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2015-10-15

LINE Engineers' Blog掲載された記事を読み解こうとして力尽きた

http://developers.linecorp.com/blog/ja/?p=3591

Letter Sealing って何でしょうか。私気になります

必要範囲で、原文を引用しています。原文は先に引用元アドレスと閲覧日時を記し、引用記法によって地の文識別できるようにしています

長すぎ;読まない

ECDHAES256-CBC 使ってみた。通信相手の認証については読み取れない。

暗号通信の流れ

図2 において、 Server のところで Re-Encryption (一度復号されて、再度暗号化されている) ことが明示されています

この図を素直に読むと、送信者からサーバーまでの通信路は暗号化されているものLINEサーバーが受信したところで復号されて平文で保存され、サーバーから信者までの通信路は暗号化されていると理解できます文脈から、この流れを変えたいのであると推測できます

SSL公開鍵暗号

http://developers.linecorp.com/blog/ja/?p=3591 より引用2015年10月14日 22時40分に閲覧:

加えて、LINEでは、仮に通信ネットワークの傍受が行われたとしてもメッセージを覗くことができないように、公開鍵暗号(public key encryption)方式を使っていますユーザーに対してLINEアプリ提供する際、暗号化ができる公開鍵のみをアプリに入れて提供し、ユーザー端末とサーバ接続されたときだけLINEサーバでのみ解析できる暗号化された安全チャネルを作ります。こうすることで、SSL(Secure Socket Layer)より軽く、LINEの全バージョンで使用できる安全暗号化を実現できます

SSL はすでに時代遅れの代物で、 2015年現在は皆さん TLS を利用されていることでしょう。 Web ブラウザSSL 2.0SSL 3.0 を有効にしているそこのあなた、今すぐ無効しましょう。

TLS では、公開鍵暗号方式共通鍵暗号方式電子証明書暗号学的ハッシュ関数といった複数暗号技術要素を組み合わせて安全通信路を確保しています

RSA代表される公開鍵暗号方式一般的AES代表される共通鍵暗号方式と比べて計算量が大きい、つまり重たい処理となります

このため TLS では、通信路を流れるデータ暗号化に共通鍵暗号を用いて、共通鍵の共有や相手の認証のために公開鍵暗号方式を用いるのが一般的です。

仮にメッセージ暗号化に RSA を用いているとしたら、 SSL より軽いという点をどのように実装しているのか気になります

http://developers.linecorp.com/blog/ja/?p=3591 より引用2015年10月14日 22時40分に閲覧:

ユーザー側のLINEアプリ(クライアント)には、サーバが発行したRSA鍵を使用してデータ暗号化に使う暗号化鍵値を共有します。この鍵を利用してデータ暗号化すると、第三者メッセージを見ることができなくなります

これは上で説明したとおり SSLTLS でも行っていることです。

RSA を用いているので安全であるという主張をしていますが、メッセージ暗号化に用いられている暗号スイートアルゴリズムの種類、鍵の長さ、ブロック暗号場合暗号利用モード、そしてハッシュアルゴリズムの種類)は、その通信路が安全である判断できるか否かを決める大切な情報です。

http://developers.linecorp.com/blog/ja/?p=3591 より引用2015年10月14日 22時40分に閲覧:

既存RSA方式秘密データの共有に使う安全方式ではありますが、鍵管理の面から見ると、ユーザー側の端末でそれぞれのRSA鍵をすべて管理しなければならないという問題があり、その代替手段としてDHを使用するようになりました。

DH および ECDH による共通鍵暗号に用いる鍵の交換は SSLTLS でも実装されており近年では広く使われていますSSL より軽いと主張し、 SSLTLS公開鍵暗号方式以外の要素によって担保している安全性をどのように確保しているか不明実装に比べると、大きな改善です。

