍し始めたら全然楽しくないなんて。でも実際、6,7巻はしつこいぐらいに繰り返し読むのに、38,39巻は読み返したいと思わない。
なんでかなーおかしいなーって思いながら、偶然2ちゃんねるのペダルスレを見たら、作者の手嶋ゴリ押しがもの凄く批判されてて。手嶋は主将になってから魅力なくなった、作者が手嶋贔屓するせいでストーリーも他のキャラも崩壊している、手嶋は弱虫ペダルの癌だとまで言われていて。
なのに手嶋好きなはずの私は、手嶋を擁護する気になれなかった。だって書いてあること全部正論なんだもの。ちゃんと根拠も説得力もある意見だったんだもの。
そして、ああ、私が最近の弱虫ペダルを読んで感じていたモヤモヤはこれだったんだ、って遅ればせながら気づいて。
私が、「ストーリーも他のキャラもどうでもいい! 手嶋が目立ちさえすれば!」って言えるぐらい手嶋狂なら楽しめたんだろうけど、幸か不幸かそうじゃない。他のキャラにも魅力を感じているし、ストーリー展開にも感動したことが何度もある。
だから、手嶋が活躍しているせいで弱虫ペダルがつまらなくなってるって、悲しいけど納得してしまったんだよ。
手嶋ゴリ押しの煽りを受けているのは、まず真波(前述のとおり)、次に今泉、泉田、小野田、そして誰より手嶋自身です。
今泉については、「こいつ手嶋の信者になってるな」と思うことは今までにもありましたが、今年の山岳序盤で違和感が爆発しました。
今泉「俺はこの一年、あの人が努力を怠ってるのを見たことないす」
…………え?
その言い方だと、まるで「手嶋さん以外は努力を怠ってる」みたい。
今泉は手嶋ほど努力してないの? 違うよね。御堂筋に負けて悔しい思いして、リベンジ誓って努力して去年のインハイ走ったんでしょ?
今泉だけじゃない。この場にいる人みんな最大限努力してるでしょ? なんで手嶋の努力だけ価値あるもののように言われるの? 才能ある人の努力は凡人の努力に劣るとでも?
体が小さいから負け続けて、人の倍がんばってやっと勝てるようになった鳴子の努力は?
坂道に負けて泣いて、インハイ優勝を逃した責任を感じて苦しんで、先輩に励まされてようやく立ち直った真波の努力は?
洗濯係ってバカにされて泣きながら日誌つけて、それでも諦めずにエースの座を掴んだ葦木場の努力は?
それぞれに努力してるキャラをみーんなスルーして、「手嶋さんは努力の男!」だなんて。盲信、という言葉がよく似合います。それを言う役として今泉が選ばれたのは、彼がエリートだからでしょうね。去年は手嶋を負かしたエリートが、今は凡人の努力に感服している。それが手嶋の格を上げるんだと作者は思っているのでしょうか。
私には、特に理由もなく手嶋信者に成り果てた今泉くんが、白々しいおべんちゃらを並べて手嶋にへーこらしている、という風に見えます。手嶋の格も今泉の格も急降下です。
泉田は、真波を追って飛び出した手嶋をバカにしたよね。「プフッ」とかって小物悪役みたいな笑い方で。
でもこれって泉田らしくないよ。だって泉田は、去年田所さんのために怒ってくれたじゃない。田所さんをバカにする御堂筋に向かって「誰でもバカにしますねあなた。あの人は強かった!」って言ってくれたじゃない。
私はあの場面で泉田のこと、凄く好きになったのに。泉田自身が最初は田所さんや鳴子のことを見下していて、でもアクシンデントをものともしない心身の強さを認めたから、自分の慢心を反省したはずでしょ。
その泉田がこんなこと言うなんて。人の努力を笑うなんて。泉田自身も伸び悩んで苦しんでいた時期があるのに、どうして?
