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2023-09-18

純文学って結局なんなの?

文章表現のものの持つ可能性を追求した芸術作品」みたいな定義だっけ?

だとすると俺が読んだことがある純文学は「アルジャーノンに花束を」と「虎よ虎よ」だけかなあ。

あれ?どっちも世間的にはSF小説ジャンル分けされてね?

え?じゃあ純文学ってなんだ?

そもそもサブジャンルみたいなもんなのか?

恋愛ドラマ戦争映画でサブテーマ人種差別が入ってきてるような感じ?

純喫茶は「純」=「酒の力に頼らずソフドリと飯と雰囲気だけで勝負してますよ」って意味だっけ?

じゃあ純文学も「純」=「内容に頼らずに文学性だけで勝負してますよ」じゃないとアウトなんか?

チョット調べたら「こころ」や「よだかの星」も純文学らしいね

でもどっちも「"潔癖症的な自己憐憫自己否定"vs"自己満足的な懺悔自己破壊"のタッグマッチ」がメインテーマであって、文学としての表現力はそれを盛り上げるための裏方業務って感じじゃね?

裏方凄いなーって所で盛り上がるときがあるのは分かるよ。

サマフェススピーカーの仕組みがバズるとか、競馬名実況で思い出トークが始まるとか、でもそれってやっぱりサブジャンル的な楽しみ方だと思うんだよなあ。

純粋純文学」ってやっぱ存在しないのかな。

それとも「SF」や「歴史小説」や「架空戦記」みたいに単なる舞台設定の一種なのか?

いやそもそもの考え方が違う気がしてきた。

小説って作品ジャンルを何によって定義するのかが他のコンテンツよりも自由すぎるんだな。

あとテレビゲームの「アクションアドベンチャー」とか「MMOFPSRPG」みたいな合体型のジャンル表現が発達してない。

分類する人間漠然と一番濃度の高い要素で定義してるだけなんだな。

そうなると「純文学」って言われる作品の傾向がなんか見えてきたわ。

「他にメインジャンルになれるような要素が強いものがなく、かつ純文学カラーが強い」って場合に「純文学」の棚に分類されていくってことなんじゃねえか?

あーあーあー今完全にわかってしまった……。

必要条件十分条件認識が間違っていたのか……。

文章表現のものの持つ可能性を追求した芸術作品であることは「純文学」の必要条件しかなく、「文章表現のものの持つ可能性を追求した芸術作品」だったら全部「純文学」になるわけじゃない。

逆に「純文学」と呼ばれている作品はすべて「文章表現のものの持つ可能性を追求した芸術作品であるってことか。

すげー地味なオチだな。

中学生数学問題じゃね―か。

しかしアレだな、こうなると「純文学」ってジャンル区分されるってのは「それ以外の要素が特定ジャンルに含まれるには弱いね」を意味しているってことだな。

恋愛小説」や「ライトノベル」っていうジャンル区分けされるのと「純文学ジャンルに入れられるのどっちが作者的に満足が行くのだろうかってのは永遠の謎だなあ。

アルジャーノンに花束を」にしたって文章によって主人公の知能状態表現しているのは凄いんだが、それを通して描かれる差別問題、知性の絶対性に対する問題定義の方もちゃんと読み込んでやらんとアカンやろとは思うんよな。

絵画世界だと手段のもの目的になっていることは結構あると思うが、文学世界でそうなってる作品ってあんま多くなさそうなんだよな。

結局求めているのは自分が切り取りたい世界観に合わせたより適切なレンズフィルターであって、それが凄いねって褒められたとして作者的には「いやそれを通して見せたかったものの方の感想言えよ」なのかも知れねえなあ。

