はてなキーワード: 人海戦術とは
最近ネットでばかり服を買っていたけど、明日朝っぱらから必要な服を買っていないという事態に気づいてショッピングモールをうろついてきた
服屋に入った瞬間、店員が陳列を直すフリをしつつホラーゲームの中盤に出てくる強いゾンビみたいなスピードで接近してくる
じっくり見たいのに、その店員を回避するために逃げざるを得ない
そうすると店員も絶妙に後退を許さないポジションへさりげなく移動していく
もはやFPSのクリアリングばりにざっくりと商品を見回しながら「あー気に入ったのないなぁ」の足取りで店を出ていくしかなかった
遠くにちょっと気になるアウターがあったけど、もはやどうしようもない
次の店は更に強敵、値札を隠す戦法に出ていた
店員の動きはさっきとほぼ変わらず、見せ値で置いてある靴(非主力)以外全部きっちりタグを服の中に入れている
つまり値段を確認しようとモタモタしている間に声掛けしてハンティングする腹積もりなんだろう
さっきと同じ遁術で逃げた
選んだ店が悪かったんだろうとデカめの店に行ったら今度は人海戦術だった
狭い通路を歩くたびに前から後ろから店員が湧いてきて、こっちはでかくなってないパックマンのごとく方向転換を余儀なくされる
売れ残ったスノーボードのウェアを今こそ叩き売ってみせようという気迫に満ちた厚化粧+ソバージュの女店員が正面に現れた瞬間、心が折れて店を出た
諦めた
普段そこまで頻繁に服を買わない俺にとって、ほぼ同じジャンルの品揃えで値段も肉薄、柄の有無ぐらいでしか区別がつかない2つのブランドのムダに広いフロアで
無難かつ無難すぎないデザインの服を見つけるのはいつでもボーダーメガネの白人を人混みから見つけるぐらい大変だった
でもまだ終わりじゃない、靴を買わないといけない
もう歩き回る気力はとっくに失せてて、とりあえず視界に入った明らかに地雷感満載の小さい靴屋に移動した
あらゆる商品にくっつけすぎててソフトな蓮コラと化した50%OFFポップの大群は見えど、店員の姿はない
よく見ると、ショッピングモールの一角にあるとは思えない、オタクの汚部屋みたいな陳列の奥にレジが埋もれていて
その中に田舎のスナックにいそうな金髪ストパーつけまつげおばさんが退屈そうに座っていた
おばさんに試し履きの了承だけ得て、ほしいジャンルの靴をひたすら試した
おばさんが放置してくれたおかげか、汗だくになりながらも無事目的の靴(おしゃれに目覚めた高校生が一人で買ってあとで後悔する程度にチョイダサの頑丈そうなヤツ)を探し出せたが、
欲しいサイズは5階建て在庫タワーの2階にある。さすがにおばさんの出番だ
俺に呼ばれたおばさんはホラーゲームのステージ2に出てくる新しい敵ぐらいのスピードでやってきて、上に載っている在庫を無言のままバッコンバッコン床に放り投げはじめた
いやいやいや、そりゃ接客いらねーってさっきまで心ん中で思ってたけどさ、いくらなんでも酷すぎない? 極端すぎない??
倒れそうになる隣の在庫タワーを慌てて支える俺を尻目におばさんはレジに颯爽と靴を持っていってレジの鍵を回した
このおばさん、もうレジを締めてたらしい
店を出てから気づいた
すぐ隣にかなり広いABCマートがある。なるほど
服屋がシノギを削ってるのはよくわかったけど、ここまで戦闘力を求められる空間を構築してるとは思わなかった
前年に兵庫県から放出され、四国が獲得していた淡路島の帰属があやふやとなった。
もともと淡路は阿波国の一部だったこともあり、島の民衆は"四国"として独立運動を開始。
中国側の人海戦術に苦しめられ淡路・南あわじの両市を失うが、洲本城跡で頑強な抵抗を続け戦線は膠着。
そんな折、前年近畿から放出され独立していた"わかやま国"が四国側での参戦を決めたことで四国有利となり、ついに独立を獲得した。
◆人口 14万人
◆主要産業
・たまねぎ
明石海峡大橋は過激派の襲撃で焼け落ち、復旧のめどはたっていない。
代わりに友邦"わかやま国"との間に橋を架ける計画が進行中である。
"わかやま国"はアドベンチャーワールドとグリーンピア南紀に収入の大半を依存しており、