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2021-05-06

anond:20210506181023

日本には「施しを受けるのは悪」って文化があるから

貧困問題でさんざんばら語られてることだよ、喜捨や共助の文化じゃなくて、連帯責任文化なんだよ

2021-01-13

[]

久しぶりにくっそイライラマックスになってペン立てで机なぐりまくって自分の頭もなぐった

ハサミで髪の毛もざんばらに切りまくった

さむいか坊主にするのはまださきの予定だったけどあまりにも頭がひどいかバリカンした

久しぶりに何もかもめんどくなってしにたくなってきた

死ねば金の心配もいらねえんだよゴミクズ

2020-11-22

仕事から帰ってきて呪術廻戦を見始めて現在第6話。

今の所、それほど面白くもないが、ジャンプのテッパン作品という感じがする。誰でも見られる。

ここまで人気を博すのだから、きっともっと何か強烈な惹きがこれから出てくるのだろう。

MAPPAだなあ…という感じはあまりしないが、EDとかMAPPA感ある。好き。

あと、OP曲は「たぶん歌い手作品だろう」と思ったらラストダンスの人の曲か。似た感じがするもんな。

ところで同ジャンプ人気作品である鬼滅の刃だが、アニメリアルタイム放送時はAbemaで流れるcmが非常に煩くて嫌悪していた。

あの曲のサビとともに「がんばれおれ!がんばれ!」と繰り返されて非常に神経に触った

(あのcmを全く見ておらず、ufotable作品だと知っていれば普通に全話終了後に視聴したものと思われる)

そんな状態だったのに何故アニメを見て漫画も読むことになったのか記憶あやふやなのだが、多分他に何も見るものが無かったからだと思う。

見てみたら、冒頭の竈門炭治郎のポニテがとても可愛いと思ったから視聴を続けることになった様に思う。

なのに直ぐにざんばら髪になってしまい、悲しかった。

あと、テレビ放送分では鬼舞辻無惨のパワハラ会議が一番好きな場面なので、あそこで一気に気分が上がった(最終回かよ)

あのビジュアルイルカ先生の声で酷いことを言うとか最高だなと思った。

途中で鬼滅の話になってしまったが、ジャンプ人気作品アニメ化はきっと期待を裏切らない。

なのでこれから呪術廻戦を楽しみにして今日はもう寝よう(最新話迄追いついてから寝ろよ…)

