「Y染色体」を含む日記 RSS

はてなキーワード: Y染色体とは

2014-08-11

http://anond.hatelabo.jp/20140806070432

それと、

http://anond.hatelabo.jp/20140806072102

無茶苦茶、遅いレスになったんで見ているかどうかは知らんが。

ワイ生物学やってるけど

ヒトはメスが選ぶタイプやで

その人は一体何言ってるんだろうね

なにてきとーぬかしてんねん、このすっとこどっこい。

ヒトが性淘汰がオスにかかっているか、メスにかかっているか、喧々諤々あったけど、今はメスにかかっている派の方が常識

理由は簡単。

オスにかかっている派の論拠がことごとく粉砕されているのに対して、メスの身体に性淘汰の結果が厳然として存在しているから。

まー、元の記事の、

動物でもオス同士が争ってメスを奪い合うことは多いし、

それはメスがオスを強さで選んでいる、ということなんだが。

繁殖行動が全然違う動物比較している時点で、これはあほかてめえは、で済む話なんだが、これに対して、次のマスダが、

一般的に”子に与えるリソースが大きい方が相手を選ぶ”ことになってる

がこう言っているのは、生物学中学からやり直したまえよと言う話。性淘汰は繁殖速度の差によって生じる。それは「子に与えるリソース」に近いけれど一緒じゃない。

例えばよ、メスが子に10円与えるとして、オスが子に100円与えるとしよう。この場合、オスのほうが「子に与えるリソース」は大きいわな。

しかしオスが100円稼ぐのに一年かかって、メスが10円かかるのに二年かかるとしよう。そうするとメスの繁殖速度は二年、オスは一年だわな。この場合、オスのほうが繁殖速度が速いんで、繁殖速度の遅い方、つまりメスがオスを選ぶことになる。

ヒトは一方一婦制なので基本的にはオスメスの繁殖速度は同じ。家父長制の疑似社会性を獲得して繁殖行動を行ってきたので、メスはそもそも選択の主体ではない。オスとメスの父親の間の「選ぶ/選ばれる」が生じている。

ちょっと視点を変えて、「メスがオスを選んできたよ派」の生物学的な根拠を見てみよう。

その最大のものミトコンドリアDNAY染色体多様性の差ね。ミトコンドリアDNA比較多様性を維持しているのに対して、Y染色体はるか多様性が小さい。これは少数の男性が集中して子孫を残してきた、それに比較して女性はどんな女性でも子孫を残してきたという、「メスがオスを選んできた」という文脈にかなうんだけど、いやそうじゃないでしょという反論がありこれは実例があるだけに強い。

アメリカ黒人とか、中南米太平洋原住民、彼らは現在ミトコンドリアDNAは現地人由来なんだけど、Y染色体ヨーロッパ由来なわけ。つまり大航海時代以降、人類Y染色体多様性はまた一段と小さくなっている。これは帝国主義レイプ殺戮の結果であって、それって通常の繁殖行動における、性淘汰の結果ではないわけ。

敢えて言うならば、延長された男性形としての家父長的社会集団間の抗争と淘汰の結果であって、これは同性間淘汰の現象なんですわ。

そこではメスは選択の主体者でさえない。

一方で、こうした同性間淘汰の激しい社会にあっては当然、オスの損傷が激しく、子育てにおいて、男女の繁殖速度が同じであるならば、数の多い少ないがそのまま選択に反映される。実際、ヒトの男性には髭などの同性間淘汰の特徴はあっても性淘汰の結果の特徴はない。対して女性には乳房や臀部の肥大化と言った性淘汰圧力がかかっている。

