はてなキーワード: 18トリソミーとは
メディアがこの問題について発信する情報は、同診断を受けないことを決断した人、
あるいは受けて陽性が確定したけれども生むことを選んだ人を取り上げる「美談」が殆どで、
陽性確定者の多数派である中絶手術体験者の声が反映されていないと感じます。
<経緯>
30代の終わりから不妊治療を始め、40代の始めだった2016年に体外受精で初の妊娠。
同年に新型出生前診断を受けたところ、18トリソミーであることが確定し、手術。
<手術に踏み切った理由>
試験勉強と育児を両立させるために、健康児であることは大前提でした
(夫婦共に健康なので、子どもも健康な状態で産まれると思い込んでいました)。
医療的ケア児であれば、受け入れる施設も限られ、お世話に忙殺されることが予測されます。
「もし産むと、あなたは毎日家の中で赤ちゃんに付きっ切りだよ」と夫に言われ、
自分のキャリアが崩壊する怖さから思わず「それは無理」と言い返しました。
さらに、その子が将来、認知症などで要介護状態になれば、入れる老人ホームはあるのか。
ネット上には、医療的ケア児の受け入れ先や成長後に関する情報がほとんどなく、不安に駆られました。
・胎児は女の子でした。心配なのは、この社会で知的障害者に多発する性被害です。
あるいは通所途中で誰かから……と考えると、とても我が子にそんな辛い体験はさせられないと思いました。
もはや「自分たちさえ良ければ産める」という問題ではないと思いました。
知的障害児を生んだ場合、私の知性すら信用されなくなるのではないか、
友人知人からも憐みの目を向けられるのではないか、と懸念しました。
そしてこのように考えること自体、自分の中に知的障害者への差別意識があるのだと、
認めざるを得ませんでした。
<なぜ、新型出生前診断を受けたのか>
私たち夫婦は高齢なだけに、「障害がないことを確認し、安心してその後の妊娠生活を過ごしたい」と考えて
同診断を受けることにしました。
私としては、「事前に疾患がわかれば心の準備ができる」とも思っていました。
その時点では、どんな疾患のある子でも受け入れて産もう、と漠然と考えていたのです。
ところが、いざ診断で陽性判定が出ると、上記に述べた様々な不安が一気に押し寄せ、
坂道を転がり落ちるかのように、気持ちは中絶手術へと傾いていきました。
しかし、実際に手術によって死産した我が子と対面した時、愛しさが込み上げ、
「なぜ息をしていないの。お願いだから生き返って!」と号泣しました。
手術を受けてから後悔しても遅いのです。
「安心したいから」という理由で受ける人は多いようですが、お勧めしません。
私たちの経験上、陽性判定を受けると冷静な判断力が失われ、未知の将来への恐怖心から、
とにかく「生活が変わらない選択肢」を選びたい強い誘惑に駆られます。
従って、診断を受けるのは、
「陽性の場合は産まない」と決めた時のみとするのが良いと思います。
陽性でも産み育てることを決めているのであれば、「心の準備」は産んだ後からでも間に合うのではないでしょうか。
染色体異常を持って生まれてくる可能性への心配はあるにしても、
あらゆる状況を想定して、妊娠中に情報収集しておけばいいと考えます。
<カウンセリングのあり方>
私がカウンセリングを受けたのは、出産予定先だった大学病院の産婦人科医からでした。
18トリソミーとして生まれる子どもの知的・身体的特徴について説明がなされました。
ただ、私たち親が知りたいのは、「そのような疾患を持つ子どもをどうやったら育てていけるのか」です。
医療的ケア児には、健常児にとっての保育園や幼稚園、学校に代わる施設はあるのか。
成人後の住居や生活費はどうするのか。
そうした社会的サポートに関する情報は医師からはほとんど与えられず、私たちは不安に駆られるばかりでした。
是非、これらの情報に詳しい専門家をカウンセラーとして配置して欲しいと思います。
<メディアのあり方>
冒頭で述べたように、新型出生前診断に関してメディアに登場する当事者には偏りがみられるため、
診断を受けるかどうかを迷う人にとってはあまり参考になりません。
私自身、診断を受けるかどうか、手術に踏み切るかどうかを判断する際に、
心細さを抱えながら性急な判断をせざるを得ませんでした。
メディアが同診断に関する美談ばかりを取り上げることは、中絶手術を選ぶことを暗に非難するメッセージとなり、
その結果、手術体験者からのアドバイスが発信されないために、受診者及び受診者予備軍が的確な判断ができないという、
以上、ご参考まで……。