2020-06-20

はね駒の弘次郎のキャラの描き方が興味深い

それで、ちょっと今朝のNHKの「はね駒」の弘次郎を思い出した。

福島を捨て、東京へ向かおうとする決心をするシーンだ。

娘のおみつが出産で弱ったからだをいやすため、実家に戻っていたが、

嫁ぎ先の吉川家の姑は、おみつを肺病と疑う。

肺病のうわさもひろがっていることから、と

嫁入り道具を送り返して離縁を言い渡されてしまう、

そのことを知ったおみつは、ショックから病気悪化し、亡くなってしまう。

橘家は、打ちひしがれてしまい、しばらく、おみつロスの状態が続く。

吉川家の仕打ち無礼非人間的、全くひどいと思うのだが、

おみつの父の弘次郎はそうした吉川家への非難とはまったく正反対の境地に至るのだ。

橘家当主の弘次郎はいう。そもそも、おみつを嫁に出した自分責任だと。

また、武家プライド固執し、普段から人付き合いを憚ってきたことが、

肺病の流言の流布を許してしまう結果につながったのだと。

弘次郎は、おみつの墓前でちょんまげを切り落とし、ざんばら髪にしたうえで

家族福島を捨てて、一家東京へでるぞ、と宣言する。

突然の決断ではあるが、並々ならぬ弘次郎の思いが伝わり、一家上京即断する。

・・・というところで今日エピソードが終わったのだが。

大変、興味深い。

跡継ぎを生む道具としてしかおみつを扱ってこなかった吉川家のふるまいは、

現代価値観からすると、なおさらひどく感じるが、しかし、当時としてもおそらく

子供を産んで弱った母親を離縁させ、息子に再婚させるなどという姑のふるまいは、かなり非常識だったに違いない。

しかし、弘次郎は、吉川家に対して、一切そうした批判をしなかった。

おみつが病にふせっているときに元気づけるために、

まれたばかりの赤ちゃんにおみつを会わせてやってくれ、と懇願しに吉川家にいったとき

むげに断られた、そのときですら、一切相手非難しなかった。

おみつの死後、自責の念にさいなまれた弘次郎は

長女のおりんがずっとついていなければいけないと心配するほど、グダグタになっていた。

そんな弘次郎だったが、

小刀を抱えておみつの墓前に向かうシーンで、もしや自傷行為か、と思わせておいて

心を入れ替えて上京する、という、なんともポジティブすぎる決断をすることになった。

東京で、何をする、ということも何も決めていない。決めているのは、ただ家族上京するということだけ。

動揺するおりんに弘次郎はいう。

おまえにとっても東京のほうがいいだろうと。

ポジティブすぎる。あまりにもポジティブすぎる。

弘次郎は、こうして、吉川家を一切非難せず、変わるべきなのは自分だ、という境地に至る。

本当に、このシーンは、はね駒の見どころの一つだと思う。

2018-01-11

東京オリンピックという壮大な茶番劇 追記あり

当方すでに人生の半分くらいを米国暮らしてるおっさん増田です。

なぜこのような前置きをするかというと、この国のオリンピックへの冷遇ぶりはかなり特出してて、俺がこれから書く話もそういったバイアスがあるよってのを念頭に置いてほしいからです。なにせこの国じゃ自国スポーツイベントスーパーボールワールドシリーズNBAファイナルなどなど)が至高で、他国国際大会とか知らねって考えだし、オリンピックに至っては「午前中や深夜の放送じゃ視聴率とれない」という理由地上波では生放送なし&夜のゴールデンタイムに録画済みの編集版を放送ってのがデフォの国なんで。

最近もやもやしてるのはね、ここ数年ほど親戚やら大学時代の友人やら仕事先で知り合った人とか日本から様々なゲストが来て話す機会があったんですけどね、特に東京圏の人ってのもあるんでしょうが、みんな口々に「2020年の東京オリンピック」の話題を持ち出すんですよ。なんか初めて参加した飲み会話題に困ってとりあえず血液型を聞くくらいのノリで。やれ国立競技場を作り直すとか、インフラ作り直すとか、警官タクシー運転手がみんな英語勉強で大変とか。

もちろん話を聞いている場では俺やほかのアメ人も黙って会話にのっているんですが、みんななんで日本オリンピックあんな前段階からお祭り騒ぎになってるのかぴんとこないんですよ。だって長くてもたった2,3か月のイベントじゃない?とりあえず他のアメ人に「hey Masuda、東京オリンピックって何がそんなにすごいんだ?」って聞かれても「日本では国際大会が人気で、特にオリンピックスーパーボールNBAファイナルが合体したくらい人気あるよ」っていうと「へーーー」って反応くるんですが、後々その東京オリンピック関連で5兆円以上つぎ込んでるって聞くとみんな絶句するんですよね。いや俺も毎回絶句してるんだけどね。

スポーツ施設に巨額投資が動くってのは理解できるんですよ。実はロサンゼルスに数十年ぶりにアメフトチームが戻ってくる!(札束で他の都市のチームを引っこ抜いた)ってことでそのチームの本拠地周辺では最新スタジアム建設やら、駐車場インフラの新設、近隣のショッピングモール住宅地再開発とかで巨額の金が動いているんですが、でもこっちはこれから数十年にわたって活躍してくれるからちゃんと元取れるじゃないですか。でもオリンピックってたかが数か月でしょ?オリンピックやったからって劇的に観光客が増えた国なんて聞いたことないし。

んで東京オリンピックについてはよーわからんところでは大金が動いてるみたいですが、肝心のバリアフリーとかが全然進んでない。実は俺の妻と2歳児&5歳児の4人家族で昨年末東京観光してきたんですけどね、さすがに大江戸線みたいなローカル線には期待してなかったけど、山手線まわりだったらもうバリアフリー整ってるかなーと淡い期待でいったんですがところがどっこい!山手線まわりでもエレベーターがどこにあるかわからん&大量にある階段エスカレーターも皆無で毎回動き回る子供連れて&ベビーカー抱えて移動だけで死ぬかと思った。。。なんだよオリンピックにむけてバリアフリーにするんじゃなかったのかよ??(ひょっとして今年か来年中に大型改装する予定でもあるの?)多分エレベーターとか探せばあったんだろうけど10年ぶりくらいに来たから駅もデカすぎて探せねーよ。

