はてなキーワード: ビッグビートとは
「ハウスの教父」と呼ばれるFrankie Knucklesによる「Your Love」は、ハウスミュージックの基礎を築いた代表作の1つです。この曲は、シカゴのレジェンダリーなクラブ「The Warehouse」で生まれたサウンドを体現しています。滑らかなシンセサイザーとベースライン、Jamie Principleのセクシーなボーカルが特徴的で、今日でも高い評価を受けています。Knucklesは、ディスコとエレクトロニックミュージックの要素を巧みに融合し、新しいダンスミュージックの形を作り出しました。「Your Love」は、その後のハウスミュージックの発展に大きな影響を与え、多くのリミックスやサンプリングの対象となりました。この曲は、ハウスミュージックの持つ感情的な深さと踊りやすさを完璧にバランスさせ、ジャンルの定義的な作品となっています。
Marshall Jeffersonの「Move Your Body」は、「The House Music Anthem」というサブタイトルが示すように、ハウスミュージックの精神を体現した楽曲です。シカゴのハウスシーンで生まれたこの曲は、ピアノハウスの先駆けとして知られています。キャッチーなピアノリフと反復的なリズム、そして「Gotta have house music all night long」という歌詞は、ハウスカルチャーの本質を表現しています。Jeffersonは、この曲でハウスミュージックにメロディックな要素を導入し、ジャンルの音楽的可能性を広げました。また、歌詞がハウスミュージック自体について言及している点も革新的で、自己言及的なトラックの長い伝統の先駆けとなりました。「Move Your Body」は、ダンスフロアを熱狂させる力と音楽的洗練さを兼ね備え、今日でも多くのDJやプロデューサーに影響を与え続けています。
Larry Heardが Mr. Fingers名義でリリースした「Can You Feel It」は、ディープハウスの原型を作り上げた楽曲として高く評価されています。シンプルながら洗練された制作は、当時としては革新的でした。ローランドのシンセサイザーとドラムマシンのみを使用し、1テイクで録音されたという事実は、ハウスミュージックの本質を体現しています。深みのあるベースライン、エモーショナルなシンセパッド、そして微妙に変化するリズムパターンが、聴く者を瞑想的な状態へと導きます。この曲は、ハウスミュージックに精神性と深みをもたらし、単なるダンスミュージックを超えた芸術形態としての可能性を示しました。後のディープハウスやテックハウスの発展に大きな影響を与え、今日でも多くのプロデューサーやDJに尊敬され、頻繁にプレイされています。
A Guy Called Gerald(本名:Gerald Simpson)による「Voodoo Ray」は、イギリスのアシッドハウスシーンを代表する楽曲です。マンチェスターで生まれたこの曲は、独特のサウンドと反復的なリズムで、後のレイブカルチャーに大きな影響を与えました。Roland TB-303ベースラインシンセサイザーの特徴的な音色と、サンプリングされた「Voodoo Ray」というフレーズが印象的です。この曲は、アメリカのハウスサウンドをイギリス独自の感性で解釈し、新しい方向性を示しました。「Voodoo Ray」は、クラブシーンだけでなく、イギリスのポップチャートでも成功を収め、ハウスミュージックの大衆化に貢献しました。また、この曲の成功は、後のUKガレージやドラムンベースなど、イギリスの電子音楽シーンの発展にも大きな影響を与えました。
Masters At Work(Kenny "Dope" GonzalezとLittle Louie Vegaのデュオ)による「To Be In Love」は、ニューヨークのガレージハウスシーンを代表する楽曲です。India Arieのソウルフルなボーカルとラテンの要素を巧みに融合させ、ハウスミュージックに新たな深みと洗練さをもたらしました。この曲は、ディスコとハウスの伝統を受け継ぎながら、90年代後半の音楽性を反映しています。リズミカルなパーカッション、温かみのあるベースライン、そして感情豊かなボーカルが絶妙にバランスを取り、ダンスフロアを魅了します。Masters At Workは、この曲でハウスミュージックにおけるソングライティングの重要性を示し、単なるビートトラックを超えた音楽的深さを追求しました。「To Be In Love」は、今日でもハウスクラシックとして高く評価され、多くのDJやプロデューサーに影響を与え続けています。