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http://b.hatena.ne.jp/entry/www3.nhk.or.jp/news/html/20160703/k10010581391000.html
はてなブックマーク - 胎児がダウン症などと確定の妊婦 97%が人工中絶 | NHKニュース
このニュースで思い出したのが次の件。
http://girlschannel.net/topics/151169/
新型出生前診断で陽性となった妊婦のうち、2人が確定検査受けず中絶…異常ない可能性も
ここで出ている意見の中に、障害が無い可能性も若干あったのに中絶したのは問題とするものがあります。
中絶を可能にしている理屈は、ある時期までの胎児はまだ人間じゃない、したがって障害の有無にかかわらず中絶は殺人ではないということだと思います。
障害が無い(かもしれない)胎児の中絶には結構反発を覚える人が多いようですが、これも含めて受け入れるというのでなければ、中絶を可としている理屈が少し危うくなるんじゃないかと思いました。
もう一件は直接は関係ないんですがついでに。こちらもガールズちゃんねるです。
http://girlschannel.net/topics/191911/
レイザーラモンRGが亡くなった娘の難病「18トリソミー」を明かし、アイス・バケツ・チャレンジに参加
45
45・46
別物だけど、全然違うわけでもなく大きな括りとしては近いよ。
既に消えている45は、18トリソミー=ダウン症とするものです。
たしか差別的なニュアンスを感じる煽り口調だったので反発があるのはわかるんですが、穏やかに説明している56も低評価なのは不思議です。
46は差別的な書き込みに対する反発ではあるんでしょうが、結果として、18トリソミーは21トリソミー(ダウン症)より上、ダウン症なんかと一緒にするなというニュアンスになってしまっていて、もやもやしたのを思い出しました。
http://anond.hatelabo.jp/20130615195013
俺には知的障害者の兄がいます。正確には18トリソミーというやつで、知能は3歳時並といわれていますが、29歳の俺の兄です。
彼は長男で、俺は三男です。
弟の自分が言うのもなんですが、子供の頃のビデオなどを見ると無邪気で可愛い。
彼はたまに近所の子にいじめられたりもしてましたが、俺自信生来無気力な性格ゆえか小学生の頃はあまりそのあたりにタッチすることはありませんでした。
中学生くらいになって、兄が健常者でないということを少し意識的に、ほとんど無意識的に隠すようになりました。
近所を兄と一緒に歩くのが嫌でした。時々笑われたり、兄が癇癪を起こして他人を叩いてしまうことに必死に謝るのも嫌でした。
でも兄は愛嬌があり、好かれることも多く、俺も基本的には好きだったので、嫌いなところもある、好きなところもある、という程度の感情を持っていました。
- 父
本心でどのように思っていたかわかりませんが、俺からみて、責任を感じているように思えました。
「やれることは自分でやらせろ」とよく言ってました。なんでもやってあげては、将来困るに決まってるんだから。
兄がいうことをきかないことで、怒ることがよくありました。
父は怒りやすい性格なので、兄にだけではありませんが、兄に対して怒っている印象が強くあります。
- 母
母は、兄のほとんどすべての面倒をみていました。
外食では食事を食べさせたり、下のお世話、養護学校その他への送り迎え。その上で家事もすべてやっていました。
兄の話とはずれますが、母方の祖父がガンで入院している時の世話もしてましたし、
同居している父方の祖母の話し相手などもしてましたし、怒りっぽい父の相手もしてました。
兄が誰かに迷惑をかけたときに必死に謝るのは今でもほぼすべて母がやっています。
- 祖母
同居しており、母から聞かされたところでは、俺や兄たちが生まれるときには「いつ堕ろすんだ」としつこくいうような人でした。
ある時から仏教を信じるようになって、態度はやわらかくなり、兄を溺愛しています。
今は非常に優しい人です。
兄は感情が制御できません。体も弱く、知的障害とは別の深刻な病気も持っているため、歩くのを嫌がります。
でも運動はしなければいけないので、外に連れて行って散歩したりします。家族で外食もします。
その時たまに、機嫌の非常に悪い時には、他人に対して叩くような動作をします。
子供の頃は実際に叩いていましたが、叩くたびに俺や家族が本人を叱り、叩くということをしてきたため、今では叩くふりだけです。
でも叩くふりだけでも怖いに決まってますので、謝ります。やめてほしいですが、どうすればいいのかわかりません。
性欲はほぼ無いと言っていいと思います。そういうことがわからないのか、そういうことを教えて来なかったからか。
