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2024-10-03

anond:20241002194458

1990年代

編集

1992年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

4月6日 十四歳のエンゲージ 谷村志穂 小説10

4月20日 不良と呼ばれた夏 高橋三千綱 小説10

5月11日 王女アストライア 藤本ひとみ 小説10

5月25日 東京防衛軍 よしもとよしとも 漫画10

6月8日 あたしの嫌いな私の声 成井豊 小説10

6月22日 星虫 岩本隆雄 小説10

7月6日 ブラックホール 宮崎由香、綾瀬麦彦 オリジナル10

7月20日 超能力ワイン香り 藤井青銅 小説10

8月3日 北壁の死闘 ボブ・ラングレー 海外小説10

9月7日 北村想怪人二十面相・伝 北村想 小説10

9月21日 都会島のミラージュ 寺田憲史 オリジナル10

10月26日 マドモアゼルモーツァルト 福山庸治 漫画10

11月9日 ベルサイユのばら外伝 池田理代子 漫画10

11月24日 ロンリーランナー 喜多嶋隆 小説 全9回

12月7日 アンデルセン雪の女王 ハンス・クリスチャン・アンデルセン 古典 全5回

12月14日 アドベンチャー的五大ニュース 藤井青銅 オリジナル 全5回

1993年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

1月4日 おしまいの日 新井素子 小説10

1月18日 五番目のサリー ダニエル・キイス 海外小説10

2月15日 オズ 樹なつみ 漫画10

4月5日 夢の木 木根尚登 小説10

4月19日 猫のゆりかご カート・ヴォネガット・ジュニア 海外小説10

5月10日 春休み少年探偵宗田理 小説10

5月24日 テレヴィジョン・シティ 長野まゆみ 小説10

6月7日 ハリーアキラ 辻野臣保 オリジナル 全5回

6月14日 ジュラシック・パーク マイクル・クライトン 海外小説 全15回

7月5日 ふたり 赤川次郎 小説10

7月19日 スフィア マイクル・クライトン 海外小説10

8月16日 ブルボン封印 藤本ひとみ 小説 全15回

9月6日 くたばれ!ビジネスボーグ 草上仁 小説10

9月20日 武蔵野蹴球団 木根尚登 小説10

10月4日 ザ・マンボスパイマキノノゾミ オリジナル 全5回

11月1日 草上仁ミラクルワールド 草上仁 小説 全4回

11月8日 都立高校独立国 首藤剛志 小説10

12月6日 サンタクロースが歌ってくれた 成井豊 小説10

12月20日 我輩は犬である 藤井青銅 オリジナル 全5回

1994年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

1月3日 アドリア海復讐 ジュール・ヴェルヌ 古典 全15回

1月24日 紅はこべ バロネス・オルツィ 古典 全15回

2月14日 少年探検隊 池内紀 その他 全10

4月4日 霧隠れ雲隠れ 三田誠広 小説10

4月18日 エンジェルスエッグ 村山由佳 小説10

5月9日 平成トム・ソーヤー 原田宗典 小説10

5月23日 BANANAFISH 吉田秋生 漫画10

6月27日 昔、火星のあった場所 北野勇作 小説10

7月11日 ウォッチャーズ D・R・クーンツ 海外小説 全15回

8月15日 あの夜が知っている R・D・ツィマーマン 海外小説10

8月29日 アナスタシアシンドローム メアリ・H・クラーク 海外小説10

9月26日 アリアドニの遁走曲 コニー・ウィリスシンシアフェリス 海外小説10

1011バイオレンスジャック 永井豪 漫画 全9回

10月24日 笑う20世紀 藤井青銅 小説 全9回

11月7日 カルパチア綺想曲 田中芳樹 小説10

12月5日 レディ・スティンガー クレイグ・スミス 海外小説10

12月19日 イノシシが来た 藤井青銅 オリジナル 全5回

