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2019-02-02

レーダー照射事案での「低空飛行」と防衛省

今回のスコープ

ここでは、レーダー照射事案での防衛省対応について述べたいと思います。「韓国の主張は正しいか」は論点しません。

「なぜ、韓国の主張を責めないのか」というご批判はあるかと思います。それは、極端に言えば、「韓国政府のことを考えるのは無意味」と思っているからです。

台風被害が出たとき、「原因は台風なんだから政府防災対策検証しても無意味だ」と言う人はいません。

それに近い感覚で「各国は自国利益のために動く。『そういうもの』なんだから日本政府がそれにどう対応するかの方が大事」というのが自分価値観です。

さらに、ここでは、「「低空飛行」問題への防衛省対応」に絞って考えます

もちろん、今回の事案の唯一最大の論点は「レーダー照射」です。しかし、その点については日韓双方の主張が食い違っており、また、防衛省がどのような証拠(=交渉材料)を握っているか不明です。

一方、「低空飛行」問題については、防衛省動画を公開したこともあり、基本的事実関係は、ほぼ明らかになっています防衛省対応について外部からでも評することが可能なはずです。

また、1月21日防衛省が「最終見解」を出した後に生じた「低空飛行」問題についても、ここでは述べません。

末尾に、「低空飛行」に対する日韓両国の発信を時系列でまとめましたので、そちらをご覧になりながら読んでください。

具体的な反論韓国論点そらしにハマる

韓国側の「威嚇飛行」の筋が通らないことは、各所で検討・指摘されているとおりです。

一般的軍事行動として危険性があるものではなく、また、過去の同じ行為に対する抗議がなかったことも1月21日防衛省によって主張されています

(ただ、これについては、「人命救助活動中だった」という反論があることは留意必要です)

そもそも、「威嚇されたかレーダー照射した」ならともかく、「レーダー照射はしていない。それはそれとして威嚇はおかしい」というのは主張として不可思議です。

韓国側としては、今回の事案の中で一定の「落ち度」が自国側にあったことを認識しており、それとの交換材料にするために持ち出したと考えるのが合理的です。

(その「落ち度」が、「レーダー照射」なのか「無線に応答しなかったこと」なのかはわかりません)

しかし、言うまでもなく、今回の事案の最大の問題は「レーダー照射」です。「(防衛省示唆するような形で)レーダー照射をした」ことが確定すれば、他のことは誤差の範囲です。

韓国側が「低空飛行」を持ち出しても、大した問題にはならないはずでした。ただし、威嚇飛行を論点として戦線が拡大していくと「どっちもどっち」という状況になりかねません。韓国はそれも狙っています

防衛省は、12月25日という比較的早い段階で、具体的な反論しました。結果、戦線は拡大し、韓国に付け込む隙を与えました。今日に至るまでグダグダが続く原因です。

本来なら、「低空飛行」はまともにとりわず、「我が国は適切に飛行していた」の一点張りで、「レーダー照射」のみを取り上げ続けるべきでした。

…というか、「韓国問題すり替えようとしてくる」ことぐらい、過去経験から、わかってたと思うんですが。

忖度リークに頼った広報戦略国際広報戦で後手に

防衛省12月28日動画公開した際、「参考資料」としてPDFファイルが公開されています

このPDFファイルの2ページ目には「航空法規における船舶航空機の離隔距離規定」として「航空法施行規則」「国際民間航空条約第2付属書」の引用が書かれています

しかし、この引用が、今回の事案にどう関わるのか、あるいは同時に公開された動画とどう関わるのかは、何も記述されていません。

今回の防衛省の発信は、この手の表現が非常に多いです。

この時点で、この事案は、国際世論に対する広報戦の様相を持ち始めていました。

公的な発信がなくても、国内メディアは、防衛省の言いたいことを忖度して、あるいはリーク等で得た情報から防衛省の主張を伝えますしかし、海外メディアが、防衛省のためにそこまで労を取ってくれるとは限りません。

国際世論へのアピールを考えたとき公的な発信は必須です。しかし、防衛省が出している表(末尾にURL)を見てもわかるように、12月28日から1月21日まで、約3週間にわたって公的な発信はありませんでした。

