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はてなキーワード: 南町とは

2024-01-05

anond:20240105103346

東京災害あったら港区松濤の人々と歌舞伎町新宿南町の人々の生存率の違いが明白になってしまうよ

2023-11-01

吉祥寺に住んでるって言っていいのは本町だけ。南町とかは住んでるって言っちゃいけないの。

って話してるおばちゃんいて吉祥寺ときでも京都みたいなそういうのあるんだ…と思った

2023-09-13

相対的位置で表される地名が恥ずかしくて改名された例

元増田みたいなのが居るから地名変えちゃったってケースを出すよ。

 

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20230912103559

 

 

志茂

地下鉄南北線志茂駅というのがあるが、ここは昭和初期まで「下村」だった。上村は近くにないので、岩淵宿から見て下の村という意味かと思われる。

関東大震災後に人口流入して町になる時、「下町」じゃあれなのでちょっとこじゃれて「志茂町」とした。

後に町が取れて志茂となり、駅も出来て有名になったが、住んでる人も元は「下」のこじゃれた書き方だったとは知らないことが多い。

 

西川口

西川口駅の西口周辺はかつては横曽根村だった。

関東大震災後に東京近郊は下町から移住人口が増え始め、川口町合併して川口市になる横曽根人口が増える前に区画整理をする事になった。

新しく升目に近くされた区画町名を付ける必要がある。

横曽根の中心の北には「北」、南に「南」というおざなり小字があり、西側は「新田」という小字があったので、「北」を「北町」、「南」を「南町」、真ん中を「仲町」とし、西側新田は「仁志町」とした。

仲は中を、仁志は西をこじゃれた風にしたものだ。

だが西川口駅が出来て人口がどっと増えると、駅西側は全部西川口にしちゃえという事になって北町も仁志町も全部西川口になってしまった。

「仁志」とかせっかく付けたのに結局に「西」で上塗りされちゃっというケースである

 

余談だが、南町は残ったのだが、ここは市境に近く、川口市南町から歩いて5分に蕨市南町があるので混乱の元だ。この命名法はよくない。

 

上板橋中板橋

先の事を考えない鉄道会社に振り回されたケース。

東上線中板橋駅の西側に711の弥生町店があるが、実はこの辺りは川越街道上板橋宿跡である

大正初めに東上鉄道(現東武東上線)が開通すると、始発駅の池袋の次は板橋下宿に近く貨物扱いで重要下板橋駅が設置されたが、その次は4km先に設置する事になった。当時は蒸気機関車単線運転から交換用の駅で距離もその程度が適当だった。

だが駅の周りがマジで何もない。だから駅名に適当地名も無い。

そこで3km程離れているが著名な宿場上板橋を駅名にした。

だが昭和初期に電化されて加速性能がいいので駅を沢山作る事になり、下板橋上板橋の真ん中にも駅を作る事になった。だがこの近くの地名は、上板橋宿に因んで全域が上板橋になっていた。

でも下と上の中間板橋から中でしょと「中板橋」駅としてしまった。

すると上板橋上板橋付近になくての隣の駅の周辺にある、しかもその駅名は中板橋というおかしなことになってしまった。

地名変更できるようになると上板橋は古い名前を捨てて「弥生」というこの地に特に縁のない名前にしてしまった。

全部先の事も考えないで行動する鉄道会社のせいである。

 

池袋

元々池袋村は今の下板橋駅付近が村の中心で(現池袋本町)、池袋駅が設置された当初は池袋村の村の外れの村境ぎりぎりの場所だった。

今の西口付近はその名も「上」という小字場所だった。その他にもこの周辺は「原」とか「下上」とか「西山」とかおざなりの超てきとうな小字ばかりであった。さすがは人もろくに住まず雑木林のままの村はずれだ。

だが鉄道がどんどん集まってきて人口も増えるとそんなてきとう地名は「池袋」で消されて無くなってしまった。

そもそも下上って何なのか?