1995年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

1月4日 三銃士 アレクサンドル・デュマ 古典 全13回

1月30日 リプレイ ケン・グリムウッド 海外小説10

2月13日 吸血鬼ドラキュラ ブラム・ストーカー 古典10

2月27日 せいけつ教育委員会ホイホイ 村田基 小説 全5回

3月6日 オーバー・ザ・ハポン〜空の彼方(かなた)へ〜 伊佐治弥生 オリジナル 全5回

4月3日 魔法の王国売ります ランドオーヴァーPart1 テリー・ブルックス 海外小説10

4月17日 エヴァが目ざめるとき ピーター・ディッキンソン 海外小説10

5月1日 ヴァーチャルガール メイミー・トムス海外小説10

5月15日 秘密の友人 アンドリュー・クラヴァン 海外小説10

6月12日 BANANAFISH パート2 吉田秋生 漫画10

6月26日 BANANAFISH パート3 吉田秋生 漫画10

7月24日まれた街 ジャック・フィニィ 海外小説10

8月7日 アルジャーノンに花束を[注 7] ダニエル・キイス 海外小説10

8月14日 優しすぎて、怖い ジョイ・フィールディング 海外小説10

8月28日 夏への扉 ロバート・A・ハインライン 海外小説10

9月11日 魔術師の大失敗 ランドオーヴァーPart3 テリー・ブルックス 海外小説10

9月25日 イッセー尾形劇場凡庸の極み 近藤峰子、柴田喜幸 オリジナル10

10月9日 踊る黄金ドナルド・E・ウェストレイク 海外小説10

11月20日 ウエディング・ウォーズ 草上仁 小説10

12月4日 笑う20世紀 Part2 藤井青銅 オリジナル 全5回

12月11日 ねずみのチュー告 藤井青銅 オリジナル 全5回

1996年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

1月4日 ロビンフッド冒険 ハワードパイル 海外小説 全7回

1月15日 モンテ・クリスト伯 アレクサンドル・デュマ 古典 全15回

2月5日 二役は大変! ドナルド・E・ウェストレイク 海外小説10

2月19日 新・夢十夜 二木美希子 他 オリジナル10

4月1日 お父さんの会社 草上仁 小説10

4月29日 ダーク・ウィザード〜蘇りし闇の魔導士〜[注 7] 寺田憲史 小説 全5回

5月20日 ブラジルから来た少年 アイラ・レヴィン 海外小説10

7月15日 青の時間 薄井ゆうじ 小説10

7月29日 精神分析ゲーム バチヤ・グール 海外小説10

8月12日 時間泥棒 ジェイムズ・P・ホーガン 海外小説 全5回

8月19日 黒いユニコーン ランドオーヴァーPart3 テリー・ブルックス 海外小説10

9月2日 大魔王の逆襲 ランドオーヴァーPart4 テリー・ブルックス 海外小説 全15回

9月23日 イッセー尾形たゆたう人々 イッセー尾形 小説10

10月7日 嘘じゃないんだ ドナルド・E・ウェストレイク 海外小説10

10月21日 笑う20世紀 パート3 藤井青銅 オリジナル10

12月2日 今夜は眠れない 宮部みゆき 小説10

12月16日 モー!いいかげんにして! 藤井青銅 オリジナル 全5回

1997年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

1月6日 おいしいコーヒーのいれ方Ⅰ 〜キスまでの距離村山由佳 小説 全5回

1月13日 おいしいコーヒーのいれ方Ⅱ 〜僕らの夏〜 村山由佳 小説 全5回

2月3日 記憶の城 大田淳子 他 オリジナル10

3月31日 邪鬼が来る 谷登志雄 小説10

4月14日 P 木根尚登 小説10

4月28日 天体議会プラネットブルー長野まゆみ 小説 全5回

5月5日 家族ホテル 内海隆一小説10

5月19日 星の感触 薄井ゆうじ 小説10

6月2日 夏の魔術 田中芳樹 小説10

6月16日 笑う20世紀 パート4 藤井青銅 オリジナル10

6月30日 ロスト・ワールド アーサー・コナン・ドイル 古典10

