はてなキーワード: 天神駅とは
平日に有休をとり、空いている公共施設に行くということをたびたびしている
今回は未就学児だったとき以来の訪問となる福岡市動植物園に行ってきた
福岡市の西方面からの行き方をググったところ、西新駅からバスに乗り、桜坂で降りれば歩いて10分というルートが三番目くらいに出てきた
当日、最高気温30度の快晴の中、桜坂駅へと降り立ったら、山の下だった
前方には明らかな山がそびえている
福岡市動植物園に疎い私でも、園が山の中にあることは知っていた
標高は街中だけあって、そんなにないが傾斜が大きいように見受けられる
Googleの想定人間(10分で園入口まで歩ける人間)に負けたくないなと思い、坂を上り始めた
山道を迂回しながらあるくようなルートで、入口までは15分くらいは歩いた
想定人間にはなれなかった
途中、トイレ無いし漏れるかもと思い、泣きそうになったが、漏れなかったのでその描写は割愛する
600円を払い、入場し、トイレで用を足し、地図を見ると動物園は道を挟んで北園と南園に別れていて、南園の奥に植物園があるそうな
北園の方が狭いのもあってそちらから回ってみることにした
北園を回っている中で驚いたことは2点
1点目は園内の起伏が激しく、次の動物を見ようとしたら坂の上り下りが待っているという点
てっきり山の上の平坦な部分に動植物園があると思っていたので、予想外だった
サイが遠くの方で木陰の下の平坦な地面に寝ているのを横目で見ながら坂を上るとき、私はサイに対し観察者という優位な立場にいるのではなく、私もまた動物なのだと思った
せっかく坂を上っても次の動物へはまた坂を下りることになり、また次の動物へは坂を上ることになる
北園は木が多く、基本的に人間も木陰の下を歩くことになり、気持ちがよくはあった
驚いたことの2点目はキリンさんのペニスが長くてピンク色で収納可能なことだ
長!と思って、写真を撮ろうとしたら体内に仕舞っていて面影もなくなっていたので、二度驚いた
北園を回っただけで、わりと疲れたので、休憩がてら園内の食堂で軽食をとることにした
動物の愛玩と屠殺利用の間にある感じがして、動物園の食堂に入るときはドキドキする
華味鳥とトマトのサンドイッチを食べながら、自分は雑食だということを意識した
食事を終え、時刻は11時ほど、冷房の効いた食堂スペースから、野外にこれから出ていき、また坂を上ったり、下ったりするのだと思うと気が重くなった
何も被らないよりかはマシかと思い、動物の刺繍のついたチューリップハットを買った
そこからさらに1時間半くらい動植物園に滞在し、動物を見て、植物を見て、運動したという気分になった
今調べたところによると、福岡市の動植物園の標高の最高地点は60mほどで、出発地点だった桜坂は15mほどらしい
赤坂駅や天神駅からなら動物園入口までのバスが出ているようなので公共交通機関を使う場合はこちらのルートの方が正解だと思う
春月庵を出てしばらく歩き、大橋駅から大牟田線線に揺られて暫くすると太宰府に到着した。
太宰府では参道にある隈研吾設計のスターバックスも見たかったが、あまり寄り道をしていると日が暮れてしまう。
入り口前で既に多くの外国人の興味を集めているそれを通り過ぎ、天満宮に向かう。
何だろうと覗いてみると、天満宮の象徴の一つ、御神牛が石座の上に蹲っていた。
一枚撮ろうと並んでみる事にする。
待ってる間に御神牛について調べてみると、頭をなでれば頭が良く、疾患のあるところを撫でれば快癒するらしい。
良く見れば御神牛の頭は磨かれてピカピカだ。
自分の番が来てファインダーに収めたのち、折りたたんでいる前足をさすった。肘の痛みが治れば良いのだけれど。
鳥居を潜った太宰府天満宮は、その隅々までが美しく、息を呑んだ。
島の自然の中、雄大で幻想的な美しさを湛えていた厳島神社とは全く違う、配色まで計算して端整に造り込まれた様な美しさだ。
店内を撮り、店員のお姉さんと香港名物 鴛鴦茶風の仕上がりを再現できるカスタマイズについて話し合った後に一休み。
行きに通り過ぎた時に入り口で写真を撮っていたのもおそらくは中国人だったが、店内にも中国、韓国、香港、或いは台湾から来たと思しき人は多い。
残りの滞在時間に福岡でできることは多くないが、博多駅から驚異的な近さの国際空港、福岡空港国際線ターミナルは見てみたい。
降り始めた小雨に、折り畳み傘を広げ、スタバを出た。
大牟田線を天神まで引き返して、案内カウンターのご婦人に福岡空港までの行き方を尋ねると、バスが出ているという。
天神駅3階のバスターミナルに向かい国際線ターミナル乗車の列に並ぶ。
一緒に並んでいるのは当然だが外国人で、言葉を聞けば韓国の人だった。
あっという間に着くと思われた空港行きバスは遅々として進まず、結局国際線ターミナルまでは1時間30分程の乗車。
しかし、その大半は駅前の渋滞に巻き込まれていて、渋滞しない時間帯なら天神バスターミナルからは30分足らずで着きそうな距離だ。
降り立ったターミナルは思いの外落ち着いた雰囲気で、ややコンパクトな印象だったが、綺麗で近代的だった。
到着便の出発元は
桃園
全てアジアだった。
どうやら時間帯によってアムステルダムやグァムの便もある様だが、21:00過ぎには閉まってしまう福岡空港国際線ターミナルにあって、19:00過ぎのこの時間帯ではほぼアジアの到着便しかない様だ。
何れにしても全ての時間帯で東アジアからの到着便が一番多いのだろう。
歴史的な経緯からか、外国人の中で意外と欧米人の比率が多かった広島と違い、福岡は日本におけるアジアの空の玄関口である様だった。
行きの天神で、バスは渋滞に巻き込まれて正確な時間を計れないので、今度は国際線から国内線の短距離送迎バスを経由して、地下鉄を利用する。
このルートで戻ると、国際線ターミナルから博多駅はわずか20分だった。
これは、仁川から国際線に乗れば、出入国手続きやチェックインに1時間30分ほどかかったとして、フライトが1時間30分、諸々の待ち時間が30分あまりあっても、4時間あれば博多市内にやって来られる事になる。
韓国のLCC エバー航空で1週間後の往復便の価格を見れば、1万円余り。
韓国人にとって一番身近な外国の大都会が、北京、上海と、この福岡だった。
ネットで韓国の芸能人がナショナリズムめいた騒動に巻き込まれると、すぐに「Kの法則」だの「縁を切れ」だのと言った意見が書き込まれるが、そういう人はどうやって韓国人を御断りする気だろう。
日本旅行記を書く韓国人に「放射能まみれの汚染食品で死ね」「塩分過多で成人病まっしぐらだね御愁傷様」と海を挟んだ半島側で書き込む人々と、こちら側で「本当に…気持ち悪い…来なくていいです。」「チョウセンヒトモドキ」と書き込む人々はお互い相手の国に行った事があって書き込んでいるのだろうか。
そんな人々にきっと目も向けることなく、たくさんの韓国人、日本人がお互いの国を訪れ、ソウルや福岡の食べ物を食べ、街を見て、お土産を手に、思い出を胸に祖国に帰っていく。
この目で見てこの身体で感じない事を「知っている」ということは出来ない。
新幹線の中でこの旅行記を書いて、ふと現在位置をチェックすると、もう九州に入っていた。
乗車時間については聞いていたが、やはり驚くべき速さで、下関も関門海峡も気付かずに通り過ぎてしまった。
また、速さ以外の感じるのは乗り心地の良さだ。
高速バスはもちろんのこと、国内線の航空機を比較対象に含めても、この余裕と安心感は飛び抜けている。
北海道新幹線は時間と費用で航空機と勝負になるのかという議論があるが、新幹線に乗っての感触は「札幌まで延伸すれば、これは勝負になる。
13:27
人生で初めての九州、博多駅 新幹線の到着ホームは空気が暖かかった。
同じ日本でも、ここまで南に来ればやはり気温が少し違うらしい。
博多の駅を降り、駅ビルを歩いていると目に飛び込んでくる福岡ソフトバンクホークスのタイアップキャンペーン。
昨日まで、水族館ですら広島カープ関連の掲示をたびたび見てきたので、日本シリーズのタイムリーさもあって面白かった。
それにしても、駅ビルから繋がるフードコートで、すでに豚骨スープの匂いがする。
フードコートを前にしているから当然なのだが、なんだか「ほれ、食ってけ食ってけ」という食べ物の圧が強い。
美味い。
民泊自体初めてだったし、宿泊施設から離れた事務所でチェックインの手続きをするのも初めてなので「施設や手続きでハードコアな面がある宿だったらどうしよう」と少し不安になる。
少しだけ所在に迷った末にたどり着いたチェックイン事務所は、想像していたような「マンションの一室で鍵を渡される」という怪しげなものではなく、スマホ用アイテム売り場の様な今風のスペースで、20代前半と思しきスタッフがPC画面やスマホを覗いてチェックイン手続きについて説明するライトな雰囲気だった。
重苦しさもない代わりに重厚さも感じられない空間に、逆の意味で不安になる。
チェックインについて説明してくれたのは、小柄でマッシュな金髪の青年だった。
ホテルマンの職業的柔和さのカケラもない伏し目がちの説明に「大丈夫かな?」と一瞬訝しんだが、説明に不明瞭な点はなかった。
と、自分のすぐ隣で、別の宿泊客に対して、スタッフが早口の韓国語で宿泊システムを捲し立てている(様に聞こえる)。
ネイティヴでないとあり得ない流暢さだ。
民泊の宿は外国人に人気の様だが、そうか、この宿は運営も韓国人スタッフによるものなのかもしれない。
金髪の彼も実は韓国人であるというなら、日本語の説明に職業的ニュアンスがなくても何となく納得だ。本当のところはわからないが。
ともかくこれ以上は宿に行ってみないとわからない。
スマホで決済を済ませた後、彼から鍵の扱い方や諸々の注意をきき「はい、よろしくお願いします」という別に意図したわけではないが実に日本的な挨拶をして部屋に向かった。
宿に到着し、実物をみて驚いた。
事務所での説明で聞いてはいたが、部屋はロフト付きワンルームで、バストイレ別、キッチンや洗濯機まである。
1泊当たりは9,500円ほど。
昨夜の宿に比べれば2.8倍ほどのお値段だが、貸与された空間は5倍はあり、リラックス感については比較にならない。
いや、前の宿が悪いというより、今まで体験した全ての宿泊施設の中でも次元が違う気楽さと安心感だ。
民泊について色々法的な難しさもあり、ここもそう言ったところにクリアなのかどうかは分からないが、この宿泊スタイルの需要の存在については確信めいた感覚を持った。
17:00
宿でシャワーを浴びた後、食事をする為に最寄りの繁華街、天神に向かう。
宿泊施設とはいえ民家なので住宅街にあり、駅までやや遠いのだが、全く問題は感じない。
降り立った天神駅前は、仕事帰りのOLやビジネスマン、学生で賑わっていた。
天神では、BRUTUS 2018 7/15号 「福岡の正解」のレコメンドに従って、魚定食の「味の正福」で夕食を取ることにした。
少し探した後にたどり着いたそこは、写真では厳粛な料亭の如き写りようだったが、実際は素朴で親しみやすい小ぢんまりとした店だった。
写真にまさに写っていたカウンターに案内され、「銀だらみりん定食」を頼む。
広島、博多では「機会あらば食ってやる」という気持ちで旅立ったが、地域名物巡りでありがちな炭水化物攻勢にやや疲れてもいた為、柔らかで滋味深い魚定食は有り難かった。
と、しばらく銀だらを突いていると、カウンターのなかで忙しく動き回る大将が、女性客の料理の味に関する素朴な疑問に、料理工程のコツを講釈する形で答え始めた。
曰く、だし巻き玉子は水分を入れすぎると調理が難しくなること、ふんわり仕上げる為に弱火はほぼ使わない事、返す時に卵の破れを防ぐ為に火を止めるなり遠ざけるなりした方が確実である事。
いい事を聞いてしまった。
今後活用していこう。
味の正福を出て、夜の天神の街でもう少しグルメを探そうかとも一瞬思ったが、まだ19:00前とはいえ魚定食で丁度いい具合に腹も膨らんだし、初日のバス移動で悪化させたのか以前に痛打した肘が痛んできたので、ドトールで少しだけ甘いものを食べながらこの旅行記を書いた後、宿に戻ることにした。
半端な時間なので、夜遅くにまた腹が空きそうではあったが、コンビニによってカップ麺でも買えば大丈夫だろう。
旅行にいってホテルでカップ麺を食べるというのはどうも侘しい感じがしないでもないのだが、何故かそれが行われるのがワンルームの部屋だと、むしろ癒しのリラックスタイムの様に思える。
ひととき緊張感からも解放されて、明日また、思う様 福岡の姿をこの目で確かめよう。