はてなキーワード: 研究医とは
他の専門でPhDを取得したものです。
ドクターに給付金が出る時点で、やはり医学部は恵まれているなと思います。我々は特別研究員になれない限り給与はもらえないし、当たり前に学費を支払うので(jspsの特別研究員制度はご存知かと思いますが、興味があれば調べてみてください)。
そして、学費と給付金が貰えるのであれば研究医の育成は安泰なので、医学の基礎研究は守られています。存分に謳歌なさってください。
元増田さんの方がお詳しいと思いますが、卒業後の出世が厳しいとよく聞きます。私は、研究が楽しくて出世欲が大してないなら良いのではと思いますが、医学博士が欲しい人間のために、ご自身の研究のファーストオーサーまでも譲らねばならないとも聞いております。ですので、どうかご自身のモチベーションのためにも、研究は守ってあげてください。
始めに自己紹介を少しだけさせて下さい。私は医学部を卒業して(そして医師免許を取って)、すぐに博士課程に進学し、現在在学中の者です。
大学のMD-Ph.Dコースに入っており、世間で言われる所の「研究医」というのを目指しています。
最近、色々と考えてしまった事があるのと、MD-Ph.Dコース(後ほど細かく書きます)について本音ベースの情報があまりweb上に見当たらないので、進路を考える高校生や医学生の参考になればと思い書かせて頂きます。
とはいえ、それ以外の方が読んでも研究医の事を知って貰うのに興味深いと思う内容もあるので、読んで頂けたら幸いです。
深夜に書いているので所々まとまっていない所もありますが、ご愛嬌でお願いします。
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1.「あれ? 入学時は基礎研究に興味ある人もう少しいなかったっけ?」〜医学部の6年間〜
医学部というのは大学というには特殊な環境(否定的な意味はない)だと思います。学年は100人程度で6年間、ほとんど同じメンバーで過ごします。
それまで神童とも呼ばれて、そして実際ある程度のインテリジェンスをもった集団ではあるので、どこの大学でも入学時は将来に夢と希望を持った人が多いでしょう。
するとやはり「将来はどんな風になりたい?」みたいな話にもなり、「外科医になってバリバリ手術しまくりたい」「家の病院を継いで地域を支えたい」「なんとなく内科とか良いかな」「コウノトリを読んで感動した!」など様々な事を言う人がいる訳です。
その中に100人中5人くらいでしょうか、「iPS細胞凄い!再生医学やりたい!」「基礎的な医学研究をしたい」などと言う変わり者が混じっています。これらの人が医学の基礎研究に興味がある人達です。
さて、夢と希望ばかり語っていても何も始まりません。医学部という所は医学を学ぶ所です。入学すると教養科目→基礎医学→臨床医学→臨床実習という順で学んでいきます。
そして5年生くらいで「将来はどんな風になりたい?」ともう一度話すと、当初基礎研究に興味があった人も「市中病院に行って多くの症例をみたい」「マイナー科の医者の生活に憧れる」等の意見に変わっている訳です。
もちろん、意見や進路を変えることは誰でも持っている権利だと思いますし、それについては何も思いません。ただ「あれ? 入学時は基礎研究に興味ある人もう少しいなかったっけ?」という感想を持つ訳です。
つまり、気づいたら基礎研究を進路として考えてたのは自分だけになっていました。
ただ、やはり医学部の生活を経験した身としてはそれも分かるなと感じてしまう訳です。
そんな事を次に書きます。
医学部はやはり忙しいです。しかし、大量の試験や実習でも効率よく通すことのできる必勝法があります。それは「人と違う事をやらない」です。
実際、僕も試験勉強に関しては他の人と同じ事をしていました。正直、それって考えるコストを全て外注できてしまうので凄い楽なんですよね。
そこで「そうか、人と違う事をやらなければ、上手く行くんだ!」という考えを持つと、まず基礎研究という進路は無いと思います。
何故かというと臨床に進んだ場合の初期研修制度、専門医制度というのが(皮肉抜きに)非常に良く設計されているからです。
言い換えると「○年の内にするべき事」がリスト化されていて、それをクリアすると有効な資格が取れるので、非常に良くシステム化されている訳です。
極め付けは臨床実習で様々な科を回ると「学生さん、何科志望?」とほぼ確実に聞かれます。
聞いている方は特に意識していないと思いますが、つまりは「この研修システムの中に入って、最終的には専門医を取って、そして臨床医として働くんでしょう?」という空気感を臨床実習で浴びる訳です。「そうか、人と違う事をやらなければ、上手く行くんだ!」という考えがあれば、その空気感に飲まれて基礎研究は選択肢として無くなります。
そこで「基礎研究に進むつもりです」というと何と言われるでしょう?