7月14日 顔に降りかかる雨 桐野夏生 小説10

8月4日 少年H 妹尾河童 小説20

9月1日 日常生活冒険 北野勇作 オリジナル 全5回

9月8日 完璧な涙 神林長平 小説10

9月22日 イッセー尾形たまゆら日記 イッセー尾形 小説10

10月6日 夢にも思わない 宮部みゆき 小説10

1020フルネルソン 永倉万治 小説10

11月3日 新宿鮫・氷舞 大沢在昌 小説10

12月8日 おいしいコーヒーのいれ方Ⅲ 〜彼女の朝〜 村山由佳 小説 全5回

12月15日 タイガーにしなさい! 藤井青銅 オリジナル 全5回

1998年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

1月5日 虹を操る少年 東野圭吾 小説10

2月2日 嘘の誘惑 富永智紀 他 オリジナル10

2月16日 電気女護島〜エレクトリック・レディラン藤本有紀 オリジナル10

3月30日 着陸拒否 ジョン・J・ナン海外小説10

4月13日 オペレーション太陽(ソル) 小池小説10

4月27日 天使リー喜多嶋隆 小説10

5月11日 少年漂流松本雄吉 オリジナル10

6月8日 Meg スティーブ・オルテン 海外小説10

6月22日 分身 東野圭吾 小説 全15回

7月13日 タイムリーパー 大原まり子 小説10

7月27日 笑う20世紀 パート5 藤井青銅 オリジナル 全5回

8月3日 封神演義 訳:安能務 古典20

8月31日 路地裏のエイリアン 北野勇作 オリジナル10

9月28日 レッドレイ柴田よしき 小説10

1012ゲノムハザード 司城志朗 小説10

10月26日 夢源氏祭文 小池一夫 漫画10

11月23日 ぼくは勉強ができない 山田詠美 小説10

12月21日 「卯」の音も出ない! 藤井青銅 オリジナル 全5回

1999年

開始日 作品名 原作・作 原作ジャンル 話数

1月4日 海賊モア船長の遍歴 多島斗志之 小説20

2月1日 悪戯楽園 さわだみきお 他 オリジナル10

2月15日 蒲生事件 宮部みゆき 小説10

3月29日 カラフル 森絵都 小説10

4月12日 しゃべれどもしゃべれども 佐藤多佳子 小説 全15回

5月3日 名馬 風の王 マーゲライト・ヘンリー 海外小説 全5回

5月31日 魔女たちのたそがれ 赤川次郎 小説10

6月28日 笑う世紀末探偵 藤井青銅 オリジナル10

7月26日 おいしいコーヒーのいれ方Ⅳ 〜雪の降る音〜 村山由佳 小説 全5回

8月2日 封神演義 第2部 朝廷軍の逆襲 訳:安能務 古典20

8月30日 鬼の橋 伊藤小説10

9月13日 トリガー 霞田志郎 小説10

11月8日 狩人たち 薄井ゆうじ 小説10

11月22日 不思議百貨店 北阪昌人 他 オリジナル10

12月6日 Permalink | 記事への反応(1) | 02:13

2022-09-10

寧ろ出産経験していない女性作家が描く豊かな世界を語りたい

https://anond.hatelabo.jp/20220910014751

よく男性作家場合童貞特有想像力がどうのとか言われるけれど

女性作家場合結婚しているかどうかは大した問題じゃなくて、子供いるかどうかの方が作風に与える影響は大きいと思っている

個人的には子供のいない女性作家には出産して母となる人生を歩んだ女性作家には描けないオリジナリティがあると感じてしまうんだよね。

出産育児のある女性作家だとどうしても自分自身経験を認めて欲しいし母親には人間味を付加して母親目線を強調する傾向が出てくると思っているから。

既婚だけど子供は出来なかったと表明している新井素子。『チグリスとユーフラテス』において遠い未来の異星で、子供が産めない女性達がそれぞれの人生を生きて何かを為し遂げようとする様子を描いていた。主人公妊娠し夫の元を去る『おしまいの日』は非常に優れた鬼気迫るサイコホラーだが、その後の出産子育てのものは具体的に描かれない。これはおそらく作者に子供がいたならその部分に焦点が当てられてしま作品テーマはぼやけてしまったのではないだろうか。

