はてなキーワード: 鉄塔とは
定型詩のような歌詞・メロディ構造があるから、心地よく聞こえるのだろうという考察
恐らく、車輪の再発明になるだろうけど、調べるのが面倒だったので、論を構築しておく
各小節は、①と②で韻を踏んだ上で、③でオチをつけるような構造になっている
Aメロと同様の構造をAメロ’で再現(構造を同じにする=マクロ的に韻を踏む)してBメロにつなげる事で、①と②で韻を踏んで③にしたのと同じ構造にしている
①ミセモノの君が 見せる 愛を
②ニセモノの僕が 似せる “I”と
①バケモノの指が 示す愛の
③綺麗な歌を歌いましょう いびつな手が空を向く
Bメロ(第二節)も、Aメロと同様に2小節構成であり、やはり各小節内は①と②を足して③でオチをつける構造になっている
また、前述のとおりAメロ・Aメロ’を受けてBメロでオチをつけるフラクタル構造になっている
第一小節も「遠い街の鉄塔の」「足元に揺れる花が」という名詞節と、「煙と共にちぎれたのは きっと少し先の話 」と動詞節?で分割されているのがお洒落な感じを受ける
第二節(Bメロ:サビ前=AメロとAメロ‘をBメロで纏める:二小節構成)
①遠い街の鉄塔の
②足元に揺れる花が
③煙と共にちぎれたのは きっと少し先の話
①イツワリだと叫ぶもの
②イツワリに気づかぬこども
③それをかき乱すケモノ
サビ(第三節)も2小節構成であり、各小節は①と②で韻を踏みながら③でオチをつける構造は変わらない
また、AメロとBメロでの抑圧をサビで開放する役割があり、A+B⇒サビという構造になっている
①嗤え、睨みつけても
②嗤えないよ だから、
③僕の心臓も ニセモノだったらよかった、 のに。
二番(2章)も一番と全く同じ構造であるが、サビに入る前に間奏が入ることで聞いている側が飽きないようになっているところが音楽的に楽しい
①欺くために生まれたなら
②僕も欺いてくれよ
①ソノママで良かったのでしょう
②ソノママを拒んだのでしょう
③綺麗な歌を歌いましょう いびつな手が牙を剥く
第二節(Bメロ:サビ前=AメロとAメロ‘をBメロで纏める:二小節構成)
①宝石で着飾るほど
②顕になったバケモノ
①痛くないよ、とうたえど
②君になりたい、とうたえど
③その感情 似ていない 似ていない すべてがニセモノ
3番(ラスサビ、三章)は、サビのみではあり文章数は少ないものの、構造自体は一番・二番との類似性が高い
第一節・第二節はこれまでのサビと同じ構造だが、一番盛り上がる第三節は①+②⇒③の構造ではあるが、全体を統括するようなメロディになっている
また、マクロ的に言えば、一番と二番で同じ構造が来たところを、三番のラスサビでオチをつけるという構造であり、これもフラクタル的である
第3章(3番=ラスサビ)
①綺麗で醜い愛を
②終わらせてよ、さらば
③花の種をさがす手が、君の雨を拭うとき
①─今日はきっと素敵な日だ。
全体的に同じリズムや構造が続いており、統一感があるために聞いていて「整っている」と感じる展開になっているのだと思われる
こうした定型詩のような構造が聞きやすさ・心地よさを生じさせるのだと考えられた
以上、
私の増田投稿は、本来オモチャに過ぎないが、君たちのオモチャではないよ。あつちへ行つてくれ。私は、もう、ねむい。
一番~三番の最後の文を見ると「○○、のに(後悔)」「××たんだ(過去~現在の確認と諦め)」「△△だったよ(過去からの決別)」といったニュアンスが香るようになっており
後半になるにつれて物語=心境が変化していくことが察せられるようになっている
「バカとナンとかは高い所がお好き」、ということで、バカである自分は、しばらく高いもの談義、高層物談義をしようと思う
高層「物」というのは、高層「ビル」以外が話のメーンだからである
★高層物の定義は?これは時代と文化により異なるが、とりあえず現代日本では、
高さ60m以上のマンションを「タワマン」と呼ぶ不動産屋の慣習もあるので、
とりあえず「現代日本では、高さ60m以上を高層物という」と定義したい
★「高層物」を網羅的に分類した人って、あまりいないんじゃないか?
