2015-08-24

[]野崎まど「know」

面白かった。

予想より読みやすかったのもよかった。

もともといつか読もうと思ったきっかけは、増田野崎まど『know』論・前編——知ルはいかにしてブッダとなったかを見かけて、なんか面白そうなのかなーと思ったから。

つーかその増田見つけてから結局2年越しかよ・・どんだけ時間つのはえーんだよ

野崎まど一冊目にパーフェクトフレンドを選んで失敗した感はあったけど、こっちは全体として体裁が整ってた。

ちょっとだけ愚痴るなら、SFありがちな「昔はそんなめんどくさいことしてたんですか!?」みたいなわざとらしい説明描写があったことと、情報自体原理がどんなものかよくわかんなかったこと(虐殺器官虐殺コンテキスト立ち位置に似てる)と、この世界高木浩光センセは何をしてたんだろうということと、やれやれ村上系のいけすかないヤリチン主人公がシルたんというJCとおセックスしやがってムカついたのと、真面目な本に性描写を入れとけばなんか高尚な意味を持つような気がする理論が使われてたのが癇にさわったくらいかな。

でもハードSFには辟易ちゃう自分が読めたくらい、難しそうに見えて全然難しくないこと書いてるだけだったから、エンタメとしてそれなりに楽しかった。

ラストは余韻のあるいい終わり方だった。

やり方によってはただの手抜きしかなりかねないところだったけど。

伊藤計劃アニメ化されるなら、これもいつか劇場アニメ化されそうだなと思った

記事への反応 -
  • 野崎まど『know』を読んだ。早川SFクラスタでやたらと評判がよいのでいつか読もうと思いつつも、過去に同氏の作品を拝見した中生まれていたわだかまりと作品の底のようなものが邪魔...

    • 面白かった。 予想より読みやすかったのもよかった。 もともといつか読もうと思ったきっかけは、増田の野崎まど『know』論・前編——知ルはいかにしてブッダとなったかを見かけて、...

    • 承前。 前編(http://anond.hatelabo.jp/20130825133734 )では三縞君に作品そのものについて総括をしてもらった。 彼女はあの通り真面目な人なので、旧約聖書やら仏教の経典やら沢山の資料を比...

    • 知ルが仏陀とすれば、 先生は神、いわゆるゴッドなんだよね。 先生のプランを超えるような自由意思は発現できないし (野崎まどの天才描写はいつもそんなんだが)、 これから生まれ...

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