なお SSLTLS においては通信相手の公開鍵を全て管理する必要がないように、上で説明した電子証明書による公開鍵基盤 (PKI) の仕組みを利用しています

まり共通鍵暗号に用いる鍵の交換にどのような手段を用いるかは、鍵管理とは(ほぼ)独立です。

共通鍵暗号暗号利用モード

http://developers.linecorp.com/blog/ja/?p=3591 より引用2015年10月14日 22時40分に閲覧:

ここでメッセージ暗号化に使用している暗号アルゴリズムAES-CBC-256という方式で、現在一般に使われている暗号アルゴリズムの中で最も強度が高いと評価されています

メッセージ認証と組み合わせない CBCビット反転攻撃に弱いことが知られていますGCM ではデータ暗号化と認証を同時に行うためビット反転攻撃に耐性がありますAESGCM で利用するのは、 最近TLS実装では広く用いられており、 Googletwitter も利用しています

CBCCBC-MAC のようにメッセージ認証と組み合わせることでビット反転攻撃に強くなります

解決されない鍵管理問題

図6 のとおり、 ECDH共通鍵暗号に用いる鍵の交換を行うにしても通信相手の公開鍵必要です。 上で説明したとおり鍵管理という問題への解決策になりません。また公開鍵が本当に通信相手のものであることをどのように検証するのかについても不明です。通信相手の検証は、送信側では秘密の話を他の人に知られないように、受信側では他の人になりすまされないように、双方にて必要です。

ここから安易パターン想像ですが、通信相手の公開鍵情報LINE ユーザー情報の一部として LINE サーバー管理されており、必要に応じて安全通信路を用いて LINE サーバーから取得するようなものではないかと思います公開鍵情報のやりとりに用いられる通信路に正しく実装された TLS が用いられていて、サーバークライアントの両方が認証されていて、現在の水準から見て妥当レベル暗号スイートが用いられていることを願うばかりです。

公開鍵秘密鍵がどこでどのように保管されているのか気になります。各端末で保管するのが安全ですが、サービス要求として端末を乗り換えてもメッセージが読めるという条件を安易に満たすために秘密鍵LINE サーバーに預託していないことを祈るばかりです。

ECDH 鍵の生成は計算量が大きい処理であり質の良い乱数必要します。 PC に比べると非力なスマートフォンで生成した鍵の質をどのように担保しているのか気になります

2015年10月17日 10時16分追記

先ほど閲覧したところ、上記引用箇所の多くは削除されていました。公開鍵が本当に通信相手のものであることをどのように検証するのかについては明らかではないようです。 LINE サーバーが介在する形であれば、鍵をすり替えることで別のユーザーになりすますことが可能でしょう。または、 LINE アプリに何か細工をする方がより簡単でしょう。

ECDH 鍵はその場限り (ephemeral) という説明がないので Perfect Forward Secrecy ではないと考えられ、望ましくないという意見もあるようです。 LINE サーバーとの間に安全通信路を確立する目的で ECDH 鍵を用いる場合LINE サーバーが用いる秘密鍵漏洩は全てのユーザーに影響を与えうるため PFS は非常に重要です (TLS を用いた Web サーバーでも同様です) 。一方ユーザー間でメッセージ暗号化する場合ユーザー所有の ECDH 鍵についてはそのユーザーに影響が限定されます通信相手ごとに必要なその場限りの鍵生成とユーザー所有の ECDH 鍵を利用した鍵交換にかかる計算量と ECDH漏洩リスクを天秤にかけて PFS を採用しないという判断かもしれません。

通信の秘密という観点ではメッセージの内容だけではなく誰と通信たか (または、していないか) という情報も守りたくなります。宛先を LINE サーバー確認できない形に暗号化されるとメッセージの配送ができなくなるため、通信相手や通信の有無については秘密ではないと考えられます

2015-02-28

ハッキング極意x】IPアドレスを抜く。その方法を伝授

やあ、闇のブラックワークから帰還した僕だよ。

なるべく皆が憧れるようなハッカーのことを調べて、知恵袋とかLINEQなどでフィールドワークをしてきた。

その結果分かったことはIPアドレスについては未だ価値があるということだ。

ワナビーやニュービーたちはなぜかそこに群がっちゃう

いいんだよwhoisしちゃえばいいんだよ。

そして住所抜いちゃえよ。

関連記事

http://anond.hatelabo.jp/20150219004340

でもIPアドレスはどうやって?

