今回の会見は、記者がYes/Noで答えさせて言質を取るための質問に対して、社長が前後の経緯まで説明しようとしたため、見ている側としては非常に長ったらしい答弁に見えた。冒頭の3時間と休憩後少ししか見てないが、そこでの答弁をざっくりまとめてみた。なお、このまとめは筆者の解釈であって、受け手によって多少異なる解釈はありえると思う。実際の会見の様子はYouTubeでノーカットで見れる。

「静観でいきましょう」

当初、フライデーで報道された芸人たちは「反社からお金は貰っていない、ただ参加しただけ」と言われた。吉本はこの発言を信じて、関係各所にその通りのプレスリリースを出した。
しかし、その後、宮迫、田村から「当初の発言は嘘で、実は金銭を受け取っていた。入江が総額40～50万円を受け取り、それを参加したメンバーに分配していた。嘘の口裏合わせは宮迫がリーダーとなって行った」と言われた。
吉本は「プレスリリースを出した後で、嘘をついていたと撤回するのは都合が悪い。どうせ撤回するなら一度きりが良い。全ての情報が出揃ってから公表するべきだ」と考えた。
「静観」という単語を使ったかは記憶にないが、「真実が有耶無耶な状態での早まった公表より、事情聴取と実態解明を優先すべきだ」という意味で何らかの発言を行ったと思う。

弁護士を退席させて「テープを回してないやろな」「クビにする力があるぞ」

1回目のフライデーに出た4人と、2回目のフライデーに出た7人とで分けて、吉本のスタッフと顧問弁護士が事情聴取する面談を行った。
2回目の7人はスムーズに面談が進んだが、1回目の4人は各々が自分の保身の事しか話さず、面談に長い時間が掛かっていた。
そこで面談の場に岡本社長が呼ばれた。
岡本社長は10分ほど4人の話を聞いた上で、4人は弁護士に何か指摘されるのが怖くて情報を出せないでいるのではないかと考えた。
岡本社長は芸人たちを息子のように考えており、弁護士を離席させれば、父親である社長に何かを打ち明けてくれるのではないかと考え、弁護士を一旦離席させた。
しかし、4人の態度は変わらず、硬直した状態が続いていたので、何かジョークを言って場を和ませないといけないと考えた。
「テープ回してないやろな」はそこで発言したジョークの一つだったが、4人にはジョークが通じず、結局何も情報を得られなかった。
自分のような生粋の関西人が「クビにする力があるぞ」のような標準語を面談の場で使うとは考えられない。異なる発言を、宮迫と田村がこのように解釈しただけだと思う。

『「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから 大丈夫」と言われたが、何が大丈夫なんだか分からない』

田村が会見を生放送したいと言い出した。
複数のテレビ局が吉本の株主になっているが、その中には、例えば昼の時間帯にワイドショーをやっていない局などもある。
生放送の実施時間について、一部のテレビ局の都合のみを優先するわけにはいかない。株主のテレビ局すべてと時間調整が必要だ。
このような文脈で「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主」の話題は出したが、「株主だから大丈夫」という発言はしていない。

「記者会見をさせるつもりはない」

静観発言と同じ。
事実関係が有耶無耶な状態で記者会見をして、後から撤回したり、週刊誌に嘘を指摘されるのは都合が悪い。
記者会見をするのは、実態を解明し、修正申告の内容、詐欺被害者のケア、今後の社会貢献のあり方などについて検討してからだと説明した。
しかし宮迫と田村は独自に弁護士を雇い、記者会見の早期実施を強行しようとしてきた。そこで吉本は宮迫の弁護士を対して、記者会見の目的を質問した。

「引退か契約解消かを選べ」

7月12日に宮迫の弁護士からの会見目的に関する返答で、7月19日までの会見実施の可否について、7月16日までの回答を求められた。
7月16日に週刊誌から宮迫が別の反社(金塊強奪犯)とも関わりを持ってる事についての質問状が届いた。
吉本は宮迫の弁護士に対して、週刊誌による新情報について話し、このような状況下だから 7月19日の会見は一旦保留したほうが良いのではないかと話した。
宮迫は引退の決意が固まったことを弁護士を通して吉本に話したため、吉本は引退会見の場を用意すると返答した。
7月17日に宮迫の弁護士から、宮迫は引退したいが、田村は引退したくないと言ってる、と連絡があった。
その数時間後に宮迫の弁護士から、宮迫も引退したくなくなった、だが謝罪会見はすぐにしたいと連絡があった。
7月18日に吉本から宮迫の弁護士に対して、会社としては実態解明前の会見は難しいため、どうしてもすぐに会見したいなら引退や契約解消をして、吉本とは無関係に独自で会見してほしいと連絡した。
「引退か契約解消か」のどちらかを選べという意味ではなく、「すぐに会見したいなら引退や契約解消を」「引退や契約解消したくないなら会見の延期を」のどちらかを選べという意味。