養護学校その他の施設のボランティアなどに参加したこともあって、俺は他の知的障害者のかたとも接する機会がありました。
正直言って、兄に知的障害者をもつ俺から見ても、かすかな恐怖は感じます。
いうことの意味がわからないことも多いし、たまに叩かれたりもします。
好かれたときは嬉しくも思いますが、どう接すればいいのかわからなくもあります。
今俺は実家から自転車で20分くらいの場所に一人暮らししていますので、約1ヶ月に一度実家に帰るとき以外は兄と会うこともありません。
俺は兄のことが好きです。愛おしく思っています。
こういう感情が確かに芽生え始めたのはまだ実家ぐらししていた高校卒業間際くらいだったので、「離れてみているから」という事ではないと思います。
外食してて隣の席の子供が兄を凝視してても、別にそんなもんだろうと思うようになりました。そりゃ珍しいもんね。
たとえば俺が結婚して、他人が自分の兄と家族になったとして、どうなるのか正直言ってわかりません。
迷惑したと言う話を聞くと、「じゃあ俺は結婚しちゃいけないのかな」と思ったりします。
次男に聞いたところによると、自分は結婚してはいけないと思っているらしいです。
兄のことを知って、迷惑がかかるケースも想定した上で結婚してくれる人が見つかれば、それはベストですが、
どうなのかな。そんなことしていいんだろうか、という疑念はぬぐえません。
今まで付き合ってきた彼女には、兄のことは言っています。会わせることもあります。
そのことで不安や不満を吐露されたことはありませんが、内に溜めているのかもしれません。
何度も付き合ってきた女性とは別れましたが、多分俺の性格のせいでしょう。
よしんば兄のことがわかれる一要素であったとしても、彼女たちは「優しい」から、それを言うことは期待できません。
母は、自分が死ぬときに一緒に兄も殺すということを(多分本気で)言っていました。
でも俺や次男は母が死んでも長兄の面倒はみるつもりです。
「あんなの人間じゃない」
生物学的にみては人間だと思いますが、個々人の認識の話であればそう思う人がいてもおかしくありません。
もしかしたら、大多数がそうなのかも。じゃあどこまでの知的障害があれば人間じゃないとみなされるのかなって思ったりもしますが。
単純に、兄が「人間じゃない」といわれるのは悲しいです。でも、そう思うのも無理はないとも思います。
「知的障害者の世話を家族に一任するシステムを変える必要がある。」
そうですね。自分を見てもそう思うけど、家族ってそのメンバーに対して贔屓目になる傾向にあるものだから、
特に他人に迷惑をかけやすい知的障害者の世話は専用施設とかそういうたぐいのシステムで補助する必要があると思う。
ただ、これ自体みんなに受け入れられるのかなと。
以上、ちょっと用事があるのでここまで。
ブコメ頂いてることについていくつか。
「18トリソミーで29歳以上?」
母から聞いた話でしかありませんが、兄は18トリソミーです。30代です。18トリソミーに特徴的な顔をしてもいます。
18トリソミー児は生まれて早くに死んでしてしまうことが多いので、これだけで身バレしてしまう可能性もあるくらい珍しいことです。
モザイク型かどうかはわかりません。
知能については3歳児並としか聞いていないのでそう書きましたが、実感としてはもうちょっと賢いのかなとは思います。
このことについては要削除とのご推奨も頂きましたが、リアルな実態を知ってほしい…というか、
どこまで事実を書けばネタと思われないかという境界線がわからないので、身バレ覚悟の上、
よっぽどまずいことにならない限りは残しておくことにします。
「読んでよかった」
書いてよかったです。読んでくれてありがとうございます。
「幸せを願う」
ありがとうございます。「人を祝わば福二つ」という言葉があるそうで、やはり他人の幸せを願う人はその人自身も幸せになるものだと思います。
「性欲無いのと体強すぎないのは救いだったのかも」
そのとおりですね。ボランティアに行った養護学校などでも、常時飛び跳ねている人や、手をつなぐのに力を入れすぎる人などがいました。
知的障害も色んなケースがあるので、全体を「知的障害者」として考えることに無理があります。
ただ、そういった分類と対応にはコストがかかりますし、ほとんど生産性のない知的障害者にそのコストを割けるのかという問題も。
「世知辛い」と言って誰かを批判することもできますが、俺や家族が幸せに暮らしたいように、その誰かも幸せにくらしたいに違いないわけで。
多分答えがでないのでここらへんでやめます。
以上です。
すみません、書き方が悪かったですが、29歳なのは俺です。兄は30代です。
「29歳の」は「俺」にかかってます。