はてなキーワード: フリーミアムとは
http://anond.hatelabo.jp/20150429005010
アニメーターが貧乏なのはアニメ市場に金が入り込まないから。その理由は機械との競争が現実化しつつあるから。
言うまでもなくこの機械とはインターネットとモバイルのことだ。AIではない。
インターネット上には、表現したい欲求を持つ誰かによる無償のコンテンツで常に溢れかえっているし、
モバイルにはフリーミアムな見かけ上は無償のコンテンツが溢れかえっている。
アニメの市場が拡大しないのは、こうした無償のコンテンツと競い合うはめになっているから。
そしてアニメーターの低賃金は、無償のコンテンツの供給過多によるデフレーションによるものだから。追い打ちとしてグローバル化にともなう賃金の均衡化もある。
これはインターネットの性質からすると必然であり、対岸の火事と思っているおまえらの食い扶持だっていつこうなるかわからない。
これにやがてAIによって自動生成されたコンテンツが加わる事になる。
そしてそれらはコピーされフォークされ低コストにあるいは自動的に改変され情報生産コストは限りなくゼロコストに近づいていく。
kawangoはコンテンツは出し惜しみしろと言ったが、人間の欲求(消費したい/表現したい)がこれを許さない。
コピーや改変によって無償の富が溢れかえるのはインターネットの本質なので、アニメ業界を潰せみたいな考えを推し進めると
やがて情報に関わる全ての市場は無償の富か自動化されたシステムに代替されていくんだろうし、CGMをうながす機械やコンテンツを生成する機械を専有する資本家や事業者が富を独占するんだろう。
というか市場というもの自体が一種の人工的なシステム(機械)なので、我々はもうシステムを制御しきれず支配されて駆逐されつつあるといっても良いんではないだろうか。
その胎動みたいなのが、アニメーターみたいなコンテンツ生産者の貧困なんだと思う。
言えるのは、労働法のようなルールは、テクノロジ由来のこの動きに比べ動作が遅すぎるので無力だし、ナイーブに市場原理に任せて潰せはディストピアまっしぐらなので間抜けだということ。
やるべきことは、自動化されすぎた世界における富の分配というグランドデザインを早急に議論し検証し実装することなんだと思う。
そうしないと強いAIなんかが現れるよりずっと前に、世界は貧乏人で溢れかえるだろうし(すでにニートは6億人くらいいる)、貧乏人の中から出現するinsaneな人々が暴れまわる暴力の時代が出現すんだろうね。
ふと思ったんだけど、無料サービスって今後はあまり流行らない気がする。特に何かに特化したようなサイト(たまに増田でも投稿されるような)は。
フリーミアムが通じるのは、そのジャンルでやる奴が少なかったり情報が少ないから、クチコミで広がる。でも、情報過多の現代では、一時的に話題になっても長続きしない。同じようなサイトはいくらでもあるんだし。毎週はてブで数百ものブクマされるサイトが出てくるけど、ブクマするだけで見返す事ってほとんど無いと思う。みんな話題に乗ってるだけ。
だから、いくら高機能で便利なサイトを無料公開しても、事業が軌道に乗る前に潰れると思う。小額でもユーザから金をもらうスタイルにして、売上から広告を出して告知して行かないと、サイト運営を続けられないと思う。(あるいは、運営資金が豊富にあって数年潰す覚悟があるか)
フリーミアムというには太っ腹なこと(テレビで全話放送)をやってる限りは厳しいだろうなあと思いつつ。
円盤が高いってのも売れない原因の1つだと思うけど、今はそれよりも新しいアニメの数が多すぎるっていうのが大きいと思う。
古いものを見返すヒマがあったら新しいアニメを消化するっていうほうに優先度が振り分けられちゃってる。
そこで考えたんだけど、1年4クールのうち、2クール目と4クール目にまったくアニメを放送しないor円盤販促のための古いアニメ再放送のみってしたらどうだろう。
そうしたら前クールの新アニメについてゆっくり語ったりすることで円盤を買う動機付け期間になるし、古いアニメの販促にもなる。
次から次に新しいエサが与えられる環境にいたら古いエサには見向きもしなくなるのも当然だし。
時間があいてじっくりものづくりができる分、次クールに放送されるアニメの質もあがるからアニオタにとってもメリットがある。
ただこれって見る側の視点がメインだから、制作側の問題が解決できないなあ。。。
アニメーターが食っていけないとか。