「引退させるわけにはいかない」

当初、宮迫は自ら引退を強く希望していた。吉本は宮迫の意向に沿う予定だった。
しかし、ダウンタウン松本、さんま等に、ここで引退させるのは他の芸人に対する心象が良くないとアドバイスを受けた。
だから宮迫に対して「引退させるわけにはいかない」と発言した。

宮迫「社長と会わせてもらえなかった」

宮迫が独自に雇った弁護士から吉本に対して「今後の宮迫との連絡は弁護士を通せ」「弁護士を通さずに直接連絡を取るな」と要請されていた。
宮迫の直接会いたいという要望を断ったのは、このような弁護士の要請があったからだ。
一般的に、弁護士の要請を無視して勝手な行動をとったら、後の裁判で不利になる。

芸人が闇営業をせざるを得ないのは、吉本が芸人に払うギャラが少なすぎるからではないのか

今回闇営業が発覚した11人には、一般的なサラリーマンの給料を上回るギャラを貰っている人もいる。だから闇営業の原因がギャラの少なさにあるとは思わない。
吉本のギャラ分配は他の芸能プロダクションと大差なく、イベント企画会社やテレビ局等から支払われるギャラのうち、芸人の取り分は50%。

新人の芸人に250円で仕事をさせていると言ってたが？

仕事の依頼がこない新人の芸人にも、仕事の場を与えないと成長させられない。
イベント企画会社等に「ギャラ500円でもいいから、新人に仕事の場を与えてほしい」とお願いしてる、という話。ギャラ500円なら、芸人の取り分は250円。
仕事の内容は人気芸人が出演するイベントの補佐とか。
仕事の依頼がこない新人なら「仕事の場をもらえて、たった250円であるがギャラを貰えたこと」に対して、嬉しいと思うはず。

Permalink | 記事への反応(0) | 23:51

■

岡本社長の会見を見ているほど暇ではないのだけど、「在阪、在京の局」の下りに関するコメントはされたの？

あちこちの自治体から血税が入っている吉本興業に反社会的勢力からのお金が入っていた件は？

芸能レポーター達が20日の会見までダンマリだったのに、水を得た魚のように吉本興業の経営陣を叩きまくっている件については？

Permalink | 記事への反応(0) | 17:02

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選挙の翌日なのに、朝のワイドショーは吉本の内輪もめ一色の番組構成だな

会見まで全く触れなかったのに事実が露見したとたん騒ぎ出す

「在京在阪局は株主だから大丈夫」が証明されただけ

あの会見が無かったらこんなに取り上げなかっただろう？

Permalink | 記事への反応(0) | 09:11

■

メディア・スクラムが大好きな在京キー局や吉本興業のお膝元の在阪局が、宮迫博之、田村亮の独占インタビューや会見をセッティングしなかっただけでも、吉本興業の抑えが如何に効いていたかの証左だろ