OKOK、Whoisで相手を恐がらせることは出来ても、IPアドレスを奪取できなければ片手落ちだ。

『僕のIP127.0.0.1です』という情報鵜呑みにしてしまうことにもなる。

さてどうやって奪取するんだ?

簡単IP抜きー

準備

まずは準備だ。

この準備は一回やればいい。

  1. vps契約する
  2. ログイン用のユーザーを作る。パスワードも忘れずに
  3. sshポートを変えて、不要ポートを閉じて、公開鍵方式ログインできるようにする。rootログイン制限する。
  4. apaceをインストールする。
  5. ドメインを取得する
  6. 取得したドメインの向き先をVPSにする
  7. document rootにお好きな画像などをおく。

レンタルサーバーにすると比較的安くかつ1〜4の作業が簡略化されるぞ。

実践

あとは実践だ。

  1. サーバーに置いた画像URLを確かめ
  2. それをターゲットに送る
  3. うっかりクリック
  4. アクセスログIPが残る。

メールアドレスを知っていて、相手がHTMLメールを許しているならば

その画像ファイルをimgタグで貼り付けちゃえばいい。

別に公開サーバーを用意しなくても自分パソコン一時的HTTPサーバーにすればいいが、

それだと相手にも自分IP分かってしまう。(whoisされちゃうぞ!!)

(あ、ドメイン契約するときは本当にwhois気をつけろよ。お名前でorg取ると面白いことになるからね)

抜き後

賢者タイムになっている場合じゃない。

直ぐにwhois画像を送って相手をビビらせろよ

2014-02-27

Apple's SSL/TLS bug (22 Feb 2014)の意訳

例のAppleSSL/TLSバグの件、日本語情報がなかったので意訳しました。

Adam Langleyさんによって書かれた原文はこちら。要所要所に親切なリンクがついているので、ぜひ原文も見てみてください。

Apple's SSL/TLS bug (22 Feb 2014)

https://www.imperialviolet.org/2014/02/22/applebug.html

(Hi Adam Langley, Than you for your blog! We really appreciate you.)

-----

昨日、AppleはばかばかしいiOS向けのセキュリティアップデートを発行した。
それは詳しく明かされていないが、SSL/TSLについてとんでもなく恐ろしい間違いを示すものだった。

その答えは既にハッカーニューストップにタレこまれている(https://news.ycombinator.com/item?id=7281378)し、アップルが隠したい秘密はもうバレてしまっていると思う。
そして現在、俺たちはその誤った情報を正すステージに来ているんだ。

ほらここに、Applebugがあるんだ。:
static OSStatus
SSLVerifySignedServerKeyExchange(SSLContext *ctx, bool isRsa, SSLBuffer signedParams,
                                 uint8_t *signature, UInt16 signatureLen)
{
 OSStatus        err;
 ...

 if ((err = SSLHashSHA1.update(&hashCtx, &serverRandom)) != 0)
  goto fail;
 if ((err = SSLHashSHA1.update(&hashCtx, &signedParams)) != 0)
  goto fail;
  goto fail;
 if ((err = SSLHashSHA1.final(&hashCtx, &hashOut)) != 0)
  goto fail;
 ...

fail:
 SSLFreeBuffer(&signedHashes);
 SSLFreeBuffer(&hashCtx);
 return err;
}(Quoted from Apple's published source code.)
(訳者注:(Quoted from Apple's published source code)→sslKeyExchange.c)

2行のgotoがあるだろ。
2行目のgotoは、見て分かる通り常に発動する。
変数[err]にはエラーを示す値が入らず、正常を示す値のままfailに飛ぶってことだ。
それって成功したのと同じなんだよね!

