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はてなキーワード: 兄者とは

2018-09-25

ゲーム実況系のVtuberを見歩いてきて兄者弟者に落ち着きました

2018-07-15

anond:20180714203618

そもそもLGBT」と「妹との結婚」って並列できなくない?前者は性的指向、あるいはそのように生まれた人。後者制度。というわけで正しくまとめてみよう。

ところで、なんでLGBT持ち出したの?前述した通り、男の子同士、女の子同士では結婚できないよ?「Aが許されてBが許されないのはおかしい」と本気で主張したいなら、Aには本当に許されているものを代入しなきゃ。

と書いた方が理論的に正しくない?

とここまで書いて分かった。この増田代表される「LGBTを認めるのに、○○を認めないのはおかしい」と主張する輩への嫌悪感が。

彼の主張の肝は「LGBT妹萌えを認めてほしい」ではない。「妹萌え同様LGBTを認めるべきではない」なのだ

2017-11-26

スパ銭で男子大学生が言ってた

最初はなんか変わったことやりたいとか言ってて年頃の会話だなぁとほほえま~してたんだけど、途中から片方の妹の話になってそこかおかしくなった。

以下、その会話の一部である

兄者あいつブスじゃね?」

友人「あー、ブスだよなw特に目とかチョー離れてんのwww笑えるwww」

兄者「でもあい自分のことカワイイって思ってんべ」

友人「マジで?w」

兄者「マジマジwしかも俺より頭いいとも思ってんのwwwあいつと会話してても会話になんねーのによwwwその自信どっからくるんだってwww」

友人「女の根拠のない自身ってわけわかんねーよなwww」

兄者「www」

友人「つか女って自慢するの好きすぎじゃね?」

兄者「あーわかるw女の会話って自慢話ばっかだよなw」

はっきりと聞こえたのはこのくらいだが、この後も女が云々の会話をしていたようだ。

妹のことはまぁ兄妹であればよく聞く愚痴ではある。

隣で聴いてたおっさんとしては自分ブサイクだと下向いて生きるよりは、たとえほんとにブサイクであろうと自分カワイイんだと自信をもって上を向いて生きていくほうが後々生きやすいんだよと言ってあげたかった。

あとカワイイは作れます

 

でも、そのあとの女性についての会話はいただけません。

ネットだと主語がでかいと袋叩きにされるような会話も、リアルでは叩かれることもなく行われている様をみせつけられました。

「おまえが叩いてやれよ」と仰る方もいらっしゃるかもしれませんが、どうかご勘弁を。

彼らは今どきのリア充感あふれる若者でして、人生疲れたおっさんにはちょっとしかけるには敷居が高うございました。

きっとこういう人が社会に出て出世して女性差別を拡大再生産するのだなぁと思いました(小並感

 