答えは簡単、「手嶋称賛のための前フリ」。後の手嶋スゴイ手嶋最高展開を盛り上げるために、手嶋を不当に下げる悪役をやらされたんだよ泉田は。「凡人の手嶋くんの努力なんて無駄無駄~」と言わせておけば、その後の手嶋祭りが盛り上がるもんね。その代償として泉田の魅力は地に落ちるけど。
「そんな大げさな~、泉田は元々こういうキャラだよ~」という意見もあるかもしれません。でも、東堂からも「インハイの苦い経験を知る男が主将。これなら負けまい」って評価をもらっているわけですが。東堂さんの目は節穴ということになりますね。手嶋ゴリ押しを容認すると、こうして泉田を信頼して主将を任せた旧ハコガクメンバーの格まで落ちる。弊害だらけです。
小野田については「手嶋に主人公の座を奪われている」。合宿は手嶋のためのものだったし、IHでも小野田の代わりに手嶋が真波と戦うという展開。小野田が集団に飲まれた時は「去年もそうだったのに学習しないな坂道。しっかりしろよ~」と思ったものですが、考えてみればこれも手嶋が活躍するための前フリです。「小野田が不在だから俺が行くぜ!」と手嶋が前に出るための布石。そのために小野田は、二年連続で同じ過ちを繰り返すアホと化したのです。追いついてきたと思ったら「手嶋さんを応援しに来ました!(自分は真波とは勝負しない)」。
小野田と真波って宿命のライバルだと私は思ってたんですけど、認識が間違ってたんでしょうか。小野田は手嶋さんに夢中で真波のことを見てない。真波は小野田との勝負を熱望していたはずなのに、なんの因縁もない手嶋に勝って満足げに叫んでいる。
誰より株を落としているのは手嶋自身です。
2ちゃんねるだってアマゾンだって、手嶋ゴリ押しを批判する声はあっても、手嶋自身を叩いてる人なんてほとんどいなかった。
「なんで策士というキャラを生かしてやらないんだ」
「勝ちに貪欲な手嶋が好きだったのに、残念だ」
そんな、手嶋の本来の魅力を惜しむ声ばかりでした。甚だ同意です。
ゴリ押しで無理やりな活躍をさせなくても、手嶋にはいいところがたくさんあったじゃない。自分が凡人だってことを知っていて、それでも自転車が好きで勝ちたくて、必死で努力して、努力で足りない部分は知恵を絞って補って、チームワークを駆使して勝ちに行く。
知恵、チームワーク。それが手嶋の魅力だったでしょ。相手の弱点をうまく突いたり、味方が最大限に力を発揮できるように策略を練るのが手嶋らしさだと私は思う。そしてそういう戦い方は、小野田にも真波にも東堂にも巻島にもできないことでしょ。手嶋が一番になれるとしたらそこでしょう。どうして自分の強みを忘れて、俺が俺がって無策に飛び出す奴になり下がっちゃったの。
「手嶋本人がリザルト争いに絡まないと不満」って考えなのかな、作者は。作者自身が描いていたはずの、「優勝すればチーム全員が讃えられる」というロードレースの魅力も忘れてしまったのかな。青八木が「俺ばっかりゴメン」って謝っても「二人で掴んだ勝利だ!」って喜んでいた手嶋はどこに行ったの。
そして口を開けば、長い長いポエムと、努力は俺の専売特許みたいな表現の繰り返し。「俺は努力で登るんだ!」、「(真波が勝った要因は)才能ってヤツか……」。
手嶋が1年目合宿で今泉や鳴子に向かって「俺だって努力してんだぜぇ~」とイヤミ言ってたのは、作戦だと思ってました。天才だって努力していることは百も承知だけど、勝つために敢えて相手を怒らせようとしていたのかと。でも、今年の手嶋を見てると、「凡人の俺は努力してるけど、天才のおまえらは努力を怠ってる」と思ってるようにしか見えない。2年生の頃の手嶋の魅力すら崩れていきます。
手嶋はこんな奴じゃなかったのに。
読者みんなが知ってることだけど、IHメンバーじゃなくても手嶋はチームに貢献してました。シューズとペダルを渡して小野田の1000キロ走破を助け、落車した小野田の背中を押し、補給にマッサージにと地味だけど大切な仕事をしていました。相手のメカトラを待ってあげた、優しい優しい手嶋さん~なんて白々しい展開使わなくたって、手嶋はこんなに優しかったのに。手嶋の優しさが、チームの勝利につながっていたのに。
今はどうですか。手嶋ゴリ押し展開の結果チームはどうなりましたか。小野田は手嶋を支えるために疲労、鳴子と今泉はクライマー不在の中チームを引いて疲労、手嶋本人は考えなしに無茶してリタイア寸前まで疲労。チーム全体が手嶋のせいで疲れてる。
手嶋はこんな奴じゃなかったのに。魅力に溢れてたはずなのに。作者は忘れてるの? こいつはゴリ押しでしか目立てないって思ってるの?
