「プロメテウスの火」を含む日記 RSS

はてなキーワード: プロメテウスの火とは

2023-07-26

オッペンハイマー』を見た感想

当方ヨーロッパ某国にいるので、先日クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』を視聴することができた。

同日公開だった方向性の全く違う『バービー』との造語ミームになるなど、英語圏を中心に話題になっているが、『オッペンハイマー』は原爆開発のマンハッタン計画を指揮した物理学者の伝記映画であるため、日本での公開は未定であるという(しか8月が近いこの時期なので)。

本稿では、映画を観て思った感想を徒然に書いてみたい。

ネタバレ等は気にしないで書くので、情報を入れないで視聴したい向きは注意されたい。

複雑な映画である

この映画では、3つの時間が並列で進む。

戦中の原爆開発まで、戦後赤狩りによるオッペンハイマーの失脚、さらにその後のストラウス(オッペンハイマーへの個人的因縁から裏で糸を引いた人物)の議会公聴会だ。

人間関係は多層的で、時間経過とともに関係も変質する。

また、最初マンハッタン計画までを除けば、基本的法廷である

当方英語リスニングに慣れているとは思うが、聞き逃した事柄もあった。日本語字幕で見ればこの苦労は少なかったかもしれない。

さらに3時間と長い。劇場結構混んでいたが、途中で携帯を見たり同伴者と話したりするガキ共もいた。

原爆の扱いを巡って

映画的なクライマックスは、一応ロスアラモスでの原爆の爆発実験に置かれており、中盤に訪れる。

これによってオッペンハイマープロメテウスとなり、世界に滅亡をもたらす「死」となる。

オッペンハイマーはこの後苦悩し、戦後水爆開発に反対し、それが戦後公職追放の憂き目を見る仇となる。

日本人として気になる広島長崎描写は、直接行うことは避けられている。

しかし、罪の意識に苛まれ主人公が投下後にロスアラモスの職員を前に演説する際、喜びを口にしドイツに落としてやりたかった(オッペンハイマーユダヤ人)と盛り上げながらも、皮膚がポロポロと崩れ落ちる幻影を見せる(これは『はだしのゲン』での描写が思わず想起された)、職員向けの広島視察報告会で残虐な写真想像させるリアクションを演じさせる、という程度は行っている。

また、アメリカ軍原爆投下地を選定する際、

などと軽い調子で話し合う場面は生々しい。

僕は被爆出身ではないし、広島高校修学旅行で一度訪れた程度なのだが、上述の演説中のフラッシュバックの場面では、被爆者が受けた残酷な苦悩を思い、思わず涙がこぼれた。

これはアメリカ人が憎いとかどうのという話ではなく、(戦後も含めた)歴史という大きな対象個人との対比に心が動いたという話と言えようか。

あとちょっと思ったのは、爆発前のカウントダウンAVJOIみたいな効果がある。

個人的営為の究極であるAV鑑賞と、大衆娯楽にする装置であった映画館での映画観賞との接続は興味深い。

アメリカ合衆国暴力映画

アメリカ合衆国原罪のようなものも、映画に盛り込まれている。

まず、ロスアラモ研究所を作った砂漠原住民土地であり、オッペンハイマー自身戦後インディアンに返せと言う台詞がある。

原住民から取り上げて作った研究員居住空間は、まるで西部劇舞台である

ガランとした土埃舞う道、左右に並ぶ木製の建物

妻がシーツを取り込む場面はフォードにありそうだし、ロスアラモスに引っ越してきたオッペンハイマーの妻はサルーンがあれば完璧ねと言う台詞もある。

事程左様に西部劇的な舞台が用意されるが、アメリカ合衆国西部劇で描いてきた神話や、その自警的な暴力性と法による支配との相克は、これまで様々な映画で繰り返し取り上げられてきた主題である

