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2023-07-20

キングオブコント2023札幌予選

ちょっと前の話だがキングオブコント2023の札幌予選を見に行ったので備忘録

6月17日、会場は札幌コンベンションセンター小ホールMC龍見審査員HBCテレビマン2名。

コントタイトルこちらで任意につけたもの

Aブロック

・電人バンドトイレ貸して」(通過)

札幌吉本1年目のコンビ。1年目ながらUNDER5 AWARDでは3回戦に進出経験あり。トップバッターにしては上々のウケで会場を程よく暖めてくれた。

会話主体いかにも漫才師コントという感じだけど、テンポ滑舌もよくて上手。

ゴールデンルールズ「カフェ」(通過)

札幌吉本の中堅コンビ。珍しくボケとツッコミがいつもと逆だったが、違和感なし。電人バンドの作ってくれた空気に乗って、2番手にしては随分と沸いていた。

荷物を持ち込むネタなのだが、ネタ直後に学祭営業直行することを知っていたので、これ持って行くのか……という裏笑いもついつい出てしまった。

・こばたいたZ「タクシー

アマチュアコンビ。勢い任せのネタが多い印象だったが、今回はちゃんと作り込んだネタだった。唯一のタイムオーバーとなり、爆発音オチ台詞かぶってしまった。

やすと横澤さん「Mr.マリックマジックショー」

個人事務所合同会社TOTONOU」所属フリーコンビ。ほぼ出オチだったが最初の大爆発を起こし、その余韻で2分間を走り切った。

ねこ超人ゾンビ

札幌吉本2年目のコンビ。1回戦にしてはメイク気合いが入っていた。ボケの声が昔に比べると随分通るようになったなあ。

・イノセラムス「親子」

札幌吉本3年目のピン芸人同士の男女ユニット最初バラシがすぐに理解されず、その後は伝わったもののそのままズルズル終わった印象。

・秘蔵「鮭」(通過)

札幌吉本1年目のコンビ。狂った設定とコンビ揃ってのクソデカボイスに圧倒されて大ウケ。

電人バンドと秘蔵は良いライバル関係という感じでいいな。芸風が正反対なのがなおさらそれを引き立たせてる。

Bブロック

・ひとくちの季節「飲み比べ」

男女コンビ札幌NSC生。ボケ女性の方は滑舌はいいけど声量が小さいので、笑う前に聞き入ってしまった。

補色サッカーボール

札幌吉本1年目の男女コンビ狂気じみた設定でかなり面白かった。

舞台が低く客席がフラットな会場だったので、寝転がるくだりが多いと後ろの客に見えづらくて、それがネタクオリティの割にウケが伸びなかった原因かも。

だんだん上手くなっているコンビなので、成長すれば北の蛙亭になれるかもしれない。

・華花クラッツ「ドッキリ講座」

札幌吉本2年目のコンビ。新しく結成したばかりで、これがコンビとして初舞台らしい。とにかくバカバカしいコントで、勢いで押し切っていた。たぶん台本だけ読んでも面白くない。

