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2019-10-19

https://anond.hatelabo.jp/20191019125340

そもそも誰も「女をあてがえ」なんて言ってないからな。

独身男性の死亡率が高くや幸福度が低いことから、(当事者同士の合意があることは前提として)

望めば誰でも結婚できる社会の方が望ましいのでは?という主張を、

「女をあてがえ」に曲解しているだけ。

曲解曲解を重ねて性奴隷まで言い始めると、もしかして釣りじゃなかったの?ってなるけど。

献血行ってオタクだと思われたら恥ずかしいし……」

君たちにかけているのはこの視点だ。

キモいオタクだと思われたくなくて献血回避する人間と、オタクポスターに誘われて献血に誘い出されるキモいオタク、その差し引きが釣り合っているのかだ。

さあ、統計学の出番だ。

安っぽい精神論を振り回すだけの雑魚どもはどいたどいた。

議論ステージが一段飛ばしで上がっていくぞ

anond:20191019132022

いえ。

釣りではなくて、女性社会進出という標語が認められるなら女をあてがえも当然認められるべきかと。

anond:20191018230535

sds-page 釣りだろうけどこういう事かと。KKOの話すると二言目には「女をあてがえって言うのか!」が出てくる。たとえ創作物であっても女性に見えるもの弱者男性にあてがわれる事で女性価値毀損されると考えられている

当たり前じゃね?

「女をあてがえ」って要は「女を性奴隷として寄越せ」だからな。

奴隷扱いされる=価値毀損される、というか

そもそもそれを肯定する描写をしている時点で、その奴隷とされる人の価値奴隷を所有する側より低いとみなしていると言える。

これで何かを批判したり皮肉ったり出来ている、と考えてるらしいが

その思考回路が分からない。

誰か解説してくれ。

つーか根本的に「女をあてがう」事を肯定してるのか?まさか

追記

どうやら「創作物から問題ない」と言うスタンスのようだが、

誰かが言ってるけれど

白人黒人奴隷にする事を肯定している描写でも同じ事言える?と言いたい。

(と言うと逆張りしたくて言えると言うだけなんだろうけど)

モノが売れないっていうけど住宅価格10年で1000万〜2000万も上昇してれば買えないよ

ここ10年で都心部マンション価格1000万〜2000万上昇している。

長期金利が低いのでローンの金額を上げることができるのと、

共働き世帯が増えたことで世帯収入が増加していることから住宅価格を下げる要因がない。

というか政府が税収を上げたいために女性活躍を推進しているのに乗っかって、

利益を上げようとしているように見える。

デフレと言われて久しいが、そんなことはお構いなしに住宅価格は上がる。

しかちょっと節約を工夫したらどうにかなる金額幅ではない。

時給がちょっと増えたレベルでも対応できない。


加えて、不動産価格の上昇トレンドに乗っかって不動産投資お金が流れ込んでいる。

モノやサービスが儲からないのでそちらに投資するより不動産投資したほうがいい。

再開発という名目で目玉となる建物を作れば、周囲の住宅価格が上昇するので利益が上がる。

とはいえ店舗を多く作ったからといって、モノの需要が劇的に増えず、次第に空き店舗が多くなり衰退していく。

高い価格住宅を買ってしまったのだから、モノを買う余裕などない。


住宅を買う時期はライフサイクルで決まり必要になったときに購入するもので、

35年ローンを払い続けるわりに、価格の上昇下降を検討するのは1,2年だろう。

その間、不動産業側からすると高い価格を維持していれば、購入者は待ってても下がらないなら

ローンを組むかということになる。

人口が減って需要が減ったとしても、価格上昇でペイできれば問題はない。

購入者には、所有することになる住宅+売れない分の住宅分の費用負担することになる。

(需要はないので転勤などで売ることになったら低価格になるにも関わらずだ)



