はてなキーワード: 日本人観光客とは
古い記事の話だけど。
魚拓:「中国核実験で19万人急死、被害は129万人に 札幌医科大教授が推計」の記事詳細:イザ!(2009/04/30 19:05更新)
中国が新疆ウイグル自治区で実施した核実験による被害で同自治区のウイグル人ら19万人が急死したほか、急性の放射線障害など甚大な影響を受けた被害者は129万人に達するとの調査結果が札幌医科大学の高田純教授(核防護学)によってまとめられた。被害はシルクロード周辺を訪れた日本人観光客27万人にも及んでいる恐れがある。 http://s03.megalodon.jp/2009-0627-2126-56/www.iza.ne.jp/news/newsarticle/248827/
日本人観光客、中国(大陸)に行かない問題 http://zaikabou.hatenablog.com/
それより俺は反応の方が気になった。
まあそりゃネックに感じる人もいるよね、って感じ。
いざとなったら危なそうだし、怖いし、そこを挽回する材料はない。
じゃあ結局何だ、というとこういう話をみると連想して思い出す話があるからちょっと聞いてほしいなってだけ。
これが強烈なインパクトだった。
カーキ色の人民服をぴっちり着こなし、頭には人民帽、表情は同じ小学生ながら今にも敬礼しそうなほど固く引き締まったもの。
俺ら小学生は驚きと物珍しさに包まれた後、彼をからかう気持ちがわいてきた。
具体的に言うと、帽子取ったんだな。
よく小学校のいじめである「へいパスパース」ってやつ。あれをやったわけだ。
当然許されないことだし、彼も怒りの形相で俺らを追いかけてきた。
確かそれをやったのは俺を含め4~5人。
最終的にそれは屋上まで続いた。
で屋上まで逃げた卑劣な俺たちは、屋上につながるドアを彼が入る前にバタンと閉めた。
当然彼は怒りのまま、俺たちの方を見ている。
最終的に大人の誰かがやってきて、怒られつつ俺らは帽子を返したはずである。
ただ、子供のしたことで時代もあるとかを考えても、これは「人権が一応ある国」でやっていいことだったのだろうか。
これはやった俺が悪い話で、ほかの日本国民に罪はない。
でも「人権がない国と違い、ある国では」の前フリがあるとこれを思い出して仕方ない。
あるよ、あるけどない所よりひどい目にあわされることもままあるよ。
ってかお前がやったろ?
あるだけで胸を張ってるけど、いつも人権相応の待遇が得られるのかな
一理あるとは思うけど、旅上手な人は「言葉なんてできなくても何とかなる」って言うよね。現地語で「こんにちは」「ありがとう」ぐらいは覚えて行くとか、向こうでタブーとされている行動はしないように気をつけるぐらいは必要だと思うけど、全部をマスターしようとしたらいつまでたっても海外なんて行けない。
どうしてもそういうのが許せないなら、添乗員のいるツアーで食事もついてるのを利用する(ヘマとか失礼なことをするリスクが減る)とか、ハワイや台湾みたいに日本人観光客の相手をするのに慣れてる国に行くしかないんじゃない?