ポティト「献血

札幌NSC生。狂った演技が面白かったけど、あまり印象に残らず。ツッコミの人はしずるKAZMAに似てると思う。

明日は我が身「マッチングアプリ

札幌学院大学お笑いサークル大学生コンビ補色と同じく床に寝転がるくだりが多いので後ろの客席からほとんど見えていなかったと思う。

Cブロック

・まごのて「新規プロジェクト

太田プロ札幌の、50代社長と30代フリーターのコンビ漫才ネタを作り替えたコントなので、会話のやりとりだけ。折角コントなんだからもうちょっと動きも入れていいのに。

まあこのネタ漫才になる前にさらに違う設定のコントであったことも覚えているが。社長は本当に社長なだけあって、社長役のリアリティがすごい。

・さとうがし「美容院

北大落語研究会の男女コンビ。とにかく元気で分かりやすネタだったので、ウケ量の割に印象には残っている。

ミクロポエジー弁当屋

札幌吉本ピン芸人同士のユニット事務所の先輩であるMCコンビ名を間違えられていた可哀想な二人。

弱々しいツッコミの嘆き節が好きなんだけど、いつもより物足りなかったかな。

金魚強盗2「空き巣

本物の金魚相方と言い張っている札幌アングラ芸人の雄。たぶん札幌芸人の中で全国的には一番有名。

大人の事情から、賞レースとき金魚人間態になったというていで人間相方を用意するのだが、その相方はずっと隠れて外に出ないという激トガりなネタだった。相変わらず「コンビ」の概念を壊そうとしている。ルールギリギリを突くのが持ち芸みたいになってるので、賞レースのようなガチガチの場だと輝くけど、もともとなんでもありの地下ライブとかだと当たり外れが激しい。

まあまあウケていたが、一番ウケたのは本筋とあまり関係ない札幌ローカル地域ネタ

リングリンデ「アプリコットベイビーカバーナイト

札幌吉本リアル母子コンビ。特技のスラップベースを活かした音楽コント

Dグループ

・びぶん「内見

札幌インディーズライブに出ている若いアマチュアコンビ

ピンネタバージョンも別のライブで見たけれど、ボケ台詞回しが独特なのでコンビネタの方が良い。衣装はそれでいいのか?とも思ったが。

・高速ぷりん恋愛

北大落語研究会所属大学生コンビ北海道大学お笑いコンテストの初代チャンピオン。「こんな彼女は嫌だ」大喜利ネタ。もう1個時事ネタ系の強いボケがあれば通ってたかも。

・激チャリペットショップ

札幌NSC3期生の、オネエと元警察官コンビツッコミが元警察官だけあってモデルガンの持ち方が様になっていた。様になりすぎてて逆にネタ邪魔になっていた気もする。前半はワチャワチャとして楽しいネタだったが、後半で展開が飛びすぎて失速。

安心世代誘拐

男女コンビ男性の方がピンでインディーズライブに出てるのを見たことがあるけど、コンビでは初めて見た。女性の方がめちゃくちゃ演技がうまいあんな勢いあるキレ芸できる女芸人うそういない。

三好ポロミン「独りごとを言ってるおじさん」(通過)

札幌の地下芸人ロベルト三好ポロミンかかずによるユニット。街なかで見かけるヤバいおじさんというすでにこすられまくってるテーマだけど、こんな斬新な切り口があったとは。発想の良さという点では今回ナンバーワンかも。

・コロネケン「診察」(通過)

北海道住みます芸人札幌吉本エース格のコンビ伝統的に漫才が強い札幌吉本では珍しくコントをメインとしている。

今回の圧倒的イチウケ。後半は全ての台詞がハマっていて、拍手笑いが鳴り止まなかった。

Eブロック

・ノーチラス「夜行バス」(通過)

札幌吉本ピン芸人、中(ちゅん)と花敷こーようのユニット。中は50代半ばから芸人になったリアルなおじさん。

とにかくリアルなおじさんであることを上手く活かした設定になってて良かった。ある意味「生身のおじさん」を使ってモノボケをする一人コントともいえる。

コンビ解散以降なかなか相方の決まらなかった二人だけど、相性がいいのかもしれない。

・優主義審判

アマチュア社会人コンビ気合いの入った小道具を作ってきていた。台詞は全て録音のナレーションネタ中は一切喋っていない実験的なネタ

毒の強い芸風はい意味アマチュアらしくて好感を持てる。

心理「ロン毛」

今回唯一のトリオ札幌NSC生。ひたすら踊っていた。

スクランブルプロポーズ

札幌吉本の若手コンビ苫小牧出身で、北海道住みます芸人。UNDER5 AWARDでは3回戦に進出

ボケのとしきの見た目を活かした分かりやすネタでよくウケていた。

しろっぷ「人質」(通過)

