はてなキーワード: 千葉県とは
それまでも何度か災害の度に思っていたのだけれど
今回の台風15号の被災者の方々に顕著だなと思ったのが、テレビで取り上げられない=見捨てられている、と思っている発信者が多いということ。
当初は千葉に取材が来ない、自衛隊も来ない、と何度もSNSに書く人が複数おり、千葉に手が回り始めると「うちの島だって大変なことになっているのに」となり、さらには千葉県内でもうちの地域は見捨てられている、とあちこちから出てくる。
テレビで報道したものを見て行政は対応するわけではない(でしょう、いくらなんでも)のに、どうしてそこまでテレビで報道されているかどうかを気にするのか、実のところ以前から不思議で。
(特に、SNSで助けを求めた人を拡散する、渦中の人ではない人たちが「早く行ってあげて!」みたいな一言を入れてRTしているのを見ると、善意なことは分かるけど、テレビを行かせてどうするんだろうと思っていたし、同様にSNSで自衛隊にアクセスする人にも、これで自衛隊が出動できるわけではないのでは…?と不思議だった)
しかも今回とくに渦中の方々はテレビ見られない環境下にあるはずなのだが、テレビ見られる人たちが報道してない!と騒ぐものだから、それをSNSで見かけることにより、余計に不安を煽っているようにも思う。
こういうときの地元のテレビ・ラジオはかなり細かく情報を出してくれているので、役所がどの程度把握しているかつかめると思うのだけれど、求めているのはそれだけじゃなくて、第三者が知ってくれている、という安心感が必要なのだろうかと思った。
それを一番早く実感できるものが、今でもテレビなのか、ということに驚いている。
現場で復旧作業にあたっておられる方々、役所の方たち、現場ときちんとした指揮系統については機能したのだと思うけど、場所柄難しいとか、いろんな要因があるんだろうと思う。
まず、台風が来る前日の8日昼まで、気象庁は台風が5号を「コンパクト台風」と呼んでいた。小さいが強い台風だから注意と言う意味ではあるが、「コンパクト」の単語が独り歩きしてしまい、国民への注意喚起にならなかった。
それに気づいた気象庁が8日の夕方から「世界が変わる」と言い出して注意喚起と準備を促したが、手遅れだった。台風が来る5時間前にいきなり言われても家の中でじっとすることしかできなかった。
そして台風一過の朝、JRを始めとした各鉄道は大混乱で出勤できない人が大量に発生した。津田沼駅の様子がバズったのも記憶に新しい。この影響で千葉県の職員が県庁や出先機関に出勤できず、台風被害の初動が遅れてしまった。電車が動いてないわけではなかったのだから、情報収集して対策を立てる現場となる千葉県職員を優先的に電車に載せるべきだった。初動が早ければ、被害拡大は防げたはずである。
つまり、台風15号の被害拡大は気象庁と鉄道会社の責任でもある。これは誰も指摘していないが指摘しないとまた次の台風で同じ過ちを犯すだろう。
後日職場の人達と昼ご飯の時に「結局どこに住んでいるのが一番安全なのだろうか」という
話をしていたら、結論としては今住んでいる東京23区なのではないかということになった。
職場の人達は自分も含め23区の色んな所に分散して住んでいるが、今回の台風によって、
千葉との差がすごすぎる。
たとえ何かあったとしても復旧はおそらく一番早いんじゃないだろうか。
なぜかと言うとそれは知事が役人の言いなりで、役人の提案を全て受け入れ、役人にめんどくさいことを言わず、役人の言うことを全て聞いてくれるからだ。
要するに、役人にとっては文句も意見も言わず役人の意見に従ってくれる知事は都合がいいのだ。
リーダーシップがない知事のもとで行政はどんな状態に陥っているか。
役人は選挙で選ばれていないので、自発的にリスクがある選択や議論が巻き起こるようなことをなるべく避けるようになる。
千葉県民のために新しい政策を考え出すことよりも責任を問われないような説明をする能力がある人間が評価される世界になっている。
官僚主義も役人が優秀で新しいことにチャレンジする気概に満ちた者が多ければ、むしろいいのかもしれないが、千葉県の場合はちがう。
話がそれるが、
アメリカによるビンラディン殺害の決定も、役人が提示した情報をもとに最終的にはオバマ大統領が決断をしたのだ。それはビンラディンがいないかもしれないというリスクのある決断だった。
今回の台風被害を見て、テントやらブルーシートやらを車に乗せて被災地に駆けつけようとしている知人がいる。
志は素晴らしいと思うし、優れたリーダーシップと行動力の持ち主であることは知っている。ただ、善意の個人が特に組織の支援もなく、現地の土地勘もないのに突然飛び込んで行って大丈夫なのか心配になる。
その人は役所勤めの管理職なので、千葉県あたりから正式に要請をもらってから組織として動く方が善意が無駄にならなくて良いような気がするのだけどどうだろう?
先方だって情報収集が上手くいっていなくて混乱しているだろうとは思うけど、こっちに比べればどこに避難所があってどんな物資や支援が必要とされているか分かるのではないかと思う。
こういう善意の人がバラバラと現地に飛び込んでどうなるのか心配だ。お役所ならではの意思決定のスピードの遅さに耐えられないのかも知れないけど、それでも正式なルートで被災地の役に立つ行動ができるポストにいるのだからそれを使わない手はないと思う。
その人が被災地に向かう決意をSNSにアップしているのを見て、私は「イイネ!」を押せなかった。こういう人の背中を押すべきなのか、「先方からの要請を待て」というべきなのか、正解が分からない。