2016-05-19

制度のはざまに落ちた人たち

私が休学を決めるまで

http://t-ritama.hatenablog.com/entry/2016/05/12/215446

こんなブログを読んだ。壮絶。

コメも見たが「親のせいにするな」とか「育ててもらってなんだその言い草は」という意見がなかったので

ずいぶん皆の意識も変わってきたなと思った

この人は行政制度のはざまに落ちている。

救済されるべき存在であるのに救済されることが不可能なのだ

こういう人が日本には存在する。

以前、私には友人がいた。

まだ若い女の子だったが、げっそりと痩せているのが気になるくらいの子だった。

彼女をA子とかりに呼ぼう。

A子はそのとき24歳だった。

だけど、妙に髪の毛はざんばらでとにかくいつもげっそりしていた。

ある時、かるく教えてくれたんだが22歳のとき子宮がんになったらしい。

結局、治療をして治ったのだが、抗がん剤治療その他の副作用がきつく、とんでもない弱り方をした。

それまでの彼女看護師としてけっこうバリバリ働いていた。

がんそのものは治ったのだが、体が治療によって弱りすぎて働けなくなった彼女は家でニートだった。

がんの治療に数百万かかってしまったので、父親彼女をなじってよく暴力をふるっていた。

とにかく弱って働けないのだが、看護師免許をへたに持っているので、役所などへ行っても救済をされることはないのだ。

看護師免許を持っているのだから看護師として働け。あんだけ求人あんだろうがという具合である

看護師仕事は体がタフでないとやっていけない。手術とがんの治療でへとへとになったA子にとても勤まる業務ではない。

そしてさらに面倒なのは彼女のしんどさは「がん治療後遺症によるもの」であって、いま現在病気ではない。書類上は彼女健康体なのである

A子はメンヘラだった。よく死にたい死にたいとこぼしていた。

私はメンヘラには理由があると強く思った。

大脳はけして強い器官ではないのだ。ちょっとした衝撃ですぐに弱ってしまうのだ。

その後A子はちょっとだけ小康状態を取り戻して、週に2回だけ家庭教師アルバイトを始めた。

しかし稼げる金額わずかだった。

稼げる金額わずかだと父親はまたも彼女暴力をふるうのだった。

母親父親暴力のため、彼女が4歳のとき家出していた)

私はA子がなんらかの形で福祉に救われるべきだと思っている。当時も今も。

しかし実際はそうはいかなかったのだ。

その後、A子と連絡がつかなくなった。

いまどこでどうしているのか。まったくわからないができれば生きていてほしいなと思う。

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