はてなキーワード: 麻布十番駅とは
小池百合子知事が麻布十番駅を核シェルターにするとぶち上げて話題になっているが、
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.yahoo.co.jp/articles/20979db65c4b2665d53884ea0247aa2eac51db19
実は都営地下鉄大江戸線の麻布十番駅は防災拠点として整備されていて、地下に巨大空間があるのだ。
地下鉄の線路は地下6階にあるのだが、駅コンコースは地下4階となっている。その上の空間が備蓄倉庫となっている。
更に鳥居坂のシンガポール大使館下に地下駐車場の入口があるのだが、
https://maps.app.goo.gl/T7BFm9ohKUEZT68J7
この下と道路の下が駐車場で、その下がまるまる防災倉庫+コンコースとして伽藍と開いているのだ。
大江戸線は2000年に開通したが、90年代の麻布十番は延々と工事中で、しかも巨大な縦穴を掘っているのが見て取れた。それは地下鉄だけじゃなくて備蓄倉庫の躯体も作っていたからなのだね。
土木に興味がある人なら、都市トンネルの作り方には上から掘り下げる開削工法と、地下を横に掘り進むシールド工法があるというのは知っている事と思う。
シールドというのは盾の事で、丸盾型の隔壁を全面に置いて開口部から工夫がショベルやツルハシで土を掘ってトロッコで後ろに残土(ズリ)を送る。シールドが前進すると同時に丸いトンネル形状を支える支保工を建てて、そこにコンクリートを流して丸いトンネルにする。トンネル掘削面を切羽というが、都市の地下だと切羽が崩れてくるのを防ぐ為にこういう風にした。150年前のロンドン地下鉄から使われている枯れた技術だ。
このシールド工法、今ではもっと進化して、シールドマシンという機械が自動で掘り進むようになっている。掘ったそばから円形トンネルの外壁を分割したセグメントを組み立てて行く。
http://www.yesemk.com/eng/business/tbm_small.html
が展示されていて、いかにもごつそうなドリルが付いているが、そういうのは山岳用である。
沖積平野地下で威力を発揮するのは実は泥水なのだ。泥水を吹き付けて土を崩し、そろばんみたいなカッターでグリグリやって出てきた残土は泥として後方に送る。
それには泥と水の分離機が必要になる。地下鉄工事や下水管(雨水管)工事の現場でこういうデカいタンクが置かれているのを見た事が無いだろうか?
https://www.futamoto.com/product/ftu-d/
これは泥と水の分離機で、丸い形状の場合もある。セットルタンクともいう。上に機械が載っている事も多いが、それは脱水機で、振動、或いは遠心力で泥から水を分離して、それをダンプに載せて残土として捨てに行く。
建築現場でも見る事が多い。これは杭基礎工事で潤滑剤として水を使い、杭打機の中の土の掻き出しにやはり泥水吸引を使うので、その泥を水と土に分離して捨てる為だ。
一方、シールド工事ではその残土、排水分離の他に泥を作るという役割があるってわけ。
水じゃなくて泥水である理由は、まずは比重の重さによる破壊力の増加。鉄砲水では橋や堤防は壊れなくても、土石流だと破壊されてしまう。これは泥水の方が比重が重いからだ。
また流動性が水より低い。この為に余計な場所に流れて行ったりしにくい。
また比重の高さにより、切羽が安定する。水だと掘ったそばから土は崩壊しようとするが、泥だと高圧状態が保てるので崩れにくい。
そして泥と別に水も送り、出てきた残土の泥を薄めて流動性を上げて後方の分離機に送るのである。
この為に残土のトロッコやベルコンベアも必要なくてホース数本だけでいい。人員も減るし労災も起こりにくい。
しかもこういう仕組みだとシールドマシンが小型化出来る。人が入れないような径のトンネルを掘る事も出来る。何しろホースと泥水分離機だけでいいのだから。
そういう訳で異常気象で多発してきた排水氾濫に対して雨水幹線を整備するのにも大活躍だ。下水管なら各戸の管を接続する為に露天掘りしか出来ないが、雨水管なら必要ないので小型シールドマシンが使えるのだ。