北海道住みます芸人で、札幌吉本を退社してトリプルワンという事務所にいる。

ライブシーンからしばらく離れているコンビなのでネタは久しぶりに見たけど、昔よりも円熟味を増した気がする。吉本時代はこういう哀愁のある笑いはあまりなかったんじゃないか

通過予想

電人バンドゴールデンルールズ、やすと横澤さん、秘蔵、コロネケン

実際の通過

電人バンドゴールデンルールズ、秘蔵、三好ポロミン、コロネケン、ノーチラス、しろっぷ

7組通過は例年より多い。そしてNSC3期生の快進撃がすごい。

三好ポロミン、ノーチラスあたりはなかなか攻めた審査だなあ。でもキャラよりもアイデアで魅せたネタだったので、東京の2回戦でも通用するかもと思えるのはこの2組なんだよな。

ノーチラスの二人はおそらく賞レースの1回戦を突破したのは初めてのはず。報われてほしい。コロネケンは毎年札幌予選のイチウケなのでそろそろ準々決勝行ってほしい。

やすと横澤さんが落ちたのは意外だったが、出オチで走り切るネタはどんなにウケても評価しないということなのか。

2022-10-06

部活環境に悪い

遠征時のCO2などの排出

道具やウェアなどにプラスチック化学繊維などが使われる

運動カロリーを使い食料や水分をより消費する

どうしてもというなら落語研究会や弁論(英語)や囲碁将棋などが良い

2021-02-15

友達いなさすぎて文中で人の会話が書けない

俺のぼっち歴は相当なもので、プライベートで遊ぶ関係友達勘定するならばたぶん中学一年生ぐらいの頃に映画を見に行ったのが最後だ。(クラス映画を観に行く話をしてるところに俺が空気を読まずに“自分も行っていいか”と訊ねたことでついていく運びになった。今にして思えば、彼らにとっていい迷惑だった)

大学生の頃同じゼミのやつからマクドナルドに呼び出されたことはあるが、どうだろう……友達だろうか…友達ではないな。

なんなら映画を観に行ったときも、俺は観てすぐ帰ったので(楽しくなかったのではなく、普通に映画を観て満足したらすぐ帰りたくなった)そのあとなんやかんやでそのことを突っつかれ、俺はやるせない気持ちになった。「帰るわ!」と言って、特に引き止められずに「ああそう?じゃあまた」と言われたのだからそりゃ帰るよ。

俺は高校大学友達と呼べる人間が一人も出来ないまま過ごし、わけのわからぬまま人生の一番自由な時期を、イヤホンが耳に刺さったまま一人で過ごした。

サークルは一時期落語研究会に属していたが、裏方だけやろうと思っていたのに字が汚すぎて題目名前を書いた紙すら満足に書けず、あがり症のおかげで「時そば」を、客ではなく先輩の前で練習することすら出来ない始末。(なぜか、“枕”という、噺の前にやる些細な無駄話だけは少しだけ達者に話すことができた。20分ほど)どうしたものかと悩んでいたが、ちょうどそのとき部内の人間関係トラブルが生じ、同級生が一人、先輩が二人やめたところで俺も便乗して辞めた。

俺は完全に一人になった。孤立という自覚さえない一人だった。

暇なときイヤホンで外界の情報遮断してなんかしらの曲を聞きながらキャンパス内を徘徊し、たまに構内を出て無意味に一時間ほど歩き通してみたりした。

これで偏差値の高い大学に通っていたとかなら人と違う視点を持ったがゆえの孤立とか格好がつくのだろうが、普通に偏差値の低い大学に通っていたので、俺はぼっちで、しかバカなだけだった。

