はてなキーワード: 政府統計の総合窓口とは
鳥山明さんが68歳という若さで亡くなったことで、にわかに漫画家の寿命が話題になっている。
漫画家は魂を削って作品を生み出す過酷な職業だが、果たして一部だけを切り取って短命というのはどうなのか - Togetter
大元の調査ツイートにはさっそくコミュニティノートも付けられており、確かにこれだけで短命かどうかを判断することはできない。
https://twitter.com/monakayoshihiro/status/1766072771971576033
この調査では、1987年生まれの享年36歳の人を調査対象に入れている一方、1987年生まれで2024年現在も存命の人(享年が80歳や90歳になる可能性のある人物)は調査対象になっておらず、平均寿命より低い年齢が導出されるのは当然です。
平均寿命とは、各年に誕生した人間が調査年時点で生存している「割合」を用いて算出されるものです。
また、平均寿命は、1947年から2023年のうちに、男性は30.99年、女性は33.13年伸びています。
このことからも、1890年代生まれや1980年代生まれの人を混ぜ合わせた今回の調査は不適切であると言えます。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life22/dl/life22-15.pdf
そこで、私は以前、そうした事情を考慮した 将棋棋士の平均寿命は本当に短いのか という記事を書いていたので、漫画家についても同様の手法でグラフにしてみることにした。
(追記: なぜか時々404になるのでURLを変更しました)
📈グラフ→ https://f.hatena.ne.jp/Knoa/20240311125534
このグラフを見る限り、いくらか予感していたことではあったが、将棋棋士とは異なり、確かに「漫画家の平均寿命は、世の中の平均よりも短い」と言えそうである。(ただし、ひかえめに見ても10歳以上とかなりの差ではあるものの、後述の注意事項には目を通しておいてほしい)
私たちに夢や感動や笑いを与えてくれる漫画家という職業ではあるが、きっと健康に長生きしてくれれば、結果的にはもっとたくさんの漫画を生み出してくれることにも繋がるはずだと思う。それは出版社などにとっても、息の長いビジネスという観点から、考慮する価値のあることなんじゃないだろうか?
最中義裕 @monakayoshihiro
https://twitter.com/monakayoshihiro/status/1766729822607221162
多くのご意見及び情報の提供を賜り、御礼申し上げると共に、それらを加味し大幅改造した表を再UPいたします。
変更点は下記
没年齢が不明の方の追加
なお、人選には何の基準もなく、私が過去、漫画家さんの訃報を聞く度に書き留めたデータと
今回、皆様から寄せられた情報で構成されているため、当然ながら、情報の偏りと(訃報が訃報がニュースにならないマイナー作家を中心に)かなりの漏れがありますことをお詫びいたします。
もう一つ変更点(書き忘れ)
※ 漫画家男女のグラフは男女比までは考慮しておらず、時代と共に女性比率が増えて、それに伴って死亡年齢が高くなっている可能性がある。(性別は精査していない)
※ 「訃報がニュースにならないマイナー作家」という偏りについては、単に世の中の平均からより乖離した上澄みを対象にしているだけと見ればよいが、逆に自殺や事故死などで死亡年齢が若い場合ほど、マイナー作家でもニュースになりやすいという事情が考えられる。本来であれば将棋棋士のように一律の条件でデータが揃っていればよいのだが。なお、自殺や事故死は政府の統計にも含まれているので条件は同じである。
※ 漫画家という職業自体の歴史はある程度長くても、まだまだ発展途上の職業で、人口ピラミッドの比率が日本人平均より若い世代に偏っているという事情も考えられる。極端な話、たとえば2018-2022年における「Webデザイナー」の死亡年齢をデータ化しても、少数の不幸な事例ばかりが集まり、80歳で天寿を全うした事例は見つからないだろう。これを考慮して検証するには、存命中の漫画家のデータも必要となり、なかなかむずかしい。参考: プロ漫画家は日本に何人いるのか? - 漫画の真ん中