 

墨田隅田

葛飾区足立区区界を見ると綾瀬駅付近で絡まったコードのようにやたらグネグネしている。これは古隅田川の流路で、中世では住田河と呼ばれていた。

荒川放水路が出来るまでは堀切駅付近で今の隅田川に合流していたので、その上流までが荒川、その下が隅田川と呼ばれていた。

この隅田川の東に隅田村というのがあった。

一方、江戸時代水墨画流行すると、「墨」という字とそれを「ボク」と読むのが粋でブランド価値を持つようになった。

隅田川がカーブしながら先述の古墨田川と合流する場所の外側にあるのが隅田村で、洪水が頻発するので幕府隅田堤という陸の堤防を築造、桜を植えた。桜を植えるのは花見客が大挙して訪れて踏み固められるからである。今も川べりに桜が植樹されるのはこの幕府の知恵に由来する。

するといい景色なので山水画浮世絵が多く作られたが、何しろ「隅」より「墨/ボク」の方がカッコいいもんで、隅田堤じゃなくて「墨堤/ボクテイ」と題されたりした。

その他にも隅田村/隅田川関連のものが「墨田」と呼称されたので、隅田村→隅田町となっていたが住んでる人らは勝手に隅っこよりもイキな方がいいと「墨田町」と書くのが流行し、本所区と向嶋区が合併した際には墨田区となった。

隅田町が町名変更できるようになるとこれもやはり墨田となった。

 

仲宿

中仙道板橋宿は超巨大宿場町で、JR板橋から都営地下鉄板橋本町駅の2.5kmくらいもあり、北から上宿、中宿、下宿下板橋宿/平尾宿)と分かれていた。

鉄道道路時代になると宿場町の記憶は無くなって何が中なんだという事で、仲宿と改称された。

 

台東区

浅草区下谷区合併したのが台東区

下谷はいかにも下に見られてるみたいなので、台地の東、と台頭を兼ねた造語を区名にした。

吉原遊郭とか上野周辺とか山野とか実際にスラムが幾つかあったのが余計にコンプレックスを刺激した。

 

十条上十条

十条と呼ばれる地区には北側上十条村、南側に下十条村という二つの村があった。尚、この当時の上、下というのは京都に近い方が上である江戸北側には中仙道があるので京都に近い方の北が上であって、東海道周辺なら西が上になる。

両村を縦貫する形で日光御成道(別名 岩槻街道)があり、下十条宿という幕府非公認の小さな宿場町があった。今の東十条駅から坂上がったあたりの塾や郵便局があるあたりである

明治になりその十条の西の方に現赤羽線埼京線。開通当時は日本鉄道品川線)の十条駅が出来た。

次に東北本線京浜東北線)にも駅が出来る事になったが、当然、一番栄えている下十条宿に近い場所に設置された。また駅に来れる道もある。だから当然駅名も下十条駅だった。

ところが昭和住居表示町名が変えられるという事になると、下十条が「今は東京駅に近い方が上だからこっちが上十条だ」とか言い出す。

それで町名を押し出された元の上十条は、下はヤダってことで中十条となってしまう。何でだ。

駅の東側の元は十条じゃなかった辺りは東十条となった。

こうして下十条が無くなったのに駅だけ下十条を名乗ってる状態になったので、十条の東だし、東十条に隣接してるってことで改称されて東十条駅になった。

そりゃ下扱いは誰でもイヤなもんだが、下剋上的というか身勝手というか。

 

田園調布

田園調布がある場所はかつて荏原郡調布村だった。

ここを東急電鉄後藤慶太デベロッパが買い上げ高級住宅地田園調布」の分譲を開始、鉄道も開通し、調布駅が設置され、直ぐに田園調布駅に改称される。

「田園」の文字の由来は、ロンドンに視察に行った後藤田舎に住んで都会に鉄道通勤するというゆとりがある生活スタイルに触れて感銘を受けたため。当時のロンドン児童含む超絶ブラック搾取労働や、一晩で数百人が死ぬほどの超絶大気汚染ゴミや糞便に混じって死体流れるテームズ川の超絶河川汚染、多発するスリ強盗殺人林立する売春婦など、文字通りに死ぬほど環境が悪かったために富裕層にこのような生活スタイル流行した。

昭和3年に人口が増えて町制施行されることになったが、調布町とすると京王線沿線調布と被ってしまうので「東調布町」と呼称

だがその僅か五年後には荏原郡自体東京市に編入されて東調布町も消滅。短い命であった。

初めは東急の子会社デベ)が開発した駅前の高級宅地けが田園調布だったが、住居表記施行町名変更が可能になると、元の田園調布の周りの○○沼とかの町も「沼とかヤダ田園調布にしたい」という事になって、全域が田園調布となった。

この為に駅の裏側とか川べりの低地とかあんま高級じゃない田園調布が沢山ある。

2022-12-24

anond:20221224084522

渋滞や立ち往生の範囲を狭めてごまかす感じ?