ヒットする保証もないのに、制作費が増えるから出資リスクが上がってアニメの本数が減ったり、無難なテンプレアニメが増えたりとか。
と考えると見る側にもデメリットになるのか。。。
そもそも時間が空いたらアニメを見る人間の数も減るだろうしなあ。。。
全然だめじゃん。
自分で言っといてなんだけど。
うーん。。。どうしたらいいんだろう。。。
ちなみに俺が円盤を買わない理由はだいたい上に書いたとおり、まず何回も見ない&新作アニメが多すぎる&円盤が高いってところ。
円盤が500円~1000円くらいだったら買ってもいいかなってなるけど、たった2話で6000円とかとても底辺派遣には買えませんわ。
中間搾取もすごいらしいしなー製作者に直接還元できるシステムがあればいいのかな。
コミケか。
どうやってマネタイズするかって難しい。。。
詳しくありがとう
>創業当初の知名度では収入にならない(投資または貯金が必要)
>製品そのもののサバイバルが大変(簡単なモデルだとすぐ他社に真似されちゃうから、開発やアイディアにかなり力を入れる事になる)
>プレミアムのメリットを出さないとフリーアカウントのユーザがリソースを消費して終わる
まさにこれだよね・・・
知名度がない人間がエンタメ系でやろうというのは非常に難しいと思う
続けられる環境=資金が必要だし、真似されちゃうだけ、エネルギーを消費して終わる、みたいなイメージ
でも公開したほうが知名度は上がるししないと上がらないし、と考えると悩むね。。。
特に名は秘すけど、フリーアカウント/プレミアムアカウントでサービスを運営している会社にいます。
創業当初は知らないけど、今は十分収益も上がっていて、投資も受けず(たぶん)、従業員を集めている最中です。フリーミアムモデルのいいところは、
という点だと思います。
ただし、難しいのは、
という点かと思います。
自分の会社は、生活密着型なので、プレミアムのメリットを出しやすいけど、その点で注意しないと、なかなか収入にならないでしょう。エンターテイメント系でプレミアムは難しいと思います。ニコ動はほぼ例外と言って良いでしょう(そのニコ動も広告だらけだけど)。
そんな感じです。
増田も寄付は大好きだよ! 施すほうじゃなくて、受け取る方としてならね!
なんだか一億総ポトラッチ化が進んできました昨今、増田が由緒正しきネトウヨであったら「ゲヒヒ、次は国を隣国に寄付ですか?」と揶揄の一つも売ってやるところだけどはてサは恐いし、増田はそもそも右翼じゃない。ただの逆張りが好きな女子中学生だ。そう考えて読むと気分いいよ?
流行ものをとりあえずdisとくのはウェブに生きる天邪鬼としてのたしなみだよ! みんなも若いうちは、無闇やたらに反発するといいんじゃないかな?
でも実際twitterとかでこの手の逆張りやってんのは三十代のピザデブハゲ女子中学生たちなので、きみたちの健康と精神に大ダメージを与えるよ! 貧弱な想像力は時にみずからの命を助けるね!
ところでなんでぼくらはタイガーマスクきどりどもが嫌いなのかな?
不思議? ふしぎだよね!? だって、寄付ってすごいいいことなんだよ? ただの偽善じゃない。誰も傷ついてない。与えるほうも貰うほうも、みんな得してる。死んだビジネス用語でいうところのwin-winってやつだね。そうそう、未だに会議でwin-winなんていう単語出してくる上司をみかけたら、さっさとその会社の四階から飛び降りたほうがいい。
なぜか。
まあそんなことは上でさんざん申し述べてきたように、ぼくらが「どうしようもない天邪鬼だから」で済むんだけど、世間はそれじゃあ納得しない。反対するなら説明すべし。感情論は排してな。
と、ぶっちゃけバカに理論的な説明求めるなんてバカなんじゃねえのと思うむねがあるかもしれない。けれど、ココは天下の往来はてな匿名ダイアリー。またの名を皆殺しの増田。
説明責任逃れは問屋がおろさない。せめて嫌悪感の根源くらいはつきとめないといけない。
とはいうものの、「なぜ私は寄付ブームが嫌いなのか」を論理的に説明するのは、おそらくアジを三枚におろすより難しい。
この手の喧嘩でよく使われる殺法は「だって被寄付者が迷惑がってるじゃないかやめてあげなよ白豚野郎」と「親切の押し売り、大きなお世話」を強調するやりかただ。
ここでぼくら天邪鬼は施す物-施される物、という図式を瞬時にして加害者-被害者という関係に塗り替えることでスペクタクルとカタルシスをおぼえるんだけど、それで非難される無辜の大学生ボランティアとかはいい迷惑だよね! いい気味ですね!