マスコミは「強きに諂い、弱きを叩きのめす」ってこと

そして自分達に害が及ばないことを確定できない限り動かないと

Permalink | 記事への反応(0) | 06:55

2019-07-20

■在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主

「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主」

これの裏ってとれるの？

どっかに情報ある？

Permalink | 記事への反応(1) | 21:36

■宮迫＆亮の会見の感想

アベマで全部見た感想。

・何が悪いかは理解している模様

・宮迫は演技に見えちゃって損だな

・亮くんが堰を切ったように話し出して「淳にまで嘘をついて……！」と言葉を詰まらせたとき、俺も泣いた

・吉本興業マジヤクザ

・吉本が「在京在阪のテレビ局は吉本の株主やから大丈夫や」と言っていたと暴露しちゃった亮くんの身が心配

・引退はしないのね。厳しいけど復帰は厳しいだろうなあ

・今の気持ちを色で、とか質問したアッコにおまかせの担当者は、テレビのダメさをまさに象徴している

・事実を話して謝罪したい場なので自分の憶測は述べられない、という態度はとても良かった

・宮迫が休んでる間はノーギャラで埋めたるわ、と言ってくれたという松ちゃんに、ダウンタウン世代のワイ涙

・17時にMXの淳の番組見てみたけど平常運転だった。まあそりゃそうか。

・総じてアベマありがとう

・宮迫と亮くんと、過ちはあったが、反省はしている。フライデーの件はおぎやはぎの説が近いんだろう。

・ともあれ吉本興業マジヤクザ。

Permalink | 記事への反応(1) | 17:52

2017-09-18

■anond:20170917183554

もう40数年前だけど、J-COMになる前のCATV 会社でマンションにCATVを導入する営業をやっていたことがある。

今はどうなのかは知らないけど・・

当時、集合住宅や戸建にCATVを入れると、従来のUHFは見られなくなっていた。なぜかというとCATVは民法キー局、NHK、UHFもすべえVHF帯域へ変換して流していた。で、UHF帯域はCATVの有料チャンネル帯域として利用していた。そのため各マンションのUHF チャンネルをVHFで受信させないと見られなくなったとクレームがくる為、マンションオーナーや理事会に事前に相談した上で各戸を回ることが必要だった。

自分は営業として各戸を回る際にCATVの有料チャンネルを見ることができるSTB（セットトップボックス）をいかに勧めるかを考えていた。何せCATVの収入源は公共の電波障害対策工事請負費用とCATV受信費用だった。当時はWIndows3.1の時代でインターネットすらも今の様に普及はしていない。そんな時代にお金を払ってまでテレビを見るという考えを持つ日本人は殆どいなかったからだ。

せいぜいグリーン・チャンネルくらいか。衛生劇場、KIDS ステーション、WOWOW、スターチャンネル・・もあったがオンデマンドではなく同じ映画を時間をずらして何度か放送するというタイプ。今では考えられない。

会社立ち上げ当初のある日、そこでSTBをつけて有料チャンネルを見てもらうということを

どのチャンスで掴むかということが営業会議の議題になった。

その時に自分が

「マンションでのチャンネル調整時に一緒に入ってから試用期間１ヶ月でSTBを設置してそのまま加入してもらうのはどうでしょう」

と提案したのがきっかけで

「それがいい」「そうしよう」「オーナーや管理組合にも事前に承諾はもらってやろう」「騙したらと言われたら、謝る」

自分としては「いや、でも、法的にももう少し考えてみましょうよ」とは提案したものの、「それでいく」との上からの圧力に屈した。

当時は新卒で月収30万、ボーナス2.5ヶ月程度だったが査定をさげられるのが嫌だったこともあり強くは反発しなかった。

それからというもの、その営業スタイルが定着し、CATV導入キャンペーンとしてはチラシを巻き、マンションの加入率を上げていった。

高齢者の方には丁寧に説明し、クレームの内容に心掛け、管理組合の理事会にも出席して説明した。

こんな営業スタイルが当時の体育会系の親会社である住商役員にうけ、メジャーになっていったと思う。

もちろん、訪問商法なんて考えてもなく、CATVを推進するために手探りで営業していたと思う。

J-COＭがもともとできる前はジュピターテレコムと大阪の住友商事が「これからのマルチメディア時代はCATVが儲かるんや」とゴリ押しのCATV導入を進める。そんな住友商事、住友電気工業(CATVなどのモデムやSTBを生産）、伊藤忠商事、NEC(住友グループでこちらもCATV 製品を製造）、市、シャープ、パナソニックなどの在阪系企業がかなり力を入れて第３セクターで動いていたと思う。もちろんトップを仕切っていたのは住友商事、住友電気工業の住友グループ。CATVでインターネットを推進していたのも、J-COM 設立以前に住商が「関西マルチメディア研究会」と称してプロジェクトグループを作り、同軸ケーブルと利用したネットを研究していた。

こんな親会社達が子会社のいうことや、社員がクレームにあったからといってフォローするわけがない。

自分はジュピターテレコムになる前に辞めた。その後会社は益々ブラック化していったと先輩社員達に話いた・・・。

Permalink | 記事への反応(0) | 11:14

「在阪」を含む日記

■在京局は何放送してんの？

■さすがにチョロすぎない？

■テレビ局の報道が気持ち悪い

■今日の吉本・岡本社長の会見 個人的まとめ