あーこれもどうせまた中学高校レベル現国問題なんだろうな。

受験用の詰め込み勉強しかしてねーから現実と繋がってね―んだよな―全部学歴社会が悪いよ学歴社会が―。

2023-08-12

弱者男性主人公にした作品

阿Q正伝魯迅 中国

弱男度:★★★★★

悲惨度:★★★★★

弱男文学界ラスボス貧乏ブサイクで字も読めない性格も悪い主人公阿Q(仮)が、何の救いもなく転落していく話。

精神的勝利法」という思考法も阿Q(仮)を弱男たらしめている重要要素。底辺なのにプライド人一倍高い。

金持ち女中に言い寄ろうとして逃げられ村八分になり、盗みを働くようになる。

革命に便乗して騒いでいたら、最後頭が悪いせいで冤罪処刑される。

何が悲惨かというと、死んで悲しまれないどころか死自体冤罪無意味なところ。

ノートルダムのせむし男ヴィクトル・ユゴー フランス

弱男度:★★★★☆

悲惨度:★★★★★

阿Q正伝東洋の弱男文学代表だとしたら、ノートルダムのせむし男欧州代表

主人公カジモドは見た目がキモいという理由で親から捨てられて幽閉されて育てられる。

自分に優しくしてくれた美少女に恋するけど、美少女はカジモドに怯え、チャラ男騎士(既婚者・クズ)に恋をする。

美少女自分に振り向くことな処刑されて、カジモドも追いかけるように死ぬ

カジモドは阿Qほど性格が悪いわけではないので、弱男度は少し下がる。

方舟さくら丸(安部公房 日本

弱男度:★★★★☆

悲惨度:★★☆☆☆

「豚」というあだ名自称「もぐら」は、名前通り豚のように太っていてモグラのように穴蔵にこもって生活している。

穴蔵は地下の採石場跡でシェルター。そのうち起こる核戦争に備えて「方舟要員」にふさわしい人間を探している。

そしてインチキ昆虫を売る元自衛官サラ金取り立て屋、結婚詐欺女を選出する。

そんなこんなしているうちにジジババ清掃隊やらDQNグループシェルターに入り込んでくる。

この主人公もぐらは見た目がキモいだけでなく、結婚詐欺女の放尿音を聞き耳を立ててたり色々キモい

ただ阿Qやカジモドと比べて、まだ人間扱いされているのと、他の登場人物ももぐらと変わらず全員クズ悲惨度は低め。

詐欺女には鴨にされているフシが有るけど。

よだかの星宮沢賢治 日本

弱男度:★★★☆☆

悲惨度:★★☆☆☆

よだかは兄弟は美形なのに自身ブサイクなせいで嫌われていて、終いには「鷹」と名乗るなとまで言われてしまい、故郷出奔する。

その内自分以外の生命を食べて生きている事自体嫌悪感を抱くようになる。

いっそ焼け死んでもいいと太陽に近づくけど「星のところにいけ」とあしらわれ、

星のところに行っても相手にされない。どこにも居場所がなく飛び続けて最後は青く燃える星となる。

一見するとかなり悲惨だが、阿Qや豚と違いむしろ人柄は高潔最後は星になっているので弱男度・悲惨度はやや下がる。

弱男も高潔な魂を持てば星になれるよ…。いや、現世で何とかしてくれよ。

追記

弱者男性であることと性格の悪さは関係ない」というコメントが有るけれど、

性格人間社会生活をする上で重要パラメータなので無関係ではない。容姿年収健康と同じぐらい重要

ブコメに上がっている「寅さん」は、ダメ人間だけど憎めないところがあって、

おそらく困窮してもさくらタコ社長が助けるだろう。そういう意味で弱男度はかなり低くなる。

のび太もだめな子だけど、しずかパパが「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人」と称賛するぐらいの人柄で弱断度は低め。

2022-08-31

よだかの星を読んだ

よだかの星by夏目漱石を読んだ。

漱石思想の根端にはキリスト教根付いているが、よだかの星にもキリストが考える無償の愛が垣間見える。しかし、話が良かった。国語教科書に載ればいいのにと思う。

話を端的にまとめれば、よだかは鷹の名前を持っているのに、その姿は鷹とは似つかない醜い姿だった。鷹から改名脅迫されたよだかは空に向かって飛び続け星になることを決心する。