文化史的にも持参金の制度はあっても、結納金制度はない社会の方が圧倒的に多く、文化人類学からも「オスがメスを選んできた」ことが結論付けられている。

ま、いいよ。

これに対する反論はあってもいいよ。

でもさ、俺が気になるのはさ、知りもしないくせに、

動物でもオス同士が争ってメスを奪い合うことは多いし、

それはメスがオスを強さで選んでいる、ということなんだが。

とか

ワイ生物学やってるけど

ヒトはメスが選ぶタイプやで

言っちゃう精神構造ね。なんでそうまでして、必死に、

「メスが選んでるんですからぁー!」

って言いたがるっていうか、優位に立ったつもりになりたいんだろう。

なんかもう病的だよね、こういう連中って。

2014-07-22

http://anond.hatelabo.jp/20140718165139

何か勘違いしてるっぽいけど、基本一夫一妻は男女同権運動以降の賜物なんだよなぁ。

男尊女卑時代基本的一夫多妻

日本も妾やら何やらが当たり前だった時代で、大体世界中全部そう。

(ちなみに原始共同体事実上多夫多妻だった模様)

男尊女卑になれば全部の男に女が割り振られるどころか、より一部の男性一極集中するんだよね。

あれは男性全部に女性を割り振るどころか、むしろ女性が気まぐれに弱者男性子供を残さないように、強者男性が徹底的に囲い込むために出来たシステムだし。

y染色体とかも確か、あの時代大分種類が削られていってた(つまり男が相当性淘汰された)はずだし……。

ちなみに遺伝的多様性がー、もこの時代人類劣化せず現在繁栄に繋ぐことができたのを見れば的外れだな。

そもそも人間みたいなタイプ生物は基本メスが多様性担保、オスが優秀な遺伝子競争にかけて優秀さを担保、という形で、ほどよいバランスを取れるように出来ている。

結局過去のどのタイミングを見ても、弱者男性女性を割り当てて共同体が安定した時代存在しない。

ほぼ全ての男性女性が割り当てられるためには、男性女性の1/100くらいの人数になるくらいしかないだろうな。

(それでも極端に駄目な遺伝子持ったやつはアウトだろうけど)

2014-06-05

受精の句

待ちに待った晴れの出陣を、30分後に控えました。

突然でいささかあわてましたが、大いに張り切っておりますので、何とぞご安心下さい。

雄性生殖細胞として精巣に生を享けて、ここに9時間になります。何の恩返しも出来ず誠に申し訳ありません。何とぞお許し下さい。

新たな生命のために散って征くことを、最大の孝行としてお受け下さい。

私が戦死したと聞きましたら、赤飯を炊き、黒い着物など着ず、万歳と叫んで喜んで二回目のSEXに励んでください。

私は最新鋭のY染色体を搭載しておりますが、多分跡形もないものと思いますから、鞭毛を一筋送ります

これは昭和十七年七月十一日土浦航空隊天皇陛下行幸されたときに使用した記念すべき品です。私と思って大切にしてください。

今となっては別に言い残すことはありません。

とにかく、アクロソームのあるうちは徹底的に頑張り抜く覚悟でおります。必ずや、敵卵子の一個や二個は受精させてみせるつもりです。

取り急ぎ乱筆になりました。中片部が邪魔で何もかけません。これでペンを置きます

ずいぶんとお元気で、いつまでも暮らしてください。 小父さん、小母さんたちによろしく。ではご機嫌よう。さようなら

2013-05-15

http://anond.hatelabo.jp/20130513220751

何だか統失患者の文章みたいでまとまりがなくさっぱり文意がつかめないのですが。こういう文法は正しいけれど意味は支離滅裂という文章を書けるのもある種の才能なんでしょうか。

どうもここには一見、女に不利なことを書くと理路もへったくれもなく噛みつくことが目的で噛みつく頭がおかしい人が常駐しているみたいですけどね。

さて、それはさておき、意味が分かる部分について反論しておきましょう。

それなら一夫一妻制の全ての哺乳類、あるいは全ての動物はその劣化とやらで絶滅してるじゃないか

まず先述したように哺乳類での一夫一婦制はごく珍しい例で、一説では全種の3%のみとも言われています。これはオスもメスも「本来は子育てをしたくない」という当然の行動原理があることを踏まえれば、特に哺乳類一夫一婦制ほとんど見られないのも当然です。

