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2024-08-24

anond:20240824004233

ふぞろいの林檎たちパート1で手コキ風俗で抜いてもらったあと、こんな店で働いてちゃいけないよと

説教し始めた、三流大学童貞学生を演じた若き日の中井貴一を思い出した。

挙句の果てに、風俗嬢の家に押しかけてその彼氏まで説教をする始末。

中井貴一演じる男は、根っから天然で、不幸な境遇女性をみつけるや、思いやるそぶりをみせながら、相手人生をともにする覚悟もないのに、そういう生き方はよくないよ、などと批判する傾向があった。当然、説教された側はあっけにとられて、自分に酔ってんじゃねーよという反応なわけだけど、本人は全然理解しておらず、そのごも友人の彼女奥さん好意を寄せまくり相談を受けては心配してあげる形ですり寄っていく。人妻を寝取りすらした。

悪気がない奴ほど邪悪である典型だった。

2023-12-01

山田太一訃報を知った。

それまでふぞろいの林檎たち岸辺のアルバムくらいしか知らなかった山田太一だが、

昨年、NHK再放送されていた「男たちの旅路I~III」を初めてみて、山田太一世界は奥深いと、認識を改めたのを覚えている。

ある種、衝撃を受けた。

男たちの旅路I~III」は戦中派のイメージが強い鶴田浩二山田太一が説得して、鶴田の初テレビドラマ出演となったいわくつきのドラマだった。

このドラマのすごさは、戦中派の鶴田あるいは特攻世代鶴田の、ある種、ブレない、英霊に操を立てる保守の固まりみたいな偶像を粉々に砕いたところだ。

戦中派保守というと、三島由紀夫吉田満といった1920年代半ば生まれで、10代の思春期国家への忠誠を純粋培養で叩き込まれ世代

その世代のブレなさに憧れて、保守を自認しているのが、昨今のなんちゃって感の強い保守たちだ。どんなに差別的発言をしても非を認めず一貫している、みたいなアレも含めてね。

特攻で死んでいった仲間に義理立てして結婚恋愛もしないという役柄(鶴田)だったが、死の病に直面した部下の女性桃井かおり)に愛を告白され、戸惑いながらも、一線を越えようとしない。山田脚本のなかでやってのけたのは、そうした戦中派世代のこだわりを、戦前派の世代ドラマのなかでは上司として登場する池辺良)がなんで抱いてやらんのだ、お前は分別のかたまりだ、と一蹴するところだ。

池辺良の役柄には、戦争中、終戦直後に上官の立場として、清濁を飲み込みながら必死で生き延びてきた池辺自身経験が反映されている。

また大正昭和初期にモダンカルチャーを受容する過程を経て、いつしか日本社会全体が国家主義へ傾倒してゆく日本の変遷をまざまざとみてきた世代でもある。その世代から下の世代としてみる、特攻世代というのは、若者思い込みの強さを強く感じ取っていたに違いない。人の考えも社会も時が経てば変わる、それを知っているのが戦前世代。それに対して、敗戦後に変貌した日本社会を目の当たりにした戦中派は、国を信じて死んでいった仲間を忘れることはできない。

そうした世代間のギャップが、鶴田を悩みに悩ませる演出によって見事に表現されているのが、男たちの旅路第3部最終回だ。

このドラマを通じて、鶴田浩二に興味を持った俺は、八千草薫と共演した【シャツの店】もぜひ見てみたいと思った。

また、保守というのが、靖国神社に強いこだわりをもつ戦中派の前の世代として、戦前派の保守というもの存在していたことにも思い至り、改めて福田恆存なども読んだりしてみた。昔の保守を知れば知るほど今の保守がばかばかしくなった。