Fatboy Slim(本名:Norman Cook)の「Right Here, Right Now」は、ビッグビートとハウスの融合を象徴する楽曲です。90年代後半のクラブシーンを席巻したこの曲は、サンプリングとブレイクビートを巧みに使用し、エネルギッシュでキャッチーなサウンドを生み出しました。特徴的なギターリフと「Right here, right now」というボーカルサンプルは、瞬く間に人々の記憶に刻まれました。Fatboy Slimは、この曲でダンスミュージックとロックの要素を融合させ、より広い観客層にアピールすることに成功しました。ミュージックビデオも話題を呼び、MTVの頻繁な放送により、ハウスミュージックの大衆化に大きく貢献しました。「Right Here, Right Now」は、エレクトロニックダンスミュージックがメインストリームに進出する上で重要な役割を果たし、2000年代以降のEDMブームの先駆けとなりました。
Stardustの「Music Sounds Better With You」は、フレンチハウスの黄金期を象徴する楽曲です。Thomas BangalterとAlan Braxeによって制作されたこの曲は、Chaka Khanの「Fate」からサンプリングしたギターリフを中心に構築されています。フィルターハウスの代表作として、ディスコサンプリングを効果的に使用し、90年代後半のハウスミュージックの方向性を示しました。反復的なリズムと中毒性のあるフックは、ダンスフロアを熱狂させる力を持っています。この曲の成功は、フランスのエレクトロニックミュージックシーンを世界的に注目させる契機となり、後のDaft PunkやJusticeなどのアーティストの活躍につながりました。「Music Sounds Better With You」は、ハウスミュージックの商業的成功と芸術的価値の両立を示し、今日でも多くのリミックスやカバーの対象となっています。
Eric Prydzの「Call On Me」は、2000年代に入ってからのハウスミュージックの商業的成功と大衆への浸透を象徴する作品です。Steve Winwoodの「Valerie」をサンプリングし、キャッチーなリミックスに仕上げたこの曲は、クラブシーンだけでなく、メインストリームのポップチャートでも大きな成功を収めました。特に、セクシーなミュージックビデオが話題を呼び、ハウスミュージックの新たな側面を示しました。Prydzは、この曲でクラシックロックとモダンハウスの融合を実現し、幅広い年齢層にアピールすることに成功しました。「Call On Me」は、ハウスミュージックがポップミュージックの主流となる過程で重要な役割を果たし、後のEDMブームの先駆けとなりました。また、この曲の成功は、サンプリングとリミックスの可能性を再認識させ、多くのプロデューサーに影響を与えました。
Disclosureの「Latch」は、2010年代のUKガレージとハウスの融合を象徴する楽曲です。若手デュオのDisclosureと、当時無名だったSam Smithのコラボレーションによるこの曲は、ハウスミュージックとポップの架け橋となりました。洗練されたプロダクションと感情的なボーカルの組み合わせは、クラブシーンだけでなく、ラジオやストリーミングプラットフォームでも大きな成功を収めました。「Latch」は、ディープハウスの要素を取り入れながら、キャッチーなポップメロディを融合させ、新しい世代のリスナーにハウスミュージックを紹介する役割を果たしました。この曲の成功は、エレクトロニックダンスミュージックがメインストリームポップに与える影響力を示し、2010年代以降のダンスポップの方向性を形作る上で重要な役割を果たしました。