追記

そのあとに受けたマッサージ勃起してしまって、とても恥ずかしかったです。

なぜ男はマッサージ勃起してしまうのか(真顔

2017-08-20

まり情報戦で遅れるというのはとても危険であるのだ

もう40代になりつつある。

中学生ときアニソン挿入歌OPED曲を友人からカセットテープダビングしてもらった。

友人はそのCDを持ってるわけではなく従兄弟?の兄者アニメに詳しくCDを持っていたらしい。

ちなみにMP3プレーヤーとかデータCDから抜いて渡すなんてのは当時にはない。

カセットテープという磁気テープCDの音をただ移すだけだ。

で、思ったわけだ。

本を読むこと、情報戦必要であると。

アニメージュとかニュータイプが当時のアニメ書籍だろうか。他にもたくさんあるだろう。

アニメイトとかアニメ専門ショップも当時はあったからそういう場所に通うのも情報収集だ。

それを怠らなければ自分CD存在を知り購入し高音質で聴いていたはずだ。

この悔しさは他でもよく感じる。

そして情報戦を使い勝ち取ったこともある。

ただ私の時代はまだ情報戦ということにたいして疎かった。周囲も、家族環境、すべてにおいてだ。

いまは違う。

そして私も違う。

年代ではPCを使うのも手間がかかるともらす、キーボードも満足に打てない人もいる。

それよりも簡単スマホフリック入力のほうがいいという人もいるが、PCはまったく使えない人もいる。

ともかくだ、

これも情報戦情報収集の術をどう使いこなすかだ。

そして俺は今そのCDを手に入れようとしている。

数十年前のトラウマ、いや思い出をこの手にするために。

2016-11-25

こうの史代の良さも分からはてブ原爆祈念館もムカつくという愚痴


見ても読んでもいない奴の雑多な愚痴自分語りなので
お好きな方と良識的な方はそっ閉じしてください。


縄と蟹の次に出たあれの周りの話をする。戦車でもなく。
まず原作者の話をする。それから反応と原爆の話。

一応こうの史代は読んだんだよ。「夕凪の町 桜の国」って本だけ。
良いには良いんだろうけど、あれ言うほどすごいか
マンガ全然読まない人生だったから正直わからん

あれなんで登場人物を上から写すコマが多いの?
「町の中で生きている一個人であることを強調するため?
だとしてもあれほど多用されるとかえって作品世界に入りづらかった。
一度同一化させた上で俯瞰を使うと逆に受け手が引き込まれる、というのは分かる。
でも同一化できないまま俯瞰連打だと本当に他人事しか見えない。

「桜の国」の回想で字や細く薄くなる部分も、
回想であることを視覚的に表現しているんだとしても
描写の細かさが普段コマと変わらないから単に見づらくしただけに見える。
トイカメラトイカメラ風加工アプリの違いっていうのかな。
それぐらい回想が鮮明な記憶だったから?だとしてもギャップは付けないと伝わらなくない?

すごいがんばって勉強して書いたんだなあとは思うけど
マンガとしてあれがめちゃくちゃすごいとは思えなかった。
もっと手塚治虫とか読めばすごさが分かるのかな。
別のコマ伏線がどうとか時代考証がどうとか言われてもだからどうしたとしか思えない。
何が描かれてるかじゃなくて、どう描かれているかの話が俺には大事だ。

つか、同時に借りた高野文子絶対安全剃刀」の方がすごかった。
バカな俺でもすごさが分かった。観音様のやつヤバい。なにあの出だし。
おばあちゃん閉じこめたシーンとかも実に恐ろしかった。
こういうこと書くと高野文子ファン迷惑だろうけど。

んで、こういうこと書くと
感性の違いなのかな^^;」
「歳を取ったらわかってくることもあります(笑)
みたいなマウンティングゴリラズが出てくるわけじゃないですか。
そりゃあ信者死ねになるでしょう。
説明する気もなく「わかってる俺たちすごいな!」「流石だな兄者!」の内輪ネタ踏み台にするだけなんですから
この構図を作られると作者が一番不憫でしょう。


でだ。
こないだクラウドファイティングがどうとかい記事あがってたわけだ。
公開前の「宣伝が少ないのは情報操作!!!」もバカじゃねえのと思ってたけど。

「まるで理解できない感性。」
増田はもう見なくてもいい。その分俺がいくから。」
繊細チンピラって無敵だよね」
現実感テーマでもある作品現実感否定するって何見てたのよ」
自分エンドロールに載せてほしかったのかな」

こういう「すばらしい作品は骨の髄まで全肯定して崇め奉れ」とわめくボケナスどもは
作品それ自体に対しても有害だって気づかないもんかね?

そもそもクラウドファンディングなんて内輪ネタの延長線上だから気持ち悪いに決まってんだよ。
誰がどんな作品でそれをやろうと乗っかれなければ「くっさ」としか思えない。
それでも名作だったら、つまり運良く内輪に入れた人たちなら、それはとても気持ちいいだろう。

上にあげたクソボケブコメ群は「内輪ネタへの抵抗感」自体全否定している。
この作品が良いと思った人は出資者出資者への感謝を込めたスタッフロール内輪ネタまでかみしめなければならない、
というファシズムじみた押しつけが発生している。
映画は名作だった、でもクラウドファウンディングのノリにはついていけなかった」
こういう感想があっても良いだろ。
というか、そうでなきゃ作品それ自体評価できたことにならないだろうが!