答えは「(いきなり興味がなさそうに)ふうん、変わっているね」です。
もちろん全員ではないですが、感覚的に質問してきた人でこういう対応をするのは75%という所でしょうか。
まあ、しょうがないですね。でも、この空気感というのは結構辛いです。
僕は比較的気にしない方ですが、日本人なので空気とか読んじゃいます。
補足としていうと、卒後数年の待遇は研究or臨床で全く違います。
これに関してはもはや言うのも野暮ですが、月収30万円の研修医vs学費を払う大学院生という事です。
3.「ボクと契約して研究医になってよ!」〜MD-Ph.Dコース〜
遠回りしましたが、本題です。
とにかく医学部出身の研究者が少ない!と言われているらしく、偉い人たち(http://www.chnmsj.jp/kenkyuui_jouhou_corner.html)が様々な大学でMD-Ph.Dプログラムというのを始めました。これは医学部6年間と大学院3~4年間がセットになったものと考えれば良いです。
(書くついでに調べてみたら、文部科学省の強いpushがあったみたいですねhttp://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2014/10/02/1352252_3.pdf)
幸いにも僕の大学でも始まり、参加しましたが...なんとも言えません。
学校によっては飛び級を認めたりしているらしいですが、少なくとも僕の大学では「授業料相当の奨学金を支給します」みたいな感じだけであり、HPを色々みても他の大学でもそんな感じらしいです。
正直、これだけ大々的に研究医不足の危機感を煽っておいて、実際の支援内容が乏しすぎると思います。
幸い、自分はこの2点に関して個人的な事情でどうにかなりましたが、初期研修並みに上記二点が保証されるシステムとして確立しない限り、基礎研究にいく医学部出身者なんかいなくなると思います。
少し、愚痴っぽくなってしましました。しかし、現在自分の置かれている状況は総合的に見ると満足しています。
医学部を卒業してフルタイムで没頭できるようになると、研究も本格的にできます。
更に幸せな事に、良い指導者を見つける事もでき、研究者として生きて行く事を応援してくれるような環境も手に入れる事も出来ました。
もちろん条件検討に次ぐ条件検討で上手く行かなかったりもしますが、新しいデータ(もちろん裏には大量のNegative result)が出たりすると最高にワクワクしますし、それをもとにディスカッションするのは面白いです。
一度振り切れてしまえば楽しいです。なので、もし読んでいる人で研究医になりたいという人がいたら、是非そのまま突き進んで欲しいと思っています。
指導者からは研究できるポストが無限にある訳ではないし、将来も不安定だよと言われたりもしますが、それでもチャレンジする価値はあるのかなと考えています。
以上の僕の経験から研究医になりたいという高校生・医学部生にアドバイスを送るとしたら
です。
また、もしこの文章を読んでる「偉い人」がいたら
もちろん、僕も今目指している過程なので、偉そうに言える立場ではないですが、少しだけその世界に足を踏み入れている分、思った事を書かせて頂きました。
ここまで読んでいただいた奇特な方へ、ありがとうございます。
いつのまにか医者になって、風俗に週1,2回行くだけのオジサンになった。
医学部に入ったら、研究医になるぞとか思っていたが、いつの間にか世界の流れはAIになってた。
医学も単なる製薬会社の奴隷になってRCT(統計データ取り)するだけの学問だし。
基礎医学とかは、ドンドン規模が縮小されていくオワコン、あの山中先生が金策してマラソンやったり、サイラ(京大のIPS研究所)が身分不安定な職しか出せないレベル。