誰よりも手嶋をバカにしてんのは作者なんじゃないの。
我ながら気色悪いけど、これ書きながらずっと泣いてる。
ただひたすらに悲しいよ。がっかりだよ。
関わったキャラの魅力をことごとく下げて回るクラッシャーになってしまった手嶋にも。
ゴリ押しで前に出すことでしか手嶋を活躍させられない作者にも。
せっかくの手嶋の出番を素直に喜べない自分にも。
全て野球に例えると、こうなる。
カウント0-0
松木「三振を取って欲しいですね!」
松木「三振を取って欲しいですね!」
松木「三振を取って欲しいですね!」
松木「三振を取って欲しいですね!」
真ん中低めのストライクからボールになるフォークを空振りで2-2
松木「三振を取って欲しいですね!」
真ん中低めのストライクからボールになるフォークを見逃し、3-2
松木「三振を取って欲しいですね!」
松木「三振が良かったんですけどね!いいですね!結果的にはいいですね!」
バンドシフトを敷くも、バッターが巧みにバスターを決めて一塁手を抜きチャンス拡大
松木「ボール捕れ!どうして捕れないんだよぉ!!!捕れるだろぉ!!!くぅー!今のは捕って欲しかったですね!!!」
1番 センター .271 16本 51点
松木「ホームランを狙って欲しいですねぇ!」
2番 セカンド .290 3本 30点
松木「ホームラン狙って欲しいですねぇ!」
松木「どうしてホームラン狙わないんですかねぇ!バントじゃなくて勝負して欲しかったなぁ!勝負だよ勝負ぅ!」
3番 レフト .327 55本 131点
松木「ホームラン狙って欲しいですねぇ!」
サッカーにも、「ビルドアップ」「緩急」「利き足」「オフザボール」「選手ごとの特徴」という概念は存在する。
日本代表のサッカー中継は上記の点を意図的に消して、出来る限りサッカーというスポーツを単純化し、選手がその場その場で何をやっているかは一切解説しない。
上記「三振を取って欲しいですね!」は、その場で言っても言わなくても全く意味がない言葉だ。単なるセオリーだ。
具体的に三振を取る為にはピッチャーとキャッチャーの配球の組み立てはもちろん、相手のバッターのデータを入れ、1球1球変化していく状況で何をすべきかを考える必要がある。
「シュートで終わって欲しいですね!」も単なるセオリーである。発言する必要は一切ない。
また野球においては、1点を取る為のセオリーとしては「先頭バッターが出て、バントで送り、タイムリーを打つ」という逆算を観客のほとんどができる。
ところがサッカーにおいて、実況や解説がシュート1本を撃つために、DFやGKがボールを持っているところから逆算した解説をしたことはあっただろうか?
バントシフトを敷いて来たところにバスターをかけて強襲すれば、一塁手は捕れないだろう。一塁手がボールを持っていない段階からシフトを敷いて逆を突かれたのだから。
サッカーでボールを持っていない選手の動きを解説したことはどれだけあったか?
野球から「配球の組み立て」「緩急」「利き手」「守備シフト」「選手ごとの特徴」を消すと、以下の様な論争が起こることが予想される。
「日本は野球なんて向いてないんだよ!!!とっとと帰ってこいや恥さらし!」
「選手はよく頑張った!!!日本のために頑張ったよ!胸を張って帰ってこい!」
「やっぱり時代のトレンドはストレートなんだよ!!!155km/h投げられないピッチャーなんていらねーんだよ!!!変化球とか投げてるから日本は弱いんだよ!!!」
「ホームランさえ打てりゃ点取れるのになんでホームラン狙わないんだよ???またバントバントバント。国民性だね!日本人はもっとホームランばっかり打つ練習すべき!!!」
「野球って、なんだかよく分からないけど、道頓堀に全裸で飛び込んでる人たちが観てるようなスポーツでしょ?怖いよね。近づきたくない」
今、ネット上で散見されるサッカー談義のほとんどが、こんなもんである。
これが日本のサッカーのためになっているか、私は知らない。好みの問題である。
が、胸に手を当てて、本当にこの中継を続けることが日本のためになるのか、今一度考えて欲しい。
文章は下手だけど精一杯書いてみます。そんなことをしてしまうくらいには苛立ったということで、その理由と詳細。
読みにくい文で長々と個人的な感想を述べますし、「スポーツとか知らんけどイケメンが出るから見てる」みたいな人は不快になること請け合いなのでホント読まないでください。ちなみに全部「フィクションだから」で片付けられます。理由の間は平常語。