あと相変わらずuberlyftも使えない。これ日本から来た人に愚痴っても「東京タクシーすぐ捕まるから」とか「白タクとか不安」とか言われたんだけど、世界のどの都市いっても携帯一つでタクシー呼べて料金支払いも携帯アプリで済ませられるuberになれると、子供つれてタクシーまりそうな駐留エリア探すだけでも苦痛なんだわ。おまけに日本語話せない連中とかだと運転手の片言英語ききながら目的説明せにゃならんのでしょ。ありゃメンドイ。日本の人って政府とか大企業にはしきりに「規制緩和」とか訴えるくせに、民タクや民泊みたいに自分らの生活に直結する自由化には「安全安心」を盾に頑なに反対するよね。うーん、そのメンタリティから行政規制緩和も進まないんじゃん?だって現場にいる人からしたら民タクや民泊自由化と一緒じゃん。

俺が一番もやもやしてる点ってさ、おそらく日本の多くの人も「東京オリンピックフィーバー」の茶番感やら虚無感になんとなく気づいてるんだけど、いまさらそんなこと言っても水を差すだけって批判されるから馬鹿馬鹿しいと思いながらも一緒に祭りにのってる感がありありと伝わってくるんだよね。政治家なんて「東京オリンピックがありますから」とか意味不明理屈でたった数か月のイベント用に重要法案バンバン通してるしさ。

なんか普段なら反対者がでて通らない法案とか巨大予算のビックプロジェクトをみんな「東京オリンピックがありますからそれまでに終えましょう」という虚無感たっぷり大義名分つかってガンガン押し切ってるんだよね。茶番だってわかっている連中も、これがあるから一緒にのってるんだろうね。

思い返せば日本人って白虎隊やら戊辰戦争やら神風特攻隊やら、ずっと続く強者よりも一瞬だけ輝いて散っていく敗者に共感する気質があるから東京オリンピックもその一瞬の花火を楽しむためにみんな盛り上がってるのかな?って最近思うようになってきた。でも一瞬の花火にしては使う額がすごすぎるよね。

この東京オリンピックがあまりに巨額イベントに膨らんじゃったから次回のオリンピック会場に立候補する都市が激減して、24年と28年なんてかろうじて挙手したロサンゼルスパリに速攻で決まった流れとかアホすぎる。東京なんて裏金さんざんばらまいてようやく獲得したのに。。。


追記

冒頭でさんざん「俺の書き込み在米歴ながくてかなりバイアスかかってるからねー」って念を押しておいたのにそこ無視して「おまえが言うな」的なレスがあってはてな村は相変わらずやなぁと微笑ましかったぜ!

オリンピック話題ふってくるのってただのおもてなしトークでしょ?

それは自覚してるw ただとりあえず思いつくおもてなしトーク(てかもてなしてるのはこっちのほうなんだがw)が全員五輪ネタだったから、やっぱファンアンチともに日本ではでかいイベントなんだなぁって。

米国バリアフリーを語るな。サンフランシスコニューヨークもっとひどいじゃねーか

正論だけどあの辺の都市は上の政治家から下の底辺までオリンピック誘致しようなんて思ってないからべつにいいんじゃね?笑 おれも子供小さいうちにニューヨーク観光なんてする気おきないもの子供がいくとこじゃないっしょ。

そもそもオリンピック商業主義に走ったのは84年のロス五輪からじゃねーか

商業主義に走った初期はちゃんと黒字だったか国際的スポーツ興行として割り切っても合格でしょ。問題は近年は国のメンツ(笑)やら巨額の費用負担予算けが右肩上がりで大赤字確定のクソイベントじゃん。だから24年と28年の開催地候補ローマブダペストとか大半の都市が「金かかりすぎるからやめるわ」って次々辞退して、最後に残ったロサンゼルスパリ自動決定したっていうお寒い状況じゃないっすか。

そもそもスポーツイベント全般茶番

違うよ。スポーツ興行としてちゃんと黒字でペイできたら合格オリンピック次世代借金だけ残すクソイベントから茶番

偉そうにDisってるけど次のオリンピックロサンゼルスじゃんw

いやーおれも勢いに任せてキーボードを滑らせたら我ながらそのオチに苦笑したけど、でもさすがに米国の一都市で行われる大会のためにわけわからん連邦法をどさくさ紛れに通すなんてことはないでしょ。。。(あ、でも今の大統領はそれ以前の問題が!

