「タックル」を含む日記 RSS

はてなキーワード: タックルとは

2023-12-17

積極的悪意を持つぶつかりおじさんはぶつかりおじさんと呼ばないで欲しい

歩いている男が女が道を避けないという話をするとき

だいたい俺が言いたいのは「女って避けないよね」なんだけど

すぐに「でも男はぶつかってくるよね」と言って犯罪者の話を始められる。

そういう犯罪級のぶつかりおじさんがいることも事実なんだけど、

俺が話したいのは日常生活レベルの避けない女の話なんだワ。

 

犯罪者であるタックルおじさんと社会的地位の高さにあぐらをかいて人を避けない女とは話のステージ全然違うんだわ。

人と人がぶつかる話という共通項はあるけれども、それは全然別の話なので意図的混同させるのは止めてください。

ぶつかりおじさん=正義マン

私は田舎育ちの標準的体格男性である。去年のことになるが東京に出てきて噂のぶつかりおじさんに遭遇した。場所二子玉の駅での階段上がってすぐのスペースで、コートの裾がかするかどうかという距離感だったのが、通り過ぎそうなときにいきなりタックルをくらった。

https://twitter.com/hiziki3/status/1735961987715309686

ポストのまさにそのとおり。朝の丸ノ内線ラッシュとか体験していると、多少体が触れ合うのにはなれたけど、意図的タックルには不意をつかれてびっくりした。東京サラリーマンってイライラすることが多くてストレス解消でやっているのかな?と思って相手の顔をみたんだけど意外なことに、その表情は怒りではなくドヤ顔、満足感に満ちていて、あっけにとられてしまった。

あいうのってストレスマックスの働き盛りサラリーマンなのかと思っていたけど、実際は定年間近か定年してちょっと経ったくらいの普通以上の身なりのおっさん(というかじいさん)だった。こちらも導線を少しはみ出していたので落ち度はあるのかな、と思って特に何も言わなかったんだけど今考えると、あれっていわゆる正義マンなんだよな。相手ちょっとでも落ち度がありそうだと、それを攻撃して満足する。そう仮定するとぶつかりおじさんの被害者女性が多いのも納得できる。東京の混雑だと非力な女性の方が導線(足元のテープ範囲)から押し出されやすいし、はみ出たときに戻るのも大変だから、そういう群れから外れた個体をぶつかりおじさんは狙いに来るのだろう。彼らの自覚では社会正義を実行したつもりで世のため人のため働いたと思っているのだ。

なぜ今そんなことを日記に書こうかと思ったかというと、Xでウォッチしている池内恵とそのアンチのやり取りをみていて、これぶつかりおじさんじゃないかと思ったからだ。年齢層といい、池内言葉尻などで絡んでいく様子といいまさにぶつかりおじさん的正義マン感がある。タイムラインをみてると池内先生はまさに集団でぶつかりおじさんにぶつかられるいるんだなあ、と心中察するにあまりあるがちょっと笑ってしまった。(ちなみに科研費は全額組織に振り込まれから研究者自由アクセスでる金ではないという池内の主張は完全に正しい)

一つ明るい兆しがあるのは、もしぶつかりおじさん=正義マン限界ネトウヨ老人 だとするとあと十数年たって団塊の世代が完全引退し、氷河期世代が爺になればこの手の問題は無くなるということだ。氷河期世代は良くも悪くも自分本位なので、そのような自分の得にならない正義マン行為には冷淡だからである。(2000年代ネット悪ノリを引きずっているから、恒心教みたいなネット犯罪は増えるかもしれんけど)

2023-12-01

悪質タックルした部員も薬物使ってたことにすれば日大ネームバリューが受けるダメージを半分にできる

「薬物を使っていた学生が全部悪い」ってことにすれば全部解決

これは……アメフト部に親を殺された男が……アメフト部破壊するまでの物語

※この増田イメージです。実在人物団体事件との関係保証するものはありません。

男の名は天太太郎

彼の母親は平凡な公務員だったが、ある日の宴会とある大学の元アメフト部員が宴会芸でやったタックルにより首の骨を折り帰らぬ人となった。

失意の中町をさまよった天太太郎は辻占い師から「お前の入った部活薬物汚染により取り壊されるだろう」という予言を受ける。

その予言を真に受けた彼はその日からアメフト練習を始める。

薬物という言葉からヒントを受けドーピングを繰り返した天太太郎の戦績は輝かしいものとなった。

順調に結果を出し、遂に目的アメフト部へ入部、薬物を部内へと広めるため人脈を作り始める。

そんなある日、彼は試合前の検査に引っかかってしまう。

彼の検査結果は。

性別詐称」。

ドーピング審査を通るため彼は試合前に双子の妹の尿を仕込んでいたのだ。

DNAこそ同じだったがホルモンの成分が丸っきり違っていた。

もしもこれが男女逆であれば即座に罰則を受けただろう。

しか猶予が生まれた。

機転を利かせたアメフト部員の「だが待ってほしい。性別詐称は女が雑魚から問題なのだ。逆なら別にいいのではないか?」という言葉議論を深めたのである

残された時間はもう少ない。

まだ部活に薬物を広めきっていないまま表舞台を去る訳にはいかない。

もう性転換しかない。

そう思いながら川辺を歩く彼の前に、ピンク色の象が現れる。

そして天太太郎魔法少女になった。

魔法の力により「めちゃくちゃ男っぽく化粧をするのが上手い女。骨格も気合で変えていただけで、デフォルトは女のもの」という状態を手に入れた。

彼は固有魔法に「顔と手足の力を変える能力」を選んだのだ。

魔法少女天太太郎はいからか三匹のおともを連れ歩くようになる。

吸血鬼狼男、そしてフランケンシュタイン

この街人知れず守り、魔を退ける男性魔法少女のことを人々はいからかこう呼ぶようになる。

「退魔クン」と。


※退魔くんは大麻なんかしていません。

anond:20231201154026

保守派ってなんで、日大アメフト部員がタックル事件後に入学・入部した話題の時と、若い女性が年配の男性結婚した話題や性を売る話の時だけ、成人ニハ十分ナ判断能力ガーで押し切ろうとするんだろうな。

グレタさんや少年活動家沖縄基地前の座り込み少女たちが、自分の考えを発揮した途端に判断能力ナンテナイーに変わるくせに。

anond:20231201154235

危険タックルから5年で今度は大麻だしな

それだけで自浄作用が働かない組だって事だし、悪い方に想像しがちよね

2023-11-30

anond:20231129144743

日大のはタックルの時から問題にされたが当時は大麻だけだったので逮捕できなかった

今回は覚醒剤もやってたので逮捕された、大麻というより覚醒剤問題

anond:20231130064712

危険タックルとき招聘した外部から指導者ほとぼりが冷めたら追い出した結果この体たらくから

4年くらいじゃ無理じゃね?その程度で復活させたがる指導者なりOBなりだと多分同じことやるだろ

2023-11-18

Alina of arenaラスボス何回か処刑したけど、このゲームまともな軸がメガクラッシュゲーの一種しかない疑惑ない?

結局どのデッキでもメガクラッシュ必要(2マス移動できるまともなカードがこれしかないので)

どうせメガクラッシュ何枚も積むなら守備デッキにしたほうがよくね?

守備上げるならカウンターシールドタックルも積もう

これ守備関係ないカード入れるほど弱くなるじゃん

守備デッキ一択

パイロマンサーとか出血連打とか色々試したけど、結局最終的にはメガクラッシュでピョンピョンすることになるのでもうマジでメガクラッシュを軸にして強化パーツ集めればいいなって。

序盤はある程度周回やジョブ個性出るけど、カードの削除が進んでくる後半だと似たりよったりなデッキしかならねえ。

2マス移動するかガード固めるかしないとどうしようもない状況をゲームガンガン作ってくるせいでメガクラ抜くともう単なる舐めプしかならねえの本当にどうにかしろ

俺なんか変なこと言ってる?