基礎医学とかも、学生時代に研究室行って研究させてもらったけど。いやーショボいね。癌細胞に放射線あてて光らせてとかそういうやつ。これ、誰でもできるやん。って。
そういうところに、人生の効率悪すぎて注げないなーって思っていたら、コスパ通りに医者になって、ダラダラ研修して専門医でもとるかーとかの流れ。
風俗行って、動物園みたいな感覚で人間に触れてみるが、最近はさすがに飽きてきた。
そもそも性欲のために風俗行くというか、女性ってどういうものかなって興味で行ってた。
美術自体は、高校大学時代に漁りつくしてもう面白いと思えるものに出会えなくなったんだけど。
でも、美術とかも最近はあんまり個展行ってもナカナカ感動ないね。
どうしよう。
増田です。
うーん、この辺がまだよくわかってないんですけど、私は大学教授になりたいわけではなくて、面白そうで役に立つ研究をしたい、と言うのが根底にあります。
今まで民間にずっといるので、大学にはあまり良いイメージがなくて。民間企業で研究しても良いと思ってるんですが...。民間でも論文も特許も書けるし。研究医になるには大学教授を目指すべき?というのがよくわかってないです。やっぱり甘いのかな。
極端な話、自分で研究しながら、会社作って商売するのも良いかと考えています。人体専門のデータ分析の請負、データ受け取ってシミュレーションソフト開発の受託とか。
研究医のいいところは研究者としてうまくいかなかったとしても、普通の医者として食っていけること。
来年医学部受かったとしても、医学部6年あと研修医やらいろいろあって一人前の医者になったら50歳になってる。
そこから研究医になろうと思ったら大変だと思う。気づいたら定年になってる。
医師免許がいらなくて医療とソフトウェア開発を組み合わせたいだけだったら、医学部の大学院に行って学位だけもらうって方法もあるけど。
それなら4年ですむし、在学期間中も研究できる(というかそれが仕事)。
俺も工学系出身で医学部の大学院行ってシミュレーションやってたんだけど、それなりの結果は残せた。
だからやってやれないことはない。
あと、シミュレーションの話だけど、データ集めは確かに大変だな。論文漁りまくって必要になりそうなデータを探したり、なければ自分でやるか共同研究者にやってもらわないといけない。
ただ、いきなり性別がどうとか、年齢がどうとかってのは考えなくてもいいと思う。
まずは可能な限り簡単な数理モデルを作って、そこから発展させていけばいいから。
研究の目的もぶっちゃけどうでもいい。とりあえず、興味のあること面白そうなことを何も考えずにやって、目的は後付けで考えればいいから。
というか、マッタク楽しくない。
合コンだの、友達たくさんだの、週に何回も飲み会だの、バーベキューだの旅行だの。
あれ?と言う感じ。
というのも、俺が持っていた「スクールカースト的?」な劣等感なんてなかった。
スクールカーストはあって、俺はそれが『うらやましいもの』と思い込んでたけど。
俺は多分、「なれない」んじゃなくて、「ならなかった」側だったんだわ。
勉強ばっかりしてたから。将来研究医になることしか興味なかったから、そもそも周りに興味なかった。
よく、ドラマとかで王子キャラが、「セバスチャン」的なノリで出てくるけど、あれがリアルだと思う奴はいない。
少女マンガの白馬の王子なんてのも、流石にリアルでいたらアホ。
なぜ信じてしまったのか。
それは、見た目がクソブサメンのチビデブハゲふけ顔だったから。
でもさ、関係ないんだよ。
女からしても男ってそういう動物園の動物なんだよなあ、リア充世界では。
漫画やドラマで見るような、「ウフフ、オホホ」なことは一切無い。
