はてなキーワード: アカポスとは
ここ数年、博士号を取得中とか、その後のテニュアのポジションが取れなかったとかで
いかに博士課程に進んでアカポスに進むのが最低最悪かというエントリをよく見かける気がする。
確かに、若手研究者の現状は前よりも悪くなっているんじゃないかとは思う。
自分は博士号取得後に任期付きアカポスになり、無事テニュアのアカポスになった。
周囲の教員や研究者は、みな人柄もよく頭もよく、話していて面白い人ばかりだ。
これまでは研究ばかりが重要だと思っていたけど、教育へのやり甲斐も実感した。
アカデミアは、働き方も自由、PIになればこれをやれと仕事を命令されることもない。
大学事務が非効率と感じることもあるけど、お互い仕事でやってるんだから仕方ないなと思ってる。
何よりも、自分の好きな研究を自分の好きなようにできる自由がある
給与はそりゃ自慢できるほどいいわけじゃないが、卑下するほども悪くない。副業もできる。
うちはダブルインカムで配偶者も稼いでるので、家計は余裕がある。
結婚できない、という説もみかけるけど、
知り合いのアカデミアの同世代の中で結婚していないほうが珍しい。
自分が優秀だったからこういう環境にいるといいたいわけじゃない。
素晴らしい職業なのに、最近あまりも夢がないエントリばかりだなと思ったから。
自分のまわりでは、研究者としての能力が足切りレベルだったか、
競争社会には向かない性格だったか、ないしは単に人間として付き合いにくい奴がいなくなったと思う。
業績があっても付き合いにくかったら、当たり前だけど長く付き合う同僚や部下としては願い下げだろう。
でも教育者に向かない嫌味なやつは選ばれない。
目を引くような業績がたとえなくても、
同僚や共同研究者としてやっていきたいと思う楽しい人や、研究テーマに引きがある人は残ってると思う。
もちろん他にやりたいことがあってアカデミアを去った人もいると思う。
そういう人は新しい道を気持ちよく進んでほしいし、
自分ができなかったことをやってくれていると応援したい気持ちがある。
辛く悔しい思いをしたという人がいるのは間違いない。
子供が博士課程に進学したいと言ったら応援できるのか、と書いてあったとある投稿を見るまで、
アカポスは最高だなと思いながら、こういうことを書くなんて思いもしてなかった。
嫌味だと受け取られるかもしれないし。
伝えたいことは、学級の道は楽しい。向いている人には楽園だと思う。
少なくとも自分のまわりは、文理問わず任期なしの職に転換した人の方が多いです。
自分の子供の職業選択についてああだこうだ言うつもりはないが、
もし、子供が将来学者になりたいと言ったら、もちろん応援します。
理系のSTEM系はネットに情報がいくらでもあるし、自分で実験してみるコンピュータリソースもソフト、ハード、クラウド含めて極めて安くなったから、自分で育て!の方がいいと思う。
法学部とか商学部とか資格試験や法令・実務の目標が明確なものは基本は自習だし専門学校等も充実している。就労機会もレベルに応じていろいろある。
経済学とか社会学系は、玉石混交のゼミ教官の当たりはずれが大きいし、お客として教官の仕事(アンチビジネスであることも多い)のお手伝いをして大学課程を修了する。
アカポス目指す連中と対等に話せるくらいのトップ層じゃないと、自分で勉強しても武器にはならない。
大学卒業までお客しかやったことのない学生を、お客にサービスする側にトレーニングするには「地獄の特訓」系しかないのかなとも思う。
10年前、研究者を志し研究に励んでいた。しかし当時たまたま知り合った先輩(玉木浩貴、自称:国立印刷局の研究職候補)が「博士課程にメリットはなく、正規の研究者(アカポス)になれない」などと博士課程を卑下した発言を何度も繰り返しており、だんだんと感化されるようになった。結局それなりの研究実績はあったものの、大学院を去り、就職した。
一方で、研究が楽しいとそのまま大学院で研究を続けた周囲の学生・ポスドクの人達がいた。
当時は自分の選択は最良と思っていた。周りのように、今が楽しいからと厳しい現実を逃避し、なれもしないアカポスに憧れるのは哀れだと思っていた。
<大学院で研究を続けた周囲の学生・ポスドクの今(大学・大学院の所属研究室で自分より±3学年)>
<俺の今>
<先輩の今>
これらはあくまで俺が大学・大学院で所属した研究室のみの状況。他の研究室や学会で知り合った人を入れればもっと多くなる。
先輩の当時の論調では、大学院に残った人はその後落ちぶれてゆくということになるが、現実はそんなことはなかったのだ。
確かに、俺が大学院を去って最初の数年間は周囲はパーマネント職には就けず、惨めなものであった。しかし、5年経った頃(つまり5年前)にはアカポスをゲットする人が急に増えた。大御所だった教授達が大量に定年を迎え、ポストが一気に空いたからだ。
現在、俺と周囲の人ではどっちが良かったかどっちが上かは一目瞭然。その中には10年前俺よりも研究実績がなかった人も少なくない。先輩の言うことを信じて大学院を去ったことを非常に後悔している。
「大切なのは邪念に惑わされないこと。諦めたら負けだ。」
吐き出してちょっと楽になった。
やることも整理がついた。と言っても、最後にアカポスもう少し受けるのと、海外で近い分野、金だすよと言ってくれた会社に売り込んで雇ってもらうぐらいしかできないが。
まあ、雇ってもらうための条件闘争ぐらいだな。
うん。そうだよ。
アカポスで科学技術研究として投資家に見合うレベルまでやるしか道はなかったんだけど、それもどこもアカポス通らなくて無理だなってなってきたのが今。
けど、中途半端に有望なテーマだし、「やる気出せよゴルぁ」みたいなので地獄に引っ張りだされたり、口先だけこちらの意向を汲むと言いつつ平気で反転するようなクズばかりなのでもう嫌になってる。