私は語学力やトラブル対応能力に自信がないので、添乗員やガイドさんのいるツアーを利用することが多いけど、だからといって「語学力がなくて相手国のことを知らない人間は海外に行くな」というのは極端だと思う。
1982年、ヤン・コルテールはベルギーのアントワープにある旅行代理店に勤める職員だった。
「フランダースの犬って知ってる?」
「フランダースの獅子のことかい?」(フランダースのシンボル)
「違うよ、ライオンじゃないよ。犬だよ。犬!」
彼にはそれ以上答えることが出来なかった。
その後、彼はそのことについて同僚に尋ねてみた。
「そうそう、日本人は何故だか知らないけど犬を探しているのよ。図書館で何かそのことについてわかるんじゃない?」
ヤンが図書館で調べると、英語で書かれた「フランダースの犬」を見つけた。
仏語版と蘭語版は存在しないようだったので、彼はそれを読んだ。
彼がこの100年で5人目の読者だった。
読み終えたとき彼は衝撃を受けた。
彼は周りから笑われるのも構わず、物語の研究にのめり込んでいった。
彼はあらゆる情報を集める為、日本人の旅行者に訊いてまわった。
皆の返事は同じだった。
彼は日本からオフィスが埋まるほどの本を取り寄せ、それを読むため日本語の勉強を始めた。
今、この街を訪れる日本人観光客の数は、EUを除くとアメリカ人の次に多い。
24年たった今、ヤンはネロとパトラッシュの専門家として尊敬を得ている。
もう誰も彼のことを笑う者など居ない。
アニメのベルギー放映にも尽力し、物語の蘭語版の出版にもこぎつけた。
「この本はついにアントワープに帰ってきた。100年間世界を旅したのち、日本人がベルギーに持ち帰ってくれた。」
と、彼の言葉が贈られている。
うわ~。私友達と海外行ったとき、イライラさせてる方の人だったかも知れない。行き先がハワイだったので、比較的日本語が通じやすく、買い物するにもどこの店にも日本語の話せる店員がいて、比較的海外初心者向きだったけど、米ドルの小銭の見分けがつかず、買い物のたびに彼女に財布から小銭を出してもらって支払いをしていた。また、お腹を下しやすい体質だったので、ショッピングの途中でも「ごめん、トイレ…」と彼女のお楽しみを中断させまくっていた。
他の子と韓国に行ったときも、自分が海外慣れしてないのに自分の行きたいところを選び、トラブル対応能力の低さや相手のペースに合わせて歩けないことなどで怒らせてしまったことがある。救いは比較的便利な場所にあるホテルで、従業員が日本語に堪能だったのでいろいろ聞いたり頼んだりできたところだろうか。
どの程度親しい人か知らないけど、まず国内一~二泊ぐらいの旅行から始めて、感覚が合うか確認してから海外に行った方がいいと思う。あと、あまり相手が海外慣れしてなくて英語も話せないようならハワイとか台湾とか日本人観光客が大挙して行く場所に行った方がストレスが少なくて済むのでは?辺鄙な場所とかあまり日本人が行かないようなところに行く場合は、相手の語学力、トラブル対処能力、その他向こうで見たいもの・やりたいことなど吟味してから行くのが良いのではないかと思う。ま、国内で会っているだけでそういうのがどこまで把握できるか分からないけどね。
2
2日目 午前
ホテルの朝食の後、午前のおやつの蛋餅を食い、猫の村 猴硐→九份に向かうことにした。
まず地下鉄での行き先は台北車站(セントラルステーション)だ。
着いたら、駅周辺を散策する事にした。
すぐ近くに市場があり、その中ではここでも屋台的なものがあった。
台北では其処彼処で料理をして、其処彼処で誰かが何かを食っている。
市場を出ると小雨が降って来たので、近くにあった美術館に入ることにした。
美術館はひんやりして心地いい。
照明を落とした展示室では、赤と青の幻想的な浜辺で艶めかしく肌をさすり合う男2人と、それを覗く小太りな水兵の映像作品が放映されていて、よくわからないけど南国を感じた。
勝手な印象だけど、中華圏の現代アートは男の性を描いたものが多い気がする。
美術館をでたら、むしろ雨は強くなっていたが、3分もしないうちに止んで、強い日差しが古式ゆかしい建築様式の美術館を照らしてきた。
きっと今日もまだまだ暑くなるんだろう。
2日目 午後
台北車站に戻り、台鐵で猫の村として名高い猴硐に向かう。
この途上でも旅の目的の一つがあった。
台鐵弁当だ。
台湾鉄道には日本統治時代からの伝統で駅弁があるそうで、これは蚵仔煎と並んで是非食べなくてはいけないものだった。