2018年2月24日

「雪に乗り上げ身動きが取れない」。7日午前9時20分ごろ、福井県坂井市国道から富山県男性会社員(19)が110番した。当時、同様の通報が相次いでおり、除雪業者男性発見したのは同日午後6時40分ごろ。既にCO中毒で死亡していた。

同様の事故は毎年のように発生している。2017年2月京都府宮津市男性が死亡。13年3月には北海道中標津町母子4人が亡くなった。




20日、柏崎市山澗で27歳の女性が車の中で死亡しているのが見つかりました。その後の調べで女性の死因は一酸化炭素中毒であると判明。停電が続き、自宅前に停めた車内で暖を取っていたところマフラーが雪に埋もれたとみられています。21日午前10時すぎには、長岡市南町駐車場に停められた軽乗用車の中で死亡している75歳男性発見されました。

数日前のこれもEVなら死なずに済んだのに・・・

2022-12-05

anond:20221204124145

南町の「ぬるいそば」っていう駅そばまだあるのかな

独特のいでたちでよく長年やってたよなあ

2019-01-19

子ども被害情報など(静岡市立竜南小学校 他)

https://www.gaccom.jp/safety/detail-313775

[件名]露出事案発生

[日時]1/8(金)16:30頃

場所静岡市葵区南町三丁目16番 公園内(竜南小学校区)

[状況]公園のベンチに座っていた男が立ち上がり、下半身を触っていたもの

[遭遇者]小学生女児

行為者]20〜30代 170cm位 中肉 黒髪 白色ウインドブレーカー

 いやさすがにそれはチンポジ修正だと思いたいよ。

2016-09-10

http://anond.hatelabo.jp/20160910115451

おいもちょっと読み直せよww

 別に他人文章指南するほど書けるつもりじゃねーけど、これじゃ変な奴になってんぞ? いや変な奴好きだけどな、俺は。w

これさ、クラス取り巻きに囲まれ最近ちょっと目立つ奴にいきなり怒鳴りつけてから振り向いてもらえずにいきなり通行人に向かって次々と指さし、

「オマエだ!」「オマエだ!」「お前はアイツか?」「お前はアイツが化けてるんだろう?!」

「お前らみんな同じなんだからな?!」

 って感じで絶叫。注目を浴びてアジテーション始めるかと思いきや、

「――もちろん俺も! 同じ! ……かなぁ? なんかよくわかんなくなっちゃった。でもアイツと同じでボクも狭いセカイにいるんだ…。ホントダメだってわかってるんだよ? もっと広いセカイに出たいなぁって…、思ってはいるけど……、もにょもにょもにょ…。」

 みたいに見えるんだよ。

なんだよオマエ? ツンデレなの? こんなん狙ってできねーよ、いや寧ろ狙ってたらスゲーよ、もう後半とか可愛く見えてくんじゃねぇか、っつか萌え狙いなのか? って……。


思っちゃったりしたの……。(ゝω・)てへぺろ


 公衆に向け大路で声を張るは、其闘い也。

 されど小路にて呟くは真夏幻想の如く。

 挨拶をする者在り、思索に耽る者居り、且つ又大路を夢見るも大義や何処か、と。


 いや別に悪いとか言ってねーけど。

そういう風に俺は見えたってだけで正しいとは限んねーし、webってプライベートパブリック境界が滅茶苦茶なんだよな、元々。

 ある意味凄く面白いんだよ、揺らぎが。普通に出てる商業誌とかの記事じゃ味わえない感っつーかさ。

あ、俺がこの間行った南町(3丁目な?)の駄菓子屋なんだけどさ、そこでビッグカツ買った時の話とかしてもいい?

 あれ、同じ名前で違う商品が幾つもあるのな。

http://www.geocities.co.jp/Foodpia/3772/bigkatsu2.html

 俺がガキの頃買ってたのって"すぐる"のだったんだけどさ、そこの店にあったのは"菓道"のだったんだよ。

んで思い出したんだけどさー、中学校くらいの時になんかクラス替えしてから駄菓子屋行こうぜってなって何人かで行ったのな? そしたら普段と違う店に行く事になってそこにあるのが"味の彩"だったんだよ。

「何だこりゃ?! パチモンじゃねーかよ!」とかキレたら大喧嘩になってさーww

あ、ごめん長くなるからいか

 増田主のよく食ってたのってどこのだった?

2015-03-31

午前2時に19歳少年が2歳児を轢き殺した事件に対する日本人の反応

http://news.nicovideo.jp/watch/nw1520267

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ラッツ

午前2時って真夜中じゃんよ。そんな時間になぜ2歳児が?

spitzlove...

は?この親はなにしてんの?少年かわいそう

fact_mout...

自称造船所も気になるし午前2時に2歳児が道路にいるのも気になるし色々気になること多すぎなんですけどぉ!?

ねこ

2時に子供道路にいるほうがおかしい。 子供を利用して多額の慰謝料を狙った親の犯行しか思えない。

イオン

事故問題より午前2時に2歳児が道路にいる問題のほうが目立つ

ajisai

なんか裏がありそうなんだよなぁ

あやんきゃ

逮捕容疑は30日午前2時15分ごろ なぜその時間帯に2歳の子供が徘徊してるのかわからん

zim2

午前2時?午後じゃなくて?

東雲

深夜帯のあの界隈とかどうせロクでないのが事故したんでしょ

飛駆鳥

こいつは免許を持ってたのかな?

GORUGOMU

この2歳児の親はなにやってんだ?DQN親か?

rion

まあでも猫よりデカいもん車に当ってるわけだから酔ってでもない限り止って確かめるとは思うけどね。少年少年の言い分で苦しい気も。

alskdjfhg

真夜中に2歳児が道路におったら怖いわww

ほのか キチガイ

確かに午前2時に道路幼児が転がってるとは思わないな

rion

育児では夜泣き解消に散歩するケースもあるけど、2歳から目を離した親の責任もあるね。

室外機

そりゃそんな時間に、2歳児がうろついてるなんて思わないだろうし、転んだりしてたならよりわからんだろうなぁ

ドラエホン

夜中に子供管理おこたった親にもなにかしら責任はあるけど!勿論引いた人間も悪い!そこらへんは、裁判考慮りないと!

毒と妖怪

2時?親は子を殺すためにばら撒いたか

ふぁんとむ

仮にそういう場面に遭遇して回避できる、もしくは気がつける人がいるか疑問。その深夜に二歳児が路上にいることを前提に運転してる人がいるだろうか?

taiaki-go...

自動車を運転する責任が発生する。どんな事情にせよひき逃げになってしまう。それにしても午前2時に小さい子供を外に連れ出す親っての事情があるにせよまずいのでは?

tks

逮捕容疑は30日午前2時15分ごろ、乗用車を運転し、福山市南町の市道で晴喜ちゃんをはねた後逃走、死亡させた疑い。

rietom

これ子供が突然飛び出してきたらしいよ。】、物を踏んだと思ったと発言してるので 子供が転んだか何かかな?

taiaki-g...

車の運転免許を取った時点で少年ではないんだよな。

たけのこ

午前2時に子供がねぇ・・・キチガイキチガイの子供をひいたって事で。

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自分常識から少しでも外れた人間に対するこの敵意。

イレギュラーは一切認めない。

怖すぎる。

2011-01-01

非常に興味深い「声かけ・つきまとい事案」 宮城県

●11月26日

16:15頃 気仙沼市本吉町地内路上 年齢40~60歳位、やせ形、黒色ジャンパー、紺色ジーパン着用の男 10歳の女の子 に「走ると危ないよ。いい女」と声をかけた。

 気仙沼警察署

●9月16日 

14:00頃 泉区将監1丁目地内路上 50歳位、中肉、黒色オールバック、緑色シャツ 7歳の男の子に 「ごめんね」と声をかけて、肩に手をかけた。 自動車(塗色青色

 泉警察署

●4月19日

6:50~7:20頃 東松島市浜市地内路上 年齢40~50歳位、白髪交じり、眼鏡着用 8歳の男の子に 「トイザらス場所教えてくれ。」と声をかけた。 白色軽トラック使用

 石巻警察署

●4月19日

16:30頃 東松島市牛網地内路上 年齢40歳位、黒色トレーナージーパン、黒色野球帽着用、サングラスかけた男 9歳の男の子に 「トイザらスに行く道教えてくれ。」と声をかけた。 白色ワンボックスカー使用

 石巻警察署

●11月28日

13:15頃 仙台市宮城野区福室1丁目地内路上 年齢20歳位、身長170cm位、中肉、黒色短髪、灰色の服、青色ジーパン、銀縁眼鏡自転車に乗った男 10歳の女の子に 「警察の者ですけど、話したいことがあるので人目につかないところへ行こう」と声をかけた。 黒色自転車使用

 仙台警察署

●3月23日

15:08頃 気仙沼市南町1丁目地内 年齢35歳位、やせ型、灰色フード付きジャンパー、黒色ジーパン着用、黒色四角型のメガネを使用した男 11歳男の子に 「死刑好きなのか。死刑にしてやる。」と声をかけた

 気仙沼警察署

●9月8日

15:50頃 宮城野区福室2丁目地内路上 70歳位、170㎝位、小太り、青色上着、黒色ズボン 7歳の男の子に 「虫いっぱいいるところ知ってるから一緒に行こう」と声をかけた。

 仙台警察署

●7月3日

16:30頃 石巻市山地路上 20歳代後半、身長不明、がっちり型、角刈ピンクワイシャツ、黒色スラックス 17歳の女の子に 体を触り「もう一度触らせて」と声をかけた。 ピンク自転車

 石巻警察署

2009-12-17

幸運の女神考

 職場彼女が来るようになってからもう半年、狭っくるしい事務所が、にぎやかになった。

 事務所といっても、契約のあるメーカー工場向けの派出所みたいなところで、あるのは来客用の机と、観葉植物と、テレビと、所長の机と、ぼくの机だけ、それがパーテーションで適度に区切られている。工場を出入りする大型トラック騒音が聞こえる以外はいたって静かで、ときおり電話が鳴って、至急の図面が飛び込んできたりする。いつもは無愛想な所長と黙々と仕事をしている。

 そんな殺風景職場彼女がやってきたのは、メーカー研修が終わった6月からで、なんでも技術部の連絡係に配属となったという。

 美人というよりは愛嬌がある子で、大きな図面用のファイルを抱える姿はすこし気の毒に思えるほど、小柄。元気いっぱいというよりは、感情の起伏が大きくて突拍子もなく、よく言えば機動的で、わるく言えば気まぐれな子で、めまぐるしい。

「ねえ、聞いてくださいよ! 技術部で今年は送別会やらないっていうんですよ!」

「はあ……」

 彼女にとっては事務所はグチのかっこうの吐き出し場所で、届け物ついでに、お茶をすすりながら、あれこれと技術部の話をする。本来であれば仕事中であるのだが、クライアントの近況が分かればこちらも都合がつけやすいとの所長判断で、ぼくがそのグチ聞き役に回ることになる。

 まあ、考えてみればかっこうの連絡役。

 しかし、困るのは、彼女はたいへんにいたずら好きなのだ。

「そういえば、奥さんとかいらっしゃるんですか?」

「いえ?」

「あー、じゃー、わたし立候補しちゃおうかなぁ!」

 とかは序の口。

「こちらにいらしてから日が浅いんですよね?」

「え? 半年ぐらいになりますが」

上司から聞いたんですけど、ここの所長、ゲイだって話ですよ? 前にここに勤めていた方も、迫られて本社に転属願いを出したとか。ちゃんと確認して拒絶しておいた方がいいですよ? わたし心配なんです」

 しばらく悩んでえいやっと所長に聞いたところ、ぽかんとしながら事情を聞かれる。彼女から聞いたと話すと、なにか気付いたのかおかしそうに笑う。

「きみ、それいたずらだよ。そうだね、あまりにも静かだから心配したのだろう」

 達観したように所長は言う。

 たしかにそれ以来、所長とは気さくに話すようにはなったが、一週間後に彼女がやって来て、してやったりとくすくす笑うのには閉口する。感謝してくださいよ、と得意げな鼻がしらに書かれたまま図面を渡されると、次はどんないたずらが待っているのかと構えてしまう。

 それでも意気揚々と早足で帰って行く姿におもわず見とれる。

 いや、違う、からかわれているだけだ。

 たしか8月に入ってからだったと思うのだけど、元気のない彼女をみて気がとがめる。

「どうしたんですか? なにかあったんですか?」

 お茶を出しながら声を掛けると、エアコン寒いとぷちりと切られる。

「もう、どうしていいのか、わからなくなっちゃって」

「なんです? 話なら聞きますよ?」

 ちょうど仕事も空いていたところで、ゆっくり座ると小柄な姿がよけいにちいさく見える。ぼくがのんきなのにほっとするのか、お茶をすすって話し始める。

 それは壮大な武勇譚で、あまりのスケールにくらくらする。

「それで、生産部に掛け合ったんです。ちょうど、事務の女の子と仲良くなって結託して。だっておかしいんですよ、技術部が依頼を出しても応じてくれるのは、第一月曜日に決まったスケジュールに載ったものだけ。緊急の案件もあるんです。それで、わたし、怒って経理部事情を話しに行ったら、君だれ? ですよ? 技術部の連絡係ですと言ったら、ああ、新入社員、君、誰の権限で動いてるの? だって。だから課長を昼食に誘って…」