2023-10-30

ロックバンドライブで背後からタックルしてくるやつ

あれなんなん

動員増えたら変なやつも増えて辛くなってきた

2023-10-29

ラグビーW杯2023 10/29 決勝 ニュージーランド対南アフリカ

9月9日開幕戦から20チームの激闘を見守り続けてきたウェブエリスカップ

50日間の戦いの末に、今日、その所有者が決まる。


おはようございますこんにちは、こんばんわ。

レビュー増田です。


4年に1度のラグビーの祭典ワールドカップ2023年フランス大会も、ついに決勝を迎えた。

47試合の末、ファイナルに駒を進めたのは、南半球、いや世界ラグビー象徴ニュージーランドと、ディフェンディングチャンピオン南アフリカ


開催国フランス好調や、ランキング1位で乗り込んだアイルランドフィジーサモアなどのアイランダーチームやアルゼンチンの成長などで、勢力図の変化が噂される中で開幕した今大会だが、蓋を開けてみると、決勝はおなじみの最強同士の対戦となった。


ニュージーランド開幕戦フランス相手に1試合を落として以降は、圧倒的な得点力で対戦相手沈黙させてプールステージ突破した上、準々決勝ではアイルランド相手守備の硬さも見せつけて準決勝進出。チーム初の優勝を狙うアルゼンチンに完勝して決勝まで勝ち上がってきた。


大会前までは仕上がりを不安視されていた黒衣の軍団だが、オールブラックスに関しては「史上最強」「完全な優勝候補」とみなされていたような大会の方が勝てないことが多く、今回のように「ぱっとしない」と言われる時の方が優勝を攫ったりする。


チームをみると、LOサム・ホワイトロックSHアーロンスミスなど、レジェダリーなベテラン選手活躍する一方、PRイーサンデクラークティレルロマックス、CTBリーコ・イオアネ、WTBマーク・テレアウィルジョーダンなど20代のプレーヤーも多く、ベテラン、中堅の経験値と、若手のエネルギーバランス良くミックスされたチームになっている。

大会で最強と呼ばれた世代の多くが引退した後、世代交代の最中で完成形が見えづらいままW杯に臨んだが、まさにこのW杯で成長したのかもしれない。

7週間にも及ぶ戦いの中で調子を上げ、持ち前の得点力だけではない守備の硬さ、意外とも言えるスクラムの強さも見せつけてきた。


HCのイアン・フォスター大会後の勇退が決定しており、スーパーラグビーの常勝軍団クルセイダーズHCのスコット・ロバートソンにその場を引き継ぐことが決定している。

つなぎの世代と言わせず、このチームこそが最強のオールブラックスであることを証明できるだろうか。


対する南アフリカはというと、フィジカルバトルを得意とするチームが集まったプールBをアイルランド戦の1敗以外に圧倒的な強さを見せつけて決勝トーナメント進出

フランス戦、イングランド戦の2試合連続の1点差で制して決勝に進出した。


優勝した前大会の時点で主力メンバーが若かったため、本大会でも優勝メンバーが残り、FWの安定感がチームを支えてきた南ア代表だが、なぜかこのチームに起こりがちな「完全な1本目のSOがいない」という問題に今回も悩まされ、重要得点源のキックの精度などはイマイチとみなされていた。

そこに、負傷で代表メンバーから外れていたハンドレ・ポラードが、大会中に負傷したメンバーと交代して第4戦目から復帰。

この決勝で先発のSOをベテラン司令塔に託すことになった。


ラードはあまり華麗なパスを見せる司令塔ではなく、南アらしいキックFW戦のタクトを振るのを得意としているが、この試合に望むリザーブメンバーを見ても、南アがどういう試合にしたいのかが垣間見える。というかクッキリ見える。

なんと8人のリザーブのうち、FWが7人。

SOはおろか、SHの替えすらなく、デクラークが負傷した際にはWTBチェスリン・コルビが務めるとアナウンスされるほど。

80分間、FWを惜しみなく使って身体を当て、キック得点する気満々で、スプリングボクスらしい戦いでオールブラックスを迎え撃つ構えだ。


オールブラックススプリングボクスが戦えば、激しいフィジカルバトルに耐えてちょっとの差を掴み取るゲームになるしかない。

決勝のスタット・ド・フランスは雨。

身体をぶつけあうには絶好のコンディションだ。

どちらが「ちょっと」をモノにしてウェブエリスカップを掲げることができるのだろうか。


両国国歌斉唱につづいて、オールブラックスが今大会最後ハカ、カパ・オ・パンゴを披露し、オールブラックスボーデン・バレットキックオフで試合が始まった。


前半

開始早々、大会を通して南アスクラムを引っ張ってきたンボナンビが脚を痛めてグラウンドに倒れて負傷後退。

その直後の交錯オールブラックスのシャノン・フリゼルイエローカード

双方がゲームの進行にダメージを受ける波乱の幕開けとなる。


ボールキープしてパスとランからゲインをねらうオールブラックスに対して、ディフェンスからキックを蹴らせ、受けたボールを蹴り上げて、キック前進する南ア

もとからお互いやりたいことをするとこうなるわけだが、南アがジリジリ前進できている。

リゼルの反則で獲得したものにつづいて、オールブラックスを押し込んで序盤に2つ連続ペナルティを獲得した南ア

ラードキック南ア 6 - 0 NZ とする。

ロースコアゲームで蹴り勝ちたい南アにしたら上首尾なゲームの入りだ。


オールブラックスボールを回しながら前進してPGを返すが、南アFW戦で圧力をかけてペナルティを狙い、PGを重ねて差を詰めさせない。

南ア 9 - 3 NZ


スコアで突き放されながらも、ゲームが進行するにつれボールをまわす攻撃で徐々に先進し始めたオールブラックスだが、雨の影響でボールが手元で滑り、掴みかけた攻撃のチャンスでボールを失っている。

そしてゲームの流れを大きく変える瞬間が訪れた。

28分にFLサム・ケインハイタックルレッドカードの退場。

前評判の低かったチームを獅子奮迅活躍で牽引してきたキャプテンまさかの決勝の舞台で一足先に試合を去ることになった。


荒れ模様前半はその後、双方がPGを重ね、南ア 12 - 6 NZゲームを折り返した。


試合としては前半の25分過ぎからオールブラックスボールを保持した攻めで南アディフェンスを切り裂き始めており、圧倒されているわけではない。

しかし、ラインアウトの不首尾や、滑る手元、高く入ってしまタックルなどで得点のチャンスを失うオールブラックスに対して、南アが手に入った機会に過大な結果を狙わず即座のPG得点を重ねて6点差。

攻めがつながっているので、後半での逆転もあり得る点差だが、相手そもそもロースコアを狙ってきている南アだなると話が違う。

それに、フィジカルバトルを狙ったオーダーを組んできた南ア相手に人数の不利を被ったのは大打撃だ。

南アにしてみれば、相手ミスに救われているところもあるが、それは要所でうまくプレッシャーをかけて、危機を切り抜け続けているという事になる。

この決勝でも当然のように発揮される南ア勝負強さは驚くべきものだ。


オールブラックスは不利を跳ね返して逆転のトライを決められるのか、それとも南ア得点以外でも前半につけた差を活かして突き放すのか。


後半

後半の南アキックオフから敵陣深くに侵入して圧力をかける。

得点匂いがする猛攻だったが、この攻撃のなかで、今度はシア・コリシの頭が当たってイエローカードで退出し、人数のアドバンテージを失う。


後半頭で試合を決めるチャンスを逃した南アに対して、オールブラックスは人数の不利がないうちに攻め込んでいく。

ボール展開すればゴールライン間際まで迫ることができるが、オールブラックスとしては歯がゆいことにスコアまでに至らず、トライラインまで到達したプレーも、ノックオンでチャンスを失ってしまう。

今日はずっとこんな調子だ。

全てがうまくハマる日もあれば、そのピースをはめる時に手がパズルの傍にあるグラスに当たったり、膝がテーブルの下を叩いたりする日もある。

それが起きているのが、4年間の努力の末のW杯の決勝の場で、相手最後まで勝負を投げない南アだというのが最悪だ。


ズルズルと時間勝機を失ういかけていたオールブラックスだが、58分、ついにゴールラインを破るトライを獲得。

ここで7点を取れば、ロースコアの試合で果てしなく大きい1点のアドバンテージを得ることができたところだが、決定力の高いモウンガのCVは外れて、リードを奪うまでに至らない。

南ア 12 - 11 NZ


W杯も残りは20分となり、ゲームの内容としてはボールを敵陣に運べているオールブラックスに傾きかけているのだが、勢いにのってひっくり返したいところで、雨の影響もあってかボールが手に付かない。


ゲームが動かないまま10分がすぎ、1本のPG勝利に直結する時間になってきた。

オールブラックスPG1本でも欲しい、南アは逆にこれをとって試合を決めたい。

試合を分ける攻防の中で、南ア・コルビの故意と見做されるノックオンオールブラックスPKとなり、またも試合をひっくり返すチャンスが訪れるが、ジョーディ・バレット重要な1本が外れて1点差のまま。