Yellow Magic Orchestraの「Firecracker」は、厳密にはハウス以前の楽曲ですが、電子音楽の先駆けとして後のハウスミュージックに多大な影響を与えました。坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣によって構成されたYMOは、この曲でシンセサイザーとリズムマシンを革新的に使用し、未来的なサウンドスケープを創造しました。特に、ローランドのシンセサイザーとドラムマシンの使用は、後のハウスプロデューサーたちに大きなインスピレーションを与えました。アジアの音楽要素とエレクトロニックサウンドの融合は、グローバルな音楽シーンに新たな可能性を示し、テクノやハウスの発展に寄与しました。「Firecracker」は、その独特なリズムパターンとメロディラインで、特にアシッドハウスの発展に影響を与えたとされています。
20年前に石野卓球がやってたことがEDMとかいう頓珍漢なコメがつくくらいには
石野卓球はJpop意識しつつそれが売れ線狙いにならないように程よく茶化したテクノをやってた。
ヒップホップや当時のマッドチェスタームーブメントに触発された要素があったり、
VOXXXあたりでちょっとだけビッグビートを取り入れたりもしていたけど。
EDMっていうのはSkrillexとかAviciiがはやらした、
一応BroStep経由のDubStep、Trap、ハウスに影響されたスタイルだろうけど
それでバスドラの音とかワブルベースっていううねうねした独特の低音をコンプかけて音圧爆上げして、
コーラス(サビ)前に音数減らして溜めてから手拍子連打のパターンをぶっ込み、
四つ打ちの上に適度にピコピコガッガッガッ言わせとけばEDMの完成。
そもそも20年前はTrapなんてないし、2Stepすらジャンルを確立できていたかも怪しい時代。
ドラムンやアシッドハウス、ビッグビート(デジロック)トランス諸々と区別つかないおっさんが適当いってるだけでしょ?石野卓球がEDMだなんてさ。
平たくいえばEDMって、
「最近流行ってるクラブミュージック紛いをまとめるためにマスコミが唱え出した雑多な枠組」
テクノ・ハウス・トランス・エレクトロ・エレクトロニカ・アンビエント・ビッグビート・ポストロックと電子音楽も、今となってはジャズやロック並みに広範囲なジャンルになった。ただ、他のジャンルに比べると定義が結構曖昧で、結構誤用されていることが多い。ジャンル論争はあまり意味も意義もないけど、チラ裏的に定義してみる。
ちなみに書いている人は元テクノ少年のテクノ中年のシロウトなので、もっと詳しい人で「違う、そうじゃない」と思った人は、トラックバックなんかいただけるとありがたい。
電子音楽全てを包括する呼び方。ヘヴィ・メタルやパンクやオルタナティブを包括するのがロック、フリージャズやスウィングジャズやハードバップを包括するのがジャズなように、エレクトロニカもアンビエントもトランスも全部「テクノ」に含まれる、音楽の大ジャンルの一つである。
よくある批判(?)として「中田ヤスタカはテクノじゃない」「小室哲哉はテクノじゃない」と言われるが、あれも立派なテクノ(嫌いな人も多いだろうけど)。石野卓球は昔タモリの番組で、ユーロビートは日本独自のテクノだと解説していた。現代的な意味で「テクノ」として扱われるのは、ホアン・アトキンスやデリック・メイ、ケビン・サンダースの創設した「デトロイトテクノ」からの派生したもののみとする意見もあるが、そうなるとややこしくなるのと、世の中で「テクノ」と呼ばれているものが排除されてしまうので、あまりこの定義は意味が無いと思う。
デトロイトテクノと同じ時期にシカゴで生まれたダンスミュージック。リズムマシンとシンセを使い、フロアでかけるという意味ではデトロイトテクノと同じだが、キャッチーなメロディやピアノ音が特徴。ダフト・パンクやここ数年の中田ヤスタカ。テクノの下位ジャンルとして扱うか、一つの独立ジャンルとして扱うかは人によって異なる。
上記に上げたようにホアン・アトキンス、デリック・メイ、ケビン・サンダースがデトロイトで創設したジャンル。トランスに比べるとメロディラインが曖昧で、ストリングスやパッドを多用している。基本的にヴォーカルはない。テクノというと「白人・ヨーロッパ」のイメージを持つ人がいるが、元々デトロイトの黒人が始めた音楽である。
ハウスとテクノの混合…と言うとややこしいが、うねるようなシンセパッドの旋律と4つ打ちと叙情的なメロディアラインが特徴。100%踊るための音楽。時期や地域によって更に細分化された下位ジャンルがある。日本ではチャラいイメージがある。