小学生がカードゲームや家でゲームやってる時のほうがよっぽどリア充。
キモオタがコミケで集団で同人買い占めてるけど、あっちのほうがよっぽどリア充。
カースト上位のリア充集団なんて、女は金持ちのペット、男はパズドラ並のクソゲーをやってる気分。
これは、せいぜいパズドラ程度しか楽しめない層のための、ゴミゲーなんだわ。
一方で、キモオタ集団やカードゲーマー、ラブライバーみたいなのが本当の面白さ。
こっちのほうがよっぽどリア充。
なんで、キモオタが馬鹿にされるって、結局女とやれるやれないの差だけ。
女は、結婚とか恋愛で脳みそが馬鹿になってるってか、カワイイとか雰囲気いいみたいなノリじゃないと楽しめないからパズドラばっかりやってるわけ。
女は、『ワンピース』みたいな、まったく戦略もしっかりしてないのにノリや仲間感で敵を倒せたりみたいな、ドキュンノリのファンタジー的なカワイイ系のりしかわからない。カワイイ系ノリで問題解決するわけがないんだけど、『ワンピース』では、カワイイ系ノリの絵で雰囲気だけで話が成立している。
リア充ってのは、そういうワンピースノリそのもの。馬鹿らしい。
一方で、キモオタはスグ文学に走る。文学なんて、学校の図書館でホコリまみれだったでしょ。誰も読まないけど、クッソ面白い。
結局、この程度のものなんだけど。
キモオタは文学的に考えちゃうから、「キモオタ視点のエロ漫画」とかになると、すぐリア充を『勝者、人生楽しんでる』と設定したがる。
二次元絵でメン球やおっぱいを巨大にかいてしまったり、体重を30キロ台に設定してしまうような、極端な抽象化をしてしまう。
ドストエフスキーが『地下室の手記』で劣等感まみれの男を書いたり、『賭博者』ってので女に貢ぐ男を書いたりと煽られたのもある。
とにかく、文学が言うんだし、エロ漫画も読みまくって刺激受けまくって。
「これぞ真実だろう、死ねよリア充。堕胎やいじめを産んでるクソ文化死ね。他人を犠牲にしてリア充とか本当に人間性ねーなバーカ」
と本気で思ってた。
しかし、当のリア充は、「精神的に貧困」な人達ばかりだ。特に女。こんなクソゲーに女はガチでやんないとだめなんだなとアホらしい。
男はこんなんを降りても余裕でキモオタ文化で楽しめるわけで、むしろキモオタ文化のほうが高度なわけだし。
う~ん。劣等感消えましたなあ。
キモオタ文化の抽象化された「リア充うらみ」をそのままトレースして遊んでいたんだなあ俺は。
好きだったアイドルがAV落ちしたときに泣きながらオナニーしてる奴がうらやましくって、そのアイドルがアイドルしてたときの動画を必死に漁りまくってファンだった設定で泣きながらオナニーしてるようなもの。
そして、その、最初の、「アイドルがAV落ちして悲しんでいるオタク」ってのを抽象化して、二次元キャラみたいに物凄い劣等感を抱かせて神格化して。そういう神格化された非実在キモオタをトレースして気持ちよくなってたんだなあ俺は。
医者というと、大学に6年行けば医者になれると言うのが一般的だろう。研修2年があるから都合8年でしょ?という人もいるだろう。
おおよそ、次のようになっている。以下18歳の現役で医学部に入り、全部ストレートで行った前提とする。
①医学部6年 18~22歳
②研修医2年 22~24歳
③後期研修3年 24~27歳 ←「認定医」とかを取る。外科なら外科領域をグルグル回ったりする。
④専門医になるための教育期間3年 27~30歳 ←「専門医」とかを取る。試験とか受けたり試験資格のために実績を積んだりとまだまだ受験生みたいなもの。外の病院に行ったりする。
⑤大学院4年くらい 30~34歳 ←「博士号」を取るために大学院生に!これが無いと、大学で役職がつかない!