1プレーで逆転できる1点差が果てしなく遠い。

のこりは5分を切り、最後の攻めのチャンスが巡ってきたオールブラックスだが、ここでも敵陣深くまで迫りながらノックオンボールを失う。

残り10秒のスクラム最後希望をかけるも、必死で守る南アボールラインに押し出されて、試合終了を告げるホイッスル


最終スコア

南ア 12 - 11 NZ


降りしきる雨、試合開始直後の負傷退場やイエローカード、両キャプテンの反則退出、度重なるハンドリンエラーなど、双方にとってゲームは思惑通りに進まなかった。

しかし、オールブラックスが何度も訪れた逆転のチャンスを悉く掴み損ねたのに対して、ひっくり返されそうになった南アは、諦めずに自分達のするべきことに徹して耐え抜き、ゲームを決める「ちょっと」をものにした。


大会前はアイルランドフランスなどが見事な戦績を積み上げ、南アNZも今回は圧倒的な存在ではないと見做されていたが、両チームは大会の中で成長しながら決勝まで辿り着いた。

そして、歯を食いしばりながら薄氷勝利を積み上げた南アは、なんとこのW杯決勝トーナメント試合全てを1点差の勝利で勝ち抜いて、ついに連覇のウェブエリスカップを掲げる最後の勝者になった。


この大会前回大会から8年間、時代の主役だったプレヤーたちの多くが代表を去る。

ウェールスのダン・ビガー、アイルランドジョニー・セクストンニュージーランドアーロンスミス

日本代表でも年齢的に堀江などは次の大会で見られないかもしれない。

選手が入れ替わるだけでなく、大会レギュレーションも見直され、次のオーストラリア大会からは出場チームが24に拡大される。

4年後はラグビーを取り巻く景色が大きく変わっているだろう。

演者舞台も大きく変わる節目の大会となった。

時代の終わりに少しの寂しさがある。

でも、次の時代の準備はもう始まっている。


自分の話をさせてもらうと、今回は大会が始まる前までレビューを書くか迷っていた。

大会日本開催で多くの人が試合を見ることが予想されていたのに対して、今回はフランス開催で試合リアルタイムでは観戦しづらく、日本代表の苦戦も大会から予測されていた。

また、自分自身この夏から本業が急に忙しくなったので、1ヶ月半以上毎週レビューを書くだけの気力が続くかという心配もあった。

ただ、やはり4年に一度しかいからと、初戦のチリ戦からレビューを書き始めると、まだ待っていてくれていた人から応援コメントや、他の試合をみたトラバなどが寄せられて、ともにラグビーの祭典を楽しみたいという人がいたことにとても支えられた。

(あと、本業の厳しい局面でも「リーチ・マイケル堀江あんなに頑張ったしな」なんて思って自分を奮い立たせたりもした)

ラグビーを見る人の楽しみに少しの助けになりたい」と始めたことが、皆の支えでやり切れて、自分自身がこの4年の集大成を、そして時代の変わり目をしっかり目に焼きつけられたのは感謝気持ちでいっぱいだ。


ラグビー身体のぶつかり合いが特徴のスポーツで、試合感想を語ろうとすると「フィジカルに圧倒された」という話になりがちで、それ以外だと「反則が多かった」「あの選手のあのプレーが」という結果の一部だけを取り上げた議論になってしまう。

このレビューを書く上で意識していたのは、結果の現象だけでなく、双方のチームがどういう強みとプランをもって試合に臨んだのか、キックオフなどのゲームの状況が基本的にどちらに優位に働くのかなどに注目して、「なんとなく身体能力で負けた」「多分ミスで自滅した」「全力を尽くして感動した」よりもう少し理解度をあげて、とはいえつのサインプレーなどの細かい話に入りすぎて全体像が見えづらくならないようにと思って書いていた。

自分はいファンにすぎないので、長年のオールファンを唸らせるようなレビューは書けないと思っていたけど、日本代表試合から見てみようと思った人に、今回少しでも役に立てたなら嬉しい。


これが今大会最後レビューなる。

もう一度、みなさんありがとう

最後まで書き切れたのはみんなのおかげです。

またどこかで、会いましょう。


anond:20231021081219

2023-10-15

ラグビーW杯2023 10月15日ベスト8 アルゼンチン vs ウェールズ

これが最後W杯になるかもしれないリーチマイケルが、日本の最終試合後に代表ジャージのまま夜の街に出て、カフェファンとの交流を楽しんだ夜から1週間。

2023年大会は、フランスの地でに残った8チームによる決勝トーナメントが始まった。

おはようございますこんにちは、こんばんは。

レビュー増田です。

ノックアウトステージ最初試合は、プールC1位・ウェールズプールD2位・アルゼンチンの対戦となった。


イギリス連邦とはいえ日本ではあまり馴染みがないウェールズはどういうチームなのかというと、硬い守備ベースに、獲得したペナルティーからセットプレーであったり、ハイパント守備を崩してからシンプルボールを順目に送り、ランナーが個々のスキルディフェンスを振り切ってトライを狙うチームだ。

もう一つの得点源が、SOダン・ビガーの正確無比なキック

正確な上に射程距離が長いので、ハーフウェーライン前後ペナルティを獲得しても3点を狙える。

時間ボールを持つチームではなく、ポゼッション相手に取られることが多いが、一瞬の切り返しで点を取る。

予選プールでも相手に攻めさせてからの一撃必殺の切り返しで対戦相手を沈めてきた。


得点源のバックスベテラン揃いで、ダン・ビガー、SHガレス・デービスCTBジョージ・ノース、WTBジョシュアダムス、FBリアム・ウィリアムズの前W杯出場組の合計キャップ数が420を超える。

もう3回もW杯に出ているダン・ビガーは今大会での代表引退を表明しており、この大会にかける気持ちは強いだろう。

注目の若手の14番ルイスリーズ=ザミットもベテランに負けじと予選プールトライを量産した。


対するアルゼンチンHOフリアン・モントーヤLOギド・ペティトマスラバニーニなどFWに地キャップ数80を超えるベテランを揃えるが、攻撃の指揮を取るサンティアゴカレーラスキャップ数34の25歳、日本戦で3トライを決めたマテオ・カレーラスキャップ1023歳の新鋭。

リザーブキャップ数97のSOニコラス・サンチェスキャップ100のアグスティン・クレービー(38歳!)も控えており、若手をベテランが支える。


ボールをつないで走るラグビー代表といえるオーストラリアを前大会まで指揮していたマイケル・チェイカをHCに迎えて、今大会でも強力なフィジカル突破力と左右への展開力で戦ってきた。

戦い方をアップグレードしている最中のチームで、大会前にテストマッチニュージーランドを破ったりもしているが、今大会に入ってからボールを持ちすぎて攻めが停滞する場面があったり、ハンドリングエラーが多く、調子に波があるのが気掛かりだ。


アルゼンチンセットプレーを渡したくないし、ダン・ビガーにキックも蹴らせたくない。

ウェールズアルゼンチンを波に乗らせたくない。

日本ファンとしては、日本を破って進出を決めたアルゼンチンの戦いぶりも気になるところだろう。

どちらがペースを握って自分達の形でゲームを進めることができるだろうか。


スタジアムはスタット・ドゥ・マルセイユ

試合に先立って紛争が激化しているイスラエルパレスチナの人々に対する黙祷に続いて、両国国歌斉唱斉唱され、ウェールズキックオフで試合がはじまった。


前半

開幕直後、ダンビガーのキックから前進するウェールズアルゼンチンは自陣に押し込まれる。

ゲームの入りはウェールズのペースだが、コンテストキックの処理からボールを獲得したアルゼンチン守備良くウェールズに勝るポイントである連続の展開でフォワードフィジカルをぶつける。


ボールを持って地面を縦横に走るアルゼンチンに対して、ウェーズルはガレス・デービスダン・ビガーが垂直に蹴ってからシンプルに順目に送ってまっすぐ走る。


コンテストキックを蹴るのは再獲得にも相手の取られての守備にも自信があるからで、パントの多いゲームでその後の処理をどちらがうまく進めるかが前半のポイントとなる。


序盤10分までのボールポゼッション77%のアルゼンチンだが、キックから押し込んでくるウェールズに対して、なかなか相手陣の深くに侵入できない。


すると、15分、ウェールズスクラムから必殺のセットプレーアルゼンチンディフェンスを崩し、ジョージ・ノース、ガレス・デービスと繋いで、ダンビガーがトライ

これぞウェールズ得点パターンというトライからコンバージョンも決まり

ウェールズ 7-0 アルゼンチン

とする。


ここで、レフェリーヤコ・ペイパーさんがブレイクダウン周りの攻防に巻き込まれ脚を痛めるという珍しい展開になり、レフェリーの負傷交代という激しいフィジカルバトルを象徴するような場面となった。