ってことで、シールドマシン下発進拠点であり工事の要である泥水分離機を稼働させ、残土を搬出する場所が必要なので大きな縦穴を掘る必要がある。この縦穴は最後にただ埋めてしまうと勿体ない。なので駅になる場所がシールド基地となる事が多い。
因みに雨水管シールド工事での基地の役割にはもう一つあって、それは「シールドマシンを押す事」だ。シールドマシンには推進力が無いので基地から油圧で押してやるのである。
で、トンネルが出来たらその上に駅コンコースの躯体を鉄筋コンクリートで作る。それが終わったら土で埋め戻して完成だ。
この辺の構造はみなとみらい線の元町中華街駅とかが判り易いかも。露天掘りで出来た駅コンコースからエスカレータを降りると、丸いトンネルの天辺に出る。この二つは別構造で作り方も別だったのだ。
都営麻布十番駅は地下6階で、コンコースは地下4階、その上はただ埋め戻しすると無駄だ。なので有効活用する為に備蓄倉庫とされる事になった。更にホーム自体は交差点からエネオスのガソスタのあたりまでなのだが鳥居坂の方まで延長されて地下駐車場と備蓄倉庫などになった。確か鳥居坂の方は地下鉄が開通しても工事が続いていた覚えがある。
また、石原都知事は地下鉄開業後に自衛隊部隊を市谷から大江戸線乗車で麻布十番に移動させる訓練を行った。自衛隊を指揮したい、六本木から市谷へ防衛省が移転したのでデモンストレーションしたいという動機もあったろうが、都営の防災倉庫落成のデモの意味もあったのだ。
このように元々防災備蓄倉庫として整備されていたものを核シェルター化するというのが今回の肝なのだが、どうもその辺の背景知識が参照されていないように思える。
更に小池知事はワンフレーズ政治家なもんで、ちゃんと継続して計画策定するのかっていうのが疑問なのだ。山手線2階建はどうなった?
就任当初に小池知事は廃校となった都立市ヶ谷商業高等学校跡地を韓国人学校に転用する取決めを反故にした。これは韓国人学校化を約した舛添前都知事の独断の疑いがある事の他に、当時議席もない右翼政治ゴロのような人物を秘書としていて音喜多ら都民ファ議員をパシリにしていて、その影響もあると思われる。
だがその言い訳がヤバかった。保育園にすると言ったのだ。当時「保育園落ちたの私だ」などで保育園待機児童問題が炎上しており、それに乗っかったのだが、こういう時は実地を見てみないとポジショントークになってしまう。
市ヶ谷商業高は新宿区矢来町にあり牛込柳町駅が最寄り駅だ。しかも結構な狭隘路の中にある。学校としての敷地はかなり小さい。だが保育園としては過大な建物だ。
車での送迎は狭隘路の為に不可能だ。また保育園というのは電車で通うものではない。電車で送迎した場合、坂の下にある柳町駅から急坂を登らねばならない。
都市計画法と建築基準法に用途地域というのがあり、地区ごとに建てられる建物の種類が決まっている。例えば商業地域には木造家屋は建てられず、住宅地に工場は建てられない。また工業地域には学校を建ててはならない。これは住環境や教育を保護するための規制だ。
だが保育園にはなんの規制も無いのだ。これは環境がどうこうよりも、保育園は働く人の為の施設でありオフィス労働者、工場労働者が居たら自動的に必須となるのである。
こういう属性を持つので、保育園は遠方に通うものではない。住居か職場に近い場所に開設されるものだ。
矢来町は大きなオフィス街ではない。だから大きな保育園が必要な場所ではない。
ならば住居の方はどうか?この周辺は人口空洞化が進む地域だ。因みに増田の母校はここから徒歩30分くらいの場所にあったが生徒数現象で廃校されてしまった。
故にここに保育園というのはナンセンスなのだ。だがこの時は「場所的にナンセンス」と強く否定されなかった。
その後市ヶ谷商跡地はずっと遊休施設になり、最近に老人施設に一部転用という形になっている。保育園転用の可能性は検討さえされていない。
こういう感じの人なんで、核シェルター化は本気で継続する事業なのか?というのが非常に疑問なのだ。