この署名検証処理は(訳者注:SSL/TLSハンドシェイクのやりとりのうちの一つである)ServerKeyExchangeメッセージ署名検証するものだ。
このServerKeyExchangeでは、"the ephemeral key"(通信のための一時的な鍵)を交換するためのDHE や ECDHE という暗号スイートが使われる。
そのサーバーは言うんだ。
「ここに"the ephemeral key"と署名があるよ、ほら、これが証明書だ。君はこれが僕からのものだってわかってくれるよね!」

今、もし"the ephemeral key"と証明書関係が破たんしているならば、すべては無意味なんだ。
これってつまり、正規の証明書チェーンをクライアントに送信したけど、ハンドシェイクへの署名には正しくない間違った(つまり適当にその辺で作った)鍵を使ったり、そもそもハンドシェイク署名しなかったりってことができるってことなんだよ!

そこには、今君が通信しているサーバーが、サーバー証明書に含まれる公開鍵秘密鍵を持っているってことの証明が、何もないんだ。

これはSecureTransport(というライブラリ)に入っていて、以下に影響する。
・iOS 7.0.6より前(俺は7.0.4で確認した)
・OS X 10.9.2より前(10.9.1で確認した)
(訳者注:つまりiOS 7.0.6、OS X 10.9.2で解決した)

これはSecureTransportを使っているすべてに影響するけど、ChromeFirefoxはそうじゃない。
ChromeFirefoxSSL/TLSのためにNSSを使っている。
でも、それはあんまり君のマシンがSecureTransportを使っていないってことを意味しないよ。(ソフトって更新されるしね)


超特急テストサイト作ってみたよ。https://www.imperialviolet.org:1266
ポート番号に気を付けてね。(テストサイトCVE番号になってるよ)
443は通常通りに動いているからね。

ポート1266のサーバーと443のサーバーは同じ証明書を送っているけど、完全に異なるキー署名しているんだ。
君がもしポート1266のHTTPSサイトアクセスできたんだったら、君のマシンはこのイケてるバグを抱えてるってことだね。:)


それってつまり証明書チェーンは正しいってことで、そしてハンドシェイク証明書チェーンの関係は壊れたってことで、もう俺はどんな証明書も信じないよ。

またこれは、DHE または ECDHE 暗号スイートを使っているサイトに影響を及ぼすだけじゃないんだ。
攻撃者は、この暗号スイートを使うサーバー自分で建てるようになるだろう。

また、これはTLS 1.2には影響しない。このバグを含まないTLS 1.2の別の関数があったから。
でも攻撃者は使うプロトコルをある程度選ぶことができるから安心できないよ。
(訳者注:サーバー側がTLS1.2を使えないことにしていたら、それ以外の例えばSSL3.0とかTLS1.0とか1.1で通信が始まっちゃうから。)
でもでも、クライアント側でTLS1.2だけを使えるようにしておけば、それは今回の問題の回避策になる。。
同じく、クライアント側でRSA暗号スイートだけを許可するということも、ServerKeyExchangeが発生しなくなるので今回の問題の回避策になる。
(2つのうち、1つ目のほうがだいぶ好ましい。)

俺のテストサイトでは、iOS 7.0.6 と OS X 10.9.2で問題は解決していた。
(更新:このバグOS X 10.9 のときに入ったように見えたけど、iOS6にもっあったぽい。iOS 6.1.6は昨日リリースされたよ。)

こんなような微妙バグって、悪夢だ。
俺はこれは単なるミスだと思うし、なんかもうほんと最悪って思う。


ここに、今回の問題を明らかにするコードがある。:
extern int f();

int g() {
 int ret = 1;

 goto out;
 ret = f();

out:
 return ret;
}
もし俺が"-Wall "を付けてコンパイルしたとしても、XcodeGCC 4.8.2 や Clang 3.3は死んでるコード(the dead code)について警告をしないんだ。
本当にビックリだよ!!!

ここで警告が出ていたらこの問題は止められたのに。でもたぶん、現実には死んでるコードが多すぎて無視することにしてるんだろうね。
(ピーターネルソンが教えてくれたけど、Clangはこれを警告するための"-Wunreachable-code"を持ってる。でもこれ、なんと"-Wall "には含まれてない!)

if文に{}をつけないことを許すコーディングスタイルはこの問題を誘発したかもしれない。
でも、人は{}を付けたとしても間違ったプログラムを書くことがあるから、これは俺はあんまり関係ないように思う。

テストケースはこれを見つけることができたはずだけど、今回のはいろいろ条件が複雑なやつだったから難しかったと思う。
TLSのめちゃめちゃ多くのオプションを試さなきゃいけなかったからね。しかも正常系じゃないやつも。
俺、TLSLiteでちゃんとテストしてるか思い出せないもん。(月曜日怖いかも)

コードレビューはこの種類のバグについて効果的でありえる。
ただし単なる審査じゃなく、それぞれの変更に対してしっかりとレビューすることだ。
Appleコードレビューカルチャーがどんなもんか知らないけど、もし俺が同じようなことをやっちゃったとしたら、同僚のWan-Teh や Ryan Sleevi がばっちり見つけてくれたと、固く信じてる。
でも、誰もがそんなにいい仲間を持てるわけじゃないよね。


最後に。昨日、Apple証明書ホスト名をちゃんとチェックしていなかったことについて多くの議論があったんだけど、
それは OS Xコマンドラインcurlを使うと、IPじゃない証明書でもIPHTTPSにつながっちゃうってだけだったよ。変だけど。
Safariはこの問題には関係なかったよ。

2014-02-06

http://anond.hatelabo.jp/20140206110015

ちなみに、別件でOpenSSL使ったセキュリティー(C)をやらせたら、丸投げ外注だと数ヶ月たっても上がってこなかったけど、

仕方がないからノウハウ開示して指導しながらやったら7日で出来た。(テスト別)

実作業で言えばSIerがちゃんとしてればそんなもの。(実データ

コンサルのめんどくささからすれば、実務なんて誤差。

10年前かなぁ。おおざっぱに。

行って来い(復号可能)で、公開鍵使って10年前でそんなもの。OpenSSL銀行じゃ使えないだろうがマシな商用SSLぐらいいくらでもあっただろう。

公開鍵使ってれば、外注じゃどうにもならん。アドミンでも抜けない。

 

仕方がないという前提でいいけど、10年以上技術水準が遅れちゃってるという事実関係者一同が認識するべき事態だと思う。暗号化だけで言えば20年近く概念が遅れてる。

情報漏洩自体不正利用自体は金で片がつく事ではあるけど、経営幹部のITに対する知識が20年遅れているというのは、日本全体としてはピンチだろう?

俺達が何を言っているかわかってほしい。

2013-08-07

http://anond.hatelabo.jp/20130807184838

相手に公開鍵書いてもらって、それでメッセージ暗号化してカキコID出ない板だと厳しいが。

2013-03-13

サーバ初心者Webサービスを公開するうえで考えたこと

だって自作Webサービス公開しました

http://www.radiosonde.net/

これまで他の人に用意してもらったサーバ自分プログラムを動かしたことはありましたが

自分自身で一からサーバをセットアップしたことはほとんどなかったので、いろいろとハマりました。

作業を進める上で困ったり考えたりしたことを書いていきます

ちなみにサーバ自体はさくらのクラウドOSにはCentOSを使用しているので、それ前提のお話になります

SSHファイヤーウォールの設定

最初サーバを起動してから速やかにSSHファイヤーウォールの設定を変更しました。

はてブなんかでも定期的に話題になっているのでおなじみですね。

SSHポートを22以外の別のポートに変更する

rootによるリモートログインを禁止する

パスワードログインを禁止し、鍵認証有効にする

・念のためrootパスワードを潰しておく

SSHHTTP(S)など、どうしても公開しなければならないポート以外は遮断する

SSHポートについてIP制限が行えるならば尚良い

さらっと書きましたが、設定をミスって自分自身もログインできなくなり、何度かOSの再インストールを繰り返しています

から気付いた事ですが、さくらのクラウドではクラウド管理画面のリモートスクリーン経由でローカルログインできるので

別にOSインストールしなくてもiptablesの設定を変更できたんですよね...