先制のトライを許し、早く返したいアルゼンチンが地上の展開に持ち込もうとして攻めるが、ウェールズの硬い守備にあってのエラー攻撃も途切れてしまう。

そして突破できないうちに、ウェールズに切り返され反則、こうなるとウェールズのしたいラグビーだ。

ダン・ビガーの長距離砲で、ウェールズ 10-0 アルゼンチン


ウェールズのやっていることはほとんどワンパターンにも見えるのだが、アルゼンチンスコアリードされたまま、押し込まれて自陣を出ることができない。


序盤を完全に持っていかれているアルゼンチンスコアが内容ほど離れていないのはウェールズ最後の一手でのミスに助けられている。

なんとか前半のうちに少しでもスコアして、流れを変えたい。

ハーフタイムまで5分を切ってやっとそのチャンスが来る。

相手陣深く侵入してラインアウトからペナルティを獲得してショット選択

ウェールズ 10-3 アルゼンチン


この38分のスコアアルゼンチンに勢いと幸運を呼ぶことになる。

前半最後に追加でスコアしたいアルゼンチンが攻める中、タックル後のボール処理をめぐってジョシュアダムズがレイトタックルを犯し、掴み合いの末、ゴール正面でPGを獲得する。

ウェールズ 10-6 アルゼンチン


4点差なら1トライで逆転できるので、後半に望むプレッシャーが全く違う。

アルゼンチンは期待をもたせるスコアで前半を終えた。

この10分でアルゼンチンは流れを掴んだのか?

それともウェールズワンチャンスで終わらせるのか?


ここで前半のスタッツで気になる点がある。

ウェールズラインアウト成功率成功 2/5 という数字

ここまで内容で支配しているなら、6点取られようが問題いくらい離せていてもおかしウェールズだが、重要得点源の一つがフルにいかせていない。

内容が良くても最後スコア勝敗を決する。

ウェールズはこの細部で顔を出す荒さが気がかりだ。


後半

アルゼンチンキックオフから始まった後半は前半の最後の流れがそそまま続いているように、アルゼンチン身体を当てて攻め込む。

22mに深く侵入してゴール直前でPGを獲得、ウェールズ 10-6 アルゼンチン とする。


さらに47分、自陣からPGアルゼンチンはついに逆転に成功

ウェールズ 10-12 アルゼンチン となる。


アルゼンチンウェールズミスにも助けられて前半ほど自陣に押し込められていない。

この35分から55分までの20分で、流れがアルゼンチンに行きかけてる中、ボールを上げてキックゲームに戻そうとするウェールズは56分、やっと巡ってきたセットプレーのチャンスに抜け出したトモスウィリアムズが乱れたアルゼンチンディフェンスをすり抜けて中央トライ

PGも決まってウェールズ 17-12 アルゼンチンとなる。


流れが変わりかている中、60分の5点差は全く安心できない数字だ。

前半がウェールズ、後半がアルゼンチン

ウェールズはなんとか逃げ切りたいが、ルイスリーズ=ザミットのミスキックアルゼンチンにチャンスを与えてしまう。


そしてそのミスキックで押し込まれ状態からアルゼンチンセットプレーを耐える展開となり、最終ラインをこじあけられてトライを許してしまう。

コンバージョンも決まって ウェールズ 17-19 アルゼンチン


残り10分の2点差はPG1本でウェールズの逆転もある数字だが、前半とは景色がすっかり変わっている。

アルゼンチンは、先立って投入したクレービーにつづいてサンチェスも入って、キャップ数197のベテランでこのクロスゲームを制しにかかる。


逆転にかけるウェールズは、22歳のルイスリーズ=ザミットがゴールラインに迫るが、わず10cnmほど足らずにタッチラインを割る。

ここで決まれゲームウェールズのものだったが、76分、34歳のサンチェスウェールズパスを読み切ってインターセプト勝負をほぼ決めるトライ

ウェールズ 17-26 アルゼンチン


ウェールズ最後の攻めを断ち切ってとどめを刺したのも38歳のクレービーのジャッカルだった。

最終スコア

ウェールズ 17-29 アルゼンチン

最後PGを蹴ったのはサンチェスだった。


終盤に機会は双方に訪れたけれど、ウェールズの期待の俊英から溢れた幸運を、アルゼンチンベテランがしっかりと掴んだのは劇的だ。


ゲーム全体でみると、前半最後の勢いを活かせたアルゼンチンと、決めるべきところでミスをしたウェールズ明暗が分かれた。

ウェールズはもとからボールを持ちつづけるチームじゃないので、攻める時に絶対決めないといけない。

予選まではその脅威の決定力で勝ちを重ねたが、この試合の後半でエラーをたくさん出してしまった。


12年間、ウェールズのSOとしてチームを牽引し、ライオンズでも司令塔を勤めたダン・ビガーは、ここで最後W杯、そして国際レベルラグビーから去ることになる。

最後の旅を最高の結果で終えられなかったのは残念だろうが、その場に立った全ての人々が全力を尽くし、誰かはその真剣な望みが断ち切られることになる、それが勝負事の世界なのだ


これでアルゼンチン準決勝まで駒を進める。

相対するのは、これに続くゲームアイルランドを破ったニュージーランドだ。

アルゼンチンが優勝候補一角とも見なされるようになったのが、オールブラックスを破ってからだった。

ここにきて勢い勢いを取り戻しつつアルゼンチンは、その勢いで再び強豪を飲み込むことができだろうか。


2023W杯も残りの試合が少なくなってきた。

開幕戦から選手の入場を見守るウェブエリスカップ、その所有者は、あと5試合で決まる。


anond:20231009025044

2023-10-09

ラグビーワールドカップ フィジーvsポルトガル

https://anond.hatelabo.jp/20231009025044)の元増田ではないが(https://anond.hatelabo.jp/20231009094539)で「時間があれば戦評を書きたい」と書いたフィジーvsポルトガル感想を。

日本vsアルゼンチンが今大会ベストゲームと思っていたら更にその上を行く好勝負となった。

大会どころかラグビー史に残る試合と言っても良いかもしれない。

試合位置づけ)

予選プールCはウェールズの1位抜けが決まっており、この試合で2位が決定する。条件は以下のとおり。

フィジー勝ち点1以上を取れば2位通過。すなわち、引き分けや負けても7点差又は4トライを取ることができればフィジー決勝進出勝ち点無しでオーストラリアが2位通過となる。

〇すなわちフィジー勝ち点1以上を取ればオーストラリアが史上初の予選落ちとなる。

しかし後述のようにフィジー圧倒的優勢と考えられており、フィジー決勝進出オーストラリア予選落ち事実上決まったものと考えられていた。

ポルトガルの状況)

フィジーについては前に書いたので省略し(https://anond.hatelabo.jp/20231002195021)、ポルトガルについて書く。とは言ってもラグビーの強豪とは言い難く、ほとんど情報を持っていない。

ラグビー国際的区分ではフィジーサモア(や少し前までの日本)と同様にティア2とされていたが、これらの国とはかなりの戦力差があるとみられていた。

〇今大会得失点差アメリカを辛うじて上回り、最後の席に滑り込んできた。

ワールドカップへの出場は2007年に引き続き2回目、戦績は2007年が0勝4敗、2023年が1分2敗で、2015年ワールドカップ開始時の日本(それまで全大会で出場、1勝2分21敗)よりもさら評価は低く、おそらく今大会目標も「一勝でもできれば」だっただろう。

〇JSportsによると、ポルトガルラグビー協会はギャラを負担できず、ヘッドコーチパトリス・ラジスケ氏へのオファーを見合わせたそうだが、氏は「それでもやりたい」と引き受けたそうだ。かなり熱い想いを持っているようでどのようなチーム作りをしているか非常に興味がある。

〇同じくJSportsによると選手フランス海外リーグの二部でプレイする選手が多いとのこと、やはり選手レベルでは二回りほど劣勢だろう。

〇本大会ではティア2のトップグループと思われるジョージア引き分けた。ここで「(ジョージアは)プール最弱と目されていたポルトガル引き分けるなどやや評価を落としている。」と書いたが、完全に見誤っていた。ポルトガルの実力が上がっていたのだ。

試合の予想)

正直ポルトガル情報が全くなく、「まずフィジーが勝つんだろうな」としか考えていなかったので賭け率を見てみよう

〇各種ブックメーカーオッズを見てみると、フィジー1.03~1.06倍、ポルトガル29倍~51倍となっている。フィジー勝率は95-98%程度と評価されていたのだろう。