つーかこのクラウドファンディングで作るって手法
作品制作者をきちんと切り分けて読解するのには向いてないと思うんだよ。
作る前から情をかきあつめたり、作品の外側でストーリーを作ったり。
監督渡航だってファンディスクというかボーナスステージみたいなもんじゃね?
本来作れなかった作品がこうして生まれるのは良いことだけど、
作品それ自体がきちんと読解しにくくなるっていうのは善し悪しなんじゃないかな。
まぁネタ原爆だったり元プリンスさんみたいなことになってる人だったりで
最初から作品の外側にストーリー盛るマンマンだった恐れもあるけど。ねえか。ないと信じたい。


そういえば、原爆関連の小説を書いた林京子に関して中上健次が「原爆ファシズム」という言葉を出していた。
あれはどうも中上と林が同人関係だかで知り合いだったからこそ言えた話らしくて
身内でのゆるいツッコミだったらしいけど。

今回のアレもそのパターンに見えて仕方がないんだよ。
悪いけど俺ボンクラこうの史代の良さがわからいから。

ここで一段落自分語りを挟むから流してくれ。
関東住みだけど原爆祈念館には数年前行ってきたんだ。
思ったのは、恐怖の力で反戦を訴えても別の恐怖に上書きされるだけだってこと。
なんでわざわざ部屋暗くしてお化け屋敷みたいなライトアップする必要あるの?
正しいことを伝えるためなら手段は選ばなくてもいいってことか?違うだろ。
沖縄ひめゆり防空壕の語り部も同じ理由反吐が出る。
大事ものこそ恐怖を使って教えるなよ。地道な理屈を通すべきなんだ。

もちろん「夕凪〜」はそうではなかったし、きっと「この世界〜」もそうなのだろう。
そういうスタンス応援したい。原作者監督も主演女優も。
でもそれを受け取る側が「正しいことを正しく言っているからすごい」だと
結局原爆ファシズム作ったのと同じ消費形態なっちゃうんじゃねえの?

何にしてもそうだけど「感動リテラシー」ってやつを身につけなきゃダメなんだよ。
強く感情を動かす何かが本当はどうであるかを見極める能力、っていうのかな。
ゲーセン少女SS覚えてるか?
あいものネタとして楽しみつつ深入りしない距離感
あるいはああいものに蹴りを入れてもかまわない、
とにかく内容や思想技術を切り分けて考えるリテラシーが一番必要なんだ。