逆に言うといくらファイヤーウォールとSSHを設定しても管理画面にパスワードログイン環境が残ってしまうので

パスワード管理には引き続きしっかり気を使う必要がある。ということでもあります


Webアプリの動作が重い

httpd,php,mySQL,memcachedなど必要サービスインストール、設定し

作成したWebアプリプログラムを乗せて動かしてみました。が、動作が重いような...

開発環境ではさくさく動いていたのに、本番環境ではどのページ遷移ももっさりしています

abで計測してみたところ、開発環境のおよそ2分の1のスコアとなってしまいました。

開発環境が仮想2コアのメモリ1Gだったのに対し、本番環境が仮想1コアのメモリ2G

CPUの性能について半減しているのでそのせいかな、と思いつつ設定を見なおしていたところ

特に使っていないと思われたipv6を停止した途端にパフォーマンス改善されました。

ページ遷移に伴うもっさり感が解消され、abの計測結果も開発環境と遜色ない結果が出ています

デフォルト有効になっていたipv6の影響により余計な処理が走っていたのかもしれません。


サーバから送信したメール迷惑メールと判定される

パフォーマンス改善に喜んだのも束の間、会員登録などの処理でWebアプリからメールを送信したところ、Gmail宛のメールがことごとく迷惑メールと判定されるという事案が発生。

spfの設定を行なうメールの内容について吟味するなどの回避策を試してみましたが一向に改善されません。

試しにHotMailexciteメールアカウントに送信したところ、そちらではそもそもメールを受け付けてもらえずエラーコードが返って来る始末。

困り果てていたところ、エラーの内容からサーバIPがspamhousにスパム送信元として登録されていることが判明しました。

postfixホスト名の設定がデフォルトで「localhost.localdomain」などとなっており、それをそのまま使っていたためにGmailスパム送信元として通報してしまったようです。

設定を修正し、spamhousに解除依頼を提出。事なきを得ました。


KVSの変更

クラウドを利用すれば、サーバを停止することなく簡単な設定でスケールできるようになる。

と、自分勝手に思い込んでいたせいなのですが、消えては困るデータの一部をmemcachedに保存する実装を行なっていました。

実際のところさくらのクラウドではサーバを完全に停止しなければプラン変更を実施できないし

そもそもサーバが落ちたらどうするんだよ。ということで、急遽KVSを変更する必要に迫られました。

速度の低下が気にかかったため、いくつかの候補を実際に動かし

phpスクリプトから1万件のデータ読み書きを行うという形でmemcached比較してみたところ次のような結果に。

サービス1万件書込1万件読込
memcached 2.55秒 2.30秒
handlersocket 21.23 2.71秒
InnoDB20.23 5.10
kyotoTycoon 8.22秒 7.72秒

さすがに読み書きそれぞれmemcachedが最速ですが、読み出しについてはhandlersocketも負けていません。mySQLから普通にSELECTしてもmemcachedの2倍程度の時間しかからないという結果が意外でした。

しかしながら書き込みのほうではhandlersocketもmemcached10倍近くの時間がかかっており、少々速度的な影響が気になってきますmemcachedの倍のパフォーマンスを記録したという記事を見たことがあるので、設定、チューニングについて生かしきれていない部分があるのかもしれないとも思いましたが、知識が不足しているところで無理をすると問題が発生した時に対処できないと考え、候補から除外することとしました。

