はてなキーワード: 戦争反対デモとは
3月に書いた記事以降も、たくさん新しい単語を覚えてしまったので、前回のものも含めて網羅するつもりで紹介します。
と思ったらトラバ(anond:20220530232733)で指摘してもらった。知らんかった。
片仮名のモラルはmoral 道徳 morale は 士気
コロナ禍や東京オリンピックを経て、国民がいくら反対したところで国はどうしてもやりたいことなら押し通し、実行してしまうことが分かった。
また、国民も雰囲気やメディアに流され世論が変わっていくのを感じた。
これがたとえ戦争であってもなんだかんだ国がやると言ったら始まってしまうのではないか。今までの国や国民の動きから、100年以内に日本が戦争を開始する場合のシナリオを素人ながら想像して書いてみる。
なお、この想像に登場する「外国」は特定の国を指すものではない。まだ存在しない国かもしれない。
1.
「外国」が日本の一部を侵攻する。最初は在日米軍だけが戦っていたが、戦況の悪化につれてアメリカは日本に戦力の派遣を要請する。
国としては、アメリカの要請を拒否する手段がなく、国土を侵攻されるのも困る。また、協力すれば多額の補助金が出る。
(このきっかけが実際にありえるかは分からないので適当に設定したが、とりあえず自ら戦争に参加したい事情ができて)国が戦争への参加を決意する。
2.
世論は「自分の国は自分で守るよう努めるべき」派と「事情に関わらず日本は絶対に戦争に加担してはいけない」派の真っ二つに分かれるが、この時点では後者が8割以上である。
3.
国は一貫して「戦争」という言葉は用いず、「衝突への対応」など曖昧で暴力的な印象の弱い単語に置き換えられる。「軍」「徴兵」「武力」なども同様。
「衝突への対応」を憲法違反と見做した裁判官は降ろされるか、違憲状態としつつも放置される。
4.
弁が立つイケオジが総理大臣になる。
現状況は実質的に武力衝突であり憲法に違反するのではないかという野党の質問に対し、総理大臣は「今は国民が一丸となるべきときなのです」「これは『衝突への対応』でありやむを得ないことだと感じています」と、やや的を外した回答を行う。
5.
まだ自衛隊(的な組織)と米軍が海上で戦っているだけであり、民間人にはほとんど影響が出ていない。
6.
民間人にとっては大したことなかったので、戦争への悪印象が弱まる結果となり、沸き立つ。
7.
数年後、再び状況が変わり今度は全面戦争が開始する。
今度は民間人に徴兵令が出る。これも徴兵とは言わず「防衛協力要請」などの置き換え語が用いられる。
8.
軍人の死亡率が意外と低いことや戦争に参加するメリットがメディアでさかんに取り上げられる。また、差別用語を使って反対の意を表明した、警察に暴力を奮ったなど極端な対抗手段をとった民間人が茶化すようにメディアで取り上げられ、晒し者にされる。軍人の愛国心や優しさを感じるエピソードがさかんに報道され、軍で働くことは名誉でカッコイイという価値観が生まれる。キャラクターや魅力的なイラストを用いたプロパガンダが作られ、親近感が湧く。
軍需により経済の回転が上がり、高度経済成長期以来の超好景気を迎える。日本はお祭りモードとなる。
戦争を批判すれば、世間からは「これまでに国(君)のために死んでくれた軍人に失礼だ」「遺族の気持ちを考えろ」「また日本を不景気に戻して自殺者を増やせと言うのか」などと非国民扱いされるようになる。
「衝突への対応」はやむを得ないと考える国民は8割以上に上る。ここまで来たらもう誰にも止めることはできない。
10.
終戦。
敗北すれば、やはり戦争はいけないことだったとして太平洋戦争と同じ反省を繰り返す。勝利すれば、これはあくまで「戦争」ではなかったとして、憲法にも違反しなかったことになる。
今回は想像なので戦争開始のきっかけあたりは適当だが、国が戦争を始めたい事情ができたら何が何でも始まるのではないかと感じている。もちろん明日から戦争を始めますと言ったところで国民は納得してくれないので、一致団結、感動、戦争のメリットの意外性、成功体験などを通して、少しずつ巧みに誘導していくことは間違いないと思う。
みんな高揚していて、大好きなコンテンツが国への協力を推奨していて、景気が良く、仲間意識が生まれてもう自分は一人じゃないと感じる。自ら参加すれば今までにないほど称賛されてありがたがられる。そんな浮かれた状況で、果たして戦争は絶対にいけないことであると主張し続けられるか、平和ボケしかけた日本人は一度考えてみるべきだと思って記事を書いた。