どれぐらい偏差値が低い大学かというと、ここを出た某作家が著者略歴にうちの大学ではなく、所属していた他大学サークル名前を書いてしまうぐらい偏差値が低い。

とは言え、何も本当に音楽聞きながら歩くだけの学生生活だったわけではない。たまにラーメン屋巡りとかしてたし、ちょいと小銭があるとき雀荘に立ち寄ったり、また、本当に本当~~~に暇なときは、ネット小説をチョロッッッッッとだけ書いたりしていた。半年に、ほんの六、七行ずつみたいなペースで。

そうしてある日、気付いたことがある。

俺は意外と、少なくとも感想文みたいなレポートを提出して怒られていた同級生よりかは、文というヤツが書けるのでは?と。

それまでは星新一ズッコケ三人組ぐらいしか読んだことが無く、他にはエブリスタでクソみたいな異世界転生系小説を読んであざ笑うというカス以下の習慣しかなかったのだが、それが思いのほか文章力の向上に繋がっていたのだろうか。「こういう文章を書かない」という手本は意外と役に立った。気がする。

ブリスタで小さい賞を取ってアマギフを三千円ぶんぐらいもらったりして調子づいた俺はもうちょっと色々書いてみようと思い、半年に一度ペースで書いていた小説で人と人がどうのこうのするパート差し掛かり、そこを頑張って、ウィットエスプリの利いた小気味良い会話文を作ろうとした。

出来なかった。

どうやっても平面的な、話している人間人格が反映されない、ただの「文」にしかならなかった。読んでいて不気味だった。作品思い入れのない声優が「あのキャラやってみて」と頼まれ、とりあえず声だけ出してみた。みたいな。あるいは同じ作品で共演する声優同士に、台本なしでそのキャラ即興で演じてみてくれ。と頼んだ時の会話のような…

とにかく形容しがたい、薄っぺらさが隠せない会話になってしまう。

要するに、三人称視点の文はてんでダメだった。『楽しそうな会話』が書けない。

反対に、一人称視点だとけっこう書けた。なのでレポート論文はヒョイヒョイ書けた。あれは一人称視点で書く文章からだ。だが小説は別だ。いくら一人称でも話の途中で主人公が人と会話をしなくてはならないときがある。これが本当にできない。

相手がどういう感情主人公に話しかけているかを考え、主人公の受け答えでどう気持ちが動いて、気持ちに応じてどう対応が変わるかを考えてセリフを作る。すると、何を考えているかわかっている俺から見ればそれに気付かず喋っている主人公が妙にマヌケに思えてきて、そうなるとそのマヌケ一人称視点で綴られている他の文もマヌケな文に見えてくる。そしてどっと気が萎える。

なんのことはない。俺が普段人の感情機微について推し量るような機会とほとんど出くわさず、機会があっても推し量る能力がないマヌケであり、そのマヌケぶりが主人公に伝染していただけのことだった。

好機を逃さず利用することを中国故事で『奇貨居くべし』と言うらしいが、機会を利用する能力を養う方法まで故事は面倒を見てくれないらしい。(きかい。と打とうとして“きかお”とタイポしたら予測変換に出てきたので、意味を調べた後使いたくなった)

とはいえ書かないと続きに進めないので、そこら辺のコミュニケーションパートはなあなあに、サッと流して次に進むのだった。

いろいろな作家の言では、脳内キャラクター像をしっかり組めばストーリー舞台範疇で、頭の中で勝手に動いてくれるそうだが、俺の脳内に居るキャラクター達は揃いも揃ってマネキンばかりだ。俺の思い通りのポーズはとるが、決して動き出さない。

仕方なくマネキンポーズを手作業ちょっとずつズラして、それを繰り返したもの描写して連続した動きを表現しようと試みるも、そうして出来上がったものは生きた人間の動きとは言い難い、不自然ものに仕上がる。どれだけ細かく刻んだストップモーションアニメも、自立して動く現実映像のように滑らかにはなってくれないのと同じだ。どうしてもギクシャクする。

やっぱり、友達いないとダメかなあ。友達がいたら創作活動なんて手出してないと思うんだけど。

 
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