一体、このサイクルは誰が得をしているのか。



からすると共働きにより世帯収入が増加することは税収アップにつながるため、

定年後も働かなければならない金額負債を負ってもらうのはプラスに働く。

年金受給の話もあり、定年になっても借金返済ができておらず、働かざるを得ない状況に追い込むのもプラスだ。

銀行から信用創造お金を回す必要があるが、働いて借金を返し続ける人が必要だ。

モノが売れないし投資先がない銀行からすると、35年もの長期で返済し続けてくれる人がいれば、将来を予測やすくていい。


住宅ローンの補助があるので、不動産業界としては、それを前提に価格を上げることができる。

ローン補助がなくなり、借金を踏み倒されると困るが、不動産業界が釣り上げた価格統計でみて、

補助を出さざるを得ない状況を作り続ければよい。


他に国からすると人口が減っていくなかで、建築業に携わる人口の減少を止める必要があり、

優遇することで業界人生活できるのであれば、利益にかなう


と、まぁ国と不動産関係はいいが、割を食ってるのは住宅を買う消費者だ。

2019-10-18

anond:20191018132653

「ここは釣り堀で、入れ食い状態を楽しむところなのだけど、そうと知らずに釣られて傷つく魚さんがいることについては、釣り堀は一応遺憾に思ってます。」

レッツゴーピカチュウやってるんだけど

泣きそうになる。

まず、出てくるポケモン全部かわいい

それが昔飽きるほど聞いた電子音で鳴いて徘徊してる。

それで選んだポケモンが後ろについてくる。

俺はニドラン♂を捕まえる。

まだ小学校の頃、俺はヒトカゲを選んで出発して初めて自分で捕まえたポケモンニドラン♂だった。

というか、兄が謎のお触れである「俺が捕まえたポケモンはおまえは捕まえてはいけない」を発令したため、ポッポコラッタは封じられたのだ。

でも兄はニドラン♀をハナダの地下通路入り口にいる少女と交換してニドラン♂にしてたの覚えてる。ズルいぞ。

俺の最初パーティヒトカゲ(カゲソン)、ニドラン♂(ミミフ)、ナゾノクサ(ザッソ)、オニスズメ(メオラル)、タッツー(クラメン)だった。NNの名付け方は十字キーをグチャグチャに回してタイミングよくAを押して5文字にしたあと単語っぽいところで消す。昔からだ。カゲソンだけ「トカゲソンチョウ」にしようとしたが5文字の制約でカゲソンになった。

それをなぞっているつもりはないが、今の手持ちはピカチュウニドラン♂ナゾノクサオニスズメ。それらと一緒に冒険してると思い出が蘇ってくる。(ナゾノクサの登場がだいぶ早いが)

 

そういえばタッツーに関しては本当に水ポケモンを完全に封じられていて、最後に残ったのが釣り竿を垂らして釣れたタッツーだった。こいつが居なかったら残りがオムナイトしかいないので詰んでいた。

なので今回多分タッツーを捕まえるが、釣り竿で釣り上げた子でやりたい。

FRLGが発売された時当然買ったが、たしかあのときポケモン知識がついていたので、ゴーストとかケーシィを捕まえていたな。

anond:20191018052921

明らかに釣りなのにそんなのを自説の強化に使ってると馬鹿に見られますよ?w

2019-10-17

anond:20191017173638

見合いってどっちかっていうと学歴年収釣り合いが取れる相手紹介するよね

anond:20191017143812

束にすれば釣り合うバランスも構築できるぞう。ぱおーん?

anond:20191017113006

まあ、釣り餌というか、男の生きる原動力のものが女とセックスすることだからセックスできる相手セックスしたいときセックス無しだったりするとがっかりする人は多いよ。

2019-10-16

失恋腕時計

失恋をした。誕生日に貰ったピンクゴールド腕時計は、わたしにはちょっと釣り合いに大人すぎたのかもしれない。

あなたにとって腕時計とは?という問いをご存知だろうか。合コンとかで使うような、お遊びの心理テストだ。

いたことがない人はちょっと考えてみてほしい。

行動の指針?必要不可欠なモノ?それともアクセサリー

……この問いに対する答えは、そのまま「あなたにとって恋人とは?」の答えに置き換えられます、というのがこの心理テストだ。

話は変わるが、わたしにはずっと恋人がいなかった。イコール年齢の21歳だった。大変。ついでに高校ときからずっと腕時計も持っていなかった。恋人も、腕時計も、ぼんやり欲しいなあとは思いつつも、それを得るための努力をしなかった。たぶんそれは、「まだ必要でないもの」だったのだ、わたしにとって。

それがなんの因果か、夢みたいな恋をして、突然奇跡が降ってきて、わたしピンクゴールドの華奢な腕時計を手にした。

人の輪の中心にいて、きらきらして、それでいてわたしに笑いかけてくれるような人だった。優先順位をつけるのが下手で、馬鹿で優しい人。はしっこで憧れを丁寧に育てていたら、突然全部を掬いとって恋人にしてくれた。なにがなんだかわからなくて、全部がチカチカ眩しくて、冗談でなく直視もままならなかった。