子育てをしない、もしくはオスかメスかのどちらか一方に押し付けることが可能なら、その間に押し付けた側の性は別の相手と繁殖活動が可能になりますので、そういう方向に進化するわけです。魚類でオスのみに育児行動が見られる例が割合あるのは、魚類の多くが体外受精をするせいです。つまりメスが卵を産み、オスが射精している間にメスが逃げれば、結果的に面倒を見るのはオスしかいなくなりますので、オスに育児行動が見られるように進化していくわけです。

哺乳類場合出産はもとより、哺乳行動が必ずありますから、メスが育児行動をすることはあらかじめ決定されています。メスが育児をする以上、オスは育児をしなくてもかまわない場合ほとんどになりますので、哺乳類では一般にオスの育児行動が見られない、オスの育児行動が見られるのはつまり一夫一婦制なので、一夫一婦制が見られない、ということになります

鳥類では肉食が多いために一夫一婦制が一般的ですが、鳥類哺乳類と違って雌ヘテロ型の性染色体の性決定様式なので、ここで述べているY染色体劣化の問題は発生しません。

ヒト以外での一夫一婦制哺乳類ではやはり肉食動物に多く見られるのですが、代表例であるオオカミ場合は、しばしばつがいの入れ替わりがある、集団の中において核となる夫婦けが繁殖するなど、ヒトとは少し変則的なのですが、まあ一夫一婦制による子育て行動が見られますオオカミの近縁種で他の繁殖形態をとる種がないので(家畜化されたイヌ別にして)、比較はできないのですが、他の種と比較すればやはりY染色体劣化は程度としては見られますが、ほとんど問題になるレベルではありません。

これはオオカミ場合ライフサイクルが短いこと、繁殖力が高いため個体数の増大においては繁殖力そのものよりも、空間的な制約の方が大きいことが挙げられます1995年イエローストーンでは31頭のオオカミが導入されましたが、それから20年を越えて、近隣三州での個体数は2000頭を越えていると見られます

まりY染色体劣化してそのため絶滅する個体系統があっても、すぐにそれを補う数が補填されるということです。蓄積されてゆくエラーの中にはY染色体機能向上させる方向に働くエラーもありますから、そういうY染色体を持ったオスの子孫がたちまち空いた空間を埋め尽くすので種全体としての健全性は保たれます。ヒトとは繁殖速度とライフサイクルがまるで違うので、比較になりません。ヒトの場合狩猟採集生活下では人口置き換え水準をほんのわずか上回る程度の繁殖速度ですから、遺伝的に絶滅する夫婦割合が高ければその空間を埋めることは出来ないのです。

劣化じゃなくて、種の偏りが修正され、種が多様化しただけだ。

Y染色体劣化した場合、当然、残されてゆくY染色体は同質化していきますので、繁殖力の弱い個体絶滅するだけで、種の多様化とは逆の現象が発生します。過剰繁殖かどうかは環境が決定するので、基本的に人口置き換え水準が維持されているならば過剰でもなければ過小でもありません。環境によって制約を受ける最大個体数に適応した人口置き換え水準がヒトの場合は、自然状態ではおおよそ特殊合計出生率にして4.2前後なのですから、これを下回る場合絶滅、もしくは生息域の縮小へと至ります一夫一婦制において結果的に特殊合計出生率が低下する現象がみられる場合、後になればなるほど遺伝的な同質性は強まっていきます。言うまでもなくそれは種の多様化とは正反対の現象であって、ここでのあなたの主張は「頭がおかしい」というしかありません。

また現在イスラム圏など「一夫多妻制度」の人類社会があるが、そこが生殖能力が高いか? 人口比では一夫一妻制の社会の方がよほど大きい。つまり、個々人のうち、少数者が生殖子がよわかったとしてもそういう種は一夫一妻主義のもとでも淘汰されへっていくはずなのだから問題はなく、この主張は一夫多妻主義者の虚偽だ。

イスラム圏での婚姻形態について余りにも無知すぎます。そもそもイスラムにおける一夫多妻制は未亡人孤児扶養目的としているため、扶養力がない時点での一夫多妻制は許容されていません。実際には9割以上が一夫一婦制での婚姻形態であり、比率から言えば圧倒的にイスラム社会一夫一婦制社会です。更に言えば、出生率イスラム社会の方が高めであるのは言うまでもないことです。ナイジェリアなどにはイスラム教徒キリスト教徒がそれぞれいますが、キリスト教徒の方が出生率は低いです。これは同様にエジプトコプト教社会などでも言えます

