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はてなキーワード: 男装の麗人とは

2024-01-30

anond:20240130064753

散々言われてるけど、セックス(肉体的な性別、って意味な)という意味だと男体に憧れる女性なんかほとんどいないからだろ

ジェンダー的な意味なら「男装の麗人」「男並みに強くて権力を持つ女」って設定で十分だしそっちは人気ある

2024-01-29

anond:20240129121516

男装の麗人願望はみんなめっちゃあるよ、中性的男性コスプレ衣装大人気 

朝立ちんちんとか男同士であの女がぱいおつかいでーとかそういうデリカしくない行為しなきゃいけないのはやだろうね

2023-08-19

ブスな女は男装の麗人を目指せ

そうしたらただのブサイクな男オタクと間違われてずいぶんと生きやすくなるぞ。

ブサイクは女より男のほうが圧倒的に生きやすいんだ。

2023-04-29

本当のベルサイユ宮殿バラ花は咲くのか?

この疑問は私の心にずっと渦巻いていた。

そして、ある日、奇妙な夢を見た。

騎乗男装の麗人バラを咥えながら必死の形相でギャロップしながら近寄ってくるではないか

これはまるでロマンス小説一場面だ。

しかし、彼女目的は何なのだろうか?

私は彼女に何か恨みでもあるのだろうか?

それとも、彼女は私に恋心を抱いているのだろうか?

彼女は馬を止めて、私の前に降りた。

バラを口から離して、私に差し出した。

彼女の顔は真っ赤で、目は潤んでいた。

彼女は恥ずかしそうに言った。

あなたに伝えたいことがあるのです。私はあなたが大好きです。ずっとあなたを見ていました。あなたと一緒になりたいです。どうか、私の気持ちを受け入れてください」

私は驚いて、彼女言葉に答えることができなかった。

彼女は私の沈黙を拒絶と受け取ったのだろうか?

彼女は涙を流しながら、再びバラを咥えて、馬に乗った。

彼女は私に最後一言を投げかけた。

あなた私の運命の人です。いつか必ずあなた幸せします」

そして、彼女は風のように去っていった。

2023-04-13

anond:20230413015803

異性のふりをするときにどんなイメージ連想されるかでいうと

女が男を装うのは男装の麗人イメージで美化されて

逆に男が女を装うのはオカマイメージで笑いものになるってことだろ

それぞれの実態がどんなものかじゃなくて、パッと思いつく印象のこと

anond:20230412235212

男に認められたいというより、外野からも支持されてるということにして箔をつけたいという気持ちがあるんじゃないか

それなら男女問わず嘘松が出てきそうなものだが、現代の男は女のふりをするのをあまり好まない。

男装の麗人創作世界では美化されるが、オカマは大して美化されず、むしろコミカル気持ちが悪いもの相場が決まっているからかもな。

2022-09-10

寧ろ出産経験していない女性作家が描く豊かな世界を語りたい

https://anond.hatelabo.jp/20220910014751

よく男性作家場合童貞特有想像力がどうのとか言われるけれど

女性作家場合結婚しているかどうかは大した問題じゃなくて、子供いるかどうかの方が作風に与える影響は大きいと思っている

個人的には子供のいない女性作家には出産して母となる人生を歩んだ女性作家には描けないオリジナリティがあると感じてしまうんだよね。

出産育児のある女性作家だとどうしても自分自身経験を認めて欲しいし母親には人間味を付加して母親目線を強調する傾向が出てくると思っているから。

既婚だけど子供は出来なかったと表明している新井素子。『チグリスとユーフラテス』において遠い未来の異星で、子供が産めない女性達がそれぞれの人生を生きて何かを為し遂げようとする様子を描いていた。主人公妊娠し夫の元を去る『おしまいの日』は非常に優れた鬼気迫るサイコホラーだが、その後の出産子育てのものは具体的に描かれない。これはおそらく作者に子供がいたならその部分に焦点が当てられてしま作品テーマはぼやけてしまったのではないだろうか。

