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2024-10-28

週刊少年マガジン史上最も重要マンガ20

anond:20241012181121

マガジン20選を決める際、一人一作しばりを外した。ちばてつや梶原一騎(高森朝雄)はどうしても二作選ばなければならなかった。週刊少年マガジンちばてつやに育てられ梶原一騎に鍛えられた。特にちばてつやがいなければ今日マガジンはない。

『ちかい魔球』1961-1963『ハチのす大将』1963『紫電改タカ』1963-1965『ハリスの旋風』1965-1967『あしたのジョー』1968-1973『おれは鉄兵』1973-1980『あした天気になあれ』1981-1991『少年よラケットを抱け』1992-1994

と三十年以上に渡りマガジンを牽引してきた生き神様のような存在だ。新人発掘のちばてつや選考委員として世に送り出した漫画家たちも数多い。Wikipediaを見るとあの人もこの人もちばてつや出身だったのかと驚く。漫画家初の文化勲章受章者になったのも当然すぎるほど当然の偉人

梶原一騎は他誌でも書いているがマガジンでのヒット作が多い。『空手バカ一代』も『愛と誠』もマガジン連載作。

1 ちばてつやハリスの旋風』1965-1967

部活漫画開祖。ガキ大将剣道ボクシングサッカー等様々なスポーツに挑戦する。後世への影響力は『あしたのジョー』以上ではないだろうか。アニメ化の際はガキ大将大山のぶ代メガネくん小原乃梨子という配役だった。後のドラえもんコンビの原点という意味でも重要だ。

 

2 水木しげるゲゲゲの鬼太郎』1965-1969

墓場鬼太郎から改題。マガジン発ではないがマガジン連載で有名になり今もアニメリメイクされる国民キャラクターになった。

 

3 梶原一騎川崎のぼる巨人の星』1966-1971

後世への影響力は間違いなくマガジンNo.1。苦悩する主人公、激しい特訓、写実的な絵でスポ根というジャンル確立した。漫画界に地殻変動を起こした。その分パロディ対象にされることも多い。夏目房之介『消えた魔球 熱血スポーツ漫画はいかにして燃えつきたか』と斎藤貴男『夕やけを見ていた男 評伝梶原一騎』を読むと理解が深まる。

 

4 高森朝雄ちばてつやあしたのジョー』1968-1973

奇跡の名作。二つの異なる才能がぶつかり合い、週刊連載による偶然が積み重なり、梶原一騎世界ともちばてつや世界とも違う唯一無二の作品が完成した。日本漫画史はここで一つの頂点に達する。

 

5 永井豪デビルマン』1972-1973

日本最高の漫画を選ぶなら『あしたのジョー』と『デビルマン』は有力候補になるだろう。この二作が同時に載っていた当時のマガジンの恐ろしさ。永井豪は週刊少年漫画誌5誌全てに連載を持っていた。

 

6 矢口高雄釣りキチ三平』1973-1983

アウトドア漫画の魁。前代未聞の高度な画力釣り啓蒙した。梶原一騎時代の影響で暗くなっていたマガジンから明るさを取り戻す好機にもなった。当時10年間連載というのは非常に稀なことだった。

 

7 柳沢きみお翔んだカップル』1978-1983

少年誌ラブコメの基礎を築いたというだけでも偉大だが、その後深刻なメロドラマへと変貌する。今の瀬尾公治流石景はこの流れの中にある。柳沢きみお過小評価されている。永井豪同様5誌全てに連載を持っていた。

 

8 小林まこと『1・2の三四郎』1978-1983

熱血の時代から熱血を笑う時代へのパラダイムシフト象徴する一作。小林まこと島本和彦は熱血する自分を高らかに笑いながらまた熱血し続ける。三四郎は『ハリスの旋風』のようにスポーツ転々とする。『青春少年マガジン 1978〜1983』を読むと壮絶な舞台裏垣間見える。

 