2016-05-19

制度のはざまに落ちた人たち

私が休学を決めるまで

http://t-ritama.hatenablog.com/entry/2016/05/12/215446

こんなブログを読んだ。壮絶。

コメも見たが「親のせいにするな」とか「育ててもらってなんだその言い草は」という意見がなかったので

ずいぶん皆の意識も変わってきたなと思った

この人は行政制度のはざまに落ちている。

救済されるべき存在であるのに救済されることが不可能なのだ

こういう人が日本には存在する。

以前、私には友人がいた。

まだ若い女の子だったが、げっそりと痩せているのが気になるくらいの子だった。

彼女をA子とかりに呼ぼう。

A子はそのとき24歳だった。

だけど、妙に髪の毛はざんばらでとにかくいつもげっそりしていた。

ある時、かるく教えてくれたんだが22歳のとき子宮がんになったらしい。

結局、治療をして治ったのだが、抗がん剤治療その他の副作用がきつく、とんでもない弱り方をした。

それまでの彼女看護師としてけっこうバリバリ働いていた。

がんそのものは治ったのだが、体が治療によって弱りすぎて働けなくなった彼女は家でニートだった。

がんの治療に数百万かかってしまったので、父親彼女をなじってよく暴力をふるっていた。

とにかく弱って働けないのだが、看護師免許をへたに持っているので、役所などへ行っても救済をされることはないのだ。

看護師免許を持っているのだから看護師として働け。あんだけ求人あんだろうがという具合である

看護師仕事は体がタフでないとやっていけない。手術とがんの治療でへとへとになったA子にとても勤まる業務ではない。

そしてさらに面倒なのは彼女のしんどさは「がん治療後遺症によるもの」であって、いま現在病気ではない。書類上は彼女健康体なのである

A子はメンヘラだった。よく死にたい死にたいとこぼしていた。

私はメンヘラには理由があると強く思った。

大脳はけして強い器官ではないのだ。ちょっとした衝撃ですぐに弱ってしまうのだ。

その後A子はちょっとだけ小康状態を取り戻して、週に2回だけ家庭教師アルバイトを始めた。

しかし稼げる金額わずかだった。

稼げる金額わずかだと父親はまたも彼女暴力をふるうのだった。

母親父親暴力のため、彼女が4歳のとき家出していた)

私はA子がなんらかの形で福祉に救われるべきだと思っている。当時も今も。

しかし実際はそうはいかなかったのだ。

その後、A子と連絡がつかなくなった。

いまどこでどうしているのか。まったくわからないができれば生きていてほしいなと思う。

2016-01-21

非上場中小企業(売上20億/利益1億・社員200名)で働いているんだけど、

会社粉飾決算内部告発するか迷ってます

 

 

水増しした利益過去10年間で12億円ほど。

まり、毎期ずっと赤字トントンだったのを、色々やって、黒字に見せかけていた訳です。

それを使って金融機関から新規の借入を繰り返し、自転車操業で回しておりました。

 

借入金は取っておけば良いものを、役員報酬配当賞与などでさんざんばら撒いた結果、

預金は皆無、借入枠も使い切って、現在借金返済に追われている有様です。

 

 

経営陣自らやっていることだから、社内通報しても意味はないし、

告発するなら、税務署決算書を提出している取引企業取引金融機関を考えています

決算書を精査すれば見破れることなので、半年かけて徐々に通報すれば、バレる可能性は低いはず。

 

もちろん、税務署赤字黒字にしたことなんで、動かないだろうけど。

あとやっぱり、金融機関実態分かってるよなぁ。貸付ノルマ責任があるから不問にしてただけだろうし。

 

 