そもそも生物学における繁殖形態と、文明史上の婚姻形態の話は別です。オスとメスが性行為をすれば、その婚姻形態いかなるものであれ妊娠しますので、文明史においてはありとあらゆる婚姻形態が見られます。完全に一夫多妻制の社会、完全に一夫一婦制社会というものはないのです。日本中国では圧倒的多数一夫一婦制でしたが、権力者一夫多妻制であったのは言うまでもないことです。厳格に一夫一婦制を求めるキリスト教社会にあっても、フランスにおけるロワイヤル・コンキュビーヌの制度に見られるように、多妻制は見られます

生物学における一夫一婦制とは、繁殖形態が種のグランドデザインにまで及ぼす影響がある程度があることを指して言うのです。ヒトの場合は、雌雄差が小さい、性淘汰の影響が見られない、等々の理由から生物学的に一夫一婦制デフォルトであることが立証されているのです。

正直言ってこの程度のことさえ知らないで、何かを言おうと思うこと自体、蛮勇と評するよりありませんが、何か衝動に駆られて物を言おうとする前に少しは頭を使うとか知識を得ようとしてはいかがでしょうか。

文明社会における婚姻形態の話と、生物学における繁殖形態の話はまったく異なると言うことを言いました。

本来、生物的にはあり得ない一夫多妻制が文明社会でしばしば見られるのも文明による干渉、歪みです。

例えば、南米太平洋諸国ではY染色体ミトコンドリアDNAの不自然な組み合わせの例が見られますY染色体男系のみを通して、ミトコンドリアDNA母系のみを通して継承されることはよく知られていますが、南米太平洋諸国では、ミトコンドリアDNAが現地由来、Y染色体ヨーロッパ由来である場合が多く見られます南米先住民系として扱われている例でも、Y染色体割合では半数以上がヨーロッパ系という例もありました。これは言うまでもなく大航海時代以後のヨーロッパ帝国主義がもたらしたレイプ殺戮の影響であるわけですが、同様の例はアメリカ黒人でも見られます

 つまりY染色体を辿る限りアメリカ黒人男性ほとんどは実は白人の子孫なのであって、彼らをアフリカ系と呼ぶのは遺伝的には半分しか正確ではありません。オバマ大統領場合は、こうした普通アメリカ黒人男性と違って、ミトコンドリアDNAヨーロッパ由来、Y染色体が東アフリカ由来になっています。これは彼の両親が自由結婚した結果であって、オバマ大統領アメリカ黒人ではあっても、遺伝的にアメリカ黒人男性メインストリームとは奴隷制負の遺産を共有していません。

 自然界における一夫多妻制は遺伝子の優劣によって決着がつきますが、文明社会ではそうではないわけです。それは武力や財産社会的地位によって影響を受けますので、自然界における一夫多妻制のもたらすY染色体競争が起きずに、Y染色体の弱体化をむしろ加速させます。本来、子を持つことが叶わない生物学的に弱い男子が、社会的影響などによって多くの妻を得ることは、弱い男子の遺伝的影響が狭い集団の中で蓄積してゆくことを意味します。

 公家皇族男子が生まれにくいというのはまさしくこの影響であるわけです。おそらく公家夫婦の間ではY染色体劣化がいちじるしく蓄積しているために、男性の側で性染色体母系由来のX染色体しか機能せずに結果的に女子しか生まれない、女子が生まれやすくなるのです。Y染色体男系を通してしか継承されませんから、たとえば皇室健康女性をいくら導入しても、この問題は解消されません。

 文明社会では確かに一夫多妻制は純粋生物学的な競争ではなく社会制度によって干渉を受けるためにY染色体劣化をむしろ加速させるでしょう。逆に言えば純粋繁殖力や性的な魅力(ほぼ繁殖力と重なる場合が多いです)のみで一夫多妻制が行われれば、Y染色体能力がかさ上げされます