2.産業の為の高層物(電波塔、送電鉄塔、煙突、風力発電など)
3.交通の為の高層物(橋脚塔など)
5.樹木
★「1.ヒトの為の高層物」は、
「1-1.高層ビル」
「1-2.展望塔」
「1-3.アトラクション」
「1-4.アリーナ」に分かれる。
★展望塔とは、最上階の展望だけを目的として建設され、よって中間階が無いもの。例:ポートタワー。
★ジェットコースターも、ナガシマスパーランドの奴は高さ97mあるらしいから、立派な「高層物」です。
富士急も、ジェットコースターは高層物間違いないですが、空中ブランコ「鉄骨番長」は、50m台で、わずかに高層物要件満たしてないんですね
「観覧車」というのは「展望塔」と「アトラクション」の中間の性質がある。これもだいたい100mはあるから、立派な「高層物」です
★「アリーナ」で言えば、福岡ドームは80m以上あるらしいので「高層物」、でも東京ドームは60m未満なので高層物じゃない、的な。
ドーム球場以外の、例えば体育館つて、高層物なのか?日本武道館で、高さ42mなのか。
ビッグサイトで、高さ58mだから、ギリギリ高層物じゃないのか
目的として「オフィス」「マンション」「ホテル」「レストラン」「病院」「役所」「大学・専門学校」が日本では確認されてる。
商業物販つまり百貨店で、高さ60m超えてるのはあるかな?高校で高さ60m超えは?
★「2.産業高層物」の分類。
「2-4.送電鉄塔」
「2-5.風力発電」
「2-6.煙突」
「2-8.気象観測塔」、他にもあるかもしれん
かつて、旧住金の鹿島製鉄所を見学したことがあり、それは大きな製鉄所だったが、
なので、日本のどこかに、高さ60mを越える工場建屋がある気がするのだが
★放送電波塔は、言わずもがなのスカイツリーや、名古屋のテレビ塔、あと埼玉にNHKのラジオ送信鉄塔とかある。
通信電波塔、昔であれば、街の中心にNTT鉄塔があったが、あれは60m超えてるのか?
★「煙突」もバカに出来なくて、池袋の清掃煙突は200m超えてるし、いわき市の火発の煙突も高かった。ライトアップもするらしい。
川崎とか千葉あたり、煙突の高さのデータベース無いのか?相当数が「高層物」の筈だが
「エレベーター実験塔」、日立がひたちなかにあったり、三菱が稲沢に作ってたりする奴ね。国内に4~5本はあるのだろうか
「気象観測塔」というのは、つくばの200mクラスの奴を念頭に置いてたのだが、あれ解体されてしまったのね。
国内にはそうすると、気象観測とか宇宙観測目的の高層物は存在しないのか?
★「風力発電」の高さの定義、プロペラを支える柱の高さで測るのか、プロペラの最高点で測るのか?
プロペラ最高点の計測だと、大半の風力発電は60mを超えて、「高層物」の仲間入りになる
★恐らく、日本でもっとも多い「高層物」とは「送電鉄塔」じゃないかと思ってるのだが。
50万ボルト送電線で、大体80mの高さがあり、東電の幹線で500塔はあるらしいから、
全国の「高層物」になる送電鉄塔は3000~5000はあると思うが、データが手許にない
あとは「3-2.ロープウェー鉄塔」「3-3.灯台」「3-4.管制塔」「3-5.ロケット発射塔」、他にあるか?