という風に、ストレートに行っても34歳くらいまでは受験生みたいなことをやる。試験試験、研究。である。
ここまでやってようやく普通の医者としてのスタートラインとなる。当然、多浪や浪人、国浪、試験落ち、体調悪化、研究結果が出ない、等々と人生のレールからズルズルと滑ることもある。そうすると40代でようやく新卒、みたいなこともざら。
もちろん、途中で別の方面に行くのもありで、研究医になったり、完全に基礎研究行ったり、開業したり、それは自由。そうなると、医者の中ではある意味高卒とか中卒とかという扱いになる。
この流れは医学部の学生でも知らない人も多いが、普通に知られるべきだと思う。
もちろん、⑤のあとにも「レール」は残されている。がしかし、そこから先はいろいろ曖昧でドンドン変わっていくのでハッキリとコレだとは言えない。海外留学して向こうの実力社会で職を取って、日本で教授とか。地道に基礎研究して教授とか。
これは睡眠に関してだけでなく、現代のほぼ全ての科学技術に対して言えること。
「マッド・サイエンティストや天才科学者が、自作の研究室に籠もって、誰にも知られずにいつのまにかすごい発見を生み出している」なんてことはファンタジーの世界でしかない。
アインシュタインの発見だって既存の複数の物理学の研究成果をふまえている。ジョブズのiphoneやmacだって既存の技術の組み合わせだ。googleはたしかに素晴らしいが、その大部分も既知のアルゴリズムとサービスの組み合わせだ。
「巨人の肩に乗る」
何の土台もないところに突如として城郭は築けない。
だから、何か新しい新技術を見聞きして、その妥当性を調べたい時は、その分野に関する論文をオンライン検索すればいい。
検索結果がたくさん出てくればそれは「門外漢には目新しいけれど、専門家にとってはある程度予期できる」ということを意味する。
まったく出てこなければ、検索方法が悪いか、ただの妄想か、詐欺か、いずれかだ。念を入れたいなら近くにいる専門家に聞いてみればいい。
というか、その「発明者」がまともな科学者なら、その発見を論文にするし、どのような知見が裏支えになってその技術を成立させているか、普通、どこかに書く。
睡眠時間は7.5時間前後が最も死亡率が低く、これを大幅に上回っても下回っても死亡率が上がる。
特に5時間以下の睡眠は心身を激しく毀損する(精神疾患罹患率を跳ね上げたり、耐糖能異常や高血圧のハイリスクをもたらす)ことが知られている。
これに対して睡眠時間を削減したまま、そのリスクを逃れる方法の研究は、今まで一度もなされていない。少なくとも成功例の報告はない。
分割睡眠に関しても、睡眠は1まとまりで多様なフェイズを持っていることから(初期の1~2時間の間に集中的に深睡眠が起き、成長ホルモンなどさまざまな内分泌を行うと同時に、後半にはREM睡眠を多く出し、自律神経を整えたり記憶に何らかの働きかけを行ったりする)、今まで分断睡眠(中途覚醒)は望ましくない、と考えられてきた。
最近になって、2分割くらいなら大丈夫なんじゃないか、と提唱する人が出てきて、おそらくそれに関する何らかの研究が出るだろう。
今はまだその段階。睡眠時間を数時間にするとか、一日の中で細切れにするとか、それで大丈夫とか、そういうことを平然と言ってのける人は何の学問的バックグラウンドのないおバカさんか、オカルトだ。
今回これを書いたのは、これ http://gigazine.net/news/20131204-neuroon/ についての問い合わせツイートをもらったのが理由。
さて文中リンクから原文 http://www.kickstarter.com/projects/intelclinic/neuroon-worlds-first-sleep-mask-for-polyphasic-sle を見てみよう。
なんか何の裏付けもなければ脚注も参照論文もない"Polyphasic sleep"というトンデモワードが出現する。
そして"Trust the masters"とか書いてナポレオンが出てくる。彼は夜間は3時間くらいしか寝なかった(眠れなかった)ために、しばしば落馬しそうなくらい昼寝をしてしまったのは有名な話だ。少なくともうまくいっている例ではない。
"Science that helps you sleep. (Details)"って書いてあるけど、その中にあるのはどうモニターするか、という説明でしかない。介入する方法は、スマホを鳴らすらしい。
まず、明らかにカネ目当てだというところ。だいたい著名人のインタビュー(しかも微妙な人)を宣伝等にする科学研究にまともなものがあった試しがない。
そして個人的に許せないのが、"Oh, and jet lag. Who needs it?"というセグメントだ。
時差ボケがなくなるって? そしたら世界で数億人いる概日リズム睡眠障害の患者が泣いて喜ぶね。
自分は十代のころから"Jet lag"が体内で起きてしまうCRSD(概日リズム睡眠障害)を患っていて、それを何とかするために研究医になって日々苦闘している。こんな馬鹿げた詐欺商品に引っかかってしまう同じ疾患の患者が騙される可能性がある。ふざけるな!!!!! という感じだ。