9 蛭田達也コータローまかりとおる!シリーズ 1982-2002

かつてマガジン最長連載を誇っていた。超巨大学園の抗争から異種格闘技になったかと思えば突然ロックバンドをやり出して最終章ではどシリアスな展開に突入し「新」では柔道漫画に様変わり…と融通無碍作風マガジンカラーのものだ。「L」連載中マガジンSPECIALに移籍2004年に中断。

 

10 しげの秀一バリバリ伝説』1983-1991

峠の走り屋だった高校生世界的レーサーへと成長するまでの物語楠みちはるあいつとララバイ』と共に80年代バイクブームを盛り上げた。『バリバリ伝説』をバイブルと呼ぶバイク乗りは多い。後の『頭文字D』の布石にもなった。

 

11 森川ジョージはじめの一歩』1989-

森川ジョージちばてつやの正統的後継者だ。『ハリスの旋風』を読んで漫画家を志し、ちば先生が描いているからという理由マガジンに持ち込みデビューちばてつや世界平成風にアップデートした『はじめの一歩』は途轍もなく面白い漫画だった。そんな時代があった。

 

12 石垣ゆうきMMR マガジンミステリー調査班』1990-1999

世間への悪影響ではトップクラス。今でこそ「な、なんだってー!」をネタにしていられるが当時1999年人類滅亡に本気で怯えた子供は多い。70年代五島勉記憶が薄らいだ頃に再びノストラダムス予言の恐怖を植え付けた。山本弘トンデモノストラダムス本の世界』『トンデモ予言の後始末』は解毒剤として有効後者でのMMR批判は傑作。

 

13 佐木飛朗斗所十三疾風伝説 特攻の拓』1991-1997

ヤンキー漫画集大成。同時期の『湘南純愛組!』『カメレオン』等と共にマガジン治安の悪さに貢献した。これ以上不良を熱く描くのはもう不可能かもしれない。

 

14 天樹征丸金成陽三郎さとうふみや金田一少年の事件簿シリーズ 1992-2001,2004-2017

1億部を超えるマガジン最大のヒット作。推理漫画というマイナージャンルを一気に隆盛へと押し上げた。雨後の筍のように模倣作が乱立しその中から名探偵コナン』というもう一つの巨星が生まれた。影響力では『巨人の星』に次ぐNo.2だろう。福井健太本格ミステリ漫画ゼミ』は推理漫画歴史概観した労作。これを読むと『金田一少年の事件簿』以前以後で全く景色が違うのがわかる。

15 藤沢とおるGTO』1997-2002

湘南純愛組!』の主人公の一人だったヤンキー教師になって大暴れ。マガジンジャンプを破り日本一の発行部数に君臨する立役者にもなった。TVドラマも大ヒット。反町隆史松嶋菜々子ビッグカップル誕生きっかけになったという意味でも影響力は大きい。

 

16 赤松健ラブひな』1998-2001

萌えマガジンに定着させた。雑誌カラーを変えたという点でかなり重要。これ以後の『スクールランブル』等の恋愛漫画もつながる。一方でヤンキー漫画は減っていった。

 

17 寺嶋裕二ダイヤのAシリーズ 2006-2022

正確なスポーツ描写時代象徴する一作。同時期の『あひるの空』はスポーツ弱小校を描くことによって、『ベイビーステップ』は現実的トレーニング理論を取り入れることによってリアリティを追求した。梶原一騎根性主義は完全に過去のものになった。

  

18 鈴木央七つの大罪2012-2020

70年代しかあり得なかったはずの週刊少年漫画誌全誌連載が10年代に甦った。『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』『FAIRY TAIL』『魔法先生ネギま!』等のファンタジー漫画隆盛の象徴としても挙げておきたい。

 

19 大今良時聲の形2013-2014

障害いじめという深刻な問題を描き大反響を呼び様々な議論を巻き起こした。マガジン塀内夏子以来女性漫画家が多い。(最初里中満智子だが流れを作ったのは塀内夏子)『シュート!』の大島司、『Harlem Beat』の西山優里子、『ゴッドハンド輝』の山本航暉、『トッキュー!!』の久保ミツロウ、『ベイビーステップ』の勝木光、『ヤンキー君とメガネちゃん』の吉河美希、『ドメスティックな彼女』の流石景等。