結局、今回の用途では読み込み処理より書き込み処理のほうが圧倒的に多いことも考慮し、kyotoTycoonを採用しました。実際の利用箇所に組み込んでabで計測してみたところ、だいたい30%程度のパフォーマンス低下にとどまっており、これなら許容範囲かと考えています

mySQLレプリケーションが止まる

実行系と参照系に分ける形でmySQLレプリケーションを行なっていたのですが、度々レプリケーションが停止する現象が発生しました。

一部のテーブルについて肥大する可能性が考えられたため、参照系に接続するプログラムで使わないテーブルをレプリケーションから除外していたのが原因です。

例えばtabelAをレプリケーションし、tableXをレプリケーションしないという設定にしたうえで

実行系でINSERT INTO `tableA` SELECT `value` FROM `tableX`などといったクエリを発行すると、参照系にtableXが無いためエラーが発生して止まってしまます

レプリケーションするテーブルを限定する場合プログラム側でも注意を払わないと危険です。当たり前ですが。

サーバ監視にmonitを使用

監視といえばcactinagios定番なのかもしれませんが、設定が複雑そうで尻込みし、monitを使用することにしました。

簡単な設定でloadaverageやメモリHDDの使用量をチェックできるほか

httpdmysqldなどといったサービスプロセス監視し、もし落ちていたら自動で起動してくれるので助かります

Webアプリの秘匿

パスワード保護を行うとしても、サイト全体の管理画面など自分しか使わないプログラムWeb晒しておきたくない。

というわけで、一部のWebアプリを秘匿する設定を行いました。

管理画面のWebアプリを9999番など閉じているポートに設置した上で、SSHを利用したトンネルを掘ります。といっても

ssh -t -L 9999:localhost:9999 user@xxx.xxx.xxx.xxx

上記のようなコマンド管理画面のWebアプリを置いたサーバログインするだけです。

ブラウザアドレス欄にhttp://localhost:9999/と打ち込めば、接続が開いている間のみアクセス可能になる感じですね。

サーバログインできる人でなければ実行できないことなので、気分的にある程度安心します。

SSHログバックアップ

自動ログバックアップを行いたいと考えたのですが、パスワード無しの鍵でログインして転送する形には抵抗がありました。

調べてみたところ、authorized_keysに公開鍵を記入する際の設定で、その鍵でできることを制限するという手段があるようでした。

具体的には、authorized_keysに

no-port-forwarding,no-X11-forwarding,no-agent-forwarding,no-pty,command="some commands" ssh-rsa AAAAB3NzaC1yc2EAAA...

などとして公開鍵を追加しておくと、その鍵でログインした直後にcommand=""の部分で設定したコマンドを実行して接続を終了する挙動となり

接続フォワードもできなくなるため、パスワード無しでも鍵の流出に関するリスクを最低限に留めることができるというわけです。

commandの実行結果は標準出力から受け取ることができるので、例えばcommand=""の部分にファイルの内容を表示する処理を設定していたとすれば

ssh -i .ssh/no_password_key user@xxx.xxx.xxx.xxx > /path/to/file

などとしてログインの結果をファイルに書き込むだけで、簡単にファイル転送が実現できます


まとめ

他にも大小さまざまな問題に行きあたりましたが、忘れてしまったor書ききれないのでここまでとします。

たった1つのサイトを公開するにしても問題というのは尽きないものだと実感させられました。

今は基本的な情報だけでなく、ちょっと突っ込んだ内容でも検索で解決していけるので嬉しいですね。手がかりを残してくれた先達に感謝することしきりです。

現状ではひとまずの見切りを付けて公開していますが、より堅牢で負荷に強いサーバとなるよう、随時チューニングを行なっていこうと考えています

最後

作ったWebサービスについて少し書きます

サイト名は「Radiosonde」

個人サイトや小規模な商業サイトなどプロモーションにあまりお金をかけられないサイトを主な対象とした、無料で出稿できる広告ネットワークサービスです。

既存サービスで近いのは「あわせて読みたい」や「zenback」、各社提供RSS相互リンクサービスなどになるでしょうか。

広告としての体裁がある分、それらより若干積極的な性質になるのではと考えています

現時点ではサービス本体のプロモーションに苦心するという本末転倒のものの状況でありますが、もしよろしければ見ていただけると嬉しいです。

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