さんざん甘い汁吸ってきた経営陣はどうでもいいけど、最悪200名が路頭に迷うことを考えると…どうしようかなぁ。

2015-03-20

ルミネCMの第二話以降の展開を予想してみる。

これまでに得た情報

登場人物:「おしゃれ」でない女子A、「おしゃれ」な女子B、セクハラメガネ

・「変わる」話である

・「おしゃれ」でない女子と、「おしゃれ」な女子は同一の役者が演じている

http://pokonan.hatenablog.com/entry/2015/03/20/000637

これだけの情報が揃えば、第二話を予測するなどアメリカドラマの展開を予測するより簡単である

「第二話」

[駅のプラットフォーム]

アナウンス「ハクスリー駅〜ハクスリー駅〜お降りの際はお忘れ物がございませんよう〜……」

セクハラメガネセクハラのせいで今日も一日疲れた女子A。

人影のない構内で彼女ぼんやりと乗り継ぎの電車を待っていると、

少し離れたところで彼女に背を見せ、泣きながら衣服ハイヒールを脱いでいる茶髪女性を見かける。

同僚の女子B……? なぜこんなところに……? でももしかしたら違う人かも……。

女子A「あの、大丈夫……?」

振り返った茶髪女性を見て、女子Aはおどろく。髪がざんばらになり、化粧が落ちてうつろになったその女の顔は――

女子A自身と瓜二つだったのだ。

言葉もなく見つめ合ったのち、謎の茶髪女性はぷいとそっぽを向き、列車の迫る線路へと歩み出す。

止めるまもなく、謎の茶髪女性列車に轢かれてしまう。

騒然とする構内。飛び交う駅員の怒号。

これはいったいどういうことなのか……。

彼女はとっさの判断で、謎の茶髪女性が残したハンドバッグを掴み、プラットフォームから走り去る。



第三話

[第一話と同じ会社玄関]

ハンドバッグから出てきた免許証によると、やはりあの茶髪女性は同僚の女子Bであったらしい。

彼女は妙な胸騒ぎをおぼえつつ、会社へ出社する。

セクハラメガネ「おっ、今日疲れた顔じゃんーどうしたー」

いつもはまともに相手しないのだが……。

女子A「セクメさん、女子Bさんのことですが……私と似てるな、って思ったことありません?」

セクハラメガネ「え?」

表情が固まるセクハラメガネ

質問の仕方がわるかったか……女子Aはきゅうに恥ずかしくなる。

女子A「すいません、ごめんなさい、なんでもな……」

セクハラメガネ「なんだ。もう気づいてしまったのか?」

女子A「え?」

野暮ったいメガネをかっこ良く外すセクハラメガネ。その素顔はイケメンだ。

セクハラ「ついてこい。真実を見せてやる」



第四話

[会社内に設置されたエレベータ内]

地下四階行きのボタンを押すセクハラメガネあらたセクハラ慎太郎

女子A「地下四階……一般社員は出入りが禁じられているはずでは?」

セクハラ慎太郎「一般社員、じゃないからね。君も僕も」

メガネテイクオフしたセクハラはいもの軽い調子ではなく、どこか威厳ようなものを発していた。

女子A「一般社員じゃないって……」

セクハラ慎太郎「いつか言ったことがあったよな。『君と彼女では需要が違う』と。どういう意味だかわかるか」

女子A「それはあのコが職場の華で、わたしは単なる仕事仲間…‥」

セクハラ慎太郎「違う。『需要』とは、ふつう商品や消費物に対して使う言葉だ。つまり、そういうことなんだよ」

そういうことと言われても…‥

女子A「あの、なにをおっしゃっているのかさっぱり……」

セクハラ慎太郎「だろうな。まあ、見ればわかる」

エレベータが地下四階に到着する。重い鉄の扉が開く。

女子A「こ、これは――」



第五話 

会社地下四階。多数のポッドのようなものが敷き詰められており、その内部には緑の液体のなかでチューブに繋がれた……

女子A「"わたし"が……こんなに……」

セクハラ慎太郎「そのとおり。『君たち』は、いわゆる、『クローン人間』だ」

女子A「なんで……どうして……」

セクハラ慎太郎「君も知っての通り、我が社はバイオ医療技術の開発に力を注いでいる。『臓器倉庫』という単語はご存知かな? なんらかの病気事故で損傷したり、老化で弱った内臓を、クローンで作った『若いころの自分』の健康なそれと入れ替える」