更に現知事の問題はその問題性を感じさせない天賦のポピュリスト性にあって、市ヶ谷商高保育園転用の時もマスコミに半畳を入れられなかったし、今回も同様だ。なんか、テキトウ言っても通ってしまうという言論空間にいる。長期停電したら水没しますが、ガスタービン発電とその燃料備蓄はどのくらい?と言った具体性に繋がらないで、北朝鮮の核があるから、で通ってしまい、何も事業が進んでないまま皆忘れるというパターンに入ってるような気がしてならない。
コロナ初期のように「三密」「移動制限」みたいに全体の流れを言葉で決定付けるのは非常に高パフォーマンスを出すのだが、その後が続かない。ママチャリにクラリオンの高額なアンプ、スピーカー積んで街宣みたいな感じになるのがいつものパターンというか。
大江戸線清澄白河駅も麻布十番と同じくコンコース上の空間が防災倉庫になっている。だから清澄白河駅でも同じ核シェルター化が可能だ。ここの場合はホームが地下2階、コンコースが地下1階と深さが無いが、その代わりに隣接する清澄庭園にはみ出す形で地下構造物が築造されている(はず。見てない)。
あと、東京都の防災倉庫に指定されていないが、新宿中央公園地下も広い空間が広がっていてシェルター化出来そうである。中央公園の新宿方広場は昔階段や噴水が組み合わされた広場だったが、地下鉄大江戸線工事で巨大工事基地となっていた。
その後広場に何も置かない、噴水も置かないというのは何かの躯体が埋まっていると考えられるのだ。
だからこの二つでも核シェルター化は可能な筈だが、何分にも知事が何処まで本気なのか放言なのか判らないので…
江戸時代の古川改修工事で工区を区切り、○○N番、と書かれて居たのが由来。麻布は十番だったので麻布十番と。これは有名だね。因みに昭和初めまで森本町、山本町、永坂町という感じで麻布十番という地名は無かった。町の合併地名整理で古い呼び方を復活させたのだ。
エネオスのスタンドの斜向かいにマンシーズトウキョウというレストランがあるが、実はここがバブルなディスコのマハラジャ東京の跡地。因みに増田も行った事がある。んでその近くのファミマの隣のPCデポの隣がマハラジャWESTでここも増田は行ったこt
一の橋の交差点の五反田寄りに団地があってその裏の古川べりに広尾公園があるのだ。
これは、江戸時代の古川の改修工事の後にできた、川べりの土地を開墾して田んぼにして、そこを全部広尾と名付けたためだ。つまり、一の橋からずーっと遡り、広尾の天現寺橋までの両岸が広尾。また天現寺橋から北の方に今の外苑西通りに沿って笄川(こうがいがわ)というのが流れてて、その両岸も広尾だった。地名として無茶なのだが、どうもこれは広尾の人らが開拓に駆り出されたかららしい。
後にややこしいので川沿い広尾は近傍の地名に合体させられたのだが、一の橋付近だけはその地名変更前に公園名が付けられて残ったというわけ。
六本木交差点のアマンド横に坂道があり麻布十番まで繋がっているが、元はこの道は都電の線路だった。廃止されて道路になったもの。
で、ここを都電が走っていたので、その代替都バスもここを走る事になった。なので右折禁止の六本木交差点の真ん中で都バスが右折待ちしているのが見られた。路線は新宿駅東口~東京タワー。
で、都バスは昭和40年(1965年)に車掌乗務から、ワンマン均一料金に転換したんだが、車掌については本人の希望にした。それで殆どの車掌は退職するか配置転換されたのだが、十数人くらいは継続勤務を希望した。因みに狭隘路線などでは今でも補助的に車掌が乗務する路線はある。
この人達が最後まで残っていたのが新宿~東京タワー系統で、1990年近くまで居たそうである。
因みにこの路線は整理されて今では残っていない。
鳥居坂は急坂の下の方を大通りが通り、そこだけ水平なのでサンフランシスコのような光景になっている。なので勢いがありすぎるとジャンプする。というかした。バイクで急いで通ろうとしたらジャンプして転倒しそうになった。減速を心がけたい。
元麻布に登る坂の下にパティオ十番という広場があり、多分これは南部イタリアの街を模して作ったものだろうが、よくフリマが開かれている。麻布十番という下町+オサレな地域に相応しい出品が多くて雰囲気も良いし面白い。