その間、韓国国防部は、1月4日動画で「軍用機には適用されない」と反論しています防衛省から、それに対する反論1月21日まで出ませんでした(その間の1月14日実務者協議があったというのはありますが)。

国際世論への広報戦としては、完全に後手に回っています

さらに、このことは、別の大きな問題を孕んでいます

国内メディア報道に触れていると、「日本はこれだけ主張しているのに…」という印象を受けますしかし、実際には、防衛省は「ほとんど主張してない」のです。上に書いたように、1ヶ月間、ほぼ沈黙し、その発信でも、主張が明確に述べられていません。

国際的な発信と国内向け発信に齟齬がある」ことは、「国際世論国内世論齟齬が生まれる」という事態を生みます

これは、非常に由々しき事態です。「国民国際世論から切り離された国」がどのような姿になるかは、古今東西、様々な例が思い浮かぶと思います

このことは、防衛省だけでなく、国内メディアも含めた大きな問題だと考えています

国際民間航空条約を持ち出す→自衛隊活動制限

防衛省12月25日に「低空飛行」への最初反論します。その中で、「国際法国内関連法令」という言葉が登場します。

これに対しては、すぐに韓国メデイアから国際法国内法が何か分からない」というツッコミが入ります。実際のところ、軍用機の飛行を制限する国際法はないので当然のツッコミです。

(本来国内メディアこそツッコむべきだと思いますが、そうした報道は無かったと思います)

それに対して、上に書いたように、12月28日に「国際法」が「国際民間航空条約第2付属書」のことだと示されます

この条約では、「地水面から150m(500ft.)未満の高さ」での飛行の禁止が決められています

すなわち、これを持ち出した時点で、「自衛隊機は高度150m未満では飛ばない」と明確な数字で線を引いて宣言したことになります

まり、その宣言以降に、もし150m未満で飛べば、韓国から抗議が来る形になるわけです。

そして、実際、1月24日には「60mで飛行した」という抗議が行われ、泥沼化してるのが今の状態です。

実際に60mで飛行したかはわかりません。しかし、数字を出して線を引いた段階で、遅かれ早かれ、こうなることは充分に想定できたはずです。防衛省は、自分から、難癖を付けられるポイントを作りに行ったのです。

難癖を付けられまいとすれば、本来なら守らなくて良かったはずのルールを守ることになります

おそらく、自衛隊内の規定として「高度150m」が決まっていて、普段から遵守しているのでしょう。しかし、「組織内の規定」と「外交案件」では重みがまったく違います

北朝鮮の「瀬取り監視のために、朝鮮半島周辺海域監視重要なこの時期に、自衛隊機に要らぬ枷をはめてしまった大愚策です。

上で書いたように、そもそも、具体的に反論したこと自体が失敗でした。まして、民間機向けの条約を持ち出しても、何の根拠にもならないどころか、ツッコミどころを増やすだけです。そして、同時に、自衛隊機の飛行に要らぬ制限を加えます一言で言えば「何がしたかたかわかりません」

(12月25日の時点で、「150m」の根拠国際法にあると誤解してたと考えるとスジは通るのですが、さすがにそんなことは無いと信じたいです)

結言

以上、「低空飛行」問題に対する防衛省対応について語ってみました。

もちろん、2度にわたって非公開の実務者協議が行われており、そこで何が話し合われたかは、我々には知る余地もありません。しかし、ここで書いたように、表に出た部分ではマズい対応が多いです。そして、実際、事態を収められず、泥沼化させています

韓国の術中に見事にはまった…いや、韓国の想定以上に自分から泥沼にツッコんでいったように見えます

さらに、今回、防衛省は、最前線にいる自衛隊に対しても、後ろ弾を撃つようなことをしています

こんな防衛省に、大切な自衛隊員の命、日本国土、そして自分たちの命を任せられるのでしょうか。

「本番」の敵は韓国とは限りません。中国ロシアは、国力・軍事力を背景に、より狡猾に立ち回ってくるかも知れません。

非常に不安が募ります

…とは言っても、僕たちは、「もっと頑張って!」と応援するしかないんですけどね。

日韓双方の発信

基本的には双方の公的な発信に絞っていますが、報道を踏まえた発信については、元となった報道記述しました。

防衛省の発信については以下に一覧化されています

http://www.mod.go.jp/j/approach/defense/radar/index.html

2019-02-01

沈黙駆逐艦通信士は何想う?