〇参考に2015年日本vs南アフリカとあるブックメーカー日本34倍、南アフリカ1倍(元本返し)とされていた。フィジーvsポルトガルはこれとほぼ同等の事前評価とみていいだろう。

 ちなみに2019の日本vsアイルランド日本7倍、アイルランド1.08倍程度、日本vs南アフリカ日本5.5倍、南アフリカ1.2倍程度となっていたので日本への評価の変遷が分かる。

試合内容)

前半

〇まずは初めて見るポルトガルの特徴。とにかくパスを回して走る、オフロードパスも多用する、フォワード勝負ほとんど行わないというスタイルだった。JSportsの解説者が「ミニフィジー」と評していたが、本当にそのとおり。

〇お互いにその特徴であるパスとランを駆使してグラウンド縦横無尽に走り回る、目まぐるしく展開が変わるラグビーとなった。

〇既に決勝の可能性が無くなっているポルトガルだが、そんなのお構いなし。タックルパスもランも他者フォロー集中力が素晴らしい。キックパスも多用し、まさにフィジーのお株を奪うラグビーを見せてくれた。

〇一方ほぼ決勝は確定と見られていたフィジーは若干受け身となってしまった感がある。

〇前半はお互い攻め込むもラストの決め手に欠け、ペナルティゴールをまずフィジーが、次いでポルトガルが決めて3-3で折り返した。

〇前半は予想以上のポルトガル善戦と言って良いだろう。

後半

〇後半早々、ハイパントキャッチからキックボールを転がし、サイドラインギリギリボールを搔っ攫ってポルトガルトライ。難しいコンバージョンキックも決めてフィジー3-10ポルトガル

 観客もフィジー勝利を期待し始めたようで大盛り上がり。また、8点以上の差をつけてポルトガルが勝てば予選落ちとなるフィジーのお尻に火が付いた。

〇直後、またもキックオフのハイボールキャッチしたポルトガルが数十メートル走り前進し会場は大盛り上がりするもオフロードパスがこぼれたところ、フィジーが走りならお家芸とばかりに同じくらいの距離を走る。

 何とかポルトガルが捕まえたものの、フィジーフォワードで押し込んでトライコンバージョンも決めてフィジー10-10ポルトガル

さらに直後、フィジータックルポルトガルの頭に入ってしまイエローカードフィジー10分間14人となった。

集中力の切れないポルトガルラインアウトからモールで押し込み、最後ラックからフォワードで押し込みトライコンバージョンも決めてフィジー10-17ポルトガル

 このあたりからポルトガルの8点差以上を付けての勝利現実味を帯びてきただろうか。オーストラリアの首脳陣の気持ちはいかほどだろう。

〇しばらく我慢時間が続く。フィジーは十分ペナルティゴールを狙える位置からでもトライを取りに行くが不発に終わる。

〇65分が過ぎた、体力面でもきつくなってくる時間帯だ。ゴール前のラインアウトからフィジーモールラックフォワード勝負で押し込みトライコンバージョンも決めてフィジー17-ポルトガル17

 ポルトガルフォワードを当てられると一歩二歩下がるシーンが目立つ。弱点なのかもしれない。

〇72分頃、ポルトガル陣内でポルトガルペナルティ。ここで3点を取っておけば8点差以上離されることはまずないと見たフィジーペナルティーゴールを決める。75分にも決め、フィジー23-17ポルトガル

 この時点でフィジーが8点差以上つけて負けることはほぼなくなったと言って良いだろう。オーストラリア予選落ちフィジー決勝進出がほぼ確定した。

〇77分頃、まだまだポルトガルワールドカップ勝利可能性が残る中でやはりポルトガルパスとランで仕掛け、観客も大歓声で後押しする。そう、ラグビーの観客は弱者チャレンジするシーンが大好きなんだ。

 残り時間的に相手ボールを渡すことはできず、自陣から走る。最後ラックからブラインドサイドを抜けて行ってトライコンバージョンも決めフィジー23-24ポルトガルラストポルトガルボールキープし、ノーサイド

 ワールドカップ勝利を、今大会非常に評価が高く、オーストラリア勝利していることからティア1と互角に戦えるであろうフィジーから奪い取った。

ほとんど経過しか書いていないが後半は双方取って取られての大勝負、会場も盛り上がりに盛り上がった。

  

(まとめ)

フィジーは決勝に向けて弾みを付けたかったところで躓いてしまった。決勝進出したものの、誰一人笑顔は見られない。当然だ。気持ちの切り替えが必要だろう。

本来消化試合になりがちなプール番手のチームがここまで強いおかげでプールCが大混戦となった。今大会に向けて素晴らしいチームを作り上げてきたポルトガルを素直に称賛したい。

〇結果として、ワールドカップとしては2015の日本以来の大番狂わせを見せた。今後のポルトガル活躍に期待する。

〇次回から参加チームを4か国増やす計画があるようだ。一方的試合が増える懸念もあるが、ポルトガルクラスの国が増えると非常に見てて面白くなる。

〇この試合展開が贔屓のチームの重要試合だったら見ている方も息が詰まってしんどい試合だっただろうし、リアルタイムで見てて勝ってしまうと観戦がやめられなくなる(2015の日本vs南アフリカリアルタイムで見てました)。

anond:20231009025044

ラグビーワールドカップ日本vsアルゼンチン戦、良い試合だった。

贔屓目なしに、見ることが出来た中では今大会ここまででベストゲーム

試合経過について細かい感想言い始めたらキリがないので増田に譲る、今大会も楽しませてくれてありがとう

こちらは雑感のみ、といってもほとんどこれまで書いたものと被る。

守備

ここまで全ての試合で見られたが、守備の綻びが残念。5トライ取られたら勝てるものも勝てない。今大会を通して以下の点が気になった。

組織として相手のスペースを潰すことは出来ている。完全に崩されたことはほとんどなかった。

○個として勝負されたときの弱さ(相手の強さ)、一人目が抜かれたときの脆さで失点を重ねてしまった。特にタックルが全体的に高かったのは何故だろうか。

○一歩目の出足が遅い。そのせいでスピードに乗った相手対応せざるを得なくなっていた。

攻撃

非常によかった。試合を重ねるごとに噛み合ってきていたのでは。

個人技で、サインプレーで十分にアルゼンチン翻弄できている。アルゼンチンにここまで通用するのであれば他の上位国にも通用すると期待できた。

組織だった相手正攻法ではほとんど進めないことも理解できた。これをするためには強いフィジカルタックルの芯を外す技術をもって、タックルを受けつつもニ歩三歩前進出来なければ難しい(サモアアルゼンチンは出来ていた)。

○今大会を通して捕まった味方へのフォローが遅い。そりゃターンオーバーされるよみたいなシーンが繰り返された。

セットプレイ

スクラムは素晴らしい。アルゼンチンイングランドとここまで組めるのであればどことやっても見劣りしない、このチームでアイルランド南アフリカスクラムを組んでみてほしいとさえ思えた。

ラインアウト大会を通して課題だった。ここが安定していると得点チャンスはぐっと増える。

日本の弱点だったハイボール処理、かなり改善されてはいるがまだ強いとは言えなさそうだ。

○キッカーの松田は本当に素晴らしかった。大会前の不調はなんだったのか。アルゼンチン規律があとホンの少し乱れてくれたら結果は変わっていただろう。

その他雑感

○前半終了時、ハーフウェイ付近試合を切らせた(前半一点差で十分と思わせた)のは日本からプレッシャーと思う。観客も分かってるからブーイングをした。

○予選プール最後まで本当に楽しめた。これが日本戦でなければ純粋に楽しめたのに、とさえ思えたくらいに疲れた

試合開始前のとあるブックメーカーオッズ日本5.2倍、アルゼンチン1.2倍。日本勝率は概ね2割程度と見られていたのだろう。ただ、この倍率であれば賭けたいと思えた。

大会を通して、ティア1の国とも試合を成り立たせることが出来ると証明したと言える。次は奇跡に頼らずとも勝ったり負けたり出来ることを証明してほしい。

ヘッドコーチが誰になるかは分からないが、どのようなラグビー志向するのだろうか。中心選手ベテランが多く世代交代不安視されている日本、その不安払拭を期待する。

余談

○今大会ベストゲームと書いたが、今朝見フィジーvsポルトガルさらにその上だった。時間があれば戦評を書きたい。

ポルトガル引き分けジョージアを「プール最弱と目されていたポルトガル引き分けるなどやや評価を落としている。」と評した(https://anond.hatelabo.jp/20231002195021)が、これは誤りだった。ポルトガルは素晴らしいチームだった。

○来週からは準々決勝。日本が勝ち上がらなかったので地上波での放送がなく、盛り上がりに欠けるが最後まで楽しみたい。

2023-10-05

anond:20231002195021

レビューポストしてくれて嬉しいです!