 しかしそれは生物学的な繁殖形態の話とはまた別の話です。この程度のことは説明されなくても自分の頭で考えて欲しいものです。

2013-05-13

卵子精子劣化の話、ヒトという生き物の特徴から

卵子劣化の話をしている時に、何がスイッチになるのかは分かりませんが、でも精子劣化するよね!とか、人類史的にはここ100万年、精子劣化しているよね!というような話をしたがる人がいます

精子の話と卵子の話はまったく異なるのですが、男性場合、加齢とともに精巣の精子製造能力やその品質劣化が若干生じることはあります。ただしそれはほぼ誤差の範囲内で、男性場合生殖でより問題になるのが勃起射精の問題です。

はっきり言って、二十三十の時に例えば十人の女性と寝てそれぞれ妊娠させたような男性は、七十八十になっても子づくりすることには精子的にはほぼ確実に問題はありません。精子毎日製造されていますので、それ自体が劣化することはないのです。劣化しているとすれば、最初からそういう精子なのであって、精子の数が少ない人、不具合のある精子が多い人は、年齢に関係なく自然妊娠をさせる力がありません。これは加齢の問題ではなくて、個体差の問題なのです。

ヒトの精子運動率が悪く、特に近来、減少を続けているというのは事実です。

これはY染色体が交雑しないために、エラーの修正を受けることなく、エラーが蓄積されて、「劣化」してゆくのがそもそもの原因ですが、哺乳類の多くはヒトと同じく雄ヘテロXY型の性染色体であるのに、ヒトともっとも近縁のチンパンジーでは、同じ面積であればヒトの場合精子はまばらにしかなくしかも動きが小さかったり、そもそも動かなかったり、変な行動が見られるのに対して、チンパンジー場合は隙間なく、健康精子が活発に動き回っているのが見られます。これはつまり、ヒトの精子劣化は、Y染色体エラーの蓄積だけでは説明できない、ということです。

直接的にはヒトの繁殖行動、一夫一婦制が原因になっています

ヒトは子育てに膨大な労力を注ぎ込み、自然状態では子供が育ちあがるまで15年はかかり、せいぜい、3人から4人の子を育てるのが限度と言われています(農耕社会はこの数を飛躍的に増大させましたが)。哺乳類は基本的には一夫多妻制がデフォルトで、オスは子育てに関与しません。その結果、オスにかかる性淘汰圧力が激しくなり(メスがオスを選ぶので)、哺乳類のオスには異形のものが数多くあります一夫多妻制の社会では肉体的にも生殖能力的にも優れたオスが生殖機会を独占することで、絶えずY染色体の選別が行われ、その結果、Y染色体健全性が維持されています

チンパンジー場合は、一夫多妻制ではなくて、メスが群れのあらゆるオスと交尾する乱婚制ですが、これは一夫多妻制における個体間の同性間競争がそのまま精子に置き換えられるのであって、複数のオスの精子が同時にメスの胎内にあり、精子競争によって優秀な精子が選別されます。その結果、チンパンジーY染色体健全性が担保されているのです。

一夫多妻制や乱婚制の社会では子育てはメスのみが行うことになります。ヒトの場合育児にかかる労力が桁外れに膨大なため、メスだけでは子育ては出来ず、子育てにおいてリソースが最大化される一夫一婦制を発達させてきました。哺乳類一夫一婦制採用している例は稀少で、鳥類等の例を見ても、基本は肉食動物、つまり育児にかかるコストがもともと大きな生物ほとんどです。

女性一年子供をひとり産めるとして、同じ期間に男性原理的には何百人もの父親になることが可能です。この生産性の差が、生産性が低い方の性の不足を招き、その結果、ほとんどの種で性淘汰はメスによるオスの選別という形になるのですが、ヒトの場合は子を産ませるにしても、その後、子育てに父親も従事しなければならないので、結局、何百人産ませても育てられないわけで、この一般的な性淘汰が働きません。むしろ、メスはどのみち子育てからは逃れられないのに対して(特に哺乳類場合は哺乳と言う育児が必ずある)、オスは本来、子育てには注がないでもいいリソース一夫一婦制では注ぐということになりますから、オスがメスを選ぶのです。

