面白かった。
予想より読みやすかったのもよかった。
もともといつか読もうと思ったきっかけは、増田の野崎まど『know』論・前編——知ルはいかにしてブッダとなったかを見かけて、なんか面白そうなのかなーと思ったから。
つーかその増田見つけてから結局2年越しかよ・・どんだけ時間たつのはえーんだよ
野崎まど一冊目にパーフェクトフレンドを選んで失敗した感はあったけど、こっちは全体として体裁が整ってた。
ちょっとだけ愚痴るなら、SFにありがちな「昔はそんなめんどくさいことしてたんですか!?」みたいなわざとらしい説明描写があったことと、情報材自体の原理がどんなものかよくわかんなかったこと(虐殺器官の虐殺のコンテキストの立ち位置に似てる)と、この世界の高木浩光センセは何をしてたんだろうということと、やれやれ村上系のいけすかないヤリチン主人公がシルたんというJCとおセックスしやがってムカついたのと、真面目な本に性描写を入れとけばなんか高尚な意味を持つような気がする理論が使われてたのが癇にさわったくらいかな。
でもハードSFには辟易しちゃう自分が読めたくらい、難しそうに見えて全然難しくないこと書いてるだけだったから、エンタメとしてそれなりに楽しかった。
ラストは余韻のあるいい終わり方だった。
やり方によってはただの手抜きしかなりかねないところだったけど。
そこそこ面白かった。
全体通しての軽妙なやりとりが魅力かな。あーいえばこーいう的な。
でもそこそこだったのはやっぱりちょっと納得いかない部分があったから。
阿部寛があまりにもわがままで駄々こねてばっかりのオコチャマっぽく描かれすぎててフィクションにしてもやり過ぎだろって感じとか。
最後女医とくっつくところも、阿部寛の心境の変化がよくわからなかったから素直に祝福できない感じとか。
心境の変化を描くのにまるまる一話使ってもいいくらいだったと思うから、なんとなく消化不良感は否めない。
まあ基本的にモノローグがないドラマで、コンビニ店員のバイト女とかレンタル屋のヤンキー男までが結婚してるってことを初めて意識した、とかいう描写で表現するしかなかったんだろうけど。
まあそこメインにしちゃうとドロドロになるけど。
親からも結婚のプレッシャーかけられてるとかいう一般的なところを表現したかっただけかな。
結局最後女医とくっつくにあたって母親がどうなったかとかもまったく語られないし。
国仲涼子は可愛かったけど、苦手なタイプの女だったから好きにはなれなかった。
高島礼子はなんとなくもっとすっごいおばさんのイメージあった(50超え?)から、なんかイメージとのギャップがあった。
んーアットホームダッドも興味あるけどさすがに続けてみるのはなあ~
追記
あーそんな描写は確かにしつこくあったね。
あの年になるまでかたくなに結婚しなかった男があれほどまでしつこくアプローチ?(好きな子にいじわるしたくなる男の子的な)をするってのがまずなんか・・・
それくらい惚れっぽければその年までにはすでに結婚してそう
みたいな
面白かった。
大槻っちかわいすぎ。
河合克敏作品はモンキーターン→帯をギュッとね!→とめはねっ!と読んできたけど、とめはねっ!が一番全体として面白かった気がする。
モンキーターンはプロになってからと最後のgdgdがいまいちでバランスとれてないし、帯をギュッとね!は面白いしキャラに魅力あるけどギャグ偏重でしいて言えばワンパターンで長すぎた気もするし。
その点とめはねっ!は全体のバランスがすごくよくとれてて、感情移入がすごくしやすかった。
ユカリが徹夜で仕上げた書を見たとき、部員らには及ばなくてもすっごく感動したし。
それだけとめはねっ!の空気が自分のものになるくらい入れ込んでいたんだなあと改めて思った。
単純に自分が男だから女の子がたくさんでてきて百合風味もほんのりある作品がすごく好みだったってこともあるとは思うけど。
マンガってことで成長早すぎたりうますぎたりうまい人間多すぎたり都合よすぎってのもまああるっちゃあるけど。
あと1年の後輩についてのカラミまわりももうちょっと見たかったけど、全体のメインテーマからはずれるからあえて削ったのかなと思えばまあ。
それなりに出番とかはあったしね。
あーそれにしても大槻っちかわいすぎる・・・
モンキーターンよりおもろかった。
ぶっちゃけ最初はノリが古すぎて微妙かなと思ったけど、だんだんノリに慣れてからは普通に楽しめた。
展開が早いのもよかった。
桜子かわいすぎ。
はじめの一歩で言う宮田との戦いを全然もったいぶらないところもすごくよかった。
さすがに?最後らへんは打ち切り気味の駆け足だった気もするけど、とりあえず結果さえわかれば十分なレベルの内容をそれまでちゃんと読ませてもらってたから十分満足できた。
卒業式で柔道部のほかのメンツがお互いに内緒でみんなこっそり告白してそう。
そんで結局それがお互いにばれて誰とも付き合わないみたいになりそう。
桜子がこっちを好きになる前に片思いで桜子をすきになるようなタイプの男はまず付き合えないと思う。
あー桜子と付き合いたい。
知らずにタブーを犯した男が、なんとか運命に抗おうと試行錯誤する。
土着の神の話。
おぼすな様と言われると、どうしてもひぐらしのオヤシロ様が思い出されるけど、一昔前、あるいは今でも田舎だとある話なのかなあ。
非科学的なことなんか信じない派の主人公が科学的手法でしきたりを暴く!的な話ではなく、あっさり不思議現象に身を任せちゃうのがなんとも。
まあ実際見た以上、下手にあがいても見苦しいだけだけど。
3巻使った割には終始ふわふわして浅く、特にどんでん返しもなく静かに終わってしまった。