★明石海峡の鉄塔などは、300m近くあるから、文句なしの高層物。レインボーブリッジでも126mあるのね。
三重・御在所ロープウェーの鉄塔は、高さ61mあるらしいので、ギリギリ「高層物」の仲間入りしてる
「灯台」の日本最高って、日御碕灯台で、でも40m台でしかないらしいので、「日本国内には、高層物の灯台は無い」らしい。
★羽田の管制塔で115mあるのね。なんか、管制塔より灯台の方が高いイメージあるが、真逆だな。
管制塔は、広々とした空港にあるから、実際より低く見え、灯台は狭くて高台にある岬の突端にあったりするから、実際より高く見える
★「ロケット発射塔」というのは、日本では種子島にしかなくて、80m級なので「高層物」。
自衛隊が、どこかにミサイル発射塔を隠しもってるのか?イージスアショアとか、60mあるのか?
北海道大樹町のホリエモンロケットは、発射塔が60m越えないのか?
★「4.宗教的高層物」としては
「4-1.塔」(一般人が入れない)
宗教じゃなくても、モニュメントやアート作品で60m超えたら、ここのカテゴリに入る。太陽の塔とか。
★今までは人為的な高層物でしたが、最後に天然の高層物として「5.樹木」を挙げてる。
日本では、京都府のスギの木が、60m超えてるから「高層物」なんですよね。
もっとも、天然のスギの樹高を、わざわざ測定することは滅多にないから、
見つかってないだけで、他にも高層スギは多数あるんじゃないか?
今年家(戸建て)をかった、
家を買うときは気にしてなかったけど、
ここは気にしたほうがよかったなぁとあとあと思うことが結構あるのでメモ。
本にのってることもあるだろうけど、比較的ナイーブな人が気にしそうな部分をピックアップしてみる。
自分は家を買うときは、広さ、駅からの距離、値段、間取りばかりを気にしてそこまで細かいことは気にしなかったけど、
以下の点は結構クリアしていて、後々よかったなぁと思っている。
──────────
あと私道はだいたいせまい。しかも私道なのにいろんな人がつかってストレス。
車の音も振動もストレス。車通りの多い通りは避ける人多いと思うけど、
その通りの横で抜け道になっているところも気にしたほうがいい。
家の前の道路は車通りがすくないほうがいい。
道が狭い、車通りが激しいとかで気軽に車が出せないのはストレス。
いちいちバックではいらなきゃ駐車できないとか自分の駐車場でこっそりUターンされたりとかストレス。
子供がうるさいのはストレス。やはり通学中はうるさいし交通的にもかなり邪魔。
中学校のほうが部活もあるしうるさい。特に吹奏楽部はストレス。
学童の送り迎えは車なので、結構時間帯によって車がこみあってストレス。
幼稚園は昼間かなりうるさい。
あと、送迎とか道路でだべってるおばさんたちうざい。
鉄塔が倒れてきたらどうしようって思ってストレス。(あるわけないけど)
コンビニまで遠いのはストレス。スーパーはしょっちゅういかないけどコンビニはいく。
公園もうるさい。昼間は子供、夜は中・高校生と1日中ストレス。
──────────
他にもあればぜひ。
一
これは、私が小さいときに、村の茂平というおじいさんからきいたお話です。
むかしは、私たちの村のちかくの、中山というところに人類を守るためのお城があって、中山さまという将軍さまが、おられたそうです。