というわけで、誰かマンガとして、映画として評価してくれ。
いい感じの解説あったらよろしく。ネタバレはむしろ大歓迎です。

しかしまあ、作品を作るって大変だよね。
こうやって見てもいない奴にウンコぶつけられたりするんだから
そこはごめんなさい。

2015-12-14

http://anond.hatelabo.jp/20151214143834

リハク「ラオウを倒す方法を思いついた。外部勢力と結び収奪地を奪い取り、補給路を潰してから反撃するのだ」

ジュウザ「俺は雲。人の決められたことなど従わない」

シュレン「めんどくさくてやってられるか!ラオウなぞいの一番に倒してくれる」

ヒューイ「おのれ兄者の敵!」

リハク「言うこと聞いてくれるのはフドウだけかな・・・あいつにもわかるような作戦たててやろう」

2015-07-24

sabacurry・Nettouochi『ぬふぅ』

増田ウォッチャーのsabacurry・Nettouochiは

その日も同時にブクマした


捌かれたり寝取られ増田の中には

いくつものブクマが集まり

ホッテントリ入りした者もいる


誰がそれをとめられるだろう

この双壁こそ増田の浮沈を両断するほどの

業前を持つ増田界のパスファインダーなのだ


兄者、そろそろ新入りを加えて増田殿を安堵させてやってはいかがかな」

「転ばす己と斬るおまえ、二人の後にホッテントリ入りの傷薬を塗る三人目だ」

「ワハハハ」

「ワハハ」

※この記事フィクションであり、実在idとは一切の関係がありません。すみません

 実際にはお二方もブクマする記事を選んでいるわけだが、

 のべつまくなしにブクマする三人組が居たらバランスブレイカーになるだろうな。

2014-12-24

賢者1「救世主とかwwwwwドゥフフwwwww」


天使「ちょあの」

賢者2「神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」

賢者3「むしろ天使キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」

賢者1「毎晩☆をようじょにつなげていた御利益があったデュクシwwwwwww」

賢者2「天使降臨wwwww降臨wwwww」

賢者3「我々に時代が追いついたwwww」

天使「うるせぇ」

つ ようじょ画像




賢者123「ふぅ……」





賢者1「……して天使殿、我々に何の用でござるか」

天使「(何だこいつら)……だから救世主が今夜お生まれになるのです」

賢者2「救世主とは如何様な存在でありゅ、ありますか」

天使「(うわ、噛んだ)救世主神の子、救い主です」

賢者3「して救い主はどちらに」

天使「(帰りたい)あっちです」

賢者1「それは祝いに行かないといけないでござるなwww」

賢者2「まさに神の如きスバシイ存在を拝みにwwww」

賢者3「兄者どの、さっそく準備をwwwww」

賢者123「フフェエエエエwwwデュホホwwwwwwwwww」

天使「はやく帰ろう」




天使「あー、ダルかった」

ユイーツ(神)「帰ってきたー?」

天使「何であんな奴らに知らせる必要があるのかわからない」

ユイーツ(神)「いちおー連絡しといたほうがいいかなーって」

天使「(なるほど、さすが思慮深いお考えで)相変わらず軽いな」

ユイーツ(神)「なんか言ったー(_ _#)?」

天使「いや、別に……」




ユイーツ(神)「そーだ、天使ちゃん羊飼いたちにも知らせてきてェー」

天使「何でだよ面倒くさい」

ユイーツ(神)「だっていちおーあたしのベビちゃん?じゃん」

天使自分で行けばいいじゃん、オレあの人たち苦手だし」

ユイーツ(神)「ひっどーい!天使ちゃんそーやっていぢわるするんだーっ!!」

天使はいはい……行きゃーいんだろ行きゃー」




天使(でもホント羊飼いさんたち苦手なんだよなー)

羊飼い1「あ、天使さんちわっすw」

羊飼い2「今日羽根やべぇっすねw」

羊飼い3「見てくださいよ、先週子羊が生まれったっすよ」

羊飼い4「名前は鎖摩莉亜っす」

天使(あー、やっぱり苦手だわ)




天使「実は、今夜救世主がお生まれになるのです」

羊飼い1「マジスかw!!??」

羊飼い2「救世主とかマジパねくないすかww?」

羊飼い3「つか救世主ってすごくねww?」

羊飼い4「やべー、見に行けってことっすねww?」

天使「いや、一応報告に来ただけで」


羊飼い2「つかそれって見に行けっつーことだろ」

羊飼い1「早く行こーぜWw」

羊飼い3「待てよ、鎖摩莉亜も連れてこーぜ」

羊飼い4「ばっきゃろー、銀二も紗風亜耳も玲音も連れてくぞ!」

天使「……」



一方。

賢者1「はふはう……あひーぃ!」

賢者3「兄者!如何なされた!!!

賢者2「兄者は普段外に出ないから興奮しておられる!」

賢者3「兄者!気をしっかり!」

賢者1「あああ……救世主たーん!!!

賢者2「おお、兄者萌えパワーによって復活なされた!!111」

賢者1「世界萌えパワーを我らが手中に!!!

賢者3「おー!!!




数年前のメモ帳から発掘してきた。途中で終わっていたのでここで供養する。

2009-02-06

陸路兄弟VSおまる兄弟

兄者、斥候より報告。敵軍勢が北五里に現れたようです」

陸路兄弟の弟、陸路兆次は迫り来る軍勢の報告に緊張を隠せなかった。兄の運長に比べ、まだ実戦経験が少ない。ほぼ初陣と言ってよかった。

「よし、歩兵部隊は中央で堅陣を組め。騎馬隊は歩兵部隊の両翼へ展開し、相手陣容に対応できる形で待機」

陽は青く晴れた中天にかかりつつあった。西に山を仰ぎ見る草原、その少し小高くなったところ。運長は騎馬隊五百のうち、二百五十を率いて歩兵部隊の右翼に展開した。西の山から流れる河を隔てて、敵軍とまずは向かいあうことになるはずだ。水量は大人の腰ほどである。事前に斥候に調べさせていた。河を渡って来なければならない相手に圧倒的に不利な地形を選んで布陣していた。