 

20 和久井健東京リベンジャーズ』2017-2022

今、不良は現実でも漫画でも下火になっている。その状況で不良漫画を描くにはどうしたらいいかタイムリープで不良が盛んな時代に行けばいい!という発想の転換で大ヒットになった。時代の移り変わりを象徴する一作。

 

天才バカボン』も『男おいどん』も『野球狂の詩』も『三つ目がとおる』も『ミスター味っ子』も『シュート!』も『BOYS BE…』も『サイコメトラーEIJI』も『エア・ギア』も『FAIRY TAIL』も『五等分の花嫁』も『ブルーロック』も選外になってしまったが、マガジン歴史の流れを重視して選んだ。

 

 

 

追記・返信

今回の20選は「後世への影響力」「時代象徴」という観点から選びました。

>”柳沢きみお過小評価されている。” 同意なのですが、すっきり終わるのがないからでしょうか。

今の流行と合わないというのもありますが、本人が自分ブランド化に失敗してる感じもします。

 

ミスター味っ子グルメ漫画演出にだいぶ影響を与えたのではないだろうか。むしろアニメ版が大きいのか?

そうですね、『ミスター味っ子』の影響力はアニメ今川演出によるところが多く、原作は割と普通なので。

 

巨人の星あしたのジョーの連載時期が重なっていることを再認識して呆気にとられる

本当に恐ろしい。よほどマガジンの風が合ったのか。

 

>90〜ゼロ年代の読者には「週刊少年キバヤシ」みたいな印象があるが、こうして列挙されるとそこまででもない、のかな。いや

週刊キバヤシあながち間違いではないと思います

 

バリ伝が入ってるのは嬉しい。イニDキャラクターに感じられなかった生気のようなものがまだあった。

バリバリ伝説』は絶対入れようと思ってました。『頭文字D』よりこっちですね。

 

七つの大罪ってそんなか?とか所々疑問はある。

うーん確かに。『FAIRY TAIL』の方がよかったかもしれません。

 

>「コータローまかりとおる!」途中で訳が分からなくなって、読むのを止めた。それまでは楽しみに読んでたよ。私は20選に選ばない

まあ名作というわけではないけど、あのなんでもありな感じが実にマガジンらしいと思います

 

味っ子IN大罪OUTだな、スーパードクターK面白いけどブラックジャック北斗の拳悪魔合体だし

うーんやっぱり『七つの大罪』は外そうかな。Kを入れなかったのはまさにその理由です。

 

つのだじろう「うしろ百太郎」は外せないのではないか。当時恐怖オカルトマンガブーム立役者の一つだったよ。

そう『うしろ百太郎』も重要……。重要作品が多すぎる。

 

> 私は良き読者でないのでどれを落とせとは言えないのだけど『天才バカボン』を外すのは納得できん。友人は「当時のマガジンガロなんかよりよっぽど前衛的だった」と言っていた。ていうか全般赤塚評価低すぎん?

天才バカボン』も本当は入れなきゃいけないんですが……。かなり悩みました。赤塚作品サンデー10選にもりぼん10選にも入ってるので全般的に評価が低い訳ではないと思います

 

>「ミスター味っ子」は良くも悪くも王道少年グルメ漫画なので、個人的マガジンならではって意味では「将太の寿司」の方が重要かな。

同感です。入れるなら味っ子より将太。しかしただでさえ90年代が多いのでこれ以上入れるのは難しかった。

 

ミスター味っ子料理漫画としてエポックメイキングだったし、オフサイド女性作家の描くスポ根漫画としてエポックメイキングだったと思う。

塀内夏子マガジン漫画家20選なら入ると思います。かなり重要作家。ただ作品で見ると20選は難しいかと。

 