「ちょ、ちょっと待って」

 ぼくはその話をまとめようと、考え込む。

 どう考えても彼女メーカーの一工場に長年染みついた慣行を刷新しようと、なんの権限も持たずに行動している。

(どんな度胸してるんだろう……。しかも正規ルートを一切使わずに……)

「つ、続きをどうぞ」

 彼女が話し終わるとどっと疲れが出てためいきをつく。

「所長、分かりましたよ。最近、図面の依頼が滞っている理由」

「ああ、聞いてたよ」

 新聞をたたんで、コーヒーをすする。言外に、おまえなんとかしてこいと言っていた。

「わたし、どうしたらいいか」

 よくぞまあここまでと見事なぐらいまでにぐちゃぐちゃだった。

 彼女がそのおかしな慣行を正したいのは分かる。

 しかし、問題はやり方だった。かなり行き当たりばったりに、反射的に行動するので作戦というものがまるでない。しかし、その行動力と持ち前の機知で、その場だけは切り抜けてしまう。それで結果的に工場中を混乱に陥れ、その矛先が当然ながら彼女に来てるのだ。

「えーと、そうだ、図面にしてみよう。そうすれば分かりやすい」

 ぼくは製図用紙を机に広げ、その上にそれぞれの利害関係を描き出していく。

「えーと、生産部のスケジュール管理をしているのは、」

「生島課長

「それで、経理部コストカットを推進しているのは、」

「先崎さん。この人、本社からの監視役」

 壮大な人間関係が浮かび上がりはじめるのにぼくは興奮を感じる。窓の外に見える工場内の人間関係俯瞰図のように思えてくる。これを彼女は全部動かそうとしていたのだ。しかし、まったくのきまぐれで。

「すごいですね、お得意なんですか?」

 無邪気に聞く彼女をちらっと見て、ぼくは答える。

「うーん、まあ、東京の事務所にいたとき所内がめちゃくちゃで、こんなのばっかりだったよ」

(規模はまったく違うけど)

 書き出し終わると、それを眺める。

 シャープペンを消せる蛍光ペンに握り替え、あちこちに印を入れていく。

「ほら見て、ここ、利害が一致している。柳さんと南町さん。ここに先崎さんをぶつけると動くんじゃないかな? 業務時間の効率化で」

「あ、気付かなかった。そうするとここが動くかも?」

「この人次第だね、君田さんってどんな人?」

女性の方。たしかお子さんがちいさくて」

「いけるんじゃないかな?」

「どうかなぁ?」

 ぼくと彼女との作戦会議は就業時間まで続き、おおかた把握したのか、彼女はよしと気合いを入れて帰って行く。ぼくはその後ろ姿を見ながら、ため息をつく。

(すごいな、新入社員なのに。あんなにちいさいのに)

 振り返ると、とたん、のんきな自分が恥ずかしくなった。

 幸運の女神というのはきまぐれなもので、それをつかもうとする者をときとして突き落とす。

 しかし時として戦場に現れるジャンヌ・ダルクのような女性は味方に勝利をもたらし、誰もが彼女を聖女やら幸運の女神ともてはやす。

 果たして、幸運の女神の住み着いた軍が無敵を誇ったのは、たった1人の女神により士気が上がったせいなのだろうかと、ぼくはしばしば疑問に思っていた。男ばかりの軍に女性が現れるならば、士気が上がるよりは混乱するのではないか。特にそこに悪意がひとかけらでも入れば、いくらでも混乱は作り出せる気がしてくる。

 彼女の後ろ姿を見て、長年の疑問が氷解しそうな気がしていた。

 ああ、違う、きっと幸運の女神とは彼女のような姿をしているのだと。

 それからというもの、彼女はしばしばぐちゃぐちゃになった案件をぼくに持ち込むようになり、グチ混じりの冒険譚をぼくに聞かせてくれるようになった。

 そのたびにぼくは製図用具を取りだし、現状がどうなっているのかを彼女に把握して貰う作業をする。

 それで、彼女はどこをどうすればいいかを理解して、また工場へ戻っていく。

 ときには、ぼくに同伴を願い、ぼくは入ったことのなかった工場内を歩き回る。

 彼女のおかげで、どういう風になっているのかはおおよそ把握している。

「ああ、製図屋さん。あの9末の図面、もうちょっと待ってね、時間かかるかも」

「え? どうしたんですか?」

「ちょっと困っちゃってねえ」

 顔を覚えられると、すぐに相談がはじまる。

「こうしたらどうですか?」

「お、いいねぇ」

 あの一件があってから技術部からは多くの図面が入ってくるようになり、しばしばするこういった会話が、電話だけだった頃より、効率をよくしていた。そして何よりも窓から見ていた工場の隅々までが分かるようになり、ぼくのちっぽけな世界は格段に広がった。

 そして彼女の持ち込む相談は、工場が抱える問題をぼくに伝え、彼女の問題を発見する目は確かだった。しかし、彼女は病巣を発見しそれを鷲掴みにして振り回すのは得意なのだが、それを治癒し秩序だった形に戻すのが苦手なのだ。

 そして、ぐちゃぐちゃになって、ぼくのところへやってくる。

 ぼくの勤める小さな事務所でも、彼女のがんばりに負けじと所長と2人で、業務改革に乗り出す。気付いてみれば、本社でも数年来の念願だった改革が完了してしまい、あっけなかったと所長と2人で笑い合った。

 彼女のあのあらしのようなエネルギーを見ていると、こっちまで頑張らなくっちゃと思い始め、それがあらゆる方面で好循環を生み出していたのだ。

 彼女は停滞を嫌い、あらしのように暴れ回り、古びた慣習やらしがらみを断ち切ろうとする。しかし、あらしにはまき散らすことしかできず、そのまき散らしたあとを片付ける協力者が必要なのだ。

 戦場での幸運の女神は、軍の中にはびこっていた非効率やしがらみを断ち切っていたのではないだろうか。そして影のように控える協力者たちがその後の秩序を作り上げていたのではないか、そう夢想する。

 現れた幸運にしがみつき、閉じ込めようとし、縛り付けようとすれば、それはきっと災厄へと変貌する。

 なんたってそれは自由奔放なあらしのような姿をしていて、巻き起こされた混乱の中にちゃっかり実利をとれる人だけが、それを幸運と呼んでいるのだから。

 何度目かの彼女との相談で、弱気彼女はぽつりと言う。

「ご迷惑ばかりですね。もうこれっきりにしようかと」

 あわてて、ぼくは立ち上がる。

「と、とんでもない! うちの事務所はあなたのおかげでものすごく順調に行っているんです! 迷惑だなんて、そんなことけっしてありません!」

 彼女はぽかんとしてぼくを見る。

「わたし、なにもしてませんよ? あなたには」

 ぼくはなんと答えようかと考え込む。

(女神ってのは大げさだよな……)

「あなたは、ぼくにとって、幸運の妖精みたいな人なんです。だからずっと頼って欲しいんです」

 彼女の表情が引きつっていくのが見えた。

(しまった……、おもいっきり引かれた)

2009-09-09

遠山の金さん」と裁判員制度

民智が偏向裁判サヨク判決を覆していくのか

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遠山の金さんといえば庶民感覚犯罪者を裁いた”名裁判官”として歴史に残る。通俗大衆小説モデルにもなり、何回かテレビドラマにもなった。

お白砂には花吹雪舞う刺青松方弘樹扮する金さんが颯爽と登場して悪を懲らしめ、弱き庶民から拍手喝采あびる

裁判官ヒーローがいたのだ。

江戸時代までは検非違使伝統が息づいていた所為か警察検察司法が同じ行政機関で行われた。警察逮捕し、検察起訴し、裁判所が法に従って結審するという近代概念はなかった。火つけ強盗改めの長谷川平蔵も然り。

大岡越前守も温情主義裁判で庶民に人気がある。考えてみれば南町北町奉行所の同心だけであらゆる民事裁判をまかなっていたのである。

江戸時代世界同時代的に俯瞰すると日本はたいそう治安が良かった。日本人裁判沙汰を好まなかった証左にもなる。

水戸黄門様は印籠をかざして即席裁判。これは超法規行為であり、そもそも黄門様は司法独立って概念を知っていたのかな。

そういうわけだから日本人は争い事が嫌い、裁判は避ける。なにごとも裁判で決着をつけ、交通事故でも弁護士をよぶ米国とは法律風土が違う。

だが世の中が変わり「国際化」というアメリカ化が進んだ。外国人犯罪ばかりか、外国企業との軋轢、特許係争が頻発し、あげくは米国からの強い要求が突きつけられる。日本弁護士が少ない、と。