ヒトの形態を見る限り、乳房や臀部の肥大化など、性淘汰による異形化が進んでいるのはむしろメス(女性)であって、人類においては一夫一婦制採用したために、性淘汰圧力はむしろ女性に対してかかってきたと言えます

一夫一婦制、つまり男が妻と子を養う体制は、生殖に関与する男性を最大化するシステムであり、生殖に関与する男性が最大化するということは同性間の性競争が極限にまで小さくなると言うことであり、男性女性を巡って争う理由がなくなる、ということを意味します。この男性間の平和によって、男性女性すべてを内包する社会を構築することが可能になったので、ヒトにおける社会とはそもそも男社会です。

それはともかく、ほぼすべての男性生殖に参加するということはY染色体が淘汰されないということを意味します。その結果、ヒトにおいてはY染色体劣化が飛躍的に加速してきたのです。

これがヒトにおいてY染色体精子劣化(他の近縁種と較べて)が起きているという意味です。

これは種としての問題ですから、ある特定の個人の男性が、妊娠させられないということとはまったく次元の異なる話です。そうした問題を抱えていない男性場合、七十になっても八十になっても精子の老化は程度としては発生しないと断言してもいい、というかそうとらえておいた方がいいと思います(もちろん勃起不全など別の理由で性交渉が困難になる例は多いのですが)。

卵子の老化および個人差によって約10年の開きはありますが加齢による事実上不妊化は無差別に発生する問題ですから、特定の女性個人の問題ではなく、女性全体が知っておくべき問題です(むろんその配偶者である男性も)。個人の特性の問題と生物としてのシステムの問題を、卵子の老化の話をする時に精子の話をしたがる女性はごっちゃにしている傾向があります。それによって何を守ろうとしているのかは分かりませんが、願望や「であるべき」論によって科学事実の周知徹底が遅れたために、結果的に子が欲しくても妊娠出来ない女性を生み出してしまったのではないでしょうか。卵子の老化の話をしている時に、精子の話をして魂の安寧を得ようとするような女性がいるとしたら、そのマインド自体が批判されるべきだと思います