どこで売っているのかわからず、改札を通ると、改札のすぐ脇に売店があり、そのまえの待合所で、老若男女が弁当をガツガツ食っていた。
きっと、現地人も食うために生きているし、旅行者もここに何かしら食いにきているに違いない。
排骨(スペアリブ)弁当がイチオシのようだったが、暑さにやられたのか、少し重い気がして、なんだかわからない別の弁当を頼んだ。
でてきたのは、角煮弁当だった。
温かく、蕩けるように柔らかい角煮を口に含んだ瞬間、思わず「うまい」と呟いた。
台北の食い物は、不味いものこそなく、むしろ多分ずっと食べても嫌になる事は無いだろうと思うくらいには美味いが、「びっくりするほど」とまではいかなかった。
しかし、別に飯屋でも屋台でもなんでもない、駅の待合所で、遂に美味くてびっくりするものに出会った。
台鐵を乗り継ぎやがて猴硐に着くと、ホームには猫ならぬ、猫耳のついた麦わら帽子を被ったお嬢さんがいた。
ここに来る人は、自らも猫になって来るらしい。
改札を出たらさぞかし猫だらけなのだろうと思ったら、改札を潜る前にすでに1匹、窓際で寝息を立てている。
一枚写真に収めて改札を通ると、其処彼処に猫が。
観光客にすっかり慣れているのか、どいつもこいつも写真を取られようが撫でられようがどこふく風。南国は猫も呑気なもんだ。
カフェに入って一息つく事にした。
大きなテーブルでアイスコーヒーを飲んでいると、4人客が入ってきて、マスターが「席をかわってくれないか?」
いいよ、と窓際席に行くと、椅子の上に寝息を立てた白猫が。
と、少しすると、不意に便意をもよおしてきた。「やっぱエリーさんの言った通りだったかな?」とも思ったが、一昨日の飛行機から寝不足気味ではあったし、正直台北の食に関しては衛生的に完璧といったものは少なかったので、何が原因か特定が難しい。
そんなに深刻な不調でもなかったので、トイレを借りて用を足し、「もっとまずくなったらその時は台北に引き返そう」位で、旅程を続ける事にした。
お土産の猫型パイナップルケーキを買うため、また筆談メモを描いていると、ブレスレットが何処かに行ってしまった事に気付いた。
頻繁にカバンに手を突っ込んでいるうちに外れてしまったのだろう。
少し探したが見つからない。
そうこうしているうちに雨が降ってきたこともあって、諦めて駅舎に向かう事にした。
「山の天気は変わりやすい!」
猫型パイナップルケーキを売っているお土産屋さんのおばさんは日本語が堪能で、結果としてメモは無駄だった。
目当ての品も手に入ったので、駅前を散策していると、「ブーーーーン」という音。
猫の写真を撮りきにて、実に珍しいものをカメラに収めることができた。
まだ日は高い。エリーさんのオススメに従って、猴硐から遠く無い、十分の瀑布を見る事にした。
十分駅に着いたは良いが、急に決めて下調べがないので、滝までの行き方が分からない。
とりあえず人並みに従って歩くと、沢山の人がいろんな国の言葉で天燈を空に飛ばしていた。
十分は、色々な願いが書かれた天燈が宙を舞う事でも有名な村だ。
天燈の翔ぶ界隈を過ぎれば、川沿いの通りに出た。
さあどうしよう。
これに乗れば確実だ。
メモに滝の絵と「十分瀑布」と書いて、運転手のオッチャンに見せる。
すると、呆れたような顔で「歩いた方が早いよ」
そうなのか。
ワンメーターでも乗せて、良い加減な値段でもふっかけりゃ稼げるだろうに、正直というか商売っ気が無いというか。
でもよくよく考えれば、そんな客を乗せるより、ここから直接九份や台北に行く客を待った方が良いのかもしれない。
オッチャンが指差す方向にしばらく歩くと、「十分瀑布公園」に到達した。
渓谷にかかる吊り橋を2つ渡ると、遂に大瀑布が見えてきた。
滝の飛沫と折から降ってきた小雨であたりはビショビショ。
傘をさしてカメラを構える訳にもいかないが、幸い雨ガッパを持ってきていた。
用意周到。エリーさん、そんなに迂闊な男でも無いんだぜ。
飛沫と小雨に濡れながら、十分の瀑布をカメラに収めることが出来た。
さあ九份だ。
2日目 夕方
十分から九份最寄り駅の瑞芳に向かう車内、向かいに座っていた女性2人の親子連れ、娘さんの方が騒ぎ出した。
言葉を聞くと韓国からきたようで、どうもこの列車が瑞芳に留まるかどうかがどうしても気になるらしい。
手元にスマホがあるので調べれば一発なのだが、なぜか地図アプリなどを見ていて要領をえない。
英語でお互い話そうとするも伝わらない。
お姉さんが先程の女の子に聞いた。「あなたは何処から来たの?」「I'm chainese.」大陸の人だろうか?