僕もこの試合みて声あげてしまった・・・

隠れ推しジョージアなんですよ。

ちょい最近バタバタしてて、試合も追いきれず・・・とはいえゆっくりできた1日だったんで、アルゼンチンvsチリの流れで見て、もう10分で「戦術は変わってもこの負けん気こそジョージア!」って沸いてました。

タックルに行ったジョージア選手を芝の上で引きずって前進するフィジー選手と、ゴールライン側でロケットみたくすっ飛んでトライを狙うフィジーを当然みたく止めるジョージアがもう「漢の決闘」って感じで凄くて・・・

ああ、ワインが美味いとも聞くジョージアにもいつの日か行ってみたい・・・

2023-10-02

anond:20230909051354

元増田ではないがラグビーワールドカップ予選プールC、フィジーvsジョージアを見た。

どこにぶら下げるか迷ったがここで。

個人的に現時点で今大会ベストゲーム

(予選プールCの状況)

試合感想ももちろんだけど、この試合プールCの状況を知っておけばより楽しめる。

プールCの他の国はウェールズオーストラリアポルトガル

事前の評価の高かった順からオーストラリアウェールズフィジージョージアポルトガルだ。

ちなみにとあるブックメーカーの、プールCの一位通過予想オッズオーストラリア(1.4倍)、ウェールズ(3.75倍)、フィジー(8.5倍)、ジョージア(67倍)、ポルトガル501倍)となっていた。

だがフタを開けてみると、ウェールズが3連勝で決勝当確オーストラリアウェールズフィジーに連敗で予選敗退の危機混沌とした情勢だ。

ジョージアポルトガル引き分けと力を出し切れていない。

そんな中でフィジージョージア試合があった。

フィジーが勝てば2位通過濃厚でジョージア予選落ち確定。ジョージアが勝てばオーストラリアが息を吹き替えし、この3ヵ国で最後椅子を争うことになる。

元々世代交代に失敗した(と見なされて)火中の栗を拾いにいく形となった、元日本代表ヘッドコーチであるエディ(現オーストラリアヘッドコーチ)の心境はいかほどであろうか。

フィジージョージアの状況)

もともと日本と同格と目されていた両チームだが試合前は圧倒的にフィジー優勢と見られていたようだ。とあるブックメーカーオッズフィジー(1.06倍)、ジョージア(14.85)倍となっていた。ジョージア勝率は1割に満たない、と評価されていたのだろう。

フィジー

トンガサモアと並ぶアイランダー南太平洋島国)の一角だが、チームカラーは全く違う。

トンガサモアが圧倒的なフィジカルを前面に押し出しラグビーをするのに対し、フィジーの特徴は自由奔放な走りにある。

前に横に時には後ろにも走り、相手をかわし、倒れても柔らかいオフロードパスをどんどん繋いでいく。

スペースを自在に走り回るラグビーで7人制では世界に君臨しており、予測不能で単純に見ていて楽しいラグビーをするので大好きなチームだ。

弱点は規律・統率。海外プレイする選手が多く、ワールドカップの時くらいしかベストメンバーが組めない都合上どうしても連携が疎かになっていた。ただ、近年はフィジー代表クローンチーム「フィジアン・ドゥルア」をスーパーラグビーに送り込み、効果もでているようだ。

大会でもウェールズと接戦を繰り広げ、オーストラリアには圧勝し、評価を上げ続けている。

ジョージア

しばらく前まではグルジアと呼ばれていた旧ソ連圏の国。レスリング、重量上げ、柔道なども盛んで日本力士を送り込む(栃ノ心など)など力勝負なら負けない国だ。

ラグビーでもそのスタイルはパワーで押す、とにかく押す。スクラムで押し、モールで押し、個人でも押す。ボールを動かし走られて負けるのは仕方ないにしてもパワーだけでは負けないラグビーをするチームだった。

しかし、2019ワールドカップとき増田解説にもあるように、そこから脚も使う、パスも使うチームへの脱皮を図っているのがジョージアだ。

昨年ウェールズを破るなど一定の評価を得ていたが、大会では、オーストラリア敗れたのはさておき、プール最弱と目されていたポルトガル引き分けるなどやや評価を落としている。

試合内容)

前半

さて本題の試合内容に入る。

ジョージアが全く予想していなかった戦術を採った。

NHK解説者も驚いていたが、ジョージアがパワー勝負を控えめに、パス繋ぎ、走ってフィジーの穴を突いていく。

解説や我々ファンも驚いたがそれ以上に驚いたのがおそらくフィジー選手たち。

事前にそういった想定をしていなかったのであろう、重量級の前進を止めるために構えていたフィジーは細かくパスを回すジョージアに全く対応できていなかった。

守備の隙間をつかれて前進される、フィジー選手は当然背走しなければならない、だがジョージアの弾出しが早くそれを遅らせようとしてオフサイドポジションからプレーをしてしまう、と悪循環に陥ってしまっていた(ジョージアにすれば計画通り)。

結果、ジョージアトライを取ることは出来なかった(※)ものの、ペナルティを犯したフィジーに対して着実にペナルティーゴールを決めて加点する。

ジョージア守備も素晴らしかった。ウェールズを苦しめオーストラリアを引き裂いたフィジーのランやパスを完全に封じ込めた。

特にリスクを取って高めにタックルし、腕とボールを抑え込むことでフィジー得意とするオフロードパスを出すことさえ許さなかったのは圧巻で、ジョージア選手たちの集中力と一歩目の出足の速さを物語っていた。

動揺のせいかフィジーラインアウトも冴えない。まぁ圧勝したオーストラリア戦でも四苦八苦していたので単純に苦手なのかもしれない。

前半フィジー0-9ジョージア

(※)前半、ジョージアトライを決めたかに思われたがスローフォワードパスを前に投げる反則)との判定であった。

NHK解説者はスローフォワードではないと考えたようで「この判定は波紋を呼びそうです」とまで言った。

真横から映像でなかったので私にはこれがスローフォワードだったのかどうかはわからないが、トライに直結するシーンなのでTMOビデオ判定)くらいはした方がよかったと思う。

ちなみにこの後、解説者は「ラグビーは前に走っているので、真横に投げても走って慣性で前に流れる分はスローフォワードではない(だから今回はスローフォワードではない)」と解説していたが、これは誤りではないだろうか。

私の感覚だと次のような感じだ。

・確かに多少前に流れる程度では流れを重視して細かく反則をとらないことが多い

特にスピード得点を重視するスーパーラグビーではトライシーンを含めて反則を取っていない

・ただし、原則としては反則で、特にワールドカップトライシーンではかなり厳格に運用されている

まぁ経験者ではなく、テレビで見、たまにスタジアムにいく程度のファン目線しかないので有識者解説を求む。

後半

ジョージア戦術ははっきりした。だが後半もこれを続けるのか、それとも往年のジョージアに戻るのか。そもそも前半から全力と思われるが体力は続くのか。

予想外の展開に動揺したと思われるフィジーはこれまでであればクールダウンは難しい。果たして落ち着けるのか。後半がスタートした。

ジョージア戦術は変わらない。もちろんFWも使う、スクラムでも押すがしっかりパスも回し走りもする。この辺で気づいたがジョージアは極めてオーソドックスラグビーを高レベルで実現しているようだ。

フィジー戦術は変えない。だがハーフタイムを挟み落ち着けたのか一つ一つのプレーの精度が上がってきた。

ジョージアが走ってくることを前提に守備をするのでなかなかジョージア前進ができない。

フィジー攻撃の際は、タックルを受けるときに芯を外し腕を自由にすることでオフロードパスが決まり始める。

こうなると自力で上回るチームに追われるチームは怖い。

後半ずっと攻められ続け結局2トライ2ゴール1ペナルティゴールを許し

フィジー17-9ジョージア

このまま押し切られるかと思ったがまだまだ試合は終わらない。

ジョージアの体力が落ちる前にフィジーの出足が若干鈍くなってきた。

負ければ予選敗退がするジョージア、まだまだワールドカップは終わらないと気合の入り方が尋常ではない

ペナルティゴールで3点を返し、5点差としてラストプレイとなった。

こうなると観客も逆転を期待する。元々前評判が低い方に味方することが多いラグビーの観客たち、ここぞとばかりに大声援でジョージアの後押しをする。

やはりパワー勝負ではなく走るジョージア。この直前にイエローカードで14人となったフィジーディフェンスの穴を突き前にでる。かなり前進したところでフィジーに捕まりそうになる。普通なら一度倒れて仕切り直しにするところ、ジョージアはなんと前方へキックボールを転がした。フィジーの後方には誰もおらず、フィジージョージア双方の競争で勝った方が勝利となる。