2009-05-10

染色体寿命

ほぼすべての生物に言える事だが、♂のY染色体寿命が来ている

どういう事かというと子孫を作っていく過程でコピーしすぎて損壊・劣化が激しく、太古の時と比べるとY染色体が短くなってきている

♀のX染色体女性の場合は2つ持ち、男性も1つ持っているから損壊があってももう一つのスペアで補填できるので劣化がほとんどない

しかしY染色体男性が1つしか持たないため、損壊していても修正できず緩やかにコピー劣化していくのみ

最終的には男が生まれないか、染色体の不足で妊娠できなくなる可能性が高い

鼠など世代交代の激しい生物の場合では、一部の種類のみもう既にY染色体寿命が切れた種がいる

しかし、そこから這い上がって進化適応し、Y染色体がなくても♂♀関係なく生まれるようになった

同じことがすべての種で起こる保証はないようだ

つまり、人間が生き延び続ければ、最終的には♀しかいな人間社会が生まれ、残った♂は特別天然記念物扱いされるようになる

♂の存在自体が特権階級扱いなのか、希少価値であるために政府の所有物扱いされるか それは分からない

もっと遅くに生まれてハーレム人生過ごしてみたかったぜ

2008-06-27

http://anond.hatelabo.jp/20080627075219

なんか「男系天皇Y染色体を保持しているから必要」とか言ってた人を思い出した。

2008-06-12

主夫をしている。最新号のニューヨークタイムマガジンで、

家事分担と性差について特集記事があって、半分くらい読んだんだが、

なかなか参考になることが書いてある。アメリカのような国でさえ、

奥さんと夫が家事にかける時間は、同じレベル共働きでも奥さん2対夫1、

これが夫が無職になっても変化がない、だとか、

子どもの寝かしつけやら料理やら片づけやら、夫より「デキる親」であることに

女性は優越感を感じており、さらに家事をする傾向が強まる、とか。

まさにこれはウチのこと、俺のことじゃないか。

俺はどこかにY染色体を落としてきたのかもしれない。

記事中に、「夫が無職になっても、女性のほうが家事してるなんて笑っちゃうでしょう」みたいな節があるが、

俺にいわせれば、いちばん笑っちゃうのは、社民党あたりから表彰されていいくらい俺は家事をしてるんだけど、

夫婦仲は非常に悪い、ということだ。家事すりゃいいってもんじゃないんだ畜生

http://www.nytimes.com/2008/06/15/magazine/15parenting-t.html?ref=magazine

2008-02-21

インドカースト制を白人がつくり、上層階級には白人の血が入ってると言う説はニセ科学

まあこういうの真に受ける人っていなくならないと思うんだが

多くの人が、騙されているのには驚く

カースト(caste)、あるいはカースト制、カースト制度は、ヒンドゥー教にまつわる身分制度である。紀元前13世紀頃に、アーリア人インド支配に伴い、バラモン教の一部として作られた。カースト制度によって定められる個々の身分もカーストという。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88

紀元前13世紀頃、西から移動して来たコーカソイドアーリア人原住民族のドラヴィダ人を支配するためにカーストを作り出した。そして自らを最高位の司祭僧侶階級に置き、ブラーマナ=バラモンと称したのが始まり――というのが現在主流の学説。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%B3

こういうのを放置しておくのはさすがに問題だろう

ウィキペディアというのがどういうものかよく知らないのだが

何故誰も訂正しないのだろうか

運転手はアメリカ黒人に近い褐色の肌をした、ドラヴィダ人だった。ドラヴィダ人は、紀元前2300年ごろ、モヘンジョ・ダロハラッパなどの古代都市に代表されるインダス文明を築いたといわれる民族である。その後紀元前1500年ごろに中央アジアから侵入したアーリア人に押され、混血を繰り返しながらも主力は南インドへと移動した。インドに侵入したアーリア人の『リグ・ヴェーダ』には、「皮膚が黒く鼻が低い先住民を打ち負かした」とあるから、アーリア人は色白でドラヴィダ人は黒かったのだろう。今でも北インドの人々に比べ、南インドのほうが浅黒く鼻が低く背も低い。あごも小さくどこか親しみを憶える顔である。

「心は孤独数学者」P141 新潮文庫 藤原正彦

親しみを感じるのは個人の勝手だが、偽の歴史を疑いもせずに書くのは問題だろう。何故疑うということをしないのか。

ナーマギリ神殿の本堂は、石で建造された二十メートル四方ほどの小さなものであった。

神殿入口の鉄扉の前に並ぶ信者上半身裸の眼鏡をかけた祭官がとりしきっていた。このバラモンが、色白の上、胸も背も欧米人のごとく毛むくじゃらなので驚いた。東ヨーロッパ人と同族のアーリア人が、二千年以上も前にバラモンとなった事が証明されているようだった。同一カースト内での婚姻をはじめとする、カーストの掟の厳しさを思い知らされたような気がした。

「心は孤独数学者」p207

証明もされていないニセ科学を、軽々しく「証明されたようだった」、とか言うべきではない

「そこで登場したのが、最近DNA遺伝子工学を駆使した研究です。詳しい事は省きますが、この研究は、アメリカソルトレイク市のユタ大学とインドアンドラ大学文化人類学部とヴィザカパトナム遺伝子研究所の合同チームによって進められました。1996年に南インドカースト人口分布調査として始められ、2001年までに全インドから集められた遺伝子分布を最新技術を用いて分析し、その結果が徐々に明らかになってきました。(中略)その結果、これまでの人家分類学言語学考古学などでは掴めなかった事実がわかってきたのです。たとえば、ブラーミン上位カーストヨーロッパ人のミトコンドリアDNAY染色体の差は、低カーストインド人とヨーロッパ人の差より小さい。また、ブラーミン上位カーストヨーロッパ人の差は低カースト民とヨーロッパ人、また上位カーストアジア人との差より小さいということが判明しました。