そんなキャパオーバーのしあわせにあっぷあっぷする日々から、少しだけ上手に泳げるようになると、見えることが増えてきた。たべものをまずいっていうこと、ゴッホひまわりを知らないこと、環境に恵まれてなお人生はずっと楽しくないと言い切ってしまうこと。そういうしようもないかなしいことがチクチクした。誰もが嫌がることじゃない、わたしだったから嫌だと感じてしまたこと。

そうしていくつもすれちがってしまった結末は冒頭のとおりだ。

誰も悪くないけれど、こうなることは避けられなかっただろうという確かな予感があった。

まだ、好きだけど、君がわたしを好きじゃないならもういいよ。素敵な経験ありがとう、たのしかったよ、なんて軽やかに強がって笑って、模範解答みたいなお別れをして、家に帰って少し泣いた。ああ、好きだったなあ、たぶん今もちょっとわたし、夢みたいな恋をした。なんて。

そうしてピンクゴールド腕時計を外して、軽い左手首をさする。この腕はこんなに自由だったか。こんなに、さみしかたか

腕時計が欲しくなった。もっとかわいくてときめくような、子供っぽくていいか自分の好きな時計が。わたしにとって腕時計が、「ないと落ち着かないもの」になっていた。或いは、「いまほしいもの」かもしれない。いずれにせよ、このさみしさを持て余して「まだ必要でないもの」だなんて思えなかった。

彼の彼女になれる人は、きっとしあわせだけれど、わたしがもうそうなりたいとは思わない。腕時計は、ピンクゴールドでなくたっていい。わたしは、わたし腕時計を探そうと思う。はやく買いに行こう。ついでに合コンにでもいこうかな。

価値観の変化を、こうも感じることがあるとは思わなかった。まとまりがないけれど、この腕時計に感じたメタファーわたし失恋の整理を兼ねて言語化たかった。だけ。です。ありがとう

あーあ、好きだったなあ。

戦犯・困り眉説

駅乃みちかだってそうだったじゃないか、これは大発見だぞと思ったらもうツイッターで指摘がそこそこ伸びてた

宇崎ちゃんて子も眉毛隠せばだいぶ印象違う

たぶん釣り眉のドヤフンス顔なら目つけられなかったと思うし

困り眉なら男キャラでも生身の人間でもあれこれ言われてたと思う

実際「今、困り眉メイク流行る!」みたいな写真付きの記事たことあるけどキモかったし……

エロ漫画の中なら歓迎だけど公共の場で大々的に置かれてるとなんか気まずい、見たくないっていうのは巨乳ではなく困り眉

おっぱいは許すけど困り眉は自重するという妥協点でどうだろう

anond:20191016132335

こういうのたまに増田で見るけど、売れないライターが没原稿投下してるとかなんだろうか?

いかにもその手の三文ライター記事っぽくて素人が素で書いたとは思えんし

かと言って釣りにしては増田ウケるとも思えないし

(男向けに男がモテる方法、ってならすぐバズるけどねここ

anond:20191016090745

好きな人が家にいて、

好きな人が目を覚ましたら隣にいて、

好きな人自分の子を産んでくれて、

好きな人最愛の子もの面倒を見てくれるんだぜ


どんなデメリットを払ってでも釣りがくるわ

anond:20191016011957

釣りのつもりだろうけど「狂人の真似とて(以下略

二次元性愛に対する差別は徹底的に批判するけど、女性差別に与するつもりはないからね。

2019-10-14

朝鮮のある少年物語

 その朝、ぼくは学校に行くのがひどく遅くなってしまい、それに高森先生がぼくらに連体詞について質問すると言ったのに、まだ一言も覚えていなかっただけに、叱られるのがすごく怖かった。いっそのこと授業をさぼって、野原を駆け回ってやろうかという考えが頭をかすめた。

 すごく暖かくて、よい天気だった!  森の外れではツグミが鳴き、原っぱでは、製材所の向こうで、アメリカ兵たちが教練をしているのが聞こえた。どれもこれも連体詞規則よりはずっと面白そうなことばかりだった。だが、ぼくは誘惑に打ち勝つことができて、大急ぎで学校に走って行った。役場の前を通りかかると、金網を張った小さな掲示板そば大勢の人が立ち止まっているのが見えた。二年このかた、敗戦だの、徴発だの、アメリカ政庁命令だの、悪いニュースは全部そこから出て来るのだった。で、ぼくは止まらずに考えた。

