はてなキーワード: CUDAとは
P2 instances, designed for general-purpose GPU compute applications using CUDA and OpenCL, are ideally suited for machine learning, high performance databases,
Powerful, Scalable GPU instances for high-performance computing
結構よくまとまっているとは思うんですけど、博士学生だからか少し偏りがあるので、もし参考にする学生が居たときのために、少し補足させてください(ちなみに私は本職です)。
挙げられている分野は、いわゆる古典的なCGの分野の一部で、そこに当てはまらないものも沢山あります。例えば、3Dプリンタに関する技術とか(fabrication)、建築関係、VR/AR、HCI、HPC/ハードウェア、computational photography、アート、数値計算、言語処理(CUDAの元はSIGGRAPHの論文ですよ)などです。実際のところ、かなり色々なトピックがあり、この分野の研究者でも全てを挙げられる人は居ないと思います。トピックが違うと同じCGの研究者でも話が通じない事もあります。他分野の専門家と組んで研究している人も多いので、かなり懐が広い分野だと思います。自分の興味のあるもの+CG、という研究をしている人が多数居ます。
なお、西田先生は日本では有名なのかもしれませんが、国際的に著名な研究者は各分野で違います。SIGGRAPH/SIGGRAPH AsiaなどのTechnical Paper Committteeの名前をチェックすれば、最近勢いがある若手や著名な人がだいたい分かると思います。自分の興味のある分野の研究者が海外に居れば、留学しましょう。
これは訂正された点を含めると、だいたい合ってます。訂正にあるように、基本的には、大きな学会のProceedingの論文 = ジャーナル論文なので、その場合ジャーナル論文としてカウントする人が多いです。ジャンル別の会議に理論的な研究が発表されるかどうかというと、そうでもないでしょう。どちらかといえば、研究としてのインパクトが小さいが発表したいとか、SIGGRAPH/SIGGRAPH Asiaに落ちたので、再投稿というケースが多いです。国内の学会・雑誌はアレなので、英語で文章が書けないと死にます。
CGではIFを気にする人はあまり居ません。研究者としてのアウトプットは、国際的にはSIGGRAPH/SIGGRAPH Asia/TOGを含めた、主要な学会での論文の本数が重要です。Pacific GraphicsおよびEurographicsは、それぞれの地域ではそれなりに評価されますが、国際的には評価されない場合があります。あと、勘違いされているケースが多いので強調しますが、SIGGRAPH/SIGGRAPH AsiaでカウントされるのはTechnical Papersだけです。その他のプログラムは、参加したいなら出してもいいけど、研究業績にはカウントされません。その他のプログラムばかりで発表していて、Technical Papersで論文が出て無いのに、SIGGRAPHで活躍していると強調している研究室(国内外にあります)は注意しましょう。分野全体の業績評価の実態と違います。
学位取得難易度は、研究室および大学によって大きく違います。上記の著名な国際会議に通すことを期待している研究室だと、アイデアが重要な分(データやモデルを少し変えて、少し性能が良くなったぐらいでは論文は通りません)、他の分野より要求される能力は高めです。ただ、懐が広い分野なので、自分の得意なことを生かして研究ができれば、研究に没頭できて楽しく過ごせると思います。実際、活躍している人はそういう人です。標準的なアウトプットとしては、1年あたり、ジャーナルになる学会に1本ぐらいでしょう。博士課程が3年なら3本ですね。リジェクトされるので、その倍ぐらいはプロジェクトをこなす必要があります。
実装力は超重要です。アイデアを形にして実験出来ない人は苦労します。言及元に書いてあるものの3倍は実装します。
研究の歴史が長いトピックは既存の研究に対して新規性を出すのが難しいので、その分論文を書くのは難しいという、ごく当たり前な状況です。書かれているように、レンダリングや流体は難しいと認識はされていますが、それは歴史が比較的長く、劇的な性能向上が難しいからです。逆に最近出てきたトピックの中だと、新しい応用を見つけてそれを古典的な方法で解く感じの研究が多いです(3Dプリンタ向けのデザインの最適化など)。そのようなトピックであれば、面白い応用さえ思いつけば、既存研究との比較をあまりしなくても通る論文が書けるでしょう。いずれにしても、如何にして新しいアイデア(新しい理論・手法であったり、新しい応用であったり)を思いつくかが重要です。
各分野の所感については、言及元は一学生の感想で、それが分野全体としての共通認識かというと、そうではないように思います。一口にCGと言っても研究分野が多岐にわたるので、それぞれの分野の専門家に話を聞くのがベストです。
研究室で育ててきたエンジンがあるかどうかは(そしてそれを弟子に使わせるかどうかは)研究者によります。進学する際には、その辺をチェックしましょう。ただ、現在活躍している人には、自分で書きたがる人が多いです。「レンダリスト」という言葉は聞いたことがありません。
だいたい正しいと思います。応用的な研究と言うと、表面的な印象を受ける人がいるかもしれませんが、ただ何かを達成すればいいというよりは、実際の問題を解けて理論的にも面白いという研究を目指す人が多い分野です。査読ではその両面が評価されるので、査読者によってどちらに重きを置くかも違い、皆を納得させる成果を出すのはなかなか大変です。
CGは、研究を頑張って学会等に論文を沢山出せれば就職先も引く手あまただし、研究成果は専門外の人(例えば家族とか)にも分かりやすいし、自分の興味のある事をコアにして研究できる懐の広さがあり、とても楽しい研究分野です。どの分野で研究しようか迷っている人はぜひ!