その中山から、少しはなれた山の中に、「ごん狐」という狐がいました。ごんは、一人ぼっちのゴジラよりも大きな狐で、しだの一ぱいしげったアマゾンのような原生林の中に穴をほって住んでいました。そして、夜でも昼でも、あたりの村へ出てきて、いたずらばかりしました。はたけへ入って東京ドーム十個分の芋をほりちらしたり、菜種油の貯めてあるタンクへ火をつけて村を焼き払ったり、百姓家の裏手に建っている発電用風車の羽をむしりとっていったり、いろんなことをしました。
或秋のことでした。二、三年雨がふりつづいたその間、ごんは、外へも出られなくて穴の中にしゃがんでいました。
雨があがると、ごんは、ほっとして穴からはい出ました。空はからっと晴れていて、ごんが穴から出たことを知らせる警戒警報が地の果てまできんきん、ひびいていました。
ごんは、村を流れる黄河の十倍ぐらいある川の堤まで出て来ました。あたりの、すすきの穂には、まだ雨のしずくが光っていました。川は、いつもは水が少いのですが、三年もの雨で、水が、どっとまし、辺りの村々は全て水没していました。ただのときは水につかることのない、川べりの大きな鉄塔や、世界一長い橋が、黄いろくにごった水に横だおしになって、もまれています。ごんは川下の方へと、すっかり水没した高速道路を歩いていきました。
ふと見ると、川の中にシュワルツネッガーを百倍屈強にしたような人がいて、何かやっています。ごんは、見つからないように、そうっと原生林の深いところへ歩きよって、そこからじっとのぞいてみました。
「兵十だな」と、ごんは思いました。兵十はその名の通りグリーンベレーの選りすぐりの兵隊十人を瞬殺したという人類最強の男で、盛り上がった筋肉によってぼろぼろにはち切れた黒いきものをまくし上げて、腰のところまで水にひたりながら、魚をとる、総延長五十キロに及ぶ定置網をゆすぶっていました。はちまきをした顔の横っちょうに、お盆が一まい、大きな黒子みたいにへばりついていました。
しばらくすると、兵十は、定置網の一ばんうしろの、袋のようになったところを、水の中からもちあげました。その中には、車や家や橋の残骸などが、ごちゃごちゃはいっていましたが、でもところどころ、白いものがきらきら光っています。それは、鯨ぐらい太いうなぎの腹や、ジンベエザメぐらい大きなきすの腹でした。兵十は、体育館ぐらいの大きさのびくの中へ、そのうなぎやきすを、ごみと一しょにぶちこみました。そして、また、袋の口をしばって、水の中へ入れました。
兵十はそれから、びくをもって川から上りびくを山の峰においといて、何をさがしにか、川上の方へかけていきました。
兵十がいなくなると、ごんは、ぴょいと原生林の中からとび出して、びくのそばへかけつけました。ちょいと、いたずらがしたくなったのです。ごんはびくの中の魚をつかみ出しては、定置網のかかっているところより下手の川の中を目がけて、大谷翔平投手のような豪速球でびゅんびゅんなげこみました。どの魚も、「ドゴォォォン!」と音を立てながら、にごった水の中へもぐりこみ、大きな水柱を立てました。
一ばんしまいに、太いうなぎをつかみにかかりましたが、何しろぬるぬるとすべりぬけるので、手ではつかめません。ごんはじれったくなって、頭をびくの中につッこんで、うなぎの頭を口にくわえました。うなぎは、キュオオオオオオンと超音波のような叫び声を上げてごんの首へまきつきました。そのとたんに兵十が、向うから、