音楽のいちジャンルと言うよりも音楽の一手法。同じ旋律をパターン化し繰り返す、音の動きを最小限に絞ったもの。久石譲のsummerとか坂本龍一の戦場のメリークリスマスなんかがそう。
これもテクノのいちジャンルと言うよりも、音楽の一手法と捉えたほうが良い。直訳すると「環境音楽」でカフェやサロン、美術館でかかっているような音楽。或いはクラブでチルアウト(落ち着かせる)させるための音楽。静かで緩やか。ブライアン・イーノ、細野晴臣、初期のエイフェックス・ツインなど。イージーリスニングと混同される場合もあるが、イージーリスニングと違い明確なメロディラインが無いのも特徴。
ハウスやデトロイトテクノよりもやや後に発生したジャンル。ハウス+テクノ+ファンクという形で成立。ポップでキャッチーなメロディで賑やかな感じ。
たった2文字加わるだけで全然違うジャンル。どちらかと言うとデトロイトテクノやアンビエントからの派生ジャンル。キャッチーなメロディラインがなく、音数が少なくシンプルな感じ。ヴォーカルがなくポップな部分が無いので初心者にはやや難解。アンビエントと違いビートはある。踊れない曲も多い。ただ、アメリカでは日本で言う「テクノ」的な扱いとなっている。
ロック+ヒップホップ+テクノ(ドラムンベースも加わる)。ドラムの代わりにリズムマシンを使い、ベースの代わりにシンセベースを使い、テクノっぽくてヴォーカルがある、踊れるようにしたロックと思えば良い。日本ではデジタルロックと呼ばれる(最近じゃ呼ばないか)。ケミカル・ブラザーズやアンダーワールドやプロディジーなんかがこれ。ロックの一ジャンルにするか、テクノの一ジャンルにするか人によって分かれる。
ブレイクビーツを170BPM前後の高速で繰り替えずリズムパターンに、低いベース音を合わせた音楽。トランス・ハウスなどがバスドラ4つ打ち(ドン・ドン・ドン・ドンと単純なリズム)にたいして、複雑なリズムパターンが特徴。
テクノ歌謡、シンセポップとも呼ぶ。電子楽器を使ったポップミュージック。キャッチーなメロディラインとヴォーカル。1980年代の小中学生や流行ったように、ポップで親しみやすいことが重要。そういう意味ではエレクトロに割と近い。YMO、クラフトワーク。Perfume。現在の「テクノ」とは違うとされるが、石野卓球やケン・イシイ、デリック・メイなんかは影響を公言している。
これこそ未だによく分からんジャンル。ポストロックのポストはポストモダンのポストと考えると分かりやすい。
こうして見ると、「踊れる」「踊れない」と、「分かりやすい」「難しい」の軸で分布図が作れる。
踊れる ↑ ドラムンベース | トランス ユーロビート デトロイトテクノ ハウス | エレクトロ ドリルンベース | |ビッグビート 難解←ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー→平易 | エレクトロニカ | テクノポップ アンビエント| | | | テクノ歌謡 ポストロック ↓ 踊れない
あとこのジャンルのミュージシャンは他ジャンルからの影響を受けやすかったり、時期によってまるっきり違うタイプの曲を作ったりするので、「○◯はビッグビートで、◯◯はハウスで…」といったものがない。
というわけで、電子音楽のサブジャンルの再定義をするつもりで、ジャンルで聴くのは無意味という結論に達してしまった。ジャンルと言うよりも手法といったほうが正しいのかもしれない。
余談だけど音楽ジャンル以上に、リスナーのイメージのほうが日本では大きいような気がする。
ハウス:オシャレ
トランス:チャラい
こんな感じ。
id:miruna じゃあお前が書けよ。この一言に尽きる。最初から『もっと詳しい人で「違う、そうじゃない」と思った人は、トラックバックなんかいただけるとありがたい。』って書いてるんだから、たった100字のブコメで評論家ごっこしてんじゃねえよ。ジャンルを問わずこういうクソヲタクがその分野を滅ぼす。
id:temtan ごめん、おれハードコアとか苦手とかなんだ。頼むから網羅したのを書いてくれないか?
id:yukibarashi 冨田勲以前とかまで遡るには俺の知識が足りなさすぎる。どちらかと言うと現代音楽史の領域に入ってしまう。