同じく既婚でおそらく子供はいない小野不由美結婚した男女が木に祈れば子供の入った実が実るという個性的世界観は、出産経験の無い女性ならではのものではないだろうか。主人公格の陽子と要の母親がいずれも、優しいが夫や姑に翻弄される気弱な女性として描かれている事は注目に値する。これは自らは母になった事がない女性ならではの、あくまでも外部から見た視点だ。もしも作者自身母親だったなら多分余計なノイズとして母親人間味を付与していた可能性が高い。

結婚離婚再婚経験はあるが子供はいない池田理代子革命に命を捧げた男装の麗人オスカルや、史実でも奔放な男性関係を誇った女帝エカテリーナを描けたのは、妊娠出産し良き母となる以外の人生にも意味を見出だしていたからではないだろうか。

独身で多数のヒット作を描き続ける高橋留美子。『めぞん一刻』のヒロイン未亡人に設定しながらも、子供存在は設定せず、あくまでもテーマ恋愛に特化していた。いつまでも経っても初々しい少年少女のやり取りを描けるのは、結婚子供を産み育てる女の王道人生という狭い枠に収まらなかったからではないだろうか。

エッセイの内容からしておそらく独身であろう、よしながふみ。『大奥』では男女比が逆転した架空江戸時代舞台生殖に纏わる人間模様を描く。もっと子供を産み育てる事を唯一の生き方とはせず、最後史実でも生涯独身だった津田梅子の登場で物語を締めた。

長年の恋人はいるが結婚はしていないらしい矢沢あい。『下弦の月』で描かれた小学生達の描写は実にリアルだ。これは母親から見た子供ではなく、自らも子供時代記憶を残している成人が描いた個人としての子供。『NANA』では妊娠した主人公が愛の無い結婚を選ぶという打算も描く。

同じくおそらく独身であろう田村由美。戦乱の世や人類滅亡後の未来世界といった極限下での出産肯定的に扱い、「子供希望」とするエピソードは確かによく出てくる。しかしその一方で妊娠出産をおぞましい事としても描き、保身のために子供を見捨てる母親残酷さをも描く。


これはもう良い悪いじゃなくて、妊娠出産女性人生に与えるインパクトは本当に大きいんだと思う。

から男性作家に比べて女性作家子供の有無に作風が左右される割合が高い。

子供がいない女性作家には、子供がいない女性作家ならではの強みがあると思っている。

……とか言って、このうちの何人かは実は子供がいる可能性もあるけれど。


まあ、こういうふうに作品作家個人を結び付けて語る試みって

少なくとも存命のうちはやりにくいよなあとは思う

2022-02-20

元カノ彼氏ができたことを知って落ち込んだ時の立ち直り方

表題について、だいたい充実した人生を送ってきた友人や当の元カノなんかは「あなたも新しい恋人を作ると良いよ」というが、全く異なる。


元カノ彼氏ができたことを知ってから約2週間の食欲不振を経て辿り着いた。

どのくらい食欲不振だったかというと飲み物しか摂取できない、よくてうどんを1日一食食べられるかどうかレベルが2週間。朝に青汁1杯とグミを2個食べておしまいの日もあった。5kgくらい痩せた。よく仕事いけてたなと思う。


それではその方法についてだが、個人の嗜好でかなり左右されるが「巨乳女子大生の皆さん!童貞君にすご~くHなおっぱいフルコース素股してくれませんか?おっぱいぱふぱふバブみ授乳巨乳窒息だいしゅきホールドおっぱい縦揺れ素股でギン勃ちち●ぽがヌルッと入って童貞卒業生中出し!』をみてシコる」です。