1/27に CNN報道してた。2つ抜粋しツッコム

https://edition.cnn.com/2019/01/26/asia/south-korea-japan-spat-intl/index.html

CNN日本レーダー照射されたと言う。一方韓国曰く、飛行が危険なほど低く(dangerously low)、レーダー日本を追尾する意図は無かった(not intended to trace)」

←いや、韓国は威嚇されたし今は照射無いと言ってるわけで、この書き方だと、むしろ自衛隊員心配して「墜落するよ!危ないよ」という意図ロックオン!しちゃったとも読める。

CNN韓国は『友軍への挑発』とコメント韓国駆逐艦から7.5 km先の自衛隊哨戒機(patrol aircraft)の写真を公開」

←いや、韓国の他の写真をのせずに、これだけ書くと、「(丸腰の)哨戒機駆逐艦挑発結構遠くから?」と読めちゃう

結論CNNで、ネトウヨ喜ぶ。韓国国民は怒る。

一方、日本CNNに望むのは、韓国は「北朝鮮を人道救助中、低空飛行が脅威で、無線連絡しなかった」と正確に書くことかな。

脅威ならまず無線だろ。国際的人道救助中だからこそ他国軍に密接な連絡だ。普通はそう考える。こんな「沈黙駆逐艦」が洋上にいるなんて、国際社会の脅威だ。

ここで、韓国は「無線したのに日本無視」と抗議してないのが最重要レーダー照射問題とは違って、沈黙駆逐艦問題両国共通事実なのだ。(別件で無線無視されたと言い始めてる)

この事実を踏まえた上で、仮に日本が正しかったら、救助を報道中の民間航空機が「沈黙駆逐艦」に無言ロックオンされる危険性さえある。CNNなど国際ニュース社は、この脅威を問題視すべきだ。

あとCNNも書いて無いけど、笑えない問題がある。

韓国通信士」問題だ。韓国は受信した無線を「悪天候発音なまり無線不明瞭だし。通信士が聞き間違ったし」と弁解している。この無線受信は、 Youtube で聞いた。発音なまりを「聞き取れない」のではなく「Korea Coast と聞き間違い、しかも聞き返さない」のは、酷い。英語力に加えて「正確な通信をする能力」の問題になる。

最近私は、この通信士の心情は、今頃どうだろう?と、心配している。

仮に韓国真実なら、自分ミス国際問題引き起こした事になる。逆に日本真実なら、国家の嘘を自分ミスだと捏造された可能性もある。

どちらも、一人の人間が背負える問題じゃない。韓国メディアは、保護目的注視をしたほうが良い。

そう思う根拠はある。「韓国通信士」問題について日本は「通信要員等への教育・訓練」を求めた。なら、韓国反論で「再教育には両国兵士による通信訓練がベスト。よって実務者協議必要」とでも言えばよかった。のに、現場韓国通信当直と自衛隊パイロットも)に原因を押し付けただけ・・・個人を見捨てても組織を守る。そういう組織の中に、あの通信士は今もいるのではないか

私は「近畿財務局」を連想している。メディア世論も無力だった。

こういう心配を、韓国国民も共有できるとよいが。

2019-01-06

北朝鮮漁船レーダー照射問題

韓国側としては無線を使わず哨戒機を追い払いたかったという目的と、レーダー照射が今回に限ってなぜ問題なのかさっぱりわからないという雰囲気と、実務者協議解決したいという意思を感じるんだが、韓国海軍と韓国海警察庁は長年に渡って北朝鮮脱北者を国際水域インターセプトして韓国を経由して北朝鮮送還し、脱北者日本に到達し日本国際問題化することを避けようとしていたというわけではないのか

そうでなかったら韓国世論でも話し合われているようになぜ韓国海軍の戦闘艦がわざわざ北朝鮮漁船の乗員を収容しようとしていたのかがわからない

 
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