この映画でも、原爆を無事作り終えて職員に肩車されるオッペンハイマーの背景には、星条旗がはためく。

アメリカ合衆国原理的に持つ暴力性を描いているのだろう。

科学者戦争協力

自明テーマであるが、見逃すことはできない。

オッペンハイマーナチズムへの反発からアメリカ軍原爆開発をリードする役目を引き受けた。

科学政治関係というテーマは、コロナ禍での専門知の活用学術アカデミー問題、そして2011年原発事故など、日本でも問題になってきた。

現代的でアクチュアルテーマを扱う映画である

共産主義科学資本主義

この映画テーマはもちろん原爆というプロメテウスの火である現代的なテーマである

しかし今一度思い返してみると、科学共産主義資本主義関係にも踏み込まれているのではないかと思う。

科学の進展と共産主義は切っても切れない関係にある。ソ連科学推し進め、オッペンハイマーマルクス主義科学的社会主義)に興味を持つなど、科学者共産主義楽園が訪れるのではないかと期待した。

しか共産党による独裁となったソ連崩壊し、その混乱を収めたプーチンウクライナに核の脅しをかけている。

では資本主義勝利かと言えば、その限界が指摘されて久しい。アメリカ合衆国共産主義への恐怖から赤狩りを進める。さら戦争に勝つために原爆まで作ってしまった当事者である

この映画は、冒頭で述べたように3分の2が赤狩りに関するものである

原爆映画ではあるのだが、共産主義科学に関する映画と考えることもできよう。

日本で公開すべきか・できるか

3時間という長尺の映画であるが、これだけ多様で重層的なテーマを盛り込み、商業作品にしたクリストファー・ノーラン製作チームの意欲は素晴らしい。

しかし、あくまでもアメリカ国内の話であるという感じもする。ソ連、そしてヨーロッパ中国の動向も薄い。

そして日本では、まずもって娯楽作品ではないから、商業成功は見込めるのかは分からない。

さら原爆開発に対する反発も大きいだろう。被爆者が親類にいる訳でもない私でも涙がこぼれたので、当然のことだと思う。

しかし、重く重要主題を扱う映画ではあると思うので、公開の判断がなされて多くの人が視聴する文化的土壌に期待したい。

2022-08-06

セックスよりオナニーのほうが文化的だよね

オナニー

文明の入りこむ余地があまりない

コンドームはすげー薄いゴムの膜ってことで結構文明っぽいが、実際そのくらいだ

身体を使ってやんないといけないし、よっぽど気をつけない限り妊娠病気リスクは避け難い

ハッキリ言って野蛮だ

セックスは原始人はおろか猿でもできる、というか、虫でもできる

だいたい、考えてみると、セックスするときに服を脱ぐのって、文明を脱ぎ捨てるのと同じじゃん

ご丁寧に、プロメテウスの火みたいなものであり、人類の叡智と象徴とも言える、電気・電灯を消しちゃったりもするじゃん

恥ずかしいか電気消して、じゃないんだよ

恥ずかしいのはお前たちの在り方だ

知性に対して恥ずかしさを覚えろ

オナニー

これはすごいですよ

まず、オナニーをする者は、選ばれている

オナニーをする虫はいない

レベルになって初めてオナニーをできる可能性が出てくる そのレベル

オナニーには高度に発達した知性が必要

鏡像認識くらいはできないとオナニーはできない

そんで、いまの人間一般に行うオナニー これですよ

本でシコるなら、印刷技術、高度に発達した物流、識字、絵画文化写真技術、そういったもの

スマホ見てシコるなら……もう、数えきれないくらいたくさんの技術 インターネット動画見るなんて、何がどうなった結果可能になってんのか正直全然わかんねえもん

セックスアルタミラ洞窟の壁に石で絵を描くのと同じレベルでできる というか、*実際*、アルタミラ洞窟の壁に絵を描いたやつは、ほぼ確実にセックスしていた 本質的現代人と変わんないセックス

スマホポルノサイト見ながらシコるのには、そこから万年くらい必要

ヤバすぎだろ 人類史そのものが乗っかった行為ですよ

どう考えたってハイレベル

2020-10-08

人間ってなに属性だと思う?