「ここに日本人もいますよ」シャイな日本人らしく、心の中だけで言った。
2日目 夜
瑞芳に着く頃にはすっかり日も落ちて、九份観光には絶好の時間帯だ。
駅前で張っていた兄ちゃんに「九份」伝えると、すぐに車を紹介してくれる。
タクシーのオッチャンに行き先を伝えると、出発進行。
しばらくすると九份老街に到着した。
中国語は発音がダメ、英語も中学生レベル、日本語だって怪しい。
台湾は人気の観光地だから日本人が沢山いると思ったら、これが意外と会わないもので、むしろ白人の方がよく見かける位だったが、ここ九份ではちょっと歩くとすぐ日本語が聞こえる。
しかし、良い加減、歩き通しで疲れてきて、少し具合も悪くなってきた。
脱水症状かな。
九份ではお茶でも飲もうかと思っていたのだが、人ですごいし、都合よく茶藝館も見つからない。
写真も撮ったし、もう切り上げようか。
ふと茶器の店が目に入ったので入ってみると、幸運な事に、茶藝館が併設だった。
茶藝館では店員さんがお茶の淹れ方を流暢な日本語で説明してくれる。
赤く光る街を見下ろして、ゆっくり金萱茶を飲んでいると、果たして大学生か若手社会人と思しき兄ちゃん3人連れが、賑やかにやって来て、日本語で高山烏龍茶とお茶菓子を頼んでいた。
諦めかけていた目的が果たせたので、会計の際に店員さんに伝えようと思い、「旅行の目的の一つが九份でお茶を飲む事だったんです。」と言ったが、さすがに日本語で複雑な言葉は伝わらないようだった。
説明の日本語が余りに流暢だったので油断したが、あれは決まり文句なのかも知れない。
「最高だ。」
「謝謝!」
随分前にツアーでタイに行った時、市内観光+ショッピングが組み込まれていた。
日本人の販売員が説明している「アメリカの軍隊でも推奨されている水虫の薬」と言うのが気になった。
「一度使えば治る。全ての水虫菌を消滅させるので、再発しない」みたいな事を言っていた。
日本人観光客相手にしている日本人の販売員だから、売込みが上手いのは当然だったのだろう。
俺の水虫は大したものではなかったが(皮がぽつぽつ剥ける程度)、
夏になると嫌な思いをするので試してみようかと思った。
ただ、一回使用すれば完治するというのは胡散臭かったが。
200ccも有っただろうか、透明な液体をビニール袋に入れて、片足ずつ、
数十秒だか数分だか浸けておけと言うものだった。
最初に左足を入れてみた。数秒後、焼けるような激しい痛みを感じつつも我慢した。
片足だけじゃしょうがないから、右足もやった。やはり焼けるような激しい痛み。
両足の裏はびりびりしていたが、これで水虫の薬を付ける手間から解放されるなら、いいかな位に思っていた。
足の裏の皮が収縮したような感じで、少しぱりぱりするような、変な感じだった。
その夜は、足の裏にびりびりする嫌なものを感じつつ、寝床に就いた。
翌朝、大変な事になっていた。
足の裏がパリッパリで、手で触ってみると、皮膚の表面はプラスチックのようにツルッツルになっていた。
歩くのに支障が有るほど、足の裏の表面は弾力が無い。足の裏が曲がらないのだ。
靴下を履いて歩こうとすると、靴下の中で足が滑るため、上手く歩けない。
えー、どーしたらいーのこれ。
でもどうしようもない、なってしまったものは直ぐには元に戻らないのは明白だ。
数日間後、皮は剥がれて新しい皮になるまで耐えるしかない。
手汗が凄い。夥しい量の手汗が出る。普段から手汗は掻く方だが、半端な量ではない。
何故こんな事になったんだろう?と考え始めて暫く後、解った。
いつも掻く足裏の汗が全く無い。靴下はドライだし、足裏はツルッツル。
足裏の皮膚が焼かれているような状況で、汗腺が全て閉ざされていて、
体温調整か何かの為に足裏から出るべき汗が出ず、掌から出始めたのだと想定される。
業務上、手汗は厳禁なのだが、どうしようもないほど夥しい量の汗が出てくる。
本当に参った。
綺麗にペリッと剥がせるかと思ったが、斑になって剥けてこ汚かった。
焼かれた皮膚がすっかり落ちるまでには、十日以上掛かったと思う。
で、完治したのか?