あと一歩、二歩程度の差でフィジーが追い付きボールを蹴り出してノーサイド、結果は

フィジー17-12ジョージア

終わったあと、双方の選手たちがグラウンドに座り込んでしまった。激闘を物語るシーンだ。

まとめ

素晴らしい試合を見たので吐き出したくて長文を書いてしまった。

結果はフィジーが予選通過をほぼ確定させ、ジョージアとその余波でオーストラリア予選落ちする結果となった。

この試合ジョージア可能性も、フィジーの成長も十分に感じることができた。伝統国以外の活躍は今後のラグビー未来光明ともなる。今後の両国に期待したい。

2023-10-01

anond:20230930083031

アルゼンチンサモアに比べて、キック受けた後のカウンター選択肢豊富なんですよね。

蹴ってよし、走って身体を当ててよし。

身体の当て方も、ただ正面からドーンとくるんでなく、直前に2・3人を振り回して守備側が受けづらいところで身体ゴリっと入れてくる。

そしてオフロードで亀裂をさらにこじ開けるみたいな感じ。

日本チリ戦でもサモア戦でも、こういう形ができてない状態で矢継ぎ早に身体を当てられると下がるシーンが見られたので、簡単じゃないと思います

キックもね、こういう表の札があるんで、蹴られると効くんですよ。

アルゼンチンポンポン蹴るチームじゃないけど、アタッキングキックを蹴ったらやっぱり上手いし。

ちょい内弁慶遠征に弱いところがあるのと、乗れないとズルズルいって反則しちゃうところが弱点といえばそうなんで、しっかり守りながらペース乱せればいいかなって思います

後、斎藤ボックスキックイマイチ有効になってない感じが心配なんですよね。

大会日本戦術としてかなり蹴ってるんだけど、後半頭くらいか斎藤が蹴るハイパン相手に入ってペースを渡すケースが散見される。

タックル積極的なのと、自分トライが取れる鋭さがあるんで、斎藤推しファンが多いんですけど、僕は蹴るなら流の方が上手いと思う。

すごく嫌らしいタイミング相手が受けられないところに蹴る。

流、前回はコンディション不良で出れなかったけど、アルゼンチンには間に合ってほしい。

2023-09-30

anond:20230930085733

ラグビーチームのオーナーから、度重なるアナルセックスをさせられた選手のみが出場していたわけよ。

これだけだと、選手はただの被害者で、オーナーけが悪い人になるんだけど、

オーナーからアナルセックス拒否して退団した選手は、他のチームに入っても出場できないように圧力かけたり、

うちのチームだけが勝つように、選手に反則タックルをするように指示していて、

選手一丸となって、審判の目を欺くような反則タックルばかり繰り返していたという。


さすがに、ここまでくると、ラグビーファンとしては、選手セクハラ被害者だけど、

結果としてオーナーと協力して他者を害してきた犯罪者でもあるよねってなってる。

anond:20230930035211

良い試合だった。

攻撃面はほぼプラン通りのことができたんじゃないだろうか。

けどやはりチリ戦から課題であるディフェンスサモア相手には分かりやすく出てくる。

一人減ったサモアが、開き直って数的劣位のない近場で攻めてくると止められない。組織的サモアのスペースを潰すことは出来ているが、個として突っ込んで来られると前進を許す。

心配なのがタックルがそれぞれ高く見えたこと。ボールへのタックル有効だけどそれは一人目が低く入って確実に相手の足を止めることが前提。また、高めに入るタックルカード危険性も高い。最終戦になるかもしれない次戦までに修正してほしい。

あとはボールへのサポートが遅いこと、60分くらいから足が止まったように見えたことが不安。体力のある交代要員の投入が遅いことも含めて、戦前から不安視されていた世代交代が上手く進んでいないことの現れだろうか。

批判いたことを書いたが最終戦まで望みを繋いでくれたことは素直に称賛する。

アルゼンチン日本から見て二枚ほど格上で、本来であれば決勝に向けて体力も作戦も温存したいところ、本戦が始まっての不調ぶりを考えると、出し惜しみすることなくすべて日本戦にぶつけてくるだろう。

厳しい戦いになるだろうが熱戦を期待したい。

ところで、プールA最終戦イタリアフランスに勝った場合ニュージーランドウルグアイの結果も関連して決勝進出の条件がめちゃくちゃ複雑になりそうで面白い

もちろん可能性は(極めて)低いだろうが、イタリアシックスネイションズの一員で高レベル試合をこなしてきている。シックスネイションズの連敗記録を持つ国ではあるが10年に一度くらいはフランスに勝つ国でもある。要注目

ラグビーW杯2023 9月29日プール第3週 日本 vs サモア レビュー

5チームの総当たりを行うラグビーワールドカップグループリーグは長い。

すでに9月末、日本の空にはすっかり秋の涼しい空気が流れてきた。

おはようございますこんにちは、こんばんは。

レビュー増田です。

季節を跨いで行われるラグビーW杯、みんな楽しんでいるだろうか。

プールDの第3戦、遠いフランストゥルーズで日本代表サモア代表と戦う。


サモアとは前大会でも予選リーグで相対し、その時はキック効率的に攻めた日本勝利したが、今大会サモアは今までとは違う。

自国に国際レベルリーグがないために、W杯ごとに欧州スーパーラグビー選手で急に代表が結成される彼らは、チームとしてのまとまりに欠き、規律の乱れで反則をしがちという長年の弱点があったのだが、前大会後に国際プロリーグスーパーラグビー自国メンバー構成されるモアナ・パシフィカを送り込んで、一つのチームとして組織的プレーできる選手たちを育ててきた。


また、祖父母までがその国の出身で、かつ他国代表過去3年間試合に出場していなければ、1度だけ代表所属国を変更できるという規定の変更により、元オーストラリア代表クリスチャン・リアリーファノ、元ニュージーランド代表チャーリー・ファウアウイナなどの経験豊富メンバーサモア代表に加わった。

アリーファノは白血病を克服したあと、ジャパンラグビートップリーグでもプレーしており、日本でも知られた存在だ。


ではそんな彼らの戦術遂行はどうか。

W杯入ってからのスタッツを見ると、サモアはランでキャリーする距離よりキック前進した距離の方が長い。

同じアイランダーのチームでも自陣からも持って走るフィジーとは随分違う。

キック前進してセットプレーからのパワフルなランと衝突で押し切るという攻撃の形が見えてくる。

タッチキックで大きく前進するシーンがたくさん見られるなら、それはサモアの形になっている。


遂行面で、大会に入ってからサモアは、リアリーファノのゲームメイクキックで、きちんとラックを作った落ち着いた攻撃をしている印象で、試合を左右するような重大な反則も過去に比べてとても少ない。


反面、カウンター攻撃オプションとしてはイングランドアルゼンチンより少ない。

キチンとしたゲームの入りにまだ慣れていないのか、ノリどころを見逃しがちで、スイッチが入るのに時間がかかる印象もある。


守備面でも規律改善されてよく守ってるが、タックル成功率自体は高くなく、自陣深くまでの侵入を度々許している。


日本は反則に気をつけてセットプレーを渡さず、相手陣にボールを運び続ければ封じる目もありそうだ。

スクラムラインアウト重要になるのだが、大会前の不安視されたパフォーマンスとは打って変わって、W杯に入ってから日本セットプレーは目を覚ましたように安定していて、封じ込めは現実的にも見える。