この結果、二つの政策が実現した。まずは大学に雨後の竹の子のごとく誕生した法科大学院

米国陪審員制度に酷似

そして日本に馴染むかどうか不明な新制度、すなわち裁判員である。しかもこの裁判員が臨む裁判と言えば殺人傷害致死放火身代金誘拐などの重大犯罪であり、死刑量刑無罪かを決める「大岡越前」の小型ヴァージョンとなる。実際に最初の判決が八月初旬に実現し「業界予想よりすこし思い」量刑が下った。世間の常識裁判官常識を変えた例になった。

ともかく裁判員制度の発足は米国からの圧力が遠因、これに財界の要求が一致し、日弁連が便乗した。奇妙な、面妖な裁判員制度日本にうまれた。

左右の境界線がないまま賛否両論が渦巻き、「ともかく始めてみなければ分からない」ということになったわけだ。

さて裁判員制度本質的問題点とは何か?

議論は曖昧なまま、米国へのジェスチャーのごとくに審議が進み、国民が誰も知らないうちに米国流の「陪審員制度誕生となったことは述べたが、米国には黒人奴隷制やリンチによる縛り首があった。日本とは異なり犯罪者も多く、弁護士は百万人以上、なかには悪徳弁護士、アンビュランスチェイサー救急車を追いかけて患者から事故弁護士成功報酬でいかがかと注文をとる)もいれば、マッチ・ポンプもいる。セクハラでっち上げ日本企業から大枚をせしめた手合いもいる。

だから伝統重視の保守派がいきり立って反対の論陣を張る。教養の低い、裁判官に比べると法律知識のない素人にそんな重大犯罪を判定させて良いのか、それこそ左翼の思う壺ではないのか、と。

第一に無知蒙昧なる庶民が重大犯罪を裁けるのか。冷徹な判断が出来ず情実に走り、死刑を避ける傾向が顕著になるのではないのか。

第二に陪審員は買収されやすく誤審冤罪が多く死刑執行後に真犯人がでるケースが米国では頻発している。だから「逃亡者」というテレビは大ヒットした。反面で、陪審員黒人ばかりにして、妻殺しの「無罪」を勝ち取ったO・J・シンプソン事件のような法廷テクニックの悪用がおこる。

第三にこれは基本的に人民裁判であり、ソクラテスの「法は法なり」と言って毒杯をあおいで死ぬようなケース、あるいはマリー・アントアネットのように左翼お得意の人民裁判が復活する恐れはないのか。

上告審には適用されず、なんのために必要なのかは不明

細かな問題点はほかにも多々ある。

一、選挙管理委員会リストを元に無作為に選ばれる「裁判員候補者」は面接で拒否されることもあるシステムとはいえ、拒めば罰金とか、法廷密室での協議内容は一切喋ってはいけないが、違反した場合、数十万円の罰金とか馴染めない特徴あり。

二、籤による選任が「健全市井の人常識」を反映するのか

三、強制するのは憲法違反ではないのか?

四、多数決裁定することが本当に妥当なのか等々、問題点が沸騰する。

ところが新制度では凶悪犯罪の一審でしか適用にならず、高裁から最高裁へと上告するに従い、裁判員はおかれない。どのみち現在裁判で一審で終わる裁判は稀だから、それならいったい何のためにこういう「改革」が必要かも論議された。

裁判員制度導入に賛成する保守論客も意外に目立つ。代表選手コラムニスト高山正之氏だ。

高山氏は産経新聞ロスアンジェルス特派員時代に多くの裁判を傍聴し、陪審員制度精通し日米の裁判に関連する著作も多い。

法律解釈しか知らない裁判官、世間知らずの無知裁判官より大衆の叡智、つまり民度が裁いたほうが適正な判決が出やすく、主知主義、インテリの暴走、左翼優勢といういまの偏向状況を覆せる嚆矢になるかも知れないという。世間智の欠如甚だしきインテリの裁きより大衆のほうが賢いという日本人への信頼がそう言わせるのだろう。これぞまさしく遠山の金さんの時代への回帰ではないか。

ただし米国陪審員制度といい、今度の日本裁判員制度といい、これらは民主主義の発展とは相関関係にはない。司法民主化などというお題目寝言の部類であり、推進側だったはずの日弁連ですら一部は反対に回っているそうな。

 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 

     平成21年(2009年)9月9日水曜日

        通巻第2702号 

 
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