女子A「なんかそれ、アメリカダメSF映画でいっぱい観た」

セクハラ慎太郎「これは現実だよ、君。某大型百貨店イメージキャラクター、ルミ姉さんが二十歳から年をとらないのを不思議に思ったことがないかね」

あのゾンビめいた声が脳内に蘇る。今なら10%、オフッフッフッフッ……

セクハラ慎太郎「正解を言ってしまえば、彼女五十六歳だ。移植内臓だけでなく、皮膚や頭髪も可能だからな」

女子A「私も、クライアントのための臓器倉庫ってわけなんですね」

セクハラ慎太郎「いいや。さっきも言ったろ。『需要が違う』と。君は『製造』されたときから臓器の内部に疾患を抱えていた」

しかにそうだ。そのせいで低血圧がひきおこされ、いつも朝に元気が出なかった……。

セクハラ慎太郎商品としては不適格だったわけだ。欠陥に気づいた研究員たちは君を即刻処分しようとしたよ。……だが、私はアウトレット品が好きでね。このメガネtwitter宣伝されていたレイバンの激安品だ」

そう言ってセクハラメガネをかけなおす。

セクハラメガネ「私は独自プロジェクトチームを立ち上げ、君を実験材料にすることにした。教育を施し、記憶捏造し、うちに社員として迎え入れ、セクハラをはじめとした様々な負荷をかける……」

女子A「その記録を撮る……いつも私にまとわりついていたこカメラはそのためだったんですね」

セクハラメガネ「察しがいいな。だが、ストレステスト会社をだますための方便にすぎない。私の目的もっと別のところ、高い次元にある」

女子A「あなたの、目的?」

セクハラメガネ革命だよ、君。変わりたいなら、変わらなければ」



十三

[崩壊後の地球]

飢えにあえぐ子どもたち。泣きながら子供死体を抱く母親。すべてを警戒するめつきの男たち。何もかもが絶望に塗りつぶされている。

女子A完全体「セクハラさん……これがあなたの望んだ世界ですか……?」

セクハラメカメガネ「君が望んだ世界でもある」

女子A完全体「まさか……わたしの願いがあんなことを引き起こすなんて……」

セクハラメカメガネ「後悔しているのかい? でも、これで宇宙寿命は延長された。人間という種はよりよく改良された。きみは正しいことをなしたんだよ」

女子A完全体「でも、そのせいでルミ姉さんは……」

セクハラメカメガネ彼女のことは忘れろ。必要犠牲だった。革命には常に英雄必要とするものさ。人間物語を欲するんだよ」

女子A完全体「でも私達は……人間以上の存在になってしまった」

セクハラメカメガネ「そうだな」

女子A完全体「私達はこれからどこへ行けばいいんでしょう」

セクハラメカメガネ「君は自分が望むところへ、望む時代へ、いつでも行くことができる。君はその能力がある」

女子A完全体「そうね……わたし、昔から行きたい場所があったんです。新宿にある大きな百貨店で……名前はLUMINE」

セクハラメカメガネ「ほう。1976年3月10日開業し。地下2階・地上8階の建物。8階にはたかの友梨ビューティクリニックをはじめとする美容関連が中心のフロア。7階から6階はカフェレストラン、5階は雑貨書店、4階から地下1階まではアパレル店が大半を占め、地下2階はスイーツレストランフロアになっていて、連結するルミネ2の七階にはお笑い聖堂ルミネよしもとがある、カップルから家族づれまで、休日を過ごすにはうってつけの文化の発信地、あのルミネ新宿か」

女子A完全体「いっしょに来てくれますか、セクハラメガネさん」

セクハラメカメガネ「もうセクハラメカメガネだけどね。いいだろう、行こう。行って、一緒にこの終末を楽しもう。ルミネは、とてもすばらしい場所から――」

光年彼方の大曼陀羅の中心に据えられたルミネ店舗へ向かい、手をつないだ二人が急速に遷移、吸い込まれていく――[完]

2015-01-21

「累」を読んだのだけど

2014年面白かったマンガだとかベストなんちゃらだとかでよく見かける松浦だるま先生の「累」を読んでみたが、面白いことは面白い……けどそこまで2014年代表する名作として語られるような作品か、というと疑問が残った。設定は大変興味深いんだけど実際の本編が設定負けしてるっつーか。

