「肛門」を含む日記

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2021-08-09

■一年半ほど商業 BLばかり読んでいて考えたこと。

漫画ばっかり読んでるから、ほとんど漫画の話。

商業 BLは少女漫画から派生した恋愛漫画である。
基本的に恋愛漫画であるゆえに、ストーリーに読みごたえがある作品は稀少。
Web 広告では、男性向けエロ漫画の中でも過激なやつばりの酷いエロシーンばかりなのがBLっぽく見えるけど、そうでない作品も沢山ある。
BL読者には、BLにはエロさえあればいい派と、BLはストーリーが大事派がいる。
これは個人的な考えだけど、綺麗め少女漫画風の絵柄と攻め受けのキャラの特徴の描き分けが出来てない絵の作品は大体すごくつまらないので、避けた方が無難。
これまた個人的な考えでしかもBLに限らないことだけど、絵が凄く上手な作家はストーリーを書くのも上手いことが多いと思う。
ストーリー重視の作品、エロ僅少orエロ無し作品を書けるのは実力派人気作家の特権なのかなという気もする。
BLのエロは悪い意味で過激なものもあるけど、行為としてはわりと受けに優しいというか怪我しない系のものがよく見受けられるように思うけど、そもそも私の読書範囲がだいぶ偏っているので（アヘ顔ダブルピースとか凌辱とかSMとかお下品なものは好かないのだ。）、気のせいかもしれない。
最近某BL レビューサイトでも記事になっていたけど、いわゆる「やおい穴」という古のやおい文化というか腐女子の無知による産物が消えつつある。
最近のBLのセックス描写は、内心のことはさておき、行為自体はリアルのゲイセックスを参考にしていて、肛門性交として無理のない体位、ローションの使用など、現実志向であるらしい。
また、最近の傾向として攻め受けの体格差が縮まってきている、または受けよりも体格で劣る攻めというのも出現してきているそうだ。
オメガバースは父権主義の再生だとBL読まない人が言っているのを見かけることがあるけど、BLを読むほうとしてはそんなこともない気がするんだよなあ。
絶対的強者のαの庇護下に入ってぬくぬくする絶対的弱者のΩ、みたいな話よりはバース性判定が思いもよらず一悶着起きる話をよく見かける気がするけど。
てか、オメガバースもマンネリ化防止にひねりを利かせた話が続々登場してるっぽい。α同士で番になるなど。片想い相手のαのためにΩのふりしてるβなんてものもあったな。
オメガバースものには現実の女性の受ける理不尽を模したような作品もあるみたい。
オメガバースよりは、異種間結婚とか異民族とか時代もののが古風に感じるけど。
異種間結婚とか異民族とか時代もののが古風に感じるとはいえ、結末まで読んでみれば案外そうでもないかもしれないよ、知らんけど（私はあまり好きでないので……）。
最近のBLよく子ども産んでる・育児してる、と、某人気BL 小説家の人がAbemaTVの番組で稲垣吾郎相手に語ってから半年以上経つけど、なんか最近、急速に子育て系統下火になってきてない？　と思うが、データ見た訳じゃないから気のせいかも。
もっと BL 漫画読書の範囲を広げようと思ってついにBL専門誌に手を出したが、獣人をはじめとする人外多っ！　って圧倒された。
一年半前には、アンドロイド BLって珍しいって言われたんだけど（私が好きだと言ったらフォロワーから）、最近はわざわざ過去作品を某BL レビューサイトが発掘してきて紹介記事書いているくらいで、珍奇なネタとは言えないのかもしれないが、私が偏向してるからそう思うだけかもしれない。
BL 小説はなろう系などWeb 小説の流行りと連動するようにファンタジー流行り。あまりファンタジーを好かない私には読みたいものがない。読もうとすると少し古い作品から探すことになるけど、どうせ買うなら今の作品がいいとかワガママ言ってるから読むものがない。
腐女子にもポリコレ意識がうっすら浸透してきて、セクハラ・パワハラ描写やレイプからの絆され関係みたいなものには、レビューで拒絶の声が上がったりする。まあ、男同士の性愛を愛好したり男を性的消費してる時点でポリコレアウトじゃ！　と言われたらぐうの音も出ない。
商業 BLを読んでいて「萌え」を感じることが意外と少ない。気がつくと一般青年誌を読むようにストーリーを追ってるからかもしれない。
「萌えの塊」と呼べるしそう売り出しているBLもあるけど、珍しいと思う。少女漫画の萌え描写みたいな、年嵩の人間にはただひたすらあざとくて鬱陶しく感じてしまう萌え描写が多々ある。
たまに「わかっていらっしゃる……」と合掌したくなるような「萌え」があるけど、そういう類いの萌えを感じる読者もそれを描く作者も、きっと少年漫画の二次創作を摂取して大人になった人だと思う。