ありがとうFANZA

元カノ彼氏ができだことを知って落ち込んだ時の立ち直り方

表題について、だいたい充実した人生を送ってきた友人や当の元カノなんかは「あなたも新しい恋人を作ると良いよ」というが、全く異なる。


元カノ彼氏ができたことを知ってから約2週間の食欲不振を経て辿り着いた。

どのくらい食欲不振だったかというと飲み物しか摂取できない、よくてうどんを1日一食食べられるかどうかレベルが2週間。朝に青汁1杯とグミを2個食べておしまいの日もあった。5kgくらい痩せた。よく仕事いけてたなと思う。


それではその方法についてだが、個人の嗜好でかなり左右されるが「巨乳女子大生の皆さん!童貞君にすご~くHなおっぱいフルコース素股してくれませんか?おっぱいぱふぱふバブみ授乳巨乳窒息だいしゅきホールドおっぱい縦揺れ素股でギン勃ちち●ぽがヌルッと入って童貞卒業生中出し!』をみてシコる」です。


ありがとうFANZA

2010-07-23

記録その3。あるいは、おしまいの日へのカウントダウン

前々回:http://anond.hatelabo.jp/20100711032425

前回:http://anond.hatelabo.jp/20100713031555

クローズドβリリース直前、テスト佳境のただ中、ついに倒れてしまった。大失態だ。おそらく朦朧としているところを、他の大勢にも見られている。

政治層でいうと、楽観的な見通しを持つボスと、コンプライアンスを第一に考える人事部との軋轢に巻き込まれている。そもそも前者には俺の危機感と重圧は全く伝わっておらず、後者はともかく(社会的に)穏当な状況を作って事を終わらせようとしている。どちらも現実直視してはいない。

ボスからは「引き継ぎにどのくらい掛かるか」を聞かれた。実にバカなことを聞く。そもそも引き継げる人材など、いるはずもないのに(詳細は前回を参照)。加えてこのプロジェクトは、プロジェクトメンバー以外の全員から嫌われている。おそらく手を挙げる人間もいないし、押しつけようとしても退職などして、どうあっても逃げ出すだろう。プロジェクトメンバーにはある程度信頼をもたれている(俺が120%頑張ることを前提として)のが不幸中の幸いと言える。

ともかく、現状のプロジェクトメンバーに引き継げる業務の内容と量ではない。ともかくも、ドキュメントを整備して、引き継ぎ事項をまとめるのにおおむね1ヶ月、と答えた。まあ、本来ならば半分で済むのだが、現状の俺のパフォーマンスを考えれば、倍の時間でも厳しいだろう。

「そんなに掛かるわけないだろう」

ボスは笑って応じた。「完璧に引き継がなくてもいい。適当でいいんだ」とも言った。

バカな。今まで我々が手がけたプロジェクトが次々と火を噴き、主要メンバー過労死ラインを越えている理由が分からないのか。ドキュメントの不備と適当な引き継ぎによる現場からの無理矢理の引きはがしだ。あれだけ痛い目を見たのに、ボスはもう一度それを繰り返せと言う。こんな楽観論が戦場でまかり通っている限り、この戦争には確実に負ける。そう思った。

引き継ぎ先についても

「今のプロジェクトメンバー、早く帰りすぎだよね。まだ頑張れるよ」

と抜かした。過労死ラインを越えさせず、きちんと休みを取らせる人的マネジメントを俺と相方でやってきた。それを根本から否定されたわけだ。結局のところ、このボスマネジメントというものを根本から理解していないのだろう。いや、俺にも出来ているかどうかは相当怪しいが、やってはいけないこととやってもいいことくらいは分かっているつもりだ。