面白くなかったわけじゃないけど、また読みたいかと言われるとNo。
「あの」土田世紀のマンガだと思って構えて読んで悪い意味で拍子抜けした。
まず現金を燃やす会ってのが全体を通したテーマになってると思ったから最初の2話くらいは???って感じだった。
途中でタイトルに現金を~ってのがあって、ああこれまでのは現金を~には関係ない短編だったのかと気づいた。
オチも弱い。
表題の現金を燃やす会も、現金を燃やすことというよりかは、一日をループする人間の集まりって方に主眼が置かれてる感じだったし、タイトル詐欺に近い。
終盤の少年の冒険やらの話もあっさりしすぎててまるで深みがない。
ケータイマンガだからライトな感じにしたのかもしれないけど、この人には向いてないと思った。
死んだ人間が天国地獄やらを振り分けられる前に行く場所が死役所。
オムニバス形式の中で、死役所のシステムも少しずつ明らかになる。
割と淡々とした描写が続き、作者のおこがましい主張を押し付けられるように感じなかったがゆえの感動があった。
改めて思い返してみればありがちな話ばっかだったのになーと思うくらいなのに不思議。
2巻以降も読みたくなった。
『七月七日展 ― 衣服造形/コンセプチュアル・クローズ』を見た。
眞田岳彦氏の弟子(?)の作品が中心らしい。
それほど期待しないで行ったのだけど、なかなか良かった。
宮園夕加さんの、ボタンとボタンホールの距離を天の川に見立てて、
伝説では、天の川の橋渡しをするのはカササギの役目なんだそうだ。
テーマの「針仕事」と「七夕」が無理なく融合されてて、それを一番うまく表現してる作品だったと思う。
単純に、見た目がかわいいのも良い。
今回のベスト!
奥村絵美さんの作品も良かった。これも一見してとてもかわいい。
人間を一本の「まち針」として捉えるというコンセプト。
粘土と針でつくられたたくさんの小さな人間が、それぞれに環境を仮止めしている。
「針を自分自身の比喩とする、っていうアイディアはありだな」って私自身展示を見る前に
考えていたのだけど、縫い物をやらない私にはそこで「まち針」という発想は出なかった。
でも言われてみれば納得、でした。
仮止めされる「環境」の部分を何かもっと表現できそうかも、とも思ったけど。
良かったとストレートに言えるタイプの作品ではないけど、好きだ。「コンセプチュアル」。
糸が縫い付けられている。タイトルは『誰でもない肖像』。
写真の上から縫う技法は、有名な清川あさみさんを思い出させる。
けど、写真の女性が制作者の針仕事によって「誰でもなく」されてしまうことには一体
どういう意味があるのか。あるいは針仕事で加工される前から、彼女は誰でもないのか。
…写真に写る私は、そこに縫い付けられている限りでの人間であって、無限のあり方を
可能的にもつ自由な実存としての私ではない、だから「誰でもない」…?
制作者はこの展示のチラシで、針仕事について、「私たちの存在を露にし、生き生きとさせる」と書いてる。
こんなことを言われると、私としては、ハイデガーの技術論を持ち出して、その中に「針仕事」の
ポジティブな位置づけを探して色々言いたくなってしまうけど、結局のところ、その言葉と、
制作者自身の作品との関連はよく見えない。
う~ん。
…写真に写っているのは過去の私である。それは過去のその時点に縫い付けられている限りでの
私であって、現在の私とは異なっているし、通時的な無限定の私とも異なっている。だから、
過去において確かにそれは私だったが、いまや「誰でもない」…?
あと2つくらい気になる作品はあったけど、作者名も作品名も覚えてないので割愛。
帰りにブリジストン美術館に寄ろうと思ったら展示替え中で休館だった。
(エス)
===================
7月7日展 -針仕事に願いをこめた37名のデザイン&アート小作品展-
会期 7月4日(月)~7月9日(土) 10.:30~18:30(最終日のみ17:00まで)
入場無料
TEL 03-3281-0320 FAX 03-3281-0366
出展作家:
大江よう 今村滋男 藤谷さやか 末延晋太郎 久保田玲奈 関美来 飯田亜希子 土井直也
永井俊平 山口真代 宮田明日鹿 山中周子 宮園夕加 佐藤綾 松田かや 三上司 加藤ゆき子
桑田麻弓 後藤有紀 奥村絵美 平尾菜美 アーヴィン=ヒバ=アリ 小平由実 西村洵子 平井幸恵
盧暎雅 島田彩子 池田のぞみ 山本佳那 長鶴司 林凡乃 大八木富士奈
===================
Sanada Studio Inc. (サナダスタジオ)-眞田岳彦のデザイン事務所
京橋「千疋屋ギャラリー」で「七月七日展」を観る。 - マスヒロ食時記
がくえんゆーとぴあ まなびストレート!をようやく見終わった。
とあるラジオ経由で知って興味を持ったので見たんだが、キャラの絵柄に騙されてはいけないと思った。ストレートな学園青春ものだった。色々複雑でプラスマイナスの気持ちが入り乱れて上手く言語化できない。
評判通り、サブキャラのみかんちゃんの成長譚だったな。そして生徒会の「仲間」たち。感動した、と言いきりたい。でもそれだけじゃなくて感情移入できない部分もあってそれが引っかかりになっている。自分の学校生活なんてきらきらでわくわくとはほど遠いものだったことがどうしても思い出されるな。細かいところでは最後いい終わり方だったんだから、スプレーの空き缶くらい持ち帰ろうよ。しっかり者のめぇちゃんがいながら、まったくもう。
これが2007年の作品だということで、リアルタイムで見たかったな。
ま、でもいいはなしだった。見て良かった。