兆次は歩兵部隊二千を率いている。運長は兆次の緊張を見抜いていたが、言葉をかけなかった。緊張はしていても自分の初陣の時より間違いなくいい顔をしている。そう感じていたのだ。だが、それも言葉にはしなかった。

余計な言葉をかけなくても、戦いが始まれば兆次の体は自然と動く。陸路一族に流れる「いくさびと」の血がそうさせるはずだ。初陣での自分が、かつてそうであったように。

斥候からの報告が立て続けに入る。歩兵五百。敵軍との距離は一里を切っている。見える。雑然と行軍している。軍としてようやく体をなしている、という程度だ。

敵軍のほぼ中央に「おまる」の旗がたなびいている。おまる兄弟の兄、おまる(大)はおそらくそこにいるのだろう。ほぼ全軍が歩兵で、騎馬はおまる(大)を含め、十に満たないようだ。おまる兄弟の人徳のためか、人員が集まらなかったのであろう。兵力は二千五百対五百。戦を生業としてきた陸路一族を前に、この戦力差は決定的とも言えるものであった。

「騎馬隊、前へ」

相手の陣容を見て、運長は両翼の騎馬隊を歩兵より前に進め、五百騎を歩兵の前で一つにまとめた。あの軍相手なら騎馬隊五百の突進で大勢は決してしまうかもしれない。運長はそれでも自分の考えに気のはやりがないか、もう一度自らに問い直した。

河の向こうにおまる兄弟軍が布陣した。躊躇なく先頭の歩兵が河に飛び込み、浅いところを渡ってくる。

やはり……。運長は先ほどの自分への問いかけが杞憂であったと感じた。所詮おまる兄弟は兵法も知らない素人だ。

組み合わせが決まった時点で、運長はおまる兄弟に会い、試合方法を騎馬戦にしないか?と持ちかけた。それも「何でもあり」の騎馬戦にしようと持ちかけたのだ。白鳥の首が付いた大小のおまるにまたがり、おまる兄弟は、アホ面を揃えて「いいよー」と快諾した。弟のおまる(小)にいたっては鼻水まで垂れっぱなしのアホ面だった。場所、時間に至るまで、おまる兄弟は陸路兄弟の条件を全て受け入れた。もう既にそこで勝負は始まり、結果は決していたのかもしれない。

河を渡ってくる歩兵部隊の中央でたなびく「おまる」の旗を見据えた後、運長は自分の馬の鞍に立てた「陸路」の旗を振り返った。旗を取られた方が負け、その他は何でもあり、自分がおまる兄弟に言った言葉をもう一度胸の中で繰り返し、そして、河を渡るおまる兄弟の歩兵部隊を見つめた。もう少しで「おまる」の旗が河を渡る。

敵が川を渡って来たならば、川の中で迎え撃ってはいけない。孫子曰く「半ばわたらしめてこれを撃たば利なり」この場合なら、敵軍の中央にある旗が渡ってから迎撃すれば、渡りきっていない敵は身動きがとれない。まさに運長はその時を待っていた。もう少しだ。右手を挙げる。

「突撃」

右手が振り下ろされると同時に、陸路騎馬隊は敵軍に襲いかかった。宋襄の仁など関係ない、要は勝てばいいんでしょ、そう呟いていた。河を渡ったおよそ三百の敵兵に動揺が走る。運長は手綱を握り締め、先頭に立って敵の歩兵部隊を二つに断ち割った。見事に統率された陸路騎馬隊は、一匹の蛇のように「おまる」の旗の下の十に満たない騎馬に絡みつく。浮き足立った騎兵を粘りつくように取り囲んだ。