暫くの間は、皮膚が白く丸くなって、風呂上がりにふやけて剥けるような、
以前の水虫の症状は無かったと思う。
でも、2、3年後、いやもっと経ってからだろうか、ぽつっと出てきた。
痒くは無いのだが、風呂上がりにふやけて剥けてしまうあの症状だ。
もうタイに行ってもあの薬を買う事は無いなー。
2月下旬、パリ。孤独な出張のおっさんに、冬の雨が冷たい。美術館巡りも飽きたので映画でも見るか、ということで言語がわかる「君の名は。」。調べるとミニシアター3箇所だけでしかやっていない。他に週1や月1の公開が何か所か。マジかよ、パリ都市圏1200万人に対して3か所かよ?いや、公開後2カ月経っているからこんなものか。まだやっているのが奇跡というべきか。海外XXXスクリーンで公開、というが実態は毎日やっている館数は一部なのではないか、という気もする。
どのミニシアターもかなりのマニアック臭がする。一番近いのは10区の北東。10区か。。。パリの治安はあまりよろしくない。正確に言うと、普通の場所と悪い場所があるのだが、北と東は悪い。10区は悪いほうである。行くだけ行ってみるかと、これも評判の良くないRERに乗って移動。RERはパリ近郊の中距離列車である。日本人観光客は、空港から市内までの移動でB線と、市内からベルサイユ宮殿までの移動でC線にお世話になるのだが、間接照明で社内は薄暗く、社内中にトイレの匂い漂っている。刃物で刻まれたガラスや壁への落書きが痛々しい。日本から来た新婚さんが、最初に夢から覚めるのがこのRERである。とはいえ最近は新型車両へ交換が進み、新型の社内はキレイで、快適に利用できた。
目的地の映画館は移民街の駅にある。地下鉄駅から上がってみると、何をしているのかよく分からない人たちが、歩道にわんさかいらっしゃる。手に何か持って売っていらっしゃる人、呼び込みをしていらっしゃる人、一番多いのは何もせず通り行く人を見ていらっしゃる人。東洋人はほぼいない。白人もかなり少ない。過去パリの激安ツアーではこういうところのホテルを使って安くあげていたらしいのだが、さすがにトラブルが多いので最近は減っているらしい。映画館自体は意外に普通で、ほかにもミニシアターをみかけたので映画館の街かもしれない。だが「三葉!」「瀧君!」とかそんなスイートな映画を見た後に、このハードボイルドワンダーランドを通って帰るのも、おっさんの寂寥感が増幅される気がして、3つのうちほかの映画館に行くことにした。
テロはあったものの、最近パリの体感治安はマシになってきている気がしており(おっさんは年に数回定期的に出張に来る)、日本大使館HPを見ると確かに日本人の被害件数は減っている(観光客が減っただけの可能性もある)。一方で、こんな警戒情報も出ている。空港から市内に向かう渋滞中のタクシーの窓を割って乗客の膝の上からバッグを奪う。そんな荒っぽい強盗が流行っている。日本人も1カ月の間に6件も被害に遭ったらしい。ここはリオデジャネイロか、ヨハネスブルグか、と頭がクラクラする事例である。
さて、移動して来たのが南にある6区のミニシアター。6区はリュクサンブール公園など、日本人のイメージするパリである。このミニシアターは面倒くさそうな意識高い系シアターの雰囲気。白人フランス人しかいない。日本映画を上映しない限り日本人が来ることもないだろう。