ビッグデータ解析で統計が判る奴がほしい、AIに詳しい機械学習を使える奴が欲しい。
産業界とは言わなくても、一部の経営者が言うセリフっていつも同じだ。
一瞬でブームに乗って金を集めて仕事にしてしまえば、ブームが終わるまで稼げる。
だから、絶対にそういう経営者の言うことを聞いて、将来を決めてはいけない。
いま日本に圧倒的に足りないのは人工知能に詳しい人材 - shi3zの長文日記
人材が足りないとは言うが、じゃあ具体的にどの程度足りないのか(つまり需要の絶対数だ)は言わない
例えば、大雑把に大学生は50万人程度卒業する。就職希望者は38万人で、内定者数が35万人。
3万人の内定が無い学生が、全員AI(ディープラーニング)を学んだとして、活躍の場はあるか。
無い。
例えば、100社が同程度採用しているとしよう。3000人~5000人だ。
専門的な研究は難しいが、そこまでは必要ないと言う。学ぶのは簡単だと。
逆に言えば、簡単な学習すら現在雇っているエンジニアにさせる気は無いという意味だ。
ここが一番のポイントになる。
つまり、一部の経営者がほしいのは、オペレーターだ。ピペットドクター(ピペット土方)と同じ。
ある道具を上手に使える期間工が欲しいのであって、道具そのものの研究者は要らない。
そして、必要であっても雇っている労働者を習熟させる手間は惜しむ。
それが今後ずっと使えるか解らないから自分達で学習するのはもったいない。
だれでも学べる技術すら自分達の労働者には学習させない。そのコストをかけない。
つまり、新入社員に新しい技術を、アイデアと手数で一斉に形にする。
モノになるのは1つか2つあれば良い。モノにならなければ、切れば良い。
ダメだと思えば撤退する、損害が広がる前に見切ったほうが経営者としては有能だ。
当然その技術を扱う社員は、技術を持たない社員と同じに見える。
例えば、誤差逆伝播法について理解していて欲しいという言い方はしない。
Caffe、Pylearn2、Chainerいずれかのフレームワークが扱えて欲しい、と言う。
ツールが使えて欲しいのだ。CUDAのコーディングが出来る必要もないが、チューニングはして欲しい。
そうすると、ツールが廃れた時、そのツールが使える価値はゼロになる。
技術者の長年の課題ではある(技術の陳腐化は避けがたい)が、それだけを学ぶのは危険すぎる。
基礎を理解していればツールの習熟は早い。ツールだけしか使えなければ乗り換えは困難だ。
使えないより、使えるやつをオレは採る、と。
それはそうだろう。モノにならなきゃ切って当然と思ってるんだから。
興味があったりやってみたいならやれば良い。ただし、基礎を疎かにしてはいけない。
現在のディープラーニングによる画像処理は、言ってみれば特徴量抽出とマッチングだ。
原画像を変換しては特徴量を出し、組み合わせて覚えておいて、正解を探す。
正解を覚えさせる(結果の誤差をなくす)部分に1つアイデアが入ったことで一気に実用化が進んだし、できるとわかってからは研究も盛んにはなった。
機械学習をやってみようと思った時の入り口として、フレームワークは手軽だし良い時代だ。
それがなくなった時にどうするか、だ。