都電廃止後に陸の孤島と化していた麻布十番に南北線と大江戸線が相次いで開通することが決定すると、沿道には「悲願達成!麻布十番に鉄道開通!」という横断幕が方々に掲げられ、まるで冬は雪に閉ざされ交通途絶される雪国のようで苦笑した事がある。
先ほどの飛地みたいな広尾公園から古川を渡ると、三田一丁目というかなり強烈な下町がある。この辺の人も麻布十番居住と言っているはずだから、麻布十番に一番安く住むには三田一丁目に住むのが一番と思われる。風呂が無い家も多いが、実は麻布十番には銭湯が残っているのである。しかもここは温泉が出ている。泉質は南関東ガス田の上なので黒湯である。
六本木のロアビルから曲がり鳥居坂に向かうと、周囲は東洋英和や古い教会などが立ち並ぶ雰囲気の良い地帯である。
ところがこの広大な一帯には再開発が掛かっている。なのでロアビルも廃業して廃墟となっている。ロアビルから鳥居坂まで全てである。
実はこの一帯はロアビルも含めて川崎財閥という財閥の所有地であった。GHQの財閥解体で解散させられたが六本木の不動産はそのまま所有し学校などへ売却されたり共同運営(ロアビル)されるなど管理されていたがその全部を再開発する事になった。デペロッパは当然森ビルである。港区にいる限り森ビルのブルドーザーから逃れられる者は居ないのである。核シェルターもいずれ森ビルのブルドーザーが…。
大体半年くらい前のことになるんだけど、ぼったくりバーに連れて行かれたもののなんとか逃げ出してきた。バカバカしいし忘れたい記憶ではあるけど、他に被害にあう人がいたら悲しいので奴らの手口と逃げ方を書き残しておく。
その日はいつものように暇つぶしでTinderを右スワイプしていて、そこそこかわいい女の子とマッチした。たしかプロフィールには「今日の夜飲めませんか?」みたいなことが書いてあった。
そしてトントン拍子にメッセやりとりは進んでいって、麻布十番駅で待ち合わせることになった。
女の子は待ち合わせにかなり遅刻してきていて、5分遅れますが10分遅れますになり、結局30分くらい遅れて合流した。合流したときの感想は「えっ君、写真と違くない?」だった。
待たされてそれなりにイライラしていたんだけど、まあとりあえず会えたしいいかなと思って、そのまま飲みにいくことになった。ちょろすぎる。
そのあとはお決まりの「この近くに知り合いのバーがあるから行きませんか?」から店に連れていかれることになる。今思うとここで気づけよ俺というところではあるんだけど、そのときはぼったくりバーの手口なんて知らなかったし、ホイホイついていってしまった。
写真と違うとはいえ普通に飲めそうではあったし。ちょろすぎる。
もちろん看板は出ておらず、なかなかに怪しい雰囲気がただよっていた。
たしか俺たちの他に客はもう一組いた。奥の方の席に通される。
メニュー表を見た感想としては「1杯あたりの値段結構するなー」というところだった。
あんまり1人でバーとか行かないので相場がわかんないけど、1杯あたり1500円とか2000円とかのものもあったような気がする。
なんかメニュー表のうしろの方に小さくテーブルチャージとか時間とかの条件が書いてあった。
こりゃ勢いよく飲んだら結構な額になってしまうなと思いつつ、女の子に合わせて1杯だけ安そうなお酒を頼む。
実はこれが功を奏していたのだけれど。
初対面でこんなにぐいぐい来ることある?ってくらい。
そのあたりから女の子がすさまじいペースでガンガンお酒を飲んでいく。
値段を倍にするとベースのお酒の量が倍になるオプションがあって、もう数分に1杯とかのペースでパカパカ飲んでいく。
この店高いのによく飲むなーと眺めていた。俺はあんまりお酒強くないから例の一杯目をちびちび飲んでいた。
そうして1時間くらい経って、女の子は変わらずお酒をバカバカ頼んでいた。今思うと酒入ってなかったんじゃないかアレ。
「お客様、大変失礼いたしますが、ここで一度お会計を確認していただけますか?正直なところ結構な額になっておりまして」
チンピラ風の店員が声をかける。女の子は驚いた素振りをして明細を頼む。
私はそのときもまだ「結構頼んじゃってたもんなあ」とか考えていた。ちょろすぎる。