「うわア石川五右衛門とアルセーヌ・ルパンと怪盗セイント・テールを足して三で割らない大泥棒狐め」と、地球の裏側でも聞こえるような大声でどなりたてました。ごんは、びっくりしてとびあがりました。うなぎをふりすててにげようとしましたが、うなぎは、ごんの首にまきついたままごんを縊り殺さんと巨大重機のような力で締めあげてはなれません。ごんはそのまま横っとびにとび出して一しょうけんめいに、超音速旅客機コンコルド並みの速度でにげていきました。
ほら穴の近くの、ごんの挙動を監視するためのセンサーの下でふりかえって見ましたが、兵十は追っかけては来ませんでした。
ごんは、ほっとして、象ぐらいの大きさのうなぎの頭をかみくだき、なおも圧搾機のような力で締めあげてくる胴体を渾身の力でやっとはずして穴のそとの、草の葉の上にのせておきました。
二
十日ほどたって、ごんが、大日本プロレスを代表する悪役レスターである”地獄のカントリーエレベーター”弥助の家の裏を通りかかりますと、そこの、いちじくの木で懸垂をしながら、弥助が、おはぐろをつけていました。総合格闘技界の若きカリスマ、”溶接王”新兵衛の家のうらを通ると、新兵衛がダンベルを上げながら髪をセットしていました。ごんは、
「ふふん、格闘技村に何かあるんだな」と、思いました。
「何だろう、異種格闘技戦かな。異種格闘技戦なら、プレスリリースがありそうなものだ。それに第一、告知ののぼりが立つはずだが」
こんなことを考えながらやって来ますと、いつの間にか、表に手掘りで地下30キロまで掘り抜いた赤い井戸のある、兵十の家の前へ来ました。その大きな、兵十が歩くたびに立てる地響きによってこわれかけた家の中には、大勢の人があつまっていました。よそいきのコック服を着て、腰に手拭をさげたりした三ツ星シェフたちが、厨房で下ごしらえをしています。大きな鍋の中では、本日のメインディッシュである”比内地鶏胸肉の香草和え~キャビアを添えて~”がぐずぐず煮えていました。
「ああ、葬式だ」と、ごんは思いました。
「兵十の家のだれが死んだんだろう」
お午がすぎると、ごんは、村の墓地へ行って、坐像としては日本一の高さの大仏さんのかげにかくれていました。いいお天気で、遠く向うには、ごんから人類を守るためのお城の大砲が光っています。墓地には、ラフレシアより大きなひがん花が、赤い布のようにさきつづいていました。と、延暦寺、東大寺、金剛峯寺、増上寺、永平寺など日本中の名だたる寺から一斉に、ゴーン、ゴーン、と、鐘が鳴って来ました。葬式の出る合図です。
やがて、世界各国から集った黒い喪服を着た葬列のものたち七十万人がやって来るのがちらちら見えはじめました。話声も近くなりました。葬列は墓地へはいって来ました。人々が通ったあとには、ひがん花が、跡形もないほど木っ端微塵にふみおられていました。
ごんはのびあがって見ました。兵十が、白いかみしもをつけて、3m程の位牌をささげています。いつもは、赤い閻魔大王みたいな元気のいい顔が、きょうは何だかしおれていました。
「ははん、死んだのは兵十のおっ母だ」
ごんはそう思いながら、頭をひっこめました。
その晩、ごんは、穴の中で考えました。
「レスリング女子世界チャンピオンだった兵十のおっ母は、床についていて、巨大うなぎが食べたいと言ったにちがいない。それで兵十が定置網をもち出したんだ。ところが、わしがいたずらをして、うなぎをとって来てしまった。だから兵十は、おっ母に世界三大珍味を始め、ありとあらゆる有名店の美味しいものは食べさせても、巨大うなぎだけは食べさせることができなかった。そのままおっ母は、死んじゃったにちがいない。ああ、巨大うなぎが食べたい、ゴテゴテに脂が乗って胃もたれがする巨大うなぎが食べたいとおもいながら、死んだんだろう。ちょッ、あんないたずらをしなけりゃよかった。」