同じく既婚でおそらく子供はいない小野不由美結婚した男女が木に祈れば子供の入った実が実るという個性的世界観は、出産経験の無い女性ならではのものではないだろうか。主人公格の陽子と要の母親がいずれも、優しいが夫や姑に翻弄される気弱な女性として描かれている事は注目に値する。これは自らは母になった事がない女性ならではの、あくまでも外部から見た視点だ。もしも作者自身母親だったなら多分余計なノイズとして母親人間味を付与していた可能性が高い。

結婚離婚再婚経験はあるが子供はいない池田理代子革命に命を捧げた男装の麗人オスカルや、史実でも奔放な男性関係を誇った女帝エカテリーナを描けたのは、妊娠出産し良き母となる以外の人生にも意味を見出だしていたからではないだろうか。

独身で多数のヒット作を描き続ける高橋留美子。『めぞん一刻』のヒロイン未亡人に設定しながらも、子供存在は設定せず、あくまでもテーマ恋愛に特化していた。いつまでも経っても初々しい少年少女のやり取りを描けるのは、結婚子供を産み育てる女の王道人生という狭い枠に収まらなかったからではないだろうか。

エッセイの内容からしておそらく独身であろう、よしながふみ。『大奥』では男女比が逆転した架空江戸時代舞台生殖に纏わる人間模様を描く。もっと子供を産み育てる事を唯一の生き方とはせず、最後史実でも生涯独身だった津田梅子の登場で物語を締めた。

長年の恋人はいるが結婚はしていないらしい矢沢あい。『下弦の月』で描かれた小学生達の描写は実にリアルだ。これは母親から見た子供ではなく、自らも子供時代記憶を残している成人が描いた個人としての子供。『NANA』では妊娠した主人公が愛の無い結婚を選ぶという打算も描く。

同じくおそらく独身であろう田村由美。戦乱の世や人類滅亡後の未来世界といった極限下での出産肯定的に扱い、「子供希望」とするエピソードは確かによく出てくる。しかしその一方で妊娠出産をおぞましい事としても描き、保身のために子供を見捨てる母親残酷さをも描く。


これはもう良い悪いじゃなくて、妊娠出産女性人生に与えるインパクトは本当に大きいんだと思う。

から男性作家に比べて女性作家子供の有無に作風が左右される割合が高い。

子供がいない女性作家には、子供がいない女性作家ならではの強みがあると思っている。

……とか言って、このうちの何人かは実は子供がいる可能性もあるけれど。


まあ、こういうふうに作品作家個人を結び付けて語る試みって

少なくとも存命のうちはやりにくいよなあとは思う

2022-08-01

anond:20220801153406

やっぱりお姫様よりリーダーになりたい願望がある女性って殆ど居ないんじゃねえかな

c_shiika 組織リーダーとして疲弊した姫が華麗に退職届召喚するレイアースの話?

あれは政なんてもう嫌だ私だって一人の女だし好きな男性恋愛に殉じたい!って姫の話だよね

AQM 王宮貴族市民軍隊のしがらみしか描いてない『ベルサイユのばら』って少女漫画があってだな

mahal もしかしてお前は、ベルばらオスカルがどっかのお姫様だと勘違いしてはおらんかね、増田

あれ主人公オスカルじゃなくてマリー・アントワネット王妃の方で

しか男装の麗人オスカルの方も結局は幼い頃から一途に自分を想っていたアンドレと結ばれてから露骨に「女」に目覚めてたよね

kotobuki_84 このたび完結したちはやふるは、部活の規模だけど組織や人のマネジメントするリーダー描写ある。これを「姫」とするならルフィも姫だと思う。/ダイ大での世界リーダーレオナ姫で、ダイはむしろ装置という印象。

一瞬納得しかけたけどルフィが「姫」はやっぱりないわ。腐女子的な目線で見るとルフィ総受け愛され船長に見えなくもないけど、太一的な理解ある頼れるルフィ事大好きな異性の副官居ないじゃんあの一味。

haniwa75 黙って少女ファイトを読め。

正に姫じゃんあれ。主人公事大好きな頼れる医者の息子が常に主人公の事を心配して何かあるとすぐ助けに来る姫じゃん主人公

何か困った事があったら解決してくれる頼れる彼氏ってケツ持ちが居ない主人公って少女漫画にはマジで居ないんじゃねえのか?