しばらくして明細が届くと、そこにはたしか「248000」みたいな数字が書かれていた。二十四万円。そこでようやく俺はここがぼったくりバーなことを理解する。やばいどうしよ。体験談をいくつか読んでいたとしても人はぼったくりバーに引っかかってしまうものなんだな。
女の子はパニックしている様子で「そんなあ。私こんなに払えないですよお…」とか言っていた。店員は慣れた口調で「失礼ですがお客様、お支払いいただけますか?」と告げる。数万円とかじゃなくて数十万円である。俺にとっては十分大金で、あんまり払いたくはなかった。
「クレジットカード使えますか?」と聞いたけれど、もちろんダメだった。
そこで店員は「キャッシュカードはお持ちですか?」と聞いてくる。とっさに嘘をついて「持ってない」と言う。けれどこれも奴らの手口で、「では財布の中を確認させてください」と言ってきた。断れるわけもなく、俺の財布の中身は検められてしまう。もちろんそこにはキャッシュカードは入っていて、店員に見つかってしまう。ちなみに女の子はキャッシュカードを持っておらず、挙句の果てには泣き始めた。名演技か。
店員は「キャッシュカードお持ちですよね。口座に支払えるだけの残高はありますか?」と淡々と告げてくる。これはもう逃げられないなと思ったけれど、最後の抵抗ってことで「昨日くらいにデカい引き落としがあって今数万円しかないんですよ」と答える。もちろん嘘だ。
すると「そうですか。それでは残高照会していただきたいので、今からコンビニATMに行きましょう。」とのこと。
仕方ないので店員と一緒にいったん店を出て、近くのコンビニに向かう。このとき走って逃げるとか警察に行くとかの選択肢もあったかもしれないけど、そんなこと思いつきもしなかった。そして彼らはとにかく冷静だった。暴力を振るわれたり恫喝されたりしたら警察を呼ばれてしまうだろうことを知っているのかもしれない。
なんか策はあるかなと考えながら歩くけれど、すぐにコンビニに到着してしまう。店員は「では私はATMの横にいるので残高照会結果を見せてください」と言う。
でもここで圧倒的閃きがやってきた。ここでホイホイ残高照会結果見せる必要なんてないじゃん。
こんな小手先が通用するかかなり怪しかったけれど、俺はひたすら適当な暗証番号を入力し続けた。サンキュー暗証番号システム。
「おい、いつまでかかってるんだ」急に店員の語気が荒くなる。
「いやー暗証番号忘れちゃって…」と告げる。
「ふざけんな、そんなわけねーだろ。店に戻るぞ。」と言われる。
なんとか機転を利かせていったん危機は脱したように見えたけれど、実は特に問題は解決してはいない。
まだなんか策はあるかなと思いながら歩いていると、すぐ店に着いてしまう。けれどこういうときは意外と作戦は思いつくもので、おそるおそる店員に「そういえば、なんで私が女の子の分払う感じになってるんですかね…?」と聞いてみる。
「私別におごるって一言も言ってないんですよ。私が飲んだ分は払わないと食い逃げになっちゃうんで払ってもいいんですが、自分の分は自分で払ってくださいよ。」と言ってみる。
店員は「おい女の子に払わせて恥ずかしくねーのかよ」とか言っていたが知ったことか。もしかしたらこれはなんとかなるかもしれない。
「私の分だけ払います。私1杯しか飲んでないですよね。明細出してくださいよ」と言うと、急に店員はトーンダウンして、
「じゃあ8000円いただきます」と言ってきた。なかなかの割引率でびっくりしたが、なんとか逃げ帰れそうだった。それでも高いけど。もともとキャッシュレス派で現金は1万円くらいしか持っていなかったのが功を奏したのかもしれない。財布の中身チェックのときに現金いくら持っているかも控えておいたのだろう。
「じゃあ私これで帰るんで、あとは自分でなんとかしてくださいね」と告げて店をあとにする。身分証や名刺を置いて帰る手もあったけど、変に個人情報を渡すのも嫌だったので払うことにした。
そんなわけでぼったくりバーに連れて行かれたけどなんとか軽症で済んだという話。あんまり教訓はないけど強いてあげれば
あたりになるだろうか。あんまりほめられた話ではないけど、ぼったくりバーの被害にあってしまう人がこれ以上出ないとうれしい。