人事屋は主治医と面会したいといっている。まあ、妥当な要求だ。これは俺も飲むつもりである。ただ、腹にどういう考えを持っているのかは分からない。何せ、人事屋とは職務上あまり接してきていないのだ。まあ、おおむね俺の状況を確認し、適切な処置を行ったというアリバイを作りたいのだろう。

そして、ボスと人事屋の見解は、おおむね異なっている。というより、人事屋はボスの「やっつけ感」に対して不審を持っているようだ。俺が人事屋でもそう思うだろう。そして、その駆け引きの道具と化したのが俺である。ちなみに大リストラを敢行し俺を窮地に陥れたのはこの人事屋の仕事によるところも大きい。そう思うと、彼が味方であるとは全く思えないわけだ。

政治層の話はどうせまた変わるし、社会ではよくある光景でもあるからこのくらいにしておく。なんとなくこの先、大ボス登場の予感もあったりするし。

振り返って、自分。今回倒れた原因は、ひとつクスリを飲む時間の調整を間違えたことに起因している。実際、あのタイミングで服用していなければ今日一日くらいは持っただろう。もう一つは、過剰に体調を整えようと早朝出勤を繰り返したツケ、であろうか。何せ外のコンディションが悪い。暑くなる前に出社しないと、出勤だけでほぼダウンしてしまう程度には体力がなくなっている。とはいえ始発で出勤はやり過ぎだった。

今回の事案で、仕事の進捗にも多少問題が発生するが、メンバー不安が波及するほうが問題だ。今まで自分がこれだけ心身ぶっ壊れていることを告げないようにしていたのだ。他の増田に「パニックは波及する」と指摘されていたが、確かにその通り。このプロジェクトは「俺が全ての元凶です」とことあるごとにネタにする程度には、俺を信頼して仕事を進めてくれている人たちで構成されている。できれば、隠し通しておきたかった。

では、俺が仮にquitするとなると、どうなるのか。信頼すべき「灯台」となる人間がいなくなってしまうわけだ。そんなプロジェクト、続けていられるだろうか。少なくとも迷走はするだろう。頭の中には最悪のシナリオが常に浮かんでいる。

友人にもこの話をしたが、冷たく「どうせ他人は他人なんだから、そんな面倒見なくていいよ。行方不明にでも何でもなっちまえよ」と言われた。人事屋にも「会社というのはそういうときの人を守るための組織ですから、他の人の心配はしなくともいいですよ」と言っていた。なお、繰り返し書いておくと、この人事屋がリストラ実施し、俺たちの必死の抵抗むなしく部下や同僚を退職に追い込んだのである。

義理と仁義、人情仕事を進めるのが信条の俺(師匠筋がそうだったから)にとって、こういうやり方は正直受け入れがたい。できることなら、俺を信頼してくれているメンバーが笑って暮らしていけるように道筋を整えておいてやりたい。今までダメだったやり方を全て教えて、同じ轍を踏ませないようにしたい。…そんなことを思えるくらいには、自分にはまだ余裕があるのだな、という気もしている。まだ、なにかできることがあるはずだ。それを考えながら、おしまいの日(何のおしまいなのかはまだ見えていないが)を数え待つことにしよう。


余談。テスト工程短くね、というマジレスくれた増田へ。ある意味でいうとその通りで、テストはちょっと足らない。ただ、そんなに不安視はしていなくて、それは開発時の工夫だったり、準備に相当時間かけてたり(途中準備しか出来ない時期があった副産物)した結果、ちょっとだけ足らない状況で済んでいるって感じ。実はそこは余り心配していなかったりする。あと、俺らの業界だとテストすっ飛ばすのも日常だったりするので(よくないです!)、これだけテストしてるってのは、ボスとかから言わせると「余裕あるじゃん」ということ、らしい。

それからスケジュールと主要機能定義はもうどうしようもなく動かせない状態で存在しており、これを動かすとなると、俺やボスレベルでは対処できる政治層の問題ではなくなる、というのがもっとも恐ろしいアレなわけで…。

 
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