ただ、万一シンビンなどで人数を欠くと、強力なフィジカル圧力をモロに受けてしまう。


分析が封じるのか、経験アップグレードされたパワーが押し切るのか。

トゥールーズの観客の大歓声を背に、ウォークライシバタウを披露したサモアキックオフでゲームは始まった


前半


キックオフ直後の1分、日本キックで攻め入りたいサモアに反則をしてしまい、機会を与えてしまう。

ショットで先制点をとりにきたサモアは外したものの、蹴り返した日本キックで結局セットプレーに。

ラインアウトからモール、これはサモアの攻めの形だ。

しかしこれを耐え切り、今度は今度は日本サモアの反則からキックで敵陣に入り込む。

相手の形になりかけたのに凌いだのは幸先が良い。


ラインアウトスティールされたが、その後も相手の後方にキックを蹴る。

日本キック相手を常に後方に下げて、消耗を避けつつ侵入を防ぐ戦術だ。

カウンターアタックでもレメキがアタッキングキックを蹴る。

ハイパントがどちらに入るかはその後のセットプレーの結果に直結する。

今日ハイボール日本に入る。


8分には注目のファーストスクラム

ここもサモアの狙い所で、圧力に負けるとサモア前進を許してしまうが、反則をせず止めた。

日本代表ゲームを左右するポイントが締まっていて幸先がよい。


すると12分にレメキのビッグゲインからピーター“ラピース”ラブスカフニが先制のトライ

先制点は日本のものになった。


キックオフから反撃したいサモアはランでボールを持ち込んでPKを獲得。

深い位置から、立て続けのラインアウトスクラムで攻め立てる。

サモア自分達の形でトライを取りたいし、日本相手の長い攻めを徒労に終わらせたい。

結果はサモアショットで3点を許したが、日本相手意図したプレーで結果をださせなかったことで流れを押しとどめた。


リスタートからPG日本はすぐさま3点を返すと、ライリー、レメキの鋭いランからリーチが追加のトライ

PG28分で、このトライ31分。

3点を取るのに15分を要したサモアに対し、日本10点を取るのに要した時間3分

この効率の差はなにか。

サモア攻撃オプションの少なさが時間無駄遣いにつながっているように見える。


前半の残り時間でなんとしてもトライが欲しいサモアと、リードを守りたい日本

サモアはこのW杯でよく攻めをコントローしてきたタウマテイネを、日本スクラムの要の堀江を互いにイエローで欠く形となる。

フィジカルに勝るサモア相手に人数を欠くのは避けたかった試合ポイントだ。

ここしかないとモールを仕掛けるサモア

日本はついに相手の強みでトライを与えてしまう。

サモアにとっては嬉しく、日本にとっては避けたかったトライだった。


日本 17-8 サモア で前半が終了。


前半のテリトリー支配は共に

サモア 62% - 38% 日本


数字だけだと、サモアが圧倒したようにも見えるが、ピッチ上の実際の出来事を突き合わせてみると、攻め手がないまま長時間ボールを持ったサモアと短時間スコアする日本という形となった。


ちなみに前半の残り時間ほとんどない中、退出した堀江に変わってリーチラインアウトを投げ入れるという珍しいシーンがあり、この件についてラグビープレーヤーの同僚に解説を求めたところ「ああいった場面で対処がわからずチームに迷いが広がるのを嫌ったのかもしれない」ということだった。


漢の中の漢は、勝利に何が必要かわかっている。

本物は自分がすべきことがわかっている時、いちいち人の指示を待ったりしたい。

目の前に為すべきことがあれば、リーチは余計なことは言わず、ただそれを為す。


ブライトンではリスクを恐れずスクラムを選んで勝利を呼び込んだ。

スクラムを組んだリーチ達をみてエディーさんはブチキレた。

ニュージーランドの自宅では最高のコンディションを維持するためリビングサウナを作った。

リラックスできないと奥さんに怒られた。

そして、トゥルーズで黙ってラインアウトを投げ入れたリーチは、ハーフタイムジェイミーに怒られた。


怒られることを恐れて為すべきことを引っ込めたりしたい。

リーチはそんな漢だ。


後半

日本サモア、互いに14人で始まった後半にどう言った修正をしてくるか注目だが、日本は前半に引き続いてサモアラインの後方にキックを蹴る。

前半に長時間の攻めで体力を使いすぎたサモアに対してさら無駄なランを強いる作戦のようだ。


ここで今大会をよく我慢しているサモアは、ついにゲームを大きく動かす反則をしてしまう。

ラブスカフニに対するベン・ラムの肩から入ったタックルが頭に当たってしまい、レッドカード可能性もある一時退出。


そしてシンビン開けの堀江が戻った日本が、1人分のアドバンテージを活かしてモールトライ

国際映像に写りこんだラグビー芸人しんやガッツポーズトライに華を添える。

48分、日本 22 - 8 サモア

ベン・ラム審査レッドカードになったことによって、サモアは残り30分、14人で2トライ2ゴールを追うこととなった。

ショットさらに加点する日本


ラグビーを見る時に、前後半をさらに半分に分けて、20分、40分、60分、80分に四分割すると、20分と60分で試合様相が変わることがよくある。

60分から日本は今まで蹴ってきたキックを蹴らずにボールを持って走る戦術に切り替えた。


対するサモアにもうできることは少ないが、少ない選択肢が迷いを消して流れが変わることがある。

サモアラックの近場を縦にこじ開けて、オフロードをつなぐ、往時の戦術勝利をかけた。

これが実って65分にリアフィーファノが飛び込んでトライ

日本 25 - 15 サモア


残り10分を残して、日本サモアも、互いに最後の切り札を出す展開となる。

素早い展開とランで侵入してキックで3点を持ち帰る日本に、フィジカルで縦に押し込みトライで追い縋るサモア

最終盤スタジアムが両観客からの大歓声に包まれる中、日本ボールピッチから蹴出してノーサイド


日本 28 - 22 サモア


試合支配

日本 42% - 58% サモア


テリトリー

日本 49% - 51% サモア


最後に押し込まれものの、後半は日本テリトリー支配率も返した形で、これはベン・ラムの退場もあるけど、60分からキックではなくランで攻める日本プランがこういう結果になったのだろう。


ゲーム全体をみると、サモアはやはり攻撃オプションが少なかった。

フィジカルの強さは最大の強みだが、正面からドーン、ドーンとくる感じ。

圧力はあったものの「予想外の何が出るかという怖さ」がなく、日本が全力を出せるかどうかというゲームだったように思う。


「やるべきことができなかった。そのおかげで日本が陣地を広げることができたと思う。もっとボールに向かっていけばもっとスコアを取れるポジションに行けたと思う。過去3試合でもそういう傾向だった。だから、この展開は自分もチームも責任を取るべきだ。しかし、努力をしてきたことには誇りに思う」

とマプスワHC。

試合前に感じていた「きちんとしたゲームメイクだが、以前より大人しくなりすぎ」という印象はある程度サモア自身も感じているようだった。

フィジカルの強さに、もしハイパンの優位性や、スラロームのようなランなどの攻撃オプションがあったのなら対処が難しいチームだった。


「まだ1試合残っている。やるべきことがある。次に進めないかもしれないけど、2027年の豪州大会に向けても頑張っていきたい。とにかくイングランド戦に全力を尽くし、明るい気持ちで終えられるようにしたいが、まだ試合は終わっていないんだ」


明暗は別れ、これで予選突破が厳しくなったサモアに対して、日本はあと1勝で予選突破が決まる状況になった。

ベスト4目標に掲げる日本しか決勝トーナメントの前に立ちはだかるのが、先週、日本に先立ってサモアを退けたアルゼンチンだ。

このプール終戦に勝ったチームが8強に進出するだろう。


南米最強のチーム相手突破をかける大一番は、3連休中日10月8日の20:00にキックオフだ。


anond:20230918114556

2023-09-29

日本サモアラグビーみた

ほとんど互角だったよね

フィジカル勝負のぶつかり合いはサモアのほうが優勢、スクラムも押し勝った場面はあったけどモールほとんどサモアが優勢だった

タックルで止めても強引に前にゲインされていたし、ぶつかり合いではかなりサモアにいいようにやられていた

日本の優位だったところは走力とパス回し

サモアアルゼンチン戦見ててもとにかく走らない

サモア中央に人が集まって肉弾戦をやる、それができていれば強い

でも早く外に回されると外にカバーに行かないから走力勝負に持ち込まれると全然だった

あとキッカーは日本の方がよかった

結果は日本が勝ったけど、そんな走力に難のあるチームが後半すぐ1人少なくなって、それなのに後半だけ見ればサモアが勝っているわけ

前半は日本が勝っていたかトータルでなんとかなったけど

これなかなか厳しいよね

アルゼンチンサモアより強いもんな

イングランドのチーム力が100だとすると、

アルゼンチン75

日本70

サモア68

みたいな感じと思う

なんか秘策なりメタるプランがないと、普通にやれば負けそうだわ

なんかあるといいけどね

なさそうだよなあ

ポゼッションもっと上げたいよね

anond:20230929070110

日本びいきではないけどリーチハイタックルあんなん事故やん。あんルールでいいんか疑問やわ

ショルダー一発退場も判定厳しいなって思ったね

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん