はてなキーワード: グラデーションとは
人間誰しもが正義感というものは持っていると思うけど、インターネッツに流れる色んな人の考えを見ていく中でひとくちに正義感と言っても大雑把に分けて2つあるなと思うようになった。
1つ目は敵味方の論理で、敵と戦い味方を守ることこそが正義だというもの。
2つ目は公正を重視するもので、明確な敵がいなくても認識の欠如や不作為によって不正義は為されると考え、内への批判的視点を持ち続けようというもの。
もちろんすっぱり2つに分けられるということはなく、グラデーションでしか語れないところではあるけれども。
で、ネトウヨだの陰謀論者だのの特徴は正義感のあり方が前者に振り切っちゃってて後者の視点に欠けることだなというのが長年インターネッツを見てきての俺の認識。
その上で軍(自衛隊)や警察といった治安組織の主たる活動目的はなにか、ということを考えると、外敵の侵略から自国を守ることだったり、犯罪者から市民を守ることだったり、敵味方の論理と非常に相性がいいんだよね。
そうなると何が起きるかというと、敵味方の論理を重視するタイプの人ほどこういった組織に志願する傾向が生まれてしまう。そしてこのタイプの人はネトウヨに染まるリスクが高い。
これは別に日本に限った話ではなくて、BLMが盛り上がったきっかけは白人警官が黒人を殺害したことだったけれど、実際白人警官の中には日本でいうネトウヨみたいなのが結構な割合存在するんだろうなーと。
こういう話をすると特定職業への偏見を煽ってるとかなんとか言われそうなので一応断っておくけれど、仮に全国民の中に差別主義者が10%いるとして、治安組織ではこの割合が3倍になるとしてもなお70%はまともなので、別に自衛官や警官を観たら差別主義者と思えとかそういうことは俺は全然言ってないからな。
先日Twitterで話題になっていた(と思う)、アセクシャル・アロマンティック(以下、Aセク・Aロマ)をテーマにした漫画を読んだ。現在は作者がアカウントに鍵をかけたため、見れないようだ。別にかの漫画を否定したい文章ではないので、これ以上の言及は避けるが。
先に言うが、私は当事者だ。漫画の登場人物と同じように、他者に性欲や恋愛感情を抱いたことは無い。恐らく、これからもないだろう。
作者は「Aセク・Aロマを知ってもらうため」とツイートしていた、気がする。なにせ、私は作者のフォロワーじゃないので確認ができない。
確かに「知ってもらう」ことは大事だ。実際、かの漫画を読んだことでAセク・Aロマというセクシャルマイノリティを知った人もいるのではないだろうか。
ここで私が言いたいことがある。「恋愛感情」が無いことは、異常なのだろうか。
異性愛者であろうが同性愛者であろうが、「性愛」があることが前提で、当たり前とされている。しかし世の中には、私のように「性愛」が分からない人がいる。それは、異常なのだろうか。
「それはモテない己を肯定するためでは?」「本当に好きな人に会ったことがないだけだよ」「恋はするものじゃなくて、落ちるものだ」「恋愛感情が無いなんて、冷たい人」
これは私が言われたことがある言葉だ。どれもこれも一理ある、のかもしれない。私にはよく分からないが。
恋愛感情や性愛がないと、「無感情」で「冷たい」人なのだろうか。私だって、無感情では無いので面白い話で笑うし、人情話で泣くのだが。それでも冷たいのだろうか。冷たい人、とはなんだろう。
実際、Aセクでも結婚した人や結婚願望がある人はいる。Aロマでも恋愛願望がある人もいる。おそらく、Aセク・Aロマだったが無事に恋愛感情を抱けた人もいるだろう。逆に、性愛がなくなる人もいるかもしれない。
なぜなら、セクシュアリティは線引きされるものではなく、グラデーションのように、移り代われるものだからだ。恐らく。少なくとも、私はそう考えている。
ここまで読んでくれた方は薄々感じていると思うが、結局私自身、セクシュアリティを完全に分かってはいない。もしかしたら本当に、「そういう人」に会ったことがないだけかもしれない。
しかし、Aセク・Aロマのような人がいることを知って、理解してくれる人がいても良いのではないだろうか。恋愛をしなければ死ぬなら話は別かもしれないが、実際私は恋愛をしなくても生きている。それでいいのではないだろうか。それでも、異常だと思われるのだろうか。
かの漫画に衝撃と悲しさを覚えた私は、両親にAセク・Aロマであることを相談した。「そういう人に会ったことがないだけだよ」と言われた。
そうなのかもしれない。が、胸のモヤモヤは晴れない。なので私はこうして、キーボードにモヤモヤを叩きつけている。考えが纏まったわけでもないのに。
そもそもセクシュアリティに悩んでいない人間は、己の性について疑問に思わないのかもしれない。こうしてグダグダ悩んでいる時点で私はセクシャルマイノリティであるのかもしれない。
https://anond.hatelabo.jp/20210407201659
これなどうまくまとまっていると思うが、おれ自身もどうかと思っていた通り、やはり一部フェミニストの言動はダメダメだったと思う。色んな人が一部フェミを批判していた。うなずけるものも多かった。
そう、君の批判はおおむね正しい。
なので君はそうならないよう、一部フェミの言動をちゃんと反面教師として、そうならないようにしてくれるんだよな。信じていいんだよな?