2022-01-14

anond:20220114092935

から見て、相手が「若い女である」というのは、それだけでかなりの加点ポイントだが、

そういう加点要素(異性である、胸がおおきい、尻がおおきい)を剥ぎ取ってなお、

かわいい、美しい」だけでどこまで心動かされるのか…っていう思考実験だと思うのよね>男の娘

からまり性的なところをPRするのも違うと思うんだ。

から見たら、それが男装の麗人になるわけで。

性というあがらえない魅力をはいで美しさとプラトニックに特化することに「純」を感じるってのかな?

その純だけでどこまでイケるのか?そういう心の遊びだと思う。

2021-07-13

素朴な疑問なんだが、トランス男性芸能人っている?

芸能界LGBT枠ってトランス女性に偏りすぎじゃね?

芸能人トランスジェンダーっていうとトランス女性カルーセル麻紀とかはるな愛とかIKKOかいくらでも名前が挙がる。

逆にトランス男性の例ってあったっけ?

寡聞にしてそういう例を見ない気がしたのでもしこの人トランス男性だよって人いたら教えて。

芸能人としてある程度成功してて看板としてトランス男性を背負ってるって人で頼む。(無名劇団員とかじゃなく)

宝塚があるだろって意見もあるかもだが宝塚以外で。

宝塚の中にはトランス男性って人もいる可能性もあるがトランスって点を売りにしてるわけでもないしジャンル的には歌舞伎女形に近いと思ってる。

あくま少女歌劇だし退団後に芸能活動続けても女優として活動してる人ばかりな気がする。

単なる男装の麗人ならいくらでもいるだろうが芸能界トランス男性少ないなー、ってか存在するの?って思って。

女形の影響もあるのかもしれないが男装女装中性的というなら宝塚もあるのに片方に偏ってるのおかしくない?

ニューハーフブームの影響もあったかもだがブーム以前からトランス女性に偏ってた。

よくトランス女性芸能ファッションなどの世界で才能認められ活躍してる人がいるイメージあるがトランス男性も才能ある人いるはずで同じ分野で活躍してる人たくさんいてもおかしくない気がするんだが。

芸能界トランス女性偏重がある気がしたので根底に何らかの差別構造があるよな気もするんだよね。

ただ差別があったとしてこの場合男と女どっちがどっち差別してることになるんだろう?

2021-06-19

どこまでが自分なんだろうなという疑問がある。

まあ基本的には脳が自分なんだろうけれど、

では可能であったとして容姿端麗な男装の麗人みたいなボディに自分の脳を移し替えたとき自分自分のままで存在するのだろうか?

そのときにはすでにその男装の麗人となっているのではないのか?

そうなったときにも元々が自分であったからといって自分であると言えるのか?

2020-07-11

宝塚ってなんなんだろう

最初に断っておくが、宝塚自体は好きだ。凛として美しいと思う。

いわゆる男装の麗人といった感じなんだが、あれは別にLGBTってわけじゃない。当たり前だ。

じゃあ女が男の役をやるのは良いの?って話になってきそうなんだけど、最近の流れだと。

それとか歌舞伎女形とか。なんか火の粉が飛んで来そうで嫌だなぁ。

2019-03-01

宝塚男役の「男」のステレオタイプ更新してもよくね?

なんでみんなあの髪型なんだろう。

あの化粧の感じなんだろう。

あの固定化したスタイルあんまり好きになれない。

変な例えだけど、レズビアン世界ではあんなのモテないと思う。

トップスターって引退して元トップスターになって髪型服装自由になった途端素敵になる。

男装の麗人いつまでもあのコテッとした髪型ヒゲ、でもないと思う。

そこは伝統として守るべきところではないのでは。

2019-01-13

anond:20190113165005

女装してるだけ(例として極端かもだけどセーラー服おじさんとか)だったら男子トイレに行くべきでしょって気持ちになるし、

FtMではなく男装してる女性男子トイレ行けってなったらそれはなんかおかしいと思うし、

髭モジャならさておき男装の麗人だったら、とか、まあ難しい問題だなあ

2018-12-16

今のうちに賭ケグルイアニメ二期の予想賭け

原作アニメ一期全部見た自分の、PVでた現時点での二期のアニメオリジナル要素予想(アニメ一期最終回ネタバレ含む)

※二期終わった後に自分で答え合わせするようです。

・まずタイトルの「賭ケグルイ××」の××って何?(仮題だと思ってた…)

アニオリキャラの×喰さんの×かなぁと思うけど、もう一つの×はどこ?→最終回まで引っ張ると予想

最終回はどうなる?

一期の最終回は扉の塔をやらずにアニオリで〆たので、今度こそ扉の塔で!しかも清華の相手夢子ではなく×喰さんだ!→ファンブックでぶっちぎりで人気だった扉の塔を使わないとは思えないし、原作選挙終わるまで行ってないし、PV原作では清華が説明してたとこが×喰さんになってて、清華の悔しそうな表情とハイライトなしの目(原作では扉の塔以降ハイライトある)から選挙はほどほどに×喰さんと扉の塔で最終回して〆と妄想→×喰さんが負けて××さんになるとか…

・蟲喰さんのオッドアイ

蟲喰さんのカラーって原作で出てたっけ?多分見た目がカワイイから最初の噛ませ以外でも出てくれる!出て!

・尾喰さん二人はどうなる

嘘吐き」らしい凛さんがとりあえず裏切る。石田彰だし。

選挙はどうなる

一期の最終回が二期フラグ立てて終わったので、選挙途中で切り上げて三期に続く!とかかなぁ…原作選挙自分めっちゃ盛り上がってるからアニメで次の生徒会長決めるまでいかないでほしいという願望

・×喰さんは何者?

男装の麗人」+「正式不明」+「朴璐美さん」とか好きです!サービスパック絶対中立選挙管理委員には多分行けないし、かといって次期当主争いにも参加しなそうな雰囲気から予想がつかない。×喰と正式不明なのはどっかの喰とつながりがあるからかもだけど、アニオリでそこまでやるのか?隠すなら桃喰が蛇喰かだと思うけど…夢子のお姉さんが変装して来てるとか考えたけど、原作者が出したキャラからといって原作をかき回すようなキャラ出るかなぁ…そして多分会長が顔芸しないから顔芸補充要員!朴さんのゲス声期待してます

とりあえずめっちゃ楽しみ!賭け狂いましょう!

2018-03-31

anond:20180331230422

可愛くはないってこと

男っぽい顔つき

男装の麗人になろう

2018-02-12

性について思う事 01

最近とみに不思議に思っている事に様々な性的嗜好がある。

それはとある掲示板に書かれた性的嗜好を読んだ際に何故それで興奮するのか?と考えてしまった事が起因にあたる。

それについては貴方趣味じゃないんだから放って置いてくれと言われるだろうし、自分性的嗜好他人に何故興奮するのか?と聞かれたら困ってしまうだろう。

だけれども、興奮する人がいるからそれが商品になる。勿論そうなのだが、他人萌え自分萎えの様に様々な嗜好があるのは間違いない。

からの持論の一つに「男女の性嗜好は何れ大きなジャンル統合される」というのが私にはある。最終的に男女関係なく性的情報を見聞きすれば興奮する様になるのでは?

今は女性水着ヌード提供している雑誌も最終的には男性ヌード水着姿を提供する様になるのではないか、と云うのが根本的な発想である

この個人性的に興奮するというメカニズム。そしてインターネットが主流の世の中で性的興奮とはどういう進化をして行くのかとても興味深い。

これは私個人の考えであり、この場を借りて健忘禄として記載していく。

1.何故他人セックスで興奮するのか。

これはとても簡単だ、男性場合映像や音声等の刺激で興奮するし、女性もソレを見ている自分。というシチュエーションで興奮する様に出来ている。

性的に興奮する。というのも実は単純なメカニズムで、子作りの準備を体が行うと云う物ではある。

人間DNAを残そうとするのは本能だし、何せ性行為気持ち良い様になっている。

だが、それはあくまでも自分行為だし、自分の子供。自分DNAを残そうと云う行為であるのに、他人セックスを見るだけでも体が準備を行うのはどういった理由なのだろう。

仮説としては視覚情報性的に興奮しているだけであると云う物ではあるが、それは何となくではあるが理解している。

個人が知りたいのは何故、視覚情報で興奮するのか。そのメカニズムである

視覚情報が如何に刺激的であろうとも生き物の本能として性的に興奮するのはまったくお門違いである。それは他人同士のDNAを残す行為であって自分とは関係ない。

しかし興奮するのは自分がその他人の性行為に運よく参加し、性行為を行う事で自分DNAを残すチャンスがあるのではないか、という本能的な興奮ではないだろうか。

勿論、AVモニタの向こうで行われる行為煽情的で見る人間性的興奮を呼応させる物ではあるが、それに参加する事が出来ないのは一般的思考を持つ人間であれば分かっている事だ。それは行為の記録であり、今其処に参加する事は出来ない。

だが、人間には想像力がある。記録ではあるがその男女(時には同性の物)の行為を見る事で、どちらに感情移入するかは別として。自分がその記録媒体では無く、今見ている物、つまりあの性行為をしていると想像出来るのだ。

その結果として精神的に興奮し、心に引っ張られる形で体の準備が出来上がる。つまり体は誤認識している訳ではないだろうか。

2.性的嗜好の種類。

性的嗜好には各個人で星の数ほど興奮する要素が違っている。勿論、男女でも違うし世代的な隔たりがあるのではないかと考えている。

ジェネレーションギャップと云う言葉があるが、男性性的嗜好比較的似通っている。若くて胸の大きな、肉感的な女性。と云うのが大枠の好みでは無いだろうか。

これは最前記載した様に本能的にDNAを残せる、つまり妊娠可能女性を指す物ではある。では皆が若い肉感的な女性が好みなのだろうか?

とある作品セリフに「小さい胸は貴重なのよっ、ステータスなのよっ!?」または「貧乳ステータスだ!希少価値だ!」と言った時の主旨は違うがスレンダー女性が良いといった意見もある。

他には変化球的ではあるが、男性だが女性恰好、つまり女装している男の娘でないと興奮しない、ないしは可愛ければ何でも良い。という嗜好もある。

女装ではなく男装の麗人、つまり美人である必要はあるが男性恰好をしている女性軍服メイド姿、女子校生ビジネススーツ等々。恐らく嗜好というのは数え上げればキリがない上に記載して趣向が混合している事で性的に興奮すると云った意見もある。

まりラベリングだけでは無理なのだ、飽和状態にある性的嗜好を調べるのには何通りものパターンを周到しなくては認識すら危うい。

女性的な性的嗜好はどちらかと言うとシチュエーションに凝った物となる。つまり視覚情報重要だが「どうしてそうなった」と云った起承転結もっと重要な要因となっており、感情移入の手助けとなる物語自体が嗜好となって之も複雑怪奇様相になっている。

まず男女物。これは男性性的嗜好と同じ様に様々なシチュエーションはある物の、最前記載した通りそのシチュエーション重要であり、視覚的な情報としての性的描写はさっぱりした物から体液を滴らせた煽情的な内容も様々である

次に、男性同性愛に至っては法の様に決め事がきっちりしており、男性カップリングCPと以下記載)受け、攻めのパターン(同CPでなくてはならない、同CPでも攻め受けが逆、CPはどうでも良いがどちらかのキャラクターは固定、AとBが居るならAとC、AとDといった具合、要はAが受け(攻め)である)だけでも無数にあり、夫々趣味、嗜好で住み分けが行われている。

まり女性性的嗜好とは動機付けであって視覚情報もそのシチュエーションに沿った物となり易い。

これは女性共感度が高い事に起因するものではないかと考えるが、実際は男性にもこのシチュエーション重要と云う人物も少なくはない。

勿論、男女共これに人外(人の姿をしていないもの、獣やファンタジー怪物、多足多手、無足無手、そもそも形が無い)や年齢差、立場(異星人、貴族中世ヨーロッパモチーフにしたファンタジー登場人物立憲君主制王族富豪奴隷使用人)の違い。等も性的嗜好として存在するし、先だって男性性的嗜好には年齢差が少ないとしたが、男女とも年齢差によって趣味嗜好が変化しており、この度合いを探るのも重要ファクターと成り得る。

之をラベリングするだけでも楽しい作業なのだが、今回は実際資料等を使わずあくまでも私個人の思った事を記載していくにとどめる。

2017-11-12

幻想芸術集団Les Miroirs公演『アルラウネの滴り -改訂版-』

ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!

アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン

イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。

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“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。

んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。

これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。

ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。

劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。

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観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。

当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。

あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!

それでは、行ってみよー!

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■全体として

先入観が無かったといえばウソになるわけで。

幻想芸術集団という大迎なプレフィックス

おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。

豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。

小洒落たサロンで撮った宣材写真

キレイどころの若い女性を中心に固めたキャスト

中央には男装の麗人

「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。

それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。

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これが。

開始10分で背筋を伸ばして、

脳を総動員して、

つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。

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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンススリラーになってる。

そりゃそうだよな。

単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。

幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。

あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。

(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。

 あれも超現実はデュラハン首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)

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そして、今さらながら。

自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。

ミニチュアジオラマを見ているのと同じだ。

右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。

これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。

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この舞台にしても。

ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラ嫌悪感をまる出しにしていたり。

カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアペトラクスクス笑っていたり。

ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマアラベスクをキメていたり。

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どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。

これが脳にすごい負担がかかる。

決して不快ではない負担が。

これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。

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作劇について、もうちょっと書くと。

衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。

実際の登場人物はというと、全員が第三身分。

(脇役の伯爵、伯爵夫人、王様の3人をのぞく

それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層知識人というのがニクい。

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そしてデカダンス

スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス

なにせ純愛がまったく出てこない。

娼館。

仮面夫婦

父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。

例外はアルマカスパル気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。

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さらに設定考証がすげぇ。

神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。

おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。

唯一、気になったのは

「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」

ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。

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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。

具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。

当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、

「じい(侍医)」とか、

「せんていこう(選帝侯)」とか、

会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。

かと言ってなぁ。

そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。

時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。

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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。

ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベル普通なのかな?

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あと、要求水準の高い批判をすると。

階級社会不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。

21世紀の今から見て付け足した感じ。

フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。

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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?

それを言うのはヤボというものか。

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ま、ともかく。

全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。

見て損はなかった。

ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)

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以下は、キャストと演出について

※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。

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■男優3人

劇団と演目を全体として俯瞰すれば。

耽美で退廃的なテイスト

きらびやかな衣装と意匠。

おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。

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自分にウソはつけない。正直に言う。

観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。

全員が客演。

おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。

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 エーヴェルス先生の狂気、

 フランツの怯懦と勇気、

 ブリンケン伯爵の俗物さ。

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多分それは、つまりこういうことだろう。

女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。

あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。

これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。

ある意味三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。

こればっかりは、しょうがない。

こういう観客もいるということで、ひとつ

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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)

いやしかし、悪役ってオイシイよな。

自分的には今回の演目でこの人がNo.1。

最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。

途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。

宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。

理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。

唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。

そのせいでカスパルとの対比が弱い。

しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。

最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。

これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。

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■谷英樹(フランツ

普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。

ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。

できますって絶対。実際できてたし。

高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまってヨーロッパダメダメ青年を完全に演じきっていた。

迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。

というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション

.

■杉山洋介(ブリンケン伯爵)

たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。

宮廷の権謀術数

複雑な典礼プロトコルの知悉、

家門の切り盛り。

そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。

涙を禁じえません。

そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。

いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。

ともかく、そんな感じがした。

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■武川美聡(オリヴィア)・小川麻里奈(ペトラ

ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。

カスパルフローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィアペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」

アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。

よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。

逆に言えば。

ストーリースケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。

もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?

それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。

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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。

ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?

会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?

状況の説明が足りないと感じたところがあったか?

少なくとも、俺にとっては無かった。

これ全部、彼女たちの仕事であって。

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こうも言える。

「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。

しかも、それだけじゃない。

「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。

専属キャストスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。

特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー

次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。

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■マリコ(伯爵夫人クロリス)

政略結婚で異国に嫁ぎ、政治のあおりで幽閉状態。

夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。

でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。

っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。

オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。

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■中村ナツ子(ロゼマリー)

加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。

と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。

美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラーパニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。

フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)

その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。

シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。

アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。

彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。

(彼女の第一印象については、

https://anond.hatelabo.jp/20170925212923

 の中村ナツ子の項を参照のこと)

というあたりで。

最後に。

あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。

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■麻生ウラ(アルマ

うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。

えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。

さて。

最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。

ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置

ただし彼女の場合は愛と忠誠心一方通行気味なのが哀しい。

キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルダンスを買われての登板か。

(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)

休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。

それにしても。

アイライン抜きでもアニメキャラ級の大きなお眼々。

とんでもなく整ったマスク

スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。

世を忍ぶ仮の姿バンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。

ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。

(この6行、後でカット)

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■乃々雅ゆう(フローラ

アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいライン

なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。

実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。

(なぜブルボン王朝(スペイン)かというと、黒髪だから)

その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。

立ち上げからのメンバーかと思った。

そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。

宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。

なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。

“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。

娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。

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■朝霞ルイ(カスパル

どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。

ベテランの風格。

打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。

この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。

男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。

ダークヒーローカスパルを好演。

カスパルがどんな人物かというと。

ん。

待てよ……整理すると!

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1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、

2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、

3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、

4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、

 (それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)

5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。

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なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!

どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!

旗揚げメンバー特権か!?

観劇前はフローラカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公

しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。

良かったっす。

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■a-m.Lully

あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、

全者全様にオイシイ役ばかり。

調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。

この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。

と、同時に。

「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?

 というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」

と思ったのだが。

脚本、キャスト、演出のケミストリー化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。

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大道具・セット

背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。

物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。

これ、大英断だと思う。

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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。

自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。

その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリリソース(金と時間と手間)をかける。

キャストこそが情景の担い手という戦略。これ大正解

少なくとも自分はそう思った。

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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。

ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。

回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。

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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。

ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッションインポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。

(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)

実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。

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と、同時に。

こうも思った。

「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。

MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。

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■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて

・会場の音響が悪すぎ!

 卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。

 せっかく古典派の交響曲ストイックなまでにかためた選曲が台無し。

 客席横では四六時中、空調がプシュープシュー鳴ってるし。

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キャパ、狭すぎ!

 ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。

 大丈夫。大丈夫だって

 連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。

 ぜったい大丈夫だって!(←無責任

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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。

 カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った

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プログラムの誤植。

 コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。 

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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。

 理由を調べようと思ったけど、まーいーか。

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キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。

 最終日の最終回、疲労のピーク。

 ステージハイっていったって、限度があるわね。

 その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り

 挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。

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……んー、こんな感じか。

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ともかく、まとめとして言うならば。

幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。

次もタイミングが合えば観に行こうと思いつつ、このテキストを終わる。

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