理由①:一日全力でレースしたくらいでへばってしまう田所さんの打たれ弱さ
書いておいてなんだけどこれはまぁいい。俺は未経験者だから実際のロードレースのことなんて知らんし、心肺に負担がかかって力が出せなくなることもあるだろう。俺も一応ボートっていうレース競技をしていたから分からんでもない。
でもそれにしても回復が遅すぎる気はするし、鳴子がピンピンしてるところからも田所さんのトレーニング不足、もしくは体作りのミス(短距離特化すぎる)を感じる。自転車レースという長距離競技をする上でどうかと思う。
理由②:一日目の中間とったくらいで「俺の仕事は終わった」とか抜かす田所さんの驕り
作中で散々明言されているが、自転車レースはチーム競技だ。っていうか自転車レースはよく知らんのだけど、あんだけ言われてる以上少なくとも弱虫ペダルという作品の世界ではそうなんだろう。
そんな中で、3日通して行われるレースの、たった1日の、それも中間ポイントで一番になったくらいで仕事をした気になるというのはどうなのか。中間ポイントに大きな価値があるにせよ、このセリフはその後2日ともそこそこのスピードで走りきれた(少なくともチームに付いていくくらいはできた)奴の言うセリフだと思う。
一日目がどれだけ早くてもその後がボロボロでは他のチームにプレッシャーはかけられないだろう。グリーンゼッケンが泣くぞ。
どうでもいいけど2日目の田所さんには「過去に偉大な成績を残し一時は注目を浴びるが、その後全く奮わず周りから置いていかれる」ということで日ハムの某選手と通じるものがあるように感じる。合掌。
理由③:こんなポンコツ状態の田所を待ち、さらに彼を連れて大集団を抜き先頭に合流できるとほざく主人公・小野田坂道の驕り
これが一番の理由。小野田くん、君は何様だ?
多分小野田くんの言い分としては、田所さんの前を走ってペースを作り、かつ空気抵抗をなくしてやればスピードが上がり追い付くことができるというものなんだろうが、フラッフラでまともに走ることすらままならない人の空気抵抗がなくなったところで何がどう変わるというのか。小野田くんもまとめてペースダウンして、貴重な戦力を失うのが関の山だ。現実では。
あと田所さんはスプリンターだから登り(現在のステージ)じゃ本来の力が発揮されないそうで、泣きっ面に蜂。巻島さん十分夢見がちやがな。
それにこれはインターハイを本気で戦っている他のチームを侮る、馬鹿にするということでもある。
他のチームも皆インターハイに向けて総北に負けない過酷な練習を乗り越えてきたんだろうし、みんなそれぞれに優勝を目指して頑張っているわけだ。君の行為は彼らのプライドを踏みにじることだと理解しているか小野田くん?
そもそも君は数ヶ月前まで自転車によく乗ってるだけのオタクだったはずだ。そんなドシロウト状態から一朝一夕で力をつけた君が、インハイクラスの猛者たちを病人引っ連れてゴボウ抜きできるはずがあるか。もっと謙虚になれメガネ。一日目の百人抜きは目を瞑ったがもう我慢ならんぞ。
スポーツ漫画である以上しょうがない部分もあるのかもしれないが、この作品は根本的にそういう「主人公無双」で「モブチームを軽視する」傾向が顕著であるように感じていて、そこが非常に気に食わない。
理由④:そんな状況なのに小野田くん待つ。追い付くと言う。挙句、歌う。
これは…まぁいいや。うん。こいつらレース中めっちゃ喋るし。ストイックにレースする頭文字D的な魅せ方もあったとは思うんですけど。
奈良県民は怒っていいと思う。
③はほぼただの愚痴になっちゃいましたが、まぁこんな理由で弱虫ペダル33話は見ていてかなり胃がムカムカする思いをしました。
前述のように一応自分もレース競技に携わっていた身なので、こういう作品にはいろいろと思うところはあります。モブもモブなりにそれぞれ思いを持ってインターハイに参加している、インターハイとはその思いがぶつかる場所であるということをもう少し汲んでほしいですね。
まぁ立ち止まった小野田くんを抜かしたモブは馬鹿にしやがってと憤るよりは普通に喜んでましたけどね。自転車乗りのプライドとは一体。
末筆になりますが、自分は弱虫ペダルという作品がとても好きであること(登場人物に魅力があるし、主要キャラの思いは有り余る程伝わってくるし、鳥海浩輔)、自転車レース未経験者なので何かと的外れなことを言っている可能性は十分あること、上記のようなポイントは確かに嫌だけどそれでも見ちゃうような魅力的なアニメであることの三点は明記しておきます。以上。