※ 政府の統計は5歳ずつの階級を中間値で平均して求めた(たとえば80-84歳での死亡を一律で82歳とみなしている)。新生児と高齢者は本来の死亡年齢より高く、それ以外は低く算出されやすいが、結果的にある程度相殺される。
※ 政府の統計は「その年」に死亡した男女だが、漫画家の統計は「その年の前後5年(2020年なら2018-2022年)」に死亡した漫画家男女である。2025年分の漫画家のデータは期間途中であり、今後2027年にかけて変動する。
※ 政府も漫画家も誕生日までは考慮していないので、「80歳と11ヵ月」で死亡しても80.0歳として計算される。(どうしても平均寿命と比べたいなら、+0.5するとよいが、本来は人口ピラミッドの影響も差し引かなくてはならない)
[B! 統計] ゲームを趣味にしている人の割合が多いのはどのくらいの収入の人たちなのか調べてみた - nonameのノート
ここでブクマカが年齢別にも出さないとって言いながら誰も自分で調べる気はなさそうだったので調べてみた
元にしたデータはこれ
年齢と収入が両方入ってるデータがこれしか見つからなかったから、元記事だと有業者なのにこっちは単身世帯の世帯主のデータになってるみたいだけど許して
政府統計ちゃんと見たことないのでもっといいデータを知ってる人は教えてください
100万円未満 | 100~199万円 | 200~299万円 | 300~399万円 | 400~499万円 | 500~699万円 | 700~999万円 | 1000万円以上 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
15~19歳 | 80.7 | 93.1 | 92.5 | ... | ... | ... | ... | ... |
20~24歳 | 78.1 | 80.5 | 63.1 | 83.0 | 77.6 | ... | ... | ... |
25~29歳 | 61.2 | 75.8 | 67.7 | 72.7 | 74.4 | 69.5 | 41.9 | ... |
30~34歳 | 78.8 | 66.1 | 69.0 | 72.8 | 67.6 | 67.2 | 70.6 | ... |
35~39歳 | 69.0 | 55.8 | 71.9 | 78.5 | 50.5 | 61.9 | 88.5 | 59.0 |
40~44歳 | 36.6 | 57.9 | 58.2 | 61.2 | 50.7 | 64.5 | 78.7 | 76.8 |
45~49歳 | 51.0 | 39.7 | 43.3 | 47.1 | 51.3 | 60.5 | 60.3 | 85.1 |
50~54歳 | 34.6 | 41.9 | 39.9 | 43.3 | 34.0 | 46.0 | 42.4 | 27.2 |
55~59歳 | 32.8 | 31.9 | 34.2 | 29.6 | 25.6 | 34.8 | 42.1 | 36.5 |
60~64歳 | 21.3 | 20.0 | 30.3 | 26.3 | 31.2 | 23.0 | 48.8 | 36.4 |
65~69歳 | 9.6 | 16.3 | 20.5 | 20.1 | 17.6 | 19.0 | 32.1 | 19.6 |
70~74歳 | 5.1 | 12.1 | 12.8 | 19.5 | 11.3 | 13.7 | 21.8 | 5.5 |
75~79歳 | 5.5 | 4.9 | 14.0 | 8.3 | 28.9 | 24.6 | 3.0 | - |
80~84歳 | 1.7 | 4.9 | 6.1 | 8.1 | - | 20.0 | - | 3.1 |
85歳以上 | 0.7 | 2.0 | 2.0 | 7.5 | 7.5 | - | 7.1 | ... |
「将棋棋士の平均寿命は、世の中の平均よりも短い」と言うのが、なかば定説のようになっている。プロ棋士と趣味の将棋では肉体的にも精神的にも負荷がまったく違うとはいえ、将棋を普及させようとする上では、将棋界にとって少し耳の痛い話だろう。
将棋棋士の平均的寿命について - おおた 葉一郎のしょーと・しょーと・えっせい (2007年)
結果は・・67.51才である。短い!
棋士と年齢を分析する | 将棋ペンクラブログ (2014年)
全体の平均 68.5歳 (110人)
*最も長命だったのが加藤博二九段の90歳(2013年)、最も若かったのが村山聖九段の29歳(1998年)。
将棋棋士の平均寿命を調べてみた - 将棋ペンタゴン (2021年)
物故棋士は91人でその没年齢の平均は72.0歳となっています。
野月浩貴八段と藤森哲也五段の発言例も→ anond:20230124165248
しかし、これらの記事に書かれた棋士の平均寿命のようなものは、「既に死亡した棋士の死亡年齢を平均したもの」であって、いわゆる世の中で平均寿命として公表されている「今年生まれた0歳児が何歳まで生きるか」とは異なる。極端な話、江戸時代までさかのぼれば棋士の死亡年齢はもっと短くなるわけで、「過去400年間に死亡した棋士」と「今年生まれた0歳児」を比べるのは的を外している。(最初に挙げた記事のうち 将棋棋士の平均的寿命について にはいくつか但し書きも添えられているが、それでも不十分)
そこで、直接比較しやすい「死亡年齢」だけに着目して、5年ごとに区切って世の中の平均と比べてみた。
ただし、全男性の死亡年齢は、新生児の死亡なども含まれるので、特に古い時代ほど低くなりやすい。「棋士が0歳で死亡する」ことはありえないので、おおむね棋士の年齢に対応する「20歳以上」に絞った死亡年齢と比較するのがよいだろう。(棋士のプロ入り平均年齢は22.4歳)
(※1/24追記: 全男性と20歳+の計算に間違いがあり、すべて-0.5だけ下方修正しました。考察や結論に変わりはありません)
平均死亡年齢の推移:
年 | 全男性 | 20歳+ | 男性棋士 | 男性棋士の 誤差(95%) |
---|---|---|---|---|
1940年 | 54.7 | 5.2 | ||
1945年 | 61.5 | 16.9 | ||
1950年 | 41.1 | 57.8 | 61.0 | 22.0 |
1955年 | 50.0 | 61.1 | 48.5 | 10.1 |
1960年 | 55.5 | 63.3 | 43.0 | 6.0 |
1965年 | 59.3 | 64.7 | 67.8 | 6.9 |
1970年 | 61.0 | 65.3 | 64.8 | 19.5 |
1975年 | 63.1 | 66.6 | 64.6 | 8.5 |
1980年 | 65.7 | 68.1 | 69.3 | 7.0 |
1985年 | 67.4 | 69.1 | 73.5 | 6.1 |
1990年 | 69.2 | 70.5 | 72.4 | 8.8 |
1995年 | 70.4 | 71.4 | 71.3 | 6.4 |
2000年 | 71.4 | 72.1 | 68.2 | 16.4 |
2005年 | 73.3 | 73.7 | 66.1 | 10.1 |
2010年 | 75.1 | 75.5 | 73.8 | 8.8 |
2015年 | 76.9 | 77.2 | 81.3 | 6.4 |
2020年 | 78.4 | 78.6 | 78.9 | 6.9 |
グラフ:
こうしてみると、誤差は大きいものの、「将棋棋士の平均寿命は、世の中の平均よりも短い」という定説は、妥当ではないと言える。もっとも、1960年や2005年ごろにかけては世の中の推移に逆行して若くして亡くなる棋士が多かったため、誤った定説を生み出しやすい環境だったとは言えるかもしれない。
※ 政府の統計は5歳ずつの階級を中間値で平均して求めた(たとえば80-84歳での死亡を一律で82歳とみなしている)。新生児と高齢者は本来の死亡年齢より高く、それ以外は低く算出されやすいが、結果的にある程度相殺される。
※ 政府の統計は「その年」に死亡した男性だが、男性棋士の統計は「その年の前後5年(2020年なら2018-2022年)」に死亡した男性棋士である。
※ 政府も棋士も誕生日までは考慮していないので、「80歳と11ヵ月」で死亡しても80.0歳として計算される。(どうしても平均寿命と比べたいなら、+0.5するとよいが、本来は人口ピラミッドの影響も差し引かなくてはならない)
ちなみに囲碁棋士は女性も含んだリストしかなかったが、特に将棋棋士に比べて大差あるわけではなかった。
新型コロナウイルスに関連して、マスクが品薄状態になり、店頭で買えない自体になっている。
そんな中「マスクの次にティッシュペーパーやトイレットペーパーも品薄状態になるのでは?」という憶測が飛び交い、
ティッシュペーパーやトイレットペーパーが品薄状態になっている店舗も出てきたようだ。
これについて、複数のメディアが「トイレットペーパーは在庫十分で供給不足はありえない」と報道している。
トイレットペーパーの供給不足があり得ない理由とは 製紙会社に話を聞いた
「マスクとトイレットペーパーの材料は異なる」「日本国内に流通しているトイレットペーパーの98%は国内生産で賄っている」ため、トイレットペーパーの供給が停止することは「99%あり得ない」と断言していた。
『日本で売られているもののほとんどが中国製で輸入できず品切れになる』という情報も出ているが、日本の市場に流通しているおよそ97%は国内産でこれも誤った情報だ」と指摘しています。
これらの記事で言っていることは、自給率が98%や97%のことだと思うので、実際のデータを元に自給率を計算してみることにした。
「自給率の計算方法 - e-Stat 政府統計の総合窓口」によると、自給率の計算方法は以下の情報があれば出せるという。
では、それぞれの数値を調べて、2019年の自給率と2019年12月の自給率を計算してみる。
トイレットペーパーの国内生産量を探せばいいので、経済産業省が公開している生産動態統計を見る。
「生産動態統計 / 経済産業省生産動態統計調査(各省共通集計表) / 各省共通集計表」(2020年時点最新の奴)から抜き出した。
2019年11月と12月のデータは以下の通り(数量単位はt)。
年月 | 月末在庫数量 | 生産数量 | 販売数量 |
2019年11月 | 13983 | 89823 | 84335 |
2019年12月 | 12283 | 88796 | 90889 |
2018年と2019年をまとめたデータは以下の通り(数量単位はt)。
年 | 月末在庫数量 | 生産数量 | 販売数量 |
2018年 | 8275 | 1046310 | 1047587 |
2019年 | 12283 | 1058422 | 1058237 |
税関のデータを調べてみる。税関は品目全てに統計番号を振っているようなので、トイレットペーパー単体のコードを探す。
輸出統計品目表(2020年1月版)で「第48類 紙及び板紙並びに製紙用パルプ、紙又は板紙の製品」の品目表を確認すると、以下の統計番号が確認できた。
H.S.code | なにこの項目 | 品名 |
4818.10 | 000 | -トイレットペーパー |
「481810000」(9桁)がトイレットペーパーの統計番号のようだ。統計品別表でこの統計番号で検索をかけて輸出量と輸入量を調べた。
輸入量のデータは以下の通り。
年月 | 輸入数量(kg) |
2019年12月 | 1997114 |
2019年累計 | 24944375 |
輸出量のデータは以下の通り。
年月 | 輸出数量(kg) |
2019年12月 | 100849 |
2019年累計 | 1069161 |
まずは2019年12月の自給率を計算してみよう。なお単位をtで統一するため、適宜変換している。
国内生産量 | 88796 |
輸入量 | 1997.114 |
輸出量 | 100.849 |
在庫の減少量 | 1700(13983-12283) |
88796/(88796+1997.114-100.849+1700)*100 = 96.1076124717
国内生産量 | 1058422 |
輸入量 | 24944.375 |
輸出量 | 1069.161 |
在庫の増加量 | 4008(12283-8275) |
1058422/(1058422+24944.375-1069.161-4008)*100 = 98.1575245544
・トイレットペーパーの2019年12月の自給率は96%、2019年全体の自給率は98%だった
・NHKの報道で出てきた97%はおそらく2019年12月の自給率を示していて、しらべぇの報道で出てきた98%は2019年全体の自給率を示しており、報道のファクトチェックができた
筆者は当初、2019年12月の自給率計算で100849kgを1008.49tと間違えて計算していたのだが、そう計算すると
88796/(88796+1997.114-1008.49+1700)*100=97.0611193になり、97%という数値が出てきた。
もし筆者のやり方が正しい方法なら、NHKの取材先担当者も変換ミスをしていたかもしれない。
おわり
政府ドメインリスト https://cio.go.jp/domains にあるドメインを対象に、その下のページが何回はてなブックマークされたかのランキング。
このランキングの効用 - 政府サイトのどこを見れば面白いのかがわかるかも