これは既に書いてるブロガーさんもいらしたんだけど、主人公の累がとんでもない醜女という設定の割に可愛らしすぎる作画なんですよ。長すぎる前髪で顔を半分隠してるさまが、わたモテのもこっちみたい。(もこっちは可愛いよな。)なので、自分を見る人が皆あまりの醜さに眉をひそめ、ほとんど誰からも優しくされないような人生を生きてきた累が、それゆえに他人の美しさをかすめとるという凶行につい及んでしまう、そのことの凄みがいまいち伝わりにくい。

何かの作品欠点について語るのに他の作品を引き合いに出すのは下の下だというのは承知の上であえて言えば、山岸涼子の「舞姫 テレプシコーラ」にはそれこそ本物の醜女が出てくる。主人公クラス転校生として登場する須藤空美だ。小学校5年生にして全く女性らしさのないガリガリに痩せた長身、地味なだけで端正でもない目鼻立ち、ざんばら髪に荒れた肌。そんな須藤空美の容姿は、キングダム序盤の河了貂よりももっと、男にしか見えない。だが女だ。

その上須藤空美は大人しく、というより暗く、必要な会話も十分に交わせないし学校休みがちなので女子からは浮いてしま男子からはいじめられるようになる。「舞姫 テレプシコーラ」はバレエ漫画であるのだが、貧乏で育ちの悪い須藤空美は、主人公実家でやっているバレエ教室に興味を持つが体験レッスンの日にも平気で遅刻してきた挙句(ただし遅れた理由はある)挨拶もできないし、使う人が居ないからと貸与されたバレエシューズをそのまま自分のものにしようともする(ただし思い直して返しに来る程度の善良さは持っている)。須藤空美の抱えている事情特殊だ。貧乏すぎるので母から児童ポルノ撮影モデルをさせられている(ただし母が空美を食い物にしているかというとそうとも言えず、男との絡みを伴う撮影は母も断固拒否しようとする)。父親はアル中で働かず、どうせ生活保護を貰うのだからパートに出る母親を常に馬鹿にする。父親の姉である伯母はかつて偉大なプリマだったので空美は幼い頃から一流のバレエを習うことができたが、今は伯母が心身を病んでいるので世話をするためにたびたび学校を休まざるを得ない。父親の家系はかつて名のある地主だったようで、伯母のバレエでの妹弟子であったとおぼしき母親にも貧しさとうらはらな気位の高さが稀に見え隠れする。

おそらく貧しさとか醜さとかいったものはそういうものなんじゃないかと思う。本人にはさして大きな悪意はないのだが、抱えているもの特殊で大きすぎるがゆえに周囲の人と普通コミュニケーションが取れず、ごく自然に浮いて、いじめられる。その点「累」は何かと悪意が明白すぎる。累自身の悪意も周囲の累に対する悪意も明白なのにそれを支えるはずの醜さの描写象徴的でしかなくて、しかもどちらかというともこっちみたいで可愛いときている。だからいかにも作り物めいていて、あたかB級ホラーかレディコミか、といった風情なのである。決してつまらない訳ではなくて、醜さの扱いが軽いのだと思う。でも野菊が出てきてからは割と面白くなったと思うけど。と言ってもこれもどこか大映ドラマっぽい面白さなんだけど。

少し話が逸れるが、累が丹沢ニナの顔をしている時に演出家懇意になるエピソードがある。演出家はニナの顔をした累の中に、累がその人生で感じてきた執念や情熱の片鱗を見てそこに魅かれるが、逢瀬に現れた本物のニナを別人のように感じ拒絶する。ここはなかなか胸のすく演出で、見た目が醜い女の方が最初ハードルを越えて話してみたら美人より話していて面白かったというのはよくあることじゃないかと思う。同時に、デレマスアニメに出てくる前川みく劣等感を抱えているという件を思い出す。正直噴飯ものである。語尾に「にゃん」とかつけられる程度の劣等感。みくにとってはアイデンティティを賭けた決死の選択かもしれないが、醜女にはもちろんそんな選択肢は初めからないのだ。中途半端可愛い子ならではの心理を細やかに描いてくれたらデレマスの評価は一変するのだが、今のところはただの薄っぺらアニメだなーと思っている。しぶりんは最高。

 
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