現代社会に照らし合わせれば、よだかはきっとキラキラネームすぎる。国語の授業で話し合えば、全国からキラキラネームが少し減少すると思う。

2021-07-26

クソブスよだかの星

よだかは、実に超絶みにくいクソブス鳥です。

 顔は、ところどころ、味噌を嫌というほどつけまくったようにきったないまだらで、くちばしは、悲しくなるくらいひらたくて、耳まで60キロ程に超絶さけ倒しています

 足は、まるでクソザコナメクジみたいによぼよぼで、3ミリとも歩けません。

 ほかのバリイケメン鳥は、マジでもう、よだかの汚物顔をチラッと見ただけでも、心底いやになって烈火の如くゲロを吐きまくって死に絶えてしまうという工合でした。

 たとえば、バカデカひばりも、そんな言うほどあまり美しい怪鳥ではありませんが、顔面土砂崩れなよだかよりは、マジでずっと5京倍は上だと死ぬ気で思っていましたので、20連勤の帰りのバチクソ疲れた夕方など、よだかの顔面テロにあうと、さもさもいやそうに、60時間かけてしんねりと目をつぶりながら、首をそっ方へ捩じ切れんばかりに向けるのでした。ミジンコ程にもっとちいさな、嫌んなっちゃうくらい姦しいおしゃべりのアホ鳥などは、365日年中無休でいつでもよだかの完全まっこうから自殺に追い込まんばかりの悪口をし倒しました。

「ヘン。又また出て来やがりまくったね。まあ、あの目を覆いたくなるようなザマをごらん。ほんとうに、どうしようもないくらい、鳥の仲間のムナクソつらよごしだよ。」

「ね、まあ、あのくちのヤバいおおきいことさ。きっと、ハマダの親類か何か生き別れた遠い遠い兄弟のご先祖様なんだよ。」

 もう嫌んなっちゃうくらい、こんな調子永遠地球滅亡の日まで続くのです。おお、マジで真剣によだかでないただのバキバキマッチョな鷹ならば、こんなチンケで生なまはんかのミクロ級にちいさい庭鳥(チキン)共は、もう名前ガチの最小ボリュームで聞いただけでも、エグいくらいの超音波振動でぶるぶるとふるえて、顔色をカプリ島の青の洞窟マジで灰色に見えるくらい真っ青に変えて、からだをパキッパキに圧縮した羽毛布団くらいちぢめ倒して、草葉の葉のかげにでもマッハでぶっ飛んでかくれたでしょう。ところがどっこい、薄々気づいてたけど夜だかは、ほんとうは鷹の腹違い兄弟でも親類でもマジで全然ありませんでした。かえってその実、クソブスよだかは、あのアホみたいに美しく艶めかしいかわせみや、きったねえ鳥の掃き溜めの中のメチャクチャ高級な宝石のような蜂すずめのバチボコ兄さんでした。蜂すずめは超高級・花の蜜みつを腹が炸裂せんほど食べにたべ、かわせみはくっせえお魚を一湖まるごと根絶やしにする勢いで食べまくり、一方チンケな夜だかはザコい羽虫をチョロっと取ってたべるってのだけでした。それにクソザコよだかには、超絶切れるカッター程するどい爪も、エクスカリバー程するどいくちばしもありませんでしたから、どんなに悲しいくらいクソ弱い鳥でも、ナメクジの500倍の強さのよだかをこわがる筈はずは微塵も全く全然なかったのです。

2021-02-19

小学校宮沢賢治よだかの星を習った時、よだかは売春婦のことって習ったことを思い出した。

2019-08-02

anond:20190802194614

道徳教科書にある文章同人かってくらいにいろいろ寄せ集めだったりするのでなんともいえんが、一応よだかの星を挙げておく

https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/473_42318.html

2019-05-24

anond:20190522224201

食肉とは違うけど「人間権利動物権利」についてはこのドキュメンタリー映画を見て欲しい

1999年よだかの星

https://www.fujitv.co.jp/nonfix/library/1999/371.html

特に、重い筋ジストロフィー患者の方に「あなた治療の為にたくさんの罪もない動物の命が犠牲になっているがどう考えるか?」とインタビューするくだりなどは人間生き方のものについてよく考えさせられる