三
兵十は今まで、おっ母と二人きりで、ストイックなくらしをしていたもので、おっ母が死んでしまっては、もう一人ぼっちでした。
「おれと同じ一人ぼっちの兵十か」
ごんは道場のそばをはなれて、向うへいきかけますと、どこかで、いわしを売る声がします。
ごんは、その、いせいのいい声のする方へ走っていきました。と、弥助のおかみさんが、裏戸口から、
「いわしを五千匹おくれ。」と言いました。いわしの仲買人は、いわしをつんだトラック三百台を、道ばたにおいて、ぴかぴか光るいわしを満載にした発泡スチロール容器を三百人がかりで、弥助の家の中へもってはいりました。ごんはそのすきまに、車列の中から、五、六台のトラックをつかみ出して、もと来た方へかけだしました。そして、兵十の屋敷の裏口から、屋敷の中へトラックを投げこんで、穴へ向ってかけもどりました。途中の坂の上でふりかえって見ますと、兵十がまだ、落ちたら骨まで砕け散る井戸のところで小指一本で懸垂をしているのが小さく見えました。
ごんは、うなぎのつぐないに、まず一つ、いいことをしたと思いました。
つぎの日には、ごんは栗がなった木々を山ごと削りとって、それをかかえて、兵十の家へいきました。裏口からのぞいて見ますと、兵十は、鶏のささみ肉十キロの午飯をたべかけて、茶椀をもったまま、ぼんやりと考えこんでいました。へんなことには兵十の頬ぺたに、かすり傷がついています。ボクシング世界ヘビー級王者と戦った時も傷一つつかなかった兵十の顔にです。どうしたんだろうと、ごんが思っていますと、兵十がひとりごとをいいました。
「一たいだれが、いわしのトラックなんかをおれの家へほうりこんでいったんだろう。おかげでおれは、盗人と思われて、いわし仲買人のやつに、ひどい目にあわされかけた。まさかトラック三百台が一斉に突っ込んでくるとはな。受け止めるのはなかなか骨だったぞ」と、ぶつぶつ言っています。
ごんは、これはしまったと思いました。かわいそうに兵十は、いわし仲買人にトラック三百台で突っ込まれて、あんな傷までつけられたのか。
ごんはこうおもいながら、そっと兵十の三十年連続総合格闘技世界王者防衛を記念して建てられた東洋一の大きさを持つ道場の方へまわってその入口に、山をおいてかえりました。
つぎの日も、そのつぎの日もごんは、山を丸ごと削り取っては、兵十の家へもって来てやりました。そのつぎの日には、栗の山ばかりでなく、まつたけの生えた松の山も二、三個もっていきました。
四
月のいい晩でした。ごんは、ぶらぶらあそびに出かけました。中山さまのお城の下を間断なく降り注ぐ砲弾を手で払いのけながら通ってすこしいくと、非常時には戦闘機が離着陸するために滑走路並みに広くなっている道の向うから、だれか来るようです。話声が聞えます。チンチロリン、チンチロリンと緊急警報が鳴っています。
ごんは、道の片がわにかくれて、じっとしていました。話声はだんだん近くなりました。それは、兵十と加助というムエタイ世界王者でした。
「そうそう、なあ加助」と、兵十がいいました。
「ああん?」
「おれあ、このごろ、とてもふしぎなことがあるんだ」
「何が?」
「おっ母が死んでからは、だれだか知らんが、おれに大量の土砂を、まいにちまいにちくれるんだよ」
「ふうん、だれが?」
「それがはっきりとはわからんのだよ。おれの知らんうちに、おいていくんだ」
ごんは、ふたりのあとをつけていきました。