>概ね同意ではあるんだが、さすがに真島ヒロが居ないのはおかしい。 迷うが、七つの大罪FAIRY TAILはしないといけないかと。

そうですね。真島ヒロはここ四半世紀のマガジンには欠かせない……。『七つの大罪』と『FAIRY TAIL』を入れ替えるか。

 

Twitterでの反応も

https://x.com/FUNDOSHIMASK/status/1851540864256065548?t=4HG7KChe6go4rpZiQoj5uA&s=19

しかジャンプ版でもサンデー版でもそうだったけど、通史で語るとどうしても21世紀が弱くなっちゃいがち。というか流石に21世紀マガジン作家として、ばっちょ>真島ヒロは無くない?

通史という性格上今が弱くなるのは仕方ないかと。しかし確かに鈴木央を入れて真島ヒロを入れないのはおかしいか

 

https://x.com/renge_kick/status/1851544678833025184?t=5xA6twKuvH1r8CV6s02t7g&s=19

RAVEマガジン史においてかなり重要だと思う(ヒット規模はFAIRY TAILのほうがデカいけどマガジン能力バトルが増えたのはRAVEからだと思ってるので)

https://x.com/renge_kick/status/1851601194126614683?t=n_MMf633SxuDnTGjJXmTUQ&s=19

>厳密にはRAVEよりも先にゲトバKYOが始まってるんだけど、人気に火がついた早さやその後のネギまツバサなんかのファンタジーバトルもののノリを見るとやっぱ重要なのはRAVEだよなーって

RAVE』の方が重要という意見。なるほど。

  

https://x.com/npeofnpe/status/1851570584460910706?t=ZqperbBdCK13dY0B_N36cg&s=19

>ごとよめって確か巻割100万いってましたよね?ラブコメ史上最強といえるので入ってない方が変かな

聲の形は単発でパッとあたったけどマガジン史においてなんか重要かと言われると別に…

聲の形OUT『五等分の花嫁』INという意見。うーん。

 

というわけで改訂版を出します。00年代漫画が一作だけなのも気になっていた。

 

改訂版

18 真島ヒロFAIRY TAIL2006-2017

驚異的な執筆量で21世紀マガジンを牽引する真島ヒロ。本作は海外人気も非常に高い。『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』『魔法先生ネギま!』『七つの大罪』等のファンタジー漫画隆盛の象徴としても挙げておきたい。

2020-10-15

週マガラブコメ作家三大クズって誰と誰と誰なのか?

とりあえず私見ですが、

流石景

瀬尾公治

この二人は確定です。何故って平気で二股掛けるし良い展開になると突然、酷過ぎる話にされてもうやりたい放題でかなり似通った性質からです。

ついでにいうと展開がワンパターンで毎回魅力的なヒロインが出てくるのに最初に付き合った彼女以外は滑り台確定で、作品によっては主人公トラウマという呪縛を与えるためにメインヒロイン交通事故死させたり過去にハメ撮りしてたり主人公彼女イチャイチャしてたら前カノが偶然通りかかった→ごめん前カノ好きだから結婚の話はなかった事にして!と今カノに許しを請うところとかもう最悪。

という訳でこの二人は人間のクズですのであと一人です。

2019-04-03

anond:20190403140624

https://www.hmv.co.jp/newsdetail/article/1811051015/

上野さんは不器用」のtugeneko→アイマス二次創作コミケに出ていたらしい

かぐや様は告らせたい赤坂アカコミケ編集に声をかけられてデビューしたらしい

「五等分の花嫁」春場ねぎ東方とかの二次創作やってたらしい(同人誌書いてたか分からん

盾の勇者の成り上がり作画藍屋球ガンダムUC二次創作コミケに出ていたらしい

同居人はひざ、時々、頭のうえ。」二ツ家あす→テニプリ二次創作コミケに出ていたらしい

ドメスティックな彼女流石景コミケサークル参加していたらしい(ジャンル分からん

「私に天使が舞い降りた!」椋木ななつ→ラブライブ二次創作コミケに出ていたらしい

 
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