その後でもののけ姫のたたら場にいた寝たきりお爺さんの命乞いを見ると、自分の死に方をどうするのかと考えがまた深まった

人間人間社会の維持の為に必要犠牲動物に強いている例は食肉に限らず数多あり、おそらく食肉を是とする人たちも命そのものを軽視してない「ありがとう」とたまに感謝しながら食事をとって生きてる

そういう社会状況の中で菜食主義人達がいわゆる「普通人達」の価値観をあえて攻撃するので、防御反応が強くでてしまう。彼らから人に対する思いやりを感じないからこそ反撃してしまうんじゃないか

2018-10-05

ミソジニストとかミソジニーってきくと味噌って響きから一瞬豚汁思い出す

後、ミソサザイよだかの星を思い出して、ミソジニーミソジニストがすごく醜いもののような気がしてくる

2016-07-12

ミソジニーときくたびに

ついこないだ三十路になった自分を思ってため息がでる

ミソジニー味噌汁を思い出して茶色の薄汚れたイメージがある

ミソジニーミソサザイ→なんとなくよだかの星を思い出して、やはりすごく醜い人間がそういう言動をしているんだろうかと想像力が飛躍する

http://anond.hatelabo.jp/20160712061304

2015-08-04

http://anond.hatelabo.jp/20150731091641

濃い味噌味が想起されてオエッってなる。

あとなぜかよだかの星を思い出す。

2014-02-04

私の今日の雑感・メモ書き

グスコーブドリは幸福だったか

坂口安吾の「余はベンメイす」における、真理とは何だったか

>私は、たゞ一個の不安定だ。私はたゞ探してゐる。女でも、真理でも、なんでも、よろしい。御想像にお任せする。私はただ、たしかに探してゐるのだ。

>然し、真理といふもの実在しない。即ち真理は、常にたゞ探されるものです。人は永遠に真理を探すが、真理は永遠に実在しない。探されることによつて実在するけれども、実在することによつて実在することのない代物です。

>真理が地上に実在し、真理が地上に行はれる時には、人間はすでに人間ではないですよ。人間人間の形をした豚ですよ。真理が人間にエサをやり、人間はそれを食べる単なる豚です。

幸せの背景は不幸とは、何の事を言っていたのか

CARNIVALにおける幸福、馬の鼻先にぶら下げられた人参意味とは

マズローロジャースにおける自己実現には、自己欺瞞存在しないのか

宮沢賢治の扱ったのは、紛れもなく自己犠牲

攻撃性を発揮できず、自分を守ることなく、死ぬ事を自己実現として定め、それを幸福とし、自分の生に後ろめたさや罪悪感を感じ、自分への攻撃性を肯定する

自分なんか、壊れてしまえ」というメッセージが、死の欲動が、涅槃原則がそこには伝わってきて、読んでる者を誘ってしま

蠍の炎、よだかの星、グスコーブドリ、雨にも負けずのデクノボー

暗い故に背徳的な言霊がそこら中に満ち溢れている

人は、死を含むものに惹かれて、それを喰らおうとする

しかし、そこには実在はない

まさに人参であり、「探されることによつて実在」するものである

まり、そこには真理がある、真理が幸福であると考えられている、救いがあるのだと考えられている

師は救済か、真理か、実在しないものなのか

死とは何だろう

生きて居る限り、死を体験することはない

死によってもたらされる幸福もまた、ない

死は実在するけれども、生きて居る限り、人間人生には実在しない

しかし、攻撃性は存在する

その攻撃性を自分に向けるか、相手に向けるか

ある人はそれを他人に向ける

ある人はそれを自分に向ける

ある人は、両方に向ける

そして、またある人は何にも向けず、その攻撃性を変質させていく

2010-10-30

よだかの星

僕は遠い遠い向こうのあの丘にいってしまいたい

よだかは、鉄筋ビルの33階から言いました。

空にはテレビゲームの画面が移りこんでいました。

宮沢賢治がかわいそうです。

ケンジ!やろうぜ!

 
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