山田太一のものの考え方でいえば、第二部で描いた「シルバーシート」は圧巻だった。老人が都電車庫に立てこもり反乱を起こす。あえて社会迷惑をかける意図的な行動に出た。

有形無形に、社会迷惑をかけるな、と社会から言われ続ける老人の気持ちのやるせなさをここまで訴えかけるドラマはない。

誰しも、迷惑をかけずに老後を過ごせるなんて、誰にもわからない。認知症になるかもしれないし、長い闘病や介護社会負担をかけるかもしれない。

立てこもる老人たちを説得する役を演じた鶴田浩二に対して、笠智衆がいう。あんたには若いからからないのだ、老人になったときはじめてわかるときがくる、と。

大人分別という鶴田の説得が通用しなかったという、ここでも出てくる鶴田の敗北の演出もさることながら、老いて初めて分かる、というリアルセリフが心に残った。

同じくNHKドラマチロル挽歌」も印象深いドラマだ。

高倉健大原麗子という因縁の二人(参考:居酒屋兆治)を軸に、やっぱり山田高倉健偶像破壊するような脚本を書いている。

リゾート法によって急速に全国で展開されたテーマパーク開発はバブル経済の華だった。

炭鉱の閉山で疲弊する地域経済起爆剤としてテーマパークを呼び込む北海道炭鉱の町。

しかバブル崩壊に伴い、計画が構想され、着工寸前まで来たもの撤退を迫られることになったのが90年代初頭の社会像だった。

町の期待をよそに、寡黙なキャラ高倉現場担当として町にやってきたこから、開発会社本社から撤退の後始末を、という隠れた命題高倉に任せたのではといぶかる町。そんななかでも、慣れないサービス業に苦心し、町を盛り上げようと市長応援する高倉健の姿は、居酒屋兆治で演じた姿とはやはり違う。

阿部寛は、若い頃に、建設現場社員というチョイ役で出演したこドラマから多くのことを学んだ、とどこかで言っていた気がする。

4日、BS再放送するそうだ。

ふぞろいの林檎たち」もすごいドラマだった。大学生役の中井貴一が初めての風俗でテコキで抜いてもらった挙句に、風俗嬢にこんな仕事やめなよと説教するシーン。リアルおっぱい出しているのも80年代らしい。こういう演出はもう昨今のドラマではありえないだろう。

長くなった。

ともあれ、大きな存在が亡くなった。

ここ5年くらい、脚本を書いておらず、闘病を続けていたと聞く。

合掌。

2022-11-06

anond:20221106211814

ジェンダーというのは私もよくわからない。

と同時に、容姿がどうのこうのってジェンダー論の本筋じゃないような気がするね。

ただ、世の中がどんなにかわっても、結局、男性女性評価する、という構図だけは大きく変わってこなかったとは思う。

男性視点だと、お姫様的な価値と嫁としての価値伝統的な二大価値、かなと思う。単純化すればですよ、もちろん。

そこに、80年代バブル期キャリアという価値が新たに追加された。

キャリアウーマン価値は今再放送している東京ラブストーリー象徴されるトレンディドラマにみられるように、女性お姫様でも嫁でもない新たな価値を見いだせると夢と希望を持たせたものの、

結局男性社会を固持する組織風土が根強く、男性に伍して働くことが強制された挙句ガラス天井が待っていた。女性失望させたのがこの40年。

男女雇用機会均等法で頂点に上り詰めたのはほんのごく一部。そもそも価値も求められながら、職場では男性に伍して、という条件はあまりにもハンデだ。

一方、家族構造戦後、大きく変化して、嫁的な価値は低下。強制的に嫁を教育し、家にそぐわなければ排除も辞さない、子供を産めないなら出ていけという、そんな社会ではなくなった。

なので、そんな時代を反映したおしんや、ふぞろいの林檎たちといったドラマリアリティを失っていく。

そうすると、残るはお姫様価値

日本社会は、この男性目線で最後に残ったこ価値も何かぼんやりとしたものになってしまったのではないかテレビドラマの傾向をなんとなくみての感想だけど。

トレンディドラマは、お姫様価値キャリア価値で、美男美女をおしゃれな職場に登場させて、視聴率をゲットしてきたが、うそっぽくなってしまった。

韓流ドラマトレンディドラマの潮流を直球で引き継いで、朝鮮半島男尊女卑文化を背景に、お姫様価値を全面に打ち出してヒット。いまだにトレンディドラマ路線でいける。韓国では嫁的な価値がいまだに高いので、トレンディドラマホームドラマミックスさせたのが韓流となった。