 「今度は何かな?」 すると、ぼくが走って広場を横切ろうとしたとき見習い小僧を連れて掲示を読んでいた鍛冶屋親方が、ぼくに向かって叫んだ。

 「そんなに急がなくてもいいぞ、ちび。学校なんて、いつ行っても遅れはしないからな!」

 ぼくはからかわれているんだと思った。で、はあはあ息を切らせながら高森先生の小さな学校中庭に入って行った。ふだんだと、授業の始まるときは大騒ぎで、勉強机を開けたり閉めたりする音や、よく覚えるため耳をふさいで、みんながいっしょにその日の授業を大声で練習するのや、それからまた先生が大きな定規で机をひっぱたいて、「ちょっとかに!」と怒鳴るのが、道まで聞こえてくるのだった。

 ぼくはその騒ぎを利用してこっそり席にもぐり込むつもりだった。ところがちょうどその日は、まるで日曜の朝みたいに、すべてがひっそりしていた。開いた窓から、仲間がもうきちんと席に並び、高森先生が恐ろしい鉄の定規を小脇にかかえて、行ったり来たりしているのが見えた。戸を開けて、それほどしんと静かな真ん中に入って行かなきゃならなかった。ぼくがどんなに赤くなり、びくついていたか、分かるでしょう!

 ところが、そうじゃない! 高森先生は怒りもせずにぼくを見て、とても優しく言った。

 「さあ、早く席について、ジソン君。君がいないけれども、始めようとしていたんだ」

 ぼくは腰掛けをまたいで、すぐに自分勉強机に坐った。その時になって、やっといくらか怖さがおさまって、先生が、視学官の来る日や賞品授与の日にしか着ない、立派な羽二重の紋付袴を着込み、細かいひだのついた帯飾りをし、刺繍した黒い絹の絹の帽子かぶっているのに気がついた。その上、教室全体が何かふだんと違って、厳かな感じだった。

 けれども一番驚いたのは、教室の奥の、ふだんは空いている腰掛けに、村の人たちがぼくらと同じように、黙って坐っていることだった。三角帽子かぶったスニル老人、元村長、元郵便配達人、それからまだ多くの人たちも。その人たちはみんな悲しそうだった。そしてスニルさんは縁がいたんだ古い初等読本を持って来ていて、それを膝の上にいっぱい開き、大きな眼鏡を両ページの上にまたがって置いていた。

 ぼくがそうしたことにびっくりしているうちに、高森先生は教壇に上がり、さっきぼくを迎えてくれたのと同じ重々しい声で、ぼくらに言った。

 「みなさん、私がみなさんに授業するのは、これが最後です。朝鮮学校では、これから朝鮮語だけを教えることという命令が、アメリカ政庁から来ました……。新しい先生明日ます今日はみなさんの最後日本語の授業です。熱心に聞いて下さい」

 その言葉を聞いて、ぼくは強いショックを受けた。ああ!ひどい奴らだ、さっき役場掲示してあったのはそれなんだ。ぼくの最後日本語の授業だって!…… ぼくときたら、やっと日本語を書ける程度なのに! このままの状態でいなくちゃならないわけだ!……

 今になってぼくは無駄に過ごした時間のこと、鳥の巣を探して歩いたり、川で氷遊びをするため、欠席した授業のことを、どんなに悔やんだことだろう!

 ついさっきまではあれほど嫌で、持って歩くのも重く感じていた文法歴史などの教科書が、今では別れるのがひどく辛い友達のように思われた。高森先生も同じだ。先生はいなくなり、もう二度と会いないのだと思うと、罰せられたり、定規でたたかたことも、みんな忘れてしまった。お気の毒な人!

 先生はこの最後の授業のために立派な晴れ着を着て着たのだった。そして今になってぼくは、村の老人たちが何で教室の隅に着て坐っているのかが分かった。それはもっとしょっちゅうこの学校に来なかったことを、悔やんでいるらしかった。そしてまた高森先生が四十年間も尽くしてくれたことに感謝し、失われる祖国に敬意を表するためでもあったのだ……

 そうした思いにふけっている時、ぼくの名前が呼ばれるのが、聞こえた。ぼくが暗唱する番であった。あのややこしい連体詞規則を、大声で、はっきり、一つも間違えずに全部言えるためなら、どんなことだってしただろう。だが、ぼくは最初からまごついてしまって、悲しみで胸がいっぱいになり、顔も上げられずに、自分腰掛けのところで立ったまま体を揺すっていた。高森先生の言う声が聞こえた。