君は、一部フェミのようにダブルスタンダードに陥らないよう気を付けるはずだ。君は、一部フェミを非難したその言葉が、そっくりそのまま自分にあてはまるような、そんな愚かなことはこの後しないはずだ。
君は、あれという弱者の問題には最初から同情心をもって接しながら、これという弱者の問題には冷淡にならないはずだ。君は、弱者一般に優しくなるはずだ。
君は、男性という敵一般を設定して、それらをすべて丸ごと強者や抑圧者とするような、雑なカテゴライズをしないはずだ。君は、自分が批判するべき層がどういうものなのかを、きちんと精緻に考えるはずだ。
君は、とある言説のなかの最も極端な部分を、つまり弱者男性問題であれば「女をあてがえ」という部分を、全体に敷衍しないはずだ。君は、「とある言説の周りにはいろいろなグラデーションがあって、そこには賛同できるものもあれば、できないものもある」という冷静な視点をもったはずだ。
君は、「フェミニストと敵対しそうな意見だから、絶対に反対する」というふるまいを醜いと思ったはずだ。君は、ちゃんとどんな意見でも公平に、バイアスや色眼鏡なく、まずはきちんと接するという前提でいられるはずだ。
君も、おれも、他人の言動がダメダメだとわかったのなら、そこは他山の石として克服していこう。
一部フェミを批判する君たち、それにスターなど賛同の意見をつけた君たちは、その後、ちゃんと反面教師として自分を律してくれると信じている。一部フェミへの批判は、要するに君がよくないふるまいだとするものなのだから、それを君はまさかやらないよな――少なくとも、やるまいと努力するよな。
オレもツイフェミ、ラディカル・フェミニズム、フェミニズムという感じに区分けされるべきフェミニズムの分野がぐちゃぐちゃで混同されている状況は良くないと思うが、何故かどれも自分たちの区分をかっちり決めないんだよね。
そもそも「フェミニズム」には「女性の自己決定権を認めよう」という話なのであって、何かしらと敵対する方向に論が進むならそれはすべて「嘘」で良いと思うんだよね。敵対関係からはコンセンサスは生まれない。
進歩主義とかリベラリズムに話が進んでしまうと、結局「なんでもグラデーションがあってそれで良い」っていう話になっちゃうので、定義自体不可能になるし、目的もふわっとせざるを得ず、最終的にツイフェミ、ラディカル・フェミニズム、フェミニズムはお互いを「それは違う」ということはできなくなってしまう。
海外のフェミニズムを勉強することで、どうして日本ではここまでフェミニズムがこじれているのかというのもよくわかるんじゃないかな。フェミニズムの本質(単純な女性も社会の一構成員として振る舞えるように色々認めようと言うだけのもの)を理解しないままに運動だけ暴走しているからこうなるって言うことなんだけどね。
ただ、この中で一番損しているのはフェミニズムだと思う。フェミニズムは要は「性別を理由に権利に差をつけることは許さない、義務に差をつけることも許さない」というはないであり、性別にかかわらず同一の義務を課して同一の権利を付与すべき、というところから話が始まっていて、被害者も何もない話だった。
例えば「女性にこの権利がない理由が兵役の有無なら女性にも兵役を課して権利を付与しなさい、もしくは兵役を性別問わない志願制にして全員に権利を付与しなさい」という話だ。
ここには「支配する社会手強者である男性と不当に支配された女性」という文脈はない。ラディカル・フェミニズムはこの本来ない文脈を「男性による女性のリプロダクションの支配」という方向から付与した。そして幸いなことに例えば日本では堕胎には配偶者の同意がいるとかそういうのがあって、実際法体系も残念ながらそうなっている。
ラディカル・フェミニズムはこういった「女性が自分だけで決定できないところをやめろ」という話をしていることだろう。ここも理解できる。
最後にツイフェミだ。こういったフェミニズムやラディカル・フェミニズムの流れを受けているかはしらんが、そこに「女性が持つ男性への差別感情に限っては正当化されるべきであり、それは差別と呼ばれるべきではない」というよくわからない論理をねじ込むことに成功した、大声と数の論理とポリコレで。ここが一番得していると思う。
要は男女の闘争でしかないものを差もフェミニズムっぽい論理で正当化しているわけだから。革命闘争軍男女戦線とでも呼んだほうが良いだろう。