しかし、日本製作者(男性からみると、トレンディドラマ自体が空々しいものになってしまって、方向性を見失っている気がしている。

そもそもお姫様価値なんて、男性からすると嫁的な価値を得るためのジャンプ台のようなもので、嫁的な価値が低下した今、女性あんまりお金をかける動機付けがなくなってしまった。

しかし、女性からすれば、キャリアもだめ、嫁的な価値不要ということになれな、お姫様価値を磨く以外に、自分価値を高めるすべがない(もちろん極論)。


そんな時代は、女性からすれば、不安なんじゃないだろうか。存在論的に、というか承認欲求的にというか。

そんな不安時代からこそ、お姫様価値ますます神経質になり、

女性からすると好きでもないおじさんから容姿についてとやかく言われるのは恐怖でしかないということです。

https://www.leon.jp/lifestyle/148647

という「恐怖」に結びつくんじゃないだろうか。

適当感想です。

2022-09-11

独身だとか結婚だとか話題になってるが、

統一教会のはびこりやすいのは

昔ながらのロールモデルにしがみついていて、

人を差別する土壌があるからなんだろう。

なんだかんだいって結婚して子供育てて一人前、とかい増田にどうしても引っかかった。

こういう差別ってここ40年くらいでかなり薄れてきた印象だったから。何を今さらというか。

40年前は確かにこういうのは、炎上すらしないほど当たり前の感覚だった。

自分リアルタイムで思い起こせるのは80年代くらいまでだが、

その頃、ふぞろいの林檎たちという山田太一ドラマがあって

病弱で子供を望めない長男の嫁を姑がイジメて追い出そうとするシーンが初回から最終回まで延々と続くんだよね。

一人前になれない嫁としかみられない姑。いたたまれなくなって家出する嫁。

必死彼女の居場所を探して連れ戻した長男が、たまりかねて実の母親に言い放ったのは

俺は幸子じゃなければ嫌なんだ、というセリフ最終話

この鬼姑を演じたのは数年前にお亡くなりになった佐々木すみ江だが、

最近BSで「ひまわり」に松嶋菜々子のお祖母ちゃん役ででているので懐かしく思い出す。


結婚して子供育てて一人前、というのも視点を変えると、ただの視野狭窄だ。

だって、それをいうなら、バングラデシュで9歳だか10歳でいわゆる少女婚をさせられて

10人も子供を産み育てる彼女らは、一体何人前になるんだよ。

彼女たちが知っているのは「世の中そういうものだ、という地獄」で、その彼女たちの「人権蹂躙されている」と知っているのはNGOだ。

そして私は、「少女婚の地獄から逃れるのを支援するために、縫製など手に職を付けさせ、経済的に自立させようとしているNGO」を知っている。

NGO職業訓練を通じて「一人前」にしようとしているんだよ。一人前の価値観が違う。

観ている世界認識している事柄も、それぞれみんな違う。

こういうのは一例で、人生の9割以上は、自分の知らない世界の人々によって支えられているし、自分を取り巻く社会経済は、

見知らぬ人の努力、苦労そして犠牲によって成り立っているかもしれない。


でも、普通は、そういうことを知らなくても半人前だとはいわない。

また、明治から昭和を生きたおしん世代が知っている母親ロールモデルは、現在とはかけ離れたものだし、それを今の世代が知らないからといって

一人前じゃない、とは誰もいわないだろう。



母だとか嫁だとか、ロールモデルはまっているかどうかを無自覚基準にしてしまうのは、

そういうイデオロギー的な主体構成の営みが、良きにつけ悪しきにつけ、婚姻文化を持続的たらしめている証左ではあるけれども

そこに付け込むカルトにも同時に無自覚になってしまう。

個人的には、ネット空間でいえば例えば、アメブロ的な空間が、あるべき家族像、母親像を再生産して、繰り返し繰り返し啓蒙する場になっていると感じている。

から視野狭窄に陥らないためにも教養って必要なんだし、それに気づかせるためにも社会には多様性必要なんじゃないかね。ネット空間も含めて。

増田っていうのは、そういう場だとも思うんでね。アメーバじゃないだろ、ここは。

2021-12-03

反町竹野内のビーチボーイズPart2

見たいな。スペシャルじゃなくて10回の連ドラで見たい。広末とか稲森いずみとかも、出してさ。佐藤仁美も出せばいい。岡田惠和も現役バリバリだし、ええんちゃうかな。

昔はPart2ってよくあったのに、男女7人とかふぞろいの林檎たちとか。最近結婚できない男くらいか最近はなんでやらんようになったんかな。ビーチボーイズ、主要登場人物を今でもみんな出せるし(石原真理子みたいなんいないし)ほんまやらんかな。

2020-05-10

anond:20200510085018

1981-1985 円高不況(「ふぞろいの林檎たち」の時代

1930-1935 世界恐慌(「大学は出たけれど」の時代

あたりも氷河期の仲間に入れてやってください。

2018-12-05

anond:20181205103602

めぞん一刻は、結婚するまで純潔を守るべき、という古い価値観をみんなが共有していた(守っていたとは言ってない)最後時代遺物なのだ

五代君は響子さんが未亡人であることに夜な夜な煩悶し、響子さんは五代君がこずえちゃんキスをしたなどど聞くと嫉妬に狂う。かわいいったらない。

五代君は童貞であったが、これは必ずしもモテない設定ではない。そこそこイケメン童貞でも珍しくなかったのだ。

時代に「ふぞろいの林檎たち」というドラマがあったが、両者の世界線共通していると思う。

2016-01-17

http://anond.hatelabo.jp/20160116163457

日本ドラマで行くと、ドキュメンタリー制作会社の色が強いけど

ドラマ制作会社じゃなくて、プロデューサー監督演出脚本のほうが影響強いかな。

日本ドラマだと、演出大事だね。海外もそうなんだろうか?

あんま書くと身バレしそうなんだけど

たとえば、よく言われるのはフジの「踊る大捜査線」のチームだよね。

P亀山千広さんの、脚本君塚良一さん、演出本広克行さんあたりの名前は聞いたことあるんでは。

TBSの「半沢直樹」チームは

演出福澤克雄さん、Pの飯田和孝さんあたりが有名なのかな…。

同じチームで「流星ワゴン」、「下町ロケット」とかやってるよね。

フジだと、演出宮本理江子さんが有名で、この人お父さんが山田太一なんだよね。

山田太一知ってるかな?

昔のドラマ全盛時代の有名な脚本家で、鬼のように名作作ってる。

ふぞろいの林檎たち」の脚本家の人ね。

この宮本さんがほんとすごくて、「101回目のプロポーズ」「ビーチボーイズ」とか手掛けてる人。

最近のヒットだと「最高の離婚」かな。

このチームが本当にすごいんだよね。おもしろいんだ。

年配世代に人気なのは風のガーデン」っていって、北海道ロケ地巡りツアーとかあったりする。

まいいや、映画でもよく「○○組」って呼び方があるように、

テレビもやっぱりチームがあって、マニア的には「このチームがやるなら見る!」ってなるよね。

書き忘れたけど、日テレの遊川さんのチーム(家政婦のミタ)も有名だよね。

完全に固定メンバーじゃなくて、作品に合わせてちょっとずつメンツが入れ替わる。

ちなみに韓国ドラマは主流が脚本家で、脚本家によって見る見ないを決めてる人が多い。

きじゃない人から見ればどれも同じなんだろうけど、脚本家によって全然面白さが違う。

ホン姉妹の「僕の彼女は九尾狐」「美男イケメン>ですね」だとか、

ソ・ヒョンギョン。「華麗なる遺産」本当に面白かった。

オールイン」のチェ・ワンギュとか、歴史もの書くひととかも人気。

韓国ドラマ 脚本家 人気」で検索するといろいろ出てくる。

 
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