運長は手にしたピコピコハンマーで、騎馬上の兵士を次々と叩き落した。見えた。旗。手を伸ばし、一瞬の隙を突いて「おまる」の旗を取った。

にやり。おまる兄弟は微笑んでいた。鼻が垂れている、こいつは弟だ。今奪い取った旗。「おまろ」そう書いてあった。瞬間、気づいた。五百の陸路騎馬隊は三百ほどの歩兵に取り囲まれている。運長の背中に冷たいものが走った。退避せよ、そう叫ぼうとした。

「あれは?」

陸路騎馬隊の一人が河の方を見て叫んだ。河の水量がいつの間にか増えている。その上流から、白いものが無数に流れてきていた。白鳥? 否。おまるだ。数千というおまると、それに乗った歩兵が河を流れてきている。突然現れたおまる部隊は、陸路騎馬隊の近くの岸からそのまま上陸してきた。上陸してわかったことだが、おまるに乗っているというより、おまるの底から足を突き出し、あたかもおまる型の浮き輪でもしているような歩兵だ。その数ざっと見て、五千。

最初の歩兵三百の動きは巧みだった。運長とその周り百騎ほどの騎馬以外は、囲みの外に逃がしている。ジリジリと運長の旗をめがけて包囲を狭くしているのだ。最初の行軍の乱れはフェイクだったのだ。運長は歯軋りしながら手綱をさばき、百騎に密集隊形をとらせる。そうする間にもどんどんおまる部隊は上陸し、三百の歩兵とあわさって囲みを強固なものにしていくのだった。

不意に衝撃が来た。兆次の歩兵二千が、おまる部隊と歩兵三百の囲みに猛然と突進していた。楔の隊形で囲みを穿ちにかかっていた。楔の先頭で、兆次が鬼の形相をしていた。ハリセンを振るい、おまる部隊をなぎ倒していく。囲みの外に追いやられていた騎馬隊もそれに続いている。陸路の血が兆次の中でたぎっていた。緊張を隠せなかった弟が獅子奮迅の戦いをしている。呼応するように、運長の胸に熱い何かがこみ上げてきた。

「歩兵部隊と合流する。総員、歩兵部隊に向かって血路を開け」

地を震わせるように叫んでいた。ピコピコハンマーがうなる。乱戦になった。少しずつ、弟の部隊に近づいた。やがて、伸ばした手と手が触れ合うように、歩兵と騎馬の部隊は一つになっていた。立派な「いくさびと」となった兆次の顔を見つけ、思わず運長の口の端が緩んだ。

だが、緩んだ口の端はそのまま凍りついた。

一つになった陸路騎馬隊と歩兵部隊は、水量を増した河を背にしていた。五千のおまる部隊と三百の歩兵隊にぎちぎちに包囲されている。運長は自分の背にたなびく陸路の旗を見た。これでは敵も旗には手が出せないはずだが・・・。

大きな白鳥が一羽、上流から流れてくる。いや、大きすぎだ。30メートルはある。頭のてっぺんに「おまる」の旗があった。そして、河を背にした運長の前で止まった。にょきっと足が生え、立ち上がった。50mはある。そして、しゃべった。

「あの日、勝ったって思ったんだろ。その時点で負けてたんだよ、あんた達はさ」

おまる兄弟の兄、おまる(大)の声だった。

「こいつはおまる型モビルスーツ、スワン号。美しいフォルムだろ。おまるってやっぱり芸術だよな、そう思うだろ?」

バカでかい白鳥は、頭を下げた。運長の鞍でたなびく「陸路」の旗にゆっくりと向かっている。反射的に運長は鞍の上に立って、両膝を曲げた。どうしても欲しかった勝ちが近づいてくる。飛べる。つかめるよな、俺達なら。なあ、兆次・・・・・・。

運長の体は跳躍し、スワンの顎あたりを頂点とする放物線を描き、河の中に消えていった。

スワンは、与えられたエサでも食べるように、たやすく「陸路」の旗を咥え、おまる兄弟の二回戦進出が決まった。

http://anond.hatelabo.jp/20090130135752

http://throw.g.hatena.ne.jp/sasuke8/20090128/p1

http://throw.g.hatena.ne.jp/sasuke8/20090208/p1

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