「ほんとかい?」
「ほんとだとも。うそと思うなら、あした見に来いよ。俺の屋敷を埋め尽くす土砂の山を見せてやるよ」
「へえ、へんなこともあるもんだなア」
それなり、二人はだまって歩いていきました。
加助がひょいと、後を見ました。ごんはびくっとして、小さくなってたちどまりました。加助は、ごんには気づいていましたが、そのままさっさとあるきました。吉兵衛という館長の家まで来ると、二人はそこへはいっていきました。ポンポンポンポンとサンドバッグを叩く音がしています。窓の障子にあかりがさしていて、兵十よりさらに大きな坊主頭がうつって動いていました。ごんは、
「連合稽古があるんだな」と思いながら井戸のそばにしゃがんでいました。しばらくすると、また三万人ほど、人がつれだって吉兵衛の家へはいっていきました。千人組手の声がきこえて来ました。
五
ごんは、吉兵衛館長主催の一週間で参加者の九割が病院送りになるという連合稽古がすむまで、井戸のそばにしゃがんでいました。兵十と加助は、また一しょにかえっていきます。ごんは、二人の話をきこうと思って、ついていきました。中山将軍が最終防衛ライン死守のために投入した戦車部隊をふみふみいきました。
お城の前まで来たとき、振りかかる火の粉を払いながら加助が言い出しました。
「まあそうだろうな」と、兵十は飛んできた流れ弾をかわしながら、うんざりした顔で、加助の顔を見ました。
「おれは、あれからずっと考えていたが、どうも、そりゃ、人間じゃない、怪獣だ、怪獣が、お前がたった一人になったのをあわれに思わっしゃって、いろんなものをめぐんで下さるんだよ」
「そうかなあ」
「そうだとも。だから、まいにち怪獣にお礼参りをするがいいよ」
「無茶を言うな」
ごんは、へえ、こいつはつまらないなと思いました。おれが、栗や松たけを持っていってやるのに、そのおれにはお礼をいわないで、怪獣にお礼をいうんじゃア、おれは、引き合わないなあ。
六
そのあくる日もごんは、栗山をもって、兵十の家へ出かけました。兵十は道場で縄登りのトレーニングを行っていました。それでごんは屋敷の裏口から、こっそり中へはいりました。
そのとき兵十は、ふと顔をあげました。と狐が屋敷の中へはいったではありませんか。こないだうなぎをぬすみやがったあのごん狐めが、またいたずらをしに来たな。
「ようし。」
兵十は立ちあがって、中山の城に設置してある、対ごん戦に特化して開発された砲身長30mの520mm榴弾砲をとってきて、火薬をつめました。
そして足音をしのばせてちかよって、今門を出ようとするごんを、ドンと、うちました。ごんは、びくともしませんでした。兵十は五百発ほど打ち込みました。ごんはかすり傷一つ負っていません。兵十は榴弾砲を剣のように構えると、ごんの足に五千連撃を叩き込みました。ようやくごんは足をくじいてばたりとたおれました。兵十はかけよって来ました。家の中を見ると、家の大部分が栗山で押しつぶされているのが目につきました。
「おやおや」と兵十は、うんざりした顔でごんに目を落しました。
「ごん、やはりお前だったのか。いつも栗山をくれたのは」
ごんは、お礼を言われることを期待したきらきらした目で、うなずきました。
地震や台風で吹っ飛んで来たと違って、毎日目の前にあったものだよ?予感出来るよね。鉄塔とかと違って国の持ち物じゃないよ?
自分は大丈夫とか思ってて、自己責任棚上げして被害者ぶってるだけ。家買う時に見たの?先に住んでたなら反対とかした?それを機に保険に入った?
令和元年台風15号は2019年9月9日未明に関東地方に上陸縦断し、台風の進行方向右側で風が強くなった千葉県で特に大きな被害をもたらした。
建物の被害や転倒での怪我など直接的な被害もさることながら、西部を除いた千葉県の広い範囲で停電が発生し、停電の影響から
生活各方面に幅広く支障をきたしており、特に暑い時期のエアコン停止と断水は人命にかかわる事態である。
君津市にある東電の高圧送電線の鉄塔2基が倒壊した件は、千葉県南部10万件の停電に影響するものではあるが、千葉全域では
鉄塔倒壊時点で60万件以上、11日現在40万件以上が停電しており、鉄塔の倒壊により千葉広域で停電した、というのは正しい表現ではない。
ネットでは、「テレビ・マスコミが窮状を取り上げていない」「政治・行政が動いていない」という意見が散見されたけど、県外民の増田としては
津田沼大行列・出られない成田・ゴルフ練習場フェンス倒壊の報道はあったし、なんだかんだで自治体とか動いてるんだろう?と思って
停電・断水地域の情報だけでも調べてみるか、と千葉の検索を開始した。
千葉県のホームページに行くと、最新情報には平時感あふれる項目しか掲載されておらず「台風15号に関する情報は防災ポータルサイトで」
と誘導される。
これはもはや平時だな。何も起きていない。そして何かあれば防災ポータルがある。安全安心千葉。
http://www.bousai.pref.chiba.lg.jp/portal/
□緊急情報 緊急情報はありません。
□防災ニュース 2019/05/31「避難勧告等に関するガイドライン」が改定されました。
千葉では緊急事態が発生していないことに安堵する。防災ニュースも3ヶ月更新なし。ヨシ。
11日になって新たに開設される避難所、設置される災害対策本部。一体千葉で何が起こっているのか。
□交通情報
□ライフライン情報の中の水道情報はポータルから県水道局へと戻される。
http://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/
9月9日千葉県営水道からのお知らせ-東日本大震災関連情報 新着 ←放射性物質測定
9月9日停電に伴う集合住宅等における断水について 新着 ←集合住宅での断水事案
当局の浄・給水場は正常に給水していますが、集合住宅の給水施設で停電でポンプが動かず断水したときはポンプを介さない給水栓の場所を
確認してみてね、との親切な情報。ということは千葉ではやはり大規模な断水は起きていないのでは。
2019/09/11 13:48
【訂正】令和元年台風15号について(第7報).pdf
【水道情報】(1)水道事業体数 9事業体 計21,083戸
鴨川市(断水)937戸
市原市(断水)169戸
大多喜町(断水)220戸
かずさ水道広域連合企業団(断水)11,360戸(需要増による配水池の残量減)
いすみ市(断水) 6戸
三芳水道企業団 (断水) 160戸
長生郡市広域市町村圏組合(断水)431
多古町(断水)1,800戸
南房総市(断水)6,000戸
【停電情報】千葉県全域で、約443,500軒
結構な数ですよね。一応は把握して公開しています、と。それでいて給水所や充電場所の情報告知は無し。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49609970Q9A910C1000000/
千葉県は10日午前に災害対策本部を開き、台風15号の影響で断水が続く地域への給水のため、同日早朝に自衛隊に災害派遣を要請したことを明らかにした。
防災ポータルを見ても何が発生しているか不明であり、避難所開設情報はあるものの、何の避難所なのかわからない。
停電による災害状況下であるということを宣言し、被災住民が停電断水時にどういった行動をとればいいのか指針を示す。
避難所、給水情報、充電可能場所、食料配布、医療情報、ガソリンスタンド営業情報などが、ポータル外の個別の企業サイトへ飛ばずに、一覧できるのが望ましい。
千葉県警などもツイッターで防災ポータルへ誘導しているが、役立つ中身がなく外部サイトへ飛ばすだけのポータルを紹介されても被災住民は困惑するだろう。
https://www5.nhk.or.jp/saigai/chiba/linfo/f/index.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190910/k10012074891000.html
後者はテキスト羅列だけど、視覚障害者にとっては読み上げ可能で便利かもしれない。
と、ツイッターで鉄道会社が運行情報を画像で公開したら視覚障害者の事を考えろと詰められていたのを見て思った。
https://news.yahoo.co.jp/story/1435
http://teideninfo.tepco.co.jp/html/12000000000.html
https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20190911-00142135/
元増田がまさに千葉県民で停電の被害に遭っているなら、「応急措置でも何でも良いから早く直せ」と思うのは分かるけど、特に被害を受けていない立場ならもう少し余裕のある目で見守ってやっても良いのではないかと思う。
だいたいトラブルを解決する能力の低い人間に限って、トラブルを解決すべき当事者に対する要求水準がやたらと高いんだよ。ちなみに鉄塔の倒壊により影響を受けているのは10万戸だそうで、その他の世帯は別の手段で解決することになるらしい。電気に関する知識が皆無なので詳しいことは書けないけど。