 「怒りゃしないよ、ジソン君、もう十分罰は受けていはずだからね…… ほらそうして。誰でも毎日思うんだ。なあに! 時間たっぷりある。明日覚えりゃいいって。ところがその結果はどうだね…… ああ! そんなふうに教育などは明日に延ばしてきたのが、わが朝鮮の大きな不幸だった。今あの連中にこう言われたって仕方がない。なんだ! おまえたちは日本人だと言い張っていたくせに、自分言葉を話せも書けもしないじゃないか…… でもそうしたことはみんな、かわいそうなジソン、君が一番悪いわけじゃない。われわれはみんなたっぷり非難されるべき点があるんだよ。

 君たちの両親は、君たちにぜひとも教育を受けさせようとは思わなかった。それよりほんのわずかな金を余分に稼がせるため、畑や紡績工場に働きに出す方を好んだ。私だって自分とがめる点はないだろうか。勉強するかわりに、よく君らに私の庭に水をやらせなかったか? それから釣りに行きたくなった時、平気で休みにしなかったろうか?……」

 それから高森先生は、次から次へ日本語について話を始めて、日本語世界一番美しく、一番明晰で、一番がっしりした言語であると言った。そして日本語自分たちの間で守って、決して忘れることのないようにしなけらばならない。なぜなら一つの国民奴隷となっても、その国民自分言語を持っている限りは牢獄の鍵を持っているのと同じだと…… それから先生文法の本を取り上げて、今日課業を読んでくれた。ぼくはそれがあまりによく分かるのでびっくりした。先生の言うことが、みんなやさしく感じられた。これほどぼくがよく聞き、先生の方でもこれほど辛抱強く説明したことはないと思う。気の毒な先生は、自分がいなくなる前に自分の知っている限りのことを全部教え、それをぼくらの頭に一気にたたき込んでしまおうとしているみたいだった。

 課業が終わると、次は習字だった。この日のために、高森先生は真新しい手本を用意してきていた。それには美しい丸い書体で、「日本朝鮮日本朝鮮」と書いてあった。まるで小さな国旗勉強机の横棒にひっかかって、」教室中にひるがえっているみたいだった。みんな熱心で、それに静かだったことだろう! ただ紙の上を走るペンの音しか聞こえなかった。一度などは、黄金虫が何匹か入って来た。だが、誰も気を取られたりせず、うんと小さな子供たちさえそうだった。彼らはまるでそれも日本語であるかのように、心を込めて、一所懸命、縦線を引っぱっていた…… 学校屋根の上では鳩が小声でクークーと鳴いていた。それを聞いてぼくは考えた。

 「いまにあの鳩たちまで、朝鮮語で鳴けと言われやしないかな?」

 時々、ページの上から目を離すと、高森先生はまるで目の中に自分の小さな学校建物そっくり収めて持って行きたいと思っているように、教壇の上でじっと動かずにまわりの物を見つめていた…… 考えてもごらんなさい! 四十年来、先生はその同じ場所に、中庭を正面に見て、まったく変わらない教室にいたのだった。ただ腰掛け勉強机が、長年使われて、こすれて磨かれただけだった。中庭くるみの木は大きくなり、彼が自分で植えたホップは今では窓を飾って屋根まで伸びていた。気の毒な先生にとって、そうしたものにみんな別れ、そして頭の上での部屋で妹が、荷造りのために行ったり来たりしている音を聞くのは、どんなに悲痛なことだったろう! なぜなら明日は二人は出発し、永久にこの土地を去らねばならなかったのだ。でも先生勇気をふるって、ぼくらのため最後まで授業を続けた。習字のあとは歴史勉強だった。それからさな生徒たちが声をそろえて「五十音」の歌を歌った。あちらの教室の奥では、スニル老人が眼鏡をかけて、初等読本を両手で持って、子供たちといっしょに字の綴りを読んでいた。老人も一所懸命なのがよく分かった。感激して声が震えていた。それを聞いていると実に奇妙で、ぼくらはみんな笑いたく、そしてまた泣きたくなった。ああ! ぼくらはその最後の授業のことをいつまでも忘れないだろう。

 突然、学校の大時計が正午を打った。それに続いて鐘の音が。それと同時に、教練から帰って来るアメリカ兵のラッパの音が、窓の下で鳴り響いた…… 高森先生は真っ青になって、教壇に立ち上がった。先生がそれほど大きく見えたことはなかった。

 「みなさん」と、彼は言った。「みなさん。私は…… 私は……」

 でも、何か胸につまった。終わりまで言えなかった。そこで先生は黒板の方に向き直り、一片の白墨を手に取って、全身の力を込めて、精いっぱい大きな字で書いた。

 「天皇陛下万歳

 それから頭を壁に押しつけたまま、そこに立っていて、口はきかずに、手でぼくらに合図した。

 「おしまいです…… 行きなさい」

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