そう、善意の悪人は悪意を自覚している悪人よりも罪が重い。なんだかよくわからないけど、ぼくらはそう信じちゃってる。漫画か何かの影響ですよね。あるいはお母さんについて、何かトラウマがあるのか。
まあ、ともかくしかし、タイガーマスクについてはなかなか「迷惑してる」という話は聞かない。少なくともビル・ゲイツより広くておーつねさんより狭い増田の観測範囲では、見当たらない。被害者は存在しない。まあ「あの手の寄附行為ばっかり報道されて恒常的に寄付を行なっている人たちが無視されてる」って声もあるけど、そんなもん、もともと無視されてたわ。
「みんなが得した」ここが、今回の件でやっかいなところだ。火のない所に煙は立たないし、煙が高いところにのぼらなければバカもまた踊れない。
さて、実はここに今回のぼくらが抱えるフラストレーションの一端が隠されている。
つまり、「いつもとおなじように偽善者を叩けると思ったら、おあずけくらってしまった」ってわけ。これってとってもストレスフルな状況じゃない? 犬みたい? 哺乳類と比べられるだけマシさ。
偽善ってなんだろうね? 寄附行為に限定して考えてみよう。広辞苑の定義を持ってくるのは、頭の悪い学生にやらせておけばいい。ぼくらには集合知の究極体、wikipediaさんがいるのだから。
「寄付(きふ、本来の用字は寄附。寄付は代用字)とは、金銭や財産などを公共事業、公益・福祉・宗教施設などへ無償で提供すること」
「無償」とはつまり、見返りをもとめないということだ。税金控除される時点で見返りもクソもないだって? まあ、それはここでは関係ないから頭から弾いてくれ。
この議論は彼らが「見返りを得ているか」の一点に集約される。
もちろん、違うよね? 物質的な恩恵はもちろん、名誉すら得られない。だって、匿名だもの。キャラクターだもの。「タイガーマスクはえらいですね」っていくら古舘さんがつばはいてコメントしても、それは神奈川県在住の庭師・津田大介さん(48)を褒めたことにはならない。まあ、2chでアンカもらえたときみたいに「存在すること」の承認を貰える快感はあるかもしれないけど、自己承認欲求そのものが満たされることはない。ランドセルは一個9000円。六つで54000円。あなたは2chでアンカもらうためだけにこれだけの金額を払おうと思う?
でも、実際金髪……津田さん(仮名)は「いいこと」やったじゃん。子どもたちの反応はともかく、施設は受け入れてるじゃん。全然ひとりよがりな自己満足ちゃうやん。
自己満足っていうのは充足してるってことです。いわゆるリア充。
はいみんな思い出してー。
っていうか、今回に限らず「ボランティアフォビア」だの「NGO死ね」だの「人権団体とか環境団体とかバカヤロウ」だのを表層だけで叩いてるとか、
っていうか、ぼくらが何者かを叩くときの原動力は、たぶんだいたい、コレ。
だって妬ましいじゃないですか。嫉ましいじゃないですか? 死ねばいいじゃないですか?
自分が善人だって自覚するのはなにより強烈なうぬぼれですよ? ましてや、ヒーローに自分をかさねて? 「悪ふざけだもん」ってみんなにバレバレな形で照れ隠ししてたりして?
ハンッ!
そんな綺麗事、罪じゃないわけないじゃないですか。
彼らはまごう事無き「善人」であるからこそ、叩かれるに値するのです。
それがイヤならアラを探すんだ。マスクどものアラを。徹底的にひとりひとりの素性を洗いだして、瑕疵を探しだせ。これだけいるんだ、ひとりふたり後ろめたいのやら奇抜なのやらは混じってるだろう?
特殊な例を普遍化しろ。延焼させろ。大火がみたい。燃やし尽くせ。
でも今回はそれが通じるかしら? しょせんは匿名が個人を葬るための技術。
匿名が匿名を殺す、新しい時代の戦争に対して、ぼくらはあまりに無知でありすぎる。
Inspired by これ→ http://d.hatena.ne.jp/DocSeri/20100807/1281152204 ね。
ホメオが根拠無いだとかナンセンスだとか、科学の力で否定するのができるとかできないとかは、まぁどうでもいい。
オレ自身は信じちゃいないが、上のリンク先にあるような話を真に受けて信じちゃってるオツムの不自由な人々が日本だけでも数十万とか、グローバルに世界展開したら、たぶん数億人レベルで存在するに違いない。そこにカネモウケの匂いがするから、とりあえずビジネスにしてみようぜ、みたいな。
なんたって、そのレメディとやらは、物質的に有効成分が一分子も入ってなくても、なにやら記憶というかパターンというか波動というか、得体は知れないけどなんらかの「情報」が転写されてれば「効果がある」そうじゃないか!
しかも、その情報はネットの回線を経由して転送できることが証明されてるそうだし。
すなわち、音楽ビジネスと同じなのだよ。ビニールやポリカーボネートの円盤を買ってこなくても、ネット配信で入手すればOKだし、ちょっと法的にアレなことに目をつむれば、タダで共有することも可能ってわけだ。
イマドキ流行のクラウドでバーチャルなウェブのサービスで、モバイルでユビキタスに対応するフリーミアムなビジネスモデルを構築すれば、受けること間違い無し!
では、どうやってマネタイズするか。
ニコニコ動画と同様に「プレミアム会員」には毎月500円くらい払ってもらう。すると、あなたの生年月日や血液型や星座や十干十二支や生理周期や姓名の画数や手の平のシワの具合や鼻や耳やヘソの形や、あるいは生まれたときの水星と冥王星の角度とかまでモロモロの要素を計算して盛り込んだ「あなただけにピッタリのオーダーメードなレメディ(の情報)」を生成してダウンロードできるようになるのさ。
だれか、はまちちゃんだか、えがいひとだか、どこぞのおもしろ法人だか、スーパーハカーなひとがやってくんねーかなー?彼らなら、とりあえず無料部分までなら2〜3日もありゃ構築できるんじゃねーのか。
そんでもって、そういうWebサービスを始めちゃったら、元祖本家のホメオな人たちがどういう文句を付けてくるのか、楽しみで仕方がないなぁ...
音楽だったら著作権法違反がどーたら〜で取り締まれるけどさ、レメディの情報ってヤツらが主張する「客観的な(?)物質の波動だかなんだかをそのまま写したもの」だと思うんで、著作物には当たらないよなー。マトモな科学的根拠も無いわけなので特許権も登録できないだろうし、商標登録になってるようなら、そこだけ少し配慮しとけば、法的にはアレなことって無さそうに思えるんだけど。
ヤツらが「そんな画像で情報が転写できるなんてインチキだ。根拠がない!」とか言ってきても、そこはもうhogeでfugaでpiyoな方法はオレらが開発した独自の計算式で量子力学に基づく超弦理論の波動関数で明らかに証明できてるから間違いないってあくまで言い張ればいいし。
「ツイッター信者」にその素晴らしさを熱く語られたときの平和で適当なかわし方|石原壮一郎「大人のネットマナー教室」
http://diamond.jp/articles/-/7884
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クラウドほど、経営層の人と現場の人との温度差が激しいIT用語はないと言えるでしょう。
経営層やCIOの人の中には、「クラウドの素晴らしいビジネスチャンスをもっとうちにも取り入れなければ!」という危機感を抱いて、
ことあるごとに現場の人への啓蒙活動に励もうとする“信者”が少なくありません。
その博愛の気持ちは尊いといえば尊いのですが、現場の人がさほどクラウドによるビジネスにメリットを感じない場合は、
どう対処していいのか困ります。今日も全国各地で、クラウド信者の経営層の熱い講釈を受けて、
尻を叩かれる現場の側が苦笑いを浮かべているという構図が繰り広げられていることでしょう。
自社がクラウド事業に参入することにさほどメリットを感じない側のあなたが、そういう災難にあったときはどう対処すればいいのか。
程度の差こそあれ、クラウドを熱く勧めたがる信者のみなさんは、「クラウドによってもたらされる新たなビジネスチャンス」を信じ、
そんなクラウドの知見を人より早く深めていることに、ちょっぴり優越感を抱いていると言えるでしょう。
どう見ても熱が入りすぎている人の中には、クラウドに過大な望みを託して、
いまいち不本意な会社の現状から自分達を救い出してくれる救世主のように見ているように思えるケースもあります。
いや、あくまで極端な例をあげているだけなので、「俺は違う!」とムキにならないでください。
もちろん、私の周囲のクラウド好きの経営層やCIOや上司に対して、私がそういう目を向けているわけでもありません。
今後の人間関係を考慮した言い訳で話がそれましたが、クラウドを熱く勧めてくる人にとって、
クラウドにはまっていることが誇りであることは確か。何はさておき、そこを見逃さないようにしましょう。
たとえば、最近クラウドにはまっている経営層や上司に、「うちも取組んだほうがいいだろう」と熱心に勧められたとします。
自分の会社がクラウド事業に参入する必要性を説かれても、いまいちピンと来ないからといって、
「うーん、よくわかんないですねえ。コアコンピタンスなシステムをみんなが勝手にリソースを食い合いしている共用環境に置くなんて
なんか気持ち悪い世界のようにも思えるんですが」
「柔軟にリソースを拡充できるっていっても、ハードを跨って分散処理できるシステムならともかく、
結局リソースプ-ルの上限内の話ですよね。なんか嘘っぽいですね」
などと、偉大なる「クラウド様」の仕組みを否定する言い方をしてしまうのは危険すぎます。
ムキになってさらに熱く語ってくるぐらいならまだしも、「ハァ~」と深いため息をつきながら、
救いがたいダメ社員を見るような目を向けてくるかもしれません。
まあ、わかり合えなくてもべつにいいといえばいいんですけど、経営層や上司に悪い感情を抱かれたり、
異動のきっかけになるのは避けたいところです。
向こうだって、今の時期たまたまクラウドにはまっているだけで、けっして悪気があるわけじゃないし、
SOAのことを忘れてしまったわけでも、人間として何かを失ってしまったわけでもありません。
一生懸命にクラウドの魅力を語ってくれたら、たとえピンと来なくても、
「なるほど、そういうふうにインフラ環境を意識せずにインターネットでつながるっていうのも、ユニークな考え方ですね」
と、独自性に衝撃を受けたかのような反応をしておくのが、大人の包容力であり相手をそれなりに満足させるマナーです。
そういうふうに言えば喜ぶのはわかっていても、まるでその相手までホメるみたいで抵抗がある場合は、質問に逃げましょう。
「仮想化によるサーバ統合とか、ホスティングとか、WEB2.0とか、データセンターにアウトソーシングするのとはどう違うんですか?」
と、クラウドの旧称を持ち出してきて、クラウドの優位性をさらに語らせるもよし、
「なんか利用分だけ請求する従量制課金にして、結果、利益率の低くなるのをスケールメリットで吸収しないといけないんですよね?」
そんな歪んだ先入観丸出しの誤解(じゃないけどな)をわざとぶつけて、ひとしきり説明させるもよし。
いずれにせよ、無理無理と思っている気持ちを覆い隠したまま、相手にそれなりの満足を覚えてもらうことができます。
まったくクラウドに興味がないわけではなく、ちょっと前に自社製品をSaaSやASP化してやってみたけど、
全然受注できなくて放置してあるケースも、けっこう多そうです。
そういう状態にあるあなたに、はまっている上司や経営層が例によって熱い口調で、
「まずは、機能限定の無償版をいろんなユーザーに提供してみると、フリーミアムの凄さがわかるよ」
「何でもいいからどんどん無償提供すれば、そのうち有償版にアップグレードする客がでてきて利益がでるよ」
とフリーミアム教、じゃなかった、クラウド教、じゃなかった、クラウド界における定番の説得フレーズを説いてきたとします。
「ほお、そうなんですね。今期の研究課題として取組んでみます」
と適当に納得しておくのはいいとして、つい勢いで、
「しかし、ずっぽりはまってますねー。クラウドの話をするときは生き生きされてますし」
などと冷やかしてしまわないように気をつけましょう。
はまっている上司や経営層は、誇らしさの裏側に、多くは無自覚にですけど、
「自社の戦略に自信がなくてクラウドにすがっているように見えるんじゃないか」
「競争力が欠如した製品をクラウドの冠で紛らわそうとしているように見えるんじゃないか」
といった不安を抱えています。
何気ない冷やかしが引き金になって、心の奥の地雷を踏んでしまいかねません。
そこまでややこしい話じゃなくても、はまりっぷりを感心するセリフの裏側に、
「よっぽどヒマなんだな」
「丸投げばっかりで、手動かしてるの外注ばっかりで、Hello Worldぐらいしかプログラム作れないうちの生産部隊が
どうやってフレームワーク備えたPaaSなんか構築するんだよ」
なんせ今までビジネスセンスではなく社内の空気を読む根回しセンスで出世してきた経営層や上司だけに、
仮にビジネスセンスのないことに対してカケラも自覚がなかったとしても
(カケラも思っていないケースは稀ですがビジネスセンスがないことは稀ではないでしょう)、
相手はそう受け取るでしょう。
はまりっぷりに対しては、ひたすら、
と前向きな返事をすることが無難であり、相手に対する大人のやさしさ。単なるおためごかしではなく、
そのセリフを聞いたときの上司の満足そうな表情を見ることで、社畜としての深い喜びも味わえるでしょう。
仮に、クラウドの話題をきっかけに経営層や上司との距離を縮めたいなら、その場の口先だけではなく、次に顔を合わせたときに、
「あれから、SalesForceとかGoogle AppsとかAzureとかAmazon WSとか、試験導入してPythonやJavaでHello World作ってみましたよ」
と具体的な実績を話せばバッチリです。
熱く勧めてきた上司や経営層が、特に自分の進級昇格を左右する人物だったりした場合は、
とりあえず勧められたとおりにやってみて、クラウドの魔力に魅せられたフリをしましょう。
「やってみると使えますねー。勧めてもらってよかったです」
とまで言っておけば、さらに完璧。
たとえ動機が不純でも、それをきっかけに部内から企画をあげたという実績ができればこっちのものだし、
上司としてはこの上ない喜びを……おっと、結局、経営層へのご機嫌取りという本音が出てしまいました。
曖昧な立場で書いてきましたが、私は何を隠そう、嫌々クラウド事業に取組んでいる社畜のひとりです。
スケールメリットなんか出せねえんだから競争力ある価格設定なんか無理、
無理矢理仮想化しなくても安いサーバで提供すりゃいいんじゃねーの?
そもそも高い人件費のプロパー使ってレンタルサーバ屋と競争してどうすんのよ?
とかいう会社じゃ言えない本音に悶々としながら、仕事中にこっそり書かせていただきました。
そんなことを踏まえつつ、それぞれの立場や環境に応じてお役立ていただければ幸いです。
※
次回も、引き続きクラウドをテーマにしてみたいと思います。(嘘)
今期の事業戦略などで、「クラウド事業への取組み」なんつーキーワードが出始めた場合の対処法や、
自分に企画立案を振られた場合の振る舞い方について考えてみましょう。
■今回のマナー
「クラウド信者」が抱える誇らしさと不安――その両方を見逃すべからず
全然かわせてねー!なんか立案しないとマズい
明日から本気出す
私も少し前から無料アカウントで使っているのですがちょっと気になったことがあります。
それは表示される広告の右上に×ボタンがあってそれをクリックすると「広告を消したければ有料アカウントにアップグレードしてください」的なメッセージが出ること。
どうなんでしょうこれ。
広告を表示すること自体ではなく広告は消せないのにわざわざ×ボタンを表示してクリック誘導するやり方。
「Click Here」ってどぎつい色で書いてあるでかいバナーと同じ臭いがする。
要するに「古い」やり方に見える。
もうちょっとスマートにアップグレードを促すやり方はないのかなと思います。
いわゆるフリーミアムなサービスは無料でもいかに魅力あるサービスを提供するかがけっこう重要だと思っているので。
まぁ広告一つじゃ何とも言えないんですけどね。
参考SS