俺「君の名はのチケットくれ(英語)」店員「吹き替えでフランス語だけど大丈夫だよね?」俺「吹き替え?マジで?」店員「冗談、ごめん、字幕だよ」とのこと。フレンチジョークをかましてきやがる。100席程度の小スクリーンとはいえほぼ満席。両側に客がいる状況である。両方とも可愛い20代女子である。しまった、さっき一風堂で餃子とマー油(焦がしニンニク油)入りラーメン食ったばかりだ、などと緊張する。絵にかいたようなおっさんである。客層は俺以外全員が白人フランス人で若者老人からファミリーまで。片側の女子が後半ボロ泣き。隣の彼氏が慰めながら、俺の隣で濃厚なキスをかましてやがる。クソが(嫉妬の文化)。逆側の女子もすすり泣きだったので刺さりは良い模様。エンドロール誰も立たず。イギリスでは残る人がほとんどいなかったので、文化差なのか、満足度差なのか、たまたまなのかよく分からない。
さらに続いて南の14区、モンパルナス近くのミニシアターへ。完全に住宅地の中にポツンとあるライブハウス兼ミニシアターで、区民会館のような立地である。ところで、どんだけ暇なんだ俺。ここも100席程度で、レイトの割に入りは良く6割くらい。またもや俺以外全員白人フランス人。レイトショーなのに小学生くらいの子供がいる。ありなのか?夜更かしするこういう悪い子が、地下鉄で強盗するパリの青年ギャングになっていくのか(違う)。あっという間に上映終了。終了後の会話に熱があり(フランス語なので内容はまったくわからないけど)、こちらも観客の満足度は高そうであった。
Allocineというフランス語映画サイトがある。映画館もコレで探したのだが、観客レビューで「君の名は。」はなんと歴代4位。
http://www.allocine.fr/film/meilleurs/
レビュー数が少ないから高めに出てはいるのだろうが、上から順に、フォレストガンプ、ハクソー・リッジ、グリーンマイル、君の名は。、ジャンゴ、シンドラーのリストである。フランス語サイトなので、日本人やアジア人が投票としているとかではあるまい。興行収入はたいして上がっていないようだが、評価はかなり高いようである。サイト上このまま記録として残っていくのか、と調べてみると、100位以内におおかみこどもの雨と雪とか、かぐや姫が出てくる。このまま残っていくようである。若干大丈夫なのか、という気がしなくもない。
英語圏のIMDbでもレーティング8.7であり、IMDbは最低25000レビューないと歴代ランキングに乗らないらしいので対象外だが、8.7を歴代ランキングに照らすとこれも12位-18位相当である。同じ8.7はフォレストガンプ、ロードオブザリング、マトリックスなど。現在22000レビューなので今後歴代に入ってくる可能性はある(ただし歴代に乗るときはレビューの重みづけアルゴリズムが発動して、レーティングが変わるようである。)。
http://www.imdb.com/title/tt5311514/?ref_=fn_al_tt_1
アニメ好きを中心とした少数レビューゆえの点数ではあるのだろうが、それにしても高評価である。日本映画は、欧米展開時の配給が弱かったり、マーケティングがあまりなかったり、スクリーンもミニシアターや隔日ばかりだったりと、ポケモンやドラゴンボールなど確立されたキャラクターを除いては、欧米で興行収入を上げるにはまだまだ厳しい条件が多いのだろうが、このように高評価の作品が続いていけば、道は徐々に広がっていくのではないかと思う。