まず、極寒の天候が電気自動車の充電能力に影響を与えたことは事実だが、それは事前に回避や修正ができた問題も多かった。例えば、バッテリーの予熱や充電開始のタイミングを調整することで、充電効率を高めることが可能。また、電気自動車のメーカーやアプリは、充電ステーションの状況や充電時間の推定などをユーザーに提供。これらの情報を利用すれば、充電計画を立てることが可能。元増田はテスラのプレコンディショニングに問題があるとか言ってるけど、そもそも後述するライドシェアドライバーがプレコンを使いこなせてないのが問題。
次に、Teslaのスーパーチャージャーは他の充電ネットワークよりも信頼性が高く、迅速に復旧したことを無視している。Teslaは、自社の充電ネットワークを独自に管理しており、故障や不具合が発生した場合には、すぐに対応している。実際に、この極寒の影響で一時的に停止したスーパーチャージャーも、数時間以内に復旧している。一方、Electrify AmericaやEVgoなどの充電ネットワークは、複数のメーカーやサービスと提携しており、故障や不具合が多く、長期間にわたって利用できなかったケースがあった。これが、大きな障害を引き起こした。
さらに、電気自動車が充電ステーションを占拠し、充電問題を悪化させたことを指摘しているが、これはUberやLyftなどのライドシェアサービスのドライバーの多くが電気自動車の特性や充電方法について知識が不足していたことに起因している。ライドシェアドライバーは、電気自動車の充電には時間がかかることや、充電ステーションの混雑状況を考慮する必要があることを理解していなかった。そのため、充電ステーションに長時間停車したり、必要以上に充電したりすることで、渋滞を引き起こし、他のユーザーに迷惑をかけた。もちろん、EV 知識の教育や啓発が不十分であることも原因だが。
最後に、LFP（リチウム鉄リン酸）バッテリーを搭載した電気自動車（モデル3とモデルYのRWDモデル）は、低温に弱く、充電能力が低下する可能性があるが、これは一部の電気自動車に限られた話だ。LFP バッテリーは、コストや安全性の面で優れており、BYD自社開発のブレードバッテリーが有名。しかし、低温になると内部抵抗が増えて充電能力が低下する。これはLFP バッテリーの特性であり、電気自動車全体の欠点ではない。実際に、NCA（ニッケルコバルトアルミニウム）やNMC（ニッケルマンガンコバルト）などの他のバッテリー材料を使用した電気自動車は、低温に強く、充電能力に大きな影響を受けにくい。また、LFP バッテリーを搭載した電気自動車も、バッテリーの予熱や充電管理システムの改善などで、低温下での充電能力を向上させることが可能だ。