結論を言えば、インドカーストは原アジアタイプと西ユーラシア混合タイプだということであり、カースト序列はヨーロッパ人種への近縁性に依るということが分かってきました。上位、特にブラーミン階層はアジア人よりヨーロッパ人種により近く、クシャトリヤ、ヴァイシャ・カーストとの近似は前二者より低いのです。つまり、ブラーミンは西ユーラシア人種により近いということなのです。

このDNA調査によってもアーリア種族が外からやってきた人種であり、彼らが作ったカースト制度最上位を占め、一貫して文化、社会的優位性を保持し続けてきた事は明白です。彼らが来るまでカースト制度なんかインドには存在しなかったのです」

「不可触民と現代インド」p101 光文社新書 山際素男

最先端の科学で装いながら、偽の歴史を作っているのが、悪質

「これらの研究結果は1998年世界的に有名な権威ある科学雑誌ネイチャー発表され高く評価されました。また2001年には、これも有名な雑誌ゲノム研究に、インド原住民遺伝子学的証拠と題して掲載され、これも高い評価を受けています。ですが、こういう現象を面白く思わない人々もいます。たとえば、高級英語雑誌インディヤ・トゥデイなどは遺伝子カーストの上下を決めて良いのかなどと題して批判し、あるものは、そんな研究は無視しろと言い、高名な学者の一人は『遺伝子情報ヴェーダ時代にアーリア人インドに入ってきたなどどこで判るのか?』などと反論したりしています。

大企業経営者のほとんどが上位カーストグループであるインド雑誌新聞テレビといったマスメディアはこの遺伝子研究の成果に冷淡かつ敵意を抱いています。しかし、アーリア種族が外来人であることはそれ以前から、歴史学考古学言語学上の研究によって広く知られている事実です。その正しさを別の方法で論証して見せたわけで、アーリア種族をどうのこうのというために研究したわけではありません。

ある雑誌は『遺伝子まで動員してカースト戦争を引き起こそうというのか?』などとまるでピント外れの非難をしましたが、とんでもない言いがかりです。」

「不可触民と現代インド」p106

カースト歴史ニセ科学捏造するのは問題だ

正しくは次のような捉え方

アーリア人という鼻の高く色白の人々が外からやってきて、色の黒くて鼻の低い原住民を征服し、隷属させたのだ、そういうことが、お前達の聖典には書いてある。だから、我々お前達の上流階級と同じ白人が優れた文明を広めるのと同じだ、という文化工作をおこなったのである。さらに、南の人々は、北の人々によって駆逐された民族の子孫で、上流階級ヨーロッパ人に似ていて、下層階級原住民に似ているという主張を行い、南北間、階級間の分裂を図った。

このアーリアン学説は、学説誕生時から、非常に疑わしい虚構・捏造だ、という反論があった。ミュラーは、一度もインドに行ったこともなく、本当にヴェーダ言葉が何をさしていたのか、理解してなかった(あるいは故意に誤解した)らしい。

現代人は、言語というのは、モノと言葉が一つ一つ対応していると考えるが、古代の人々はそうではなかった。ある事象全体をあらわす全体的な概念があって、個別的な言葉は後に分化したからである。

恐ろしいことに、この捏造の疑いが極めて高い学説が西欧を席巻し、さらに西欧歴史を下敷きとしている日本教科書歴史書は、古代史の始めから、科学とは言えない学説を主張している。

(リグ=ヴェーダも、西欧人による誤訳をそのまま和訳している。)

資料「アーリアンとは何か」津田元一郎

http://www.rui.jp/message/04/98/84_bf6a.html

こういう冷静な視点を持つべきだ

ウィキペディアや、様々な本に特に問題視もされず捏造された歴史観が載っているという事は、非常に恐ろしい事だ

白人がやってきて、白人の血が入っていて鼻が高い上層階級と肌が黒く鼻が低い下層階級に分かれたという偽の歴史が何故ここまで信じられてるのか。恐ろしい。西欧人の誤解、捏造をそのまま信じる日本って何なんだろう。

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