属性

プロメテウスの火代表される、「人類は火を手に入れたことで先に進んだ」的エピソードがあるから

・実際火を能動的に使うのって人類くらいっぽい

 ・ただ、火を使うのがヒトのみってことにしちゃうと炎のブレスを吐くドラゴンとかを出しにくくなるのはネック

属性

身体の70%が水分…なのは大概の動物がそうっぽい

・これに関してはあんまり理屈が思いつかないし、採用例も少ない気がする

属性

・神経伝達に電気を使っている……のも大概の動物がそうっぽい

電気機械に頼りまくってるのはポイントだが、そんな歴史浅いもの生物としての属性にしていいのか?という疑問はある

属性

・風属性ではなさそう

人類を風属性としてる作品たことない

属性

・これもないなあ

属性

・陸棲動物で、ほかの属性っぽさもないからとりあえず地で!っていう感じで地なことはわりとある印象

・農耕も人類の根幹のひとつっぽいので納得感はけっこうある

属性

・ダークファンタジー系だとこの解釈はあるイメージ(ダークソウルしか思いつかないが…)

・闇属性is何という疑問は常にある

属性

・「人間は光属性」っていうのは流石に傲慢というか、マニフェストディスティニーみたいでキモい感じはある

・昔のハイファンタジー作品とかだとなくはなさそうな気もするが……

属性

・どんな作品だろうと作ってるのはしょせん人間なわけで、人間の目から見たらそりゃあ人間ニュートラルなので無属性にしたくもなる

ゲーム的にも人間オールマイティ/器用貧乏なのが丁度いいし、色々都合が良い感じはある

・納得感はそれなりにあるが、ほかの人類属性がついてたりすると(エルフは風、ドワーフは土みたいな)ちょっと制作陣の人間中心主義みたいなもの垣間見えてしまう感じはある

2017-07-16

ディレクターの方も、聞かれたら、

考えて回答する、という感じで、

まりカチッとした設定が公表されてはいないようです。

→ 曰く、考察の楽しみを持ってほしいとか。

DODシリーズはあまり追っかけていないので、

怪しいのですが、ウィキペディアをみると、

ゲームDOD3」Aエンド→小説DOD1.3」や

小説DOD3ストーリーサイド」→ゲームDOD1」など、

補完というか、派生というか、そういう物語もあるようです。

ニーアに関しては、

設定本「グリモアニーア」にあるEエンドではなく、

ゲーム本編のDエンドからオートマタに繋がっているようです。

その間の補完要素としては、

DOD10周年本の短編プロメテウスの火

ドラマCDの「宇宙大戦争

舞台「ヨルハ」

ゲームみずいろブラッド」も?

なんてのがありますが、

厳密に追っかけるとモヤモヤする繋がりですし、

また、オートマタでもそうでしたが、

ゲーム以外の媒体でのエンディング補完があったりするので、

グリモアニーアのEエンド、

コンサート朗読千秋楽

小説DOD1.3」

小説DOD3 ストーリーガイド

適度な感じに。

2016-10-17

ついに日本人はVRで生物としての一線を超えてしまうのか

VRのアダルトコンテンツオナホを連動させる技術が開発中らしいが、

これが実用化されるとマジで日本人絶滅待ったなしだと思う。

特に男にとって大半の女の価値ダダ下がりする。性的価値の不均衡が起きる。

今のところ、どんなアダルトコンテンツも肉体的刺激自体自動じゃない。

肉体的に接触してお互いの脳内ホルモン放出し合うという点に、

交際相手セックスする価値の大部分がある。

そういう物理的な側面になら、落ち目風俗産業にも生き残る余地がある。

ところが、VRで肉体的刺激の問題まで解決されてしまうと、リアルの優位性はほぼ詰み状態

匂いなら体温の疑似体験化なら今すぐにでも解決できそうだし、

下手すると自慰行為セックス並みにオキシトシン放出される体験ができるようになるかもしれない。

そうしたら人類は何か生物として一線を越えた存在になってしまわないか

まるで神話の「プロメテウスの火」のごとく、

エロ+VRの新結合は人類を後戻りできない次元へ向かわせてしまうかもしれない。

ありがちな設定の「人類セックスしなくなる近未来」は、本当に実現してしまう予感がする。

ただ、俺個人はそんな近未来は案外悪くない気がするんだが、みんなはどう思う?

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん